JP2017207179A - 車両の変速制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】補機の駆動状態(補機トルク)の影響を低減した高精度な変速比制御を実現可能な車両の変速制御装置を提供すること。【解決手段】変速機(20)は、車両の加減速度を変更するために変速比を変更する。補機(30、40)は、車両に搭載されて駆動される。目標加減速度演算部(82)は、車両の目標加減速度を演算する。実加減速度検出部(60、84)は、補機(30、40)の駆動状態における車両の実加減速度を検出する。変速比制御部(86)は、車両の目標加減速度と実加減速度の差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、変速機(20)の変速比を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の変速制御装置に関する。
車両の変速制御装置として、車両の加減速度を変更するために変速比を無段階に変更する無段変速機(CVT:Continuously Variable Transmission)を有するものが知られている。
例えば、特許文献1には、車両の走行状態に応じて無段変速機の変速比を決定する目標変速比設定手段と、車両の走行環境、運転状態または道路状況を検出する環境認識手段と、アクセルペダルを開放したときのエンジンブレーキの特性を、環境認識手段の検出結果に応じて変更するエンジンブレーキ補正手段とを備えた無段変速機の変速制御装置が開示されている。
特開平11−230322号公報
しかしながら、特許文献1を含む従来の車両の変速制御装置は、車両に搭載されて駆動される補機の駆動状態(例えばエアコンコンプレッサのON/OFF状態やオルタネータの発電状態等)によっては、補機の駆動により生じる補機トルク(エンジンクランク軸トルク)の変化に対応できず、運転者が意図しない加減速感になるという問題がある。とりわけ、アクセルもブレーキも踏まれていない惰性走行時には、補機の駆動状態(補機トルク)の影響を受けやすい。
また、燃料カット機能を搭載した車両にあっては、運転者の意思に関わらず、エンジンの暖機状態や排気ガス浄化装置を保護するために燃料カット機能の許可状態と禁止状態が切り替わることがある。ところが、燃料カット機能の許可状態と禁止状態とでは、補機の駆動状態(補機トルク)の影響を受ける度合いが異なるため、この点でも、運転者が意図しない加減速感になってしまう。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、補機の駆動状態(補機トルク)の影響を低減した高精度な変速比制御を実現可能な車両の変速制御装置を提供することを目的とする。
本発明の車両の変速制御装置は、その一態様では、車両の加減速度を変更するために変速比を変更する変速機と、前記車両に搭載されて駆動される補機と、前記車両の目標加減速度を演算する目標加減速度演算部と、前記補機の駆動状態における前記車両の実加減速度を検出する実加減速度検出部と、前記車両の前記目標加減速度と前記実加減速度の差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、前記変速機の変速比を制御する変速比制御部と、を有することを特徴とする。
本発明の車両の変速制御装置は、別の態様では、車両の加減速度を変更するために変速比を変更する変速機と、前記車両に搭載されて駆動される補機と、前記車両の目標加減速度を演算する目標加減速度演算部と、前記補機の駆動状態における前記車両の理論加減速度を演算する理論加減速度演算部と、前記車両の前記目標加減速度と前記理論加減速度の差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、前記変速機の変速比を制御する変速比制御部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、補機の駆動状態(補機トルク)の影響を低減した高精度な変速比制御を実現可能な車両の変速制御装置を提供することができる。
第1実施形態に係る車両の変速制御装置の構成を示す概念図である。 図2Aと図2Bは、本発明による車両の変速制御を行った場合と行わない場合におけるアクセル開度、車速、補機負荷、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、変速比の推移を示すタイミングチャートである。 図3Aと図3Bは、本発明による車両の変速制御を行った場合と行わない場合におけるアクセル開度、車速、燃料カットフラグ、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、変速比の推移を示すタイミングチャートである。 本発明による車両の変速制御を行った場合におけるアクセル開度、車速、燃料カットフラグ、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、補機負荷、変速比の推移を示すタイミングチャートである。 第1実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示すフローチャート1である。 第1実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示すフローチャート2である。 