JP2017205878A - プレス成形材料およびその製造方法 - Google Patents
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特許文献2:特許第3977565号公報
特許文献3:特許第4121833号公報
特許文献4:国際公開第2015/083820号パンフレット
特許文献5:国際公開第2012/165076号パンフレット
繊維強化熱可塑性樹脂のスタンピング成形は、構成要素である熱可塑性樹脂の融点あるいはガラス転移温度以上の温度に成形材料をIRヒーター等で加熱した後、熱可塑性樹脂の融点あるいはガラス転移温度以下の温度に調整した金型内で圧縮することにより、所定の形状を持った成形品を得る方法である。熱可塑性樹脂の熱により可塑化し、冷却により速やかに固化するとの特徴を利用したこのスタンピング成形法は、オートクレーブ等を用いる成形方法に比べて成形時間を大幅に短縮できるととともに、射出成形法に比べて繊維量を高くできるとの利点から、強度を高めた形品を得るのに適している。
・C=T2/T1×100(%)
スタンピング成形型とプリプレグとの間に、規定のスプリングバック率を持った断熱層として機能する強化繊維樹脂シートを配した成形材料の構成とすることにより、金型から受ける冷却によるプリプレグの温度低下が効果的に抑制される。このことは成形材料の型内における流動可能時間が長くなることを意味し、本発明のプレス成形材料の優れた形状追従性が達成される。
本発明で用いられるプリプレグは、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなり、このプリプレグのスプリングバック率は、90%以上200%未満である。プリプレグが本発明のスプリングバック率を有するとき、成形材料の予熱時にプリプレグが膨張することがなくなる。このことは、成形材料において予熱時間が顕著に短縮されるとの利点に寄与している。さらに、プリプレグとしては、実質的に空隙を有さない構成であることが好ましい。このようすると、プリプレグ内部に断熱効果を示す空気が介在することによる熱伝達の阻害を生じることがない。その空隙率は、好ましくは0%以上10%未満であり、より好ましくは0%以上8%未満であり、さらに好ましくは0%以上5%未満である。
補強繊維としてチョップド繊維束を用いる場合、補強繊維は、チョップド繊維束がランダムに散布されたシート状物であることが好ましい。シート状物に含まれるチョップド繊維束は、プレス成形材料からなる成形品の力学特性を高める観点から、面内方向を向く繊維量を増やすことが望ましい。
本発明のプレス成形材料は、オートクレーブ法、プレス成形法およびスタンピング成形法など、各種圧縮成形に広く利用することができる。一方、プレス成形材料は、上記の圧縮成形の前工程として実施されるプレス成形材料の裁断や、裁断されたプレス成形材料を搬送する工程において、適切なハンドリング性を備えていることが重要である。すなわち、プリプレグの表面の少なくとも一方に配置された繊維強化樹脂シートがプリプレグと接着されていることが好ましい。このような構成では、プリプレグと繊維強化樹脂シートの相対的な位置関係が、工程間に亘り維持されるようになる。成形型キャビティにおける部位ごとのチャージ率が適正化されることにより、成形品の歩留まりの向上に効果をもたらす。
成形材料から、長さ80mm、幅25mm、厚さ3mmの曲げ試験片を切り出し、ASTM−D790(1996)に基づき曲げ試験を行った。試験は任意の方向を0°方向として、15度刻みで角度を変えた方向について切り出した試験片についても行い、それぞれの方向について曲げ荷重−圧子押し込み量の関係(曲げ荷重線図)を取得した。測定数は各方向に対してn=5として行った。得られた弾性率の変動係数(標準偏差/平均値×100(%))を算出し、等方性の指標として用いる。
繊維強化樹シートのスプリングバック率Cは次のようにして求めた。
・C=T2/T1×100 (%)
ここで、T1は繊維強化樹脂シートの23℃の温度での厚みであり、T2は繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)の融点から40℃高い温度での繊維強化樹脂シートの厚みである。T2は、IRヒーター中で加熱中の繊維強化樹脂シートの表面に配置された熱電対の指示値が、繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)の融点から40℃高い温度となった時点で、シートをヒーターから取り出して空気中で静置して冷却した後、形状が固定された繊維強化樹脂シートについて測定している。T1とT2は、マイクロメーターで計10点測定して、それぞれの平均値を求めた。また、プリプレグについても測定手順は、同様である。
繊維強化樹脂シートを2枚積層し、その積層間に熱電対を挿入しておく。この構成を、300℃に温調したIRヒーター中で空気雰囲気下にて加熱し、熱電対の指示値が所望の温度Tまで上昇した後、対象をIRヒーターから取り出して23℃の温度の空気中で静置した。その後、熱電対の指示温度が温度Tを上回れば、熱可塑性樹脂の発熱反応を生じたと判定する。温度Tを、220℃から280℃の範囲で10℃刻みで変えた試験を別個に行い、発熱反応を呈した温度Tのうち最も低温であるものを、繊維強化樹脂シート中の熱可塑性樹脂(a)の発熱温度として採用した。プリプレグ中の熱可塑性樹脂(b)についても同様の方法で発熱温度を測定した。なお、材料の構成によっては、試験温度上限の280℃にて発熱を認めないものもある。この場合の発熱温度は280℃以上と判定する。
