JP2017209710A - ステンシル形成装置、ステンシル形成装置用打刻下型の製造方法、およびゴム製品へのセリアル番号形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性が高く、かつ、容易に自動読み取りが可能な二次元マーキングをゴム製品表面に成形することを実現する。【解決手段】二次元コードおよび文字を形成するために必要なドット構成の凹部が形成された打刻下型(14)と、打刻下型の上部に配置され、ドット構成の凹部に対応した可動範囲でXY平面内を移動するとともに、Z方向に移動するスタイラスを用いて、打刻下型上にセットされたステンシルの所望位置に点打刻する点打刻装置(15、16)と、XY平面内の複数の位置にわたって、点打刻装置による点打刻を繰り返す制御を実行することで、所望の二次元コードおよび所望の文字で構成されたステンシルを形成するコントローラとを有する。【選択図】図2
Description
本発明は、ゴム製品に対して製品固有のセリアル番号を付加するためのステンシル形成装置、ステンシル形成装置用打刻下型の製造方法、およびゴム製品へのセリアル番号形成方法に関する。
タイヤ等の品質保証が重要となるゴム製品は、製品個別のセリアル番号をマーキングし、製品のトレーサビリティ管理を行うことが求められる。このため、耐久性が高く,かつ、容易に自動読み取りが可能なマーキングを形成する技術が必要となっている。
従来のゴム製品へのマーキングの方式として、印字したバーコードラベルを貼り付ける方式、あるいは英数打刻文字を用いた加硫転写方式などがある(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
前者のバーコードラベルを貼り付ける方式は、耐久性の問題がある。
前者のバーコードラベルを貼り付ける方式は、耐久性の問題がある。
また、後者の加硫転写方式によれば、カシメ型打刻装置により、金属薄板に5から10桁程度のセリアル番号を打刻したステンシルを準備し、ゴム材料に対してこのステンシルを貼付した上で加硫を行うことにより、セリアル番号を転写する。この方式で形成されたセリアル番号は、耐久性が高い。ただし、その反面、自動読み取りが困難であるという課題があった。
また、この後者の方式によれば、カシメ加工を行う雄型と雌型が必要である。従って、文字種類にセリアル番号の桁数を乗じた型が必要となってしまう。また、二次元コードのような文字の組合せで生成される図形の型を準備することは、事実上不可能である。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、耐久性が高く、かつ、容易に自動読み取りが可能な二次元マーキングをゴム製品表面に成形することのできるステンシル形成装置、ステンシル形成装置用打刻下型の製造方法、およびゴム製品へのセリアル番号形成方法を得ることを目的とする。
本発明に係るステンシル形成装置は、二次元コードおよび文字を形成するために必要なドット構成の凹部がXY平面に直交するZ方向に形成された打刻下型と、打刻下型の上部に配置され、ドット構成の凹部に対応した可動範囲においてXY平面内を移動するとともに、Z方向に移動するスタイラスを有し、スタイラスがXY平面内を移動後にZ方向に移動することで所望位置の凹部に到達し、打刻下型上にセットされたステンシルの所望位置に点打刻する点打刻装置と、XY平面内の複数の位置にわたって、点打刻装置による点打刻を繰り返す制御を実行することで、所望の二次元コードおよび所望の文字で構成されたステンシルを形成するコントローラとを有するものである。
また、本発明に係るステンシル形成装置用打刻下型の製造方法は、本発明のステンシル形成装置で使用されるステンシル形成装置用打刻下型の製造方法であって、凹部のない金属基材を点打刻装置の可動範囲である、本来の打刻下型のセット位置にセットする第1ステップと、二次元コードおよび文字を形成するために必要なドット構成の全ての凹部の位置に対して、コントローラによる点打刻を繰り返すことで、金属基材にドット構成の凹部を形成する第2ステップとを有するものである。
さらに、本発明に係るゴム製品へのセリアル番号形成方法は、本発明のステンシル形成装置で形成されたステンシルを管理対象となるゴム製品の表面に貼り付ける第1ステップと、加硫を行うことにより、ステンシルに形成された所望の二次元コードおよび所望の文字をゴム製品に転写する第2ステップと、第2ステップによる加硫後に、ステンシルを取り除くことによって、ゴム製品の表面に、凹形状によるセリアル番号文字列、および二次元コードを形成する第3ステップとを有するものである。
