JP2017209073A - 粒子検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】菌類及び微細藻類を検出可能な粒子検出装置を提供する。【解決手段】流体が流されるフローセル40と、フローセル40に励起光を照射する励起光光源10と、励起光を照射された流体中に含まれる菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を検出する第1の蛍光検出器102Aと、励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の葉緑体で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を検出する第2の蛍光検出器102Bと、を備える粒子検出装置。【選択図】図1

Description

本発明は分析技術に関し、粒子検出装置に関する。
微細藻類が細胞内部あるいは細胞外部に蓄積する脂質をバイオ燃料として利用することに関心が集まっている。また、微細藻類を利用したサプリメントや環境分析にも関心が集まっている。微細藻類は、例えば屋外で大量培養されている。この際、微細藻類の培養槽に外来生物が混入することを避けることが困難である場合がある。また、細菌及び真菌等を含む菌類は、微細藻類の生育に悪影響を与えうる。そのため、微細藻類の培養槽に菌類が混入したか否か、また混入後、菌類が増殖しているか否か、菌類が微細藻類の培養に影響を与えているか否かが、培養法や、培養液を顕微鏡等で観察すること等により検査されている。一方、特許文献1は、菌類を検出可能な粒子検出装置を記載しているが、微細藻類に関しては記載していない。
特開2016−8957号公報
微細藻類の培養液に菌類が混入したか否か等を人間が培養法や、顕微鏡により検査するのは、時間がかかり煩雑である。そこで、本発明は、菌類及び微細藻類を検出可能な粒子検出装置を提供することを目的の一つとする。
本発明の態様によれば、(a)流体が流されるフローセルと、(b)フローセルに励起光を照射する励起光光源と、(c)励起光を照射された流体中に含まれる菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を検出する第1の蛍光検出器と、(d)励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の葉緑体で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を検出する第2の蛍光検出器と、を備える、粒子検出装置が提供される。
上記の粒子検出装置において、第2の蛍光検出器が、第1の波長帯域の光を検出しなくともよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、励起光を照射された流体中に含まれる粒子で生じる散乱光を検出する散乱光検出器をさらに備えてもよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに検出された散乱光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、散乱光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の脂質で生じる第3の波長帯域の自家蛍光を検出する第3の蛍光検出器をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1、第2、及び第3の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに検出された散乱光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、検出された第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、第3の波長帯域の自家蛍光の強度と、散乱光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、励起光を照射された微細藻類で生じた散乱光の強度と、脂質で生じた自家蛍光の強度と、を比較する評価部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、励起光を照射された微細藻類で生じた散乱光の強度と、脂質で生じた自家蛍光の強度と、葉緑体で生じた自家蛍光の強度と、を比較する評価部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、脂質で生じた自家蛍光の強度に基づき、脂質の大きさを算出する評価部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、微細藻類で生じた散乱光の強度に基づき、微細藻類の大きさを算出する評価部をさらに備えていてもよい。
上記の粒子検出装置が、葉緑体で生じた自家蛍光の強度に基づき、葉緑体の大きさを算出する評価部をさらに備えていてもよい。
本発明によれば、菌類及び微細藻類を検出可能な粒子検出装置を提供可能である。
本発明の第1の実施の形態に係る粒子検出装置の模式図である。 励起光の波長が405nmの場合に菌類及び微細藻類が発する自家蛍光の波長と強度の例を示すグラフである。 クロレラ及び藻類における、励起光の波長と、蛍光の波長と強度を示すグラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の蛍光検出器の出力と、第2の蛍光検出器の出力と、を示す模式的な二次元グラフである。 本発明の第1の実施の形態に係る第1の蛍光検出器の出力と、第2の蛍光検出器の出力と、散乱光検出器の出力と、を示す模式的な三次元グラフである。 本発明の第2の実施の形態に係る粒子検出装置の模式図である。 脂質及び葉緑体を内部に含む微細藻類の模式図である。 脂質及び葉緑体を内部に含む微細藻類の模式図である。 脂質及び葉緑体を内部に含む微細藻類の模式図である。 本発明の参考例1に係る蛍光染色されていないクロレラの顕微鏡画像である。 本発明の参考例1に係る蛍光染色されていないクロレラの自家蛍光の顕微鏡画像である。 本発明の参考例1に係る蛍光染色されていないクロレラの自家蛍光の顕微鏡画像と、自家蛍光の抽出画像である。 本発明の参考例1に係る蛍光染色されていないクロレラの顕微鏡画像に、自家蛍光の抽出画像を重ねた画像である。 