JP2017210568A - 樹脂の製造方法及びカラーフィルター用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

樹脂の製造方法及びカラーフィルター用樹脂組成物の製造方法 Download PDF

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司 原
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恭章 川口
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健宏 木下
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Abstract

【課題】ラジカル重合により得られる耐熱黄変性の優れた樹脂の製造方法を提供すること。
【解決手段】ラジカル重合開始剤を用いてラジカル重合性モノマーを重合させる工程1を含む樹脂の製造方法であって、当該ラジカル重合性モノマーがエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも一種を含み、ラジカル重合開始剤がアゾ基含有ラジカル重合開始剤であることを特徴とする樹脂の製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ラジカル重合により得られる樹脂の製造方法に関する。具体的には、アゾ基含有ラジカル重合開始剤の存在下で、ラジカル重合性モノマーを重合させる、樹脂の製造方法に関する。
近年、省資源や省エネルギーの観点から、各種コーティング、印刷、塗料、接着剤などの分野において、紫外線や電子線などの活性エネルギー線により硬化可能な感光性樹脂組成物が広く使用されている。また、プリント配線基板などの電子材料の分野においても、活性エネルギー線により硬化可能な感光性樹脂組成物がソルダーレジストやカラーフィルター、ブラックマトリックス、フォトスペーサー、保護膜用レジストなどに使用されている。
同分野ではラジカル重合により得られた樹脂を用いたものが知られており、一般的なラジカル重合により得られた樹脂の製造方法もこれまで種々提案されている(特許文献1〜2)。
特開2016−029151号公報 特開2015−174930号公報
しかしながら、上記特許文献1および2では、樹脂の製造に有機過酸化物を用いており、比較的高温で長時間の反応を要するため、反応過程で樹脂成分等に黄変が生じる問題があり、カラーフィルター用材料として好ましいとは言えなかった。
従って、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐熱黄変性に優れた樹脂の製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、このような製造方法で得られた樹脂を用いたカラーフィルター用樹脂組成物の製造方法を提供することにより、耐熱黄変性に優れたカラーフィルターを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
[1]反応容器内でラジカル重合開始剤を用いてラジカル重合性モノマーを重合させる工程1を含む樹脂の製造方法であって、当該ラジカル重合性モノマーがエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも一種を含み、ラジカル重合開始剤がアゾ基含有ラジカル重合開始剤であることを特徴とする樹脂の製造方法、
[2]前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が50〜120℃である、[1]に記載の樹脂の製造方法、
[3]前記ラジカル重合性モノマーがエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも含み、工程1で得られる重合体に含まれるエポキシ基の一部にカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを付加させる工程2を含む[1]または[2]に記載の樹脂の製造方法、
[4]前記エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のエポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3を含む、[3]に記載の樹脂の製造方法、
[5]前記ラジカル重合性モノマーがカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも含み、工程1で得られる重合体に含まれるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを付加させる工程2’を含む[1]または[2]に記載の樹脂の製造方法、
[6]前記エポキシ基を有する(メタ)アクリレート由来のエポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3’を含む、[5]に記載の樹脂の製造方法、
[7]前記ラジカル重合性モノマー1モル中の、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モル、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルである[1]または[2]に記載の樹脂の製造方法、
[8]前記工程1のラジカル重合性モノマー1モル中の、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルであり、工程2において当該エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のエポキシ基1モルに対して、0.9〜1モルのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを付加反応させ、工程3において当該エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基1モルに対して、0.01〜0.9モルの多塩基酸無水物を付加反応させる[4]に記載の樹脂の製造方法、
[9]前記工程1の重合性モノマー1モル中の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルであり、工程2’においてカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のカルボキシル基1モルに対して、0.9〜1モルのエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを付加反応させ、工程3’において当該エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基1モルに対して、0.01〜0.9モルの多塩基酸無水物を付加反応させる[6]に記載の樹脂の製造方法、
[10]前記工程1のラジカル重合性モノマー1モル中に、さらに炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを0.02〜0.6モル含有す[1]〜[9]のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法、
[11]前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤をグリコールエーテル溶剤に溶解し、反応容器に滴下することで添加する、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法、