第1実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示すフローチャート3である。 変速比制御部がCVTの変速比を相対的に小さく/大きくする(HIGH/LOW側に変更する)ための目標変速比を算出するために使用するマップの一例を示す図である。 第2実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示す、図5Aに対応するフローチャート1である。 第2実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示す、図5Bに対応するフローチャート2である。 第3実施形態に係る車両の変速制御装置の構成を示す、図1に対応する概念図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明に係る車両の変速制御装置を自動四輪車に適用した例について説明するが、適用対象はこれに限定されることなく変更可能である。例えば、本発明に係る車両の変速制御装置を、他のタイプの車両(例えば自動二輪車や自動三輪車)に適用してもよい。
≪第1実施形態≫
図1は、第1実施形態に係る車両の変速制御装置1の構成を示す概念図である。変速制御装置1は、車両に回転駆動力を与える内燃機関としてのエンジン10と、このエンジン10による車両の加減速度を変更するために変速比を無段階に変更するCVT(無段変速機、変速機)20とを有している。
エンジン10には、車両に搭載されてエンジン10の回転駆動力により駆動されるエアコンコンプレッサ(補機)30とオルタネータ(補機)40が接続されている。エアコンコンプレッサ30は車両の空調設備の一構成要素として機能し、オルタネータ40は車両の電装部品の電源として機能する。なお、オルタネータ40は、ISG(Integrated Starter Generator)でも代用可能である。
エンジン10とCVT20には、CVT20により変速比を変更されたエンジン10の回転駆動力が出力されるアウトプットシャフト50が接続されている。アウトプットシャフト50には、当該アウトプットシャフト50の回転数を検出する回転センサ(実加減速度検出部)60が取り付けられている。
変速制御装置1は、エンジン10を制御するエンジンコントロールユニット70を有している。エンジンコントロールユニット70は、エアコンコンプレッサ30の負荷、オルタネータ40の負荷、燃料カットの有無等を考慮したエンジンクランク軸トルクを常時算出している。以下では、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の少なくとも一方の駆動状態におけるエンジンクランク軸トルクを「補機トルク」と呼ぶことがある。
エンジンコントロールユニット70には、補機負荷制御部72が設けられている。補機負荷制御部72は、CVT20の変速比の制御に伴うエンジン10の回転数が所定の下限閾値と所定の上限閾値の間の所定範囲にあるか否かを判定する。補機負荷制御部72は、CVT20の変速比の制御に伴うエンジン10の回転数が所定の下限閾値を下回っているときは、エアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の負荷を相対的に小さくし、CVT20の変速比の制御に伴うエンジン10の回転数が所定の上限閾値を上回っているときは、エアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の負荷を相対的に大きくする。
ここで、前記「所定範囲」は、燃料カット機能を働かせ且つエンジン10に過大な負荷が掛からないような車両走行が可能な範囲とすることができる。前記「所定の下限閾値」は、これを下回ると燃料カット機能を働かせた車両走行が不能になりエンジンストールが引き起こされるような値とすることができる。前記「所定の上限閾値」は、これを上回るとエンジン10に過大な負荷が掛かってしまうような値(例えばレブリミット値)とすることができる。
変速制御装置1は、CVT20を制御するCVTコントロールユニット(無段変速機コントロールユニット、変速機コントロールユニット)80を有している。CVTコントロールユニット80には、回転センサ60が検出したアウトプットシャフト50の回転数及び勾配センサ(Gセンサ)90が検出した路面勾配が入力される。またCVTコントロールユニット80は、CVT20及びエンジンコントロールユニット70との間で各種情報をやり取りする。例えば、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、エンジン回転数、アウトプット回転数等の各種情報が、エンジンコントロールユニット70からCVTコントロールユニット80に送られる。
CVTコントロールユニット80は、目標加減速度演算部82と、実加減速度演算部(実加減速度検出部)84と、変速比制御部86とを有している。
目標加減速度演算部82は、車両の速度及び走行抵抗、並びに勾配センサ90が検出した路面勾配等に基づいて、車両の目標加減速度を演算する。この車両の目標加減速度は、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の駆動状態(補機トルク)の影響を無視した理想的な(運転者が所望する)加減速度である。