本発明の参考例2に係る蛍光染色されたクロレラの顕微鏡画像である。 本発明の参考例2に係る蛍光染色されたクロレラの蛍光の顕微鏡画像である。 本発明の参考例2に係る蛍光染色されたクロレラの蛍光の顕微鏡画像と、自家蛍光の抽出画像である。 本発明の参考例2に係る蛍光染色されたクロレラの顕微鏡画像に、蛍光の抽出画像を重ねた画像である。 本発明の参考例3に係る蛍光染色されていないクロレラの顕微鏡画像である。 本発明の参考例3に係る蛍光染色されていないクロレラの自家蛍光の顕微鏡画像である。 本発明の参考例3に係る蛍光染色されていないクロレラの自家蛍光の顕微鏡画像と、自家蛍光の抽出画像である。 本発明の参考例3に係る蛍光染色されていないクロレラの顕微鏡画像に、自家蛍光の抽出画像を重ねた画像である。 本発明の参考例4に係る蛍光染色されたクロレラの顕微鏡画像である。 本発明の参考例4に係る蛍光染色されたクロレラの蛍光の顕微鏡画像である。 本発明の参考例4に係る蛍光染色されたクロレラの蛍光の顕微鏡画像と、蛍光の抽出画像である。 本発明の参考例4に係る蛍光染色されたクロレラの顕微鏡画像に、蛍光の抽出画像を重ねた画像である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。ただし、本開示の一部をなす記述及び図面は、本発明を限定するものであると理解するべきではない。本開示から当業者には様々な代替技術及び運用技術が明らかになるはずであり、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を包含するということを理解すべきである。
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態に係る粒子検出装置は、図1に示すように、流体が流されるフローセル40と、フローセル40に励起光を照射する励起光光源10と、励起光を照射された流体中に含まれる菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を検出する第1の蛍光検出器102Aと、励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の葉緑体で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を検出する第2の蛍光検出器102Bと、を備える。フローセル40内を流れる流体は、液体であっても、気体であってもよい。以下においては、流体が液体である例を説明する。
フローセル40は、例えば、微細藻類の培養槽に接続されていてもよい。例えば、流量制御機器等を用いて、培養槽から培養槽に含まれる液体がフローセル40に送液される。フローセル40を通過した液体は、培養槽に戻されてもよいし、廃棄されてもよい。
励起光光源10は、フローセル40中を流れる液体に向けて、単波長又は広帯域波長の励起光を照射する。励起光光源10としては、例えば、発光ダイオード(LED)及びレーザーが使用可能である。励起光は、例えば、波長が400nmから495nmの青色光である。ただし、励起光の波長及び色は、これらに限定されない。紫色光のように、青色光以外の可視光線であってもよいし、紫外線であってもよい。励起光の波長帯域は、バンドパスフィルター等のフィルターによって設定されてもよい。励起光は、例えば、フローセル40内において、焦点を結ぶ。励起光光源10には、励起光光源10に電力を供給する光源駆動電源11が接続されている。光源駆動電源11には、励起光光源10に供給される電力を制御する電源制御装置12が接続されている。
フローセル40は、励起光に対して透明であり、例えば石英等からなる。フローセル40は、菌類及び微細藻類が概ね1個ずつ内部を流れる程度の内径を有する。ただし、フローセル40の大きさは、これに限定されない。フローセル40は、例えば丸管形状、あるいは角管形状を有する。ただし、フローセル40の形状は、これらに限定されない。フローセル40内部を流れる液体は、励起光を横切る。
菌類は、細菌及び真菌を含む。細菌の大きさは、例えば0.5μm以上2μm以下あるいは5μm以下であるが、これに限定されない。細菌の例としては、グラム陰性菌及びグラム陽性菌が挙げられる。グラム陰性菌の例としては、大腸菌が挙げられる。グラム陽性菌の例としては、表皮ブドウ球菌、枯草菌、マイクロコッカス、及びコリネバクテリウムが挙げられる。真菌の例としては、黒カビ等のアスペルギルスが挙げられる。ただし、菌類はこれらに限定されない。
フローセル40を流れる流体に、菌類が含まれていると、菌類は励起光を照射されて、図2に示すように、例えば波長400nmから600nmの第1の波長帯域の自家蛍光を発する。菌類が発する自家蛍光は、青色光、青緑色光、あるいは緑色光の波長帯域に強度のピークを有する。例えば、菌類に含まれるリボフラビン(riboflavin)、フラビンヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NAD(P)H)、ピリドキサミン(pyridoxamine)、ピリドキサールリン酸(pyridoxal−5’−phosphate)、ピリドキシン(pyridoxine)、トリプトファン(tryptophan)、チロシン(tyrosine)、及びフェニルアラニン(phenylalanine)等が、自家蛍光を発する。
微細藻類は、単細胞生物である藻類である。微細藻類は、植物プランクトンとも呼ばれることがある。また、例えば、微細藻類は、炭化水素を産生する。微細藻類の大きさは、例えば3μm以上あるいは5μm以上数十μm以下であるが、これに限定されない。通常、微細藻類は、細菌より大きい。微細藻類の例としては、ボトリオコッカス・ブラウニー(Botryococcus braunii)、オーランチオキトリウム(Aurantiochytrium)、シュードコリシスティス(Pseudochoricystis ellipsoidea)、イカダモ(Scenedesmus,Desmodesmus)、クロレラ(Chlorella)、ドナリエラ(Dunaliella)、スピルリナ(Arthrospira,Spirulina)、ユーグレナ(Euglena)、ナンノクロロプシス(Nannochloropsis)、ヘマトコッカス(Haematococcus)、及びMicrocystis aeruginosa等が挙げられる。ただし、微細藻類はこれらに限定されない。
