JP2017210907A - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】噴霧の広がりを抑制しつつ、十分な微粒化を実現する。【解決手段】旋回室12と旋回室導入通路11と噴孔13とを有し、燃料に旋回力を付与して外部に噴射する複数の旋回燃料噴射通路10を備えた燃料噴射弁において、仮想平面上に、旋回室導入通路11の中心線14に平行であり旋回室導入通路11の上流側から下流側に向かう方向を正方向とするX軸、X軸に垂直で中心線14から離れる方向を正方向とするY軸を座標軸とし、噴孔13の入口開口面51の中心Oを原点とする直交座標系を仮想すると共に、X軸の正方向を0°とし、0°の角度位置から旋回室導入通路11の中心線14に向かって回転する角度方向を正の角度方向とした場合に、噴孔13の傾き方向が、0°よりも大きく180°よりも小さい角度範囲に設定され、噴孔13の入口開口面51の一部が旋回室導入通路11に形成される。【選択図】図5

Description

本発明は、ガソリンエンジン等の内燃機関に用いられる燃料噴射弁であって、弁体が弁座と当接することで燃料の漏洩を防止し、弁体が弁座から離れることによって噴射を行う燃料噴射弁に関する。
近年、自動車の排ガス規制が強化されてきている。この排ガス規制強化に対応して、自動車用内燃機関に搭載される燃料噴射弁の噴霧には、微粒化と、正確な噴射方向とが求められている。噴霧の微粒化により、自動車エンジンの低燃費化を実現できる。また、噴霧を狙い通りの位置へ噴射することで、吸気管等の壁面への噴霧の付着を抑制することができる。なお、噴霧は、吸気弁を狙い位置として、この吸気弁を指向する方向に噴射される形態が多く用いられている。また、吸気弁は一つの気筒に対して二つ設けられる形態が多く用いられ、この場合、燃料噴射弁から噴射される噴霧は、二つの吸気弁を指向する二つの噴霧(二方向の噴霧)により構成される。
例えば、特開2003−336562号公報(特許文献1)には、噴射後の燃料の微粒化を効果的に促進することができる燃料噴射弁が開示されている。特許文献1の燃料噴射弁は、弁座部材と、この弁座部材の前端面に接合されるインジェクタプレートとの間に、弁座の下流側に連通する横方向通路(本発明では旋回室導入通路と呼ぶ)と、この横方向通路の下流端が接線方向に開口するスワール室(本発明では旋回室と呼ぶ)とを形成し、このスワール室でスワールを付与された燃料を噴射させる燃料噴孔(以下、噴孔と呼ぶ)をインジェクタプレートに穿設した燃料噴射弁において、噴孔を、スワール室の中心から横方向通路の上流端側に所定距離オフセットして配置している(要約参照)。
また例えば、特開2011−202513号公報(特許文献2)には、燃料の流体的なロスを減らし噴射燃料の微粒子化を促進することができる燃料噴射弁について記載されている。特許文献2の燃料噴射弁は、弁本体の先端部分に設けられ弁座面を有する弁座と、弁座面のシート部で離接して燃料通路を開閉する弁体と、弁本体の先端部分で弁座の下流側に配置され燃料を外部に噴射する複数の噴孔を有する噴孔プレートと、弁座の内部で噴孔プレートの上流側に配置され噴孔プレートとの間に径方向通路を形成すると共にシート部からの燃料流が直線的に噴孔に流入しないように噴孔を覆う覆体部を有するカバープレートとを備え、弁座面の延長線がカバープレートの上面と交わらないようにしている(要約参照)。さらに、特許文献2の燃料噴射弁では、噴孔プレートに燃料噴射弁の中心軸に対して下流に向けて外側に向かう4個の噴孔が配置され、4個の噴孔は内燃機関の吸気弁を指向して二方向に向かう噴孔群に分かれている。そして、噴孔プレートの上面には溝が形成され、溝は各噴孔の周囲に一部分が円弧形状を有する旋回室と、旋回室につながる細長い助走通路に分けられている。旋回室の内面は助走通路の片側の側面と接線方向に接続され、旋回室は噴孔の周りに助走通路の開口部を除く約270度の円弧形状を有する(段落0065及び0066参照)。
特開2003−336562号公報 特開2011−202513号公報
特許文献1では燃料の微粒化を促進するために、燃料のスワール速度を高めることにより、燃料の旋回力を高めることに配慮している。一方で噴孔の入口開口面はその全体が旋回室導入通路の延長領域から外れた領域にあり、噴孔の中心と旋回室導入通路の中心線とが大きく離れている。このため、特許文献1の燃料噴射弁は、旋回室に流入する燃料に旋回力が大きくかかる構成となっていた。この場合、噴孔から噴射された燃料は強い旋回力により微粒化が促進される効果はあるが、一方で噴霧は噴孔直下において強い旋回力により大きく広がるといった課題があった。噴霧が噴孔直下において大きく広がると、一つのノズルプレートに複数の噴孔を形成した場合、各噴孔から噴射された噴霧は互いに重なり合い、一つのノズルプレートから複数の方向へ噴霧を形成することが困難になる。
また特許文献2には、微粒化を促進するために、流体的なロスを減らすことに配慮している。しかし、特許文献2の燃料噴射弁では、噴霧の広がりを抑制することについての配慮がなく、噴霧の広がりを抑制しつつ、燃料の微粒化を促進するための、助走通路、旋回室及び噴孔の配置についての配慮が十分ではなかった。
特許文献1及び特許文献2の燃料噴射弁は、旋回室で燃料に旋回力を付与することにより、噴孔から噴射される燃料を旋回させて薄い液膜を形成する。そして、薄い液膜を分裂させることで、噴霧の微粒化を促進する。この場合、燃料に大きな旋回力を付与することにより、薄い液膜を形成して噴霧の微粒化を促進することができるが、その一方で噴霧の広がりが大きくなる。すなわち、このような燃料噴射弁は、噴霧の広がりを小さくするために燃料に付与する旋回力を小さくすると、微粒化性能が低下するという課題を有している。
本発明の目的は、噴霧の広がりを抑制しつつ、十分な微粒化を実現することのできる燃料噴射弁を提供することにある。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の燃料噴射弁の一つは、
協働して燃料通路を開閉する弁座及び弁体と、前記弁座よりも下流側に設けられ燃料に旋回力を付与して外部に噴射する複数の旋回燃料噴射通路とを備え、前記旋回燃料噴射通路は、燃料に旋回力を付与する旋回室と、前記旋回室に燃料を導入する旋回室導入通路と、前記旋回室に設けられ燃料を外部に噴射する噴孔とを有する燃料噴射弁において、
前記旋回燃料噴射通路を燃料噴射弁の中心軸線に垂直な仮想平面上に投影し、
前記仮想平面上に、旋回室導入通路の中心線に平行であり前記旋回室導入通路の上流側から下流側に向かう方向を正方向とするX軸、および前記X軸に垂直で前記中心線から離れる方向を正方向とするY軸を座標軸とし、前記噴孔の入口開口面の中心を原点とする直交座標系を仮想すると共に、前記X軸の正方向を0°とし、0°の角度位置から前記旋回室導入通路の前記中心線に向かって回転する角度方向を正の角度方向とした場合に、
前記噴孔は、前記入口開口面の前記中心から前記噴孔の出口開口面の中心に向かう直線を前記仮想平面上に投影した投影直線によって定義される傾き方向が、0°よりも大きく180°よりも小さい角度範囲に設定され、
前記噴孔の前記入口開口面の一部が前記旋回室導入通路に形成される。
本発明によれば、噴孔の配置により旋回力の強さを調節することで噴霧の広がりを抑制することができると共に、噴孔の傾き方向の設定により噴孔の内壁面への燃料の衝突力を大きくして微粒化性能の低下を抑制、或いは微粒化性能を向上することができる。そして、噴霧の広がりを抑制しつつ、十分な微粒化を実現することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る燃料噴射弁1の一実施例を示す断面図。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の弁体3の先端近傍を拡大した断面図。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図(図2におけるA−A断面図)。 本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10A1(10)について、流れF1,F2,F3の様子を示した図。 本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10A1(10)について、噴孔13a−1(13)の傾き方向15a−1を示した図。 本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10の側面図。 本発明の第1実施例の比較例として噴孔13の傾き方向を変えた場合の旋回燃料噴射通路10の側面図。 