JP2017208276A - 端子付電線 - Google Patents

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敏明 葛西
Toshiaki Kasai
敏明 葛西
望月 淳
Atsushi Mochizuki
望月  淳
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Abstract

【課題】ガルバニック腐食の発生を効果的に抑制することのできる、容易かつ安価に製造可能な端子付電線を提供する。【解決手段】端子付電線1は、被覆41が剥がされてアルミニウムからなる芯線42が露出された電線40と、芯線42と被覆41の一部とを内部に収容するバレル部30を含む、銅材で形成された端子10とを備えている。バレル部30は、被覆固定部30Bと、芯線42が固定された芯線固定部30Aと、バレル部30の先端を閉鎖する先端閉鎖部30Dとを含んでいる。バレル部30には、長手方向の全長に渡って銅材の一部同士が重なり合ったオーバーラップ領域Tと、先端閉鎖部30Dにおいて銅材の一部同士が重なり合う先端閉鎖領域Uとが形成されている。オーバーラップ領域Tの全長における銅材の間及び先端閉鎖領域Uにおける銅材の間には、金属間結合が容易な金属であって、アルミニウム及び銅の間に位置する標準電極電位を有する金属からなる金属層Mが設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、端子付電線に係り、特に端子と電線の芯線とが異なる材料で形成された端子付電線に関するものである。
従来から、端子と電線の芯線とが互いに異なる材料で形成された端子付電線が知られている。このような端子付電線においては、異なる金属同士を電気的に接続した接続部分が存在している。この接続部分が被水等して接続部分に水等の電解液が付着すると、電解液を介して芯線と端子との間に電池回路が形成され、電気化学的に卑な金属が電解液中に溶出して腐食される現象(ガルバニック腐食)が生じる。そして、このガルバニック腐食は、互いに電気的に接続される異種金属における標準電極電位の差が大きいほど速く進行することが知られている。
近年、端子付電線には軽量化のニーズが多く存在しており、このようなニーズに応えるために、銅で形成された端子に芯線がアルミニウムで形成された電線を接続してなる端子付電線が用いられることがある。しかしながら、銅の標準電極電位は+0.340Vであるのに対し、アルミニウムの標準電極電位は−1.676Vであり、アルミニウムは銅に対して電気化学的に卑な金属である。このため、このような端子付電線の端子と芯線との接続部分が被水等すると、アルミニウムで形成された芯線にガルバニック腐食が発生して芯線が著しく損傷してしまう。
このようなガルバニック腐食の発生を抑制するために、端子と芯線との接続部分をクローズドバレルで覆って被水を防止することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。例えば特許文献1には、銅合金板材を打ち抜いて曲げ加工して管状にした上、板材の合わせ目をレーザビームで溶接することによりクローズドバレル端子を形成した後、バレル内に芯線(電線)を挿入して圧着することが記載されている。この方法によれば、レーザ溶接により銅合金板材の合わせ目を塞ぐことができるため、このような合わせ目からバレル内に水などが浸入してしまうことが軽減される。その結果、バレル内の芯線にガルバニック腐食が発生してしまうことが抑制される。
しかしながら、この方法では、クローズドバレル端子を形成する際にバレルの合わせ目をレーザ溶接する必要があるため、製造工程が煩雑となってしまう。また、高価な溶接設備を用意する必要があり、製造コストが増大してしまう。
特開2014−161864号公報
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、ガルバニック腐食の発生を効果的に抑制することのできる、容易かつ安価に製造可能な端子付電線を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、ガルバニック腐食の発生を効果的に抑制することのできる、容易かつ安価に製造可能な端子付電線が提供される。この端子付電線は、先端部から一定の距離だけ被覆が剥がされてアルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯線が露出された電線と、銅又は銅合金からなる銅材で形成された端子とを備えている。上記端子は、露出された上記芯線と上記被覆の一部とを内部に収容するバレル部を含む。上記バレル部は、上記被覆に固定された被覆固定部と、上記芯線が固定されて該芯線と電気的に接続された芯線固定部と、上記バレル部の先端を閉鎖する先端閉鎖部とを含んでいる。上記バレル部には、その長手方向の全長に渡って上記銅材の一部同士が互いに重なり合ったオーバーラップ領域と、上記先端閉鎖部において上記銅材の一部同士が互いに重なり合う先端閉鎖領域とが形成されている。また、上記オーバーラップ領域の全長における上記銅材の間及び上記先端閉鎖領域における上記銅材の間には、金属間結合が容易な金属であって、アルミニウムの標準電極電位と銅の標準電極電位との間に位置する標準電極電位を有する金属からなる金属層が設けられている。