フローセル40の中を流れる液体に微細藻類が含まれると、励起光を照射された微細藻類の葉緑体に含まれる葉緑素は、図2に示すように、例えば波長600nmから750nmの第2の波長帯域の赤色光を含む自家蛍光を発する。図3に示すように、葉緑体に含まれる葉緑素の自家蛍光に含まれる赤色光は、概ね、600nmから750nmの赤色光の波長帯域に強度のピークを有する。
菌類が発する自家蛍光の波長帯域と、微細藻類が発する自家蛍光の波長帯域と、は、励起光の波長によって変動し得る。しかし、微細藻類のみが持つ葉緑体由来の長波長帯域の自家蛍光を、菌類が持たないことは、励起光の波長が変わっても変わらない。
図1に示すフローセル40の中を流れる液体に非微生物粒子等の非蛍光性粒子が含まれている場合、励起光を照射された非蛍光性粒子は蛍光を発しない。
菌類、微細藻類、及び非蛍光性粒子は、光を照射されると、ミー散乱を生じうる粒子形状である。したがって、励起光を照射された菌類、微細藻類、及び非蛍光性粒子において、ミー散乱により、散乱光が生じる。ミー散乱による散乱光の波長は、励起光の波長と同じである。散乱光の強度は、菌類、微細藻類、及び非蛍光性粒子のそれぞれの大きさを反映している。したがって、粒子で生じた散乱光の強度を測定することにより、粒子の大きさを測定することが可能である。
菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を検出する第1の蛍光検出器102Aは、菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を受光し、微細藻類で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を受光しない第1の受光素子20Aを備える。第1の受光素子20Aの前に、第1の波長帯域の光を透過させ、第2の波長帯域等の他の波長帯域の光を吸収する吸収フィルター等、第1の受光素子20Aで受光可能な光の波長帯域を設定するフィルターを配置してもよい。
第1の受光素子20Aとしては、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ等の固体撮像素子及びフォトダイオード等の内部光電効果型(光起電力効果)光センサや、光電子増倍管等の外部光電効果型光センサ等が使用可能であり、菌類で生じた第1の波長帯域の自家蛍光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。第1の受光素子20Aには、第1の受光素子20Aで生じた電流を増幅する増幅器21Aが接続されている。増幅器21Aには、増幅器21Aに電力を供給する増幅器電源22Aが接続されている。
また、増幅器21Aには、増幅器21Aで増幅された電流を受け取り、第1の受光素子20Aが受光した菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光の強度を算出する光強度算出装置23Aが接続されている。光強度算出装置23Aは、例えば、検出した自家蛍光のスペクトルの面積に基づいて、菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光の強度を算出する。光強度算出装置23Aは、画像解析ソフトウェアによって、菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光の強度を算出してもよい。またあるいは、光強度算出装置23Aは、第1の受光素子20Aで生じた電気信号の大きさに基づき、菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光の強度を算出してもよい。光強度算出装置23Aには、光強度算出装置23Aが算出した菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光の強度を保存する光強度記憶装置24Aが接続されている。
微細藻類の葉緑体で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を検出する第2の蛍光検出器102Bは、微細藻類の葉緑体で生じる自家蛍光を受光し、第1の波長帯域の光を検出しない第2の受光素子20Bを備える。2の受光素子20Bの前には、第2の波長帯域の光を透過させ、第1の波長帯域等の他の波長帯域の光を吸収する吸収フィルター等、第2の受光素子20Bで受光可能な光の波長帯域を設定するフィルターを配置してもよい。
第2の受光素子20Bとしては、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ等の固体撮像素子及びフォトダイオード等の内部光電効果型(光起電力効果)光センサや、光電子増倍管等の外部光電効果型光センサ等が使用可能であり、葉緑体で生じた自家蛍光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。第2の受光素子20Bには、第2の受光素子20Bで生じた電流を増幅する増幅器21Bが接続されている。増幅器21Bには、増幅器21Bに電力を供給する増幅器電源22Bが接続されている。
また、増幅器21Bには、増幅器21Bで増幅された電流を受け取り、第2の受光素子20Bが受光した葉緑体で生じた自家蛍光の強度を算出する光強度算出装置23Bが接続されている。光強度算出装置23Bは、例えば、検出した自家蛍光のスペクトルの面積に基づいて、葉緑体で生じた自家蛍光の強度を算出する。光強度算出装置23Bは、画像解析ソフトウェアによって、葉緑体で生じた自家蛍光の強度を算出してもよい。またあるいは、光強度算出装置23Bは、第2の受光素子20Bで生じた電気信号の大きさに基づき、葉緑体で生じた自家蛍光の強度を算出してもよい。光強度算出装置23Bには、光強度算出装置23Bが算出した葉緑体で生じた自家蛍光の強度を保存する光強度記憶装置24Bが接続されている。
第1の実施の形態に係る粒子検出装置は、励起光を照射された菌類、微細藻類、及び非蛍光性粒子を含む粒子で生じた散乱光を受光する散乱光検出器105をさらに備えていてもよい。散乱光検出器105は、散乱光を受光する散乱光受光素子50を備える。散乱光受光素子50としては、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ等の固体撮像素子及びフォトダイオード等の内部光電効果(光起電力効果)型光センサや、光電子増倍管等の外部光電効果型光センサ等が使用可能であり、光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。散乱光受光素子50には、散乱光受光素子50で生じた電流を増幅する増幅器51が接続されている。増幅器51には、増幅器51に電力を供給する増幅器電源52が接続されている。