本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10の側面図において、流れの様子を示した図。 噴孔13の傾き角θを変えた場合の粒径の相対値を計算したシミュレーション結果。 本発明の第1実施例に係る別の形態(変更例)における燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の噴霧形態をY1軸方向から見た場合の図。 本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の噴霧形態をX1軸方向から見た場合の図。 本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第3実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第4実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第4実施例に係る図14のノズルプレート6の変形例を示す図であり、ノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第5実施例に係る燃料噴射弁1の旋回燃料噴射通路10を弁体側(基端側)から見た図。 図17に示す旋回燃料噴射通路10と同様な回転角度に配置した旋回燃料噴射通路10について、燃料流れの状態をシミュレーションした結果を示す図。 旋回室導入通路11の中心線14と直線30とが一直線上に重なるように配置した旋回燃料噴射通路10について、燃料流れの状態をシミュレーションした結果を示す図。 本発明の第5実施例に係る図17とは別の形態(変更例)における燃料噴射弁1の旋回燃料噴射通路10を弁体側(基端側)から見た図。 本発明の第6実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
以下、本発明に係る実施例を、図面を用いて説明する。なお、各実施例において、共通する構成については同じ符号を付して説明を省略する。
以下、本発明の第一実施例を、図1〜図11を用いて説明する。
図1は、本発明に係る燃料噴射弁1の一実施例を示す断面図である。なお、図1に示す燃料噴射弁1の構成は、後述する第2実施例乃至第5実施例に共通する。
図1において、燃料噴射弁1は、例えば自動車のエンジンとして利用される内燃機関に燃料を供給するものである。ケーシング2は、プレス加工や切削加工等により、細長い、薄肉部を有する円筒形状に形成される。ケーシング2は、両端部の中間部に段差部2bを有する形状で、燃料噴射弁1のほぼ基端部から先端部まで一体構造を成す円筒状に形成される。素材はフェライト系ステンレス材料にチタンのような柔軟性のある材料を加えたもので、磁界を印可することにより磁気を帯びる磁性体(磁性材)である。
ケーシング2の一端面(上端面)には、燃料供給口2aが設けられており、他端面(下端面)にはノズルプレート6が設けられている。ノズルプレート6は、ノズル体5に固着されている。
ノズルプレート6は燃料を噴射するための複数の孔13(図2参照)を有する。孔13は、噴孔又は燃料噴射孔などと呼ばれるが、以下、噴孔と呼んで説明する。
図1のケーシング2の外側には、電磁コイル14と電磁コイル14を包囲する磁性材のヨーク16が設けられている。一方ケーシング2の内側には、固定コア15と、アンカー4と、弁体3と、ノズル体5と、ノズルプレート6とが設けられている。
固定コア15はケーシング2内に挿入された後に電磁コイル14の内側に配置される。
アンカー4は、固定コア15の先端側端面との間に空隙を有して、先端側端面と対向する。またアンカー4は、後述する弁体3と共に軸方向(中心軸線1a方向)に変位することが可能なように組み付けられている。なおアンカー4は、磁性材料からなる金属粉末をMIM(Metal Injection Molding)等の工法により射出成型して製造される。
弁体3は、アンカー4と一体に形成されており、中心軸1a方向に延材する中空のロッド部3aと、ロッド部3aの先端部に固着されたボール弁部3bとを有する。弁体3は、アンカー4とは別部材として構成されてもよい。弁体3とアンカー4とは可動子34を構成し、中心軸1aに沿う方向に変位可能に構成されている。
ノズル体5は、弁体3の先端側で、かつノズルプレート6に対して基端側に設けられている。ノズル体5は、ケーシング2の先端部に挿入され、ケーシング2に溶接により固設されている。またノズル体5には、弁体3の先端(ボール弁部3b)が着座する弁座面5bが形成されている。なお、「先端側」は燃料噴射弁1の先端部側(燃料を噴射する側)を意味し、「基端側」は燃料噴射弁1の基端部側(燃料供給口2a側)を意味する。
弁座面5bとボール弁部3bとの相互に当接する部位はシート部を構成し、ボール弁部3bが弁座面5bに当接することにより燃料通路が閉じられ、ボール弁部3bが弁座面5bから離れることにより燃料通路が開かれる。すなわち、弁体3と弁座面(弁座)5bとは協働してシート部の燃料通路を開閉する。なお、弁座面5bのシート部を弁座と呼ぶ場合もある。本実施例では、弁座面5bとシート部とを特に区別する必要はなく、弁座は弁座面5b或いはシート部のいずれであってもよい。
ノズルプレート6は、ノズル体5の先端側端面に配設されている。ノズルプレート6には、厚み方向に貫通して形成された複数の噴孔13が設けられている。このため、ノズルプレート6は噴孔プレートまたはオリフィスプレートと呼ぶ場合もある。噴孔13は、弁座面5bよりも下流側に設けられ、シート部の燃料通路を通過した燃料を外部に噴射する。ノズルプレート6はノズル体5と接する面を溶接により接合されている。
図1において、固定コア15の中心部を貫通する貫通孔15aの内部には、弾性部材としてのスプリング12が配設されている。スプリング12は、弁体3の弁部3bの先端(シート部)をノズル体5の弁座面5bのシート部に押し付ける力(付勢力)を与える。このスプリング12の燃料供給口2a側(アンカー4とは反対側)には、スプリング12に連続して、スプリング12の押し付け力を調整するスプリングアジャスタ61が配設されている。
また、燃料供給口2aには、フィルタ20が配設されており、燃料に含まれる異物を除去する。さらに燃料供給口2aの外周には、供給される燃料をシールするためのOリング21が取り付けられている。また、燃料供給口2aの近傍には、樹脂カバー22が設けられている。樹脂カバー22は、例えば樹脂モールド等の手段によりケーシング2とヨーク16とを覆うように設けられている。樹脂カバー22には、電磁コイル14に電力を供給するためのコネクタ23が一体に成形されている。
プロテクタ24は、燃料噴射弁1の先端部に設けられた、例えば樹脂材料等よりなる筒状部材をなしていて、ケーシング2の先端側の外周面を覆っている。プロテクタ2の上端部には、ケーシング2の外周面より径方向外向きに突出したフランジ部24aが形成されている。また、Oリング25はケーシング2の先端側外周に装着されている。Oリング25はヨーク16とプロテクタ24のフランジ部24aとの間に抜き止め状態で配置されている。Oリング25は、例えばケーシング2(燃料噴射弁1)の先端側を、内燃機関の吸気管に設けられた取り付け部(図示しない)等に取り付けた場合に、燃料噴射弁1と取り付け部との間をシールするものである。
このように構成される燃料噴射弁1は、電磁コイル14が非通電状態であるときはスプリング12の押し付け力に起因して、弁体3の先端がノズル体5に密着する。このような状態では、弁体3とノズル体5との間に燃料通路となる隙間が形成されないので、燃料供給口2aから流入した燃料はケーシング2内部に留まる。
電磁コイル14に噴射パルスとしての電流を印可すると、磁性材よりなるヨーク16と、固定コア15と、アンカー4とで構成される磁気回路に磁束が発生する。アンカー4は、電磁コイル14の電磁力によって、固定コア15の下端面に接触するまで移動する。弁体3がアンカー4と共に固定コア15側に移動すると、弁体3の弁部3bとノズル体5の弁座面5bとの間に燃料通路となる隙間が形成される。ケーシング2内の燃料は、弁部3bの周辺より流入した後、噴孔13(図2参照)から噴射される。
燃料噴射量の制御は、電磁コイル14に間欠的に印可する噴射パルスに応じて、弁体3(弁部3b)を軸方向に移動することにより、開弁状態と閉弁状態との切り替えのタイミングを調整することで行っている。
図2は、本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の弁体3の先端近傍を拡大した断面図である。本発明に係わる主要部品について、図2を用いて、簡潔に説明する。
