JP7060263B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents
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Description
本発明の一態様では、長軸の長さをLa、短軸の長さをLb、弁軸から噴孔入口までの距離と穴部の半径(Rh)との差である押し付け長さをLx、燃料室の弁軸方向の大きさである高さをH、噴孔入口の開口面の面積をS、燃料噴射弁に流入する前の燃料の圧力をP、燃料噴霧の微粒化に関する指標をIzとすると、バルブシートおよび噴孔プレートは、
Iz=(La・Lx・S・P^0.5)/(Lb・H)≧0.22
の関係を満たすよう形成されている。
また、本発明の別の態様では、ピッチ円の半径をRc、噴孔プレートに形成された噴孔の数をN、長軸の長さをLa、噴孔プレートの周方向において隣り合う噴孔入口間の距離である噴孔間距離をWとすると、噴孔プレートは、
W=2・π・Rc/N-La≧0.6
の関係を満たすよう形成されている。
第1実施形態による燃料噴射弁を図1に示す。燃料噴射弁1は、筒状部材12、バルブシート20、噴孔プレート40、ニードル50、可動コア60、固定コア70、スプリング80およびコイル90等を備えている。
噴孔入口351は、噴孔入口351の面421における開口面である入口開口面の中心と、噴孔出口352の面422における開口面である出口開口面の中心とを結ぶ噴孔中心軸Axhc1方向から見たとき、楕円形状となるよう形成されている。
噴孔35は、噴孔プレート40の燃料室32側の面421に形成された噴孔入口351が、噴孔35の中心軸である噴孔中心軸Axhc1方向から見たとき楕円形状となるようかつ、噴孔入口351の短軸AxS1が、弁軸Axb1を全て含む仮想平面である第1仮想平面VP1上に位置しつつ、噴孔入口351の長軸AxL1に直交するよう形成されている。そのため、噴孔入口351の長軸AxL1方向の両側からの燃料流れにより、噴射される燃料の液膜を噴孔入口351の短軸AxS1方向に押し拡げ、液膜を薄膜化することができる。これにより、燃料噴霧Fo1の微粒化を促進できる。
燃料:ヘプタン
燃圧:300kPa
パルス幅:6ms
周期:200ms
測定位置(レーザ光位置):燃料噴射弁1の噴孔35から下方50mm
ゲイン:455
露光:500μs
ディレイ:0~10ms、0.25ms刻みで撮影し、輝度が最大となるディレイ
その他:50枚の写真を積算
燃料:ドライソルベント
燃圧:300kPa
パルス幅:4.2ms
測定位置:燃料噴射弁1の噴孔35から下方100mm
測定装置:空間分布測定器(受け止め法)
その他:回収した燃料の90%で判定
図16に示すように、噴孔35から弁軸Axb1方向に所定距離Dp1離れた仮想平面である第2仮想平面VP2において、複数の噴孔35から噴射された複数の燃料噴霧Fo1が形成する噴霧群Fo10の外縁部を通る仮想円である外縁仮想円VCo1の半径の1/2の半径をもつ仮想円である1/2仮想円VC12と複数の噴孔35のうち一の噴孔35の噴孔入口351の短軸AxS1を弁軸Axb1方向に投影した直線との交点を第1点P1とする。ここで、所定距離Dp1は50mmであり、第2仮想平面VP2上に上記レーザ光Ls1が位置する。
上記構成により、複数の燃料噴霧Fo1からなる噴霧群Fo10の中央の空間S1に周囲から空気を十分に取り込むことができる。その結果、噴霧群Fo10の中央の空間S1における負圧の発生を抑制し、燃料噴霧Fo1が縮流するのを抑制することができる。
図18に示すように、第2仮想平面VP2において、外縁仮想円VCo1の半径の1/4の半径をもつ仮想円である1/4仮想円VC14と一の噴孔35の噴孔入口351の短軸AxS1を弁軸Axb1方向に投影した直線との交点を第4点P4とする。
