JP7329718B2 - 燃料噴射弁 - Google Patents

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Description

本願は、燃料噴射弁に関するものである。
エンジンの燃料噴射弁においては、噴射燃料の粒子径が小さいほど燃料の蒸発が促進されるとともに、エンジン内壁への燃料付着量が減少し、未燃焼の燃料排出量が低減される。その結果、エンジンの燃料消費効率(燃費)が向上し、有害ガスの排出量が低減する。噴射燃料の微粒化手段としては、燃料噴射弁の噴孔の形状を工夫することにより噴射燃料を薄膜化して微粒化を図るものがある。
従来の燃料噴射弁として、旋回室上部に空間(バッファ)を設け、旋回室に流入した燃料がバッファ側に流れ込む(吸い上げ作用)ことによって、一旦上方に引き上げられる流れとなるものがあった。そしてバッファのない状態では、旋回室内に強い横流れ(旋回用通路の通路方向に向かう流れ)が生じるが、このバッファへの吸い上げ作用による誘引流れにより、この横流れが緩和される。そして結果として、旋回室内および燃料噴射孔内に十分な旋回流れが形成されるものがあった(下記の特許文献1参照)。
更には、噴射弁となる噴射孔プレートに燃料を噴射する複数の噴射孔を備える燃料噴射装置がある。噴射孔プレートは、噴射孔の上流側端部を覆う覆部を備え、その覆部の上流側全面に燃料が導入される。そして覆部には旋回流を発生させる複数の旋回流発生通路が形成されている。複数の旋回流発生通路は、噴射孔に対して傾斜している。旋回流発生通路を通過し噴射孔プレートに噴射された燃料は、噴射孔プレート内の壁面で液膜状に拡がり、燃料の微粒化が促進されるものである(下記の特許文献2参照)。
特開2012-154264号公報 特開2004-176690号公報
上記特許文献においては、噴射孔出口が円形であるため、形成される液膜は噴射孔の中心軸に対して軸対称な円錐型となる。従って任意の方向に噴射させ、所望の広がりをもつ噴霧の形成が困難であった。更には、旋回力により燃料の微粒化を促進しているため、噴霧角が大きくなり、各噴射孔からの噴霧同士が衝突することを回避することも困難となる。従って、隣り合う噴射孔から噴霧された燃料の液膜又は液滴が、隣接する噴射孔の液膜又は液滴と合体することにより、厚い液膜又は大きな液滴となる。これにより微粒化促進が妨げられ、燃焼効率の悪化を招くという問題点があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、噴孔内で旋回されることにより薄膜化した燃料に容易に方向性を与えることができるとともに、噴霧に所望の広がりを持たせるように燃料を噴射することができる燃料噴射弁を提供することを目的とするものである。
本願に開示される燃料噴射弁は、
中空円筒型のバルブボディの先端部内に固着されるとともに、燃料通路と弁座部を有するバルブシートと、
前記バルブシートの先端部に固定されるとともに、噴孔を有する噴孔プレートと、
前記噴孔プレートと前記バルブシートとの間に形成される燃料室と、
前記燃料室の一部を構成するとともに前記燃料室において外周側に設けられた旋回室と、
前記バルブボディ内で移動可能に設置されるとともに、前記弁座部から離れ、または接触することにより前記燃料通路を開閉する弁体を備え、
前記バルブシートの下部であって前記燃料室に面する壁面から前記噴孔プレートに向かって突出した突出部を形成するとともに、前記突出部の中心が前記噴孔の中心からずれているものである。
本願に開示される燃料噴射弁によれば、噴孔内で旋回されることにより薄膜化した燃料に容易に方向性を与えることができるとともに、噴霧に所望の広がりを持たせるように燃料を噴射することができる。
実施の形態1による燃料噴射弁の断面図である。 図1におけるA部分を示す拡大断面図である。 実施の形態1による燃料噴射弁における噴孔プレートおよび旋回室部分を示す平面図である。 バルブシートおよび噴孔プレート部分を示す拡大断面図である。 バルブシートおよび噴孔プレート部分を示す拡大断面図である。 実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図である。 燃料の噴射方向を同一方向にした場合の噴霧を示す立体図である。 燃料の噴射方向を同一方向にした場合の噴霧を示す平面断面図である。 燃料の噴射方向を任意の方向にした場合の噴霧を示す立体図である。 燃料の噴射方向を任意の方向にした場合の噴霧を示す平面断面図である。 実施の形態3による燃料室および旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態4による燃料室および旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態5による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態5による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態5による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図である。 実施の形態6による燃料噴射弁における噴孔プレートおよび旋回室部分を示す平面図である。
実施の形態1.