図2に示されるように、弁体3の弁部3bはボール弁を使用している。ボール3bには、例えば、JIS規格品の玉軸受用鋼球を用いている。このボールは、真円度が高く鏡面仕上げが施されており、シート性を高めるのに好適であること、また、大量生産により低コストに製造できること、等がその採用のポイントである。また、弁体として構成する場合は、ボールの直径は3〜4mm程度のものを使用する。これは、可動弁として機能するので軽量化を図るためである。
また、ノズル体5において、弁体3と密着するシート位置を含む傾斜面(弁座面5b)は円錐台の側面部の形状を成しており、その角度は90°程度(80°〜100°)である。すなわち、弁座面5bと中心軸線1aとが成す角度は、45°程度(40°〜50°)である。この傾斜面の角度は、シート位置付近を研磨し、且つ弁座面5bの周方向における真円度を高くするために最適な角度(研削機械をベストコンディションで使用できる)であり、上述した弁体3とのシート性を極めて高く維持できるものである。なおノズル体5は、焼入れによって硬度が高められており、また、脱磁処理により無用な磁気が除去されている。このような弁体構成により、燃料漏れのない噴射量制御が可能となる。また、コストパフォーマンスに優れた弁体構造を提供できる。
燃料噴射弁1が閉弁状態にあるときには、弁体3は円錐面からなる弁座面5bと当接することによって燃料のシールを保つようになっている。このとき、弁体3側の接触部は球面によって形成されており、円錐面形状(円錐台形状)の弁座面と球面との接触はほぼ線接触の状態になっている。
弁体3が上昇して弁体3とノズル体5に隙間が生じると、燃料は前記隙間を流れ出し、ノズル体5の開口部5cから燃料導入口28を通り、各旋回室導入通路11に流れ込み、噴孔13から外部に噴射される。
次にノズルプレート6の構成を、図3を用いて説明する。図3は、本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図(図2におけるA−A断面図)である。なお、図2のノズルプレート6の断面は、図3の直線B−Bの位置で切断した断面である。
図3において、ノズルプレート6の中心O1を通り図3の紙面横方向に伸びる軸をX1軸、ノズルプレート6の中心O1を通りX1軸に垂直な図3の縦方向に伸びる軸をY1軸とする。X1軸とY1軸とは中心O1を原点とし、中心O1で垂直に交わる。すなわち、中心軸線1aを含む第1の平面を中心軸線1aに垂直な仮想平面上に投影した直線がY1軸であり、中心軸線1aに垂直な仮想平面上に第1の平面に垂直に交わる第2の平面を中心軸線1aに垂直な仮想平面上に投影した直線がX1軸となる。
ノズルプレート6には、ノズルプレート6の中央部から半径方向外側に向かう旋回室導入通路11a―1,11a―2,11b―1,11b―2,11c―1,11c―2,11d―1,11d―2、各旋回室導入通路の下流側には燃料に旋回を付与するための各旋回室12a―1,12a―2,12b―1,12b―2,12c―1,12c―2,12d―1,12d―2、そして燃料を外部に噴射するための各噴孔13a―1,13a―2,13b―1,13a―2,13c―1,13c―2,13d―1,13d―2が備わっている。なお、各噴孔13a―1,13a―2,13b―1,13a―2,13c―1,13c―2,13d―1,13d―2は、各旋回室12a―1,12a―2,12b―1,12b―2,12c―1,12c―2,12d―1,12d―2に設けられている。
旋回室導入通路11a―1、旋回室12a―1及び噴孔13a―1は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10A1を構成する。旋回室導入通路11b―1、旋回室12b―1及び噴孔13b―1は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10A2を構成する。旋回室導入通路11c―1、旋回室12c―1及び噴孔13c―1は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10A3を構成する。旋回室導入通路11d―1、旋回室12d―1及び噴孔13d―1は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10A4を構成する。
旋回燃料噴射通路10A1〜10A4から噴射された燃料は、同じ方向(X1軸の正方向)を指向する一つの噴霧(噴霧群)を形成する。
旋回室導入通路11a―2、旋回室12a―2及び噴孔13a―2は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10B1を構成する。旋回室導入通路11b―2、旋回室12b―2及び噴孔13b―2は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10B2を構成する。旋回室導入通路11c―2、旋回室12c―2及び噴孔13c―2は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10B3を構成する。旋回室導入通路11d―2、旋回室12d―2及び噴孔13d―2は燃料に旋回力を付与して燃料噴射弁1の外部に噴射する一つの旋回燃料噴射通路10B4を構成する。
旋回燃料噴射通路10B1〜10B4から噴射された燃料は、同じ方向(X1軸の負方向)を指向する一つの噴霧(噴霧群)を形成する。
本実施例では、噴孔13a―1,13b―1を含む旋回燃料噴射通路10A1,10A2は第一象限、噴孔13a―2,13b―2を含む旋回燃料噴射通路10B1,10B2は第二象限、噴孔13c―2,13d―2を含む旋回燃料噴射通路10B3,10B4は第三象限、噴孔13c―1,13d―1を含む旋回燃料噴射通路10A3,10A4は第四象限に配置されている。
なお、旋回室導入通路11a―1,11a―2,11b―1,11b―2,11c―1,11c―2,11d―1,11d―2を区別する必要のない場合は、単に旋回室導入通路11と呼び説明をする。旋回燃料噴射通路、旋回室および噴孔についても同様に、区別する必要のない場合は旋回燃料噴射通路10、旋回室12および噴孔13と呼び説明する(図4参照)。
本実施例では、旋回燃料噴射通路10A1と旋回燃料噴射通路10A4とは、X1軸に平行でかつX1軸を通る面(X1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(X1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10A2と旋回燃料噴射通路10A3とは、X1軸に平行でかつX1軸を通る面(X1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(X1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10B1と旋回燃料噴射通路10B4とは、X1軸に平行でかつX1軸を通る面(X1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(X1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10B2と旋回燃料噴射通路10B3とは、X1軸に平行でかつX1軸を通る面(X1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(X1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。
また本実施例では、旋回燃料噴射通路10A1と旋回燃料噴射通路10B1とは、Y1軸に平行でかつY1軸を通る面(Y1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(Y1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10A2と旋回燃料噴射通路10B2とは、Y1軸に平行でかつY1軸を通る面(Y1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(Y1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10A3と旋回燃料噴射通路10B3とは、Y1軸に平行でかつY1軸を通る面(Y1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(Y1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。旋回燃料噴射通路10A4と旋回燃料噴射通路10B4とは、Y1軸に平行でかつY1軸を通る面(Y1軸を含む面)であって、中心軸線1aに平行でかつ中心軸線1aを通る紙面に垂直な面(Y1軸及び中心軸線1aを含む面)に対して面対称に形成されている。