[12]前記工程1において、反応容器内温を70〜140℃に設定する、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法、
[13]前記ラジカル重合性モノマー100質量部に対し、前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤が0.5〜20質量部である[1]〜[12]のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法、
[14][3]〜[13]のいずれか1項に記載の製造方法で得られた樹脂、溶剤、光ラジカル重合開始剤、および着色剤を混合することを特徴とするカラーフィルター用樹脂組成物の製造方法を提供する。
本発明の製造方法により、反応過程で樹脂成分等の黄変を抑え、耐熱黄変性の優れた樹脂、および当該樹脂を含む感光性樹脂組成物を提供することができ、各種レジスト分野での利用価値が極めて高い。その中でも耐熱黄変性に優れた着色パターンを有するカラーフィルターを提供することができる。即ち、本発明の製造方法は、アゾ基含有ラジカル重合開始剤を使用することで、比較的低温で樹脂を製造することができ、溶剤に対する水素引き抜き能を抑制して、直鎖ポリマーを得ることにより高密度化が図れるので、硬化物の耐熱性が向上する。
以下に本発明を詳細に説明する。
<工程1>
本発明の工程1では、反応容器内でラジカル重合性モノマーをアゾ基含有ラジカル重合開始剤で重合させる。反応温度は、アゾ基含有ラジカル重合開始剤の分解温度によるが、70〜140℃が好ましい。
本発明で使用する反応容器は、工業的にラジカル重合性モノマーを重合させるために使用する反応容器であれば特に限定されない。例えば、混合機能、温度調節機能を備え、原料の供給と反応液の取り出しが行える供給口と取り出し口を有する反応容器が挙げられる。
ラジカル重合性モノマー及びアゾ基含有ラジカル重合開始剤を反応容器に添加する方法は特に限定されない。全量を一括して反応容器に添加しても良いが、反応熱除去等の面から少量ずつ添加することが好ましい。特に、添加量、添加速度や添加時間を制御することが容易であること等から、これらを滴下して反応容器に添加することが好ましい。また、これらを混合して混合物として添加してもよく、別々に添加してもよい。
ラジカル重合性モノマーの滴下時間は特に制限されないが、好ましくは30分〜300分、より好ましくは60分〜250分かけて添加する。アゾ基含有ラジカル重合開始剤の滴下時間も同様に特に制限されないが、好ましくは30分〜300分、より好ましくは60分〜250分かけて添加する。なお、作業効率の観点から、ラジカル重合性モノマーとアゾ基含有ラジカル重合開始剤の滴下時間が同じになるように調整するのが好ましい。
さらに、ラジカル重合性モノマー及びアゾ基含有ラジカル重合開始剤の混合物を反応容器に滴下する場合も滴下時間は特に制限されないが、反応容器に好ましくは30分〜300分、より好ましくは60分〜250分かけて添加する。
ラジカル重合性モノマー及びアゾ基含有ラジカル重合開始剤を反応容器に添加する場合に、いずれか一方もしくは両方を溶剤に溶解して添加してもよい。ラジカル重合性モノマーをあらかじめ溶剤に溶解して添加する場合には、ラジカル重合性モノマー100質量部に対し、溶剤を好ましくは1質量部〜100質量部、より好ましくは10質量部〜80質量部で混合して、反応容器に添加する。また、アゾ基含有ラジカル重合開始剤をあらかじめ溶剤に溶解して添加する場合には、アゾ基含有ラジカル重合開始剤100質量部に対し、溶剤を好ましくは100質量部〜10000質量部、より好ましくは150質量部〜5000質量部で混合して、反応容器に添加する。さらに、ラジカル重合性モノマーとアゾ基含有ラジカル重合開始剤を混合して反応容器に添加する場合は、当該混合物100質量部に対し、溶剤を好ましくは1質量部〜100質量部、より好ましくは10質量部〜80質量部で混合して、反応容器に添加する。
ラジカル重合性モノマーを溶剤に溶解して滴下により反応容器に添加する場合、滴下速度は特に制限されないが、ラジカル重合性モノマー及び溶剤の総量を100mlとした場合、好ましくは0.1ml/分〜5ml/分、より好ましくは0.2ml/分〜4ml/分である。また、アゾ基含有ラジカル重合開始剤を溶剤に溶解して滴下により反応容器に添加する場合、その滴下速度は、アゾ基含有ラジカル重合開始剤及び溶剤の総量を100mlとした場合、好ましくは0.1ml/分〜5ml/分、より好ましくは0.2ml/分〜4ml/分である。さらに、ラジカル重合性モノマー及びアゾ基含有ラジカル重合開始剤を混合物で溶剤に溶解して反応容器に添加するときの滴下速度は、ラジカル重合性モノマー、アゾ基含有ラジカル重合開始剤及び溶剤の総量を100mlとした場合、通常、0.1ml/分〜5ml/分、好ましくは0.2ml/分〜4ml/分である。
本発明の重合反応は、当該技術分野において公知のラジカル重合方法に従って溶剤の存在下又は不存在下で行うことができる。例えば、反応容器に溶剤を添加して内温を70〜140℃に維持し、そこへラジカル重合性モノマーおよびアゾ基含有ラジカル重合開始剤を上述の方法に従って添加するのが良い。
反応容器の設定温度が140℃以下であると、ラジカル重合において加える熱の影響により、得られた樹脂が黄変することを抑制できる。設定温度が70℃以上であると、ラジカル重合が十分に進み、安定した品質の樹脂が得られる。
さらに、反応容器の設定温度は、アゾ基含有ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度に対して、20℃〜70℃高くなるように設定するのが好ましく、25℃〜55℃高くなるように設定するのがより好ましい。設定温度が20℃〜70℃高くなるように設定することにより、残存モノマー量を十分軽減でき、再現性良く樹脂を製造することができる。重合反応中にこの温度範囲内であれば温度の変動も可能であるが、作業効率の観点から一定の温度で反応させることが好ましい。2種以上のアゾ基含有ラジカル重合開始剤を用いる場合は、全てのアゾ基含有ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度よりも20〜70℃高い温度を選択して重合反応を行う。
(ラジカル重合性モノマー)
本発明に用いるラジカル重合性モノマーは、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも一種を含有する。
前記エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーは、エポキシ基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、具体的には、グリシジル(メタ)アクリレート、脂環式エポキシ基を有する3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートおよびそのラクトン付加物(例えば、ダイセル化学工業(株)製サイクロマーA200、M100)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートのモノ(メタ)アクリル酸エステル、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレートのエポキシ化物、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレートのエポキシ化物などが挙げられる。この中でも特に入手のし易さ、反応性の観点からグリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量は、ラジカル重合性モノマー1モル中に、0.02〜0.95モルが好ましく、0.05〜0.9モルがより好ましい。含有量が0.02〜0.95モルであると耐熱性が向上する。
