JP2017211423A - 保護部材の貼付用治具、及び保護部材包装製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトに構成することができる保護部材の貼付用治具、及び保護部材包装製品を提供する。
【解決手段】貼付用治具は、平坦なシート材20からなり、かつシート材20を変形させることによって携帯機器100の被保護面101に保護部材を貼り付けるための治具の構造に形成されることを特徴とする。シート材20は、シート材20の外面から切り起こされかつ携帯機器100の外周面103を当接させることによってシート材20に対して携帯機器100を位置決めするための当接片41,42と、シート材20の一部を折り曲げることによって構成され、当接片41,42により位置決めされた携帯機器100の被保護面101上に位置合わせされた保護部材を保持し、かつ折り曲げ部分24を支点として揺動させることで、保持している保護部材を被保護面101上と被保護面101から離反した位置との間で移動させる揺動片20bと、を備える。
【選択図】図6
【解決手段】貼付用治具は、平坦なシート材20からなり、かつシート材20を変形させることによって携帯機器100の被保護面101に保護部材を貼り付けるための治具の構造に形成されることを特徴とする。シート材20は、シート材20の外面から切り起こされかつ携帯機器100の外周面103を当接させることによってシート材20に対して携帯機器100を位置決めするための当接片41,42と、シート材20の一部を折り曲げることによって構成され、当接片41,42により位置決めされた携帯機器100の被保護面101上に位置合わせされた保護部材を保持し、かつ折り曲げ部分24を支点として揺動させることで、保持している保護部材を被保護面101上と被保護面101から離反した位置との間で移動させる揺動片20bと、を備える。
【選択図】図6
Description
本発明は、携帯機器の表面等を保護する保護フィルム等の保護部材を携帯機器に貼り付けるための貼付用治具、並びに保護部材を包装した包装製品に関する。
一般的なスマートフォンやタブレット端末等の携帯機器には、タッチパネル等の表示画面が設けられており、この表示画面を保護するために保護フィルムが用いられている。この保護フィルムは、通常、表示画面が設けられた携帯機器の表面全体を覆うことができる大きさ及び形状に形成されている。また、保護フィルムの背面には粘着面が設けられ、この粘着面が剥離フィルム(セパレータ)で覆われている。そして、保護フィルムは、携帯機器の表面に対して位置合わせしながら剥離フィルムを剥がし、粘着面を当該表面に押し付けることによって貼り付けられる。
この種の保護フィルムを携帯機器の表面に見栄えよく貼り付けるには、当該表面に保護フィルムを正確に位置付けるだけでなく、当該表面と保護フィルムとの間に空気や異物を噛み込まないようにすることが必要である。しかし、携帯機器のユーザーがこれらの要求を満たすように保護フィルムを貼り付けるにはある程度の慣れが必要であり、経験の少ないユーザーは失敗する可能性もある。
一方、下記特許文献1及び2には、保護フィルムを貼り付けるための貼付用治具が提案されており、この貼付用治具を用いることによって、不慣れなユーザーであっても正確な位置にきれいに保護フィルムを貼り付けることが可能となる。また、特許文献1及び2の貼付用治具は、保護フィルムとセットになった状態で提供され、ユーザーは、保護フィルムと貼付用治具とのセットを購入することによって貼付用治具を用いて保護フィルムを携帯機器に貼り付けることができる。
スマートフォン等の携帯機器は、機種によって大きさや形状が異なる。そのため、保護フィルムも機種に応じて形成され、保護フィルムの貼付用治具も、機種に応じたものが必要となる。したがって、保護フィルム及び貼付用治具のセットは、特定の機種専用のものとなる。
特許文献1及び2に記載された貼付用治具は、携帯機器の外形寸法に応じて形成された板形状若しくはブロック形状であり、当該貼付用治具に携帯機器を固定した状態で、携帯機器の表面に位置合わせした保護フィルムを貼付用治具に仮止めし、保護フィルムの粘着面を携帯機器に貼り付けるものとなっている。
