JP2017203833A - 光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造誤差により像高毎に生じる光束形状の変形を改善し、歩留まりの向上を図ることできる光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置を提供する。
【解決手段】光源と、該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、を有する光走査装置の製造方法であって、前記被走査面における前記光束の結像性能に基づいて、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方の副走査方向における位置を調整する第1の工程と、前記第1の工程で調整された副走査方向の位置に前記入射光学系および前記光源を固定する第2の工程と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】光源と、該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、を有する光走査装置の製造方法であって、前記被走査面における前記光束の結像性能に基づいて、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方の副走査方向における位置を調整する第1の工程と、前記第1の工程で調整された副走査方向の位置に前記入射光学系および前記光源を固定する第2の工程と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置に関し、例えば電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタ(LBP)やデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)等の画像形成装置に好適なものである。
従来、レーザービームプリンタ、デジタル複写機等の画像形成装置に用いられる光走査装置は、コンパクト化及び低コスト化が求められている。この要望に対して、結像光学系(走査光学系)のレンズのプラスチックモールド化、小型化により、コストダウンが図られてきた。
このような光走査装置、若しくはその走査光学系(fθレンズ)は、種々提案されている。走査光学系を1枚のトーリックレンズで構成し、像面湾曲、歪曲収差等を良好に補正すると共に、偏向器の製造誤差によるジッターや副走査方向のスポット径の像高変化の影響を低減した光走査装置が提案されている(特許文献1)。
上述した従来の光走査装置においては、レンズ構成枚数の削減、小型化により、各光学面の屈折力分担が大きくなり、レンズ及びレンズを固定する支持部材の製造誤差による性能劣化が大きくなる。このような光学系に対し、支持部材に光学部品が取り付けられた状態で、光源(レーザーダイオード)の位置、或いは入射光学系の一部を移動させることで、所謂光学調整が行われてきた。
しかし、副走査方向に関し、従来の光学調整は、被走査面における光束(スポット)の位置調整のみであって、被走査面における光束(スポット)の結像性能調整はされていなかった。これにより、製造誤差による偏向器の副走査断面内の倒れなどによって、被走査面における像高毎に生じる光束形状の変形に関して調整できなかった。
本発明の目的は、製造誤差により像高毎に生じる光束形状の変形を改善し、歩留まりの向上を図ることできる光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る光走査装置の製造方法は、光源と、該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、を有する光走査装置の製造方法であって、前記被走査面における前記光束の結像性能に基づいて、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方の副走査方向における位置を調整する第1の工程と、前記第1の工程で調整された副走査方向の位置に前記入射光学系および前記光源を固定する第2の工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る光走査装置の調整装置は、光源と、該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、
を有する光走査装置の調整装置であって、前記被走査面における前記光源からの光束の結像性能を最良化するように、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方において副走査方向の位置を調整可能な調整機構を有することを特徴とする。
を有する光走査装置の調整装置であって、前記被走査面における前記光源からの光束の結像性能を最良化するように、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方において副走査方向の位置を調整可能な調整機構を有することを特徴とする。