前記カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーは、炭素数3〜16の不飽和カルボン酸が好ましく、具体的には、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2-アクリロイルオキシエチルフタル酸、2-(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、等が挙げられる。この中でも特に入手のし易さ、反応性の観点から(メタ)アクリル酸が好ましい。
ここで、「(メタ)アクリル」とは、「メタクリル」及び「アクリル」から選ばれる一種以上を意味する。「(メタ)アクリロイル」とは「メタクリロイル」及び「アクリロイル」から選択される一種以上を意味する。
前記カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量は、ラジカル重合性モノマー1モル中に、0.02〜0.95モルが好ましく、0.05〜0.9モルがより好ましい。含有量が0.02〜0.95モルであるとレジスト作製時の現像性が向上する。
本発明に用いるラジカル重合性モノマーは、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの他に炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを含有しても良い。炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基としては、アダマンタン、ノルボルナンに代表される構造における一部の水素を除いた残りの部分に相当する基などが挙げられる。
前記炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートとしては、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中でも、耐熱分解性、耐熱変色性などの観点からジシクロペンタニル(メタ)アクリレートが更に好ましい。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートの含有量は、ラジカル重合性モノマー1モル中に、0.02〜0.6モルが好ましく、0.05〜0.5モルがより好ましい。含有量が0.02モル以上であれば、合成後の樹脂の耐熱分解性が改善されるため好ましい。含有量が0.6モル以下であれば、ラジカル重合性モノマー自身の変色による黄変性を抑制できる。
本発明に用いるラジカル重合性モノマーとして、前記3種以外にもその他のラジカル重合性モノマーを含んでいても良い。その他のラジカル重合性モノマーとしては、前記3種のラジカル重合性モノマーと共重合可能なエチレン性不飽和基を有するラジカル重合性化合物であれば特に限定されない。具体的には、ブタジエンなどのジエン類;メチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、エチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、1,1,1−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロエチル(メタ)アクリレート、トリフェニルメチル(メタ)アクリレート、3−(N,N−ジメチルアミノ)プロピル(メタ)アクリレート、グリセリロールモノ(メタ)アクリレート、ブタントリオールモノ(メタ)アクリレート、ナフタレン(メタ)アクリレート、などの(メタ)アクリル酸エステル類;ノルボルネン(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン)、5−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、ジシクロペンタジエン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]ペンタデカ−4−エン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、(メタ)アクリル酸アミド、(メタ)アクリルモルフォリン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミド;(メタ)アクリル酸アニリド、(メタ)アクリロイルニトリル、アクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、酢酸ビニル、ビニルトルエンなどのビニル化合物;スチレン、スチレンのα−、o−、m−、p−アルキル、ニトロ、シアノ、アミド誘導体;シトラコン酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジエチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステル;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミドなどのモノマレイミド類;無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和多塩基酸無水物が挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。また、この中で合成後の樹脂の耐熱性や透明性の観点から、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリルモルフォリン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ノルボルネンが好ましく、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、ビニルトルエン、ノルボルネンがより好ましい。
(アゾ基含有ラジカル重合開始剤)
本発明に用いるアゾ基含有ラジカル重合開始剤としては、アゾ基(−N=N−)を有するラジカル重合開始剤であれば特に限定されない。反応容器内に均一に分散させて重合反応を行う観点からは、ラジカル重合性モノマーや溶剤に可溶なアゾ基含有ラジカル重合開始剤を用いることが好ましく、グリコールエーテル溶剤に可溶なアゾ基含有ラジカル重合開始剤を用いることがより好ましい。具体的には、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2,2’−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、2,2’−アゾビス(2−アミノジプロパン)ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]N−ハイドレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジスルフェートジハイドレート、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などが挙げられる。これらの中でも、溶剤への溶解性の観点から2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等が好ましい。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