本発明によれば、専用の金型を用いる代わりに、XYZの3軸を有する点打刻機構を利用して、ステンシルに対して、人が判読可能な文字とともに、自動認識が可能な二次元コードを、種々の所望のパターンで形成することができる。この結果、耐久性が高く、かつ、容易に自動読み取りが可能な二次元マーキングをゴム製品表面に成形することのできるステンシル形成装置、ステンシル形成装置用打刻下型の製造方法、およびゴム製品へのセリアル番号形成方法を得ることができる。
以下、本発明のステンシル形成装置、ステンシル形成装置用打刻下型の製造方法、およびステンシル形成方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
まず始めに、本発明で形成されるステンシルについて説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるステンシル形成装置で形成されるステンシル1の具体例を示した図である。本実施の形態1におけるステンシル1は、打刻形成された二次元コード2と、打刻形成された文字3を備えて構成されている。図1の例では、左右両側に、二次元コード2が配置され、中央には8桁の英数字からなる文字3が形成されている。
まず始めに、本発明で形成されるステンシルについて説明する。図1は、本発明の実施の形態1におけるステンシル形成装置で形成されるステンシル1の具体例を示した図である。本実施の形態1におけるステンシル1は、打刻形成された二次元コード2と、打刻形成された文字3を備えて構成されている。図1の例では、左右両側に、二次元コード2が配置され、中央には8桁の英数字からなる文字3が形成されている。
本実施の形態1では、図3として後述する点打刻用のスタイラス16をX軸、Y軸、Z軸の3軸で位置制御し、ステンシル1の所望の位置に打刻を行う動作を繰り返すことで、図1に示したようなステンシル1を所望のパターンとして形成することができる。
図2は、本発明の実施の形態1におけるステンシル形成装置の全体構成図である。図2に示す本実施の形態1に係るステンシル形成装置10は、供給リール駆動部11、ステンシル供給リール12、供給側ガイドロール13、打刻下型14、点打刻機駆動部15、点打刻機スタイラス16、巻き取り側ガイドロール17、巻き取りリール駆動部18、およびステンシル巻き取りリール19を備えて構成されている。
図2に示した全体構成により、リール状に加工したステンシルの供給機構、ステンシルの張力を一定に維持するテンション機構、マーキングが完了したステンシルを再びリール状に巻き取る機構が実現できる。また、図2では記載を省略しているが、ステンシル形成装置10は、これらの機構を統合的に制御するコントローラとオペレーションパネルを含んで構成される。また、点打刻機駆動部15および点打刻機スタイラス16は、点打刻装置に相当する。
ステンシル供給リール12側にリール状で供給されたステンシル1は、ステンシル巻き取りリール19側に巻き取られることで、順次、打刻下型14の位置に供給される。
点打刻機駆動部15は、X軸、Y軸、Z軸の3軸で点打刻機スタイラス16を駆動する。すなわち、点打刻機駆動部15は、打刻範囲の任意のX−Y位置に点打刻機スタイラス16を移動させ、所望の位置でZ軸方向に高速移動させることで、打刻範囲に設置した対象製品であるステンシル1に、直接的に文字や二次元コードの打刻を行う。このような点打刻処理を繰り返すことで、最終的に、先の図1に示したようなステンシル1が形成される。
打刻下型14は、金属プレートを基材とし、複数の凹部がマトリックス状に配置されている。この凹部のマトリックスは、点打刻機駆動部15のX−Y可動範囲内において、二次元コードや文字を形成するために必要なドット構成を有する。図3は、本発明の実施の形態1における打刻下型14の形態の一例を示した図である。
図3に示した本実施の形態1における打刻下型14は、文字用凹部マトリックス14aと二次元コード用凹部マトリックス14bを備えている。なお、図3では、上面図とともに側面図も示している。
打刻下型14上に張力を保持した状態でステンシル1を固定し、点打刻機スタイラス16を適正な強度でZ軸方向に動作させることにより、図1に示すような任意の文字と二次元コードを形成したステンシルを得ることができる。
この方式により形成されたステンシル1を、対象となるゴム材料に貼付した上で、加硫を行うことにより、セリアル番号を転写することができる。加硫後に、ステンシルを取り除くことによって、ゴム製品表面に凹形状によるセリアル番号文字列、および二次元コードを得ることができる。