本実施の形態は、自動車のエンジンなどの内燃機関に使用される燃料噴射弁に関するものである。図1は、実施の形態1による燃料噴射弁を示す断面図である。燃料噴射弁1は、ソレノイド装置2と、コア3と、磁気通路を構成するヨーク4とを有している。ソレノイド装置2は、コイルアセンブリ5と、コイルアセンブリ5の外周に巻回されているコイル6とを有している。コア3内部にはロッド7が固定されており、このロッド7によってばね8に加えられる荷重が調整される。コア3の他端部(図1におけるQ側)をコイルアセンブリ5が囲繞し、またコア3と同軸であって、その他端部に磁気通路を構成するバルブボディ9がスリーブ10を介して配置されている。
スリーブ10はコア3およびバルブボディ9に対して溶接などにより固定され、内部の燃料が漏れないようにシールされている。燃料は燃料噴射弁1の上方の供給口11から供給され、燃料噴射弁1の内部を中心軸方向に沿って流れ、燃料室15aを介して噴孔16から噴射される。磁気通路を構成するヨーク4は、その一端部(図1におけるP側)がコア3に溶接で固定され、他端部がバルブボディ9に溶接され、コア3とバルブボディ9とを磁気的に連結している。
また、アマチュア12が、スリーブ10を介してバルブボディ9内に配置され、燃料噴射弁1の中心軸方向に沿って移動可能になっている。アマチュア12内に弁部材である弁体13の一端部が挿入されて溶接固定され、中空円筒型のバルブボディ9の先端部内にバルブシート14が固着され、バルブシート14は燃料通路14bと弁座部14aとを有する。バルブシート14の先端部には、噴孔16を有する噴孔プレート15が溶接固定されており、この噴孔プレート15とバルブシート14との間に燃料室15aが形成されている。アマチュア12内にその一端部が溶接固定されるとともに、バルブボディ9内に移動可能に設けられた弁体13は、ソレノイド装置2に電流を流し、更にはロッド7により調整されたばね8の付勢力により、バルブシート14の弁座部14aから離れ、または接触することにより、燃料通路14bを開閉する。これにより噴孔プレート15の噴孔16から燃料が噴射され、あるいは噴射が停止されるように制御される。
図2は、図1におけるA部分を示す拡大断面図である。図2においては、燃料噴射弁1の中心軸Zに対して左半分のみを示しており、バルブボディ9の図示を省略している。右半分については図2に示された左半分と対称になるよう形成されている。又図3は図2におけるB-B線から下方向に見た平面図であり、噴孔プレート15および旋回室部分を示す平面図である。バルブシート14の弁座部14aに対して弁体13が接触、または離れることにより、バルブシート14の内部の空間である燃料通路14bを開閉している。弁体13は、先端部が球状になっており、この弁体13の外周部が弁座部14aに接触することにより、燃料通路14bを閉鎖することができる。
バルブシート14の下部には後述の燃料室15aに面するように壁面14cが設けられるとともに、下側に突出する突起部14dが設けられ、この壁面14cおよび突起部14dにより形成された開口部に噴孔プレート15が溶接固定されている。又バルブシート14と噴孔プレート15との間に燃料室15aが形成されている。又燃料室15aの一部を構成するとともに燃料室15aの外周側には旋回室15bが設けられている。そして旋回室15bにより燃料室15aに導かれた燃料に旋回流を発生させ、噴孔16内で燃料は旋回しながら通過し、噴孔16から噴射される。燃料室15aにおいては、バルブシート14の下部である壁面14cから噴孔プレート15に向かって突出した突出部19を形成する。この突出部19により、燃料室15aの中心軸Z方向における流路の高さが小さくなる。