上記構成により、噴霧群Fo10の半径方向における中央(第1点P1)の燃料噴霧Fo1の密度を高めることができる。
次に、第2実施形態による燃料噴射弁について説明する。
図20に示すように、本実施形態では、噴孔35は、第5点P5における燃料噴霧Fo1の密度が、第4点P4における燃料噴霧Fo1の密度よりも大きくなるよう形成されている。なお、第1点P1における燃料噴霧Fo1の密度は、第5点P5における燃料噴霧Fo1の密度より大きい。
上記構成により、第1実施形態と同様、噴霧群Fo10の半径方向における中央(第1点P1)の燃料噴霧Fo1の密度を高めることができる。
次に、第3実施形態による燃料噴射弁について説明する。第3実施形態は、噴孔35の数等が第1実施形態と異なる。
次に、第4実施形態による燃料噴射弁について説明する。第4実施形態は、噴孔35の数等が第1実施形態と異なる。
以上説明したように、燃料室32は、噴孔プレート40に形成される噴孔35の数が多い程、弁軸Axb1方向の大きさが小さくなるよう形成されている。
また、燃料室32は、噴孔プレート40に形成される噴孔35の数が多い程、内径が小さくなるよう円筒状に形成されている。
また、噴孔35は、噴孔プレート40に形成される噴孔35の数が多い程、長軸AxL1の長さLaと短軸AxS1の長さLbとの比であるLa/Lbが大きくなるよう形成されている。
また、噴孔プレート40は、噴孔プレート40に形成される噴孔35の数が多い程、板厚が小さくなるよう形成されている。
上述のように、噴孔プレート40に形成される噴孔35の数に応じて、燃料室32の弁軸Axb1方向の大きさ、燃料室32の内径、長軸AxL1の長さLaと短軸AxS1の長さLbとの比であるLa/Lb、噴孔プレート40の板厚の大きさを設定することにより、複数の燃料噴霧Fo1からなる噴霧群Fo10の中央の空間S1に周囲から空気を十分に取り込むことができる。その結果、噴霧群Fo10の中央の空間S1における負圧の発生を抑制し、燃料噴霧Fo1が縮流するのを抑制することができる。
次に、第5実施形態による燃料噴射弁について説明する。
したがって、放射状(錘状)に拡がる燃料噴霧Fo1の周面積に対する噴霧濃度は濃度ピークまで均一になり、均一な燃料噴霧Fo1の形成が可能になる。これにより、均一な混合気を形成できる。
次に、第6実施形態による燃料噴射弁の一部を図25~27に示す。。第6実施形態は、噴孔35の数等が第1実施形態と異なる。
本実施形態では、燃料室32の外縁を形成する壁面である「燃料室壁面」としての凹部25の内周面251に接する接線LC1と噴孔入口351の長軸AxL1とは平行である。ここで、接線LC1は、弁軸Axb1および噴孔入口351の短軸AxS1を通る直線と内周面251との交点における内周面251の接線である。
図28の(A)、(B)に示すように、本実施形態では、噴孔入口351と内周面251との距離Dが大きい場合(D/Lb>-0.025×θ3+1.2)と比べ、噴孔出口352における燃料の液膜が短軸方向に延びていることがわかる。よって、本実施形態では、噴孔出口352における燃料の液膜の短軸方向の偏りを改善することができる。
-0.005×θ3+0.3≦D/Lb≦-0.025×θ3+1.2 ・・・式1
次に、第7実施形態による燃料噴射弁の一部を図33、34に示す。
本実施形態では、燃料室32は、弁軸Axb1を中心とする円形の第1燃料室321、および、第1燃料室321から径方向外側へ突出するよう形成された第2燃料室322を有している(図33、34参照)。
本実施形態では、壁面254から回り込む燃料の流れが無いため(図34参照)、噴孔出口352における燃料の液膜が短軸方向に延びて短軸方向の偏りが抑制される(図35参照)。
次に、第8実施形態による燃料噴射弁の一部を図38、39に示す。