このように、本発明によれば、被覆に固定された被覆固定部と、先端閉鎖部に形成された先端閉鎖領域と、バレル部の長手方向の全長に渡って形成されたオーバーラップ領域とによってバレル部の内部が閉鎖される。また、オーバーラップ領域の全長における銅材の間及び先端閉鎖部における銅材の間に設けられた金属層により、これらの領域における銅材間の隙間が封止されているため、バレル部の内部が外部から実質的に完全に閉鎖される。加えて、この金属層を形成する金属の標準電極電位は銅及びアルミニウムの標準電極電位の間に位置しているため、オーバーラップ領域が被水した場合でも、この金属層にガルバニック腐食が発生してしまうことが抑制される。すなわち、金属層が腐食して水などがバレル部内に侵入してしまうことが抑制されるため芯線とバレル部との電気的接点が被水してしまうことが防止され、その結果、芯線にガルバニック腐食が発生してしまうことが抑制される。また、オーバーラップ領域によりバレル部が構成されているため、高価な溶接設備を用いて銅材を溶接する必要がない。したがって、容易かつ安価に製造することが可能である。すなわち、本発明によれば、ガルバニック腐食の発生を効果的に抑制することのできる、容易かつ安価に製造可能な端子付電線が提供される。
ここで、上記金属層を形成する金属はスズ又はスズ合金であることが好ましい。スズは、アルミニウム及び銅の間に位置する標準電極電位を有しており、かつ、圧着の際の押圧によって容易に金属間結合を形成する特性を有している。したがって、金属層をスズ又はスズ合金で形成することにより、オーバーラップ領域の間の隙間を効果的に塞ぐことができる。その結果、金属層及びバレル内の芯線にガルバニック腐食が発生してしまうことをより効果的に抑制できる。
また、上記金属層を上記端子全体に形成してもよい。このような構成により、端子と芯線との間にアルミニウム及び銅の間に位置する標準電極電位を有する金属を介在させることができる。すなわち、芯線を形成するアルミニウムは、バレル部を形成する銅と接触するのではなく、銅に比べて標準電極電位が小さい金属と接触することとなるため、芯線と端子の間の電気的接点における電位差が緩和される。したがって、仮にバレル部内に水が浸入した場合でも、芯線にガルバニック腐食が発生してしまうことが抑制される。
ここで、上記端子の上記オーバーラップ領域における上記金属層の層厚を、上記端子の他の領域における上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。同様に、上記端子の上記先端閉鎖領域における上記金属層の層厚を、上記端子の他の領域における上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。さらに、上記端子の上記オーバーラップ領域における上記金属層の層厚及び上記先端閉鎖領域における上記金属層の層厚を、上記端子の他の領域における上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。このような構成により、オーバーラップ領域及び先端閉鎖領域の間の隙間をより効果的に塞ぐことができる。
また、上記オーバーラップ領域における上記金属層のうち、上記被覆固定部に位置する上記金属層の層厚を、上記芯線固定部に位置する上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。このような構成により、被覆固定部におけるオーバーラップ領域の間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
また、上記バレル部は、上記被覆固定部と上記芯線固定部とを連結する連結部をさらに含んでいてもよく、上記オーバーラップ領域における上記金属層のうち、上記連結部に位置する上記金属層の層厚を、上記芯線固定部に位置する上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。このような構成により、連結部におけるオーバーラップ領域の間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
さらに、上記オーバーラップ領域における上記金属層のうち、上記先端閉鎖部に位置する上記金属層の層厚を、上記芯線固定部に位置する上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。加えて、上記先端閉鎖領域における上記金属層の層厚を、上記芯線固定部に位置する上記金属層の層厚よりも厚くしてもよい。このような構成により、先端閉鎖部におけるオーバーラップ領域の間の隙間及び先端閉鎖領域の間の隙間を効果的に塞ぐことができる。
本発明によれば、ガルバニック腐食の発生を効果的に抑制することのできる、容易かつ安価に製造可能な端子付電線を提供できる。