噴孔プレート15には、図2の紙面に対し垂直な方向における形状(平面形状)が円形の噴孔16が形成されている(図3参照)。そして突出部19の中心が噴孔16の中心から中心軸Z側にずれるように突出部19が設けられている。燃料室15aは、燃料通路14bからの燃料流れを噴孔プレート15の上面に沿った方向に整流するための中心軸Z方向における微小な高さを有する空間であり、燃料噴射弁1の中心軸Zの周りに設けられている。燃料室15aの中心軸Z方向における高さについては、旋回室15bにおいて燃料が均一に旋回するように、流速分布のばらつきをなるべく無くすように設定したものであり、流路断面を扁平(横方向(中心軸Z方向に対して垂直な方向)の寸法が縦方向(中心軸Z方向)の寸法よりも大きい)にする。燃料通路14bを通過した燃料は燃料室15aの入口15cを介して燃料室15a内へ流入する。図3に示すように、旋回室15bは燃料室15aの一部を構成するとともに燃料室15aにおいて外周側に設けられ、中心軸Zに対して垂直な面において拡がった形状になっている。
図4、図5はバルブシート14および噴孔プレート15部分を示す拡大断面図であり、図2の破線で囲んだ部分Gの拡大図に相当し、説明の簡単化のため、噴孔プレート15、バルブシート14の壁面14c、噴孔16および液膜17のみを図示している。そして図4、図5においては、噴孔16から噴出される液膜17の形状を示したものであり、図4は突出部19を設けていない場合を示し、図5は突出部19を設けている場合を示している。図4において、噴孔16には、噴孔16の上流側の開口部16m、および噴孔16の下流側の開口部16nが配置されている。噴孔16に流入する燃料の流れは、図4の矢印で示すように、噴孔16手前の旋回室15bで燃料が旋回しながら噴孔16に流れ込み、噴孔16の垂直方向に沿って薄い液膜17が形成される。
このような構成とすることで、噴孔16内で壁面に沿った旋回流が生じるため、噴孔16内部に負圧領域18が形成され、周囲空気が入り込む。これは、旋回室15b内の旋回流によって遠心力が発生し、旋回の中心側が負圧となるためであり、この影響により噴孔16内では壁面に沿った液膜17が形成される。
更に図5に示すように、燃料室15aの上部に、噴孔中心軸20からずれた位置に突出部19を設ける。すなわち、突出部19は、噴孔16における噴霧方向と対向する向きの燃料室15aの面(壁面14c)に設けられており、かつ、図2のB-B断面から見たとき、図3に示すように、突出部19と噴孔16との一部が燃料噴射弁1の上側(平面視)から見て互いに重なるように燃料室15aの上面に位置するように設けられる。突出部19を設けることにより、噴孔中心軸20と噴霧中心軸21がずれることとなり、噴孔16の内部の負圧領域18の形成される位置が、噴孔16に対して傾き、噴孔16の噴孔中心軸20に対して対称になるよう形成されにくくなる。このように噴孔16と突出部19の位置関係を工夫することにより燃料を任意の方向に噴射することができ、所望の広がりを有する噴霧を実現することができる。
又突出部19の高さ又は中心軸Z方向における方向を変えることによっても、噴霧の向き(角度)を変えることができる。
本実施の形態においては、噴孔内部で噴孔の中心軸に対して軸対称に形成される負圧領域を、噴孔上部の燃料室15aに設けられた突出部19を用いて、任意の領域に形成することにより、噴孔内で旋回されることで薄膜化した燃料に方向性を与えることができる。
実施の形態2.