本発明によれば、製造誤差により像高毎に生じる光束形状の変形を改善し、歩留まりの向上を図ることできる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明で、副走査方向とは、偏向器の回転軸と平行な方向である。また、主走査断面とは、副走査方向を法線とする断面である。また、副走査断面とは、主走査方向を法線とする断面である。また、主走査方向とは、偏向器で偏向走査される光束を主走査断面に投射した方向である。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図11は、本発明の実施形態に係る製造方法で製造された光走査装置を搭載した画像形成装置の全体を示す断面図(副走査断面図)である。図11で、104は画像形成装置を示す。なお、本明細書における製造方法は、出荷前の組立時に限らず、出荷後の調整時も含むものである。
(画像形成装置)
図11は、本発明の実施形態に係る製造方法で製造された光走査装置を搭載した画像形成装置の全体を示す断面図(副走査断面図)である。図11で、104は画像形成装置を示す。なお、本明細書における製造方法は、出荷前の組立時に限らず、出荷後の調整時も含むものである。
画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。
この画像データDiは、後述する光走査装置としての光走査ユニット100に入力される。そして、この光走査ユニット100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向(図11の紙面垂直方向)に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、光走査ユニット100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙(転写材)112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図11において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112は、さらに感光ドラム101の後方(図において左側)の定着器へと搬送される。この定着器は、内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113と、この定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とを備える。転写部から搬送されてきた用紙112を、定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部(ニップ部)にて加圧しながら加熱することにより、用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
なお、プリントコントローラ111は、上述したデータの変換だけでなく、制御部として、モータ115など画像形成装置内の各部や、光走査ユニット100内の後述する偏向器としての回転多面鏡(ポリゴンモータ)などの制御を行う。
(光走査装置)
光走査装置に用いられる結像光学系としての走査光学系の製造コストを低減する為には、走査光学系を構成するレンズの枚数を最小限にすることが必要となる。また、プラスチック材料の射出成形によって製造される走査光学系を構成するトーリックレンズの長さ、肉厚を低減し、一度の成形で取れる個数を多くすることが必要となる。
光走査装置に用いられる結像光学系としての走査光学系の製造コストを低減する為には、走査光学系を構成するレンズの枚数を最小限にすることが必要となる。また、プラスチック材料の射出成形によって製造される走査光学系を構成するトーリックレンズの長さ、肉厚を低減し、一度の成形で取れる個数を多くすることが必要となる。
そこで、走査光学系を最小限度の一枚構成とし、偏向器になるべく近づけることで、レンズの長さ、肉厚を低減することが可能となる。
入射光学系(偏向器前光学系)を構成するレンズは、光源からの出射光を主走査断面内において略平行とするコリメータレンズと、副走査断面において、偏向器(回転多面鏡)に結像させるために収束させるシリンダーレンズとで構成されるのが一般的である。製造コストを低減する為には、これらの2つの部品を一体化したアナモフィックレンズとすることができる。更に、このアナモフィックレンズの一面を回折格子形状とすることで、温度変化によるピント位置のずれを補正することも可能となる。
このように、入射光学系、走査光学系が最小枚数(それぞれ1枚)で構成された光走査装置において、各レンズの屈折力分担は大きくなり、製造誤差による結像性能の変化が大きくなる。特に、レンズの偏芯と、偏向器として使用される回転多面鏡であるポリゴンミラーの回転軸倒れによる結像性能の変化は大きく、走査光学系を一枚で構成する走査レンズの光軸に対して光源と反対側に位置する像高でその傾向は顕著となる。
製造誤差による性能変化の主な原因としては、光源からの光束を偏向器に入射させる入射光学系の偏芯、走査光学系の偏芯、偏向器(回転多面鏡)の偏芯が挙げられる。そして、このような製造誤差による性能変化を補正するように光学調整として光源位置調整が従来行われている。図6(A)に、光源(レーザー)からの光束の位置調整目標を、被走査面でのレーザー照射位置とする従来の光源位置調整の概念図(副走査断面図)を示す。