本実施形態では、燃料室32の一部を形成し噴孔プレート40の板部42の面421に平行な壁面である特定壁面255は、噴孔入口351の弁軸Axb1側において、噴孔プレート40の周方向に噴孔入口351の長軸AxL1の長さLaの範囲で、他の部位(底面252)よりも噴孔プレート40に近くなるよう形成されている(図38、39参照)。
本実施形態では、突起201により、内周面251から燃料が回り込んで噴孔35に流入することを抑制し、噴孔入口351の長軸方向の両側から燃料を衝突させることができるため(図39参照)、噴孔出口352における燃料の液膜が短軸方向に延びて短軸方向の偏りが抑制される(図40参照)。
次に、第9実施形態による燃料噴射弁の一部を図41、42に示す。
本実施形態では、燃料室32は、弁軸Axb1を中心とする円形の第1燃料室321、および、第1燃料室321から径方向外側へ突出するよう形成された第2燃料室322を有している(図41、42参照)。
本実施形態では、第2燃料室322を形成する壁面256に沿って流れた燃料を噴孔入口351の長軸方向の両側から衝突させることができるため(図42参照)、噴孔出口352における燃料の液膜が短軸方向に延びて短軸方向の偏りが抑制される(図43参照)。
次に、第10実施形態による燃料噴射弁の一部を図44、45に示す。
本実施形態では、噴孔プレート40は、スリット溝43を有している。スリット溝43は、板部42の燃料室32とは反対側の面422から燃料室32側へ凹み、弁軸Axb1から噴孔プレート40の径方向外側へ延びるよう形成されている。
本実施形態では、燃料の噴射時、スリット溝43において噴孔プレート40の径方向外側へ向かう気流が生じる(図44、45参照)。これにより、噴孔35から噴射された燃料噴霧Fo1の外側への流速を高めることができる(図44参照)。よって、燃料噴霧Fo1の放射方向への成長を促進し、燃料噴霧Fo1の分散性を向上できる。
次に、第11実施形態による燃料噴射弁の一部を図46、47に示す。
本実施形態では、噴孔入口351の長軸AxL1の長さをLa([mm])、噴孔入口351の短軸AxS1の長さをLb([mm])、弁軸Axb1から噴孔入口351までの距離と穴部24の半径Rhとの差である押し付け長さをLx([mm])、燃料室32の弁軸Axb1方向の大きさである高さをH([mm])、噴孔入口351の開口面の面積をS([mm^2])、燃料噴射弁1に流入する前の燃料の圧力をP([kPa])、燃料噴霧の微粒化に関する指標をIzとすると、バルブシート20および噴孔プレート40は、
Iz=(La・Lx・S・P^0.5)/(Lb・H)≧0.22 ・・・式2
の関係を満たすよう形成されている。
本実施形態では、上述のように、Iz≧0.22となるようバルブシート20および噴孔プレート40を形成することにより、バルブシート20下流の燃料室32で燃料流れを横流れに整流し、噴孔内に流入させることで、燃料噴霧の微粒化を担保している。
本実施形態では、ピッチ円Cp1の半径をRc([mm])、噴孔プレート40に形成された噴孔35の数をN、長軸AxL1の長さをLa([mm])、噴孔プレート40の周方向において隣り合う噴孔入口351間の距離である噴孔間距離をW([mm])とすると、噴孔プレート40は、
W=2・π・Rc/N-La≧0.6 ・・・式3
の関係を満たすよう形成されている。
図50~54に示すように、弁座23を通過し、燃料室32に流入した燃料は、燃料室32内で横方向に流れる。燃料室32内での横流れは、燃料室32の周方向において噴孔入口351の上方で衝突することにより、Z方向すなわち弁軸Axb1方向の運動量に変換される。
本実施形態では、燃料室32の弁軸Axb1方向の大きさである高さをH([mm])、燃料噴射弁1の燃料入口と噴孔35との間の流路である燃料流路100における最小の流路幅である最小流路幅をWs([mm])とすると、バルブシート20および噴孔プレート40は、
H≧Ws ・・・式4
の関係を満たすよう形成されている。