本発明に用いられるアゾ基含有ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度は、50〜120℃が好ましく、50〜90℃がより好ましい。10時間半減期温度が50〜120℃のアゾ基含有ラジカル重合開始剤を用いることにより、得られた樹脂の耐熱黄変性が向上し、ラジカル重合反応が十分に進み、安定した品質の樹脂が得られる。
アゾ基含有ラジカル重合開始剤の使用量は特に制限されないが、ラジカル重合性モノマー100質量部に対して、0.5〜20質量部が好ましく、2〜20質量部がより好ましい。使用量を0.5〜20質量部とすることにより、保存時にアゾ基含有ラジカル重合開始剤の分解に起因する、樹脂の劣化を抑制することができる。
アゾ基含有ラジカル重合開始剤は、反応機構の特性上、より高密度の樹脂を得られるため、耐熱性の観点から有機過酸化物等のラジカル重合開始剤より優れる。
(溶剤)
本発明の重合に用いる溶剤としては、特に限定されないが、得られる樹脂への溶解性の観点から、グリコールエーテル溶剤が好ましい。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル及びジプロピレングリコールジメチルエーテルなどが挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。これらの中でも特に入手のし易さ、反応性の観点から、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
溶剤の配合量は、特に限定されないが、ラジカル重合性モノマー100質量部に対し、好ましくは30〜1000質量部、より好ましくは50〜800質量部である。特に、溶剤の配合量を1000質量部以下とすることで、連鎖移動作用によって重合体の分子量の低下を抑制し、且つ重合体の粘度を適切な範囲に制御することができる。また、溶剤の配合量を30質量部以上とすることで、異常な重合反応を防止し、重合反応を安定して行うことができると共に、重合体の着色やゲル化を防止することもできる。
ラジカル重合性モノマーおよびアゾ基含有ラジカル重合開始剤のどちらか一方または両方を溶剤に溶解して反応容器に添加する場合には、上述のグリコールエーテル溶剤を好ましく用いることができる。ラジカル重合性モノマーおよびアゾ基含有ラジカル重合開始剤の溶解に用いる溶剤と重合反応に用いる溶剤の種類は異なっていても良いが、分散性の観点から同じ種類の溶剤を用いることが好ましい。ラジカル重合性モノマーおよびアゾ基含有ラジカル重合開始剤を溶解するために溶剤を用いる場合には、そこで用いた溶剤量を重合に用いる溶剤量に合算して配合量を算出する。
本発明の工程1で得られる樹脂は、重合体中にエポキシ基およびカルボキシル基の一方または両方を有するため、これらの基を利用して続く変性反応を行い、側鎖にカルボキシル基、水酸基、および重合性不飽和基などを導入することができる。
工程1で得られた樹脂を変性するための第一の態様としては、
工程1のラジカル重合性モノマーとしてエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーを使用し、
得られた重合体に含まれるエポキシ基の一部にカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを付加させる工程2を経て、側鎖に(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基の開環により生じるヒドロキシル基とを導入する方法が挙げられる。さらに、工程2の付加反応により、エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3を経て、側鎖にカルボキシル基を導入しても良い。
工程1で得られた樹脂を変性するための第二の態様としては、
工程1のラジカル重合性モノマーとして、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを使用し、
得られた重合体に含まれるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを付加させる工程2’を経て、側鎖に(メタ)アクリロイルオキシ基とエポキシ基の開環により生じるヒドロキシル基とを導入する方法が挙げられる。さらに、工程2’の付加反応により、エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3’を経て、側鎖にカルボキシル基を導入しても良い。
<工程2>
工程2で用いるカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーとしては、反応に伴うゲル化を抑制するため、カルボキシル基が1つであるモノマーが好ましい。具体的には、(メタ)アクリル酸、α−ブロモ(メタ)アクリル酸、β−フリル(メタ)アクリル酸、クロトン酸、プロピオール酸、ケイ皮酸、α−シアノケイ皮酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノイソプロピル、フマル酸モノメチル、イタコン酸モノエチルなどの不飽和カルボン酸が挙げられる。この中でも特に入手のし易さ、反応性の観点から(メタ)アクリル酸が好ましい。
工程2で用いるカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの使用量は、目的とする樹脂の不飽和基当量の値に応じて適宜選択することができる。例えば、工程1で用いたエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のエポキシ基1モルに対して、好ましくは0.9〜1モル、より好ましくは0.95〜1モルの使用量でカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを用いるのが良い。使用量が0.9モル以上であれば、その後の副反応を抑制することができる。
工程2の反応は、常法に従って実施することができる。例えば、溶媒中に両成分を加え、さらに重合禁止剤及び触媒を添加し、例えば、50〜150℃、好ましくは80〜130℃で反応を行えばよい。なお、工程2の反応では、工程1で用いた溶剤が含まれていても特に問題はないため、工程1の後に溶剤を除去することなく工程2の付加反応を行うことができる。
また、工程2の反応を行うに当たっては、必要に応じて、ゲル化防止のために重合禁止剤が添加される。重合禁止剤としては、特に限定されないが、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテルなどが挙げられる。また、触媒としては、特に限定されないが、例えば、トリエチルアミンのような第3級アミン、トリエチルベンジルアンモニウムクロライドのような第4級アンモニウム塩、トリフェニルホスフィンのようなリン化合物、クロムのキレート化合物などが挙げられる。
<工程3>
工程3で用いる多塩基酸無水物としては、無水コハク酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられる。これらの中でも特に入手のし易さ、反応性の観点から、無水テトラヒドロフタル酸、無水コハク酸が好ましい。
工程3で用いる多塩基酸無水物の使用量は、目的とする樹脂の酸価の値に応じて適宜選択することができる。好ましくは工程2で生じたヒドロキシル基1モルに対して0.01〜0.9モルであり、より好ましくは0.02〜0.85モルである。使用量が0.01モル以上であれば、十分な現像性が得られる。使用量が0.9モル以下であれば現像残差の発生や感度低下を抑制できる。
工程3の反応も常法に従って実施することができる。例えば、工程2の後に多塩基酸無水物を反応容器に加えて、例えば、50〜150℃、好ましくは80〜130℃で反応を行えばよい。反応時間は適宜選択すればよいが、通常は、0.05〜10時間、好ましくは、0.1〜7時間である。
