JP2017210241A - 包装材 - Google Patents

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賢志 佐藤
Kenji Sato
賢志 佐藤
廣松 隆明
Takaaki Hiromatsu
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Abstract

【課題】外装箱の大きさに合わせて長さを変化させることが可能な包装材を提供する。【解決手段】1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、第2方向に沿って立設される第2傾斜部と、第1傾斜部の第1方向の端部から内側に折り返された第1折り返し部および第2折り返し部と、第2傾斜部の第2方向の端部から内側に折り返された第3折り返し部および第4折り返し部と、第1折り返し部と第3折り返し部との間に設けられる第1支持部と、第2折り返し部と第4折り返し部との間に設けられる第2支持部と、を備え、収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1傾斜部、および第2傾斜部に囲まれ、第1傾斜部および第2傾斜部は、包装材の長さを調整するための調整部を有し、第3方向において、調整部は、第1支持部と第2支持部との間にある。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、包装材に関する。
従来、補修部品などの比較的小型の物品を包装する際に、緩衝材、内装箱、および外装箱を用いる技術が知られている。この技術では、まず、物品をエアーキャップ(登録商標)などの緩衝機能を備える緩衝材で包んでから内装箱に入れ、その後、内装箱を外装箱に収納していた。
しかし、この技術では、物品を包装するための部材の点数が多いことや、各部材で物品を包装するための作業工数が多いことなどの課題があり、改善が求められている。その改善の一つとして、特許文献1に開示されたように、一枚の紙板を折り曲げることで、内部に略三角柱形状の物品収納空間を有する緩衝材を形成し、この緩衝材を枠部材の内側に収納する技術が知られている。
特許第4799194号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、収納する物品の大きさに応じた緩衝材を用意する必要があり、緩衝材の汎用性についてまだ改善の余地があった。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、大きさの異なる種々の物品を収納することが可能な包装材を提供することを目的とする。
第1の発明は、1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、前記第1傾斜部の前記第1方向の端部から内側に折り返され、前記第1方向および前記第2方向に対して垂直な第3方向において互いに離間した第1折り返し部および第2折り返し部と、前記第2傾斜部の前記第2方向の端部から内側に折り返され、前記第3方向において互いに離間した第3折り返し部および第4折り返し部と、前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第1支持部と、前記第2折り返し部と前記第4折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第2支持部と、を備え、前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1傾斜部、および前記第2傾斜部に囲まれ、前記第1傾斜部および前記第2傾斜部は、前記包装材の前記第3方向における長さを調整するための調整部を有し、前記調整部の前記第3方向における位置は、前記第1支持部の前記第3方向における位置と、前記第2支持部の前記第3方向における位置と、の間にあることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、物品の大きさに合わせて包装材の長さを調整することができる。このため、当該包装材を用いることで、収納される物品の大きさに応じた包装材を用意する必要が無くなり、作業を簡素化できるとともに、包装材の種数を削減することが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、前記調整部を前記収納空間の外側に折り出すことで、前記包装材の前記第3方向における長さが短縮されることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、調整部が収納空間の内側に向けて折り畳まれる場合に比べて、包装材の第3方向における長さを短縮した際に、調整部が物品の収納の妨げになり難くなる。