本発明の一実施形態における端子付電線を模式的に示す斜視図である。 図1に示す端子付電線の正面図である。 図1に示す端子付電線の平面図である。 図1に示す端子付電線の左側面図である。 図1に示す端子付電線を示す図3のA−A線断面図である。 図1に示す端子付電線のバレル部を示す図3のA−A線断面図である。 図1に示す端子付電線を示す図3のB−B線断面図である。 図1に示す端子付電線を示す図3のC−C線断面図である。 図1に示す端子付電線を示す図3のD−D線断面図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図7に対応する図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図8に対応する図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図9に対応する図である。 図10に示す刃型の断面図である。 図15に示す刃型のE−E線断面のうち上刃型部を示す図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図である。 図1に示す端子付電線の製造工程を示す図である。
以下、本発明に係る端子付電線の実施形態について図1から図18を参照して詳細に説明する。なお、図1から図18において、同一又は相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、図1から図18においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されている場合や一部の構成要素が省略されている場合がある。
図1は本発明の一実施形態における端子付電線1を模式的に示す斜視図、図2は端子付電線1の正面図、図3は平面図、図4は左側面図である。
図1から図3に示すように、端子付電線1は、端子10と、端子10に電気的に接続された電線40とを備えている。端子10は、相手方端子が電気的に接続されるコネクタ部20と、電線40が電気的に接続されたバレル部30とを含んでいる。このような端子10は、銅又は銅合金からなる銅材によって形成されている。なお、図2及び図3におけるX方向は端子10の長手方向に対応しており、本明細書では、端子10の+X方向の端部を端子10の先端とする。
図1及び図4に示すように、端子10のコネクタ部20は、略直方体の外形を有しており、内部には相手方端子の挿入を許容する端子収容空間21が形成されている。ここで、図5は図3のA−A線断面図である。図5に示すように、コネクタ部20は、端子収容空間21内に設けられた弾性部22を含んでいる。弾性部22は、端子10の底板部10Aの先端からC字状に屈曲した屈曲部22Aと、屈曲部22Aから−X方向側に斜め上方に延びる上側板部22Bと、上側板部22Bの下面に接続された下側板部22Cとを含んでいる。上側板部22Bは屈曲部22Aによって片持ち梁状に支持されている。下側板部22Cは、上側板部22Bの屈曲部22Aとの境界部近傍から一定距離に渡って上側板部22Bと一体的に形成されており、上側板部22Bの長手方向における中央部近傍から上側板部22Bと分離して斜め下方に延びている。
端子収容空間21に相手方端子(図示せず)が挿入されると、相手方端子が弾性部22の上側板部22B及び下側板部22Cを下方に押圧する。そうすると、屈曲部22Aによる反発力と、下側板部22Cを介した底板部10Aからの反発力により、上側板部22Bが上方に付勢される。これにより、相手方端子に対してコネクタ部20の上壁23と弾性部22とが圧接する。その結果、相手方端子は上側板部22Bと上壁23とによって挟圧されてコネクタ部20にしっかりと固定されるとともに、端子10と電気的に接続される。なお、コネクタ部20の形状及び構成は、これに限定されるものではない。
図1及び図5に示すように、端子10のバレル部30は筒状の外形を有しており、バレル部30の上部35には、銅材の一部同士が互いに重なり合ったオーバーラップ領域Tが形成されている。このオーバーラップ領域Tは、バレル部30のX方向(長手方向)の全長に渡って形成されている。また、図5に示すように、バレル部30の先端は、端子10の底板部10Aに接続されており、バレル部30の先端を閉鎖する先端閉鎖領域Uが形成されている。このような構成により、バレル部30の内部に電線40の一部を収容する電線収容空間31が形成される。以下、このように先端閉鎖領域Uを形成するバレル部30の先端を先端閉鎖部30Dという。
図5に示すように、電線40は、先端部から被覆41が一定距離に渡って剥離されて芯線42が露出された芯線露出部42Aを含んでいる。電線収容空間31には、電線40のうち、この芯線露出部42Aと、被覆41の一部(収容被覆部41A)とが収容されている。芯線42はアルミニウム又はアルミニウム合金によって形成される。
図6は、図5に示す端子付電線1のうち、端子10のバレル部30の近傍を拡大して示す図である。図6に示すように、バレル部30は、芯線42の芯線露出部42Aが固定されて電気的に接続された芯線固定部30Aと、被覆41の収容被覆部41Aが固定された被覆固定部30Bと、芯線固定部30Aと被覆固定部30Bとを連結する連結部30Cと、バレル部30の先端を閉鎖する上述した先端閉鎖部30Dとを含んでいる。図5及び図6に示すように、バレル部30は、このような被覆固定部30B、連結部30C、芯線固定部30A、及び先端閉鎖部30DがX方向に沿って形成された段差構造を有している。このような段差構造は、電線40を端子10に圧着する際に形成されたものである。
ここで、図7はバレル部30の図3に示すB−B線断面図、図8はC−C線断面図、図9はD−D線断面図である。すなわち、図7ないし図9は、それぞれ、バレル部30の先端閉鎖部30D、芯線固定部30A、及び被覆固定部30Bの断面を示している。