しかしながら、特許文献1及び2の貼付用治具はある程度の厚みがあるために、保護フィルムとセットにした状態で包装すると、保護フィルムの包装製品が分厚くなり大型化する。また、貼付用治具は、特定の機種にしか用いることができないので、一旦、保護フィルムの貼り付けに利用した後は、次にその機種の保護フィルムを貼り替えるまでは用いることがない。また、ユーザーが機種を変更した場合等には一度の使用のみで当該貼付用治具が不要となる場合もある。特許文献1及び2の貼付用治具は、合成樹脂材によって成形されるものと考えられ、製造にはそれなりのコストがかかるが、一度しか使用されない場合はコストパフォーマンスが著しく低下する。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、コンパクトに構成することができる保護部材の貼付用治具、及び保護部材包装製品を提供することを主な目的とする。
(1)本発明の貼付用治具は、平坦なシート材からなり、かつ当該シート材を変形させることによって携帯機器の被保護面に保護部材を貼り付けるための治具の構造に形成されることを特徴とする。
上記構成の貼付用治具は、治具の構造に変形させる前の状態では平坦な形状とされるため、コンパクトに構成することができる。したがって、貼付用治具と保護部材とをセットにした場合であってもコンパクトに構成することができる。
上記構成の貼付用治具は、治具の構造に変形させる前の状態では平坦な形状とされるため、コンパクトに構成することができる。したがって、貼付用治具と保護部材とをセットにした場合であってもコンパクトに構成することができる。
(2)前記シート材は、当該シート材の外面から切り起こされかつ携帯機器の前記被保護面の周囲に設けられた外周面を当接させることによって当該シート材に対して携帯機器を位置決めするための当接片と、
前記シート材の一部を折り曲げることによって構成されるとともに、前記当接片により位置決めされた携帯機器の前記被保護面上に位置合わせされた保護部材を保持し、かつ折り曲げ部分を支点として揺動させることで、保持している前記保護部材を前記被保護面上と前記被保護面から離反した位置との間で移動させる揺動片と、を備えていることが好ましい。
前記シート材の一部を折り曲げることによって構成されるとともに、前記当接片により位置決めされた携帯機器の前記被保護面上に位置合わせされた保護部材を保持し、かつ折り曲げ部分を支点として揺動させることで、保持している前記保護部材を前記被保護面上と前記被保護面から離反した位置との間で移動させる揺動片と、を備えていることが好ましい。
この構成によれば、携帯機器に保護部材を貼り付ける際に、シート材の当接片を切り起こし、当接片に携帯機器を当接させることでシート材(貼付用治具)に対して携帯機器を位置決めする。そして、被保護面に正確に位置合わせした保護部材を揺動片により保持し、揺動片を揺動させることで保護部材を被保護面から離反させる。これにより保護部材から剥離フィルム等を剥がして粘着面を露出させることができる。その後、再び揺動片を揺動させることによって保護部材を被保護面上に正確に位置付けながら保護部材を被保護面に貼り付けることができる。
(3)上記(2)の構成において、前記当接片が前記シート材の背面側に切り起こされることによって、前記シート材には携帯機器の外周面を嵌合させる開口部が形成されることが好ましい。
この構成によれば、シート材に形成される開口部に携帯機器の外周面を嵌合させることによって確実にシート材に対して携帯機器を位置決めすることができる。
この構成によれば、シート材に形成される開口部に携帯機器の外周面を嵌合させることによって確実にシート材に対して携帯機器を位置決めすることができる。
(4)上記(2)の構成において、前記当接片は、前記シート材の背面側に切り起こされ、
前記シート材は、前記当接片から延長されるとともに前記被保護面とは反対側の携帯機器の背面へ向けて折り曲げられかつ当該背面に当接する背面受け片をさらに備えていることが好ましい。
このような構成によって、携帯機器の外周面と背面とをそれぞれ当接片と背面受け片とに当接させ、確実にシート材に対して携帯機器を位置決めすることができる。