繊維強化樹脂シートから、100mm×100mmのサンプルを切り出し、その後、サンプルを500℃の温度に加熱した電気炉の中で1時間程度加熱してマトリックス樹脂等の有機物を焼き飛ばした。23℃まで冷却した後に残った繊維集合体の質量を測定した後に、繊維集合体から繊維束をピンセットで全て抽出した。抽出した全ての繊維束について、1/10000gまで測定が可能な天秤を用いて、個々の繊維束の質量Mnと長さLnを測定する。炭素繊維の直径をrとし、比重をρとし、束を構成する繊維の本数Nを、次式として算出する。
・N=Mn/(r2×3.14×Ln×ρ)
ピンセットで抽出することのできない程度に開繊した繊維束はまとめて、最後に質量を測定した。上記測定の後、Nが80以上2000未満の束のみの質量を合計した数値を、繊維集合体全体の質量で除して、束状の繊維集合体の割合を求めた。
プレス成形材料の成形品から、幅が10mmで、長さが60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパンを32mmとし、クロスヘッドスピードを100mm/分として、JIS K7171(1994)に従って3点曲げを実施し、弾性率を測定した。サンプル数n=5で測定した値の平均値を、弾性率の値とした。変動係数は、標準偏差を平均値で除すことで得られる。
成形品の充填は、成形品端部の断面を研磨観察して次の基準で評価した。◎と○を合格とした。
◎:成形品に充填不良による欠けが見られず、かつ、成形品の端部において繊維強化樹脂シートとプリプレグの構成要素がともに存在する。
○:成形品に充填不良による欠けが見られないが、成形品の端部において繊維強化樹脂シートとプリプレグのどちらかのみしか存在しない。
×:成形品に充填不良による欠けが見られる。
成形品の表面概観は、目視による凹凸が見られないものを○、凹凸が確認できるものを×として判別した。表面に成形不良に起因する黄変や樹脂リッチによる凹凸が生じたものについても×と分類する。ここで○を合格とした。
ポリアクリロニトリルを主成分とする重合体から紡糸し、焼成処理を行い、総フィラメント数12000本の炭素繊維連続束を得た。この炭素繊維連続束の特性は、次のとおりであった。
・単位長さ当たりの質量:1.8g/m
・比重:1.80g/cm3
・引張強度:4.9GPa
・引張弾性率:230GPa。
・総繊度:830tex
[ナイロン610不織布]
ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との共縮重合によるナイロン6樹脂を製造した。その特性は、次のとおりであった。
・比重:1.08g/cm3
・融点:225℃
・引張強度:55MPa
・引張弾性率:2.0GPa
このナイロン610樹脂から、メルトブロー法により目付け126gsmの不織布を作製した。
ナイロン610樹脂から、凍結粉砕法により樹脂粒子を作成した。粒子は概ね球形状であり、平均直径は0.2mmであった。
ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6樹脂を製造した。その特性は、次のとおりであった。
・比重:1.13g/cm3
・融点:225℃
・引張強度:80MPa
・引張弾性率:3.0GPa
ナイロン6樹脂から、メルトブロー法により目付け124gsmの不織布を作製した。
開繊加工を施した炭素繊維を並行に引き揃え、1.4本/cmの密度で一方向に配列した炭素繊維シートを作製した。この炭素繊維シートにナイロン610不織布を積層してホットプレスすることにより、繊維体積含有率が52%のUD(一方向)プリプレグを作製した。
炭素繊維を100mmにカットし、開綿機に投入して開繊された炭素繊維を得た。この開繊された炭素繊維を直径600mmのシリンダーロールを有するカーディング装置に投入し、炭素繊維からなる目付け450gsmの強化繊維基材(1)を得た。このときのシリンダーロールの回転数は320rpmで、ドッファーの速度は13m/分であった。この強化繊維基材(1)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(1)を製造した。
繊維体積含有率を15%としたこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維樹脂シート(2)を製造した。
開綿機により開繊された炭素繊維を再度開綿機に投入したこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維基材(3)を製造した。この強化繊維基材(3)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(3)を製造した。
炭素繊維を200mmにカットしたこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維基材(4)を製造した。この強化繊維基材(4)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(4)を製造した。