また、増幅器51には、増幅器51で増幅された電流を受け取り、散乱光受光素子50が受光した散乱光の強度を算出する光強度算出装置53が接続されている。光強度算出装置53は、例えば、検出した散乱光のスペクトルの面積に基づいて、散乱光の強度を算出する。光強度算出装置53は、画像解析ソフトウェアによって、散乱光の強度を算出してもよい。またあるいは、光強度算出装置53は、散乱光受光素子50で生じた電気信号の大きさに基づき、散乱光の強度を算出してもよい。光強度算出装置53には、光強度算出装置53が算出した散乱光の強度を保存する光強度記憶装置54が接続されている。
フローセル40内を液体が流れると、励起光光源10が励起光を照射し、第1及び第2の蛍光検出器102A、102Bが、それぞれ、液体に含まれる粒子が発した第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、液体に含まれる粒子が発した第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、を測定し、時系列的に光強度記憶装置24A、24Bに保存する。また、散乱光検出器105が、液体に含まれる粒子で生じた散乱光を測定し、散乱光の光強度を時系列的に光強度記憶装置54に保存する。同時に検出された2つの波長帯域の自家蛍光と、散乱光と、は、同一個体の粒子由来とみなしうる。
第1の実施の形態に係る粒子検出装置は、中央演算処理装置(CPU)300をさらに備える。CPU300は、判定部301を備える。判定部301は、液体に含まれる粒子が発した第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度を光強度記憶装置24A、24Bから読み出す。また、判定部301は、液体に含まれる粒子で生じた散乱光の強度を、光強度記憶装置54から読み出す。
判定部301は、第2の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値よりも強い場合、検出した粒子が微細藻類であると判定する。また、判定部301は、第1の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値範囲内にあり、第2の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値よりも弱い場合、検出した粒子が菌類であると判定する。
あるいは判定部301は、第2の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値よりも強く、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが微細藻類の大きさの範囲内である場合、検出した粒子が微細藻類であると判定する。また、判定部301は、第1の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値範囲内にあり、第2の波長帯域の自家蛍光の強度が所定の閾値よりも弱く、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが菌類の大きさの範囲内である場合、検出した粒子が菌類であると判定する。
またあるいは、判定部301は、例えば、同時に検出された、第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、を比較する。例えば、同一粒子由来の第1の波長帯域の自家蛍光の強度に対する第2の波長帯域の自家蛍光の強度の比が所定の閾値以上であり、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが微細藻類の大きさの範囲内である場合、判定部301は、検出した粒子が微細藻類であると判定する。同一粒子由来の第1の波長帯域の自家蛍光の強度に対する第2の波長帯域の自家蛍光の強度の比が所定の閾値以下であり、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが菌類の大きさの範囲内である場合、判定部301は、検出した粒子が菌類であると判定する。
例えば、同一粒子由来の第1の波長帯域の自家蛍光の強度に対する第2の波長帯域の自家蛍光の強度の比が所定の閾値以上であるが、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが微細藻類の大きさの範囲外である場合、判定部301は、検出した粒子が蛍光性非微生物粒子等の夾雑物であると判定する。同一粒子由来の第1の波長帯域の自家蛍光の強度に対する第2の波長帯域の自家蛍光の強度の比が所定の閾値以下であるが、散乱光の強度から算出される粒子の大きさが菌類の大きさの範囲外である場合、判定部301は、検出した粒子が蛍光性非微生物粒子等の夾雑物であると判定する。
また例えば、蛍光が検出されず、散乱光のみが検出された場合、判定部301は、検出した粒子が非蛍光性非微生物粒子等の夾雑物であると判定する。
微細藻類で生じる第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度は、微細藻類の種類によっても異なる。そのため、判定部301は、微細藻類に分類された粒子を、第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度に基づいて、さらに分類してもよい。
菌類で生じる第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度は、菌類の種類によっても異なる。そのため、判定部301は、菌類に分類された粒子を、第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度に基づいて、さらに分類してもよい。
夾雑物で生じる第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度は、夾雑物の種類によっても異なる。そのため、判定部301は、夾雑物に分類された粒子を、第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに散乱光の強度に基づいて、さらに分類してもよい。