図6A、B、C、Dは実施の形態2による1つの旋回室部分を示す平面図であり、図3に相当する平面図である。図6A、B、C、Dは噴孔16と突出部19の位置関係を示す図であり、図6Aは突出部19が噴孔16に対して中心軸Zに近づく方向に設けられている場合を示しており、図6Bは突出部19が噴孔16に対して中心軸Zから遠ざかる方向に設けられている場合を示しており、図6Cは突出部19が噴孔16に対して中心軸Z回りにおける周方向一方側に設けられている場合を示しており、図6Dは突出部19が噴孔16に対して中心軸Z回りにおける周方向他方側に設けられている場合を示している。図6A、B、C、Dに示すように、燃料室15aの上部に位置する突出部19と噴孔16との位置関係は、他の突出部19と噴孔16との位置関係と一致している必要はなく、各々で突出部19と噴孔16の位置関係が異なっていてもよい。例えば図3に示すように、旋回室15bが4つあるような場合、突出部19と噴孔16の位置関係は4つの旋回室15b毎に異なるようにすることができる。尚図6A、B、C、Dにそれぞれ示した突出部19と噴孔16との位置関係は一例を示したものにすぎず、他の位置関係であってもよい。又図6A、B、C、Dにおいて、噴孔16と突出部19の平面形状は径が同一の同じ円形状のものとして示されているが、噴孔16と突出部19は径を同じにする必要はない。
このような構成とすることで、各噴孔16毎で燃料の噴射方向を同一方向に限定せず、任意の方向に噴射することができる。任意の方向に噴射することができるため、各噴孔16からの噴霧同士が衝突することを回避することができる。従って隣接する液膜、液滴が合体し、液膜又は液滴が厚くなることにより液滴の微粒化の促進が妨げられるおそれを低減することができる。さらに、各噴孔16からの噴霧の集合体は基本的には円形に近い形状となるが、本実施の形態によれば任意の方向に噴射することができるため、集合体を帯形状又は楕円形状にすることもできる。図7Aは燃料の噴射方向を同一方向にした場合の噴霧100を示す立体図、図7Bは噴霧100を示す平面断面図であり、図7Bに示すように噴霧の集合体は基本的には円形に近い形状となっている。図8Aは燃料の噴射方向を任意の方向にした場合の噴霧101を示す立体図、図7Bは噴霧101を示す平面断面図であり、図8Bに示すように噴霧の集合体は帯形状又は楕円形状になっている。
本実施の形態によれば、微粒化した燃料と空気の触れる接触面積が増大し、エンジンの燃料消費効率(燃費)を向上させることができる。一般的に噴霧方向を変更させる手段としては、噴孔16を噴霧させたい方向に傾斜させることで、噴孔16から任意の方向に噴霧させるものである。しかし噴孔プレート15に傾斜させた微細な穴をあけるには高度な加工技術が必要となるため、コストが高く、生産性も悪くなることが懸念される。一方、本実施の形態では、バルブシート14にプレス加工等で突出部19を設けることができるため、コストを抑え、生産性も向上させることができる。
実施の形態3.
図9は実施の形態3による燃料室および旋回室部分を示す平面図であり、図3に相当する平面図である。図9においては、噴孔16と突出部19との位置関係を示している。燃料室15aの上部に位置する突出部19は全ての噴孔16に対して配置する必要はなく、対応する突出部19が噴孔16に対して設けられている箇所があっても、又対応する突出部19が噴孔16に対して設けられていない箇所があってもよい。即ち少なくとも1つの旋回室15bにおいて突出部19を設ければよい。
このような構成とすることで、上記実施の形態1、2と同様に、各噴孔16毎で燃料の噴射方向を同一方向に限定せず、任意の方向に噴射できる。従って各噴孔16からの噴霧同士の衝突を回避することができ、液滴の微粒化の促進が妨げられるおそれを低減することができる。さらには突出部19の数が減るため、加工数が減り、工程数の削減およびコストの低減が図れる。
実施の形態4.