実加減速度演算部84は、回転センサ60から入力されたアウトプットシャフト50の回転数に基づいて、車両の実加減速度を演算する。この車両の実加減速度は、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の駆動状態(補機トルク)の影響が外乱成分として加わった加減速度である。つまり、回転センサ60及び実加減速度演算部84は、協働して、補機の駆動状態における車両の実加減速度を検出する「実加減速度検出部」を構成する。なお、「実加減速度検出部」の構成については、車両の実加減速度を検出できる限りにおいて自由度があり、例えば、Gセンサや車速センサを用いることも可能である。
変速比制御部86は、目標加減速度演算部82が演算した車両の目標加減速度と、回転センサ60及び実加減速度演算部84が検出した車両の実加減速度との差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、CVT20の変速比を制御する。
より具体的に、変速比制御部86は、車両の目標加減速度と実加減速度に基づいて、目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクを算出する。変速比制御部86は、目標駆動輪軸トルクから実駆動輪軸トルクを引いた差分が正の値であるとき(目標駆動輪軸トルクが実駆動輪軸トルクより小さいとき)は、CVT20の変速比を相対的に小さくする(HIGH側に変更する)。変速比制御部86は、目標駆動輪軸トルクから実駆動輪軸トルクを引いた差分が負の値であるとき(目標駆動輪軸トルクが実駆動輪軸トルクより大きいとき)は、CVT20の変速比を相対的に大きくする(LOW側に変更する)。
ここで、目標駆動輪軸トルクが−100[N・m]であり、実駆動輪軸トルクが−150[N・m]である場合を想定する(減速中であるため2つの輪軸トルクは負の値をとる)。この場合、目標駆動輪軸トルクから実駆動輪軸トルクを引いた差分は、−100−(−150)=+50[N・m]となり、目標駆動輪軸トルクに比べて実駆動輪軸トルクが大きすぎる(減速しすぎである)ため、CVT20の変速比を相対的に小さくする(HIGH側に変更する)。
このように、変速比制御部86は、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の駆動状態(補機トルク)の影響が外乱成分として加わった車両の実加減速度を常時モニタリングしており、当該実加減速度が目標加減速度から逸脱した場合(あるいは逸脱しそうな場合)には、その差分を埋める(吸収する)ようにCVT20の変速比をリアルタイムに制御することで、車両の実加減速度を目標加減速度に高精度に追従させている。
図2A、図2Bは、本発明による車両の変速制御を行った場合と行わない場合におけるアクセル開度、車速、補機負荷、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、変速比の推移を示すタイミングチャートである(図2Aが本発明、図2Bが従来例である)。同図の例では、アクセルを大きく踏み込んだ状態からアクセルを開放した惰性走行状態に移行している。図中において、実線は補機負荷(補機トルク)が発生していない通常状態を示しており、破線は補機負荷(補機トルク)が発生している負荷増状態を示している。
負荷増状態では通常状態よりも、補機負荷が増大するので、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)が減少する。本発明による車両の変速制御を行った場合、このエンジンクランク軸トルク(補機トルク)の減少分に応じて、当該減少分を相殺するように、CVT20の変速比をHIGH側に変更している。その結果、通常状態と負荷増状態とで駆動輪軸トルクひいては車速(減速度)を一定に維持することができる。これに対し、本発明による車両の変速制御を行わない場合、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)の減少の影響を受けて、負荷増状態において通常状態よりも駆動輪軸トルクひいては車速が減少してしまう(減速度が高くなってしまう)。
図3A、図3Bは、本発明による車両の変速制御を行った場合と行わない場合におけるアクセル開度、車速、燃料カットフラグ、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、変速比の推移を示すタイミングチャートである(図3Aが本発明、図3Bが従来例である)。同図の例では、アクセルを大きく踏み込んだ状態からアクセルを開放した惰性走行状態に移行している。図中において、実線は惰性走行状態への移行と同時に燃料カットフラグが禁止から許可に切り替わる場合を示しており、破線は惰性走行状態への移行の前後を通じて燃料カットフラグが禁止の場合を示している。
燃料カットフラグの禁止状態では、燃料カットフラグの許可状態よりも、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)が増大する。本発明による車両の変速制御を行った場合、このエンジンクランク軸トルク(補機トルク)の増大分に応じて、当該増大分を相殺するように、CVT20の変速比をLOW側に変更している。その結果、燃料カットフラグの禁止状態と許可状態とで駆動輪軸トルクひいては車速(減速度)を一定に維持することができる。これに対し、本発明による車両の変速制御を行わない場合、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)の増大の影響を受けて、燃料カットフラグの禁止状態において許可状態よりも駆動輪軸トルクひいては車速が増大してしまう(減速度が低くなってしまう)。