図6及び図7に示すように、バレル部30の先端閉鎖部30Dは、圧着の際の押圧により芯線固定部30A(図8参照)や被覆固定部30B(図9参照)と比較して大きく潰れるように変形するとともに、芯線固定部30Aとの境界部からバレル部30の先端部に向かって下方に傾斜するように変形している。先端閉鎖部30Dは、その先端側において端子10の底板部10Aに接続されており、これにより先端閉鎖部30Dに先端閉鎖領域Uが形成されている。
図6及び図8に示すように、バレル部30の芯線固定部30Aは、圧着の際の押圧により、被覆固定部30B(図9参照)と比較して大きく潰れるように変形して芯線露出部42Aと全周に渡って接触している。これにより、芯線露出部42A(電線40)が芯線固定部30A(端子10)にしっかりと固定され、電気的に接続された状態となっている。
図6に示すように、連結部30Cは、圧着の際の押圧により、被覆固定部30Bの+X方向側の端部から芯線固定部30Aの−X方向側の端部に向かって下方に傾斜するように変形しており、これにより、収容被覆部41Aが連結部30Cの一部と接触した状態となっている。
図6及び図9に示すように、バレル部30の被覆固定部30Bは、圧着の際の押圧により収容被覆部41Aと全周に渡って密着するように変形しており、これにより、収容被覆部41Aが被覆固定部30Bにしっかりと固定された状態となっている。
以上のように、バレル部30は、圧着の際に芯線露出部42A及び収容被覆部41Aの外形に対応するように変形して形成された段差構造を備えており、このような段差構造によって、電線40(芯線露出部42A及び収容被覆部41A)が端子10(バレル部30の芯線固定部30A)にしっかりと固定されるとともに、電線40(芯線露出部42A)が端子10(バレル部30の芯線固定部30A)に電気的に接続される。
また、バレル部30の先端を閉鎖する先端閉鎖部30Dと、電線40の収容被覆部41Aが密着して固定された被覆固定部30Bとによってバレル部30のX方向における両端が閉鎖されるとともに、バレル部30の上部35において銅材同士が互いにオーバーラップすることにより、バレル部30の上方が閉鎖されているため、電線収容空間31内に水などが流入することが抑制される。
上述したように、バレル部30の上部35には、バレル部30のX方向の全長に渡って上部35を閉鎖するオーバーラップ領域Tが形成されている。図6、図8、及び図9に示すように、オーバーラップ領域Tにおける銅材の間には、所定の金属からなる金属層Mが、オーバーラップ領域TのX方向の全長に渡って所定の層厚で形成されている。また、上述したように、先端閉鎖部30Dには、バレル部30の先端を閉鎖する先端閉鎖領域Uが形成されている。図6及び図7に示すように、先端閉鎖領域Uにおける銅材の間には、オーバーラップ領域Tと同様に、金属層Mが所定の層厚で形成されている。
金属層Mは、金属間結合が容易で、かつ銅の標準電極電位とアルミニウムの標準電極電位との間に位置する標準電極電位を有する金属により形成される。そして、このような金属層Mがオーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uにおける銅材の間に介在することにより、圧着の際に金属層Mを形成する金属同士が金属間結合を容易に形成し、その結果、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uにおける銅材間の隙間が塞がれる。また、金属層Mを形成する金属は、銅の標準電極電位とアルミニウムの標準電極電位との間に位置する標準電極電位を有するため、金属層Mと端子10(銅)との間の標準電極電位の電位差がそれ程大きくならない。したがって、オーバーラップ領域Tや先端閉鎖領域Uが被水した場合でも、金属層Mにガルバニック腐食が発生することによりオーバーラップ領域Tや先端閉鎖領域Uに隙間が生じてしまうことが防止される。そして、このような金属層Mを形成する金属の例としては、スズ又はスズ合金であることが好ましい。
以上のように、本実施形態によれば、被覆固定部30Bにおいてバレル部30の−X方向側の端部が隙間なく閉鎖され、先端閉鎖領域Uに形成された金属層Mによりバレル部30の+X方向側の端部が隙間なく閉鎖され、オーバーラップ領域Tに形成された金属層Mによりバレル部30の上部35が隙間なく閉鎖されることにより、バレル部30の電線収容空間31が実質的に完全に外部から閉鎖された状態となっている(図1及び図5参照)。このような構成により、電線収容空間31内に水などが浸入してしまうことが効果的に防止される。すなわち、電線収容空間31内に流入した水によって端子10の銅と芯線42のアルミニウムとの間に電池回路が形成されることが防止され、その結果、電気化学的に卑な金属であるアルミニウムからなる芯線42にガルバニック腐食が生じてしまうことが効果的に抑制される。
なお、上述した実施形態では、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uにおける銅材の間にのみ金属層Mが形成されているが、例えば、端子10の全体又はバレル部30の全体に金属層Mを形成してもよい。この場合には、電線収容空間31内の芯線42(アルミニウム)及び端子10(銅)の間にも金属層Mを介在させることができる。上述したように、金属層Mは、銅の標準電極電位とアルミニウムの標準電極電位との間に位置する標準電極電位を有する金属からなる。したがって、芯線42と端子10との間に金属層Mが介在した場合、芯線42(アルミニウム)は、標準電極電位の差が大きい端子10(銅)と接触するのではなく、銅と比較して標準電極電位の差が小さい金属層Mと接触することとなる。すなわち、芯線42と端子10との間に金属層Mを介在させることにより、芯線と端子との電気的接点における電位差が緩和される。したがって、仮に電線収容空間31内に水が浸入した場合でも、芯線42にガルバニック腐食が発生してしまうことが抑制される。
