JPWO2017109967A1 - 物品梱包箱 - Google Patents
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Abstract
段ボール箱の一部を緩衝材に利用して収納物品を衝撃から保護する。段ボール箱(1)の一部に緩衝材(2)を有する物品梱包箱である。段ボール箱(1)は、箱の胴部を形成する横方向に連なった4面の壁面と、各壁面の上下縁にそれぞれ連なった長さ面フラップ(3c)及び幅面フラップ(3d)の組とによって構成され、長さ面フラップ(3c)と幅面フラップ(3d)の一方を内フラップ、他方を外フラップとし、緩衝材(2)は内フラップの板面を利用して形成したものであって、収納物品(M)を支え、段ボール箱(1)の内壁面と、段ボール箱(1)の開口を閉止する外フラップとの間に緩衝空間を形成して段ボール箱(1)の開口縁に沿って配置されるものであり、段ボール箱(1)の側面の上下縁に連なった内フラップの折り曲げによって段ボール箱(1)の天部側と底部側とにそれぞれ形成され、天部側の緩衝材(2)は、収納物品(M)の上面の稜部分を支え、底部側の緩衝材(2)は、収納物品(M)の下面の稜部分を支える。
Description
本発明は収納物品を振動や衝撃から保護する緩衝材を箱の内部に備えた梱包箱に関する。
物品を運送し、あるいは保管するに際しては、運送中あるいは保管中に受ける振動や衝撃から有効に保護する目的で、各種の緩衝材が詰め物として物品とともに梱包箱内に収納される。
電気機器などの製品を輸送・保管する場合に、機器本体に傷がついたり、落下した場合の損傷を防止するため、特許文献1に記載されているように、各種緩衝材を機器と共に段ボール箱に収納して梱包されるが、一般に重量のある機器についてはその梱包及び開梱が容易に行えるように、緩衝材を備えた底部材に載置し、上から段ボール箱を被せるとともに、上部に緩衝材を設けて梱包する形態が取られている。
緩衝材としては従来より主として発泡プラスチックが用いられていたが、最近ではパルプモールドや段ボール紙の成形体を用いるのが一般的である。緩衝材に段ボール紙の成形体を用いる場合には段ボール箱と一体に組み立てることが可能である。
緩衝材としては従来より主として発泡プラスチックが用いられていたが、最近ではパルプモールドや段ボール紙の成形体を用いるのが一般的である。緩衝材に段ボール紙の成形体を用いる場合には段ボール箱と一体に組み立てることが可能である。
特許文献2には図9〜11に示すように上蓋11,12、下蓋13,14及び4面からなる側板19,20,21,22と2つの上部緩衝部15,16及び2つの下部緩衝部17,18とが1枚の段ボールシートからなるように構成した段ボール箱が記載されている。
特許文献2にいう緩衝部とは、要するに中空箱型に組み立てた段ボールシートの組立体を段ボール箱内の上縁および下縁に向き合わせに形成するというものであり、特許文献2には、段ボール箱の上蓋11,12及び下蓋(上内蓋及び下内蓋)13,14の板面一部に折曲線を付し、それぞれ折曲線で折り曲げ、上部緩衝部15,16を図9のように角型の中空箱型に組み立て、下部緩衝部17,18は、図示を略すが組立体を形成する板面一部に切れ目を付し、この切れ目を角型の中空箱型内に山状に折り込むことによって被包装物Mの下部及び側面一部を受ける受け座(被包装物受け構造)23(図9参照)を形成するというものである。
段ボール箱内に収納された被包装物Mは下部緩衝部17,18の組立体の受け座上23の面上に受け入れられ、被包装物Mの上面両側部分は図11のように上部緩衝部15,16の角型の中空箱型の下面に支えられ、これによって被包装物Mの全コーナーを同時に緩衝する緩衝構造が形成される。