図4は、本発明による車両の変速制御を行った場合におけるアクセル開度、車速、燃料カットフラグ、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)、駆動輪軸トルク、補機負荷、変速比の推移を示すタイミングチャートである。同図の例では、アクセルを大きく踏み込んだ状態からアクセルを開放した惰性走行状態に移行している。図中において、実線は惰性走行状態への移行と同時に燃料カットフラグが禁止から許可に切り替わる場合を示しており、破線は惰性走行状態への移行の前後を通じて燃料カットフラグが禁止の場合を示している。
図3Aでは、車速(減速度)を一定に維持するためにCVT20の変速比をLOW側に急激に変更しているので、エンジン回転数の急激な上昇によるドライバビリティの悪化、エンジン回転数が上述した「所定の上限閾値」に触れることで制御領域が狭まることが懸念される。そこで図4に示すように、補機負荷を制御して変速比制御と併用することで、車速(減速度)を一定に維持することができる。
一方、車速(減速度)を一定に維持するためにCVT20の変速比をHIGH側に変更することが必要な場合でも、エンジン回転数が上述した「所定の下限閾値」を下回るおそれがあるときには、CVT20の変速比に制限を掛けておきながら、燃料カットの禁止や補機負荷の制御(例えばオルタネータ40による発電負荷の低減やエアコンコンプレッサ30の駆動停止等)の措置をとり、補機負荷の制御と変速比制御を併用して対応することができる。すなわち、変速比制御部86による補正後のエンジン回転数が上述した「所定範囲」に収まるように補機負荷(補機トルク)を調整する。これにより、とりわけ車両の惰性走行時において、燃料カットの有無や補機の駆動状態(補機トルク)の影響を受けずに、車速(減速度)を一定に維持することが可能になる。また、低燃費性能とドライバビリティの両立を図ることが可能になる。
図5A、図5B、図5Cのフローチャートを参照して、第1実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)について説明する。
ステップS1では、エンジンコントロールユニット70がF/C許可判定(燃料カット許可判定)を行う。このF/C許可判定は、内燃機関であるエンジン10からトルク出力ができない状態であるか否か(補機トルクを吸収できない所定トルク以下であるか否か)を判定するものであり、F/C許可判定の結果は、エンジンコントロールユニット70からCVTコントロールユニット80に送られる。
ステップS2では、エンジンコントロールユニット70がエンジン10の単体のトルクを算出する。ステップS1のF/C許可判定とステップS2のエンジン単体トルク算出を導入することで、F/C許可判定の有無(結果)を用いて、補機によるロストルク(負荷)を含まないエンジン10の単体のトルクを算出することができる。これにより、エンジン10の単体のトルク、補機によるロストルク、変速比等から駆動輪軸トルクを算出することができる。
ステップS3では、エンジンコントロールユニット70がオルタネータ40の負荷(補機負荷)を算出する。ステップS4では、エンジンコントロールユニット70がエアコンコンプレッサ30の負荷(補機負荷)を算出する。算出されたオルタネータ40とエアコンコンプレッサ30の負荷(補機負荷)は、エンジンコントロールユニット70からCVTコントロールユニット80に送られる。
ステップS5では、変速比制御部86が、回転センサ60及び実加減速度演算部84が検出した車両の実加減速度に基づいて、実駆動輪軸トルクを算出する。この実駆動輪軸トルクは、車両の慣性に相当するものである。
ステップS6では、目標加減速度演算部82が、車両の速度及び走行抵抗、並びに勾配センサ90が検出した路面勾配等に基づいて、車両の目標加減速度を算出する。ステップS7では、変速比制御部86が、目標加減速度演算部82が演算した車両の目標加減速度に基づいて、目標駆動輪軸トルクを算出する。
ステップS8では、変速比制御部86が、算出した目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクの大小関係を判定する。目標駆動輪軸トルクから実駆動輪軸トルクを引いた差分が正の値であるとき(ステップS8:Yes)はステップS9に進み、目標駆動輪軸トルクから実駆動輪軸トルクを引いた差分が負の値であるとき(ステップS8:No)はステップS16に進む。なお、算出した目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクが同一である場合は、所望の変速制御(減速制御)ができているということなので、それ以上の処理を実行しない。
ステップS9では、変速比制御部86が、CVT20の変速比を相対的に小さくする(HIGH側に変更する)ための目標変速比を算出する。この目標変速比は、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)のずれ量を相殺するための値である。
ステップS10では、エンジンコントロールユニット70が、目標エンジン回転数を算出する。この目標エンジン回転数は、例えば運転者が所望する車速と変速比に基づいて算出される。