<工程2’>
工程2’で用いるエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、工程1のエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーで例示されているものと同様のものを用いることができる。中でも特に入手のし易さ、反応性の観点から、グリシジル(メタ)アクリレートが好ましい。
工程2’で用いるエポキシ基を有する(メタ)アクリレートの使用量は、目的とする樹脂の酸価の値に応じて適宜選択することができる。例えば、工程1で用いたカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のカルボキシル基1モルに対して、好ましくは0.9〜1モル、より好ましくは0.95〜1モルの使用量でエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを用いるのが良い。使用量が0.9モル以上であれば、酸価を好ましい範囲にコントロールして、現像残差の発生や感度低下を抑制することができる。
工程2’の反応は工程2と同様に常法に従って実施することができる。
<工程3’>
工程3’は上記工程3と同様にして、工程2’で生じるヒドロキシル基に多塩基酸無水物を付加反応させることができる。
本発明の製造方法で得られる樹脂が酸基を有する場合、その酸価(JIS K6901 5.3)は、適宜選択できるが、感光性重合体として使用する場合には、好ましくは10〜300KOHmg/g、より好ましくは20〜200KOHmg/gの範囲である。
また、本発明の製造方法で得られる樹脂の重量平均分子量は用途に合わせて調整することができるが、各種レジスト材料に用いる場合、耐熱黄変性の向上の点から、1000〜50000であることが好ましく、3000〜40000であることがより好ましい。
なお、本発明における重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量を意味する。
カラム:ショウデックス(登録商標)LF−804+LF−804(昭和電工株式会社製)
カラム温度:40℃
試料:樹脂の0.2質量%テトラヒドロフラン溶液
展開溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計(ショウデックス(登録商標)RI−71S)(昭和電工株式会社製)
流速:1mL/min
本発明の製造方法で得られる樹脂は、反応後に精製し、ポリマーを単離して用いても良いが、作業効率の観点から単離をせずにそのまま感光性樹脂組成物の成分として用いても良い。
<感光性樹脂組成物>
本発明の製造方法で得られる樹脂がエチレン性不飽和結合を有している場合には、必要に応じて、溶剤、反応性希釈剤、光重合開始剤及び着色剤を添加して感光性樹脂組成物とすることができる。
溶剤は、樹脂と反応しない不活性な溶剤であれば特に限定されない。
溶剤としては、樹脂を製造する際に用いた溶剤と同じものを用いることができ、樹脂の製造後に含まれている溶剤をそのまま用いることもでき、更に加えることもできる。また、その他の成分を加える際に、そこに共存しているものでもよい。具体的には、溶剤の例として、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテートなどが挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。また、これらの中でも、樹脂を製造する際において使用されるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのグリコールエーテル溶剤が好ましい。
感光性樹脂組成物における溶剤の配合量は、当該組成物中の溶剤を除く成分の総和を100質量部とすると、一般に30質量部〜1000質量部、好ましくは50質量部〜800質量部であり、より好ましくは100質量部〜700質量部である。この範囲の配合量であれば、適切な粘度を有する感光性樹脂組成物となる。
反応性希釈剤としては特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、α−クロロメチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリルベンゼンホスホネートなどの芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、アジピン酸ビニルなどのポリカルボン酸モノマー類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、β−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリ(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル系モノマー;トリアリルシアヌレートなどが挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
感光性樹脂組成物における反応性希釈剤の配合量は、当該組成物中の溶剤を除く成分の総和に対して、好ましくは10質量%〜90質量%、より好ましくは20質量%〜80質量%であり、さらに好ましくは25質量%〜70質量%である。この範囲の配合量であれば、適切な粘度を有する感光性樹脂組成物となり、感光性樹脂組成物は適切な光硬化性を有する。
光重合開始剤としては、特に限定されないが、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)アセトフェノンなどのアセトフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノンなどのアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタールなどのケタール類;ベンゾフェノン、4−(1−t−ブチルジオキシ−1−メチルエチル)ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−プロパン−1−オン;2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン−1;アシルホスフィンオキサイド類;及びキサントン類などが挙げられる。これらは単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
感光性樹脂組成物における光重合開始剤の配合量は、感光性樹脂組成物中の溶剤を除く成分の総和に対して、好ましくは0.1質量%〜30質量%、より好ましくは0.5質量%〜20質量%、さらに好ましくは1質量%〜15質量%である。この範囲の配合量であれば、適切な光硬化性を有する感光性樹脂組成物となる。
着色剤は、溶剤に溶解又は分散するものであれば特に限定されず、例えば、染料や顔料などが挙げられる。
特に、従来の感光性樹脂組成物では、染料を用いると輝度が高い着色パターンを得ることができたが、顔料を用いた場合に比べて着色パターンの耐熱性が低くなるという問題があった。これに対して、本発明の製造方法で得られる樹脂を含有する感光性樹脂組成物では、染料を用いても耐熱黄変に優れた着色パターンを得ることができる。
