JP2017205878A - プレス成形材料およびその製造方法 - Google Patents

プレス成形材料およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017205878A
JP2017205878A JP2016097639A JP2016097639A JP2017205878A JP 2017205878 A JP2017205878 A JP 2017205878A JP 2016097639 A JP2016097639 A JP 2016097639A JP 2016097639 A JP2016097639 A JP 2016097639A JP 2017205878 A JP2017205878 A JP 2017205878A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
molding material
thermoplastic resin
prepreg
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016097639A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6816382B2 (ja
Inventor
雅弘 橋本
Masahiro Hashimoto
雅弘 橋本
大目 裕千
Hirochi Ome
裕千 大目
彰彦 白波瀬
Akihiko Shirahase
彰彦 白波瀬
細川 直史
Tadashi Hosokawa
直史 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2016097639A priority Critical patent/JP6816382B2/ja
Publication of JP2017205878A publication Critical patent/JP2017205878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6816382B2 publication Critical patent/JP6816382B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】スタンピング成形において、厚物成形に対応可能であり、金型上での成形材料の温度低下が抑制されることにより、複雑形状への追従性が改善されたプレス成形材料及びその製造方法の提供。【解決手段】強化繊維基材と熱可塑性樹脂(a)からなる繊維強化樹脂シートが、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなるプリプレグの少なくとも一方の表面に配置された成形材料であって、前記の繊維強化樹脂シートのスプリングバック率が200%以上1000%未満であり、かつ、前記のプリプレグのスプリングバック率が90%以上200%未満であるプレス成形材料。繊維強化樹脂シートのスプリングバック後の厚さが0.2mm以上10mm未満であるプレス成形材料。【選択図】なし

Description

本発明は、スタンピング成形に供すことができる繊維強化熱可塑性樹脂によるプレス成形材料とその製造方法に関するものである。より具体的には、本発明は、特に厚物成形品の製造が容易であり、リブやボス等の複雑形状へ追従することができ、かつ表面概観に優れた成形品が得られる、自動車構造材や航空機部材およびスポーツ用具等に好適に用いることが可能な繊維強化熱可塑性樹脂によるプレス成形材料およびその製造方法に関するものである。
繊維強化熱可塑性樹脂の前駆体として、強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸させたプリプレグが広く用いられている。プリプレグをヒーター等で加熱し、プリプレグを構成する熱可塑性樹脂を溶融状態にした後、熱可塑性樹脂のガラス転移点を下回る温度温調された金型内で圧縮することにより所定形状を付与するスタンピング成形が、主要な成形方法として挙げられる。従来、この種の材料における技術課題は、必要となる力学特性を満足させつつ、複雑形状への追従性をいかに高めるかとの点にあり、これまで多くの技術検討がなされてきた。
従来、単繊維状に分散した炭素繊維、マトリックス樹脂を熱可塑性樹脂としたシート状の成形材料において、繊維長の長さや量を変えることにより力学特性を調節する方法が提案されている(特許文献1参照。)。しかしながら、この提案により、高い力学特性を与えようと繊維の量や長さを増した構成は、加熱され、熱可塑性樹脂が軟化状態にある成形材料の流動性を低下させることから、複雑形状の成形性に劣ることになる。
これに対し、軟化した成形材料の流動性を高めるために、溶融粘度の低いマトリックス樹脂を用いる方法や、融点やガラス転移温度が低いマトリックス樹脂を選択する方法は公知である。しかしながら、これらの方法は、いずれも成形品の高温物性の低下を招くことから、適用が制限されているのが実情である。
また、成形材料の流動性を高める成形プロセスとして、金型を高温に加熱して成形し、次いで冷却して成形品を得る方法が提案されている(特許文献2および3参照。)。この提案では、成形材料を加圧して形状を付与する際に、成形材料の温度が保たれ、突起部への材料流動が補助されるとしている。しかしながら、この提案では、冷却機能を備える型の形状設計が制約を受けることに加え、冷却設備に過多なコストを要すとの側面がある。
また別に、スタンピング成形で低い金型温度を許容でき、かつ形状成形性を与える方法として、熱可塑性樹脂を強化繊維に含ませたプリプレグと空隙率の高いシート状物との積層体が提案されている(特許文献4参照。)。この提案によれば、予熱された積層体を金型内に移送した際、シート状物が断熱層として作用し、金型に接触した際の積層体の温度低下が抑制され、複雑形状に対応できるとしている。しかしながら、この提案構成では、スタンピング成形の予熱時に材料内部へ熱を伝えることが必然的に難しくなる。よって、材料内の均一な温度分布を得るために、長い予熱時間を要すようになる。また、断熱層として、繊維状物を利用する場合には断熱層へ樹脂をうまく含浸させることが難しく、樹脂不織布を利用する場合には成形品表面に局所的な樹脂リッチを生じ、いずれにせよ外観を損ないやすいという課題がある。
また、スタンピング成形可能な、分散された長繊維の炭素繊維からなるマット基材に、熱可塑性樹脂を含浸させた成形材料が提案されている(特許文献5参照。)。しかしながら、この種の成形材料を加熱すると、炭素繊維の反発力から成形材料は膨張する。このように膨張され、空気を含んだ材料は熱を伝えにくくなるため、材料の表面温度と内部温度に差が生じるようになる。特に、厚みが厚い成形品を得ようとすると、成形材料を厚くする必要があり、内部温度が十分に高くなる前に、膨張した表層のみが加熱されて樹脂の顕著な熱分解を生じやすいという課題がある。
特許文献1:国際公開第2010/013645号パンフレット
特許文献2:特許第3977565号公報
特許文献3:特許第4121833号公報
特許文献4:国際公開第2015/083820号パンフレット
特許文献5:国際公開第2012/165076号パンフレット
そこで本発明の目的は、従来技術に見られる課題を解決しようとするものであって、スタンピング成形において、厚物成形に対応可能であり、金型上での成形材料の温度低下が抑制されることにより、複雑形状への追従性が改善されたプレス成形材料とその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決せんとするものであり、本発明のプレス成形材料は、強化繊維基材と熱可塑性樹脂(a)からなる繊維強化樹脂シートが、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなるプリプレグの少なくとも一方の表面に配置された成形材料であって、前記の繊維強化樹脂シートのスプリングバック率が200%以上1000%未満であり、かつ、前記のプリプレグのスプリングバック率が90%以上200%未満であることを特徴とするプレス成形材料である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の繊維強化樹脂シートは、実質的に空隙を含まないことである。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の繊維強化樹脂シートのスプリングバック後の厚みは、0.2mm以上10mm未満である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の補強繊維はチョップド繊維束である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、(V)前記のチョップド繊維束を構成する単繊維の本数は、200本以上3000本未満である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記のチョップド繊維束を構成する短繊維の長さは、2mm以上50mm未満である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の強化繊維基材に含まれる長さ10mm以上200mm未満の強化繊維の割合は、強化繊維基材全体の55質量%以上である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の強化繊維基材において、80本以上2000本以下の強化繊維が集合してなる繊維集合体の割合が、強化繊維基材全体の3%以上60質量%以下である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の繊維強化樹脂シートから測定される熱可塑性樹脂(a)の発熱温度は、前記のプリプレグから測定される熱可塑性樹脂(b)の発熱温度以下である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の熱可塑性樹脂(a)は、前記の熱可塑性樹脂(b)と同種の樹脂である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の繊維強化樹脂シートは、熱可塑性樹脂(a)または熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により前記プリプレグと接着されてなることである。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記のプリプレグを構成する補強繊維の目付けは、100gsm以上10000gsm未満である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記のプレス成形材料の面内における負荷方向ごとの曲げ弾性率の変動係数は、15%以下である。