図12に被包装物の両端部分を受け入れる下部緩衝部17の受け座23の構造を示す。下部緩衝部17の受け座23内に受け入れられた被包装物Mの重量は矢印Pに示すように下向きに作用し、その重量は受け座23を形成する下蓋(下内蓋)の立上がり部分の板24の上縁に受けられる。この垂直荷重によって受け座23の立上がり部分の板24は圧縮されて歪を生じる。板の歪と板の内部に生じる圧縮応力とが釣り合いを保っている間は緩衝作用が得られるものの衝撃や振動の影響で垂直荷重による圧縮力がある値(座屈荷重)に達すると、このつり合い状態が崩れ,板の変形とともに曲げモーメントが発生し,段ボールシートの強度以下で座屈による変形をさらに助長し、ついには破壊に至るという問題がある。
このような問題は被包装物の下面を支える受け座の立上がり部分だけに限らず、被包装物の両側面,両端面,さらには上面を支える上部緩衝部についてもあてはまる問題であり、被包装物の重量は段ボールシートの板厚に支えられているだけであるため、何れの方向に対しても緩衝効果が得られるのは座屈荷重以下に限られる。
このように座屈現象を利用した緩衝作用では段ボール材料の有する強度を十分に利用することができない。これに対し、段ボールシートが有する板面方向のばね効果を緩衝材に利用すればさらに大きな重量に対しても有効な緩衝効果を得ることができる。たとえば特許文献3,特許文献4には、段ボールシートが有する板面方向のばね効果を緩衝材に利用する例が記載されている。
特許文献3は、段ボール箱の内フラップを緩衝材に利用する例であり、特許文献4は、包装箱内に抜き差し可能に挿入した保護筒の外面に緩衝材として作用する切り起し舌片を対向壁面突出形成した例である。
このような段ボールシートが有する板面方向のばね効果を緩衝材に利用する例は見られるものの、そのほとんどは特定の物品の包装専用に作られたものであって、段ボールシートが有する板面方向のばね効果を緩衝材に利用して宅配便などに利用可能な段ボール箱を構成する例はなかった。
解決しようとする問題点は、段ボールシートが有する板面方向のばね効果を緩衝材に利用する例は従来より見られるものの、そのほとんどが特定の物品の包装専用に作られたものであって、例えば宅配便などに使用される通常の段ボール箱の一部に、段ボールシートが有する板面方向のばね効果を利用して緩衝材を形成した例はなかったという点である。
本発明は通常の段ボール箱である溝切り形と呼ばれるA式段ボール箱のシートが有する板面方向のばね効果を利用した緩衝材を形成するものである。A式段ボール箱はみかん箱などに用いられるごく一般的な段ボール箱である。その展開形状をみると、箱の胴部を形成する横方向に連なった4面の壁面(対をなす幅面(裏面、正面)と長さ面(左右側面)と、各壁板の上下縁にそれぞれ連なった内フラップ及び外フラップの組とによって構成されている。
通常、幅面に連なったフラップ(幅面フラップ)を内フラップとしてこれを内蓋に用い、長さ面に連なるフラップ(長さ面フラップ)を外フラップに使い分けられることが多い。この展開形状の型紙を段ボール箱に組み立てるときには、壁板の互いに隣接する2面を直角に折り曲げ、対向縁を結合して角筒に組立て、角筒の開口縁に幅面フラップを内フラップとして折り曲げ、その上に長さ面フラップを外フラップとして折重ねることにより上下の開口を覆い、外フラップ(長さ面フラップ)の対向縁を粘着テープで封止することによって組み立てられる。