CPU300は、統計部302をさらに備えていてもよい。統計部302は、検出した粒子の総数、所定の単位時間当たりに検出した粒子の総数、検出した粒子の数の時間変化、検出した粒子の濃度、所定の単位時間当たりに検出した粒子の濃度、検出した粒子の濃度の時間変化、検出した粒子の大きさの分布、所定の単位時間当たりに検出した粒子の大きさの分布、及び検出した粒子の大きさの時間変化等を算出する。
例えば、統計部302は、検出した微細藻類の総数、所定の単位時間当たりに検出した微細藻類の総数、検出した微細藻類の数の時間変化、検出した微細藻類の濃度、所定の単位時間当たりに検出した微細藻類の濃度、検出した微細藻類の濃度の時間変化、検出した微細藻類の大きさの分布、所定の単位時間当たりに検出した微細藻類の大きさの分布、及び検出した微細藻類の大きさの時間変化等を算出する。
また、統計部302は、検出した菌類の総数、所定の単位時間当たりに検出した菌類の総数、検出した菌類の数の時間変化、検出した菌類の濃度、所定の単位時間当たりに検出した菌類の濃度、検出した菌類の濃度の時間変化、検出した菌類の大きさの分布、所定の単位時間当たりに検出した菌類の大きさの分布、及び検出した菌類の大きさの時間変化等を算出する。
さらに、統計部302は、検出した夾雑物の総数、所定の単位時間当たりに検出した夾雑物の総数、検出した夾雑物の数の時間変化、検出した夾雑物の濃度、所定の単位時間当たりに検出した夾雑物の濃度、検出した夾雑物の濃度の時間変化、検出した夾雑物の大きさの分布、所定の単位時間当たりに検出した夾雑物の大きさの分布、及び検出した夾雑物の大きさの時間変化等を算出する。
またさらに、統計部302は、検出した粒子の数の種類ごとの内訳、所定の単位時間当たりに検出した粒子の数の種類ごとの内訳、検出した粒子の数の種類ごとの内訳の時間変化、検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳、所定の単位時間当たりに検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳、検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳の時間変化、検出した粒子の大きさの分布の種類ごとの内訳、所定の単位時間当たりに検出した粒子の大きさの分布の種類ごとの内訳、及び検出した粒子の大きさの種類ごとの内訳の時間変化等を算出する。
CPU300は、グラフ作成部303をさらに備えていてもよい。グラフ作成部303は、例えば、図4に示すような、第1の蛍光検出器102Aの出力と、第2の蛍光検出器102Bの出力と、を示す二次元グラフを作成する。あるいは、グラフ作成部303は、例えば、図5に示すような、第1の蛍光検出器102Aの出力と、第2の蛍光検出器102Bの出力と、散乱光検出器105の出力と、を示す三次元グラフを作成する。図1に示すグラフ作成部303は、CPU300に接続された出力装置401を介して、作成したグラフを出力する。出力装置401としては、ディスプレイ、スピーカ、及びプリンタ等が使用可能である。
例えば、出力されたグラフにおいて、第1の蛍光検出器102Aの出力と、第2の蛍光検出器102Bの出力と、が、それぞれ所定の閾値より大きく、散乱光検出器105の出力が、所定の範囲内にある場合、グラフを見た作業者が、検出された粒子が微細藻類であると判定してもよい。また、出力されたグラフにおいて、第1の蛍光検出器102Aの出力が所定の閾値より大きく、第2の蛍光検出器102Bの出力が所定の閾値より小さく、散乱光検出器105の出力が、所定の範囲内にある場合、グラフを見た作業者が、検出された粒子が菌類であると判定してもよい。
また、図1に示すグラフ作成部303は、グラフ作成部303は、検出した微細藻類の数の時間変化を示す折れ線グラフ、検出した微細藻類の濃度の時間変化を示す折れ線グラフ、及び検出した微細藻類の大きさの時間変化を示す折れ線グラフ等を作成してもよい。さらに、検出した菌類の数の時間変化を示す折れ線グラフ、検出した菌類の濃度の時間変化を示す折れ線グラフ、及び検出した菌類の大きさの時間変化を示す折れ線グラフ等を作成してもよい。またさらに、グラフ作成部303は、検出した夾雑物の数の時間変化を示す折れ線グラフ、検出した夾雑物の濃度の時間変化を示す折れ線グラフ、及び検出した夾雑物の大きさの時間変化を示す折れ線グラフ等を作成してもよい。
また、グラフ作成部303は、検出した粒子の数の種類ごとの内訳を示す円グラフ、所定の単位時間当たりに検出した粒子の数の種類ごとの内訳を示す円グラフ、検出した粒子の数の種類ごとの内訳の時間変化を示す面グラフ、検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳を示す円グラフ、所定の単位時間当たりに検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳を示す円グラフ、検出した粒子の濃度の種類ごとの内訳の時間変化を示す面グラフ、検出した粒子の大きさの分布の種類ごとの内訳を示す円グラフ、所定の単位時間当たりに検出した粒子の大きさの分布の種類ごとの内訳を示す円グラフ、及び検出した粒子の大きさの種類ごとの内訳の時間変化を示す面グラフ等を作成してもよい。
グラフの種類は、上述したグラフに限られず、例えば散布図であってもよい。
CPU300は、警告部304をさらに備えていてもよい。警告部304は、検出した菌類又は夾雑物の総数又は濃度が、所定の閾値を超えた場合、単位時間当たり検出した菌類又は夾雑物の総数又は濃度の上昇率が、所定の閾値を超えた場合、検出した微細藻類の総数又は濃度が、所定の閾値を下回った場合、あるいは単位時間当たり検出した菌類又は夾雑物の総数又は濃度の減少率が、所定の閾値を超えた場合等に、出力装置401を介して警告を発する。
第1の実施の形態に係る粒子検出装置によれば、液体に含まれる微細藻類、菌類、及び夾雑物の量をリアルタイムに検出して識別することが可能である。そのため、微細藻類の培養環境を評価することが可能となる。また、検出された菌類、つまり培養系に混入した菌類が時系列的にどのように増加しているか、または減少しているかを微細藻類の状態および時系列変化と共に評価することで、微細藻類が今後受ける影響を予測し、必要な措置の判断等が可能である。
また、第1の実施の形態に係る粒子検出装置を微細藻類の培養槽近傍に配置することにより、培養槽の液体を直接フローセル40に吸引することが可能である。さらに、第1の実施の形態に係る粒子検出装置によれば、液体に含まれる粒子を事前に蛍光染色する必要がなく、煩雑な手順を省くことが可能である。