本発明のプレス成形材料の好ましい態様によれば、前記の成形材料の厚みは、1mm以上10mm以下である。
本発明のプレス成形材料の製造方法は、(1)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなるフィルムおよび/または不織布を積層した予備基材を得る工程、または、(2)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなる粒子を散布した予備基材を得る工程を含み、前記予備基材を、補強繊維のチョップド繊維束に熱可塑性樹脂(b)を含ませたプリプレグの少なくとも一方の表面に積層し、前記熱可塑性樹脂(a)および/または前記熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱して積層の厚さ方向に加圧することにより、実質的に空隙を含まない繊維強化樹脂シートの層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂(a)または前記熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により、前記繊維強化樹脂シートと前記プリプレグとを一体化せしめ、厚さ1mm以上10mm未満であるシート状のプレス成形材料を得ることを含む成形材料の製造方法である。
本発明は、強化繊維基材と熱可塑性樹脂(a)からなる繊維強化シートが、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなるプリプレグの少なくとも一方の表面に配置された成形材料であって、前記の繊維強化樹脂シートのスプリングバック率が200%以上1000%未満であり、かつ、前記のプリプレグのスプリングバック率が90%以上200%未満のプレス成形材料である。次に、本発明の実施形態の詳細を説明する。
[繊維強化シート]
繊維強化熱可塑性樹脂のスタンピング成形は、構成要素である熱可塑性樹脂の融点あるいはガラス転移温度以上の温度に成形材料をIRヒーター等で加熱した後、熱可塑性樹脂の融点あるいはガラス転移温度以下の温度に調整した金型内で圧縮することにより、所定の形状を持った成形品を得る方法である。熱可塑性樹脂の熱により可塑化し、冷却により速やかに固化するとの特徴を利用したこのスタンピング成形法は、オートクレーブ等を用いる成形方法に比べて成形時間を大幅に短縮できるととともに、射出成形法に比べて繊維量を高くできるとの利点から、強度を高めた形品を得るのに適している。
一方、スタンピング成形において、成形材料が金型キャビティを満たす前に熱可塑性樹脂の固化を生じてしまうと、材料の充填不良を生じる場合がある。一般に、金型への接触面積が広く、かつ肉薄であるリブ等の構造では、金型による冷却が速やかに進むことからこの種の成形不良を生じやすい。
成形中の樹脂粘度を適正範囲に保ち、賦形性を高めるには、成形材料の表層に金型からの伝熱を減じるための断熱層を持つことが望ましい。また、この断熱層は、賦形完了後に速やかに内部から吸熱して樹脂を固化へと導くことが望ましい。
本発明のプレス成形材料は、この断熱層として、プリプレグの表面の少なくとも一方に配置された繊維強化樹脂シートを有する。断熱性を高めるという観点から、プリプレグの総表面積に対し、繊維強化樹脂シートで50%以上300%以下の範囲を覆うことが好ましく、さらに好ましくは80%以上100%以下の範囲を覆うことである。
本発明で用いられる繊維強化樹脂シートのスプリングバック率は、200%以上1000%未満である。スプリングバック率(C)は、軟化状態にある繊維強化樹脂シートの膨張の程度を表す指標であり、23℃の温度での繊維強化樹脂シートの厚み(T1)と、繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)の融点から40℃高い温度での繊維強化樹脂シートの厚み(T2)を用いて、次式で表される。
・C=T2/T1×100(%)
スタンピング成形型とプリプレグとの間に、規定のスプリングバック率を持った断熱層として機能する強化繊維樹脂シートを配した成形材料の構成とすることにより、金型から受ける冷却によるプリプレグの温度低下が効果的に抑制される。このことは成形材料の型内における流動可能時間が長くなることを意味し、本発明のプレス成形材料の優れた形状追従性が達成される。
繊維強化樹脂シートのスプリングバック後の厚みは、0.2mm以上10mm未満であることが好ましい。この厚みが0.2mmよりも大きい厚みであれば、成形型からの冷却を受ける成形材料において断熱層の機能を得ることが可能となる。また厚みが10mm未満の厚みであれば、予熱中の成形材料において繊維強化樹脂シートがプリプレグへの伝熱を遮蔽することによる予熱効率の悪化を緩和することができる。スプリングバック後の厚みは、より好ましくは0.3mm以上5mm未満であり、さらに好ましくは0.5mm以上4mm未満である。
さらに、成形材料の予熱時の伝熱を高めるために、繊維強化樹脂シートに好ましい特徴を持たせることもできる。予熱中には、成形材料が表層から温められて次第に内部へと熱が流入していくため、成形材料の表装と内部で温度勾配が生じるようになる。成形材料内の温度分布の均一性を高め、予熱時間の短縮を図る上では、予熱の当初において熱可塑性樹脂シートが隣接するプリプレグへの伝熱を補助すべきである。このため、本発明で用いられる繊維強化樹脂シートは、実質的に空隙を含まないことが好ましい態様である。空隙を含まないことで、繊維強化樹脂シートの熱伝導率が高められ、ヒーター熱源とプリプレグの間に繊維強化樹脂シートが介在する場合においても良好な伝熱を達成できるようになる。ここで、実質的に空隙を含まないとは、繊維強化樹脂シートの断面における空隙の面積が、シートの領域に対して0%以上10%未満であることを言う。この空隙率は、より好ましくは0%以上8%未満であり、さらに好ましくは0%以上5%未満である。
成形材料の予熱が終了された時点で、繊維強化樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂の発熱反応を持つように調製することもできる。この構成は、予熱後の成形材料の温度低下をさらに抑制できる態様の一つである。すなわち、強化繊維樹脂シートに測定される熱可塑性樹脂(a)の発熱温度は、前記のプリプレグに測定される熱可塑性樹脂(b)の発熱温度以下であることが好ましい。この特徴を有する成形材料は、その予熱において、樹脂成分と空気中の酸素との反応に起因する発熱を、金型と接する繊維強化樹脂シートのみに誘起できるようになる。この構成においては、成形材料を予熱炉から取り出してプレス機へ搬送する際や、金型上での待機時間における成形材料の冷却が抑制できるため、成形型内での材料の流動時間を延ばすことができるようになる。この成形上の利点を得るには、繊維強化樹脂シートから測定される発熱温度とプリプレグから測定される発熱温度との差が5℃以上であることが好ましく、より好ましくは10℃以上であり、さらに好ましくは20℃以上である。その上限には特に制限はないが、一般に200℃を例示することができる。
繊維強化樹脂シートあるいはプリプレグの発熱温度は、次のようにして確認することができる。まず、熱電対を表面に添付した測定対象をIRヒーター中で加熱し、熱電対の指示値が所定の温度まで上昇した後、対象をIRヒーターから取り出して23℃の温度の空気中で静置する。その後、熱電対の指示温度が加熱終了時点の温度を上回れば樹脂の発熱反応が生じたと判断する。ヒーター中での加熱の程度を低温から高温へ変えながら試験を繰り返し、発熱反応を生じた温度を発熱温度として求める。これら一連の操作は、空気雰囲気下で実施する。
繊維強化樹脂シートの発熱温度を制御するには、熱可塑性樹脂(a)に酸化防止剤等の種々添加剤を含ませることにより、予熱中の樹脂の発熱の挙動を変える公知の方法を利用することができる。また、強化繊維樹脂シートにおいて、予熱時のスプリングバックが顕著であるものほど、空気との接触面積が大きくなるので発熱反応を呈しやすい傾向にある。このため、繊維強化樹脂シート中の繊維の形態や種類を適宜調整することによって、繊維強化樹脂シートの発熱温度を調節することもできる。
本発明において、繊維強化樹脂シートに用いられる熱可塑性樹脂(a)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)および液晶ポリエステル等のポリエステルや、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリブチレン等のポリオレフィンや、ポリオキシメチレン(POM)、ポリアミド(PA)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)などのポリアリーレンスルフィド、ポリケトン(PK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂、および液晶ポリマー(LCP)などの結晶性樹脂、スチレン系樹脂の他、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリサルホン(PSU)、ポリエーテルサルホン、およびポリアリレート(PAR)等の非晶性樹脂、その他、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、更にポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、ポリイソプレン系およびフッ素系樹脂、およびアクリロニトリル系等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体および変性体等から選ばれる熱可塑性樹脂が挙げられる。