噴孔13a―1,13b―1,13c―1,13d―1から構成される噴孔群を第1噴孔群とし、噴孔13a―2,13b―2,13c―2,13d―2から構成される噴孔群を第2噴孔群とする。第1噴孔群の噴孔13a―1,13b―1,13c―1,13d―1は、全体として一方向に燃料を噴射して第1燃料噴霧を形成する。第2噴孔群13Bの噴孔13a―2,13b―2,13c―2,13d―2は、全体として第1噴孔群とは異なる一方向に燃料を噴射して第2燃料噴霧を形成する。
本実施例では上述のように旋回燃料噴射通路10A1〜10A4と旋回燃料噴射通路10B1〜10B4とを、Y1軸及び中心軸線1aを含む面に対して面対称に形成しているため、第1燃料噴霧と第2燃料噴霧はY1軸及び中心軸線1aを含む面に対して面対称の噴霧が形成される。もし第1燃料噴霧と第2燃料噴霧とがY1軸及び中心軸線1aを含む面に対して非対称となる噴霧を形成するようにしたい場合は、旋回燃料噴射通路10A1〜10A4と旋回燃料噴射通路10B1〜10B4とを、Y1軸及び中心軸線1aを含む面に対して非対称に形成してもよい。この場合、さらに、旋回燃料噴射通路10A1,10A2,10B1,10B2と旋回燃料噴射通路10A4,10A3,10B4,10B3とを、X1軸及び中心軸線1aを含む面面に対して非対称に形成してもよい。
図4を用いて、旋回用通路11a―1、旋回室12a―1、噴孔13a―1を有する旋回燃料噴射通路10A1の構成について、詳細に説明する。図4は、本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10A1(10)について、流れF1,F2,F3の様子を示した図である。なお図4は、旋回燃料噴射通路10A1の構成を示しているが、旋回燃料噴射通路10A2〜10A4および旋回燃料噴射通路10B1〜10B4も同様の構成及び作用効果を有する。
旋回室導入通路11a―1、旋回室12a−1および噴孔13a−1は、以下のように構成される。
旋回室12a−1は、燃料の流れ方向に円弧形状を成す側面12a−1Cと、燃料が旋回する旋回通路部12a−1Dを備える。燃料の旋回方向において、上流側に位置する側面12a−1Cの端部(上流側端部)を符号12a−1Bで、下流側に位置する側面12a−1Cの端部(下流側端部)を符号12a−1Aで示す。なお、側面12a−1Cの形状は、円弧形状に限らず、例えばらせん曲線或いはインボリュート曲線を描く曲面形状であってもよい。
旋回室導入通路11a―1は、旋回室12a−1に接続され、旋回室12a−1に燃料を導入する通路である。まず、旋回室導入通路11a―1の中心線14a−1を定義する。中心線14a−1は燃料の流れ方向に沿う中心線であり、旋回室導入通路11a―1の幅方向における中心を通過する中心線である。なお中心線14a−1は、旋回室導入通路11a―1の部分だけでなく、旋回室導入通路11a―1の部分を越えて存在するものとする。
旋回室導入通路11a―1は、横方向通路、径方向通路又は旋回用通路などと呼ばれる場合もある。旋回室導入通路11a―1は、幅方向の両端部に側面53a−1,56a−1を有する。側面53a−1は旋回室側面12a−1Cの下流側端部12a−1Aに接続される側面であり、側面56a−1は旋回室側面12a−1Cの上流側端部12a−1Bに接続される側面である。
本実施例では、側面53a−1,56a−1はそれぞれ直線形状部(平面形状部)を有し、各側面53a−1,56a−1の直線形状部が平行に設けられている。しかし、これらの直線形状部は平行に設けられる必要はなく、例えば、上流側から下流側に向かって幅が狭まるような形状であってもよい。或いは、側面53a−1,56a−1は直線形状部を持たず、例えば全体が曲線部で構成されていてもよい。
図4において、側面53a−1を、旋回室導入通路11a―1の中心線14a−1方向に沿って延長した延長線55a−1を仮想する。延長線55a−1が旋回室側面12a−1Cと交差する位置が、旋回室側面12a−1Cの端部(上流側端部)12a−1Bである。すなわち、側面53a−1の延長線55a−1を境界にして、図4の右側は旋回室導入通路11a―1であり、左側は旋回室12a−1である。言い換えれば、側面53a−1の延長線55a−1を境界にして、旋回室導入通路11a―1の中心線14a−1が通過する側が旋回室導入通路11a―1であり、その反対側が旋回室12a−1である。
この場合、側面53a−1は中心線14a−1に対して旋回室12a−1および噴孔13a−1の側にある側面であり、側面56a−1は中心線14a−1に対して旋回室12a−1および噴孔13a−1の反対側にある側面になる。
また、側面53a−1,56a−1は旋回室導入通路11a―1の上流端の符号40a−1で示す位置において接続される。本実施例では、旋回室導入通路11a―1の上流端は図4に示すように円弧形状に形成されている。符号40a−1で示す位置は、この円弧形状部が旋回室導入通路11a―1の中心線14a−1と交差する位置である。なお、旋回室導入通路11a―1の上流端の形状は円弧形状に限らず、例えば屈曲した面形状であってもよい。
なお図4においては、旋回室導入通路11a―1および旋回室12a−1(または旋回通路部12a−1D)として示した部分には、旋回室導入通路11a―1の底面および旋回室12a−1(または旋回通路部12a−1D)の底面が見えていることになる。
噴孔13a−1は、旋回室12a−1の底面に開口する入口開口面51a―1を有する。入口開口面51a―1は燃料通路として考えると通路断面を構成するため、以下入口断面(噴孔入口断面)と呼んで説明する。噴孔13a−1の下流端は外部に開口する出口開口面52a―1を有する。出口開口面52a―1は燃料通路として考えると通路断面を構成するため、以下出口断面(噴孔出口断面)と呼んで説明する。
噴孔入口断面51a―1の中心をOa―1、噴孔出口断面52a―1の中心をOa’―1とする。噴孔入口断面51a―1の中心Oa―1を通り、旋回室導入通路11a―1の中心軸(中心線)14a―1に平行な軸をXa−1軸とする。Xa−1軸は、旋回室導入通路11a―1の上流側から下流側に向かう方向を正方向とする。また、噴孔入口断面51a―1の中心Oa―1を通り、Xa―1軸に垂直な軸をYa−1軸とする。Ya−1軸は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1から離れる方向を正方向とする。Xa−1軸及びYa−1軸は、ノズルプレート6の端面に平行である。ノズルプレート6の端面は、中心軸線1aに垂直な図4の紙面(仮想平面)に平行である。
このように本実施例では、中心Oa―1を原点とし、Xa−1軸およびYa−1軸を座標軸とする直交座標系が定義される。
本実施例では、噴孔入口断面51a―1の一部が、旋回室導入通路11a―1の側面53a―1の延長線55a―1と旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1とで挟まれた領域Raに重なるように、旋回用通路11a―1、旋回室12a―1および噴孔13a―1は構成される。すなわち、噴孔入口断面51a―1の一部は、旋回室12a―1の底部に開口し、その他の一部は旋回室導入通路11a―1の底面に開口する。この場合、延長線55a−1及び噴孔入口断面51a―1を中心軸線1aに直交する仮想平面(図4の紙面又はノズルプレート6の端面)上に投影した投影図(平面図)において、延長線55a−1が噴孔入口断面51a―1上を横切ることになる。
この構成によると、燃料導入口28から導入された燃料は、主に噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1と、その他の流れF2となり、その他の流れF2により噴孔13a―1の周囲に旋回流F3が誘起される。
本実施例とは異なり、噴孔入口断面51a―1が旋回室導入通路の側面53a―1の延長線55a―1と旋回室導入通路の中心線14a―1に挟まれた領域Raに重ならない構成の場合、噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1はほとんどなくなり、噴孔13a―1に流れ込む流れの大部分は旋回流F3となる。この場合、噴孔13a―1に流れ込んだ燃料は強い旋回流により噴孔13a―1の直下で大きく広がる噴霧となる。