炭素繊維の束を長手方向に6束に分繊し、平均として2000本の繊維を含む炭素繊維細束を作製した。それぞれの細繊炭素繊維束の単位長さあたりの質量を測定して求めた、束を構成する炭素繊維の単繊維の本数は、最小で1300本、最大で2800本であった。得られた細束を25mmにカットし、1mの高さから落下させて、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(1)を得た。繊維束シート(1)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(1)を製造した。
炭素繊維細束を12mmにカットしたこと以外は、参考例5と同様にして、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(2)を得た。繊維束シート(2)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(2)を製造した。
炭素繊維の束を長手方向に12束に分繊し、平均として1000本の繊維を含む炭素繊維細束を作製した。それぞれの細繊炭素繊維束の単位長さあたりの質量を測定して求めた、束を構成する炭素繊維の単繊維の本数は、最小で600本、最大で1400本であった。得られた細束を12mmにカットし、1mの高さから落下させて、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(3)を得た。繊維束シート(3)にナイロン6不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(3)を製造した。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(1)を、[繊維強化樹脂シート(1)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(1)]の構成に積層した積層体を作製し、得られた積層体をダブルベルトプレス法により層間が接着された平板状の成形材料を製造した。得られたプレス成形材料を、300℃の温度に温調したIRヒーター中に静置し、表面温度が270℃の温度となるまで加熱した後、底面が30cm×30cmである矩形のキャビティを持つ金型内に搬送し、チャージ率を75%(キャビティ投影面積に対する投入材料のカバー率)、面圧を10MPaとしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(2)を、[繊維強化樹脂シート(1)×3/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(2)×3]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(2)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(2)を、[繊維強化樹脂シート(2)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(2)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(3)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(3)を、[繊維強化樹脂シート(3)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(3)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(4)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(4)を、[繊維強化樹脂シート(4)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(4)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(3)、プリプレグ(2)および繊維強化樹脂シート(3)を、[繊維強化樹脂シート(3)/プリプレグ(2)/繊維強化樹脂シート(3)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性を、表3に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(3)および繊維強化樹脂シート(1)を、[繊維強化樹脂シート(1)/プリプレグ(3)/繊維強化樹脂シート(1)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
2枚のUD(一方向)プリプレグを、繊維方向が直行するように積層したクロスプライプリプレグを、[繊維強化樹脂シート(1)/クロスプライプリプレグ/繊維強化樹脂シート(1)]に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