前記シート材は、前記当接片から延長されるとともに前記被保護面とは反対側の携帯機器の背面へ向けて折り曲げられかつ当該背面に当接する背面受け片をさらに備えていることが好ましい。
このような構成によって、携帯機器の外周面と背面とをそれぞれ当接片と背面受け片とに当接させ、確実にシート材に対して携帯機器を位置決めすることができる。
(5)前記シート材は紙製であることが好ましい。
このような構成によって、シート材を容易に治具の構造に変形させることができ、しかも軽量かつ安価に貼付用治具を構成することができる。
このような構成によって、シート材を容易に治具の構造に変形させることができ、しかも軽量かつ安価に貼付用治具を構成することができる。
(6)前記シート材は、前記保護部材を包装するための包装具の少なくとも一部を構成していることが好ましい。
このような構成によって、保護部材の包装具を貼付用治具として利用することが可能となる。また、保護部材を包装具で包装することによって、保護部材と貼付用治具とのセットを構成することができる。
このような構成によって、保護部材の包装具を貼付用治具として利用することが可能となる。また、保護部材を包装具で包装することによって、保護部材と貼付用治具とのセットを構成することができる。
(7)本発明の保護部材包装製品は、上記(6)に記載の貼付用治具と、当該貼付用治具としてのシート材を用いて包装された保護部材とを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、保護部材と貼付用治具とをセットにして包装した保護部材包装製品を薄くコンパクトに構成することができる。
この構成によれば、保護部材と貼付用治具とをセットにして包装した保護部材包装製品を薄くコンパクトに構成することができる。
本発明によれば、貼付用治具及び保護部材包装製品をコンパクトに構成することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る保護部材包装製品を示す斜視図、図2は、包装製品を分解して示す斜視図、図3は、図1のA−A線断面図である。
本実施形態の保護部材包装製品1は、包装具10と、包装具10に包装された保護部材11とを備えている。保護部材11は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯機器100(図6参照)の表面(被保護面)を保護するためのものである。
本実施形態の保護部材包装製品1は、包装具10と、包装具10に包装された保護部材11とを備えている。保護部材11は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯機器100(図6参照)の表面(被保護面)を保護するためのものである。
携帯機器100は、正面視長方形状で、幅及び高さ寸法よりも小さい厚さ寸法を有する直方体形状(板形状)に形成され、表面(正面)101にタッチパネルからなる表示画面101aが設けられている。本実施形態の保護部材11は、携帯機器100の表面101全体を覆うことによって当該表面101を保護するものとされている。また、本実施形態の保護部材11は、携帯機器100の表示画面101aの視認性を確保することができる透明な保護フィルムからなる。保護フィルム11は、可撓性を有し、容易に湾曲させることができる。ただし、保護部材11は、湾曲させることが困難な剛性を有する硬質な素材、例えばガラス材やアクリル板等の合成樹脂材によって形成されていてもよく、特に素材は限定されない。
携帯機器100は、例えば、幅60〜80mm、高さ120〜160mm、厚さ6〜10mm程度の直方体形状に形成されている。以下の説明では、携帯機器100の表面101とは反対側の面を背面102といい、表面101及び背面102の周囲に配置される面を外周面103という。
図1及び図2に示すように、包装具10は、包装袋12と、包装容器13とを備えている。包装袋12は、ポリプロピレン等の透明な合成樹脂製のフィルムにより形成されている。包装袋12は、袋本体12aと、閉塞部12bとを一体に備えている。袋本体12aは、正面視長方形状に形成されている。袋本体12aは、表面フィルム12a1と背面フィルム12a2とが重ね合わされ、下端の一辺が開口し他の三辺が閉じた袋形状に形成されている。閉塞部12bは、袋本体12aの表面フィルム12a1の下端から下方に延長され、背面に粘着面が設けられている。袋本体12aは、閉塞部12bを背面側に折り返して粘着面を背面フィルム12a2に貼り付けることによって閉じられる。