本実施例のように、噴孔入口断面51a―1の一部が領域Raに重なるように噴孔13a―1を配置することで、噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1が生成され、噴孔13a―1周囲の旋回流F3の割合は小さくなる。このことにより噴孔13a―1の直下で形成される燃料の噴霧の広がりを抑制することが可能となる。
また、噴孔入口断面51a―1の中心Oa―1が旋回室導入通路の中心線14a―1から離れるほど、噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1の割合が小さくなり、旋回流F3の割合が大きくなる。一方、噴孔入口断面の中心Oa―1が旋回室導入通路の中心線14a―1に近づくほど噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1の割合が大きく、旋回流F3の割合が小さくなる。したがって、用途に応じて噴孔13a―1の位置を調節することで、噴孔13a―1に流れ込む流れF1の割合を調節でき、噴孔13a―1の直下での噴霧の広がり角を調節することができる。
上述した構成の符号11a―1,12a−1,12a−1A,12a−1B,12a−1C,12a−1D,13a−1,14a−1,40a−1,51a―1,52a―1,53a−1,55a−1,56a−1,Oa―1,Oa’―1,Xa−1,Ya−1は、旋回燃料噴射通路10A1の構成要素であるため、「a−1」を付している。しかし旋回燃料噴射通路10A1に限定されず、その他の旋回燃料噴射通路10に共通する場合には、「a−1」を外した符号11,12,12A,12B,12C,12D,13,14,40,51,52,53,55,56,O,O’,X,Yを用いて説明する場合もある。
次に、図5を用いて噴孔の傾き方向について説明する。図5は、本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10A1(10)について、噴孔13a−1(13)の傾き方向15a−1を示した図である。なお図5は、旋回燃料噴射通路10A1の構成を示しているが、旋回燃料噴射通路10A2〜10A4および旋回燃料噴射通路10B1〜10B4においても同様に説明することができる。
噴孔入口断面51a―1の中心Oa―1と噴孔出口断面52a―1の中心Oa’ ―1を通る直線をノズルプレート6の端面(中心軸線1aに垂直な面)に投影した投影直線(矢印)を、噴孔の傾き方向15a―1とする。Xa―1軸の正方向を0°とし、0°の角度位置から旋回室導入通路の中心線14a―1に向かって回転する角度方向を正の角度方向とする。この時、Xa―1軸と噴孔の傾き方向15a―1との成す角(噴孔の傾き角)をθa―1とする。その他の旋回室導入通路、旋回室、噴孔に関しても同様の方法で、噴孔の傾き方向を定義する。すなわち、各噴孔の傾き角を図3のθa―1、θb―1、θc―1、θd―1、θa―2、θb―2、θc−2、θd―2のように定義する。
なお、以下の説明において旋回燃料噴射通路10A2〜10A4および旋回燃料噴射通路10B1〜10B4について区別しない場合は、傾き方向15a―1および傾き角θa―1を単に傾き方向15および傾き角θとして説明する場合がある。
本実施例では0<θa―1<180°、0<θb―1<180°、0<θc―1<180°、0<θd―1<180°、0<θa―2<180°、0<θb―2<180°、0<θc―2<180°、0<θd―2<180°となるように旋回室導入通路11、旋回室12および噴孔13は構成される。
この構成によると、前述したように旋回流F3の割合を抑制し、噴孔13a―1に直接流れ込む流れF1を生成することで、噴孔13a―1から噴射される燃料の噴霧の広がり(広がり角度)を小さくすることができる。さらに、θa―1を上記の範囲となるように旋回室導入通路11a―1、旋回室12a―1、噴孔13a―1を構成することで、噴孔13の内壁面への燃料の衝突力を大きくすることで燃料の微粒化を促進することが可能となる。この構成は、旋回燃料噴射通路10A1以外の他の旋回燃料噴射通路10にも採用されており、全ての旋回燃料噴射通路10において、噴霧の広がり(広がり角度)を小さくすることができると共に、微粒化を促進することができる。
すなわち本実施例では、噴孔13の配置により旋回力の強さを調節することで噴霧の広がりを抑制することができると共に、噴孔13の傾き方向の設定により噴孔13の内壁面への燃料の衝突力を大きくして微粒化性能の低下を抑制、或いは微粒化性能を向上することができる。そして、噴霧の広がりを抑制しつつ、十分な微粒化を実現することができる。
ここで微粒化のメカニズムについて、詳細に説明する。
図6は、本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10の側面図である。
図6に示すように、噴孔出口断面(噴孔出口開口面)52における噴孔13の軸13A方向(中心線13A方向)の速度成分をVz、噴孔13の軸13Aに垂直な面方向における速度成分をVxyとした場合、Vxyが大きくなると燃料が噴孔13を通過して液膜を形成した際に、液滴が分裂しやすくなり微粒化が促進される。したがって、噴孔13内において、噴孔13の軸13Aに垂直な面方向における速度成分Vxyが大きいほど、噴孔13の出口開口面52から噴射される燃料の微粒化は促進されることになる。
前述したように本実施例では、入口開口面51から噴孔13に流れ込む流れは、主に旋回流F3と噴孔13に直接流れ込む流れF1との2つの流れがある。旋回流F3を利用して微粒化を促進する場合、旋回流F3により噴孔13内に旋回流を生成する。これにより噴孔13a―1内の周方向の速度成分が大きくなり、噴孔13の軸13Aに垂直な面方向における速度成分Vxyが大きくなり、微粒化が促進される。このように、旋回流F3のみを利用する場合は、燃料は噴孔13内で周方向に旋回するため噴孔13の傾き方向15a−1は燃料の微粒化にはあまり影響がない。
一方、噴孔13に直接流れ込む流れF1を利用して微粒化を促進する場合、噴孔13の傾き方向θa−1が大きく影響してくる。
図7は、本発明の第1実施例の比較例として噴孔13の傾き方向を変えた場合の旋回燃料噴射通路10の側面図である。
図7に示すように、旋回室導入通路11から噴孔13に流れ込む燃料の流線F1方向と同じ方向に噴孔13が傾いている場合、噴孔13内の流れF1’は、噴孔軸方向の速度成分Vzが大きく、Vxyが小さくなる。このため、微粒化効果が小さい。
図8は、本発明の第1実施例に係る旋回燃料噴射通路10の側面図において、流れの様子を示した図である。
図8に示すように、旋回室導入通路11から噴孔13に流れ込む燃料の流線方向と逆向きに噴孔13を傾けると、燃料の一部F1’は噴孔13の内壁54に衝突し、噴孔13の軸13A方向に対して垂直な面方向における速度成分Vxyの大きさが大きくなる。この効果により、噴孔13を通過した燃料は、噴孔13の直下で薄い液膜を形成し、液滴が分裂しやすくなり微粒化が促進される。また、この場合の燃料流れF1’が噴霧の広がりを大きくする効果は、旋回する燃料流れが噴霧の広がりを大きくする効果に比べて小さい。
図5において、噴孔の傾き角θを0°から360°まで変化させたときの粒径を流体シミュレーションにより計算した結果について、図9を用いて説明する。図9は、噴孔13の傾き角θを変えた場合の粒径の相対値を計算したシミュレーション結果である。図9では、粒径の平均値に対する相対値を示している。
図9より、噴孔13の傾き角θが0°<θ<180°のとき、粒径は平均値よりも小さくなっていることが分かる。したがって、本実施例では、噴孔13の傾き角θは0°<θ<180°となるように、旋回室導入通路11、旋回室12および噴孔13が構成される。
すなわち、図3に示すように、0°<θa―1<180°、0°<θb―1<180°、0°<θc―1<180°、0°<θd―1<180°、0°<θa―2<180°、0°<θb―2<180°、0°<θc―2<180°、0°<θd―2<180°となるように、それぞれの噴孔13および旋回室12および旋回室導入通路11は構成される。さらにこの時、θa―1>θb―1、θd―1>θc―1、θa―2>θb―2およびθd―2>θc―2となる。このような構成にすることで、強い旋回流を利用することなく微粒化を促進でき、かつ、噴孔下での噴霧の広がりを抑えることができる。その結果、微粒化性能が高く、かつ二方向を指向する噴霧を形成することができる。
次に図10を用いて、本実施例の変更例について説明する。図10は、本発明の第1実施例に係る別の形態(変更例)における燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