本発明では、長さ面フラップを外フラップとして用いるだけでなく、逆に幅面フラップを外フラップとして用い、長さ面フラップを緩衝材に用いることがあるので、幅面フラップと、長さ面フラップとのいずれが外フラップであるか、あるいは内フラップであるかを特定することはできない。本発明では幅面フラップを緩衝材に用いたときには長さ面フラップが外フラップであり、長さ面フラップを緩衝材に用いたときには幅面フラップが外フラップとなる。
本発明はA式段ボール箱の内フラップの板面を4辺に区画し、基部の1辺と開放端の1辺をそれぞれ箱の外フラップおよび壁面の板面に沿わせ、中間の2辺を段ボール箱の外フラップと壁面間に跨らせて傾斜状に張り出させ、その板面方向の弾性力を収納物品の緩衝材として利用することを最大の特徴としている。
本発明は、段ボール箱の内フラップの板面を収納物品の緩衝材として利用するものであり、段ボール箱の内フラップの板面に予め折曲可能な折曲線を付しておくことによって、段ボール箱に組立時あるいは収納物品の梱包時に内フラップの板面を容易に折曲することができる。
また、本発明において、収納物品の緩衝材は、物品の支え面を斜面とする断面形状が単純な略直角3角形の堅牢な構造体となり、支え面は段ボール箱の側板の全長にわたって切れ目なく形成され、支え面上に収納物品を支え、特に定型の直方体の物品を安定に支持し、略直角3角形の1辺と他辺をそれぞれ段ボール箱の外フラップ及び側板の板面に沿わせることによって、中間の2辺が傾斜姿勢に保たれ、その傾斜面上に収納物品を安定に支えて振動や衝撃から収納物品を有効に保護することができる。
本発明は、段ボールシートの板面が有する板面方向のばね効果を利用した緩衝材を有する包装箱を実現した。以下に本発明の実施例を説明する。
図1において、本発明による収納物品の緩衝材を備えた包装箱は、図1に示すように天部側は幅面フラップ3dを内フラップに用い、底部側は長さ面フラップ3cを内フラップに用いて段ボール箱1の短辺側の天部)両端と長辺側の底部両側とにそれぞれ緩衝材2を形成した例を示している。これによって天部の両端に形成された緩衝材2は、収納物品の短辺側の上面の稜部分の支えとなり、底部両側の緩衝材2は、収納物品の長辺側の下面の稜部分の支えとなる。逆に天部側は長さ面フラップ3cを内フラップ、底部側は幅面フラップ3dを内フラップに用いて天部側の緩衝材2は段ボール箱1の両側に形成し、底部側の緩衝材2は段ボール箱1の両端に形成されていてもよい。
図2(a)に本発明を適用する段ボール箱の展開形状を示す。図2(a)において、A式段ボール箱1は、箱の胴部を形成する横方向に連なった4面の壁面(「幅面」3a(裏面・正面)、「長さ面」3b(左側面・右側面)と、「長さ面」3b又は「幅面」3aの上下縁にそれぞれ連なって段ボール箱の開口をふさぐ長さ面フラップ3c及び幅面フラップ3dの組とによって構成されるものである。図2(a)は、天部側の幅面フラップ3dを内フラップに用いてその板面に緩衝材2を形成し、底部側は長さ面フラップ3cを外フラップに用いてその板面に緩衝材2を形成する例である。
図2(a)に示す段ボールシートの展開形状の型紙から段ボール箱1を組み立てるときには、通常はまず4面の壁面を順に折り曲げ、対向縁を継ぎ代3eで対応壁面と結合して角筒とし、その開口縁に内フラップの対を向き合わせに折り返し、その上に外フラップの対を向き合わせに折重ねて上下の開口をふさぎ、外フラップの対向縁を粘着テープ(図示略)で封止することによって組み立てるのは前述のとおりである。
図2(a)において、4面の壁面(「幅面」3a(裏面・正面)、「長さ面」3b(左右側面))のうち、「幅面」3aが短辺側、左右の「長さ面」3bが長辺側である。図2(a)の例は、段ボール箱の天部側は、短辺側の「幅面」3aに付設された幅面フラップ3dを内フラップに用いてその板面を緩衝材2に利用し、底部側は、長辺側の「長さ面」3bの長さ面フラップ3dを内フラップに用い、その板面を緩衝材2に利用する。この例によれば、図2(b),(c)のように底部側には長辺側の「長さ面」3bに沿って緩衝材2が形成され、箱の天部側には短辺側の「幅面」3aに沿って緩衝材2が形成される。