包装容器13は、袋本体12aよりもやや幅及び高さ寸法が小さい長方形状に形成され、包装袋12の開口から内部に挿入される。包装容器13の内部には、保護フィルム11が収容される。また、包装容器13は、包装袋12の形状を保持する台紙(芯材)としても機能する。また、包装容器13及び包装袋12の上端部には、包装製品1を吊り下げて展示するために吊り下げ具を挿入させる貫通孔19が形成されている。
図4は、包装容器13の展開図であり、図5は、包装容器13を展開した状態から組み立てる様子を示す斜視図である。
包装容器13は、自身の形状を保持できる程度の剛性を有しかつ折り曲げや切断等の加工を容易に行うことができるシート材、例えばボール紙などの厚紙によって形成されている。包装容器13は、当該包装容器13の表面を構成する表面部14と、背面を構成する背面部15と、表面部14と背面部15との間に配置される中間部20とを備えている。表面部14及び背面部15は、略同一の長方形状に形成されている。中間部20は、表面部14及び背面部15と略同一の幅寸法と、表面部14及び背面部15よりも大きい上下方向の寸法とを有する略長方形状に形成されている。包装容器13が展開された状態では、中間部20の上端部及び下端部が、それぞれ表面部14及び背面部15から上方及び下方へ突出している。
包装容器13は、自身の形状を保持できる程度の剛性を有しかつ折り曲げや切断等の加工を容易に行うことができるシート材、例えばボール紙などの厚紙によって形成されている。包装容器13は、当該包装容器13の表面を構成する表面部14と、背面を構成する背面部15と、表面部14と背面部15との間に配置される中間部20とを備えている。表面部14及び背面部15は、略同一の長方形状に形成されている。中間部20は、表面部14及び背面部15と略同一の幅寸法と、表面部14及び背面部15よりも大きい上下方向の寸法とを有する略長方形状に形成されている。包装容器13が展開された状態では、中間部20の上端部及び下端部が、それぞれ表面部14及び背面部15から上方及び下方へ突出している。
図4において、中間部20と背面部15とは、それぞれ表面部14の幅方向両側に設けられている。表面部14と中間部20との境界及び表面部14と背面部15との境界にはそれぞれ第1及び第2の折り曲げ部21,22が形成されている。第1及び第2の折り曲げ部21,22は、折り曲げを容易にするように切れ目が断続的に形成されたミシン目状に形成されている。ただし、折り曲げ部21,22は、ミシン目状に限らず、折り曲げ部分を部分的に薄く形成した構造、又は凹ませた構造等であってもよく、単に折り曲げ部分を示す線を描いただけであってもよい。なお、以下に説明する他の折り曲げ部においても、前記第1及び第2の折り曲げ部21,22と同様のミシン目状等に形成されている。
包装容器13は、中間部20の表面側に表面部14を折り曲げて(図5の矢印a参照)重ね合わせ、さらに、背面部15を中間部20の背面側に折り曲げて(図5の矢印b参照)重ね合わせることによって、図3に示すように三重に重ね合わされる。保護フィルム11は、表面部14と中間部20との間に収納される。したがって、包装容器13は、保護フィルム11を表裏両側から包み込んでいる。
表面部14や背面部15の外部に露出する面には、保護フィルム11の商品名、適用機種、使用方法、材質等の各種情報が印刷される。組立状態で外部に露出する表面部14及び背面部15の一面は、図4に示す展開状態では同じ側に面一の状態で配置される。そのため、これらの面に対する印刷を同時に行うことができ、印刷に伴う作業性を高め、印刷コストを低減することができる。
図4及び図5に示すように、中間部20の下部には、表面部14及び背面部15の下縁から一直線上に延びる第3の折り曲げ部23が形成されている。中間部20の第3の折り曲げ部23よりも下方の部分は、中間部20と表面部14との間に収納された保護フィルム11を下側から受ける底部20aとして機能する。底部20aは、中間部20と表面部14とが重ね合わされる前に第3の折り曲げ部23を介して上方へ折り曲げられ(図5の矢印c参照)、中間部20と表面部14との間に収納された保護フィルム11を下方から支持し、包装容器13からの保護フィルム11の脱落を防止している。