中でも、得られる成形品の軽量性の観点からはポリオレフィンが好ましく、強度の観点からはポリアミドが好ましく、表面外観の観点からはポリカーボネートやスチレン系樹脂のような非晶性樹脂が好ましく、耐熱性の観点からはポリアリーレンスルフィドが好ましく、そして、連続使用温度の観点からはポリエーテルエーテルケトンが好ましく、さらに耐薬品性の観点からはフッ素系樹脂が好ましく用いられる。
熱可塑性樹脂(a)は、熱硬化性樹脂を混合したブレンド物を使用することができる。さらに樹脂成分には、その用途に応じて、更に、充填材、導電性付与材、難燃剤、難燃助剤、顔料、染料、滑剤、離型剤、相溶化剤、分散剤、結晶核剤、可塑剤、熱安定剤、酸化防止剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、流動性改質剤、発泡剤、抗菌剤、制振剤、防臭剤、摺動性改質剤、および帯電防止剤等を添加することができる。とりわけ、用途が電気機器、電子機器、自動車および航空機などの場合には、難燃性が要求される場合があり、リン系難燃剤、窒素系難燃剤および無機系難燃剤が好ましく添加される。このように、樹脂成分の中に、熱可塑性樹脂以外の成分が含まれる場合、熱可塑性樹脂を用いた効果が損なわれないようにするため、樹脂成分中の熱可塑性樹脂の含有量は60質量%以上とすることが好ましい。
熱可塑性樹脂(a)にブレンドする熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル、ビニルエステル、エポキシ、フェノール(レゾール型)、ユリア・メラミン、およびポリイミド等の樹脂、これらの共重合体、変性体、および、これらの少なくとも2種類をブレンドした樹脂が挙げられる。中でも、得られる成形品の力学特性の観点からエポキシ樹脂が好ましく用いられる。また、プリプレグは成形工程で硬化させるため、用いる熱硬化性樹脂のガラス転移温度は80℃以下であることが好ましく、より好ましくは70℃以下であり、さらに好ましくは60℃以下である。
本発明で用いられる繊維強化樹脂シートは、強化繊維基材に熱可塑性樹脂をホットメルト法で含浸させて作製することができる。ホットメルト法とは、加熱され、溶融状態にある熱可塑性樹脂を、無機繊維集合体における繊維同士の間隙に圧力含浸することであり、一般には加熱されたプレス面盤の間で加圧する方法や、間隔が調整されたカレンダーロール間を通す方法、およびダブルベルトプレスを用いる方法を例示することができる。
強化繊維基材を得る方法としては、カーディングやエアレイドを好ましく利用できる。本発明でいうカーディングとは、不連続な繊維の集合体をくし状のもので概略同一方向に力を加えることにより、不連続な繊維の方向を揃える他、繊維を開繊する操作のことをいう。一般的には、針状の突起を表面に多数備えたロールおよび/またはのこぎりの刃状の突起を有するメタリックワイヤを巻きつけたロールを有するカーディング装置を用いて行う。
また、エアレイドに関しても一般的なものを用いることができる。このエアレイドは、カットした無機繊維束単体もしくはカットした無機繊維束と熱可塑性樹脂繊維を管内に導入し、圧縮空気を吹き付け繊維束を開繊させる方法や、ピンシリンダー等によって物理的に繊維束を開繊させる方法などによって開繊、拡散および定着させた強化繊維基材を得る工程である。
強化繊維基材は、熱可塑性樹脂の繊維状物を含んでいることが好ましい態様である。熱可塑性樹脂の繊維状物は無機繊維と交絡させることにより、強化繊維基材が柔軟となり、ほつれや破れへの耐性を高めることができる。このような強化繊維基材を得るには、上述のカーディングやエアレイドに、無機繊維単体あるいは無機繊維と熱可塑性樹脂繊維を混合して投入する方法を例示することができる。
強化繊維基材は、その強化繊維基材に含まれる長さ10mm以上200mm未満の強化繊維の割合が、強化繊維基材全体の55質量%以上であることが好ましい。長さが10mm以上であれば、強化繊維樹脂シートの中で曲がった状態で存在する繊維を残すことができる。加熱され、軟化した強化繊維樹脂シート中で繊維が伸びる作用を利用することで、適正なスプリングバック率へと制御することが容易となる。また、長さが200mm未満であれば、過度に屈曲する繊維の量を減らすことができ、成形品の強度を高める上で適切である。長さは、より好ましくは15mm以上100mm未満であり、さらに好ましくは20mm以上70mm未満である。
強化繊維基材は、2000本以上の強化繊維が束状となり集合してなる繊維集合体の割合が、強化繊維基材全体の0質量%以上10質量%未満であることが好ましい。
さらに、強化繊維基材は、80本以上2000本以下の強化繊維が束状となり集合してなる繊維集合体の割合が、強化繊維基材全体の3質量%以上60質量%未満であることが好ましい。当該範囲の本数が集合した繊維集合体は、繊維強化樹脂シートのスプリングバック特性と流動性に影響をもたらす。
短繊維とした強化繊維が束状となり集合してなる繊維集合体の質量比が大きすぎると、予熱により軟化した繊維強化樹脂シート中において繊維間の反発が不十分となることから、適切なスプリングバックを得られない場合がある。一方、繊維集合体の質量比が小さすぎると、繊維強化樹脂シートの成形流動では、交差する単繊維の接触点で摩擦による抵抗が生じることから、単繊維状の強化繊維が多いと流動性が低下する場合がある。スプリングバック特性と流動性を両立させるために、より好ましくは強化繊維基材全体の5%以上55質量%以下であり、さらに好ましくは強化繊維基材全体の7%以上50質量%以下である。
繊維強化樹脂シートの強化繊維の体積含有率は、5%以上60%未満であることが好ましく、より好ましくは15%以上50%未満であり、さらに好ましくは25%以上45%未満である。好ましい範囲内で、樹脂に満たされた美観に優れる表面とする場合には低い含有率を選び、また、力学特性を高める目的やスプリングバックを高める目的では高い含有率を選ぶことができる。
繊維強化樹脂シートに用いられる強化繊維としては、例えば、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、ボロン繊維、金属繊維、天然繊維、および鉱物繊維などを使用することができ、これらは1種または2種以上を併用することができる。
中でも、比強度と比剛性が高く軽量化効果の観点から、PAN系、ピッチ系およびレーヨン系などの炭素繊維が好ましく用いられる。また、得られる成形品の経済性を高めるという観点から、ガラス繊維を好ましく用いることができる。とりわけ、力学特性と経済性のバランスの観点から、炭素繊維とガラス繊維を併用することが好ましい態様である。さらに、得られる成形品の衝撃吸収性や賦形性を高めるという観点から、アラミド繊維を好ましく用いることができる。とりわけ、力学特性と衝撃吸収性のバランスの観点から、炭素繊維とアラミド繊維を併用することが好ましい態様である。また、得られる成形品の導電性を高めるという観点から、ニッケルや銅やイッテルビウムなどの金属を被覆した強化繊維を用いることもできる。
[プリプレグ]
本発明で用いられるプリプレグは、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなり、このプリプレグのスプリングバック率は、90%以上200%未満である。プリプレグが本発明のスプリングバック率を有するとき、成形材料の予熱時にプリプレグが膨張することがなくなる。このことは、成形材料において予熱時間が顕著に短縮されるとの利点に寄与している。さらに、プリプレグとしては、実質的に空隙を有さない構成であることが好ましい。このようすると、プリプレグ内部に断熱効果を示す空気が介在することによる熱伝達の阻害を生じることがない。その空隙率は、好ましくは0%以上10%未満であり、より好ましくは0%以上8%未満であり、さらに好ましくは0%以上5%未満である。
プリプレグに用いられる補強繊維の形態は、プリプレグの製造の条件によって適宜調整され、例えば、連続繊維やチョップド繊維束等を用いることができる。
補強繊維を連続繊維としたプリプレグによる成形材料は、その成形品が負荷にさらされたときに繊維が持つ強度を利用しやすいため、高強度である構成として例示することができる。また、連続繊維としたプリプレグは、その連続繊維が同じ方向に並んだ一方向プリプレグや、連続繊維が織られた形態の織物プリプレグ、もしくは連続繊維が編まれたブレーディングに樹脂を含浸した構成として例示することができる。
このようなプリプレグを得るには、熱可塑性樹脂を加熱溶融して、繊維強化材に含浸させる方法(溶融含浸法)、粉末状の熱可塑性樹脂を流動床法や懸濁法によって繊維強化材に塗布・融着させる方法(パウダー法)、および熱可塑性樹脂を溶液化し、繊維強化材に含浸後溶媒を除去する方法(溶液含浸法)等があり、いずれの方法も用いられるが、製造の効率やプリプレグの内部ボイドを効果的に減らせるという観点から、溶液含浸法が好ましく用いられる。
一方、補強繊維を不連続繊維としたプリプレグによる成形材料は、成形時に補強繊維の突っ張りが解消され、プリプレグの流動性が高められるので、賦形性を高めることができる。補強繊維による強化効率を高めるという観点では、プリプレグの厚さ方向を向く繊維量を少なくし、プリプレグの面内方向を向く繊維量を増やすことが望ましい。
このようなプリプレグの作製方法としては、連続した強化繊維に熱可塑性樹脂を含浸したテープを長手方向に切断した小片をシート状に散りばめて、次いでシート状物をホットプレスにより小片を一体化させる方法を例示することができる。また、ホットメルト法、すなわち、カットした強化繊維をシート状に散りばめた繊維基材を用意し、繊維、フィルム、不織布あるいは粒子の形態である熱可塑性樹脂を、その繊維基材の少なくとも一方の表面に配置して、所定温度で熱可塑性樹脂を流動状態とした後、圧縮力を加えて熱可塑性樹脂を強化繊維に含浸してプリプレグを製造する方法を利用することができる。