また、図3(a)は図2の例とは逆に底部側は短辺側の「幅面」3aに付設された幅面フラップ3dを内フラップに用い、箱の天部側は、長辺側の「長さ面」3bに付設された長さ面フラップ3cを内フラップに用いる例である。この例によれば、図3(b),(c)のように底部の短辺側の「幅面」3aに沿って緩衝材2が形成され、箱の天部には長辺側の「長さ面」3bに沿って緩衝材2が形成されることになる。何れの場合にも緩衝材2は、収納物品の支えとなり、収納物品の上面及び下面の稜部分はそれぞれ上下の緩衝材2に支えられる。
以下箱の底部側の内フラップに用いる幅面フラップ3dの板面を緩衝材2に利用する場合の例について説明する。
図4(a)において、幅面フラップ3dの板面にその基端の折曲線(スコア)P0から一定間隔を置いて順に折曲線P1,P2,P3として折曲線(スコア)P0と平行に付された3本の平行線によって幅面フラップ3dの板面を以下のとおり水平保持部分4aと傾斜状支持面4bと垂直保持部分4cとに区画する。
(1)水平保持部分(4a)・・・折曲線P0から最初の折曲線P1までの区画であり、外フラップとなる長さ面フラップ3cの板面に圧接され、水平姿勢で傾斜状支持面4bを支える部分となる。
(2)傾斜状支持面(4b)・・・折曲線P2を挟んで折曲線P1からP3までの区画であり、垂直保持部分(4c)と水平保持部分(4a)とをつなぎ、中央の折曲線P2で折り曲げられて中折れの傾斜姿勢に保持され、収納物品を支える傾斜面となる。
(3)垂直保持部分(4c)・・・折曲線P3から幅面フラップ3dの外端P4までの区画であり、段ボール箱1の一壁面に圧接され、垂直姿勢で傾斜状支持面4bを支える部分となる。
図4(a)において、幅面フラップ3dの板面にその基端の折曲線(スコア)P0から一定間隔を置いて順に折曲線P1,P2,P3として折曲線(スコア)P0と平行に付された3本の平行線によって幅面フラップ3dの板面を以下のとおり水平保持部分4aと傾斜状支持面4bと垂直保持部分4cとに区画する。
(1)水平保持部分(4a)・・・折曲線P0から最初の折曲線P1までの区画であり、外フラップとなる長さ面フラップ3cの板面に圧接され、水平姿勢で傾斜状支持面4bを支える部分となる。
(2)傾斜状支持面(4b)・・・折曲線P2を挟んで折曲線P1からP3までの区画であり、垂直保持部分(4c)と水平保持部分(4a)とをつなぎ、中央の折曲線P2で折り曲げられて中折れの傾斜姿勢に保持され、収納物品を支える傾斜面となる。
(3)垂直保持部分(4c)・・・折曲線P3から幅面フラップ3dの外端P4までの区画であり、段ボール箱1の一壁面に圧接され、垂直姿勢で傾斜状支持面4bを支える部分となる。
なお、この実施例においては、基端の折曲線(スコア)P0から最初の折曲線P1までの幅と、折曲線P3から内底板の端縁までを同じ幅に設定されており、傾斜状支持面4bとなる折曲線P1からP3までの幅は水平保持部分4aおよび垂直保持部分4cの幅よりも広く設定されている。
したがって、水平保持部分4aの幅(P1−P0)と垂直保持部分4cの幅(P4−P3)をそれぞれ「1」としたときに傾斜状支持面4bの幅(P3−P1)が「√2」以上、「2」以下であれば垂直保持部分4cおよび水平保持部分4aと傾斜状支持面4bとの間に緩衝空間を確保できる。