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1支持部および前記第2支持部は、下方に向けて曲折されることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、収納空間の容積を大きくし、より大きな物品を収納することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられた第1抑制部と、前記第2折り返し部と前記第4折り返し部との間に設けられた第2抑制部と、をさらに備え、前記第1支持部および前記第2支持部は、前記第1抑制部と前記第2抑制部との間に設けられ、前記第1抑制部および前記第2抑制部によって、前記収納空間に収納された前記物品の前記第3方向における移動が抑制されることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、物品の第3方向における移動が抑制されるため、物品に対する緩衝性能を高めることができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記第1抑制部および前記第2抑制部は、前記第1傾斜部から前記第2傾斜部に向かう第4方向に沿って設けられていることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、第1支持部および第2支持部に物品を載置した際に、物品の重量によってこれらの支持部が変形し、鉛直方向における緩衝距離が短くなることを抑制し、包装材の緩衝性能の低下を抑制することができる。
第6の発明は、第1〜第5のいずれかの発明において、前記第1折り返し部および前記第2折り返し部は、前記第1傾斜部の上端から内側に折り返され、前記第1傾斜部と前記収納空間との間に位置し、前記第3折り返し部および前記第4折り返し部は、前記第2傾斜部の前記上端から内側に折り返され、前記第2傾斜部と前記収納空間との間に位置することを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、収納空間と第1傾斜部との間に位置する第1折り返し部および第2折り返し部と、収納空間と第2傾斜部との間に位置する第3折り返し部および第4折り返し部と、によって収納空間に収納された物品に対する緩衝性能を高めることができる。
第7の発明は、第1〜第5のいずれかの発明において、前記第1折り返し部および前記第2折り返し部は、前記第1傾斜部の下端から内側に折り返され、前記第3折り返し部および前記第4折り返し部は、前記第2傾斜部の前記下端から内側に折り返されることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、第1傾斜部および第2傾斜部の下端の強度を高めることができる。従って、包装材に衝撃が加えられた際に、第1傾斜部および第2傾斜部が変形または損傷し、緩衝性能が低下することを抑制できる。
第8の発明は、1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、前記第1傾斜部の前記第1方向の端部から内側に折り返された第1折り返し部と、前記第2傾斜部の前記第2方向の端部から内側に折り返された第3折り返し部と、前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、下方に向けて曲折され、前記物品を下方から支持する第1支持部と、を備え、前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1傾斜部、および前記第2傾斜部に囲まれていることを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、第1支持部が下方に曲折されているため、収納空間の容積を大きくし、より大きな物品を収納することができるようになる。
第9の発明は、1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、前記第1傾斜部の上端から内側に折り返された第1折り返し部と、前記第2傾斜部の前記上端から内側に折り返された第3折り返し部と、前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第1支持部と、を備え、前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1折り返し部、および前記第2折り返し部によって形成され、前記第1折り返し部は、前記第1傾斜部と前記収納空間との間に位置し、前記第3折り返し部は、前記第3傾斜部と前記収納空間との間に位置することを特徴とする包装材である。
この包装材によれば、収納空間と第1傾斜部との間に位置する第1折り返し部と、収納空間と第2傾斜部との間に位置する第3折り返し部と、によって収納空間に収納された物品に対する緩衝性能を高めることができる。
本発明の態様によれば、大きさの異なる種々の物品を収納することが可能な包装材が提供される。