(第2の実施の形態)
微細藻類に含まれる脂質は、オイルボディとも呼ばれる。図6に示す第2の実施の形態に係る粒子検出装置のフローセル40の中を流れる液体に微細藻類が含まれると、励起光を照射された微細藻類の脂質は、概ね、波長540nmから620nmの黄色光である第3の波長帯域の自家蛍光を発する。脂質の自家蛍光の波長ピークは、概ね、570nmから590nmである。なお、上記の自家蛍光の波長は、励起光の波長によって変動し得る。しかし、脂質の自家蛍光の波長帯域が、葉緑体の波長帯域より短いという関係は維持される。
図7に示すように、脂質が発した自家蛍光の強度は、微細藻類に含まれる脂質の大きさを反映している。
図6に示す第2の実施の形態に係る粒子検出装置は、微細藻類の脂質で生じた第3の波長帯域の自家蛍光を検出する第3の蛍光検出器102Cを備える。第3の蛍光検出器102Cは、微細藻類の脂質で生じた第3の波長帯域の自家蛍光を受光し、第1及び第2の波長帯域の自家蛍光を受光しない第3の受光素子20Cを備える。第3の受光素子20Cの前に、第3の波長帯域の光を透過させ、第1及び第2の波長帯域等の他の波長帯域の光を吸収する吸収フィルター等、第3の受光素子20Cで受光可能な光の波長帯域を設定するフィルターを配置してもよい。
第3の受光素子20Cとしては、電荷結合素子(CCD)イメージセンサ等の固体撮像素子及びフォトダイオード等の内部光電効果型(光起電力効果)光センサや、光電子増倍管等の外部光電効果型光センサ等が使用可能であり、脂質で生じた自家蛍光を受光すると、光エネルギーを電気エネルギーに変換する。第3の受光素子20Cには、第3の受光素子20Cで生じた電流を増幅する増幅器21Cが接続されている。増幅器21Cには、増幅器21Cに電力を供給する増幅器電源22Cが接続されている。
また、増幅器21Cには、増幅器21Cで増幅された電流を受け取り、第3の受光素子20Cが受光した脂質で生じた自家蛍光の強度を算出する光強度算出装置23Cが接続されている。光強度算出装置23Cは、例えば、検出した自家蛍光のスペクトルの面積に基づいて、脂質で生じた自家蛍光の強度を算出する。光強度算出装置23Cは、画像解析ソフトウェアによって、脂質で生じた自家蛍光の強度を算出してもよい。またあるいは、光強度算出装置23Cは、第3の受光素子20Cで生じた電気信号の大きさに基づき、脂質で生じた自家蛍光の強度を算出してもよい。光強度算出装置23Cには、光強度算出装置23Cが算出した脂質で生じた自家蛍光の強度を保存する光強度記憶装置24Cが接続されている。
第2の実施の形態において、第1の受光素子20Aは、第2及び第3の波長帯域の光を受光しない。また、第2の受光素子20Bは、第1及び第3の波長帯域の光を受光しない。
第2の実施の形態において、CPU300は、評価部305をさらに備える。評価部305は、例えば、散乱光の強度に対する、微細藻類の脂質が発した自家蛍光の強度の比を算出する。評価部305は、散乱光の強度の値を100等に正規化し、正規化された散乱光の強度に対する、微細藻類の脂質が発した自家蛍光の強度の比を算出してもよい。
また、評価部305は、例えば、散乱光の強度に対する、微細藻類の葉緑体が発した自家蛍光の強度の比を算出する。評価部305は、正規化された散乱光の強度に対する、微細藻類の葉緑体が発した自家蛍光の強度の比を算出してもよい。
評価部305は、例えば、微細藻類で生じた散乱光の強度に対する、微細藻類の脂質が発した自家蛍光の強度の比が所定の判別値より小さい場合、図8に示すように、当該微細藻類における脂質の割合が小さいと評価する。また、評価部305は、微細藻類で生じた散乱光の強度に対する、微細藻類の脂質が発した自家蛍光の強度の比が所定の判別値より大きい場合、図9に示すように、当該微細藻類における脂質の割合が大きいと評価する。
さらに、評価部305は、例えば、微細藻類で生じた散乱光の強度に対する、微細藻類の葉緑体が発した自家蛍光の強度の比が所定の判別値より小さい場合、図9に示すように、当該微細藻類における葉緑体の割合が小さいと評価する。また、評価部305は、微細藻類で生じた散乱光の強度に対する、微細藻類の葉緑体が発した自家蛍光の強度の比が所定の判別値より大きい場合、図8に示すように、当該微細藻類における葉緑体の割合が大きいと評価する。
また、評価部305は、微細藻類で生じた散乱光の強度に基づき、微細藻類の大きさを算出する。例えば、評価部305は、予め取得した、散乱光の強度と、微細藻類の大きさと、の関係に基づき、微細藻類の大きさを算出してもよい。さらに、評価部305は、脂質で生じた自家蛍光の強度に基づき、微細藻類内の脂質の大きさを算出する。例えば、評価部305は、予め取得した、脂質の自家蛍光の強度と、脂質の大きさと、の関係に基づき、脂質の大きさを算出してもよい。またさらに、評価部305は、葉緑体で生じた自家蛍光の強度に基づき、微細藻類内の葉緑体の大きさを算出する。例えば、評価部305は、予め取得した、葉緑体の自家蛍光の強度と、葉緑体の大きさと、の関係に基づき、脂質の大きさを算出してもよい。評価部305は、微細藻類全体の大きさと、脂質の大きさと、葉緑体の大きさと、を比較してもよい。
第2の実施の形態に係る粒子検出装置のその他の構成要素は、第1の実施の形態と同様であるため、重複する説明は省略する。
以上説明した第2の実施の形態に係る粒子検出装置は、予め蛍光染色をすることなく、個々の微細藻類に含まれる脂質を検出することが可能である。例えば、大量の微細藻類を培養している場合、培養中の全ての微細藻類を蛍光染色法で調べることは現実的ではない。これに対し、第2の実施の形態に係る粒子検出装置を用いれば、フローセルに複数の微細藻類を連続的に流すことにより、個々の微細藻類に含まれる脂質を光学的に迅速に、かつ継続的に検出することが可能となる。また、微細藻類に対して蛍光染色等の化学的修飾を加えることがないため、検査した微細藻類を培養槽に戻すことも可能である。
また、第2の実施の形態に係る粒子検出装置は、散乱光の強度と、脂質で生じた自家蛍光の強度と、を比較することにより、1個ずつの微細藻類の状態を評価することも可能である。
近年、微細藻類に含まれる脂質をバイオ燃料、医薬品、化粧品、及びサプリメント等として利用する試みがなされている。微細藻類に含まれる脂質の量は、培養条件やその他の環境条件等によって変動し、1個の微細藻類全体の大きさに占める脂質の大きさの割合は、一定ではない。これに対し、微細藻類の脂質を利用する場合は、1個の微細藻類全体の大きさに占める脂質の大きさの割合が大きいことが好ましい。