次に、このような端子付電線1の製造方法の一例について説明する。図10は本製造方法の概略図、図11、図17、及び図18は図1に対応する斜視図である。また、図12は図7に対応する断面図、図13は図8に対応する断面図、図14は図9に対応する断面図である。
図10に示すように、本製造方法は、電線40の芯線露出部42Aと被覆41の一部(収容被覆部41A)とを配置可能な電線受入部300を含む圧着前端子100を成形し、該電線受入部300に電線40を配置した後、電線受入部300を刃型500でプレスすることによりバレル部30を成形し、電線40を該バレル部30に圧着させることによって端子付電線1を完成させるものである。
まず、図10に示すように、銅又は銅合金からなる銅板材を所定の方法で加工(成形)することにより、コネクタ部20と、電線40を配置可能な電線受入部300と、コネクタ部20と電線受入部300とを連結する連結壁部60とを含む圧着前端子100を成形する。図10に示すように、連結壁部60はコネクタ部20のおよそ半分の高さに成形され、図12に示すように断面視において略U字形となるように成形される。
図12から図14に示すように、電線受入部300は、略V字型の外形に成形されており、−Z方向(下方)に湾曲した底部340と、底部340から+Y方向側に斜め上方に延びる+Y方向側の側壁320と、底部340から−Y方向側に斜め上方に延びる−Y方向側の側壁330とを含んでいる。図11に示すように、+Y方向側の側壁320は、連結壁部60の上方でコネクタ部20に向かって延びる延出側壁321を含んでおり、同様に、−Y方向側の側壁330は、連結壁部60の上方でコネクタ部20に向かって延びる延出側壁331を含んでいる。後述するように、このような延出側壁321,331により、バレル部30の先端閉鎖部30Dが形成される。本実施形態において、圧着前端子100は、+Y方向側の側壁320のX方向における全長が−Y方向側の側壁330のX方向における全長よりも長くなるように成形される。
次に、図11に示すように、延出側壁321における電線受入部300の内面300Bに、その全域に渡って金属層Mを形成するとともに、延出側壁321以外の側壁320における内面300Bに、側壁320の頂部から側壁320の略四半分の高さの位置にかけて、金属層Mを電線受入部300の長手方向(X方向)の全長に渡って形成する。また、図11に示すように、延出側壁331における電線受入部300の外面300Aに、その全域に渡って金属層Mを形成するとともに、延出側壁331以外の側壁330における外面300Aに、側壁330の頂部から側壁330の略四半分の高さの位置にかけて、金属層Mを電線受入部300の長手方向の全長に渡って形成する。さらに、図12に示すように、延出側壁331における電線受入部300の内面300Bに、その全域に渡って金属層Mを形成する。このような金属層Mは、スズ又はスズ合金からなり、スズめっきにより形成される。なお、銅材から圧着前端子100を成形する前に、予め銅材の所定の位置に金属層Mを形成してもよい。
金属層Mを形成した後、連結壁部60と電線受入部300との境界部に芯線露出部42Aの先端が位置するように、電線受入部300の内面300Bの底部に電線40を載置する(図11から図14参照)。
次に、刃型500を用いて電線40が載置された電線受入部300をプレスすることによりバレル部30を形成するとともに、電線40をバレル部30に圧着する(圧着工程)。図15は、刃型500の長手方向における断面図、図16は図15のE−E線断面のうち上刃型部500Aを示す図である。図15に示すように、刃型500は、上刃型部500Aと下刃型部500Bとを備えている。上刃型部500A及び下刃型部500Bは略同一の寸法を有しており、互いに重ね合せることにより略直方体の刃型500が構成される。
図10及び図15に示すように、下刃型部500Bには、電線受入部300の底部340の外形に適合する金型が形成されている。一方、図15及び図16に示すように、上刃型部500Aには、図1に示すバレル部30の上部35及び側部36の外形に適合する金型が形成されている。すなわち、図15に示すように、上刃型部500Aには、先端閉鎖部30Dの外形に適合する第1の部分501と、芯線固定部30Aの外形に適合する第2の部分502と、連結部30Cに適合する第3の部分503と、被覆固定部30Bに適合する第4の部分504とを含む金型が形成されている。また、図10に示すように、上刃型部500Aの長手方向における一方の側面510には、連結壁部60が嵌入可能な一対の切欠き溝560,560が形成されている。このような上刃型部500Aと下刃型部500Bとを重ね合せた際には、図15に示すように、上刃型部500Aの金型と下刃型部500Bの金型とが合わさって、バレル部30の外形に適合する金型が刃型500の内部に形成される。