第1実施形態に係る包装材の展開図である。 (a)第1実施形態に係る包装材の正面図である。(b)第1実施形態に係る包装材の背面図である。 第1実施形態に係る包装材の斜視図である。 第1実施形態に係る包装材の斜視図である。 第1実施形態に係る包装材が外装箱に収納された状態を表す斜視図である。 (a)第1実施形態に係る包装材の正面図である。(b)第1実施形態に係る包装材の背面図である。 第1実施形態に係る包装材の斜視図である。 (a)第1実施形態の第1変形例に係る包装材の斜視図である。(b)第1実施形態の第2変形例に係る包装材の斜視図である。 第2実施形態に係る包装材の展開図である。 (a)第2実施形態に係る包装材の正面図である。(b)第2実施形態に係る包装材の背面図である。 第2実施形態に係る包装材の斜視図である。 第2実施形態に係る包装材の斜視図である。
以下、本発明の各実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る包装材100の展開図である。
図2(a)は、第1実施形態に係る包装材100の正面図であり、図2(b)は、第1実施形態に係る包装材100の背面図である。
図3および図4は、第1実施形態に係る包装材100の斜視図である。
図5は、第1実施形態に係る包装材100が外装箱に収納された状態を表す斜視図である。
図6(a)は、第1実施形態に係る包装材100の正面図であり、図6(b)は、第1実施形態に係る包装材100の背面図である。
図7は、第1実施形態に係る包装材100の斜視図である。
なお、各図において、破線は山折りを表し、一点鎖線は谷折りを表している。
本実施形態に係る包装材100は、図1の展開図で表される1枚の紙板から組み立てられる。
図1に表すように、包装材100は、第1傾斜部11、第2傾斜部12、第1折り返し部21、第2折り返し部22、第3折り返し部23、第4折り返し部24、第1支持部31、第2支持部32、第1抑制部41、第2抑制部42、第1調整部51、および第2調整部52を有する。
以降では、各実施形態の説明のために、第1方向D1〜第4方向D4を用いる。第1方向D1および第2方向D2は、図2に表すように、包装材100を組み立てた状態において、第1傾斜部11および第2傾斜部12が立設される方向である。また、第3方向D3は、第1方向D1および第2方向D2に対して垂直な方向であり、第4方向D4は、第1傾斜部11から第2傾斜部12に向かう方向である。
図2および図3に表すように、第1傾斜部11は、第1方向D1に沿って立設されている。第2傾斜部12は、第1方向D1と交差する第2方向D2に沿って立設されている。第2傾斜部12は、第1傾斜部11と対向しており、上端が下端よりも第1傾斜部11に近づけて設けられている。
図1〜図3に表すように、第1傾斜部11の第1方向D1における一端(上端)には、折り目A、切れ目C1、および折り目Bを介して第1折り返し部21が連設され、折り目C、切れ目C2、および折り目Dを介して第2折り返し部22が連設されている。第1折り返し部21と第2折り返し部22とは、第3方向D3において離間している。
同様に、第2傾斜部12の第2方向D2における一端(上端)には、折り目E、切れ目C3、および折り目Fを介して第3折り返し部23が連設され、折り目G、切れ目C4、および折り目Hを介して第4折り返し部24が連設されている。第3折り返し部23と第4折り返し部24とは、第3方向D3において離間している。
第1折り返し部21および第2折り返し部22は、それぞれの折り目および切れ目において、第1傾斜部11の上端から内側に折り返されている。第3折り返し部23および第4折り返し部24は、それぞれの折り目および切れ目において、第2傾斜部12の上端から内側に折り返されている。それぞれの折り返し部分に、切れ目C1〜C4の各々が形成されていることで、紙板を容易に折り返すことができるようになる。
包装材100が組み立てられた状態では、第4方向D4において、第1折り返し部21と第3折り返し部23とが対向し、第2折り返し部22と第4折り返し部24とが対向している。
第1支持部31は、第1折り返し部21と第3折り返し部23との間に、折り目IおよびJを介して連設されている。第2支持部32は、第2折り返し部22と第4折り返し部24との間に、折り目KおよびLを介して連設されている。第1支持部31および第2支持部32には、折り目MおよびNが形成されており、第1支持部31および第2支持部32は、下方に向けて曲折されている。
包装材100が組み立てられた状態では、内側の空間の一部が、第1傾斜部11、第2傾斜部12、第1折り返し部21、第2折り返し部22、第1支持部31、および第2支持部32によって囲まれ、収納空間SPが形成される。第1支持部31および第2支持部32の上に物品を載置することで、物品を収納空間SPに収納することができる。
収納空間SPは、例えば、正面または背面から見た場合に、菱形状に形成されている。ただし、収納空間SPの形状は、収納される物品の大きさや形状などに応じて、適宜変更することが可能である。
例えば、第1支持部31および第2支持部32に、より多くの折り目が形成され、正面または背面から見た場合に、収納空間SPが五角形状や六角形状であってもよい。または、第1支持部31および第2支持部32が、下方に向けて円弧状に曲折されていてもよい。いずれの形態においても、第1支持部31および第2支持部32が、下方に向けて曲折されることで、収納空間SPの容積を大きくすることができる。