本変更例では、全ての噴孔13を上記の傾き角にするのではなく、図10に示すように一部の噴孔の傾き角θが0°<θ<180°となるように各旋回室導入通路、旋回室、噴孔を形成している。例えば、図10の例では、0°<θa―1<180°、0°<θd―1<180°、0°<θa―2<180°、0°<θd―2<180°となっており、180°<θb―1<360°、180°<θc―1<360°、180°<θb―2<360°、180°<θc―2<360°となっている。なお、噴孔入口断面の一部が図4及び図5に示す領域Raに重なるように噴孔13を配置する構成は、実施例1と同じである。
この場合、0°<θ<180°を満たす噴孔13a−1,13d−1,13a−2,13d−2は、通過した燃料の微粒化を促進する噴孔として機能する。一方、その他の噴孔13b−1,13c−1,13b−2,13c−2は、例えば噴霧の広がりを抑制する噴孔として機能する。このように、噴孔ごとに担う役割を分けることで、用途に応じたノズルプレート6を形成することができる。
また本実施例では、ノズルプレート6の中心O1付近から半径方向外側に燃料が流れるように、ノズルプレート6の中心O1側に旋回室導入通路11が配置され、旋回室導入通路11に対してノズルプレート6の外周側に噴孔13が配置される構成となっている。噴孔13をノズルプレート6の外周側に近づけて配置するほど隣り合う噴孔間の距離を広げることができる。このため、噴孔13から噴射される燃料が噴孔13の直下で他の噴孔13から噴射された燃料と干渉し合うことを抑制することができる。噴射された燃料はその噴孔直下で他の噴孔から噴射された燃料と干渉すると、粒径が大きくなる恐れがある。
また本実施例では、上述したように隣り合う噴孔間の距離を広げることができるため、噴孔13の数を増やすことも可能である。全体の燃料の流量は変わらずに噴孔13の数が増えた場合、各々の噴孔13の断面積は小さくなる。このため、噴孔13から噴射された燃料は、より薄膜化されやすくなり、一層微粒化性能が向上する。一方、特許文献2(特開2011−202513号公報)のように、燃料がノズルプレートの外周側から中心側に向かって流れるような構成では、隣り合う噴孔間の距離は小さくなり、噴孔直下で燃料が干渉し合う恐れがある。また、上述したように噴孔の数を容易に増やすことはできない。
次に、図11および図12を用いて、燃料噴射弁1から噴射される噴霧の形態について説明する。図11は、本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の噴霧形態をY1軸方向から見た場合の図である。図12は、本発明の第1実施例に係る燃料噴射弁1の噴霧形態をX1軸方向から見た場合の図である。
本実施例の構成では、噴孔13a―1,13b―1,13c―1,13d―1を通過した燃料は第1の方向を指向する第1の噴霧31を形成し、噴孔13a―2,13b―2,13c―2,13d―2を通過した燃料は第1の方向とは異なる方向を指向する第2の噴霧32を形成する。すなわち、複数の旋回燃料噴射通路10は、第1の噴霧31を形成する第1の旋回燃料噴射通路群10A1〜10A4と、第2の噴霧32を形成する第2の旋回燃料噴射通路群10B1〜10B4とに分けられる。
また、+X1方向から見ると図12に示すように、一方向の噴霧が形成される。このように本実施例の構成によると、二方向噴霧を形成することができる。
次に、図13を用いて本発明に係る第2実施例を説明する。図13は、本発明の第2実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
第1実施例との違いは、噴孔13の傾き方向が異なっている点である。それ以外の構成は、第1実施例と同様に構成される。
本実施例では、第一実施例と同様に、旋回燃料噴射通路10A1,10A2と旋回燃料噴射通路10A3,10A4とがX1軸を隔てて両側(第一象限と第四象限)に配置され、旋回燃料噴射通路10B1,10B2と旋回燃料噴射通路10B3,10B4とがX1軸を隔てて両側(第二象限と第三象限)に配置されている。さらに本実施例では、噴孔13a−1,13b−1の傾き方向15a―1,15b―1の延長線および噴孔13c−1,13d−1の傾き方向15c―1,15d―1の延長線が、X1軸のX1>0の部分(正の範囲)と交わるように構成されている。また、噴孔13a−2,13b−2の傾き方向15a―2,15b―2の延長線および噴孔13c―2,13d―2の傾き方向15c―2,15d―2の延長線がX1軸のX1<0の部分(負の範囲)と交わるように構成されている。
この構成によると、噴孔13a―1,13b−1,13c−1,13d−1から噴射される燃料は図11における噴霧31を形成し、噴孔13a―2,13b−2,13c−2,13d−2から噴射される燃料は図11における噴霧32を形成することで、二方向の噴霧を形成することができる。さらに、本実施例では、噴孔13の傾き方向がそれぞれX1軸に近接する方向に傾いているため、それぞれの噴孔13から噴射された燃料は互いに引き合い、より細い噴霧31および噴霧32を形成することができる。
本実施例では、噴孔13の傾き方向15a―1,15b―1と15c―1,15d―1とはそれぞれX1軸及び中心軸線1aを含む面について面対称として、また噴孔13a―1,13b−1,13c−1,13d−1と噴孔13a―2,13b−2,13c−2,13d−2とはY1軸及び中心軸線1aを含む面について面対称として示しているが、この限りではない。例えば噴霧31と噴霧32とをY1軸及び中心軸線1aを含む面に対して面対称とならないように形成したい場合は、噴孔13a―1,13b−1,13c−1,13d−1と噴孔13a―2,13b−2,13c−2,13d−2はY1軸及び中心軸線1aを含む面について面対称でなくて良い。
次に、図14を用いて本発明に係る第3実施例を説明する。図14は、本発明の第3実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
第1実施例との違いは、ノズルプレート中心O1と各噴孔13の入口中心との距離が、噴孔13ごとに異なっている点である。それ以外の構成は、第1実施例又は第2実施例と同様に構成される。
本実施例では、ノズルプレート6の中心O1を中心とする異なる半径を有する複数の円41,42を噴孔13の配置円として設定する。本実施例では、二つの配置円41,42を設定し、この二つの配置円41,42上に噴孔13を配置する。本実施例では、噴孔13a―1,13d−1,13a―2,13d―2の入口開口面の中心(入口中心)が配置円41上に位置し、噴孔13b―1,13c―1,13b―2,13c―2の入口開口面の中心が配置円42上に位置している。本実施例では配置円41の直径の方が、配置円42の直径より大きい。
この構成によると、噴孔13a―1から噴射される燃料と噴孔13b―1から噴射される燃料が噴孔の下で互いに干渉する噴霧干渉を抑制することができる。他の噴孔13c―1と噴孔13d―1や、噴孔13a―2と噴孔13b―2や、噴孔13c―2と噴孔13d―2に関しても同様のことが言える。
本実施例では、噴孔13a―1,13d−1,13a―2,13d―2の入口開口面の中心が配置円41上に位置し、噴孔13b―1,13c―1,13b―2,13c―2の入口開口面の中心が配置円42上に位置した場合について説明したが、配置円の数をさらに増やしてもよく、各噴孔13がそれぞれ異なる配置円上に配置されても良い。
次に、図15を用いて本発明に係る第4実施例を説明する。
本実施例では、旋回室導入通路13の長さを長くすることにより、旋回室導入通路13における整流効果を向上して、噴孔13から噴射される燃料の微粒化を向上する。
図15は、本発明の第4実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
図15に示すノズルプレート6は、旋回室導入通路11がノズルプレート6の中心O1から半径方向外側に伸びている構成となっている。そして、旋回燃料噴射通路10A1〜10A4及び旋回燃料噴射通路10B1〜10B4の各旋回室導入通路11は、上流側端部がノズルプレート6の中心O1部で接続されている。
この構成によると、燃料導入口28から導入された燃料は、第1実施例と同様に、旋回室導入通路11を流れ、それぞれの噴孔13に導入される。このとき、本実施例では、旋回室導入通路11がノズルプレートの中心O1まで伸びているため、燃料導入口28から導入された燃料は旋回室導入通路11で第1実施例よりも整流されやすくなる。その結果、整流した流れが噴孔13に流れ込むことで、微粒化がより促進される。
図16は、本発明の第4実施例に係る図14のノズルプレート6の変形例を示す図であり、ノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