プリプレグの面内における強化繊維の繊維配向は、プリプレグの製造条件によって適宜調整される。
プリプレグ中で特定方向に向く繊維が多い場合には、固さや成形時の流れやすさの異方性を持つようになるので、方向ごとの特性を平均化する目的で繊維角を変えて積層したプリプレグ積層体を、本発明のプリプレグとして用いることができる。プリプレグ積層体を用いる場合、その積層間においてプリプレグ同士が接着されてなることが、本発明のプレス成形材料としてのハンドリング特性を高める上では好ましい態様である。
不連続繊維がプリプレグの面内ランダムに配置されている構成は、プリプレグの積層により異方性を低減させるとの工程を省くことができるため望ましい形態である。ここで、面内ランダムとは、プリプレグの面内における繊維の配向角を測定し、10度刻みの区間ごとに存在する繊維量において、その変動係数が20%未満であることを意味する。測定は、プリプレグを厚さ方向に研磨し、光学顕微鏡で繊維の角度と長さを測り、配向角の区間ごとの繊維長さを足し合わせたヒストグラムを作成することで実施できる。
前記の補強繊維がチョップド繊維束であるプリプレグは、本発明の好ましい態様の一つとして例示することができる。この場合、成形時の流動では繊維束同士が離れることによる柔軟性を示すようになり、流動性が高まる。また、束内では補強繊維が同一方向を向いているため、束内の繊維充填を高めることもでき、弾性率が明確に向上された成形品を得ることができる。
プリプレグに用いられる好ましい補強繊維の体積含有率は、好ましくは20%以上65%未満であり、より好ましくは25%以上55%未満であり、さらに好ましくは30%以上50%未満である。上述したように、チョップド繊維束の形態は補強繊維の充填効率に優れることから、補強繊維の補強効果を引き出すのに好適である。繊維強化樹脂シートよりも高い繊維体積含有率をプリプレグに与えることは、成形品の剛性を改善する上で効果的である。
ここで、前記のチョップド繊維束を構成する単繊維の本数が3000本以上であるチョップド繊維束が、実質的に含まれていないことが好ましい。好ましい範囲内の単繊維本数でチョップド繊維束を構成することにより、断熱層としての機能を高めることができる。
前記のチョップド繊維束を構成する単繊維の本数が、200本以上3000本未満であるチョップド繊維束は、補強繊維全体の50%以上100%未満であることが好ましい。適切な範囲内に束を構成する単繊維の本数が制御されることにより、プリプレグ中でチョップド繊維束が均一に充填されるようになる。その結果、熱可塑性樹脂が単独で存在する部位(いわゆる樹脂リッチ)を小さくすることができる。この特徴は、成形品の強度を改善する効果がある。
前記のチョップド繊維束の長さは、2mm以上50mm未満であることが好ましい。チョップド繊維束が積荷できる荷重は、束長を長くするほどに高まるため、繊維強度を引き出すに有利である反面、長すぎる束長は流動性の悪化をもたらす。チョップド繊維束の長さは、両者のバランスを図る上では、より好ましくは5mm以上20mm未満であり、さらに好ましくは10mm以上15mm未満である。
補強繊維としてチョップド繊維束を用いる場合、補強繊維は、チョップド繊維束がランダムに散布されたシート状物であることが好ましい。シート状物に含まれるチョップド繊維束は、プレス成形材料からなる成形品の力学特性を高める観点から、面内方向を向く繊維量を増やすことが望ましい。
プリプレグに含まれる補強繊維の量は、シート状物とした場合における補強繊維の目付け量として、100gsm以上10000gsm未満であることが好ましい。補強繊維束に熱可塑性樹脂を含浸した小片あるいはチョップド繊維束を前駆体とするプリプレグにおいては、補強繊維としての目付けが小さすぎると、プリプレグの面内に補強繊維が存在しない空孔を生じる場合がある。目付けを好ましい範囲の下限値以上とすることにより弱部としての空孔を排除することができるようになる。また、目付けが好ましい範囲の条件未満であれば、成形の予熱において内部へ熱を均一に伝えることができるようになる。目付けは、構造としての均一性と伝熱の均一性を両立させる上で、より好ましくは200gsm以上6000gsm未満であり、さらに好ましくは400gsm以上4000gsm未満である。補強繊維の目付け量の測定は、補強繊維のシート状物から10cm角の領域を切り出し、その質量を測ることで実施する。測定はシート状物の異なる部位について10回行い、その平均値を補強繊維の目付け量として採用する。
プリプレグとしては、熱可塑性樹脂による未含浸の部位を含んだプリプレグを用いることもできる。ここで未含浸の部位とは、補強繊維の表面に熱可塑性樹脂が付着していない補強繊維を含んだ部位のことである。本発明におけるプレス成形材料の設計パラメーターが、その好ましい範囲内に調整されるとき、プリプレグに由来する成形品の層はスタンピング成形を経ることにより熱可塑性樹脂に含浸され、健全な部位として所望の特性を発現しうる。
プリプレグに用いられる補強繊維としては、前記の繊維強化樹脂シートを構成する強化繊維と同様に選択することができる。とりわけ、比強度と比剛性が高く軽量化効果の観点から、PAN系、ピッチ系およびレーヨン系などの炭素繊維が好ましく用いられる。
プリプレグに使用される熱可塑性樹脂(b)としては、前記の繊維強化樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂(a)と同様に選択することができる。このとき、プリプレグに測定される熱可塑性樹脂(b)の発熱温度は、強化繊維樹脂シートの場合と同様に、熱可塑性樹脂(b)に酸化防止剤等の種々添加剤を含ませることにより、その発熱挙動を変える方法を利用することができる。また、プリプレグ中の補強繊維の形態や種類を調節することでも発熱温度を調節することができる。
さらに、プリプレグに含まれる熱可塑性樹脂(b)に、繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)と同種である熱可塑性樹脂を選択することは、本発明のプレス成形材料において、繊維強化樹脂シートとプリプレグとの密着を高めるという観点から好ましい態様である。この場合、分子量を変えた熱可塑性樹脂をそれぞれ繊維強化樹脂シートとプリプレグに使用することにより、各々に測定される発熱温度の傾向を調節することができる。
[プレス成形材料]
本発明のプレス成形材料は、オートクレーブ法、プレス成形法およびスタンピング成形法など、各種圧縮成形に広く利用することができる。一方、プレス成形材料は、上記の圧縮成形の前工程として実施されるプレス成形材料の裁断や、裁断されたプレス成形材料を搬送する工程において、適切なハンドリング性を備えていることが重要である。すなわち、プリプレグの表面の少なくとも一方に配置された繊維強化樹脂シートがプリプレグと接着されていることが好ましい。このような構成では、プリプレグと繊維強化樹脂シートの相対的な位置関係が、工程間に亘り維持されるようになる。成形型キャビティにおける部位ごとのチャージ率が適正化されることにより、成形品の歩留まりの向上に効果をもたらす。
また、繊維強化樹脂シートは、熱可塑性樹脂(a)または熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物によりプリプレグと接着されてなることが好ましい。接着を担う要素が成形品のマトリックス樹脂と同一であることにより、接着を担う要素はマトリックス樹脂に分散されることになるため、成形品中で独自の相を形成することがなくなる。引いては、接着を担う要素からの層間割れの発生を抑制できるようになる。繊維強化樹脂シートとプリプレグの弾性的な特性が異なるときには、層間に熱ひずみによるせん断力が生じるようになるが、この熱ひずみを吸収する効果を発揮することができる。
前記の接着の方法としては、例えば、振動溶着や超音波溶着等を用いて、プリプレグと繊維強化樹脂シートとをスポット接着する方法を例示することができる。プリプレグと繊維強化樹脂シートとを積層し、ダブルベルトプレスやカレンダーロール間で、加熱し加圧して接着する方法も好ましく用いられる。
さらに、接着された繊維強化樹脂シートとプリプレグとの接着面において、繊維強化樹脂シートの構成部位の一部が、プリプレグに嵌合してなることが好ましい態様である。このようにすることにより、プリプレグの表面粗さがプリプレグを構成する要素によって乱される場合においても、繊維強化樹脂シートが荒さを吸収することによって、滑らかな成形品表面を得ることが可能である。嵌合は、繊維強化樹脂シートを構成する強化繊維と熱可塑性樹脂あるいはその両者によってなされても良く、特に、強化繊維と熱可塑性樹脂の両者がプリプレグに対して嵌合している形態は、成形品の概観が優れることに加え、接着面の強度が高まるとの利点もある。嵌合の程度は、0.01mm以上2.0mm未満が好ましく、さらに好ましくは0.1mm以上2.0mm未満である。
本発明のプレス成形材料の面内における負荷方向ごとの曲げ弾性率の変動係数は、15%以下であることが好ましい。変動係数を好ましい範囲内とすることにより、プレス成形材料は力学的に等方性を示し、部材形状や荷重方向に応じた積層設計を省くとの利点を付与できるため、部材の製造効率を改善することができる。
本発明のプレス成形材料を製造する方法としては、次の製造方法を好ましく利用することができる。すなわち、(1)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなるフィルムおよび/または不織布を積層した予備基材を得る工程、または、(2)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなる粒子を散布した予備基材を得る工程を含み、前記予備基材を、補強繊維のチョップド繊維束に熱可塑性樹脂(b)を含ませたプリプレグの少なくとも一方の表面に積層し、前記熱可塑性樹脂(a)および/または前記熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱して積層の厚さ方向に加圧することにより、実質的に空隙を含まない繊維強化樹脂シートの層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂(a)または前記熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により、前記繊維強化樹脂シートと前記プリプレグとを一体化せしめ、厚さ1mm以上10mm未満であるシート状のプレス成形材料を得ることを含む成形材料の製造方法である。