本実施形態は、燃料フィルタ18を備えている。燃料フィルタ18は、燃料流路100に設けられ、燃料が流通可能な孔182を有し、孔182の大きさより大きな燃料中の異物を捕集可能である。
本実施形態では、最小流路幅Wsは、ニードル50の可動範囲においてニードル50が弁座23から最も離れたときのニードル50と弁座23との距離に相当する(図56参照)。
本実施形態では、上述のように、H≧Wsとなるようバルブシート20および噴孔プレート40を形成することにより、最小流路幅Wsより大きな異物が燃料室32に流れるのを抑制し、燃料室32に異物が噛み込むのを抑制できる。これにより、異物の噛み込みにより燃料室32内の燃料流れに影響が生じるのを抑制できる。
本実施形態では、燃料室32の外縁を形成する壁面である燃料室壁面320と噴孔入口351までの距離である壁面噴孔間距離をDw([mm])とすると、バルブシート20および噴孔プレート40は、
Dw≦0.2またはDw≧0.35
の関係を満たすよう形成されている。
本実施形態では、上述のように、Dw≦0.2またはDw≧0.35となるようバルブシート20および噴孔プレート40を形成することにより、燃料室32において径方向外側から内側へ向かう燃料の流速を弱め(図53参照)、周方向からの燃料の流れを強めることができる(図52、54参照)。これにより、燃料の流れを周方向において押しつぶし、燃料室32の周方向における噴孔内壁350に沿わせないようにすることができる(図54参照)。
次に、参考形態による燃料噴射弁の一部を図58に示す。参考形態は、バルブシートの構成等が第1実施形態と異なる。
Hf/Rcp<0.065 ・・・式6
の関係を満たすよう形成されている。
Σ(ρ/2)・(ΔV´・ΔV´) ・・・式7
で表すことができる。
参考形態では、上述のように、Hf/Rcp<0.065となるよう噴孔プレート40およびニードル50を形成することにより、噴孔入口351での流速差を拡大し、乱れ(乱流)を強化できる。これにより、燃料噴霧の分散性を向上できる。
他の実施形態では、噴孔は、3つ以上であれば、噴孔プレートにいくつ形成されていてもよい。
Claims (14)
- 環状の弁座(23)、前記弁座の内側に形成された穴部(24)、前記弁座の内側および前記穴部に形成された燃料通路(31)を有するバルブシート(20)と、
前記弁座に当接可能な当接部(53)を有し、前記当接部が前記弁座から離間、または、前記当接部が前記弁座に当接することで前記燃料通路を開閉する弁部材(50)と、
前記バルブシートの軸である弁軸(Axb1)方向から見たとき少なくとも一部が前記穴部の径方向外側に位置し前記燃料通路および前記穴部に連通する燃料室(32)を前記バルブシートとの間に形成し、前記燃料室と外部とを連通する少なくとも3つの噴孔(35)を有する噴孔プレート(40)と、を備え、
前記噴孔は、
前記噴孔プレートの前記燃料室側の面(421)に形成された噴孔入口(351)が、前記噴孔の中心軸である噴孔中心軸(Axhc1)方向から見たとき楕円形状となるよう、かつ、
前記噴孔入口の短軸(AxS1)が、前記弁軸を全て含む仮想平面である第1仮想平面(VP1)上に位置しつつ、前記噴孔入口の長軸(AxL1)に直交するよう形成され、
前記噴孔入口は、前記弁軸を中心とするピッチ円(Cp1)上に等間隔で配置され、
前記長軸の長さをLa、前記短軸の長さをLb、前記弁軸から前記噴孔入口までの距離と前記穴部の半径(Rh)との差である押し付け長さをLx、前記燃料室の前記弁軸方向の大きさである高さをH、前記噴孔入口の開口面の面積をS、燃料噴射弁に流入する前の燃料の圧力をP、燃料噴霧の微粒化に関する指標をIzとすると、
前記バルブシートおよび前記噴孔プレートは、
Iz=(La・Lx・S・P^0.5)/(Lb・H)≧0.22
の関係を満たすよう形成されている燃料噴射弁。 - 環状の弁座(23)、前記弁座の内側に形成された穴部(24)、前記弁座の内側および前記穴部に形成された燃料通路(31)を有するバルブシート(20)と、