ステップS11では、変速比制御部86が、エンジンコントロールユニット70が算出した目標エンジン回転数がF/C許可回転数(上述した「所定の下限閾値」)以上であるか否かを判定する。目標エンジン回転数がF/C許可回転数以上であるとき(ステップS11:Yes)は、ステップS15に進み、目標エンジン回転数がF/C許可回転数未満であるとき(ステップS11:No)は、ステップS12に進む。
ステップS12では、変速比制御部86が、目標エンジン回転数がF/C許可回転数以上となるような目標変速比を再算出する。ステップS13では、変速比制御部86が、再算出した目標変速比に対応する目標駆動輪軸トルク(補正後目標駆動輪軸トルク)を再算出する。
ステップS14では、エンジンコントロールユニット70が、変速比制御部86が再算出した目標駆動輪軸トルク(補正後目標駆動輪軸トルク)と実駆動輪軸トルクとの差分に基づいて、補機としてのオルタネータ40とエアコンコンプレッサ30の負荷(補機負荷)を低減させる。これにより、目標エンジン回転数をF/C許可回転数以上(所定範囲内)とすることができる。
ステップS15では、CVTコントロールユニット80が、ステップS9で算出した目標変速比またはステップS12で再算出した目標変速比に基づいて、CVT20の変速比を変更する。
ステップS16では、変速比制御部86が、CVT20の変速比を相対的に大きくする(LOW側に変更する)ための目標変速比を算出する。この目標変速比は、エンジンクランク軸トルク(補機トルク)のずれ量を相殺するための値である。
ステップS17では、エンジンコントロールユニット70が、目標エンジン回転数を算出する。この目標エンジン回転数は、例えば運転者が所望する車速と変速比に基づいて算出される。
ステップS18では、変速比制御部86が、エンジンコントロールユニット70が算出した目標エンジン回転数がレブリミット回転数(上述した「所定の上限閾値」)以下であるか否かを判定する。目標エンジン回転数がレブリミット回転数以下であるとき(ステップS18:Yes)は、ステップS22に進み、目標エンジン回転数がレブリミット回転数より大きいとき(ステップS18:No)は、ステップS19に進む。
ステップS19では、変速比制御部86が、目標エンジン回転数がレブリミット回転数以下となるような目標変速比を再算出する。ステップS20では、変速比制御部86が、再算出した目標変速比に対応する目標駆動輪軸トルク(補正後目標駆動輪軸トルク)を再算出する。
ステップS21では、エンジンコントロールユニット70が、変速比制御部86が再算出した目標駆動輪軸トルク(補正後目標駆動輪軸トルク)と実駆動輪軸トルクとの差分に基づいて、補機としてのオルタネータ40とエアコンコンプレッサ30の負荷(補機負荷)を増加させる。これにより、目標エンジン回転数をレブリミット回転数以下(所定範囲内)とすることができる。
ステップS22では、CVTコントロールユニット80が、ステップS16で算出した目標変速比またはステップS19で再算出した目標変速比に基づいて、CVT20の変速比を変更する。
図6は、ステップS9及びステップS16において、変速比制御部86がCVT20の変速比を相対的に小さく/大きくする(HIGH/LOW側に変更する)ための目標変速比を算出するために使用するマップの一例を示す図である。同図に示すように、目標駆動輪軸トルクが実駆動輪軸トルクよりも小さくなるに連れて、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の負荷が増大しており、目標駆動輪軸トルクが実駆動輪軸トルクよりも大きくなるに連れて、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の負荷が減少している。
≪第2実施形態≫
図7A、図7Bは、第2実施形態に係る車両の変速制御処理(減速制御処理)を示す、図5A、図5Bに対応するフローチャートである。第1実施形態では、変速比制御部86が、目標加減速度と実加減速度から算出した目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクの差分に基づいて変速比制御を行っているのに対し、第2実施形態では、変速比制御部86が、目標加減速度と実加減速度を直接的に比較してその差分に基づいて変速比制御を行っている。
図7Aは、図5AのステップS5に代えてステップS5’を有しており、図5AのステップS7を省略したものである。ステップS5’では、実加減速度演算部84が、回転センサ60から入力されたアウトプットシャフト50の回転数に基づいて、車両の実加減速度を算出する。
図7Bは、図5BのステップS8に代えてステップS8’を有している。ステップS8’では、変速比制御部86が、算出した目標加減速度と実加減速度の大小関係を判定する。目標加減速度から実加減速度を引いた差分が正の値であるとき(ステップS8’:Yes)はステップS9に進み、目標加減速度から実加減速度を引いた差分が負の値であるとき(ステップS8’:No)はステップS16に進む。なお、算出した目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクが同一である場合は、所望の変速制御(減速制御)ができているということなので、それ以上の処理を実行しない。
≪第3実施形態≫