なお、第1傾斜部11や第2傾斜部12、第1折り返し部21〜第4折り返し部24の鉛直方向に対する傾きは、収納空間SPに収納される物品の大きさや形状に合わせて適宜設計変更することができる。
また、図2(a)に表す第1支持部31の折り目Mにおける内角α、および図2(b)に表す第2支持部32の折り目Nにおける内角βも、収納空間SPに収納される物品の大きさや形状に合わせて適宜設計変更することができる。
第1抑制部41は、第1折り返し部21と第3折り返し部23との間に、折り目OおよびPを介して連設されている。第2抑制部42は、第2折り返し部22と第4折り返し部24との間に、折り目QおよびRを介して連設されている。第1抑制部41および第2抑制部42は、第3方向D3において互いに離間し、第1支持部31および第2支持部32は、第1抑制部41と第2抑制部42との間に位置している。
図2および図3に表すように、第1支持部31および第2支持部32が下方に向けて曲折しているのに対し、第1抑制部41および第2抑制部42は、第4方向D4(例えば水平方向)に沿って設けられている。また、第1抑制部41および第2抑制部42は、第1支持部31の少なくとも一部および第2支持部32の少なくとも一部よりも上方に位置している。
このような構造によれば、第1支持部31および第2支持部32の上に載置された物品が第3方向D3に移動した場合、第1抑制部41および第2抑制部42に引っ掛かり、物品の第3方向D3における移動が抑制される。
本実施形態に係る包装材100には、さらに、包装材100の第3方向D3における長さを可変とする調整部が設けられている。この調整部は、例えば、第1傾斜部11に設けられた第1調整部51と、第2傾斜部12に設けられた第2調整部52と、から構成されている。
第1調整部51および第2調整部52は、第1傾斜部11および第2傾斜部12の第3方向D3における略中央に設けられている。また、第1調整部51の下端および第2調整部52の下端には、切欠きが形成されている。
第1調整部51は、折り目S、T、およびUを含む。第2調整部52は、折り目V、W、およびXを含む。図3および図4に表すように、第1調整部51および第2調整部52を、これらの折り目において収納空間SPの外側に折り出すことで、包装材100の第3方向D3における長さを、L1からL2に短縮することができる。
組み立てられた包装材100は、図5に表すように、外装箱60の内側に収納される。外装箱60に収納される際、第1傾斜部11および第2傾斜部12の下端が、外装箱60の底面および側面に当接するとともに、包装材100の第3方向D3における端部が、外装箱60の側面に当接する。これにより、包装材100が、鉛直方向および水平方向において支持され、組み立てた包装材100の形状が保たれる。
このとき、第1支持部31および第2支持部32の曲折部分が、外装箱60の底面から離間し、収納空間SPが、第1傾斜部11および第2傾斜部12の上端から吊り下げられた状態となる。これにより、収納空間SPと外装箱60の底面との間において、鉛直方向に緩衝空間が形成される。
第3方向D3においては、第1抑制部41および第2抑制部42によって、収納空間SPが外装箱60の側面と離間され、緩衝空間が形成される。また、第4方向D4においては、第1傾斜部11および第2傾斜部12の下部が外装箱60の側面に当接することによって、収納空間SPが外装箱60の側面と離間され、緩衝空間が形成される。
ここで、本実施形態による作用および効果について説明する。
本実施形態に係る包装材は、上述したように、第1傾斜部11および第2傾斜部12が、包装材100の第3方向D3における長さを調整するための調整部を有する。包装材が調整部を有することで、図3および図4に表すように、物品の大きさ(物品の第3方向D3における寸法)に合わせて包装材の長さを調整することができる。このため、本実施形態に係る包装材を用いることで、収納される物品の大きさに応じた包装材を用意する必要が無くなり、作業を簡素化できるとともに、包装材の種数を削減することができる。
さらに、本実施形態に係る包装材100において、第1支持部31および第2支持部32は、第3方向D3において離間している。そして、第1調整部51および第2調整部52の第3方向D3における位置は、第1支持部31の第3方向D3における位置と、第2支持部32の第3方向D3における位置と、の間にある。
このような構造を採用することで、第1調整部51および第2調整部52を折り畳んだ際に、第1支持部31と第2支持部32とが接触せず、包装材100の長さを短縮する際の妨げとならない。また、第1支持部31と第2支持部32との間に調整部を位置させることで、包装材100の第3方向D3の端部に調整部を設ける場合に比べて、収納空間SPの第3方向D3における長さを長くすることができ、収納空間SPの容積を大きくすることが可能である。
なお、第1調整部51および第2調整部52は、収納空間SPの内側に向けて折り畳まれてもよいが、この場合、これらの調整部が収納空間SPに向けて突出し、物品を収納する際の妨げとなる。