染料としては、溶剤やアルカリ現像液に対する溶解性、感光性樹脂組成物中の他の成分との相互作用、耐熱性などの観点から、カルボン酸などの酸性基を有する酸性染料、酸性染料の窒素化合物との塩、酸性染料のスルホンアミド体などを用いることが好ましい。このような染料の例としては、acid alizarin violet N;acid black1、2、24、48;acid blue1、7、9、25、29、40、45、62、70、74、80、83、90、92、112、113、120、129、147;acid chrome violet K;acid Fuchsin;acid green1、3、5、25、27、50;acid orange6、7、8、10、12、50、51、52、56、63、74、95;acid red1、4、8、14、17、18、26、27、29、31、34、35、37、42、44、50、51、52、57、69、73、80、87、88、91、92、94、97、103、111、114、129、133、134、138、143、145、150、151、158、176、183、198、211、215、216、217、249、252、257、260、266、274;acid violet 6B、7、9、17、19;acid yellow1、3、9、11、17、23、25、29、34、36、42、54、72、73、76、79、98、99、111、112、114、116; food yellow3及びこれらの誘導体などが挙げられる。これらの中でも、アゾ系、キサンテン系、アンスラキノン系もしくはフタロシアニン系の酸性染料が好ましい。これらは、目的とする画素の色に応じて、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
顔料の例としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、15、16、17、20、24、31、53、83、86、93、94、109、110、117、125、128、137、138、139、147、148、150、153、154、166、173、194、214などの黄色顔料;C.I.ピグメントオレンジ13、31、36、38、40、42、43、51、55、59、61、64、65、71、73などの橙色顔料;C.I.ピグメントレッド9、97、105、122、123、144、149、166、168、176、177、180、192、209、215、216、224、242、254、255、264、265などの赤色顔料;C.I.ピグメントブルー15、15:3、15:4、15:6、60などの青色顔料;C.I.ピグメントバイオレット1、19、23、29、32、36、38などのバイオレット色顔料;C.I.ピグメントグリーン7、36、58などの緑色顔料;C.I.ピグメントブラウン23、25などの茶色顔料;C.I.ピグメントブラック1、7、カーボンブラック、チタンブラック、酸化鉄などの黒色顔料などが挙げられる。これらは、目的とする画素の色に応じて、単独で用いられても、2種以上が併用されてもよい。
なお、目的とする画素の色に応じて、上記の染料及び顔料を組み合わせて用いることもできる。
感光性樹脂組成物における着色剤の配合量は、感光性樹脂組成物中の溶剤を除く成分の総和に対して、好ましくは5質量%〜80質量%、より好ましくは5質量%〜70質量%、さらに好ましくは10質量%〜60質量%である。
着色剤として顔料を用いる場合、顔料の分散性を向上させる観点から、公知の分散剤を感光性樹脂組成物に配合してもよい。分散剤としては、経時の分散安定性に優れる高分子分散剤を用いることが好ましい。高分子分散剤の例としては、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪族エステル系分散剤、脂肪族変性エステル系分散剤などが挙げられる。このような高分子分散剤として、EFKA(エフカーケミカルズビーブイ(EFKA)社製)、Disperbyk(ビックケミー社製)、ディスパロン(楠本化成株式会社製)、SOLSPERSE(ゼネカ社製)などの商品名で市販されているものを用いてもよい。
感光性樹脂組成物における分散剤の配合量は、使用する顔料などの種類に応じて適宜設定すればよい。
感光性樹脂組成物には、上記の成分に加えて、所定の特性を付与するために、公知のカップリング剤、レベリング剤、熱重合禁止剤などの公知の添加剤を配合してもよい。これらの添加剤の配合量は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に限定されない。
感光性樹脂組成物は、公知の混合装置を用い、上記の成分を混合することによって製造することができる。なお、感光性樹脂組成物は、本発明の製造方法で得られる重合体並びに溶剤を含有する樹脂組成物を先に調製した後、反応性希釈剤、光重合開始剤及び着色剤を混合して製造することも可能である。
本発明の製造方法で得られる重合体からなる感光性樹脂組成物は、耐熱黄変に優れた着色パターンを与えることができる。そのため、本実施の形態の感光性樹脂組成物は、各種レジスト、特に、有機ELディスプレイ、液晶表示装置、固体撮像素子に組み込まれるカラーフィルターを製造するために用いられるレジストとして用いるのに適している。
以下、実施例を参照して本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されない。
実施例に用いた化合物は以下のとおりである。
ラジカル重合性モノマー
GMA:グリシジルメタクリレート(日油社製)
AA:アクリル酸(東亜合成社製)
DCPMA:ジシクロペンタニルメタアクリレート(日立化成工業社製)
SM:スチレン(出光興産社製)
THPA:テトラヒドロフタル酸無水物(新日本理化社製)
重合開始剤
V−65:2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光社製、10時間半減期温度:51℃)
V−601:ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピネート)(和光社製、10時間半減期温度:66℃)
V−59:2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光社製、10時間半減期温度:67℃)
パーブチルO:tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油社製、10時間半減期温度:72℃)
パーヘキシルO:tert−へキシルペルオキシ−2−エチルヘキサノアート(日油社製、10時間半減期温度:69.9℃)
パーヘキサHC:1,1−ジ(tert−へキシルパーオキシ)シクロヘキサン(日油社製、10時間半減期温度:87.1℃)
その他
DPHA:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(反応性希釈剤(架橋剤)、新中村工業(株)社製)
また、酸価、不飽和基当量および重量平均分子量の測定法は、以下のとおりである。
(1)酸価: JIS K6901 5.3.2に従ってブロモチモールブルーとフェノールレッドの混合指示薬を用いて測定された樹脂の酸価であって、樹脂1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を意味する。
(2)不飽和基当量: エチレン性不飽和結合のモル数当たりの重合体の質量であり、モノマーの使用量に基づいて算出した計算値である。
(3)重量平均分子量(Mw): ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記条件にて測定した標準ポリスチレン換算重量平均分子量を意味する。
カラム:ショウデックス(登録商標) LF−804+LF−804(昭和電工株式会社製)
カラム温度:40℃
試料:樹脂の0.2%テトラヒドロフラン溶液
展開溶媒:テトラヒドロフラン
検出器:示差屈折計(ショウデックス RI−71S)(昭和電工株式会社製)