以下に順を追って緩衝材2の組立て要領を説明する。図4(a)のように内フラップに用いる幅面フラップ3dを水平姿勢に保たせた状態から図4(b)のようにまず、折曲線P3で垂直保持部分4cを90°を超えた適度の角度で折り曲げ、ついで、図4(c)に示すように折曲線P2を中心に傾斜状支持面4bを緩やかな山形に折曲したあと、基端の折曲線P0から折曲線P1までを水平保持部分4aとして残し、折曲線P1で上向きに折曲して垂直保持部分4cを大きく立ち上げる。
さらに開放端P4を下向きに方向転換し垂直姿勢で図4(d)のように段ボール箱1の壁板の内面に沿って押し下げ、その先端を水平保持部分4aの板面に支持させる。
これによって、水平保持部分4aと垂直保持部分4cとは、図4(e)のように互いに直交姿勢に保持され、折曲線P1〜P3の区間に形成される傾斜状支持面4bは水平保持部分4aの外端と垂直保持部分4cの上端とに繋がれて中折れの傾斜姿勢に保持され、傾斜状支持面4bと水平保持部分4aおよび垂直保持部分4c間には断面が略三角形の緩衝空間が形成される。同様の操作を他側の内フラップについても行い、段ボール箱1の両側の下縁に収納物品の支持面となる傾斜状支持面4b、4bを形成する。
したがって図2(a)の例では、内フラップに緩衝材2を形成することによって、箱の底部では図2(b)のように短辺側の「幅面」3aの両側に収納物品Mの下面の稜部分を支える傾斜状支持面4bが上向きの傾斜姿勢に形成され、箱の天部には図2(c)のように長辺側の「長さ面」3bの両側に収納物品Mの上面の稜部分を支える傾斜状支持面4bが下向きの傾斜姿勢に形成される。
なお、何れの例においても、外フラップに用いる長さ面フラップ3cあるいは幅面フラップ3dの張り出し長さは相手側の外フラップの外端縁とで段ボール箱の開口をふさぐために必要な長さ以上に設定しておくことが必要である。外フラップは、内フラップの折り曲げによって形成された緩衝材2の水平保持部分4aに支えられる。
図3(a)の例によれば内フラップに緩衝材2を形成することによって、天部では図3(b)のように短辺側の「幅面」3aの両側に収納物品Mの上面の稜部分を支える傾斜状支持面4bが下向きの傾斜姿勢に形成され、底部では図3(c)のように長辺側の「長さ面」3bの両側に収納物品Mの下面稜部分を支える傾斜状支持面4bが上向きの傾斜姿勢に形成される。
箱の天部の内フラップの板面に緩衝材を形成する要領は、上下が反転するだけで基本的には先に説明した底部側の内フラップの板面に緩衝材を形成する要領と基本的に同じであるが、箱の天部側に緩衝材2を形成するときには、図5のように緩衝材2を予め上向きの反転姿勢に組み立てておき、収納物品M(例えば物品を収納した定型直方体の内箱)を段ボール箱1内に収納した後、段ボール箱の天部に組み立てた緩衝材2を下向きに反転して緩衝材2の垂直保持部分4cを段ボール箱1と、収納物品Mとの間の隙間に押しこみ、図6のように水平保持部分4aを水平姿勢に保たせて箱の開口縁に沿わせ、その上から図7のように両側の外フラップを折重ね、外フラップの突き合わせ部分を粘着テープTで封止して梱包を完了する。
段ボール箱1内に格納された収納物品Mの下面両側縁(又は両端縁)の稜部分は底部側の傾斜状支持面4b上に支えられ、収納物品Mの上面両側縁(又は両端縁)の稜部分は箱の天部の傾斜状支持面4bに抑えられ、それぞれの傾斜状支持面4bは、折曲線P2で折り曲げられて中折れの傾斜状をなし、収納物品Mの重量は水平保持部分4aと垂直保持部分4cとに分散して支持され、輸送中に外部から加えられた衝撃や振動は、段ボールシートが有する板面方向のばね効果で傾斜状支持面4bの板面がたわんで外来の衝撃,振動を和らげることができる。