なお、図3に示したような打刻下型14の凹部の形成は、図2に示した本実施の形態1におけるステンシル形成装置の点打刻機能を用いることで、得ることができる。具体的には、凹部のない金属基材を点打刻機スタイラス16のX−Y可動範囲内にあらかじめ固定する。
そして、点打刻機駆動部15は、点打刻機スタイラス16を3軸駆動することで、二次元コードや文字を形成するために必要なドット構成を適正な強度で打刻する。
この方法によって打刻下型14に形成された凹部は、点打刻機スタイラス16の移動ピッチと完全に一致する。このため、点打刻機スタイラス16と打刻下型14の相対位置を調整する必要がなく、最終的に得られるステンシル1およびゴム製品上のマーキングの品質向上に寄与する。
以上のように、実施の形態1によれば、専用の金型を用いる代わりに、XYZの3軸を有する点打刻機構を利用して、ステンシルに人が判読可能な文字とともに、自動認識が可能な二次元コードを、種々の所望のパターンで形成することができる。この結果、耐久性が高く、かつ、容易に自動読み取りが可能な二次元マーキングを備えたステンシルを容易に形成することができる。
また、このようなステンシルを用いて、ゴム製品に対して、所望のセリアル番号および二次元マーキングを容易に転写することができる。
さらに、本発明によれば、専用の金型を用いる必要がないとともに、打刻下型の凹部となるドット構成を、本発明に係る点打刻機構を用いて形成することができる。従って、凹部を、点打刻機スタイラスの移動ピッチと完全に一致させることができる。このため、最終的に得られるステンシルおよびゴム製品上のマーキングの品質を向上させることができる。
1 ステンシル、2 二次元コード、3 文字、10 ステンシル形成装置、11 供給リール駆動部、12 ステンシル供給リール、13 供給側ガイドロール、14 打刻下型、14a 文字用凹部マトリックス、14b 二次元コード用凹部マトリックス、15 点打刻機駆動部、16 点打刻機スタイラス、17 巻き取り側ガイドロール、18 巻き取りリール駆動部、19 ステンシル巻き取りリール。
Claims (3)
- 二次元コードおよび文字を形成するために必要なドット構成の凹部がXY平面に直交するZ方向に形成された打刻下型と、
前記打刻下型の上部に配置され、前記ドット構成の凹部に対応した可動範囲においてXY平面内を移動するとともに、Z方向に移動するスタイラスを有し、前記スタイラスが前記XY平面内を移動後に前記Z方向に移動することで所望位置の凹部に到達し、前記打刻下型上にセットされたステンシルの前記所望位置に点打刻する点打刻装置と、
XY平面内の複数の位置にわたって、前記点打刻装置による前記点打刻を繰り返す制御を実行することで、所望の二次元コードおよび所望の文字で構成された前記ステンシルを形成するコントローラと
を有するステンシル形成装置。 - 請求項1に記載のステンシル形成装置で使用されるステンシル形成装置用打刻下型の製造方法であって、
凹部のない金属基材を前記点打刻装置の可動範囲である、本来の打刻下型のセット位置にセットする第1ステップと、
前記二次元コードおよび前記文字を形成するために必要な前記ドット構成の全ての凹部の位置に対して、前記コントローラによる点打刻を繰り返すことで、前記金属基材に前記ドット構成の凹部を形成する第2ステップと
を有するステンシル形成装置用打刻下型の製造方法。 - 請求項1に記載のステンシル形成装置で形成されたステンシルを管理対象となるゴム製品の表面に貼り付ける第1ステップと、
加硫を行うことにより、前記ステンシルに形成された所望の二次元コードおよび所望の文字を前記ゴム製品に転写する第2ステップと、
前記第2ステップによる加硫後に、前記ステンシルを取り除くことによって、前記ゴム製品の表面に、凹形状によるセリアル番号文字列、および二次元コードを形成する第3ステップと
を有するゴム製品へのセリアル番号形成方法。
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JPWO2019159823A1 (ja) * | 2018-02-16 | 2021-01-28 | 株式会社北川鉄工所 | チャック機構及びトップジョー |
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2016
- 2016-05-26 JP JP2016105295A patent/JP2017209710A/ja active Pending
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