図6(A)に示すように、従来は、偏向器の軸倒れや入射光学系の偏芯、走査光学系の偏芯がある状態で、光軸方向およびこれに直交する面内での結像位置(ピントおよび被走査面上における照射位置)の調整を光源に対して行う。しかし、このような被走査面の照射位置調整を行うと、像高毎に生じるスポット形状の変形が生じ易い。
このような従来技術に対し、本発明者は、被走査面における光源からの光束の調整目標を、副走査方向における光束位置ではなく、光束の結像性能(特に副走査方向における結像性能)とすることで、製造誤差による結像性能の変化を低減できることを見出した。即ち、本実施形態では、副走査断面図として図6(B)に示すように、偏向器の軸倒れや入射光学系の偏芯、走査光学系の偏芯がある状態で、被走査面での光束の結像性能を最良化するように、光源を副走査方向に変位させる。
更に、本実施形態では、ピント調整を行う調整像高を、被走査面の有効走査領域における中心像高と異なる所定像高とする。即ち、製造誤差による影響の大きい像高(主走査方向で光軸に対して光源と反対側に位置する像高)を定める。これにより、走査領域全域に渡って良好な調整後性能を得ることが可能となる。
以下に、本実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る製造方法で製造された光走査装置における光学系を示す主走査断面図である。また、図9は、本実施形態に係る光走査装置の製造方法における調整フローである。
図1中、1は光源(例えば端面発光レーザー、半導体レーザー)である。2は光源1からの入射光束を主走査断面で略平行光束にし、副走査断面で偏向器(偏向器)に結像させるアナモフィックレンズである。3は開口絞りで、主走査、副走査方向の光束幅を整えている。4は偏向器(例えばポリゴンミラー(回転多面鏡))であり、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印方向に一定速度で回転している。5は被走査面にスポットとして光束を集光するfθ特性を有するfθレンズ(結像光学系、走査光学系、走査レンズ)であり、偏向器4と被走査面としての感光ドラム面6との間に配置されている。
7はCCDセンサー等の受光素子(センサ)であり、以下に示す調整を行う像高に2箇所配置され、結像スポット径等の結像性能を観測する。
(光走査装置の調整装置としての調整機構)
本実施形態の調整機構である移動機構10(図1)は、光源1に設置され、主走査方向、副走査方向、光軸方向に移動可能である。この移動機構10により、光源1を主走査方向、副走査方向、光軸方向に移動させることによって、被走査面上における結像スポットの位置を調整することができる。
本実施形態の調整機構である移動機構10(図1)は、光源1に設置され、主走査方向、副走査方向、光軸方向に移動可能である。この移動機構10により、光源1を主走査方向、副走査方向、光軸方向に移動させることによって、被走査面上における結像スポットの位置を調整することができる。
本実施形態における調整目標は、被走査面における結像性能として光束の結像スポット径である。これにより、本実施形態では、センサ7において主走査方向、副走査断面におけるスポット径が最も小さくなるように、プリンタコントローラ111を介して移動機構10によって光源の位置を調整する。
ここで、スポット径とは、LSFスポット径を指す。LSFスポット径とは、図8に示すように、スポットを主走査方向及び副走査方向に積分した光量分布をピークの1/e2でスライスした幅の大きさと定義する。
図1のように、光学系が配置された光走査装置において、光走査装置を調整を行う工具に据え付け、移動機構10により光源1を移動させて光学調整を行う。ここで、被走査面の調整像高の位置には、CCDセンサー等結像スポットを観測できる撮像素子7が配置されている。
このような移動機構を用いた本実施形態の調整フローを、図9を用いて説明する。
(STEP1)では、後述する所定の測定像高(調整像高)において、ピント調整を行う。ピント調整は、結像スポット径のデフォーカス特性を測定し、図7に示すように、2つのセンサ7に対応した2つの像高でのスポットデフォーカス曲線を重ね合わせる。そして、最も内側でスライスレベルと交わった2点の中心(c+d)/2の位置に、光源1の光軸方向の位置を調整する。
ここで、(STEP1)において、測定する結像スポット径のデフォーカス特性は、主走査断面のものでも、副走査断面のものでも良い。光源を調整する位置も、主走査断面の結像スポット径から計算しても、副走査断面の結像スポット径から計算しても、或いはその両方の平均から計算しても良い。
(STEP2)では、センサ7に到達する光束(ビーム)の照射位置の調整を行う。主走査方向、副走査方向において、設計称呼位置にビームが到達するように、光源1の主走査、副走査方向の位置を調整する。
ここで、(STEP1)と(STEP2)を数回繰り返して、ピント位置、ビーム照射位置をより正確に求めるのもよい。
(STEP3)では、上述したピント、ビーム照射位置の調整後、結像位置におけるスポット径を測定する。