第1調整部51および第2調整部52が、収納空間SPの外側に折り出されることで、包装材100の第3方向D3における長さを短縮した際に、これらの調整部が物品の収納の妨げになり難くなる。
また、第1調整部51の下端および第2調整部52の下端に切欠きを形成することで、第1調整部51および第2調整部52を折り出した際に、第1調整部51および第2調整部52の下端が外側に突出することを防ぎ、包装材100の収納に必要な外装箱60の容積を小さくすることができる。
これと同様に、第1調整部51の上端および第2調整部52の上端にも切欠きが形成されていてもよい。こうすることで、第1調整部51および第2調整部52を折り出した際に、第1調整部51および第2調整部52の上端が上方に突出することを防ぎ、包装材100の収納に必要な外装箱60の容積をさらに小さくすることができる。
また、本実施形態に係る包装材100では、第1折り返し部21および第2折り返し部22が第1傾斜部11の上端から内側に折り返され、第3折り返し部23および第4折り返し部24が第2傾斜部12の上端から内側に折り返される。
こうすることで、第4方向D4において、収納空間SPと外装箱との間に、各折り返し部および各傾斜部が位置するようになる。収納空間SPと外装箱との間に折り返し部および傾斜部の両方が設けられることで、折り返し部および傾斜部の一方のみが設けられる場合に比べて、収納空間SPに収納された物品に対する緩衝性能を高めることができる。
第1支持部31の上に物品が載置され、下方に向けて力が加えられると、その力は、第1折り返し部21および第3折り返し部23に伝わる。このとき、第1折り返し部21および第3折り返し部23には、下方への力とともに、これらの折り返し部を互いに近接させる方向に力が加えられる。
第1抑制部41は、第4方向D4に沿って設けられており、下方に向けて曲折されていない。このため、第1折り返し部21および第3折り返し部23に力が加えられた際に、これらの折り返し部が第1抑制部41によって突っ張られることで、第1折り返し部21および第3折り返し部23が第1抑制部41によって支えられ、これらの折り返し部の変形が抑制される。そして、第1折り返し部21および第3折り返し部23の変形が抑制されることで、これらの折り返し部に連設された第1支持部31の変形も抑制される。
すなわち、第1支持部31および第1抑制部41が共に第1折り返し部21および第3折り返し部23に連設され、第1抑制部41が第4方向D4に沿って設けられていることで、第1支持部31に物品を載置した際に、第1支持部31が物品の重量によって下方に向けて垂れ下がり、変形することを抑制できる。このため、第1支持部31に物品を載置した際に、その重量によって鉛直方向における緩衝距離が短くなることを抑制し、包装材100の緩衝性能の低下を抑制することができる。
第2支持部32および第2抑制部42についても同様に、第2支持部32および第2抑制部42が第2折り返し部22および第4折り返し部24に連設され、第2抑制部42が第4方向D4に沿って設けられていることで、第2支持部32に物品を載置した際に、第2支持部32が物品の重量によって下方に向けて垂れ下がり、変形することを抑制できる。
なお、図2〜図5では、第1折り返し部21および第2折り返し部22と第1傾斜部11とが接触し、第3折り返し部23および第4折り返し部24と第2傾斜部12とが接触し、第1傾斜部11および第2傾斜部12の上端同士が接触している場合の様子を表した。
しかし、包装材100の使用態様は、図2〜図5に表す例に限られない。
例えば、図6および図7に表すように、第1折り返し部21および第2折り返し部22が第1傾斜部11の内側に折り返された際に、これらの折り返し部の下端が、第1傾斜部11と離間していてもよい。
同様に、第3折り返し部23および第4折り返し部24が第2傾斜部12の内側に折り返された際に、これらの折り返し部の下端が、第2傾斜部12と離間していてもよい。
また、第1傾斜部11の上端と第2傾斜部12の上端とが離間していてもよい。
図6および図7に表すような場合であっても、第1支持部31および第2支持部32の上に物品を載置し、包装材100の内側に形成された収納空間SPに物品を収納することができる。また、外装箱60に収納された際にも、鉛直方向および水平方向において、収納空間と外装箱60との間に緩衝空間を形成することが可能である。
(変形例)
図8(a)は、第1実施形態の第1変形例に係る包装材110の斜視図であり、図8(b)は、第1実施形態の第2変形例に係る包装材120の斜視図である。
図8(a)に表す包装材110は、第1抑制部41および第2抑制部42が設けられていない点で、包装材100と異なる。
図8(b)に表す包装材120は、第1支持部31および第2支持部32が下方に向けて曲折されていない点で、包装材110と異なる。
これらの包装材110および120においても、第1支持部31および第2支持部32の上に物品を載置することで、収納空間SPに物品を収納することができる。また、第1調整部51および第2調整部52を外側に折り出すことで、包装材110の第3方向D3における長さを短縮することが可能である。