流速: 1mL/min
<実施例1>
攪拌装置、滴下ロート、コンデンサー、温度計及びガス導入管を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート96.6gを加え、窒素ガス置換しながら攪拌し、78℃に昇温した。
次いで、ジシクロペンタニルメタクリレート66.0g(0.3モル)、スチレン10.4g(0.1モル)、グリシジルメタクリレート85.2g(0.6モル)からなるモノマー混合物に、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(ラジカル重合開始剤、和光社製、V−65、0.055モル)13.7gおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート46.9gを混合したものを滴下ロートから2時間にわたって前記フラスコ中に滴下した。滴下終了後、120℃まで昇温し30分間攪拌して共重合反応を行い、共重合体を生成させた。その後、フラスコ内を空気に置換して、アクリル酸41.9g(0.6モル)、トリフェニルホスフィン(触媒)0.6gおよびメチルハイドロキノン0.4gを上記の共重合体溶液中に投入し、110℃で10時間にわたり反応を続け、グリシジルメタクリレート由来のエポキシ基とメタクリル酸の反応によりグリシジルメタクリレート由来のエポキシ基を開裂すると同時に共重合体の側鎖にエチレン性不飽和結合を導入した。次いで、フラスコにテトラヒドロフタル酸無水物43.3g(0.285モル)を加えて110℃で3時間にわたり反応を続けて、グリシジルメタクリレート由来のエポキシ基の開裂により生じたヒドロキシル基とテトラヒドロフタル酸無水物の無水物基を反応させて側鎖にカルボキシル基を導入した。次に、反応溶液に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート171.9gを加え、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(A)溶液を調製した。これを試料1とする。このようにして得られた重合体(A)の酸価は60mgKOH/gであり、不飽和基当量は450であり、重量平均分子量は11,200であった。
<実施例2>
ラジカル重合開始剤をジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピネート)(和光社製、V−601、0.055モル)12.8gに変更し、共重合成分およびラジカル重合開始剤を滴下する際の反応容器内の温度を118℃にする以外は実施例1と同様の反応を行い、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(B)溶液を調製した。これを試料2とする。重合体(B)の酸価は60mgKOH/g、不飽和基当量は450、重量平均分子量は8,100であった。
<実施例3>
ラジカル重合開始剤を2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(和光社製、V−59、0.055モル)10.7gに変更し、共重合成分およびラジカル重合開始剤を滴下する際の反応容器内の温度を118℃にする以外は実施例1と同様の反応を行い、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(C)溶液を調製した。これを試料3とする。重合体(C)の酸価は60mgKOH/g、不飽和基当量は450、重量平均分子量は8,000であった。
<比較例1>
ラジカル重合開始剤をtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油社製、パーブチルO、0.055モル)12.0gに変更し、共重合成分およびラジカル重合開始剤を滴下する際の反応容器内温度を118℃にする以外は実施例1と同様の反応を行い、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(D)溶液を調製した。これを試料4とする。重合体(D)の酸価は60mgKOH/g、不飽和基当量は450、重量平均分子量は10,100であった。
<比較例2>
ラジカル重合開始剤をtert−へキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油社製、パーへキシルO、0.055モル)13.6gに変更し、共重合成分およびラジカル重合開始剤を滴下する際の反応容器内温度を117℃にする以外は実施例1と同様の反応を行い、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(E)溶液を調製した。これを試料5とする。重合体(E)の酸価は60mgKOH/g、不飽和基当量は450、重量平均分子量は10,500であった。
<比較例3>
ラジカル重合開始剤を1,1−ジ(tert−へキシルパーオキシ)シクロヘキサン(日油社製、パーへキサHC、0.055モル)17.5gに変更し、共重合成分およびラジカル重合開始剤を滴下する際の反応容器内温度を128℃にする以外は実施例1と同様の反応を行い、溶剤以外の成分濃度40質量%の重合体(F)溶液を調製した。これを試料5とする。重合体(F)の酸価は60mgKOH/g、不飽和基当量は450、重量平均分子量は6,700であった。
実施例1〜3および比較例1〜3で用いたラジカル重合性モノマーおよび重合開始剤と、得られた樹脂の性状を表1に示した。
Figure 2017210568
<実施例4〜6、比較例4〜6>
<感光性樹脂組成物(透明レジスト)の調製>
実施例1〜3および比較例1〜3で調製した試料1〜6を用いて、以下の配合により透明な感光性樹脂組成物(透明レジスト)を調製した。
(配合)
試料1〜6(ポリマー分のみ) 50.0質量部
イルガキュアOXE02(光重合開始剤、BASFジャパン社製) 5.0質量部
DPHA(反応性希釈剤、新中村工業(株)社製) 100.0質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、クラレ社製) 50.0質量部
なお、感光性樹脂組成物の番号(1〜6)は、使用した試料番号(1〜6)に対応している。また、試料の質量には、重合体溶液の調製に用いた溶剤を含んでおらず、各試料に含まれる溶剤の量は、配合成分としての溶剤の中に合算されている。
<感光性樹脂組成物(透明レジスト)の評価>
(1)耐熱黄変性
調製された感光性樹脂組成物(透明レジスト)を、5cm角ガラス基板(無アルカリガラス基板)上に、ベーキング後の厚さが2.5μmとなるようにスピンコートした後、90℃で3分間加熱して溶剤を揮発させた。次に、塗布膜に波長365nmの光を照射し、露光部分を光硬化させたのち、ベーキング温度230℃の乾燥器中に30分間放置して硬化塗膜を作製した。このとき、ベーキング前後の色変化(ΔE*ab)を分光光度計UV−1650PC(株式会社島津製作所製)にて測定した。以下の基準に従い、評価結果を表2に示す。ベーキング前後のΔE*abの値が1以下のとき、硬化膜の耐熱黄変性は良好であるといえる。
◎:ΔEabが0.5以下である
○:ΔEabが0.5より大きく1未満である
×:ΔEabが1以上である
表2に示す結果から、アゾ基含有ラジカル重合開始剤を使用して共重合した透明レジスト(実施例4〜6)は、一段と優れた耐熱黄変性を有することがわかる。これに対して重合開始剤として過酸化物を使用して共重合した透明レジスト(比較例4〜6)は、耐熱黄変性が不十分なものであった。
<実施例7〜9、比較例7〜9>
<感光性樹脂組成物(着色レジスト)の調製>