図8は、第3実施形態に係る車両の変速制御装置1の構成を示す概念図である。第3実施形態では、実際の補機負荷が掛かる前に、当該補機負荷を考慮した理論加減速度を演算して、当該理論加減速度を用いて変速比制御を行う。図8の第3実施形態に係る車両の変速制御装置1は、図5の第1実施形態に係る車両の変速制御装置1の構成において、実加減速度演算部84に代えて、理論加減速度演算部88を設けたものである。
理論加減速度演算部88は、補機としてのエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40の補機の駆動状態における車両の理論加減速度を演算する。変速比制御部86は、目標加減速度演算部82が演算した車両の目標加減速度と、理論加減速度演算部88が演算した車両の理論加減速度との差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、CVT20の変速比を制御する。
なお、上記実施の形態において、添付図面に図示される各構成の機能、大きさ、形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明は、その目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
以上の実施形態では、CVT(無段変速機)20を変速機として用いた場合を例示して説明したが、変速比を所定段階(例えば4段階〜6段階)で変更する有段変速機を用いてもよい。
以上の実施形態は、車両に搭載されて駆動される「補機」としてエアコンコンプレッサ30とオルタネータ40を例示して説明した。しかし、エアコンコンプレッサ30とオルタネータ40のいずれか一方だけが「補機」であってもよいし、それ以外の構成要素、例えばラジエータの一構成要素として機能するファン等が「補機」であってもよい。
本発明の車両の変速制御装置は、例えば自動四輪車や自動二輪車等の各種車両に適用して好適である。
1 車両の変速制御装置
10 エンジン(内燃機関)
20 CVT(無段変速機、変速機)
30 エアコンコンプレッサ(補機)
40 オルタネータ(補機)
50 アウトプットシャフト
60 回転センサ(実加減速度検出部)
70 エンジンコントロールユニット
72 補機負荷制御部
80 CVTコントロールユニット(無段変速機コントロールユニット、変速機コントロールユニット)
82 目標加減速度演算部
84 実加減速度演算部(実加減速度検出部)
86 変速比制御部
88 理論加減速度演算部
90 勾配センサ(Gセンサ)

Claims (6)

  1. 車両の加減速度を変更するために変速比を変更する変速機と、
    前記車両に搭載されて駆動される補機と、
    前記車両の目標加減速度を演算する目標加減速度演算部と、
    前記補機の駆動状態における前記車両の実加減速度を検出する実加減速度検出部と、
    前記車両の前記目標加減速度と前記実加減速度の差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、前記変速機の変速比を制御する変速比制御部と、
    を有することを特徴とする車両の変速制御装置。
  2. 前記変速比制御部は、前記車両の前記目標加減速度と前記実加減速度に基づいて、目標駆動輪軸トルクと実駆動輪軸トルクを算出し、前記目標駆動輪軸トルクから前記実駆動輪軸トルクを引いた差分が正の値であるときは、前記変速機の変速比を相対的に小さくし、前記目標駆動輪軸トルクから前記実駆動輪軸トルクを引いた差分が負の値であるときは、前記変速機の変速比を相対的に大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車両の変速制御装置。
  3. 前記変速比制御部は、前記車両の前記目標加減速度から前記実加減速度を引いた差分が正の値であるときは、前記変速機の変速比を相対的に小さくし、前記車両の前記目標加減速度から前記実加減速度を引いた差分が負の値であるときは、前記変速機の変速比を相対的に大きくすることを特徴とする請求項1に記載の車両の変速制御装置。
  4. 前記変速機の変速比の制御に伴う内燃機関の回転数が所定の下限閾値を下回っているときは、前記補機の負荷を相対的に小さくし、前記変速機の変速比の制御に伴う内燃機関の回転数が所定の上限閾値を上回っているときは、前記補機の負荷を相対的に大きくする補機負荷制御部をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の車両の変速制御装置。
  5. 前記補機は、エアコンコンプレッサとオルタネータの少なくとも一方を含んでいることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の車両の変速制御装置。
  6. 車両の加減速度を変更するために変速比を変更する変速機と、
    前記車両に搭載されて駆動される補機と、
    前記車両の目標加減速度を演算する目標加減速度演算部と、
    前記補機の駆動状態における前記車両の理論加減速度を演算する理論加減速度演算部と、
    前記車両の前記目標加減速度と前記理論加減速度の差分に基づいて、当該差分が小さくなるように、前記変速機の変速比を制御する変速比制御部と、
    を有することを特徴とする車両の変速制御装置。
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