中間部20において、表面部14及び背面部15から上方に突出する部分には、幅方向に延びる第4の折り曲げ部24が形成されている。中間部20の第4の折り曲げ部24よりも上方の部分は、第4の折り曲げ部24よりも下方の部分に重ね合わされる折り重ね部20bを構成している。そして、中間部20の上部は、第4の折り曲げ部24を介して下方に折り曲げられ(図5の矢印d参照)、二重構造に形成される。この二重構造の部分には、前述した吊り下げ用の貫通孔19が形成されている。そのため、包装容器13は、吊り下げ具によって吊り下げられる部分の強度が高められ、破れ等の損傷が防止されている。
包装容器13における中間部20は、携帯機器100の表面101に保護フィルム11を貼り付けるための貼付用治具としても用いられる。具体的には、平坦なシート材である中間部20は、立体的に変形させることによって治具の構造に形成される。中間部20は、紙面(外面)から切り起こされることによって構成される当接片41,42、背面受け片51,52、及び支持片53等を備えている。
図4に示すように、中間部20には、予め複数の切れ目と折り曲げ部とが形成されている。切れ目は、携帯機器100のコーナー部に相当する4か所に形成された第1の切れ目31と、幅方向に間隔をあけて高さ方向に沿って形成された2箇所の第2の切れ目32と、携帯機器100の高さ方向の中央に相当する位置において2箇所の第2の切れ目32の間を幅方向に沿って形成された第3の切れ目33とを含んでいる。第2の切れ目32の上端と下端とは、それぞれ第1の切れ目31に幅方向の内側の端部に接続されている。
折り曲げ部は、幅方向に隣り合う第1の切れ目31の間に幅方向に沿って形成された第5の折り曲げ部25と、高さ方向に隣り合う第1の切れ目31の間に高さ方向に沿って形成された第6の折り曲げ部26と、上部側の第5の折り曲げ部25の下側、及び下部側の第5の折り曲げ部25の上側に所定の間隔をあけて形成された第7の折り曲げ部27と、左側の第6の折り曲げ部26の右側、及び右側の第6の折り曲げ部26の左側に所定の間隔をあけて形成された第8の折り曲げ部28とを含む。前記所定の間隔は、携帯機器100の厚さに相当する寸法に設定されている。
第8の折り曲げ部28の上側と下側には、第8の折り曲げ部28から一直線上に延長されるとともに、その上端及び下端が第1の切れ目31に向けて幅方向に屈曲された略L字形状の第4の切れ目34が形成されている。
図6は、治具構造に変形させた包装容器を表面側から見た斜視図、図7は、治具構造に変形させた包装容器を背面側から見た斜視図である。
包装容器13の中間部20を貼付用治具として用いる場合、図4に示すように、中間部20と表面部14との境界に設けられた第1の折り曲げ部21を切断し、中間部20単独で使用する。このとき第1の折り曲げ部21はミシン目状に形成されているため、ハサミやカッター等の切断器具を用いなくても容易に切断することができる。
包装容器13の中間部20を貼付用治具として用いる場合、図4に示すように、中間部20と表面部14との境界に設けられた第1の折り曲げ部21を切断し、中間部20単独で使用する。このとき第1の折り曲げ部21はミシン目状に形成されているため、ハサミやカッター等の切断器具を用いなくても容易に切断することができる。
図6及び図7に示すように、第5の折り曲げ部25と第7の折り曲げ部27との間の部分は、包装容器13の中間部20の表面から背面側へ90°の角度で折り曲げることによって携帯機器100の上下端の外周面103に当接させる第1の当接片41を構成している。また、第6の折り曲げ部26と第8の折り曲げ部28との間の部分は、包装容器13の中間部20の表面から背面側へ90°の角度で折り曲げることによって携帯機器100の左右端における外周面103に当接させる第2の当接片42を構成している。