これに対し、第2の実施の形態に係る粒子検出装置によれば、散乱光の強度と、脂質で生じた自家蛍光の強度と、を比較することにより、1個の微細藻類全体の大きさに占める脂質の大きさの割合を把握することが可能となる。そのため、脂質の量が多い微細藻類が生じやすい培養条件やその他の環境条件をスクリーニングすることが可能となる。また、複数の微細藻類から、脂質の量が多い微細藻類をスクリーニングすることも可能となる。
また、第1の実施の形態と同様、菌類や夾雑物も検出可能であるため、菌類や夾雑物の量が微細藻類の葉緑体や脂質の大きさに与える影響も評価することが可能である。
なお、従来、藻類においては、葉緑素、フィコエリトリン、及びフィコシアンが自家蛍光を発するとの報告はあるものの、脂質が自家蛍光を発するとの報告はない。これは、脂質は蛍光染色で調べることが一般化しており、脂質の自家蛍光に注目することがこれまではなく、脂質が自家蛍光を発することが知られていなかったためと考えられる。
(参考例1)
国立研究開発法人国立環境研究所微生物系統保存施設より、クロレラ(Chlorella vulgaris Beijerinck、NIES−2170)の分譲を受けた。その後、25℃の恒温槽内の液体C培地中で、クロレラを培養した。培養中、クロレラと液体C培地が入れられた試験管は、100rpmでシェーカーされていた。また、培養中、恒温槽内においては、分譲機関の推奨培養条件にしたがって、昼色光の蛍光灯の10時間の点灯と14時間の消灯が繰り返された。
培養された蛍光染色されていないクロレラを含む10μLの液体C培地をスライドグラスに垂らし、カバーガラスをかけた。次に、オリンパス株式会社製のUIS搭載顕微鏡によって、蛍光染色していないクロレラの図10に示す透過顕微鏡画像を撮影した。
その後、スライドグラスを移動することなく、同じ顕微鏡によって、蛍光染色していないクロレラの図11に示す蛍光顕微鏡画像を撮影した。具体的には、励起光光源から広帯域(WIB)励起光を発し、バンドパスフィルター(BP 460−495)によって、励起光の波長帯域を460nmから495nmにし、対物レンズを介して蛍光染色していないクロレラに励起光を照射した。励起光を照射された蛍光染色していないクロレラで生じた自家蛍光を、対物レンズ、及び波長510nm未満の光を吸収し510nm以上の光を透過させる吸収フィルター(BA510IF)を介して、カメラで撮影した。励起光の照射時間(クロレラの露出時間)は、1.0秒であった。なお、励起光に対して、減光(ND)フィルターは用いなかった。
図12(a)に示すクロレラの蛍光顕微鏡画像において、線で囲まれた部分では、主に黄色の自家蛍光が観察された。その他の部分では、主に赤色の自家蛍光が観察された。図12(b)に示すように、画像解析ソフト(ImagePro)を用いて、クロレラの蛍光顕微鏡画像における黄色の自家蛍光が発せられた部分を、黒色で抽出し、その他の部分を白色にした、黄色の自家蛍光の抽出画像を作成した。図10に示す透過顕微鏡画像に、図12(b)に示す黄色の自家蛍光が発せられた部分の抽出画像を重ね合わせると、図13に示すように、透過顕微鏡画像で観察された細胞内組織の形状と、黄色の自家蛍光が発せられた部分の形状と、が一致した。
(参考例2)
ピーク波長が503nmの脂質標識蛍光色素であるBODIPY(登録商標)493/503を用意し、エタノール中に希釈して、1mg/mLの蛍光試薬溶液を調整した。次に、参考例1と同じく培養されたクロレラを含む100μLの液体C培地に、0.1μLの蛍光試薬溶液を添加して、クロレラをBODIPY(登録商標)で染色した。
参考例1の顕微鏡観察と同日に、BODIPY(登録商標)で染色されたクロレラを含む10μLの液体C培地をスライドグラスに垂らし、カバーガラスをかけた。次に、オリンパス株式会社製のUIS搭載顕微鏡によって、BODIPY(登録商標)で染色されたクロレラの図14に示す透過顕微鏡画像を撮影した。
その後、スライドグラスを移動することなく、同じ顕微鏡によって、BODIPY(登録商標)で染色されたクロレラの図15に示す蛍光顕微鏡画像を撮影した。具体的には、広帯域(WIB)励起光を発し、バンドパスフィルター(BP 460−495)によって、励起光の波長帯域を460nmから495nmにし、対物レンズを介してBODIPY(登録商標)で染色されたクロレラに励起光を照射した。励起光を照射されたBODIPY(登録商標)で染色されたクロレラで生じた蛍光を、対物レンズ、及び波長510nm未満の光を吸収し510nm以上の光を透過させる吸収フィルター(BA510IF)を介して、カメラで撮影した。励起光の照射時間(クロレラの露出時間)は、0.5秒であった。なお、励起光に対して、平均透過率(Tav)が25%のNDフィルターを用いた。
図16(a)に示すクロレラの蛍光顕微鏡画像において、線で囲まれた部分では、主に緑色の蛍光が観察された。その他の部分では、主に赤色の蛍光が観察された。図16(b)に示すように、画像解析ソフト(ImagePro)を用いて、クロレラの蛍光顕微鏡画像における緑色の蛍光が発せられた部分を、黒色で抽出し、その他の部分を白色にした、緑色の蛍光の抽出画像を作成した。図14に示す透過顕微鏡画像に、図16(b)に示す緑色の蛍光が発せられた部分の抽出画像を重ね合わせると、図17に示すように、透過顕微鏡画像で観察された細胞内組織の形状と、緑色の蛍光が発せられた部分の形状と、が一致した。
また、脂質を標識することが既知であるBODIPY(登録商標)で染色されたクロレラ内の蛍光が観察された部分の形状と、図13に示す蛍光染色されていないクロレラ内の黄色の自家蛍光が観察された部分の形状と、は、類似していた。このことからも、クロレラ内の脂質が、バンドパスフィルター(BP 460−495)及び吸収フィルター(BA510IF)を用いた場合に黄色で観察される自家蛍光を発することが確認された。
(参考例3)
参考例1と同様に培養された蛍光染色されていないクロレラを含む10μLの液体C培地をスライドグラスに垂らし、カバーガラスをかけた。次に、オリンパス株式会社製のUIS搭載顕微鏡によって、蛍光染色していないクロレラの図18に示す透過顕微鏡画像を撮影した。
その後、スライドグラスを移動することなく、同じ顕微鏡によって、蛍光染色していないクロレラの図19に示す蛍光顕微鏡画像を撮影した。撮影条件は、参考例1の図11と同じである。