繊維強化樹脂シートの前駆体である前記の予備基材に、強化繊維を含む基材に熱可塑性樹脂(a)からなるフィルムおよび/または不織布を積層した予備基材を用いることは、フィルムあるいは不織布が目付け精度に優れるとの利点により、形成された強化繊維樹脂シートの部位ごとの繊維体積含有率が適切に制御され、力学的な特性のバラつきが効果的に抑制されるため好ましい態様である。一方、強化繊維を含む基材に熱可塑性樹脂(a)からなる粒子を散布した予備基材を用いることは、熱可塑性樹脂(a)のフィルムや不織布に加工するプロセスを省略できるので、製造効率を高めることができる。
前記の予備基材を、補強繊維のチョップド繊維束に熱可塑性樹脂(b)を含ませたプリプレグの少なくとも一方の表面に積層し、熱可塑性樹脂(a)および/または熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱して積層の厚さ方向に加圧することにより、実質的に空隙を含まない繊維強化樹脂シートの層を形成することができる。プリプレグが凹凸状の表面を持つ場合においても、予備基材がその凹凸を埋めるようにして繊維強化樹脂シートを形成するようになるので、表面概観に優れたプレス成形材料が得られるようになり、引いては美観に優れる成形品を得るのに適している。
前記のプリプレグに代えて、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)とを含むプリプレグ前駆体を配置することも好ましい態様である。プリプレグ前駆体の形成には、例えば、補強繊維からなる基材に熱可塑性樹脂(b)の粒子を散布した混合体を用いる方法や、補強繊維からなる基材に熱可塑性樹脂(b)の不織布やフィルムを積層した積層体を用いる方法を例示することができる。
このようなプリプレグ前駆体を用いることにより、それぞれ独自の層としてのプリプレグおよび繊維強化樹脂シートが同時に形成できるようになり、プロセスの簡略化に有利である。この場合、前記の加圧の工程において、プリプレグおよび繊維強化樹脂シートは、熱可塑性樹脂(a)および熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱されてなることが好ましい。好ましい態様である実質的にボイドを含まないプリプレグとなすには、加圧や加熱の条件が適宜調整される。
前記の加圧の工程において、熱可塑性樹脂(a)または熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により繊維強化樹脂シートとプリプレグとが一体化されることが好ましい。一体化とは、繊維強化樹脂シートとプリプレグとが、これらの独自の層としての層間において、層間の全部あるいは一部が接着されている様子を意味する。このような構成をとることにより、プレス成形材料の裁断や搬送の工程における取り扱い性が高まるようになる。また、プレス成形材料において、熱可塑性樹脂(a)または熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により繊維強化樹脂シートとプリプレグとが一体化されうるとの特徴は、プレス成形材料からなる成形品においても層間が密に接着されることを意味し、成形品としての層間が高強度を示すようになるとの利点も有している。
本発明のプレス成形材料の厚みは、1mm以上10mm以下であることが好ましく、より好ましくは1.5mm以上8mm以下であり、さらに好ましくは2mm以上5mm以下である。厚みが好ましい範囲内にあることにより、プレス成形材料の内部まで均一に熱を伝えることが容易となり、引いては概観に優れる成形品が得られるようになる。
本発明のプレス成形材料は、シート状であることが好ましい。シート状であるということは、成形品を適正な厚みとするために、プレス成形材料を、プレス成形材料あるいは他種材料と積層したりすることもできる。
本発明のプレス成形材料は、経済性の観点から長尺であることが好ましく、長尺方向の長さは、好ましくは50cm以上であり、より好ましくは5m以上であり、さらに好ましくは10m以上である。長尺方向の長さの上限については特に制限はないが、500m以下であることが一般的に例示できる。
得られる成形品の意匠性を改善する観点から、本発明のプレス成形材料の表面に、加飾フィルム、透明フィルムおよび色調フィルムからなる群から選択された少なくとも一種を接着することが好ましい。ここで、加飾フィルムとは、そのフィルム表面に、意匠および/または幾何学的紋様を有していることが好ましい態様として例示することができる。また、透明フィルムとは、そのフィルムの可視光線の透過率が80〜100%の樹脂を用いることが好ましい態様として例示することができる。また、色調フィルムとは、有機系および/または無機系の顔料や着色剤を含有することが好ましい態様として例示することができる。その他、必要に応じ、光沢フィルム、プリントフィルム、帯電防止フィルム、遮光フィルム、および耐熱フィルムなどを用いることができる。
本発明のプレス成形材料を用いて得られる成形品の用途としては、例えば、「パソコン、ディスプレイ、OA機器、携帯電話、携帯情報端末、ファクシミリ、コンパクトディスク、ポータブルMD、携帯用ラジオカセット、PDA(電子手帳などの携帯情報端末)、ビデオカメラ、デジタルビデオカメラ、光学機器、オーディオ、エアコン、照明機器、娯楽用品、玩具用品、その他家電製品などの筐体、トレイ、シャーシ、内装部材、またはそのケース」などの電気、電子機器部品、「支柱、パネル、補強材」などの土木、建材用部品、「各種メンバ、各種フレーム、各種ヒンジ、各種アーム、各種車軸、各種車輪用軸受、各種ビーム、プロペラシャフト、ホイール、ギアボックスなどの、サスペンション、アクセル、またはステアリング部品」、「フード、ルーフ、ドア、フェンダ、トランクリッド、サイドパネル、リアエンドパネル、アッパーバックパネル、フロントボディー、アンダーボディー、各種ピラー、各種メンバ、各種フレーム、各種ビーム、各種サポート、各種レール、各種ヒンジなどの、外板、またはボディー部品」、「バンパー、バンパービーム、モール、アンダーカバー、エンジンカバー、整流板、スポイラー、カウルルーバー、エアロパーツなど外装部品」、「インストルメントパネル、シートフレーム、ドアトリム、ピラートリム、ハンドル、各種モジュールなどの内装部品」、または「モーター部品、CNGタンク、ガソリンタンク、燃料ポンプ、エアーインテーク、インテークマニホールド、キャブレターメインボディー、キャブレタースペーサー、各種配管、各種バルブなどの燃料系、排気系、または吸気系部品」などの自動車、二輪車用構造部品、「その他、オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクター、ICレギュレーター、ライトディヤー用ポテンショメーターベース、エンジン冷却水ジョイント、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダー、タービンべイン、ワイパーモーター関係部品、ディストリビュター、スタータースィッチ、スターターリレー、ウィンドウオッシャーノズル、エアコンパネルスィッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、バッテリートレイ、ATブラケット、ヘッドランプサポート、ペダルハウジング、プロテクター、ホーンターミナル、ステップモーターローター、ランプソケット、ランプリフレクター、ランプハウジング、ブレーキピストン、ノイズシールド、スペアタイヤカバー、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルター、点火装置ケース、スカッフプレート、フェイシャー」、などの自動車、二輪車用部品、「ランディングギアポッド、ウィングレット、スポイラー、エッジ、ラダー、エレベーター、フェイリング、リブ」などの航空機用部品が挙げられる。
また、力学特性の観点から、電気、電子機器用の筐体、土木、建材用のパネル、自動車用の構造部品、および航空機用の部品に好ましく用いられる。とりわけ、等方性を備えることにより、自動車と二輪車用構造部品に好ましく用いられる。
次に、実施例により本発明のプレス成形材料とその製造方法について、さらに詳細に説明する。本発明の実施例で用いた評価方法は、次のとおりである。
(1)曲げ試験:
成形材料から、長さ80mm、幅25mm、厚さ3mmの曲げ試験片を切り出し、ASTM−D790(1996)に基づき曲げ試験を行った。試験は任意の方向を0°方向として、15度刻みで角度を変えた方向について切り出した試験片についても行い、それぞれの方向について曲げ荷重−圧子押し込み量の関係(曲げ荷重線図)を取得した。測定数は各方向に対してn=5として行った。得られた弾性率の変動係数(標準偏差/平均値×100(%))を算出し、等方性の指標として用いる。
(2)スプリングバック率:
繊維強化樹シートのスプリングバック率Cは次のようにして求めた。
・C=T2/T1×100 (%)
ここで、T1は繊維強化樹脂シートの23℃の温度での厚みであり、T2は繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)の融点から40℃高い温度での繊維強化樹脂シートの厚みである。T2は、IRヒーター中で加熱中の繊維強化樹脂シートの表面に配置された熱電対の指示値が、繊維強化樹脂シートに含まれる熱可塑性樹脂(a)の融点から40℃高い温度となった時点で、シートをヒーターから取り出して空気中で静置して冷却した後、形状が固定された繊維強化樹脂シートについて測定している。T1とT2は、マイクロメーターで計10点測定して、それぞれの平均値を求めた。また、プリプレグについても測定手順は、同様である。
(3)繊維強化樹脂シートの発熱温度の評価