ただし、包装材110については、物品の重量による第1支持部31および第2支持部32の垂れ下がりを抑制し、かつ物品の第3方向D3における移動を抑制するためには、包装材100のように、第1抑制部41および第2抑制部42が設けられていることが望ましい。
包装材120についても、収納空間SPの容積を大きくし、物品の第3方向D3における移動を抑制するためには、第1抑制部41および第2抑制部42が設けられていることが望ましい。
換言すると、包装材100のように、第1支持部31および第2支持部32を下方に向けて曲折させ、これらの支持部を第1抑制部41と第2抑制部42との間に設けることで、収納空間SPの容積を大きくしつつ、物品の第3方向D3における移動を抑制する可能となる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態に係る包装材200の展開図である。
図10(a)は、第2実施形態に係る包装材200の正面図であり、図10(b)は、第2実施形態に係る包装材200の背面図である。
図11および図12は、第2実施形態に係る包装材200の斜視図である。
第2実施形態に係る包装材200は、例えば、図10〜図12に表すように、第1傾斜部11の下端に第1折り返し部21および第2折り返し部22が連設され、第2傾斜部12の下端に第3折り返し部23および第4折り返し部24が連設されている点で、第1実施形態に係る包装材と異なる。
このため、第1実施形態に係る包装材では、収納空間SPが、各傾斜部、各折り返し部、および各支持部によって囲まれて形成されていたが、包装材200では、収納空間SPが、各傾斜部および各支持部によって囲まれて形成されている。
包装材200においても、各構成要素の機能は、第1実施形態に係る包装材と同様である。すなわち、第1支持部31および第2支持部32の上に物品を載置することで、包装材200の内側に物品が収納される。また、第1抑制部41および第2抑制部42が設けられることで、収納空間SPに収納された物品の第3方向D3における移動が抑制される。
また、図11および図12に表すように、第1調整部51および第2調整部52を収納空間SPの外側に向けて折り出すことで、包装材200の第3方向D3における長さを短縮することが可能である。
本実施形態に係る包装材200では、第1折り返し部21〜第4折り返し部24が、第1傾斜部11および第2傾斜部12の下端において内側に折り返されているため、第1実施形態に比べ、第1傾斜部11および第2傾斜部12の下端の強度を高めることができる。従って、包装材200に衝撃が加えられた際に、第1傾斜部11および第2傾斜部12が変形または損傷し、緩衝性能が低下することを抑制できる。
以上で説明した各実施形態では、包装材に調整部が設けられ、調整部が第1支持部31と第2支持部32との間に位置し、包装材の第3方向D3における長さを調整可能に構成されている場合について説明した。
しかし、本発明に係る包装材は、調整部が設けられたものに限られない。
例えば、一実施形態に係る包装材は、第1傾斜部11、第2傾斜部12、第1折り返し部21、第3折り返し部23、および第1支持部31を備え、第1支持部31が下方に曲折されている。包装材が、下方に曲折した第1支持部31を備えることで、収納空間SPの容積を大きくし、より大きな物品を収納することができるようになる。
他の実施形態に係る包装材は、第1傾斜部11、第2傾斜部12、第1折り返し部21、第3折り返し部23、および第1支持部31を備える。そして、第1折り返し部21が第1傾斜部11の上端から折り返され、第3折り返し部23が第2傾斜部12の上端から折り返されている。このような構造によれば、収納空間SPと外装箱との間に折り返し部および傾斜部の両方が設けられるため、折り返し部および傾斜部の一方のみが設けられる場合に比べて、収納空間SPに収納された物品に対する緩衝性能を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、包装材100〜120および200が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
11 第1傾斜部、 12 第2傾斜部、 21 第1折り返し部、 22 第2折り返し部、 23 第3折り返し部、 24 第4折り返し部、 31 第1支持部、 32 第2支持部、 41 第1抑制部、 42 第2抑制部、 51 第1調整部、 52 第2調整部、 60 外装箱、 α、β 内角、 100〜120、200 包装材、 A〜X 折り目、 C1〜C4 切れ目、 D1 第1方向、 D2 第2方向、 D3 第3方向、 D4 第4方向、 SP 収納空間

Claims (9)

  1. 1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、
    第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、
    第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、