図20(a)に示すクロレラの蛍光顕微鏡画像において、線で囲まれた部分では、主に黄色の自家蛍光が観察された。その他の部分では、主に赤色の自家蛍光が観察された。図20(b)に示すように、画像解析ソフト(ImagePro)を用いて、クロレラの蛍光顕微鏡画像における黄色の自家蛍光が発せられた部分を、黒色で抽出し、その他の部分を白色にした、自家蛍光の抽出画像を作成した。図18に示す透過顕微鏡画像に、図20(b)に示す黄色の自家蛍光が発せられた部分の抽出画像を重ね合わせると、図21に示すように、透過顕微鏡画像で観察された細胞内組織の形状と、黄色の自家蛍光が発せられた部分の形状と、が一致した。
(参考例4)
ピーク波長が637nmの脂質標識蛍光色素であるナイルレッドを用意し、アセトン中に希釈して、1mg/mLの蛍光試薬溶液を調整した。次に、参考例3と同じく培養されたクロレラを含む200μLの液体C培地に、1.0μLの蛍光試薬溶液を添加して、クロレラをナイルレッドで染色した。
参考例3の顕微鏡観察と同日に、ナイルレッドで染色されたクロレラを含む10μLの液体C培地をスライドグラスに垂らし、カバーガラスをかけた。次に、オリンパス株式会社製のUIS搭載顕微鏡によって、ナイルレッドで染色されたクロレラの図22に示す透過顕微鏡画像を撮影した。
その後、スライドグラスを移動することなく、同じ顕微鏡によって、ナイルレッドで染色されたクロレラの図23に示す蛍光顕微鏡画像を撮影した。具体的には、広帯域(WIG)励起光を発し、バンドパスフィルター(BP 530−550)によって、励起光の波長帯域を530nmから550nmにし、対物レンズを介してナイルレッドで染色されたクロレラに励起光を照射した。励起光を照射されたナイルレッドで染色されたクロレラで生じた蛍光を、対物レンズ、及び波長575nm未満の光を吸収し波長575nm以上の光を透過させる吸収フィルター(BA575IF)を介して、カメラで撮影した。励起光の照射時間(クロレラの露出時間)は、1.0秒であった。なお、励起光に対して、平均透過率(Tav)が25%のNDフィルターと、平均透過率(Tav)が6%のNDフィルターと、を用いた。
図24(a)に示すクロレラの蛍光顕微鏡画像において、主に赤色の蛍光が観察された。図24(b)に示すように、画像解析ソフト(ImagePro)を用いて、クロレラの蛍光顕微鏡画像における赤色の蛍光が発せられた部分を、黒色で抽出し、その他の部分を白色にした、赤色の蛍光の抽出画像を作成した。図22に示す透過顕微鏡画像に、図24(b)に示す赤色の蛍光が発せられた部分の抽出画像を重ね合わせると、図25に示すように、透過顕微鏡画像で観察された細胞内組織の形状が観察された部分と、赤色の蛍光が発せられた部分の形状と、が一致した。
また、脂質を標識することが既知であるナイルレッドで染色されたクロレラ内の蛍光が観察された部分の形状と、図21に示した蛍光染色されていないクロレラ内のバンドパスフィルター(BP 460−495)及び吸収フィルター(BA510IF)を用いた場合に黄色で観察される自家蛍光の部分の形状と、は、類似していた。
10 励起光光源
11 光源駆動電源
12 電源制御装置
20A 第1の受光素子
20B 第2の受光素子
20C 第3の受光素子
21A、21B、21C、51 増幅器
22A、22B、22C、52 増幅器電源
23A、23B、23C、53 光強度算出装置
24A、24B、24C、54 光強度記憶装置
40 フローセル
50 散乱光受光素子
102A 第1の蛍光検出器
102B 第2の蛍光検出器
102C 第3の蛍光検出器
105 散乱光検出器
300 中央演算処理装置
301 判定部
302 統計部
303 グラフ作成部
303 算出部
304 警告部
305 評価部

Claims (10)

  1. 流体が流されるフローセルと、
    前記フローセルに励起光を照射する励起光光源と、
    前記励起光を照射された流体中に含まれる菌類で生じる第1の波長帯域の自家蛍光を検出する第1の蛍光検出器と、
    前記励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の葉緑体で生じる第2の波長帯域の自家蛍光を検出する第2の蛍光検出器と、
    を備える、粒子検出装置。
  2. 前記第2の蛍光検出器が、前記第1の波長帯域の光を検出しない、請求項1に記載の粒子検出装置。
  3. 検出された前記第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備える、請求項1又は2に記載の粒子検出装置。
  4. 検出された前記第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備える、請求項1から3のいずれか1項に記載の粒子検出装置。
  5. 前記励起光を照射された流体中に含まれる粒子で生じる散乱光を検出する散乱光検出器をさらに備える、請求項1又は2に記載の粒子検出装置。
  6. 検出された前記第1及び第2の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに検出された散乱光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備える、請求項5に記載の粒子検出装置。
  7. 検出された前記第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記散乱光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備える、請求項5又は6に記載の粒子検出装置。
  8. 前記励起光を照射された流体中に含まれる微細藻類の脂質で生じる第3の波長帯域の自家蛍光を検出する第3の蛍光検出器をさらに備える、請求項5に記載の粒子検出装置。
  9. 検出された前記第1、第2、及び第3の波長帯域の自家蛍光の強度、並びに検出された散乱光の強度に基づき、流体に含まれる粒子が菌類及び微細藻類のいずれであるかを判定する判定部をさらに備える、請求項8に記載の粒子検出装置。
  10. 検出された前記第1の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記第2の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記第3の波長帯域の自家蛍光の強度と、前記散乱光の強度と、を示すグラフを作成するグラフ作成部をさらに備える、請求項8又は9に記載の粒子検出装置。
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