第5の折り曲げ部25及び第6の折り曲げ部26を介して第1の当接片41及び第2の当接片42を背面側に折り曲げると、中間部20には、携帯機器100の外周面103を象った開口部43が形成される。この開口部43に携帯機器100を嵌合させ、携帯機器100の外周面103を第1及び第2の当接片41,42に当接させることで、貼付用治具としての中間部20に対して携帯機器100を位置決めすることができる。
第7の折り曲げ部27を挟んで第1の当接片41に隣接する部分は、開口部43に嵌合させた携帯機器100の背面102側に配置される第1の背面受け片51を構成している。また、第8の折り曲げ部28を挟んで第2の当接片42に隣接する部分は、開口部43に嵌合させた携帯機器100の背面102側に配置される第2の背面受け片52を構成している。第1及び第2の背面受け片51,52は、それぞれ第1及び第2の当接片41,42に対して90°の角度で折り曲げられている。中間部20を変形させた本実施形態の貼付用治具は、第1及び第2の背面受け片51,52をテーブル等の作業台110の上に乗せた状態で使用する(図8及び図9参照)。
第2の当接片42の上側及び下側には、第9の折り曲げ部29を介して支持片53が設けられている。支持片53は、第2の当接片42とともに中間部20の背面側に折り曲げられたあと、第9の折り曲げ部29を介して左右方向の外側に90°の角度で折り曲げられる。そして、図8に示すように、支持片53は、作業台110の上に乗せたときに下端縁が作業台110の上に接触し、上端縁が中間部20の背面に接触する。したがって、支持片53は、作業台110上で中間部20を下方から支持する。
図6及び図7に示すように、中間部20の上端部において、貫通孔19が形成された部分のうち、第4の折り曲げ部24よりも上側の折り重ね部20bは、保護フィルム11を保持して移動させるために用いる揺動片としても利用される。この揺動片20bの一面には、仮止めテープ20b1が取り付けられている。仮止めテープ20b1には両面テープが用いられ、一方の面が揺動片20bに貼り付けられるとともに、他方の面には剥離フィルムが取り付けられている。
以上のようにして平坦なシート材(中間部20)が立体的な治具の構造に形成される。以下、貼付用治具を用いた保護フィルム11の貼り付け方法について説明する。図8は、貼付用治具に携帯機器をセットした状態を示す断面図、図9は、携帯機器に保護フィルムを貼り付ける手順を示す断面図である。
まず、図8及び図9(a)に示すように、作製された貼付用治具の第1及び第2の背面受け片51,52をテーブル等の作業台110の上に載せ、上向きとなった開口部43に携帯機器100を嵌合させる。このとき、携帯機器100の外周面103を第1及び第2の当接片41,42に当接させることによって、携帯機器100が貼付用治具に対して位置決めされる。また、携帯機器100の背面を第1及び第2の背面受け片51,52上に載せることによって、貼付用治具に対してより確実に携帯機器100が位置決めされる。
次に、携帯機器100の表面(被保護面)101上に、剥離フィルム11aが付いた状態の保護フィルム11を正確に位置付ける。そして、図9(b)に示すように、揺動片20bに設けられた仮止めテープ20b1の剥離フィルムを剥がし、第4の折り曲げ部24を介して揺動片20bを折り曲げ、仮止めテープ20b1を携帯機器100上の保護フィルム11に貼り付ける。
次いで、図9(c)に示すように、揺動片20bを第4の折り曲げ部24を支点として上方に揺動し、携帯機器100上から保護フィルム11を取り除く。そして、保護フィルム11の下端から剥離フィルム11aを剥がしながら、揺動片20bを第4の折り曲げ部24を介して再び揺動させ、剥離フィルム11aを剥がした部分から保護フィルム11を携帯機器100の上面に貼り付ける。
そして、図9(d)に示すように、剥離フィルム11aを矢印e方向に引きはがしながら、保護フィルム11の粘着面を携帯機器100の上面に貼り付けていく。このとき、保護フィルム11の上面側からヘラのような押し付け具111を当てて、矢印f方向に移動させることで、空気を噛み込むことなく保護フィルム11を貼り付けることができる。
保護フィルム11の粘着面全体を携帯機器100に貼り付けた後、揺動片20bにおける仮止めテープ20b1を保護フィルム11から取り外す。以上の作業により、携帯機器100の表面101に対して正確な位置にきれいに保護フィルム11が貼り付けられる。