    前記第1傾斜部の前記第1方向の端部から内側に折り返され、前記第1方向および前記第2方向に対して垂直な第3方向において互いに離間した第1折り返し部および第2折り返し部と、
    前記第2傾斜部の前記第2方向の端部から内側に折り返され、前記第3方向において互いに離間した第3折り返し部および第4折り返し部と、
    前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第1支持部と、
    前記第2折り返し部と前記第4折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第2支持部と、
    を備え、
    前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1傾斜部、および前記第2傾斜部に囲まれ、
    前記第1傾斜部および前記第2傾斜部は、前記包装材の前記第3方向における長さを調整するための調整部を有し、
    前記調整部の前記第3方向における位置は、前記第1支持部の前記第3方向における位置と、前記第2支持部の前記第3方向における位置と、の間にあることを特徴とする包装材。
  2. 前記調整部を前記収納空間の外側に折り出すことで、前記包装材の前記第3方向における長さが短縮されることを特徴とする請求項1記載の包装材。
  3. 前記第1支持部および前記第2支持部は、下方に向けて曲折されることを特徴とする請求項1または2に記載の包装材。
  4. 前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられた第1抑制部と、
    前記第2折り返し部と前記第4折り返し部との間に設けられた第2抑制部と、
    をさらに備え、
    前記第1支持部および前記第2支持部は、前記第1抑制部と前記第2抑制部との間に設けられ、前記第1抑制部および前記第2抑制部によって、前記収納空間に収納された前記物品の前記第3方向における移動が抑制されることを特徴とする請求項3記載の包装材。
  5. 前記第1抑制部および前記第2抑制部は、前記第1傾斜部から前記第2傾斜部に向かう第4方向に沿って設けられていることを特徴とする請求項4記載の包装材。
  6. 前記第1折り返し部および前記第2折り返し部は、前記第1傾斜部の上端から内側に折り返され、前記第1傾斜部と前記収納空間との間に位置し、
    前記第3折り返し部および前記第4折り返し部は、前記第2傾斜部の前記上端から内側に折り返され、前記第2傾斜部と前記収納空間との間に位置することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の包装材。
  7. 前記第1折り返し部および前記第2折り返し部は、前記第1傾斜部の下端から内側に折り返され、
    前記第3折り返し部および前記第4折り返し部は、前記第2傾斜部の前記下端から内側に折り返されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の包装材。
  8. 1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、
    第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、
    第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、
    前記第1傾斜部の前記第1方向の端部から内側に折り返された第1折り返し部と、
    前記第2傾斜部の前記第2方向の端部から内側に折り返された第3折り返し部と、
    前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、下方に向けて曲折され、前記物品を下方から支持する第1支持部と、
    を備え、
    前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1傾斜部、および前記第2傾斜部に囲まれていることを特徴とする包装材。
  9. 1枚の紙板から組み立てられ、内側に物品の収納空間を有する包装材であって、
    第1方向に沿って立設される第1傾斜部と、
    第1方向と交差する第2方向に沿って立設され、第1傾斜部と対向し、上端が下端よりも前記第1傾斜部に近づけて設けられた第2傾斜部と、
    前記第1傾斜部の上端から内側に折り返された第1折り返し部と、
    前記第2傾斜部の前記上端から内側に折り返された第3折り返し部と、
    前記第1折り返し部と前記第3折り返し部との間に設けられ、前記物品を下方から支持する第1支持部と、
    を備え、
    前記収納空間は、第1支持部、第2支持部、第1折り返し部、および前記第2折り返し部によって形成され、
    前記第1折り返し部は、前記第1傾斜部と前記収納空間との間に位置し、
    前記第3折り返し部は、前記第3傾斜部と前記収納空間との間に位置することを特徴とする包装材。
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