図10は実施の形態4による燃料室および旋回室部分を示す平面図であり、図3に相当する平面図である。図10においては、噴孔16と突出部19との位置関係を示している。燃料室15aの上部に位置する突出部19は対応する噴孔16に対して1つだけ配置する必要はなく、各々の噴孔16に対して複数の突出部19を配置してもよい。このような構成とすることで、燃料の噴射方向を同一方向に限定せず、任意の方向に噴射できる。従って各噴孔16からの噴霧同士の衝突を回避することができ、液滴の微粒化の促進が妨げられるおそれを低減することができる。
さらには各々の噴孔16に対して突出部19を複数設けることで、噴霧方向に対して単一の突出部19で方向性を付与するよりも、噴孔16の内部の負圧領域の位置をより明確に指定することができるため、噴孔16からの噴霧に対して単一の突出部19を設けた場合に比べて、方向性を指定することが容易になる。従って噴霧方向を固定して安定した噴霧を形成することが可能となる。即ち各々の噴孔16に対して突出部19を複数設けることにより突出部が占める領域を広くすることができ、負圧領域18が生成される位置を限定することができるようになる。
また、旋回室15bの流路断面積は、突出部19がない場合に比べると、突出部19がある場合の方が小さくなるため、旋回室15b内での燃料の流速が速くなる。それによって、旋回室15b内の旋回力も大きくなり、噴孔16の垂直方向に沿ってより薄い液膜17を形成し易くなる。従って液膜の薄膜化を促進することができ、微粒化の促進を図ることができる。
また、突出部19が噴孔16に対して1つ設けた場合は、加工精度の問題で噴孔16との相対的位置関係を設計通りの位置関係にできない可能性があり、噴霧方向がばらつき、設計通りの噴霧形状とならない可能性がある。これに対して本実施の形態では、加工精度等の問題により、噴孔16と突出部19の位置関係に多少のずれが発生しても、各々の噴孔16に対して突出部19を複数設けることにより突出部が占める領域を広くすることができ、負圧領域18が生成される位置を限定することができるようになる。従って噴孔内部の負圧領域が形成される位置を明確に指定できるため、噴霧に与える影響を最小限に抑えられ、設計通りの噴霧形状とすることができる。尚図10においては、各々の噴孔16に対して2つの突出部19を配置した場合を示しているが、3つ以上の複数の突出部19を配置してもよい。更に各々の噴孔16に対して違う個数の突出部19を配置してもよい。又本実施の形態においても、実施の形態3と同様に対応する突出部19が噴孔16に対して設けられていない箇所があってもよい。
実施の形態5.
図11A、B、C、Dは実施の形態5による1つの旋回室部分を示す平面図であり、図3に相当する平面図である。図11A、B、C、Dは噴孔16と突出部191の位置関係を示す図であり、図11Aは突出部191が噴孔16に対して中心軸Zに近づく方向に設けられている場合を示しており、図11Bは突出部191が噴孔16に対して中心軸Zから遠ざかる方向に設けられている場合を示しており、図11Cは突出部191が噴孔16に対して中心軸Z回りにおける周方向一方側に設けられている場合を示しており、図11Dは突出部191が噴孔16に対して中心軸Z回りにおける周方向他方側に設けられている場合を示している。そして図11A、B、C、Dは噴孔16と突出部191の位置関係を示している。燃料室15aの上部に位置する突出部の平面形状は円形ではなく、楕円形又はスリット形状(短辺部分が円弧状の長方形状)であってもよい。図11A、B、C、Dはスリット形状である場合を示している。
このような構成とすることで、実施の形態1~4と同様に各噴孔16毎で同一方向に限定せず、任意の方向に噴射できるため、各噴孔16からの噴霧同士の衝突を回避することができ、液滴の微粒化が妨害されることを低減することができる。さらには突出部191の平面形状を楕円形又はスリット形状とすることで、円形の場合よりも広範囲に突出部を設けることができるため、噴孔16の内部で形成される負圧領域の位置をより明確に指定することができ、噴孔16からの噴霧の方向性をより明確に決定することができる。即ち噴孔16の上部に突出部を設ける際、加工精度により噴孔16と突出部の間で位置ずれが発生した場合でも、長辺をもつ楕円又はスリット形状であれば、噴孔16に対して、突出部が重なり合う面積が大きくなるので、所望の噴霧の方向性を得られ易くなる。これにより、噴霧方向の固定が可能となる。さらには時間変化に対する噴霧方向のぶれを抑制でき、安定した噴霧の形成が可能となるため、時間に対する流量の変動も低減することができる。
また、突出部が円形の場合は、加工精度の問題で噴孔16との位置関係が設計通りに配置できない可能性があり、設計通りの噴霧形状とならない可能性がある。一方で突出部191を楕円形又はスリット形状とすることで、加工精度の問題により、噴孔16と突出部191の位置関係に多少のずれが発生しても、噴霧に与える影響が最小限に抑えられ、所望の噴霧の広がりを形成することができる。尚本実施の形態においても、実施の形態3と同様に対応する突出部191が噴孔16に対して設けられていない箇所があってもよい。更に実施の形態4と同様に各々の噴孔16に対して複数の突出部191を設けるようにしても良い。
実施の形態6.