以上のように本実施形態における保護フィルムの包装製品1においては、保護フィルム11を包装する包装具10の包装容器13の一部が貼付用治具を構成し、この貼付用治具を用いて正確な位置にきれいに保護フィルム11を貼り付けることができる。したがって、貼付用治具を安価に構成することができるとともに、包装具10によって保護フィルム11を包装した包装製品の状態では、一般的に販売されている保護フィルムの包装製品(貼付用治具を備えないの包装製品)と同様に、薄くコンパクトに構成することができる。
また、包装容器によって構成される貼付用治具は紙製であるので軽量であり、使用後は容易に廃棄することができる。
上記実施形態の貼付用治具は、包装具10を吊り下げるための貫通孔19が形成される折り重ね部20bを利用して揺動片を構成しているので、当該揺動片を設けるために別途部材を追加する必要もない。
上記実施形態の貼付用治具は、包装具10を吊り下げるための貫通孔19が形成される折り重ね部20bを利用して揺動片を構成しているので、当該揺動片を設けるために別途部材を追加する必要もない。
包装容器13は、切れ目や折り曲げ部が形成された中間部20の表面側を覆う表面部14と背面側を覆う背面部15とを備えているので、保護フィルム11を包装した状態で中間部20における切れ目や折り曲げ部が外部に露出することはなく、包装製品の見栄えの悪化を防止することができる。ただし、背面部15は省略することができ、中間部20と表面部14との間に保護フィルム11を挟み込むことによって保護フィルム11を包装してもよい。この場合、中間部20が、背面部を構成することになる。
[他の実施形態]
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。例えば、以下のように変更することができる。
(1)上記実施形態では、包装具10が、包装袋12と、包装容器13とから構成されていたが、包装袋12を省略し、包装容器13のみによって構成されていてもよい。包装容器13を単独で包装具10として使用する場合には、表面部14、背面部15、及び中間部20を折り重ねた状態が保持されるように、適宜箇所をテープ等によって固定することが好ましい。また、包装容器13は、箱形に形成されていてもよく、箱の一側面の構成するシート材を貼付用治具としてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において適宜変更することができる。例えば、以下のように変更することができる。
(1)上記実施形態では、包装具10が、包装袋12と、包装容器13とから構成されていたが、包装袋12を省略し、包装容器13のみによって構成されていてもよい。包装容器13を単独で包装具10として使用する場合には、表面部14、背面部15、及び中間部20を折り重ねた状態が保持されるように、適宜箇所をテープ等によって固定することが好ましい。また、包装容器13は、箱形に形成されていてもよく、箱の一側面の構成するシート材を貼付用治具としてもよい。
(2)上記実施形態では、貼付用治具としてのシート材が、包装具10である包装容器13の一部を構成していたが、本発明の貼付用治具は、包装具として構成されていなくてもよい。例えば、上記実施形態の包装容器13のうち、中間部20に相当する部分のみが保護部材11とともに包装されていてもよい。この場合、中間部20に相当する部分(貼付用治具としてのシート材)を、包装袋12の台紙(芯材)として機能させてもよい。
(3)上記実施形態では、貼付用治具としてのシート材(包装具10)が保護フィルム11とセットとなって包装製品1を構成していたが、貼付用治具としてのシート材(中間部)20が単独で製品として提供されていてもよい。また、貼付用治具としてのシート材20は、厚紙等の紙製に限らず、折り曲げが可能な合成樹脂材等により形成することができる。
(4)上記実施形態では、当接片41,42が包装容器13(中間部20)の背面側に切り起こされていたが、表面側に切り起こされてもよい。この場合、切り起こされた当接片に囲まれた領域に携帯機器100を嵌合し、貼付用治具に携帯機器100を固定することができる。