図16に示すように、各旋回室導入通路11の長さが異なるように構成しても良い。本実施例では、旋回室導入通路11b―1,11c―1,11b―2,11c―2の長さが他の旋回室導入通路11a−1,11d−1,11a−2,11d−2の長さよりも長くなっている。この場合、旋回室導入通路11b―1,11c―1,11b―2,11c―2を流れる燃料はその他の旋回室導入通路11a−1,11d−1,11a−2,11d−2を流れる燃料よりも整流される。その結果、通路長さの長い旋回室導入通路11b―1,11c―1,11b―2,11c―2を通じて噴孔13b―1,13c―1,13b―2,13c―2から噴射される燃料は、微粒化が促進される。このように、各旋回室導入通路11の長さが異なるように構成しても良い。
また、図14に示すノズルプレート6では、噴孔13を異なる配置円41,42上に配置することにより、複数の旋回燃料噴射通路10の間で旋回室導入通路11の長さが実質的に異なるように構成している。
上述した旋回室導入通路13以外の構成は、上述した他の実施例の構成を採用して構成することができる。例えば、図15に示すように旋回室導入通路11の上流側端部をノズルプレート6の中心O1部で接続する構成と、図14に示すように噴孔13を異なる配置円41,42上に配置する構成とを組み合わせることにより、複数の旋回燃料噴射通路10の間で旋回室導入通路11の長さが実質的に異なるように構成してもよい。
次に、図17を用いて本発明に係る第5実施例を説明する。
図17は、本発明の第5実施例に係る燃料噴射弁1の旋回燃料噴射通路10を弁体側(基端側)から見た図である。なお図17では、旋回燃料噴射通路10A1および旋回燃料噴射通路10A2の近傍を示している。
旋回室導入通路11a―1の中心線を14a―1、旋回室導入通路11b―1の中心線を14b―1とする。また、旋回室導入通路11a―1と中心線14a―1との交点を40a―1、旋回室導入通路11b―1と中心線14b―1との交点を40b―1とする。そして、ノズルプレート6の中心O1と交点40a―1を結ぶ直線を直線30a―1とし、ノズルプレート6の中心O1と交点40b―1を結ぶ直線を直線30b―1とする。
本実施例の旋回燃料噴射通路10A1では、直線30a―1と中心線14a―1とが同一直線上にあるのではなく、直線30a―1に対し中心線14a―1が交点40a―1を中心に時計回り(X1軸方向)に一定角度回転した配置となっている。
すなわち旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、燃料流れ方向における側面53a−1(53)の下流側部分が、直線30a―1に近接又は交差する方向(X1軸方向)に回転した状態で配置されている。言い換えると、旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、燃料流れ方向における側面56a−1(56)の下流側部分が、直線30a―1から離れる方向(X1軸方向)に回転した状態で配置されている。或いは、旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、噴孔13a−1が直線30a―1に近づく回転方向に、または噴孔13a−1が直線30a―1を越えてX1軸側に回転した状態で配置されている。すなわち旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、噴孔13a−1がX1軸に近づく回転方向に、交点40a―1を中心に回転した状態で設けられている。
旋回燃料噴射通路10A1と同様に、旋回燃料噴射通路10A2は、直線30b―1に対し中心線14b―1が時計回りに一定角度回転した配置となっている。そして、旋回燃料噴射通路10A2は旋回燃料噴射通路10A1と同様な構成を有している。
本実施例では、旋回燃料噴射通路10A1,10A2以外の旋回燃料噴射通路10も、旋回燃料噴射通路10A1,10A2と同様に構成している。この場合、旋回燃料噴射通路10の回転角度は複数の旋回燃料噴射通路10の間で、異なっていてもよい。また、すべての旋回燃料噴射通路10のうち少なくとも一つの旋回燃料噴射通路10が、本実施例の構成を備えるようにしてもよい。
この構成によると、旋回燃料噴射通路10A1において、燃料導入口28から導入された燃料は、ノズルプレート6の中心O1から半径方向外側に向かう方向に流れるため、旋回室導入通路11において、噴孔13に直接流れ込む流れF1が強くなり、その他の流れF2は弱くなる。同様に、旋回燃料噴射通路10A2において、燃料導入口28から導入された燃料は、ノズルプレート6の中心O1から半径方向外側に向かう方向に流れるため、旋回室導入通路11において、噴孔13に直接流れ込む流れF1が強くなり、その他の流れF2は弱くなる。したがってこの構成の場合、旋回流F3は弱くなり、噴孔13に直接流れ込む流れF1、F1が強くなるため、第1実施例で説明した作用効果により、噴孔13から噴射される噴霧の広がりを抑制する効果が大きくなる。
図18は、図17に示す旋回燃料噴射通路10と同様な回転角度に配置した旋回燃料噴射通路10について、燃料流れの状態をシミュレーションした結果を示す図である。なお図18では、燃料流れを示す矢印は速度(相対値)を示している。
図18では、ノズルプレート6の中心O1と、旋回室導入通路11と中心線14(例えば、14a−1)との交点40(例えば、40a−1)とを結ぶ直線30(例えば、30a−1)に対して、旋回燃料噴射通路10をX1軸方向に回転させて配置している。
図19は、旋回室導入通路11の中心線14と直線30とが一直線上に重なるように配置した旋回燃料噴射通路10について、燃料流れの状態をシミュレーションした結果を示す図である。なお図19では、燃料流れを示す矢印は速度(相対値)を示している。
図19に示す旋回燃料噴射通路10は、第1実施例と同様に配置されている。
図18に示すように、旋回燃料噴射通路10をX1軸方向に回転させて配置した場合、中心線14よりも側面53側(符号101で示す領域)を流れる燃料が増加する。中心線14よりも側面53側の燃料流れは、噴孔13に直接流れ込む燃料流れF1となる。一方、中心線14よりも側面56側を流れる燃料は側面53側を流れる燃料に対して少なく、旋回流F3を形成する燃料流れF2が少なくなることが分かる。
一方、図19に示す旋回燃料噴射通路10では、図18に示す旋回燃料噴射通路10に対して、中心線14よりも側面56側(符号102で示す領域)を流れる燃料が増加する。中心線14よりも側面56側の燃料流れは旋回流F3を形成し、旋回流F3が増加することが分かる。一方、中心線14よりも側面53側を流れ、噴孔13に直接流れ込む燃料流れF1は、図18に示す旋回燃料噴射通路10に対して減少することが分かる。
したがって、噴霧の広がりを抑制する効果を高めたい場合には、旋回燃料噴射通路10をX1軸方向に回転させて配置することが望ましい。
図20は、本発明の第5実施例に係る図17とは別の形態(変更例)における燃料噴射弁1の旋回燃料噴射通路10を弁体側(基端側)から見た図である。
本変更例の旋回燃料噴射通路10A1では、直線30a―1に対し中心線14a―1が交点40a―1を中心に反時計回り(Y1軸方向)に一定角度回転した配置となっている。
すなわち旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、燃料流れ方向における側面53a−1(53)の下流側部分が、直線30a―1から離れる方向(Y1軸方向)に回転した状態で配置されている。言い換えると、旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、燃料流れ方向における側面56a−1(56)の下流側部分が、直線30a―1に近接又は交差する方向(Y1軸方向)に回転した状態で配置されている。或いは、旋回燃料噴射通路10A1は、旋回室導入通路11a―1の中心線14a―1と直線30a―1とが一直線上に重なった状態に対して、直線30a―1が噴孔13a−1から離れる回転方向に回転した状態で配置されている。
旋回燃料噴射通路10A1と同様に、旋回燃料噴射通路10A2は、直線30b―1に対し中心線14b―1が反時計回り(Y1軸方向)に一定角度回転した配置となっている。この場合の回転角度は複数の旋回燃料噴射通路10の間で、異なっていてもよい。そして、旋回燃料噴射通路10A2は旋回燃料噴射通路10A1と同様な構成を有している。