繊維強化樹脂シートを2枚積層し、その積層間に熱電対を挿入しておく。この構成を、300℃に温調したIRヒーター中で空気雰囲気下にて加熱し、熱電対の指示値が所望の温度Tまで上昇した後、対象をIRヒーターから取り出して23℃の温度の空気中で静置した。その後、熱電対の指示温度が温度Tを上回れば、熱可塑性樹脂の発熱反応を生じたと判定する。温度Tを、220℃から280℃の範囲で10℃刻みで変えた試験を別個に行い、発熱反応を呈した温度Tのうち最も低温であるものを、繊維強化樹脂シート中の熱可塑性樹脂(a)の発熱温度として採用した。プリプレグ中の熱可塑性樹脂(b)についても同様の方法で発熱温度を測定した。なお、材料の構成によっては、試験温度上限の280℃にて発熱を認めないものもある。この場合の発熱温度は280℃以上と判定する。
(4)繊維束の評価:
繊維強化樹脂シートから、100mm×100mmのサンプルを切り出し、その後、サンプルを500℃の温度に加熱した電気炉の中で1時間程度加熱してマトリックス樹脂等の有機物を焼き飛ばした。23℃まで冷却した後に残った繊維集合体の質量を測定した後に、繊維集合体から繊維束をピンセットで全て抽出した。抽出した全ての繊維束について、1/10000gまで測定が可能な天秤を用いて、個々の繊維束の質量Mnと長さLnを測定する。炭素繊維の直径をrとし、比重をρとし、束を構成する繊維の本数Nを、次式として算出する。
・N=Mn/(r×3.14×Ln×ρ)
ピンセットで抽出することのできない程度に開繊した繊維束はまとめて、最後に質量を測定した。上記測定の後、Nが80以上2000未満の束のみの質量を合計した数値を、繊維集合体全体の質量で除して、束状の繊維集合体の割合を求めた。
(5)曲げ試験:
プレス成形材料の成形品から、幅が10mmで、長さが60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパンを32mmとし、クロスヘッドスピードを100mm/分として、JIS K7171(1994)に従って3点曲げを実施し、弾性率を測定した。サンプル数n=5で測定した値の平均値を、弾性率の値とした。変動係数は、標準偏差を平均値で除すことで得られる。
(6)成形品の充填:
成形品の充填は、成形品端部の断面を研磨観察して次の基準で評価した。◎と○を合格とした。
◎:成形品に充填不良による欠けが見られず、かつ、成形品の端部において繊維強化樹脂シートとプリプレグの構成要素がともに存在する。
○:成形品に充填不良による欠けが見られないが、成形品の端部において繊維強化樹脂シートとプリプレグのどちらかのみしか存在しない。
×:成形品に充填不良による欠けが見られる。
(7)成形品の表面概観:
成形品の表面概観は、目視による凹凸が見られないものを○、凹凸が確認できるものを×として判別した。表面に成形不良に起因する黄変や樹脂リッチによる凹凸が生じたものについても×と分類する。ここで○を合格とした。
本発明の実施例で用いた繊維素材等は、次のとおりである。
[炭素繊維]
ポリアクリロニトリルを主成分とする重合体から紡糸し、焼成処理を行い、総フィラメント数12000本の炭素繊維連続束を得た。この炭素繊維連続束の特性は、次のとおりであった。
・単位長さ当たりの質量:1.8g/m
・比重:1.80g/cm
・引張強度:4.9GPa
・引張弾性率:230GPa。
・総繊度:830tex
[ナイロン610不織布]
ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との共縮重合によるナイロン6樹脂を製造した。その特性は、次のとおりであった。
・比重:1.08g/cm
・融点:225℃
・引張強度:55MPa
・引張弾性率:2.0GPa
このナイロン610樹脂から、メルトブロー法により目付け126gsmの不織布を作製した。
[ナイロン610粒子]
ナイロン610樹脂から、凍結粉砕法により樹脂粒子を作成した。粒子は概ね球形状であり、平均直径は0.2mmであった。
[ナイロン6不織布]
ε−カプロラクタムの開環重合によるナイロン6樹脂を製造した。その特性は、次のとおりであった。
・比重:1.13g/cm
・融点:225℃
・引張強度:80MPa
・引張弾性率:3.0GPa
ナイロン6樹脂から、メルトブロー法により目付け124gsmの不織布を作製した。
[UD(一方向)プリプレグ]
開繊加工を施した炭素繊維を並行に引き揃え、1.4本/cmの密度で一方向に配列した炭素繊維シートを作製した。この炭素繊維シートにナイロン610不織布を積層してホットプレスすることにより、繊維体積含有率が52%のUD(一方向)プリプレグを作製した。
(参考例1:繊維強化樹脂シート(1))
炭素繊維を100mmにカットし、開綿機に投入して開繊された炭素繊維を得た。この開繊された炭素繊維を直径600mmのシリンダーロールを有するカーディング装置に投入し、炭素繊維からなる目付け450gsmの強化繊維基材(1)を得た。このときのシリンダーロールの回転数は320rpmで、ドッファーの速度は13m/分であった。この強化繊維基材(1)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(1)を製造した。
(参考例2:繊維強化樹脂シート(2))
繊維体積含有率を15%としたこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維樹脂シート(2)を製造した。
(参考例3:繊維強化樹脂シート(3))
開綿機により開繊された炭素繊維を再度開綿機に投入したこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維基材(3)を製造した。この強化繊維基材(3)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(3)を製造した。
(参考例4:繊維強化樹脂シート(4))
炭素繊維を200mmにカットしたこと以外は、参考例1と同様にして強化繊維基材(4)を製造した。この強化繊維基材(4)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を25%とした繊維強化樹脂シート(4)を製造した。
(参考例5:プリプレグ(1))
炭素繊維の束を長手方向に6束に分繊し、平均として2000本の繊維を含む炭素繊維細束を作製した。それぞれの細繊炭素繊維束の単位長さあたりの質量を測定して求めた、束を構成する炭素繊維の単繊維の本数は、最小で1300本、最大で2800本であった。得られた細束を25mmにカットし、1mの高さから落下させて、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(1)を得た。繊維束シート(1)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(1)を製造した。
(参考例6:プリプレグ(2))
炭素繊維細束を12mmにカットしたこと以外は、参考例5と同様にして、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(2)を得た。繊維束シート(2)にナイロン610不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(2)を製造した。
(参考例7プリプレグ(3))
炭素繊維の束を長手方向に12束に分繊し、平均として1000本の繊維を含む炭素繊維細束を作製した。それぞれの細繊炭素繊維束の単位長さあたりの質量を測定して求めた、束を構成する炭素繊維の単繊維の本数は、最小で600本、最大で1400本であった。得られた細束を12mmにカットし、1mの高さから落下させて、繊維目付けが900gsmである繊維束シート(3)を得た。繊維束シート(3)にナイロン6不織布を含浸し、繊維体積含有率を30%としたプリプレグ(3)を製造した。
製造された繊維強化樹脂シート(1)から(4)の特性を表1に、プリプレグ(1)から(3)の特性の評価結果を表2に、それぞれ示す。
Figure 2017205878
Figure 2017205878
(実施例1)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(1)を、[繊維強化樹脂シート(1)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(1)]の構成に積層した積層体を作製し、得られた積層体をダブルベルトプレス法により層間が接着された平板状の成形材料を製造した。得られたプレス成形材料を、300℃の温度に温調したIRヒーター中に静置し、表面温度が270℃の温度となるまで加熱した後、底面が30cm×30cmである矩形のキャビティを持つ金型内に搬送し、チャージ率を75%(キャビティ投影面積に対する投入材料のカバー率)、面圧を10MPaとしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
(実施例2)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(2)を、[繊維強化樹脂シート(1)×3/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(2)×3]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
(実施例3)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(2)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(2)を、[繊維強化樹脂シート(2)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(2)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性を、表3に示す。