以上実施例1には、対の外フラップによって両開きの上蓋と下蓋を形成する一般的な段ボール箱の例をしたが、上下蓋については、必ずしも両開きに限るものではなく、片開きであってもかまわない。図8(a)の例は、箱の上蓋として、この例では天部側に一方の長さ面3bにのみ長さ面フラップ31cを設け、その張り出し長さを幅面3eの横幅の長さに設定した例である。長さ面フラップ31cの開放端には挿込縁3fを付加しておく。
なお、天部側では、幅面フラップ3dを内フラップに用いて緩衝材を形成するほか、底部側は幅面フラップ3dを外フラップ、長さ面フラップ3cを一フラップとして長さ面フラップ3cに緩衝材を形成する点に関する限り図2(a)の例と同じである。図8(a)の展開形状の型紙を段ボール箱に組立てると図8(b)に示すような片開きの上蓋を有する段ボール箱となる。天部側の長さ面フラップ31cを上蓋として段ボール箱の開口を覆い、その開放端の挿込縁3fを開口に挿しこんで閉止する。この例では、天部側は幅面に沿って緩衝材を形成する場合に限られるが、底部側の緩衝材は長さ面に沿って形成できるため、上蓋が片開きであっても、何ら問題にならない。
本発明において、緩衝材2の大きさは、垂直保持部分4cおよび水平保持部分4aの長さによって設定される。張り出し長さがより長い内フラップを用いて垂直保持部分4cの高さが高く、水平保持部分が長い緩衝材を形成でき、逆に張り出し長さが短い内フラップを用いて垂直保持部分の高さが低く、水平保持部分が短い緩衝材を形成することができる。
なお、水平保持部分の幅と垂直保持部分の幅とは必ずしも同じである必要はないが、水平保持部分4aの幅(P1−P0)と垂直保持部分4cの幅(P4−P3)をそれぞれ「1」、傾斜状支持面4bの幅(P3−P1)を「√2」の割合に設定したときに緩衝材は直角2等辺三角形となり、傾斜状支持面4bの折曲線P2上に収納物品の稜部分を支えることによって安定に支持できる。勿論収納物品の支持は傾斜状支持面4bの折曲線P2上に限らず、折曲線P2を外れた位置の傾斜状支持面4bの幅(P3−P1)の斜面の範囲内で自由に支えることができる。もっとも、収納物品の支持位置が傾斜状支持面4bの何れの位置であっても、傾斜状支持面4bは折曲線P2で折り曲げられて中折れ形状の傾斜面となる。
段ボール箱の長辺側あるいは短辺側の何れの側に緩衝材を形成するか、さらには天部あるいは底部の何れを長辺側あるいは短辺側に設定して緩衝材を形成するかは収納物品の種類によって設定されるべきであるが、互いに直交させて箱の天部と底部とに緩衝材を形成することにより直方体の定型の収納物品の両側縁と前後端縁を支えて段ボール箱内の定位置に安定して保持することができる。
本発明によれば、A式段ボール箱の天部、底部の内フラップの板面に折曲線(スコア)P0と平行に折曲線P1,P2,P3として3本の平行線を付し、各折曲線で内フラップの板面を折曲するだけで段ボール箱の天部,底部に緩衝材を組み立てることができ、同じ段ボール箱を天部,底部を逆にして使用することも可能である。
本発明は、われもの、精密機械器具、電子部品などの運搬箱特に宅配便用紙製運搬箱として有用である。
1 段ボール箱、2 緩衝材、3a 幅面、3b 長さ面、3c、31c 長さ面フラップ、3d 幅面フラップ、3e 継ぎ代、3f 挿込縁、4a 水平保持部分、4b 傾斜状支持面、4c 垂直保持部分、M 収納物品
Claims (7)
- 段ボール箱の一部に緩衝材を有する物品梱包箱であって、
前記段ボール箱は、A式段ボール箱であり、箱の胴部を形成する対をなす幅面と長さ面と幅面と長さ面の上縁に連なった長辺側の長さ面フラップ及び短辺側の幅面フラップとの組によって構成され、