繊維強化樹脂シートの前駆体として、繊維体積含有率が25%となるように、参考例1の強化繊維基材(1)をナイロン610不織布と積層した予備基材を作製した。さらに、プリプレグの前駆体として、繊維体積含有率は30%となるように、参考例5の繊維束シート(1)にナイロン610粒子を散布したシート状物を作成した。シート状物の両面に予備基材を配し、次いでダブルベルトプレスを通過させることにより樹脂含浸し、幅が30cm、長さが9mである平板状のプレス成型材料を連続的に生産した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)を3枚積層したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
プリプレグ(1)を3枚積層したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
実施例1における強化繊維基材(1)を用い、[強化繊維基材(1)×5/繊維強化シート(1)/強化繊維基材(1)×5]とした積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
[N610不織布×4/繊維強化シート(1)/N610不織布×4]とした積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
Claims (15)
- 強化繊維基材と熱可塑性樹脂(a)からなる繊維強化樹脂シートが、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなるプリプレグの少なくとも一方の表面に配置された成形材料であって、前記繊維強化樹脂シートのスプリングバック率が200%以上1000%未満であり、かつ、前記プリプレグのスプリングバック率が90%以上200%未満であることを特徴とするプレス成形材料。
- 繊維強化樹脂シートが、実質的に空隙を含まない請求項1記載のプレス成形材料。
- 繊維強化樹脂シートのスプリングバック後の厚みが、0.2mm以上10mm未満である請求項1または2記載のプレス成形材料。
- 補強繊維が、チョップド繊維束である請求項1から3のいずれかに記載のプレス成形材料。
- チョップド繊維束を構成する単繊維の本数が、200本以上3000本未満である請求項4記載のプレス成形材料。
- チョップド繊維束を構成する短繊維の長さが、2mm以上50mm未満である請求項1から5のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 強化繊維基材に含まれる長さ10mm以上200mm未満の強化繊維の割合が強化繊維基材全体の55質量%以上である請求項1から6のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 強化繊維基材において、80本以上2000本以下の強化繊維が集合してなる繊維集合体の割合が、強化繊維基材全体の3質量%以上60質量%以下である請求項1から7のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 繊維強化樹脂シートから測定される熱可塑性樹脂(a)の発熱温度が、プリプレグから測定される熱可塑性樹脂(b)の発熱温度以下である請求項1から8のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 熱可塑性樹脂(a)が、熱可塑性樹脂(b)と同種の樹脂である請求項9に記載のプレス成形材料。
- 繊維強化樹脂シートが、熱可塑性樹脂(a)、熱可塑性樹脂(b)もしくはこれらの混合物によりプリプレグと接着されてなる請求項1から10のいずれかに記載のプレス成形材料。
- プリプレグを構成する補強繊維の目付けが、100gsm以上10000gsm未満である請求項1から10のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 面内における負荷方向ごとの曲げ弾性率の変動係数が15%以下である請求項1から12のいずれかに記載のプレス成形材料。
- 成形材料の厚みが1mm以上10mm以下である請求項1から13のいずれかに記載のプレス成形材料。
- (1)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなるフィルムおよび/または不織布を積層した予備基材を得る工程、または、(2)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなる粒子を散布した予備基材を得る工程を含み、前記予備基材を、補強繊維のチョップド繊維束に熱可塑性樹脂(b)を含ませたプリプレグの少なくとも一方の表面に積層し、前記熱可塑性樹脂(a)および/または前記熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱して積層の厚さ方向に加圧することにより、実質的に空隙を含まない繊維強化樹脂シートの層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂(a)または前記熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により、前記繊維強化樹脂シートと前記プリプレグとを一体化せしめ、厚さ1mm以上10mm未満であるシート状のプレス成形材料を得ることを特徴とするプレス成形材料の製造方法。
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