(STEP4)では、規格判定を行い、結像スポット径が所望の条件を満たしていれば、調整を完了する。もし、この時点で結像スポット径が所望の条件を満たしていなかった場合、本発明に係る調整を実施する。
(STEP5)では、現状の光源位置から、光源1を副走査方向に一定量移動させ、(STEP6)でスポット径を測定する。これを同じ方向に数回繰り返す。
(STEP7)では、光源1を(STEP3)の開始時の状態(位置)に戻す。
(STEP8)では、光源1を、(STEP5)とは逆方向に一定量移動させ、スポット径を測定する((STEP9))。これを同じ方向に、数回繰り返す。
(STEP10)では、(STEP6)及び(STEP9)において、測定したスポット径が最小となった位置に光源を移動させ、接着固定する((STEP11))。即ち、この工程(調整工程としての第1の工程が終えた後の第2の工程)で、光源1および入射光学系を構成するレンズ2は固定されることとなる。
ここで、本実施形態におけるピント調整(STEP1)を行う像高は、以下の条件式(1)、更には条件式(1)および条件式(2)を満足した像高であることが望ましい。
|ESi|/|ES0|>3.0 ・・・(1)
|TSi|/|TS0|>0.7 ・・・(2)
式(1)中のESiは、調整像高における、走査レンズ5の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(1)中のES0は、画像中心像高における、走査レンズ5の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(1)を満足することは、走査レンズ5の光軸方向変化による主走査方向におけるピント敏感度が高い像高でピント調整を行うことを意味する。
|TSi|/|TS0|>0.7 ・・・(2)
式(1)中のESiは、調整像高における、走査レンズ5の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(1)中のES0は、画像中心像高における、走査レンズ5の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(1)を満足することは、走査レンズ5の光軸方向変化による主走査方向におけるピント敏感度が高い像高でピント調整を行うことを意味する。
式(2)中のTSiは、調整像高における、光源と入射光学系の副走査方向の相対位置変化に対する副走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(2)中のTS0は、画像中心像高における、光源と入射光学系の副走査方向の相対位置変化に対する副走査断面内の光束によるピント移動量(ピント敏感度)を示している。式(2)を満足することは、走査レンズ5のプロペラ回転(主走査方向を軸とした回転)による副走査方向におけるピント敏感度が高い像高で照射位置調整を行うことを意味する。
式(1)、(2)の範囲を超える場合には、全走査領域に渡って良好な調整後性能を得ることができない。
本実施形態では、より好ましい形態として、式(1)、(2)を満たす像高で、光源1の光軸方向の調整および副走査方向、主走査方向の調整を行うことで、全走査領域に渡って良好な調整後性能を得ることが可能となる。特に、走査光学系が1枚のレンズで構成される場合、式(1)、(2)を満たす像高は、走査領域の中間付近の像高となる。本実施形態においては、条件式(1)の値4.6、4.9、条件式(2)の値0.8、0.8を満たす、像高±50mmでの調整を行う。
図2(A)、図3(C)は、調整前後の主走査断面において、被走査面をピント位置0としたときに、各像高毎にスポット径85μmとなるデフォーカス位置(前ピン、後ピン)とその中心(深度中心)を示している。図中の深度中心を含んだ前ピン位置から後ピン位置の間は、結像スポット径が85μm以下であることを示している。
また、図2(B)、図3(D)は、同様に、調整前後の副走査断面において、被走査面をピント位置0としたときに、各像高毎にスポット径95μmとなるデフォーカス位置(前ピン、後ピン)とその中心(深度中心)を示している。
図2の横軸である像高(mm)において、プラス側は光源側(光源に近い側)、マイナス側は光源と反対側(光源から遠い側)である。図2(A)と図3(C)でマイナス側(図の左側)を比較すると、以下のことが分かる。即ち、図2(A)では前ピンと後ピンが区別できない状態(スポット径が大きい状態)である一方、図3(C)では前ピンと後ピンが区別できる状態(スポット径が小さい状態)であることが分かる。
即ち、本実施形態の調整(光源の副走査方向への位置調整)によって、調整像高での結像スポット径が小さくなっていることが分かる。図2(B)と図3(D)の比較についても同様で、本実施形態の調整(光源の副走査方向への位置調整)によって、調整像高での結像スポット径が小さくなっていることが分かる。
そして、調整前後で、像高−50mm(マイナス50mm)付近の結像性能が改善していることが分かる。本実施形態では、ピント調整を行う調整像高として−50mm(マイナス50mm)を採用している。
《第2の実施形態》
