JP2017207642A - 加圧ローラ - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、動作速度の高速化や画質向上への要求も以前にもまして、強くなってきている。
これらの要求に対応する為には、定着動作時において、定着ベルトと加圧ローラとにより形成されるニップ部の幅の変化を少なくすることが必要となる。
特許文献1に記載の発明は芯金の周面にスポンジ層と表面被覆層を形成したローラのスポンジ層に、芯金の長手方向に平行かつ芯金の周方向に多数の貫通孔、あるいは螺旋状の貫通穴を設けることで、スポンジ層の気泡内部の加熱された気体が貫通孔から逃げることができ、スポンジ層の熱膨張の原因であるスポンジ層の気泡内部の気体の熱膨張を抑制し、ローラの外径変化を小さくしている。
(a)熱膨張抑制層を設けることで、加熱時におけるスポンジ状弾性層の熱膨張が抑制され、加圧ローラの外径増大を抑制することができる。
(b)熱膨張抑制層をスポンジ状弾性層よりも線膨張係数が低い熱可塑性樹脂材料で形成することで、より高いスポンジ状弾性層の熱膨張抑制効果が得られる。
(c)熱膨張抑制層を、定着動作のために加熱された状態において、熱膨張抑制層の少なくとも一部分がガラス転移温度を超えるように選択された材料で形成することで、定着動作時には熱膨張抑制層の弾性率の増大や剛性の低下が起こり、スポンジ状弾性層に膨張力が蓄積した際には、熱膨張抑制層が変形することで、膨張力を緩和できる。
(d)以上の効果から、スポンジ状弾性層がクラウン形状、あるいは逆クラウン形状である場合でも、クラウン形状、逆クラウン形状によって得られる効果を維持しつつ、加圧ローラの外径増大を抑制することができる。
図1及び図2では、本発明の加圧ローラ5の一例を示し、1は芯金、2は芯金1の外周に被覆されたスポンジ状弾性層、3はスポンジ状弾性層2の外周に被覆された熱膨張抑制層、4は熱膨張抑制層3の外周に被覆された離型層である。
熱膨張抑制層3の線膨張係数がスポンジ状弾性層2よりも低い、すなわち、スポンジ状弾性層2が熱膨張しにくい材料で覆われることで、スポンジ状弾性層2の熱膨張はさらに抑制され、加圧ローラ5の抑制効果が向上する。
この特徴は、熱膨張抑制層3を構成する材料として、加圧ローラ5を使用する定着装置の定着温度よりも低いガラス転移温度を有する材料を使用することと、言い換えることができる。
このため、熱膨張抑制層3は通常はスポンジ状弾性層2の膨張を押さえ込む一方で、スポンジ状弾性層2に膨張力が蓄積した際には、破壊や異常変形が発生する前に、スポンジ状弾性層2が熱膨張抑制層3ごと膨張することによって、膨張力を緩和できるため、加圧ローラ5の機能を維持することができる。
スポンジ状弾性層2の表面の盛り上がり高さが0.5mm未満であることで、熱膨張抑制層3のクラウン形状に対する追従性が高まる。
固形状、液状ゴムのいずれでも良く、芯金1への被覆方法も押出成型法、注型法等各種被覆方法が使用できる。
スポンジ状弾性層2にシリコーンゴムを使用する際は、シリコーンゴムの線膨張係数は250〜400×10−6/℃であるため、線膨張係数が概ね1オーダー小さく、かつ強度、耐熱性などにも優れた各種のエンジニアリングプラスチックが熱膨張抑制層3の材料として好適に使用できる。
一般的な定着装置においては、定着温度は200℃前後であるため、定着動作のために加熱された状態において熱膨張抑制層3の少なくとも一部分がガラス転移温度を超えるようにするには、ガラス転移温度が200℃より小さい材料を使用するのが好ましい。
加えて、熱可塑性樹脂のチューブ状押出し成型品は肉厚、内外径の変動を少なくすることができるため、寸法が安定した熱膨張抑制層3を得ることができ、結果としてスポンジ状弾性層2の熱膨張を均一に抑制することができる点でも好ましい。
近年は消費電力の削減を目的として、定着温度の低温化が進められているが、定着温度が低い場合は上述した材料に限定されず、適宜適切なガラス転移温度を有する材料を選択すれば良い。
離型層4の形成方法も、チューブ状に成形したものを熱膨張抑制層3上に被覆する、あるいは液状にしたものを熱膨張抑制層3上にコーティングするなど、離型層の形成方法として知られているものを適宜選択して使用すれば良い。
なお、図1、2、3、4は離型層4を設けた場合の図である。
芯金1として、長さ230mm、外径φ13mmのアルミニウム棒を使用した。
スポンジ状弾性層2の固定完了後、その表面を研磨して、スポンジ状弾性層2の外径をφ25.1mmに仕上げた。スポンジ状弾性層2の肉厚は約6mmで、形状は円筒形状である。
比較例として、熱膨張抑制層3を省略するとともに、完成時の外径が概ねφ24.8〜φ24.9mmとなっている以外は、実施例と同様に作成した加圧ローラを準備した。
実施例と比較して、スポンジ状弾性層2の肉厚は僅かながら薄くなるため、スポンジ状弾性層2の熱膨張による外径の増加量は、通常ならば実施例よりも少なくなる設計である。
作成した実施例及び比較例の加圧ローラの外径を常温状態(23℃)で測定した後、所定の温度に設定したオーブンで1時間加熱する。加熱後、オーブンから取り出して30秒後にレーザー外径測定器で測定し、加熱前からの外径変化量を計算した。結果を表1〜4に示す。
スポンジ状弾性層2の肉厚は、僅かではあるが実施例の方が厚いため、通常ならば実施例の外径増加量が比較例よりも大きくなる傾向になるところ、熱膨張抑制層3の存在によって実施例の外径増加量が比較例よりも小さくなったと言える。
2 スポンジ状弾性層
3 熱膨張抑制層
4 離形層
5 加圧ローラ
6 クラウン形状部
7 逆クラウン形状部
Claims (9)
- 芯金の外周にスポンジ状弾性層が形成された、定着装置に使用される加圧ローラであって、該スポンジ状弾性層の外周に、該スポンジ状弾性層の熱膨張を抑制する熱膨張抑制層が設けられており、該熱膨張抑制層は該スポンジ状弾性層よりも小さい線膨張係数を有する熱可塑性樹脂材料で形成されていることを特徴とする加圧ローラ。
- 該熱膨張抑制層の外周に、離型層が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の加圧ローラ。
- 定着動作のために加熱された状態において、該熱膨張抑制層の少なくとも一部分がガラス転移温度を超えるように、該熱膨張抑制層を形成する材料が選択されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の加圧ローラ。
- 該熱膨張抑制層は、PEEK、ポリアミド、PPS、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド、PTFE、PETのいずれかであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の加圧ローラ。
- 該熱膨張抑制層の厚さは10〜200μmであることを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の加圧ローラ。
- 該スポンジ状弾性層は、シリコーンゴムであることを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の加圧ローラ。
- 該スポンジ状弾性層は、クラウン形状、もしくは逆クラウン形状であることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の加圧ローラ。
- 該クラウン形状による該スポンジ状弾性層の表面の盛り上がり高さが、0.5mm未満であることを特徴とする、請求項7に記載の加圧ローラ。
- 該逆クラウン形状による該スポンジ状弾性層の表面の凹みが、0.5mm未満であることを特徴とする、請求項7に記載の加圧ローラ。
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