電線40が載置された電線受入部300を刃型500でプレスする際には、まず、図17に示すように、電線受入部300を下刃型部500Bの金型に嵌め込む。その後、図17に示すように、上刃型部500Aの切欠き溝560,560と連結壁部60とを嵌合させるようにして、上刃型部500Aを下刃型部500Bに向かって押圧する。これにより、上刃型部500Aと下刃型部500Bとの間に位置する電線受入部300が、上刃型部500Aによってプレスされて変形する。その結果、バレル部30が成形されるとともに、芯線42がバレル部30に圧着されて電気的に接続される。
ここで、図16を参照すると、上刃型部500Aに形成された金型の+Y方向側には、電線受入部300の+Y方向側の側壁320が当接可能な第1の金型面520が形成されており、−Y方向側には、電線受入部300の−Y方向側の側壁330が当接可能な第2の金型面530が形成されている。第1の金型面520は、第2の金型面530の湾曲部530Aと比較して大きく湾曲する湾曲部520Aを含んでいる。一方、第2の金型面530は、第1の金型面520の湾曲部520Aと比較して小さく湾曲する湾曲部530Aを含んでいる。
このような金型面520,530が形成された上刃型部500Aで電線受入部300をプレスしていくと、+Y方向側の側壁320は、湾曲部520Aに当接した後湾曲部520Aに沿って緩やかに湾曲するように変形し、対して、−Y方向側の側壁330は、湾曲部530Aに当接した後湾曲部530Aに沿って鋭く湾曲するように変形する。このように、+Y方向側の側壁320が緩やかに湾曲するように変形し、−Y方向側の側壁330が鋭く湾曲するように変形する結果、+Y方向側の側壁320が上側、−Y方向側の側壁330が下側となるように側壁320,330の一部同士が互いに重なり合い、オーバーラップ領域Tが形成される。
また、バレル部30の上部35及び側部36の外形に適合する金型が形成された上刃型部500Aでプレスすることにより、互いにオーバーラップした延出側壁321,331が、金型の第1の部分501に押圧されて斜め下方に屈曲するように変形する(図15参照)。また、互いにオーバーラップした側壁320,330の他の部分が、金型の第2ないし第4の部分502〜504に押圧されて段差構造を形成するように変形する。
図18に示すように、最終的に、上刃型部500Aと下刃型部500Bとが互いに重なり合い刃型500が構成された際には(すなわち、刃型500の内部にバレル部30の金型が形成された際には)、側壁320,330の延出側壁321,331が金型の第1の部分501によって押圧されて変形することにより、先端閉鎖部30Dが形成されるとともに、先端閉鎖部30Dの+X方向側の端部が底板部10Aに接続されて側壁320,330と底板部10Aとの間に先端閉鎖領域Uが形成される(図6及び図7参照)。また、側壁320,330の他の部分が金型の第2ないし第4の部分502〜504によって押圧されて変形することにより、1)芯線42がバレル部30(芯線固定部30A)に圧着されてバレル部30に電気的に接続され(図6及び図8参照)、2)電線40の被覆41がバレル部30(被覆固定部30B)に密着して固定され(図6及び図9参照)、3)一部が被覆41に密着した連結部30Cが芯線固定部30Aと被覆固定部30Bとの間に形成される(図6参照)。
最後に、刃型500を取り除くことにより端子付電線1が完成する(図1参照)。ここで、上述したように、オーバーラップ領域Tにおいて上側に位置する+Y方向側の側壁320の全長は、下側に位置する−Y方向側の側壁330の全長よりも長いため、バレル部30が形成された際には、図6に示すように、バレル部30の全長に渡ってオーバーラップ領域Tが形成される。
上述したように、圧着工程において、+Y方向側の側壁320が緩やかに湾曲するように変形し、−Y方向側の側壁330が鋭く湾曲するように変形する結果、+Y方向側の側壁320が上側、−Y方向側の側壁330が下側となるように側壁320,330の一部同士が互いに重なり合い、オーバーラップ領域Tが形成される。すなわち、図8及び図9に示すように、−Y方向側の側壁330における外面300A及び+Y方向側の側壁320における内面300Bの一部同士が互いに重なり合い、オーバーラップ領域Tが形成される。上述したように、−Y方向側の側壁330の外面300Aには金属層M(スズめっき部)が長手方向の全長に渡って形成されており、+Y方向側の側壁320の内面300Bにも金属層M(スズめっき部)が長手方向の全長に渡って形成されている(図11参照)。したがって、図6に示すように、バレル部30の上部35にオーバーラップ領域Tが形成された際には、外面300Aに形成された金属層Mと内面300Bに形成された金属層Mとがバレル部30の長手方向の全長に渡って互いに重なり合った状態でオーバーラップ領域Tの間に延在することとなる。
また、上述したように、+Y方向側の延出側壁321における電線受入部300の内面300Bには、その全域に渡って金属層Mが形成されており(図11参照)、同様に、−Y方向側の延出側壁331における内面300Bにも、その全域に渡って金属層Mが形成されている(図12参照)。したがって、図6に示すように、バレル部30が形成された際には、金属層M(スズめっき部)が先端閉鎖領域Uの全域に渡って存在することとなる。