図10は、第2の実施形態に係る光走査装置の製造方法における調整フローである。第1の実施形態では、(STEP2)で、センサ7に到達する光束(ビーム)の照射位置の調整を主走査方向、副走査方向において行ったが、本実施形態ではセンサ7に到達する光束(ビーム)の照射位置の調整を主走査方向にのみ行う。
図10は、第2の実施形態に係る光走査装置の製造方法における調整フローである。第1の実施形態では、(STEP2)で、センサ7に到達する光束(ビーム)の照射位置の調整を主走査方向、副走査方向において行ったが、本実施形態ではセンサ7に到達する光束(ビーム)の照射位置の調整を主走査方向にのみ行う。
本実施形態の移動機構は、第1の実施形態と同様、光源1に設置され、光源を主走査方向、副走査方向、光軸方向に移動させることによって光束を調整することができる。本実施形態における調整目標も、第1の実施形態と同様、被走査面における光束の結像スポット径であり、主走査方向、副走査断面におけるスポット径が最も小さくなるように、移動機構によって光源の位置を調整する。
本実施形態でも第1の実施形態と同様に、図1に示す光学系が配置された光走査装置において、光走査装置を調整を行う工具に据え付け、移動機構により光源1を移動させて光学調整を行う。ここで、被走査面の調整像高の位置には、CCDセンサー等結像スポットを観測できる撮像素子7が配置されている。
このような移動機構を用いた本実施形態の調整フローを、図10を用いて説明する。
(STEP1)では、所定の測定像高(第1の実施形態で説明した調整像高)において、主走査断面内の光束によるピント調整を行う。ピント調整は、結像スポット径のデフォーカス特性を測定し、図7に示すように各像高でのピント位置を求め、その平均値に結像するように、光源1の光軸方向の位置を調整する。
(STEP2)では、主走査方向において、センサ7に到達する光束(ビーム)の位置の調整を行う。主走査方向において、設計称呼位置にビームが到達するように、光源1の主走査方向の位置を調整する。なお、(STEP1)と(STEP2)を数回繰り返して、ピント位置、ビーム照射位置をより正確に求めるのもよい。
(STEP3)では、上述した主走査方向におけるピント、ビーム照射位置の調整後、副走査断面のスポット径を測定するスタート位置に光源1を移動させる。スタート位置は、調整機構における副走査方向の調整端でもよいし、工具に光源を組み付けた状態から所定の距離でも良い。
(STEP4)では、調整スタート位置から、調整終了端方向に副走査方向に一定量ずつ光源を移動させ、スポット測定を行う((STEP5))。調整終了端は、調整機構における調整可能領域の端でも良いし、工具に光源を組み付けた状態から所定の距離でも良い。(STEP6)では、終了端であるかを判断する。そして、(STEP7)では、光源1をスポット径が最小となった位置に移動させ、固定する((STEP8))。(STEP9)において、スポット径と照射位置が、所定の規格を満足していることを確認し、調整終了となる。
この工程(調整工程としての第1の工程が終えた後の第2の工程)で、光源1および入射光学系を構成するレンズ2は固定されることとなる。
第1の実施形態の調整に対し、本実施形態では、従来の調整で行われる副走査照射位置の調整を行わない。本実施形態によれば、量産を行う全てのスキャナユニットにおいて、偏向器の軸倒れを考慮した調整を行い、量産性能の底上げを図ることが可能となる。
本実施形態においては、第1の実施形態で説明した条件式(1)の値3.9、4.1、条件式(2)0.9、0.8の値を満たす像高±40mmでの調整を行う。
図4(A)、図5(C)は、調整前後の主走査断面において、被走査面をピント位置0とした時に、各像高毎にスポット径85μmとなるピントデフォーカス位置(前ピン、後ピン)とその中心(深度中心)を示している。図中の深度中心を含んだ前ピン位置から後ピン位置の間は、結像スポット径が85μm以下であることを示している。
また、図4(B)、図5(D)は、同様に、調整前後の副走査断面において、被走査面をピント位置0とした時に、各像高毎にスポット径95μmとなるピントデフォーカス位置(前ピン、後ピン)とその中心(深度中心)を示している。
図3の横軸である像高(mm)において、プラス側は光源側(光源に近い側)、マイナス側は光源と反対側(光源から遠い側)である。図4(A)と図5(C)でマイナス側(図の左側)を比較すると、以下のことが分かる。即ち、図4(A)では前ピンと後ピンが区別できない状態(スポット径が大きい状態)である一方、図5(C)では前ピンと後ピンが区別できる状態(スポット径が小さい状態)であることが分かる。
即ち、本実施形態の調整(光源の副走査方向への位置調整)によって、調整像高での結像スポット径が小さくなっていることが分かる。図4(B)と図5(D)の比較についても同様で、本実施形態の調整(光源の副走査方向への位置調整)によって、調整像高での結像スポット径が小さくなっていることが分かる。
そして、調整前後で、像高−40mm(マイナス40mm)付近の結像性能が改善していることが分かる。本実施形態では、ピント調整を行う調整像高として−40mm(マイナス40mm)を採用している。