実施例1〜3及び比較例1〜3で調製した試料1〜6を用いて、以下の配合により染料(VALIFAST BLUE2620)を含む感光性樹脂組成物(着色レジスト)を調製した。
(配合)
試料1〜6(ポリマー分のみ) 50.0質量部
イルガキュアOXE02(光重合開始剤、BASFジャパン社製) 5.0質量部
DPHA(反応性希釈剤、新中村工業(株)社製) 100.0質量部
VALIFAST BLUE2620(染料、オリエント化学社製)50.0質量部
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(溶剤、クラレ社製) 50.0質量部
なお、感光性樹脂組成物の番号(1〜6)は、使用した試料番号(1〜6)に対応している。また、試料の質量には、重合体溶液の調製に用いた溶剤を含んでおらず、各試料に含まれる溶剤の量は、配合成分としての溶剤の中に合算されている。
<感光性樹脂組成物(着色レジスト)の評価>
以下に示す方法により、耐熱黄変性を評価した。結果を表2に示す。
(1)耐熱黄変性
調製された感光性着色組成物(着色レジスト)を、上記透明レジストと同様にして硬化塗膜を作製し、ベーキング前後の色変化を測定した。以下の基準に従い、評価結果を表2に記載した。ベーキング前後のΔE*abの値が20以下のとき、硬化膜の耐熱黄変性は良好であるといえる。
◎:ΔEabが15以下である
○:ΔEabが15より大きく20未満である
×:ΔEabが20以上である
表2に示す結果から、アゾ基含有ラジカル重合開始剤を使用して共重合した着色レジスト(実施例7〜9)は、一段と優れた耐熱黄変性を有することがわかる。これに対して重合開始剤として過酸化物を使用して共重合した着色レジスト(比較例7〜9)は、耐熱黄変性が不十分なものであった。
Figure 2017210568
本発明の製造方法によれば、製造過程で樹脂成分等の黄変を効率よく抑えることができる。また、本発明の製造方法から得られた高密度樹脂を用いた硬化塗膜は、耐熱黄変性に優れていることから各種レジスト分野での利用価値が極めて高く、その中でもカラーフィルター用の感光性材料として使用すると、耐熱黄変性に優れた着色パターンを有するカラーフィルターが得られる。

Claims (14)

  1. 反応容器内でラジカル重合開始剤を用いてラジカル重合性モノマーを重合させる工程1を含む樹脂の製造方法であって、
    当該ラジカル重合性モノマーがエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー及びカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーから選択される少なくとも一種を含み、ラジカル重合開始剤がアゾ基含有ラジカル重合開始剤であることを特徴とする樹脂の製造方法。
  2. 前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤の10時間半減期温度が50〜120℃である、請求項1に記載の樹脂の製造方法。
  3. 前記ラジカル重合性モノマーがエポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも含み、工程1で得られる重合体に含まれるエポキシ基の一部にカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを付加させる工程2を含む請求項1または2に記載の樹脂の製造方法。
  4. 前記エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のエポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3を含む、請求項3に記載の樹脂の製造方法。
  5. 前記ラジカル重合性モノマーがカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを少なくとも含み、工程1で得られる重合体に含まれるカルボキシル基の一部にエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを付加させる工程2’を含む請求項1または2に記載の樹脂の製造方法。
  6. 前記エポキシ基を有する(メタ)アクリレート由来のエポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基の一部に多塩基酸無水物を付加させる工程3’を含む、請求項5に記載の樹脂の製造方法。
  7. 前記ラジカル重合性モノマー1モル中の、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モル、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルである請求項1または2に記載の樹脂の製造方法。
  8. 前記工程1のラジカル重合性モノマー1モル中の、エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルであり、
    工程2において当該エポキシ基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のエポキシ基1モルに対して、0.9〜1モルのカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーを付加反応させ、
    工程3において当該エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基1モルに対して、0.01〜0.9モルの多塩基酸無水物を付加反応させる請求項4に記載の樹脂の製造方法。
  9. 前記工程1のラジカル重合性モノマー1モル中の、カルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマーの含有量が0.02〜0.95モルであり、
    工程2’においてカルボキシル基を有するエチレン性不飽和モノマー由来のカルボキシル基1モルに対して、0.9〜1モルのエポキシ基を有する(メタ)アクリレートを付加反応させ、
    工程3’において当該エポキシ基が開環して生じるヒドロキシル基1モルに対して、0.01〜0.9モルの多塩基酸無水物を付加反応させる請求項6に記載の樹脂の製造方法。
  10. 前記工程1のラジカル重合性モノマー1モル中に、さらに炭素原子数10〜20の橋かけ脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートを0.02〜0.6モル含有する請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法。
  11. 前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤をグリコールエーテル溶剤に溶解し、反応容器に滴下することで添加する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法。
  12. 前記工程1において、反応容器内温を70〜140℃に設定する、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法。
  13. 前記ラジカル重合性モノマー100質量部に対し、前記アゾ基含有ラジカル重合開始剤が0.5〜20質量部である請求項1〜12のいずれか1項に記載の樹脂の製造方法。
  14. 請求項3〜13のいずれか1項に記載の製造方法で得られた樹脂、溶剤、光ラジカル重合開始剤、および着色剤を混合することを特徴とするカラーフィルター用樹脂組成物の製造方法。

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