前記弁座に当接可能な当接部(53)を有し、前記当接部が前記弁座から離間、または、前記当接部が前記弁座に当接することで前記燃料通路を開閉する弁部材(50)と、
前記バルブシートの軸である弁軸(Axb1)方向から見たとき少なくとも一部が前記穴部の径方向外側に位置し前記燃料通路および前記穴部に連通する燃料室(32)を前記バルブシートとの間に形成し、前記燃料室と外部とを連通する少なくとも3つの噴孔(35)を有する噴孔プレート(40)と、を備え、
前記噴孔は、
前記噴孔プレートの前記燃料室側の面(421)に形成された噴孔入口(351)が、前記噴孔の中心軸である噴孔中心軸(Axhc1)方向から見たとき楕円形状となるよう、かつ、
前記噴孔入口の短軸(AxS1)が、前記弁軸を全て含む仮想平面である第1仮想平面(VP1)上に位置しつつ、前記噴孔入口の長軸(AxL1)に直交するよう形成され、
前記噴孔入口は、前記弁軸を中心とするピッチ円(Cp1)上に等間隔で配置され、
前記ピッチ円の半径をRc、前記噴孔プレートに形成された前記噴孔の数をN、前記長軸の長さをLa、前記噴孔プレートの周方向において隣り合う前記噴孔入口間の距離である噴孔間距離をWとすると、
前記噴孔プレートは、
W=2・π・Rc/N-La≧0.6
の関係を満たすよう形成されている燃料噴射弁。 - 環状の弁座(23)、前記弁座の内側に形成された穴部(24)、前記弁座の内側および前記穴部に形成された燃料通路(31)を有するバルブシート(20)と、
前記弁座に当接可能な当接部(53)を有し、前記当接部が前記弁座から離間、または、前記当接部が前記弁座に当接することで前記燃料通路を開閉する弁部材(50)と、
前記バルブシートの軸である弁軸(Axb1)方向から見たとき少なくとも一部が前記穴部の径方向外側に位置し前記燃料通路および前記穴部に連通する燃料室(32)を前記バルブシートとの間に形成し、前記燃料室と外部とを連通する少なくとも3つの噴孔(35)を有する噴孔プレート(40)と、を備え、
前記噴孔は、
前記噴孔プレートの前記燃料室側の面(421)に形成された噴孔入口(351)が、前記噴孔の中心軸である噴孔中心軸(Axhc1)方向から見たとき楕円形状となるよう、かつ、
前記噴孔入口の短軸(AxS1)が、前記弁軸を全て含む仮想平面である第1仮想平面(VP1)上に位置しつつ、前記噴孔入口の長軸(AxL1)に直交するよう形成され、
前記噴孔入口は、前記弁軸を中心とするピッチ円(Cp1)上に等間隔で配置され、
前記長軸の長さをLa、前記短軸の長さをLb、前記弁軸から前記噴孔入口までの距離と前記穴部の半径(Rh)との差である押し付け長さをLx、前記燃料室の前記弁軸方向の大きさである高さをH、前記噴孔入口の開口面の面積をS、燃料噴射弁に流入する前の燃料の圧力をP、燃料噴霧の微粒化に関する指標をIzとすると、
前記バルブシートおよび前記噴孔プレートは、
Iz=(La・Lx・S・P^0.5)/(Lb・H)≧0.22
の関係を満たすよう形成され、
前記ピッチ円の半径をRc、前記噴孔プレートに形成された前記噴孔の数をN、前記長軸の長さをLa、前記噴孔プレートの周方向において隣り合う前記噴孔入口間の距離である噴孔間距離をWとすると、
前記噴孔プレートは、
W=2・π・Rc/N-La≧0.6
の関係を満たすよう形成されている燃料噴射弁。 - 前記噴孔から前記弁軸方向に所定距離離れた仮想平面である第2仮想平面(VP2)において、
複数の前記噴孔から噴射された複数の燃料噴霧(Fo1)が形成する噴霧群(Fo10)の外縁部を通る仮想円である外縁仮想円(VCo1)の半径の1/2の半径をもつ仮想円である1/2仮想円(VC12)と複数の前記噴孔のうち一の噴孔の前記噴孔入口の前記短軸を前記弁軸方向に投影した直線との交点を第1点(P1)、