(実施例4)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(3)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(3)を、[繊維強化樹脂シート(3)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(3)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
(実施例5)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(4)、プリプレグ(1)および繊維強化樹脂シート(4)を、[繊維強化樹脂シート(4)/プリプレグ(1)/繊維強化樹脂シート(4)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表3に示す。
(実施例6)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(3)、プリプレグ(2)および繊維強化樹脂シート(3)を、[繊維強化樹脂シート(3)/プリプレグ(2)/繊維強化樹脂シート(3)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性を、表3に示す。
Figure 2017205878
(実施例7)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)、プリプレグ(3)および繊維強化樹脂シート(1)を、[繊維強化樹脂シート(1)/プリプレグ(3)/繊維強化樹脂シート(1)]の構成に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(実施例8)
2枚のUD(一方向)プリプレグを、繊維方向が直行するように積層したクロスプライプリプレグを、[繊維強化樹脂シート(1)/クロスプライプリプレグ/繊維強化樹脂シート(1)]に積層した積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(実施例9)
繊維強化樹脂シートの前駆体として、繊維体積含有率が25%となるように、参考例1の強化繊維基材(1)をナイロン610不織布と積層した予備基材を作製した。さらに、プリプレグの前駆体として、繊維体積含有率は30%となるように、参考例5の繊維束シート(1)にナイロン610粒子を散布したシート状物を作成した。シート状物の両面に予備基材を配し、次いでダブルベルトプレスを通過させることにより樹脂含浸し、幅が30cm、長さが9mである平板状のプレス成型材料を連続的に生産した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(比較例1)
上記の参考例で作成した繊維強化樹脂シート(1)を3枚積層したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(比較例2)
プリプレグ(1)を3枚積層したものを用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(比較例3)
実施例1における強化繊維基材(1)を用い、[強化繊維基材(1)×5/繊維強化シート(1)/強化繊維基材(1)×5]とした積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
(比較例4)
[N610不織布×4/繊維強化シート(1)/N610不織布×4]とした積層体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして平板状のプレス成型材料を作製した。得られたプレス成形材料を実施例1と同様にしてスタンピング成形し、平板成形品を得た。得られたプレス成型材料のスタンピング成形性ならびに平板成形品の特性等を、表4に示す。
Figure 2017205878
実施例1から8は、適切な範囲のスプリングバック率を持たせた繊維強化樹脂シートと、適切な範囲のスプリングバック率を持たせたプリプレグとからプレス成形材料が構成されることにより、スタンピング成形における金型上でのプレス成形材料の温度低下が抑制され、プレス成形材料が良流動となり、成形板の端部まで欠けが無い成形品が得られるとともに、表面概観に優れ、かつ、力学的な等方性が保たれた成形品が得られた。また実施例9では、プレス成形材料の断面において、繊維強化樹脂シートの層とプリプレグの層ともに樹脂が良好に含浸しており、空隙は認められなかった。加えて、層同士が熱可塑性樹脂により強固に接着され、一体化していることが確認された。そのスタンピング成形性や成形品の力学特性においても、表4のとおり、良好な結果を示した。
一方、繊維強化樹脂シートのみで構成された比較例1では、予熱中にかさ高となるプレス成形材料の特徴によって内部への伝熱が阻害され、表4に示すとおり、予熱完了の条件である中心層が280℃となるまで加熱するまでの時間が長くなる。そのため、表層が高温に長時間さらされることにより、樹脂の熱分解による発煙を顕著に生じた。これに起因して、成形品の表面が一部黄土色に変化するとの概観上の悪化を呈す結果となった。また、予熱後の成形材料のかさが高く、IRヒーターから成形型上への搬送において積層がずれてしまうとのハンドリング状の問題も生じた。
プリプレグのみで構成した比較例2においては、平板末端に欠けが見られたことに加え、プリプレグに含まれる束単位の炭素繊維に起因して表面凹凸が観察され、表面概観に劣る結果となった。
プリプレグの表面に炭素繊維マットを配した比較例3では、炭素繊維マットがプリプレグから滲んだ熱可塑性樹脂に含浸された部位と、含浸されていない部位とがまだらに存在し、良好な概観とするには至らなかった。
樹脂不織布をプリプレグ表面に配した比較例4では、予熱中に溶融した樹脂が成形材料から垂れ出してしまうという問題があった他、成形板の表面には樹脂リッチによる黄白色の部位を呈して表面外観に劣る結果となった。

Claims (15)

  1. 強化繊維基材と熱可塑性樹脂(a)からなる繊維強化樹脂シートが、補強繊維と熱可塑性樹脂(b)からなるプリプレグの少なくとも一方の表面に配置された成形材料であって、前記繊維強化樹脂シートのスプリングバック率が200%以上1000%未満であり、かつ、前記プリプレグのスプリングバック率が90%以上200%未満であることを特徴とするプレス成形材料。
  2. 繊維強化樹脂シートが、実質的に空隙を含まない請求項1記載のプレス成形材料。
  3. 繊維強化樹脂シートのスプリングバック後の厚みが、0.2mm以上10mm未満である請求項1または2記載のプレス成形材料。
  4. 補強繊維が、チョップド繊維束である請求項1から3のいずれかに記載のプレス成形材料。
  5. チョップド繊維束を構成する単繊維の本数が、200本以上3000本未満である請求項4記載のプレス成形材料。
  6. チョップド繊維束を構成する短繊維の長さが、2mm以上50mm未満である請求項1から5のいずれかに記載のプレス成形材料。
  7. 強化繊維基材に含まれる長さ10mm以上200mm未満の強化繊維の割合が強化繊維基材全体の55質量%以上である請求項1から6のいずれかに記載のプレス成形材料。
  8. 強化繊維基材において、80本以上2000本以下の強化繊維が集合してなる繊維集合体の割合が、強化繊維基材全体の3質量%以上60質量%以下である請求項1から7のいずれかに記載のプレス成形材料。
  9. 繊維強化樹脂シートから測定される熱可塑性樹脂(a)の発熱温度が、プリプレグから測定される熱可塑性樹脂(b)の発熱温度以下である請求項1から8のいずれかに記載のプレス成形材料。
  10. 熱可塑性樹脂(a)が、熱可塑性樹脂(b)と同種の樹脂である請求項9に記載のプレス成形材料。
  11. 繊維強化樹脂シートが、熱可塑性樹脂(a)、熱可塑性樹脂(b)もしくはこれらの混合物によりプリプレグと接着されてなる請求項1から10のいずれかに記載のプレス成形材料。
  12. プリプレグを構成する補強繊維の目付けが、100gsm以上10000gsm未満である請求項1から10のいずれかに記載のプレス成形材料。
  13. 面内における負荷方向ごとの曲げ弾性率の変動係数が15%以下である請求項1から12のいずれかに記載のプレス成形材料。
  14. 成形材料の厚みが1mm以上10mm以下である請求項1から13のいずれかに記載のプレス成形材料。
  15. (1)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなるフィルムおよび/または不織布を積層した予備基材を得る工程、または、(2)強化繊維を含む強化繊維基材に、熱可塑性樹脂(a)からなる粒子を散布した予備基材を得る工程を含み、前記予備基材を、補強繊維のチョップド繊維束に熱可塑性樹脂(b)を含ませたプリプレグの少なくとも一方の表面に積層し、前記熱可塑性樹脂(a)および/または前記熱可塑性樹脂(b)の軟化温度以上に加熱して積層の厚さ方向に加圧することにより、実質的に空隙を含まない繊維強化樹脂シートの層を形成するとともに、前記熱可塑性樹脂(a)または前記熱可塑性樹脂(b)、もしくはこれらの混合物により、前記繊維強化樹脂シートと前記プリプレグとを一体化せしめ、厚さ1mm以上10mm未満であるシート状のプレス成形材料を得ることを特徴とするプレス成形材料の製造方法。
JP2016097639A 2016-05-16 2016-05-16 プレス成形材料 Active JP6816382B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016097639A JP6816382B2 (ja) 2016-05-16 2016-05-16 プレス成形材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016097639A JP6816382B2 (ja) 2016-05-16 2016-05-16 プレス成形材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017205878A true JP2017205878A (ja) 2017-11-24