幅面フラップ及び長さ面フラップのいずれか一方を外フラップ、他方を内フラップに用い、前記内フラップは前記緩衝材を形成するものであり、外フラップは段ボール箱の開口を覆うものであり、
前記緩衝材は、前記内フラップの板面の折り曲げによって形成された水平保持部分と、傾斜状支持面と、垂直保持部分とを有し、段ボール箱の天部側と底部側について一方は長辺側の両側縁に、他方は短辺側の両端縁に設けられ、
前記水平保持部分は、前記外フラップの板面に圧接され、水平姿勢で前記傾斜状支持面を支えるものであり、
前記傾斜状支持面は、垂直保持部分と水平保持部分とをつないで傾斜姿勢に保持され、収納物品を支える面となり、
前記垂直保持部分は、前記段ボール箱の一壁面に圧接され、垂直姿勢で前記傾斜状支持面を支えるものであり、
前記傾斜状支持面と前記水平保持部分および前記垂直保持部分との間に収納物品の緩衝空間が形成されたものであることを特徴とする物品梱包箱。 - 前記傾斜状支持面は、収納物品の稜部分を支え、段ボールシートの板面方向のばね効果によって外来の衝撃や振動を緩衝する面であり、
前記水平保持部分と垂直保持部分とは、前記傾斜状支持面が受ける収納物品の重量を分散して支持するものであることを特徴とする請求項1に記載の物品梱包箱。 - 前記緩衝材は、前記段ボール箱の側面の上下縁に連なった前記内フラップの折り曲げによって前記段ボール箱の天部と底部とにそれぞれ形成され、
天部の緩衝材の傾斜状支持面は、前記収納物品の上面の稜部分を支えるものであり、
底部の緩衝材の傾斜状支持面は、前記収納物品の下面の稜部分を支えるものであることを特徴とする請求項1に記載の物品梱包箱。 - 前記段ボール箱の天部と、底部とでは、緩衝材に利用する内フラップを使い分け、天部側と、底部側の一方は、長辺側の「長さ面」に付設されたフラップを前記内フラップに用い、他方は短辺側の「幅面」に付設されたフラップを前記内フラップに用いて緩衝材を形成し、天部と、底部の一方は短辺側の「幅面」に沿って前記傾斜状支持面を形成し、他方は長辺側の「長さ面」に沿って前記傾斜状支持面を形成したことを特徴とする請求項1に記載の物品梱包箱。
- 前記段ボール箱の天部の緩衝材には前記収納物品の上面の稜部分を支える前記傾斜状支持面を下向きの傾斜姿勢に形成し、底部は前記収納物品の下面の稜部分を支える前記傾斜状支持面を上向きの傾斜姿勢に形成したことを特徴とする請求項4に記載の物品梱包箱。
- 前記内フラップの板面は、その基端の折曲線(スコア)P0から一定間隔を置いてそれぞれ折曲線P1,P2,P3として基端の折曲線(スコア)P0と平行に付された3本の平行線によって順に前記水平保持部分と前記傾斜状支持面と前記垂直保持部分とに区画され、
前記水平保持部分は、折曲線P0から最初の折曲線P1までの区画であり、前記外フラップの板面に圧接され、水平姿勢で前記傾斜状支持面を支える部分となるものであり、
前記垂直保持部分は前記折曲線P3から前記内フラップの外端P4までの区画であり、段ボール箱の一壁面に圧接され、垂直姿勢で前記傾斜状支持面を支える部分となるものであり、
前記傾斜状支持面は収納物品の稜部分を支える面であり、前記折曲線P2を挟んで前記折曲線P1からP3までの区画に形成され、前記垂直保持部分と前記水平保持部分とをつなぎ、中央の前記折曲線P2で折り曲げられて中折れの傾斜姿勢に保持されたものであることを特徴とする請求項1に記載の物品梱包箱。 - 前記水平保持部分の幅(P1−P0)と前記垂直保持部分の幅(P4−p3)をそれぞれ「1」としたときに前記傾斜状支持面の幅(P3−P1)を「√2」以上「2」以下に設定したことを特徴とする請求項6に記載の物品梱包箱。
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