本変更例では、旋回燃料噴射通路10A1,10A2以外の旋回燃料噴射通路10も、旋回燃料噴射通路10A1,10A2と同様に構成している。この場合、旋回燃料噴射通路10の回転角度は複数の旋回燃料噴射通路10の間で、異なっていてもよい。また、すべ他の旋回燃料噴射通路10のうち少なくとも一つの旋回燃料噴射通路10が、本変更例の構成を備えるようにしてもよい。
或いは、第5実施例の旋回燃料噴射通路10と本変更例の旋回燃料噴射通路10とが混在するように、複数の旋回燃料噴射通路10をノズルプレート6に配置してもよい。
この構成によると、燃料導入口28から導入された燃料は、ノズルプレート6の中心O1から半径方向外側に向かう方向に流れるため、旋回室導入通路11において、噴孔13に直接流れ込む流れF1とは異なる流れF2を誘起する。そして噴孔13に直接流れ込む流れF1の割合は小さくなる。すなわち、図17の構成と比べて、流れF2が強くなり、流れF1は弱くなる。
流れF2は旋回室12により旋回流F3を誘起し、噴孔13に流れ込む。このため、噴孔13に流入する燃料のうち、噴孔13に直接流れ込む流れF1の割合は小さくなり、旋回流F3の割合が大きくなる。したがってこの構成の場合、旋回流F3によるスワールの効果により、噴孔13の下で微粒化が促進される。このため、噴霧の広がりは図17の構成と比べて大きくなる。
このように旋回室導入通路11、旋回室12、噴孔13がノズルプレート6の中心O1に対し一定角度回転した配置にすることで、旋回室導入通路11内を流れる燃料流れを制御することができる。したがって、微粒化および噴霧の広がり抑制の要望に応じて回転角度を調節することで、所望の噴霧を形成することができる。
図21は、本発明の第6実施例に係る燃料噴射弁1のノズルプレート6を弁体側(基端側)から見た図である。
上述した各実施例では、旋回燃料噴射通路10は、燃料がノズルプレート6の中心O1側から外周側に向かってほぼ径方向に流れるように構成されている。これに対して本実施例では、旋回燃料噴射通路10は、燃料がノズルプレート6の外周側から中心O1側に向かってほぼ径方向に流れるように構成されている。
このために、旋回室12および噴孔13は燃料導入口28に対してノズルプレート6の中心O1側に配置され、旋回室導入通路11が旋回室12と燃料導入口28との間をほぼ径方向に沿って配置されている。
本実施例においても、各旋回燃料噴射通路10の噴孔13の傾き角θは、
0°<θa―1<180°
0°<θb―1<180°
0°<θc―1<180°
0°<θd―1<180°
0°<θa―2<180°
0°<θb―2<180°
0°<θc―2<180°
0°<θd―2<180°
のように設定されている。
本実施例において、その他の構成は上述した実施例と同様に構成することができる。また、上述した各実施例の構成を本実施例に組み合わせることができる。
本実施例では、ノズルプレート6の中心O1付近に噴孔13が配置されており、ノズルプレート6の外周側からノズルプレート6の中心O1側に設置された噴孔13に燃料が流れ込む構成となっている。このような構成では、噴孔間同士の間隔が小さくなる。このため、各噴孔13から噴射された噴霧同士が噴孔13の直下で互いに干渉する課題があった。しかし本実施例では、噴霧の広がりを抑制することができ、噴霧同士の干渉を抑制する効果がある。したがって、本実施例のような噴孔13の配置を可能にすることができる。
上述した各実施例および変更例によれば、噴孔13の内壁面への燃料の衝突力を大きくすることができ、かつ、旋回力も利用することができるため、この衝突力および旋回力の作用により微粒化を促進することができる。また、旋回力の強さを調節することで噴霧の広がりを抑制することができ、一つのノズルプレート6から微粒化された二方向噴霧の形成が可能な燃料噴射弁1を提供することができる。
ノズルプレート6の端面は中心軸線1aに垂直であり、図3−5,10,13−21は中心軸線1aに垂直なノズルプレート6の端面又は仮想平面に各構成要素を投影した投影図(平面図)である。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…燃料噴射弁、2…ケーシング、2a…燃料供給口、3…弁体、4…アンカー、5…ノズル体、6…ノズルプレート、10…旋回燃料噴射通路、11…旋回室導入通路、12…旋回室、13…噴孔、14…旋回室導入通路の中心線、15…噴孔の傾斜方向、16…ヨーク、F1…噴孔に直接流れ込む燃料の流れ、F2…その他の燃料の流れ、F3…旋回流、20…フィルタ、21…Oリング、22…樹脂カバー、23…コネクタ、24…プロテクタ、25…Oリング、28…燃料導入口、31,32…噴霧、51…噴孔入口断面(入口開口面)、52…噴孔出口断面(出口開口面)、53…旋回室導入通路の側面、56…旋回室導入通路の側面、55…旋回用通路の一端の延長線。

Claims (7)

  1. 協働して燃料通路を開閉する弁座及び弁体と、前記弁座よりも下流側に設けられ燃料に旋回力を付与して外部に噴射する複数の旋回燃料噴射通路とを備え、前記旋回燃料噴射通路は、燃料に旋回力を付与する旋回室と、前記旋回室に燃料を導入する旋回室導入通路と、前記旋回室に設けられ燃料を外部に噴射する噴孔とを有する燃料噴射弁において、
    前記旋回燃料噴射通路を燃料噴射弁の中心軸線に垂直な仮想平面上に投影し、
    前記仮想平面上に、旋回室導入通路の中心線に平行であり前記旋回室導入通路の上流側から下流側に向かう方向を正方向とするX軸、および前記X軸に垂直で前記中心線から離れる方向を正方向とするY軸を座標軸とし、前記噴孔の入口開口面の中心を原点とする直交座標系を仮想すると共に、前記X軸の正方向を0°とし、0°の角度位置から前記旋回室導入通路の前記中心線に向かって回転する角度方向を正の角度方向とした場合に、
    前記噴孔は、前記入口開口面の前記中心から前記噴孔の出口開口面の中心に向かう直線を前記仮想平面上に投影した投影直線によって定義される傾き方向が、0°よりも大きく180°よりも小さい角度範囲に設定され、
    前記噴孔の前記入口開口面の一部が前記旋回室導入通路に形成されることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射弁において、
    前記複数の旋回燃料噴射通路は、第1の噴霧を形成する第1の旋回燃料噴射通路群と、第1の方向とは異なる方向を指向する第2の噴霧を形成する第2の旋回燃料噴射通路群とに分けられることを特徴とする燃料噴射弁。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射弁において、
    前記第1の旋回燃料噴射通路群を構成する旋回燃料噴射通路と、前記第2の旋回燃料噴射通路群を構成する旋回燃料噴射通路とは、前記中心軸線を含む第1の平面に対して面対称に形成されることを特徴とする燃料噴射弁。
  4. 請求項3に記載の燃料噴射弁において、
    前記複数の旋回燃料噴射通路は、前記中心軸線に直交する端面を有するノズルプレートに構成され、
    前記旋回室導入通路は、上流端側が下流端側に対して、前記ノズルプレートの中心側に位置し、
    前記旋回室は、前記旋回室導入通路の下流端側に接続され、前記旋回室導入通路の上流端に対して、前記ノズルプレートの外周側に位置することを特徴とする燃料噴射弁。
  5. 請求項4に記載の燃料噴射弁において、
    前記第1の旋回燃料噴射通路群および前記第2の旋回燃料噴射通路群はそれぞれ複数の旋回燃料噴射通路を含み、
    前記第1の旋回燃料噴射通路群を構成する複数の旋回燃料噴射通路は前記中心軸線を含み前記第1の平面に垂直に交わる第2の平面に対して面対称に形成され、
    前記第2の旋回燃料噴射通路群を構成する複数の旋回燃料噴射通路は前記第2の平面対して面対称に形成されることを特徴とする燃料噴射弁。
  6. 請求項5に記載の燃料噴射弁において、
    前記仮想平面上に前記第1の平面を投影した直線をY1軸とすると共に、前記仮想平面上に前記第2の平面を投影した直線をX1軸とし、
    前記第1の旋回燃料噴射通路群及び前記第2の旋回燃料噴射通路群を構成する複数の旋回燃料噴射通路は、前記中心線が旋回室導入通路の側面に交わる交点と前記ノズルプレートの中心とを通る直線状の仮想線分と、前記中心線とが一直線上に重なる状態に対して、噴孔が前記X1軸に近づく回転方向に、前記交点を中心に回転した状態で設けられていることを特徴とする燃料噴射弁。
  7. 請求項6に記載の燃料噴射弁において、
    前記複数の旋回燃料噴射通路のうち少なくとも一つの旋回燃料噴射通路は、前記噴孔の傾き角が0°又は180°以上の角度範囲に設定されることを特徴とする燃料噴射弁。
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