JP6816382B2 JP6816382B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=60415261

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016097639A Active JP6816382B2 (ja) 2016-05-16 2016-05-16 プレス成形材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6816382B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019131125A1 (ja) * 2017-12-26 2019-07-04 東レ株式会社 繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
WO2020090488A1 (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 東レ株式会社 繊維強化樹脂材料およびその製造方法
WO2021182172A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 三菱ケミカル株式会社 Cfrp構造体、cfrp構造体の製造方法、炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維プリプレグの製造方法
WO2022030336A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 帝人株式会社 複合材料及び成形体の製造方法
CN114829097A (zh) * 2019-12-23 2022-07-29 东丽株式会社 预浸料坯、成型体及一体化成型体
CN116333483A (zh) * 2023-05-12 2023-06-27 广东爱上新材料股份有限公司 跑道用防滑减震聚氨酯橡胶颗粒及其制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63302007A (ja) * 1987-06-02 1988-12-08 Honda Motor Co Ltd 繊維強化熱可塑性樹脂シ−トの加熱方法
JPS6481826A (en) * 1987-09-24 1989-03-28 Kuraray Co Stamping molding material
JPH03153738A (ja) * 1989-11-13 1991-07-01 Kuraray Co Ltd 成形材料
US20040037741A1 (en) * 2000-10-03 2004-02-26 Herve Barrellon Predicting behaviour of a moulded composite component
JP2011194852A (ja) * 2010-03-24 2011-10-06 Toray Ind Inc プレス成形方法およびその成形体
WO2015083820A1 (ja) * 2013-12-06 2015-06-11 三菱レイヨン株式会社 繊維強化熱可塑性プラスチックを用いた積層基材とこれを用いた成形品の製造方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63302007A (ja) * 1987-06-02 1988-12-08 Honda Motor Co Ltd 繊維強化熱可塑性樹脂シ−トの加熱方法
JPS6481826A (en) * 1987-09-24 1989-03-28 Kuraray Co Stamping molding material
JPH03153738A (ja) * 1989-11-13 1991-07-01 Kuraray Co Ltd 成形材料
US20040037741A1 (en) * 2000-10-03 2004-02-26 Herve Barrellon Predicting behaviour of a moulded composite component
JP2011194852A (ja) * 2010-03-24 2011-10-06 Toray Ind Inc プレス成形方法およびその成形体
WO2015083820A1 (ja) * 2013-12-06 2015-06-11 三菱レイヨン株式会社 繊維強化熱可塑性プラスチックを用いた積層基材とこれを用いた成形品の製造方法

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111263696B (zh) * 2017-12-26 2022-06-07 东丽株式会社 纤维增强热塑性树脂成型材料
WO2019131125A1 (ja) * 2017-12-26 2019-07-04 東レ株式会社 繊維強化熱可塑性樹脂成形材料
CN111263696A (zh) * 2017-12-26 2020-06-09 东丽株式会社 纤维增强热塑性树脂成型材料
JP7329193B2 (ja) 2018-10-31 2023-08-18 東レ株式会社 繊維強化樹脂材料およびその製造方法
JPWO2020090488A1 (ja) * 2018-10-31 2021-10-07 東レ株式会社 繊維強化樹脂材料およびその製造方法
WO2020090488A1 (ja) * 2018-10-31 2020-05-07 東レ株式会社 繊維強化樹脂材料およびその製造方法
US11873376B2 (en) 2018-10-31 2024-01-16 Toray Industries, Inc. Fiber-reinforced resin material and production method therefor
CN114829097A (zh) * 2019-12-23 2022-07-29 东丽株式会社 预浸料坯、成型体及一体化成型体
CN114829097B (zh) * 2019-12-23 2024-05-03 东丽株式会社 预浸料坯、成型体及一体化成型体
JPWO2021182172A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16
WO2021182172A1 (ja) * 2020-03-11 2021-09-16 三菱ケミカル株式会社 Cfrp構造体、cfrp構造体の製造方法、炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維プリプレグの製造方法
JP7279849B2 (ja) 2020-03-11 2023-05-23 三菱ケミカル株式会社 Cfrp構造体、cfrp構造体の製造方法、炭素繊維プリプレグおよび炭素繊維プリプレグの製造方法
WO2022030336A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 帝人株式会社 複合材料及び成形体の製造方法
WO2022030337A1 (ja) * 2020-08-04 2022-02-10 帝人株式会社 複合材料及び成形体の製造方法
CN116333483A (zh) * 2023-05-12 2023-06-27 广东爱上新材料股份有限公司 跑道用防滑减震聚氨酯橡胶颗粒及其制备方法
CN116333483B (zh) * 2023-05-12 2023-11-10 广东爱上新材料股份有限公司 跑道用防滑减震聚氨酯橡胶颗粒及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6816382B2 (ja) 2021-01-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6816382B2 (ja) プレス成形材料
JP6406011B2 (ja) サンドイッチ構造体、それを用いた一体化成形品およびそれらの製造方法
JP5626330B2 (ja) 繊維強化樹脂シート、成形体、一体化成形品およびそれらの製造方法、ならびに実装部材
CN108431099B (zh) 结构体
WO2014103658A1 (ja) 繊維強化樹脂シート、一体化成形品およびそれらの製造方法
JP7163911B2 (ja) プレス成形品の製造方法
JP6822147B2 (ja) 構造体
JP6197968B1 (ja) 構造体の製造方法
JP4807477B2 (ja) プレス成形品の製造方法
CN109642036A (zh) 纤维增强热塑性树脂基材及使用其的成型品
JP5641080B2 (ja) 繊維強化樹脂シート、一体化成形品およびその製造方法、並びに実装部材
JP5749343B2 (ja) アンダーカット部を有する複合成形体の製造方法
JP5944735B2 (ja) 炭素繊維強化樹脂成形体の製造方法
JP2014095034A (ja) 成形品及び成形品の製造方法
JP6733815B2 (ja) 成形品の製造方法
JP2009096401A (ja) 自動車用ボディーアンダーカバー
JP5994737B2 (ja) プレス成形用中間基材、プリフォーム、および成形品の製造方法
JP5994427B2 (ja) プレス成形用中間基材、プリフォーム、および成形品の製造方法
JP6225497B2 (ja) プレス成形用中間基材、プリフォーム、および成形品の製造方法
JP6123965B1 (ja) 構造体
JP2018104482A (ja) 構造体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190508

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200331

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201207

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6816382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151