(5)上記実施形態では、携帯機器100の表示画面101aを含む表面101に保護フィルム11を貼り付ける例について説明したが、背面102に保護フィルム11を貼り付ける場合にも上記実施形態の貼付用治具を適用することができる。この場合、保護フィルム11は必ずしも透明でなくてもよく、着色や模様等が施されてもよい。また、表示画面101aを含む表面101に保護フィルム11を貼り付ける場合も、表示画面101aを覆う部分のみを透明とし、他に着色や模様等が施されていてもよい。
(6)本発明は、スマートフォンに限らず、タブレット端末、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム端末等のあらゆる携帯機器に貼り付けられる保護部材の貼付用治具に適用することができる。
1 :保護部材包装製品
10 :包装具
11 :保護フィルム(保護部材)
12 :包装袋
13 :包装容器
20 :中間部(貼付用治具)
20b :揺動片
41 :第1の当接片
42 :第2の当接片
51 :第1の背面受け片
52 :第2の背面受け片
100 :携帯機器
101 :表面(被保護面)
10 :包装具
11 :保護フィルム(保護部材)
12 :包装袋
13 :包装容器
20 :中間部(貼付用治具)
20b :揺動片
41 :第1の当接片
42 :第2の当接片
51 :第1の背面受け片
52 :第2の背面受け片
100 :携帯機器
101 :表面(被保護面)
Claims (7)
- 平坦なシート材からなり、かつ当該シート材を変形させることによって携帯機器の被保護面に保護部材を貼り付けるための治具の構造に形成される、貼付用治具。
- 前記シート材は、当該シート材の外面から切り起こされかつ携帯機器の前記被保護面の周囲に設けられた外周面を当接させることによって当該シート材に対して携帯機器を位置決めするための当接片と、
前記シート材の一部を折り曲げることによって構成されるとともに、前記当接片により位置決めされた携帯機器の前記被保護面上に位置合わせされた保護部材を保持し、かつ折り曲げ部分を支点として揺動させることで、保持している前記保護部材を前記被保護面上と前記被保護面から離反した位置との間で移動させる揺動片と、を備えている、請求項1に記載の貼付用治具。 - 前記当接片が前記シート材の背面側に切り起こされることによって、前記シート材には携帯機器の外周面を嵌合させる開口部が形成される、請求項2に記載の貼付用治具。
- 前記当接片は、前記シート材の背面側に切り起こされ、
前記シート材は、前記当接片から延長されるとともに前記被保護面とは反対側の携帯機器の背面へ向けて折り曲げられかつ当該背面に当接する背面受け片をさらに備えている、請求項2又は3に記載の貼付用治具。 - 前記シート材が紙製である、請求項1〜4のいずれかに記載の貼付用治具。
- 前記シート材が、前記保護部材を包装するための包装具の少なくとも一部を構成している、請求項1〜5のいずれかに記載の貼付用治具。
- 請求項6に記載の貼付用治具と、当該貼付用治具としてのシート材を用いて包装された保護部材とを備えている、保護部材包装製品。
Priority Applications (1)
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JP2016102546A JP2017211423A (ja) | 2016-05-23 | 2016-05-23 | 保護部材の貼付用治具、及び保護部材包装製品 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019099343A (ja) * | 2017-12-05 | 2019-06-24 | トヨタ自動車株式会社 | フィルム貼付治具及びフィルム貼付方法 |
JP2020089390A (ja) * | 2020-02-28 | 2020-06-11 | 恵和株式会社 | 農業用止水シート |
-
2016
- 2016-05-23 JP JP2016102546A patent/JP2017211423A/ja active Pending
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