(変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことは言うまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態において、被走査面における光源からの光束の結像性能を目標(ターゲット)とし、光源からの光束の結像性能を最良化するように光源を副走査方向に調整する第1の工程に関し、光源自体を調整することに限られない。光源1とアナモフィックレンズ2の相対間隔を調整するものであるため、移動機構をアナモフィックレンズ2側に搭載し、調整をアナモフィックレンズ2の副走査方向の移動で行っても同等の効果が得られる。また、調整をアナモフィックレンズ2の移動で行なうのでなく、入射光学系の少なくとも一部(一部もしくは全体)の副走査方向の移動で行なっても良い。
上述した実施形態において、被走査面における光源からの光束の結像性能を目標(ターゲット)とし、光源からの光束の結像性能を最良化するように光源を副走査方向に調整する第1の工程に関し、光源自体を調整することに限られない。光源1とアナモフィックレンズ2の相対間隔を調整するものであるため、移動機構をアナモフィックレンズ2側に搭載し、調整をアナモフィックレンズ2の副走査方向の移動で行っても同等の効果が得られる。また、調整をアナモフィックレンズ2の移動で行なうのでなく、入射光学系の少なくとも一部(一部もしくは全体)の副走査方向の移動で行なっても良い。
また、入射光学系の少なくとも一部(一部もしくは全体)と光源の双方の副走査方向の移動で行なっても良い。即ち、被走査面における光源からの光束の結像性能を最良化するように、入射光学系の少なくとも一部および光源の少なくとも一方において副走査方向の位置を調整させれば、上述した効果を得ることができる。
そして、所定像高におけるピント調整を行う第3の工程に関しても、同様に光源自体を調整することに限られない。入射光学系の少なくとも一部および光源の少なくとも一方を光軸方向に変位させることにより、所定像高におけるピント調整を行うことができる。
(変形例2)
また、被走査面における光源からの光束の結像性能を目標(ターゲット)とし、光源からの光束の結像性能を最良化するように光源を副走査方向に調整する第1の工程に関し、調整の目標は、図8で示した結像スポット径(最小化)に限られない。例えば、MTF値(最大化)、結像スポットのスポット光量(最大化)、波面収差(最小化)などであっても良い。
また、被走査面における光源からの光束の結像性能を目標(ターゲット)とし、光源からの光束の結像性能を最良化するように光源を副走査方向に調整する第1の工程に関し、調整の目標は、図8で示した結像スポット径(最小化)に限られない。例えば、MTF値(最大化)、結像スポットのスポット光量(最大化)、波面収差(最小化)などであっても良い。
1・・光源、2・・アナモフィックレンズ(入射光学系)、4・・偏向器、5・・走査レンズ(結像光学系)
Claims (21)
- 光源と、
該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、
該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、
前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、
を有する光走査装置の製造方法であって、
前記被走査面における前記光束の結像性能に基づいて、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方の副走査方向における位置を調整する第1の工程と、
前記第1の工程で調整された副走査方向の位置に前記入射光学系および前記光源を固定する第2の工程と、
を有することを特徴とする光走査装置の製造方法。 - 前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方を光軸方向に変位させることにより、被走査面の有効走査領域における中心像高と異なる調整像高におけるピント調整を行う第3の工程を有することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記調整像高における前記結像光学系の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内でのピント移動量をESi、
前記中心像高における前記結像光学系の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内でのピント移動量をES0、とするとき、
前記調整像高について、
|ESi|/|ES0|>3.0
なる条件を満足することを特徴とする請求項2に記載の光走査装置の製造方法。 - 前記第3の工程は、前記第1の工程の前に設けられることを特徴とする請求項2または3に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程と前記第3の工程との間に、前記被走査面における前記光源からの光束の照射位置を調整する第4の工程を有することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第4の工程では、前記照射位置を主走査方向および副走査方向において調整することを特徴とする請求項5に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記調整像高における前記結像光学系の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内のピント移動量をESi、