複数の前記噴孔のうち前記一の噴孔に隣り合う噴孔である他の噴孔の前記噴孔入口の前記短軸を前記弁軸方向に投影した直線と前記1/2仮想円との交点を第2点(P2)、および、
前記1/2仮想円上の前記第1点と前記第2点との中間に位置する点を第3点(P3)とすると、
前記噴孔は、前記第3点における前記燃料噴霧の密度が、前記第1点における前記燃料噴霧の密度、および、前記第2点における前記燃料噴霧の密度よりも小さくなるよう形成されている請求項1~3のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。 - 前記第2仮想平面において、
前記外縁仮想円の半径の1/4の半径をもつ仮想円である1/4仮想円(VC14)と前記一の噴孔の前記噴孔入口の前記短軸を前記弁軸方向に投影した直線との交点を第4点(P4)、および、
前記外縁仮想円の半径の3/4の半径をもつ仮想円である3/4仮想円(VC34)と前記一の噴孔の前記噴孔入口の前記短軸を前記弁軸方向に投影した直線との交点を第5点(P5)とすると、
前記噴孔は、前記第4点における前記燃料噴霧の密度、および、前記第5点における前記燃料噴霧の密度が、前記第1点における前記燃料噴霧の密度よりも小さくなるよう形成されている請求項4に記載の燃料噴射弁。 - 前記噴孔は、前記第5点における前記燃料噴霧の密度が、前記第4点における前記燃料噴霧の密度よりも大きくなるよう形成されている請求項5に記載の燃料噴射弁。
- 前記燃料室は、前記噴孔プレートに形成される前記噴孔の数が多い程、前記弁軸方向の大きさが小さくなるよう形成されている請求項1~6のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
- 前記燃料室は、前記噴孔プレートに形成される前記噴孔の数が多い程、内径が小さくなるよう円筒状に形成されている請求項1~7のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
- 前記噴孔は、前記噴孔プレートに形成される前記噴孔の数が多い程、前記長軸の長さ(La)と前記短軸の長さ(Lb)との比(La/Lb)が大きくなるよう形成されている請求項1~8のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
- 前記噴孔プレートは、前記噴孔プレートに形成される前記噴孔の数が多い程、板厚が小さくなるよう形成されている請求項1~9のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
- 前記燃料室の前記弁軸方向の大きさである高さをH、燃料噴射弁の燃料入口と前記噴孔との間の流路である燃料流路における最小の流路幅である最小流路幅をWsとすると、
前記バルブシートおよび前記噴孔プレートは、
H≧Ws
の関係を満たすよう形成されている請求項1~10のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。 - 前記燃料流路に設けられ、燃料が流通可能な孔を有し、前記孔の大きさより大きな燃料中の異物を捕集可能な燃料フィルタをさらに備え、
前記最小流路幅Wsは、前記孔の大きさに相当する請求項11に記載の燃料噴射弁。 - 前記最小流路幅Wsは、前記弁部材の可動範囲において前記弁部材が前記弁座から最も離れたときの前記弁部材と前記弁座との距離に相当する請求項11または12に記載の燃料噴射弁。
- 前記燃料室の外縁を形成する壁面である燃料室壁面と前記噴孔入口との距離である壁面噴孔間距離をDw(mm)とすると、
前記バルブシートおよび前記噴孔プレートは、
Dw≦0.2またはDw≧0.35
の関係を満たすよう形成されている請求項1~13のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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