このような金属層Mを形成するスズは、展延性に富んでおり、圧着の際に作用する押圧だけで金属間結合が容易に形成される特性を有している。したがって、圧着工程の際にオーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uに所定の圧力がかかると、金属層M(スズ)は、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uの全体に広がるように柔軟に変形するとともに、容易に金属間結合を形成して一体化し、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uにおける銅材間の隙間を封止する。その結果、バレル部30の内部が外部から実質的に完全に閉鎖され、水などの侵入が効果的に防止されるバレル部30が形成される。
以上のように、本実施形態によれば、圧着工程のみによって、水などの侵入を効果的に防止できるバレル部を形成できるとともに、このバレル部に電線を電気的に接続させることができる。すなわち、高価なレーザ溶接設備を用意して銅材の合わせ目をレーザ溶接することなく、このようなバレル部を形成し、かつ、このバレル部に電線を電気的に接続させることができる。したがって、本実施形態によれば、ガルバニック腐食を抑制することのできる端子付電線を容易かつ安価に提供できる。
また、レーザ溶接をした場合には、銅材同士が溶接された溶接部がバレル部に形成されることとなるが、この溶接部分は銅材同士が繋ぎ合わせられた部分であるため、バレル部の他の部分に比べて外力に対する強度が弱い。したがって、レーザ溶接によってバレル部を形成した後、このバレル部と電線とを圧着させようとすると、強度が相対的に弱い溶接部分が圧着の際の押圧で破損してしまうおそれがある。しかしながら、本実施形態は、圧着工程によって、水の浸入を防止するバレル部の形成と、電線と端子との間の電気的接続とを同時に行うことができ、端子をレーザ溶接する必要がないため、圧着の際に端子が破損してしまうことが防止される。
上述した実施形態では、−Y方向側の側壁320における外面300Aと+Y方向側の側壁330における内面320Bとの双方に金属層Mを設けてオーバーラップ領域Tにおける銅材間の隙間を封止することとしたが、いずれか一方のみに金属層Mを設けるようにしてもよい。これにより、スズめっきの使用量を抑えることができ、製造コストを低減することが可能となる。
ところで、図6に示すように、バレル部30の被覆固定部30Bの内周には弾性に富んだ被覆41が位置しているため、芯線固定部30Aに比べて圧着の際の押圧が十分に作用しない場合がある。この場合、被覆固定部30Bにおけるオーバーラップ領域Tでの隙間が満足に塞がれないおそれがある。この問題を回避するために、オーバーラップ領域Tにおける金属層Mのうち、被覆固定部30Bに位置する金属層Mの層厚を芯線固定部30Aに位置する金属層Mの層厚よりも厚くしてもよい。これにより、被覆固定部30Bにおけるオーバーラップ領域Tでの金属間結合を容易に形成することができるため、被覆固定部30Bにおけるオーバーラップ領域Tの隙間を効果的に塞ぐことができる。
また、図6に示すように、バレル部30の連結部30Cは、収容被覆部41Aと芯線露出部42Aとの境界を跨ぐ部分であるため、圧着の際に収容被覆部41Aと芯線露出部42Aとの境界における段差によって押圧が分散されてしまい、平坦な芯線固定部30Aに比べて押圧が十分に作用しない場合がある。この場合、連結部30Cにおけるオーバーラップ領域Tでの隙間が満足に塞がれないおそれがある。この問題を回避するために、オーバーラップ領域Tにおける金属層Mのうち、連結部30Cに位置する金属層Mの層厚を芯線固定部30Aに位置する金属層Mの層厚よりも厚くしてもよい。これにより、連結部30Cにおけるオーバーラップ領域Tでの金属間結合を容易に形成することができるため、連結部30Cにおけるオーバーラップ領域Tの隙間を効果的に塞ぐことができる。
また、図6に示すように、バレル部30の先端閉鎖部30Dにおける内周側には芯線42が位置しておらず、先端閉鎖部30Dの内周側には空隙が形成されている。したがって、内側に芯線42が存在する芯線固定部30Aと比較して、先端閉鎖部30Dに対して圧着の際の押圧が十分に作用しない場合がある。この場合、先端閉鎖部30Dにおけるオーバーラップ領域Tでの隙間が満足に塞がれないおそれがある。この問題を回避するために、オーバーラップ領域Tにおける金属層Mのうち、先端閉鎖部30Dに位置する金属層Mの層厚を芯線固定部30Aに位置する金属層Mの層厚よりも厚くしてもよい。これにより、先端閉鎖部30Dにおけるオーバーラップ領域Tでの金属間結合を容易に形成することができるため、先端閉鎖部30Dにおけるオーバーラップ領域Tの隙間を効果的に塞ぐことができる。
さらに、先端閉鎖領域Uでの金属間結合をより容易に形成するために、先端閉鎖領域Uに位置する金属層Mの層厚を芯線固定部30Aに位置する金属層Mの層厚よりも厚くしてもよい。これにより、先端閉鎖領域Uの隙間がより確実に塞がれるため、バレル部30の先端から水が浸入してしまうことをより効果的に防止できる。
また、上述した実施形態では、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uの間にのみ金属層Mを設けることとしたが、端子10の全体(すなわち、銅材の全体)に金属層Mを形成してもよい。例えば、予め銅材全体にスズめっきを施した上で、上述の圧着前端子100を成形してもよい。この場合、オーバーラップ領域T及び先端閉鎖領域Uに相当する部分を特定して金属層Mを形成する必要がないため、製造工程を単純化・簡略化することが可能となる。