図12は実施の形態6による噴孔プレートおよび旋回室部分を示す平面図である。実施の形態1~5では、燃料噴射弁の中心軸に対して4つの噴孔を設けた例を示したが、様々な噴孔の数および配置により構成することができる。図12においては、燃料噴射弁において噴孔及び旋回室を6つ設けた場合の配置関係を示している。
本実施の形態においては、実施の形態1~5の場合よりも噴孔の数が増えるので、所望の流量を達成するために必要な1つの噴孔あたりの流量は少なくなる。旋回室15b内の流量は低下するので、流量の低下に伴い、旋回室15b内の燃料の流れ方向において水平方向の流速は小さくなり、旋回室15b内の旋回力は低下してしまう。旋回力の低下により、1つあたりの噴孔16での噴霧角は小さくなる。
このように構成することで、上記実施の形態と同様に、各噴孔16の噴射方向を工夫するとともに、各噴孔16の噴霧角自体を小さくすることができるので、隣接する噴霧同士の衝突をさらに回避し易くなる。その結果、液滴同士が衝突することにより液膜が厚くなることを防ぐことができ、液滴の微粒化が妨害されることを低減することができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1 燃料噴射弁、9 バルブボディ、13 弁体、14 バルブシート、14a 弁座部、14b 燃料通路、14c 壁面、15 噴孔プレート、15a 燃料室、15b 旋回室、16 噴孔、19 突出部。

Claims (7)

  1. 中空円筒型のバルブボディの先端部内に固着されるとともに、燃料通路と弁座部を有するバルブシートと、
    前記バルブシートの先端部に固定されるとともに、噴孔を有する噴孔プレートと、
    前記噴孔プレートと前記バルブシートとの間に形成される燃料室と、
    前記燃料室の一部を構成するとともに前記燃料室において外周側に設けられた旋回室と、
    前記バルブボディ内で移動可能に設置されるとともに、前記弁座部から離れ、または接触することにより前記燃料通路を開閉する弁体を備え、
    前記バルブシートの下部であって前記燃料室に面する壁面から前記噴孔プレートに向かって突出した突出部を形成するとともに、前記突出部の中心が前記噴孔の中心からずれている燃料噴射弁。
  2. 前記突出部と前記噴孔の一部が前記燃料噴射弁の平面視において互いに重なるように前記突出部を設けた請求項1記載の燃料噴射弁。
  3. 前記旋回室を複数設けるとともに、前記突出部と前記噴孔の位置関係は前記旋回室毎に異なる請求項1又は請求項2記載の燃料噴射弁。
  4. 前記旋回室を複数設けるとともに、少なくとも1つの前記旋回室において前記突出部を設けた請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  5. 前記突出部を各々の前記噴孔に対して複数個配置させた請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  6. 前記突出部の平面形状が円形である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
  7. 前記突出部の平面形状が長方形状または楕円形状である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の燃料噴射弁。
JP2023512577A 2021-04-07 2021-04-07 燃料噴射弁 Active JP7329718B2 (ja)

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