このように銅材の全体に金属層Mを形成する場合には、オーバーラップ領域T及び/又は先端閉鎖領域Uに位置する金属層Mの層厚を他の部分の金属層Mの層厚に比べて厚くしてもよい。
これまで本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されず、その技術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施されてよいことは言うまでもない。
なお、本明細書において使用した用語「下」、「上」、「上方」、「下方」、「上側」、「下側」、「左」、「右」、「左側」、「右側」、その他の位置関係を示す用語は、図示した実施形態との関連において使用されているのであり、装置の相対的な位置関係によって変化するものである。
1 端子付電線
10 端子
10A 底板部
20 コネクタ部
21 端子収容空間
22 弾性部
23 上壁
30 バレル部
30A 芯線固定部
30B 被覆固定部
30C 連結部
30D 先端閉鎖部
31 電線収容空間
35 上部
36 側部
40 電線
41 被覆
41A 収容被覆部
42 芯線
42A 芯線露出部
60 連結壁部
100 圧着前端子
300 電線受入部
310 突出部
320,330 側壁
340 底部
500 刃型
500A 上刃型部
500B 下刃型部
501 第1の部分
502 第2の部分
503 第3の部分
504 第4の部分
560 切欠き溝
M 金属層
T オーバーラップ領域
U 先端閉鎖領域

Claims (10)

  1. 先端部から一定の距離だけ被覆が剥がされてアルミニウム又はアルミニウム合金からなる芯線が露出された電線と、
    銅又は銅合金からなる銅材で形成された端子であって、露出された前記芯線と前記被覆の一部とを内部に収容するバレル部を含む端子と
    を備え、
    前記バレル部は、
    前記被覆に固定された被覆固定部と、
    前記芯線が固定されて該芯線と電気的に接続された芯線固定部と、
    前記バレル部の先端を閉鎖する先端閉鎖部と
    を含み、
    前記バレル部には、その長手方向の全長に渡って前記銅材の一部同士が互いに重なり合ったオーバーラップ領域と、前記先端閉鎖部において前記銅材の一部同士が互いに重なり合う先端閉鎖領域とが形成されており、
    前記オーバーラップ領域の全長における前記銅材の間及び前記先端閉鎖領域における前記銅材の間には、金属間結合が容易な金属であって、アルミニウムの標準電極電位と銅の標準電極電位との間に位置する標準電極電位を有する金属からなる金属層が設けられている
    ことを特徴とする端子付電線。
  2. 前記金属層を形成する金属はスズ又はスズ合金であることを特徴とする請求項1に記載の端子付電線。
  3. 前記金属層は前記端子全体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の端子付電線。
  4. 前記端子の前記オーバーラップ領域における前記金属層の層厚は、前記端子の他の領域における前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の端子付電線。
  5. 前記端子の前記先端閉鎖領域における前記金属層の層厚は、前記端子の他の領域における前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の端子付電線。
  6. 前記端子の前記オーバーラップ領域における前記金属層の層厚及び前記先端閉鎖領域における前記金属層の層厚は、前記端子の他の領域における前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項3に記載の端子付電線。
  7. 前記オーバーラップ領域における前記金属層のうち、前記被覆固定部に位置する前記金属層の層厚は、前記芯線固定部に位置する前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の端子付電線。
  8. 前記バレル部は、前記被覆固定部と前記芯線固定部とを連結する連結部をさらに含み、
    前記オーバーラップ領域における前記金属層のうち、前記連結部に位置する前記金属層の層厚は、前記芯線固定部に位置する前記金属層の層厚よりも厚い
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の端子付電線。
  9. 前記オーバーラップ領域における前記金属層のうち、前記先端閉鎖部に位置する前記金属層の層厚は、前記芯線固定部に位置する前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の端子付電線。
  10. 前記先端閉鎖領域における前記金属層の層厚は、前記芯線固定部に位置する前記金属層の層厚よりも厚いことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の端子付電線。
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