画像中心像高における前記結像光学系の光軸方向の位置変化に対する主走査断面内のピント移動量をES0、
前記調整像高における前記光源と前記入射光学系の副走査方向の相対位置変化に対する副走査断面内のピント移動量をTSi、
画像中心像高における前記光源と前記入射光学系の副走査方向の相対位置変化に対する副走査断面内のピント移動量をTS0、
とするとき、
前記調整像高について、
|ESi|/|ES0|>3.0
|TSi|/|TS0|>0.7
なる条件を満足することを特徴とする請求項2に記載の光走査装置の製造方法。 - 前記第1の工程では、前記被走査面における前記光束のスポット径に基づいて調整を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記スポット径が最小となるように調整を行うことを特徴とする請求項8に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記被走査面におけるMTF値に基づいて調整を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記MTF値が最大となるように調整を行うことを特徴とする請求項10に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程で、前記被走査面における前記結像光学系の波面収差に基づいて調整を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記波面収差が最小となるように調整を行うことを特徴とする請求項12に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程で、前記被走査面における前記光束のスポット光量に基づいて調整を行うことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記第1の工程では、前記スポット光量が最大となるように調整を行うことを特徴とする請求項14に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記調整像高は、光軸に対して前記光源と反対側の主走査方向の領域にあることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記入射光学系は1つのレンズで構成されることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記結像光学系は1つのレンズで構成されることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 前記調整像高にセンサを備えることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1項に記載の光走査装置の製造方法。
- 光源と、
該光源からの光束を偏向して被走査面を主走査方向に光走査する偏向器と、
該偏向器により偏向された光束を前記被走査面に集光する結像光学系と、
前記光源からの光束を前記偏向器に入射させる入射光学系と、
を有する光走査装置の調整装置であって、
前記被走査面における前記光源からの光束の結像性能を最良化するように、前記入射光学系の少なくとも一部および前記光源の少なくとも一方において副走査方向の位置を調整可能な調整機構を有することを特徴とする光走査装置の調整装置。 - 前記調整機構は、主走査方向、副走査方向、光軸方向のいずれにも移動可能であることを特徴とする請求項20に記載の光走査装置の調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016094426A JP2017203833A (ja) | 2016-05-10 | 2016-05-10 | 光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016094426A JP2017203833A (ja) | 2016-05-10 | 2016-05-10 | 光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017203833A true JP2017203833A (ja) | 2017-11-16 |
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ID=60321458
Family Applications (1)
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JP2016094426A Pending JP2017203833A (ja) | 2016-05-10 | 2016-05-10 | 光走査装置の製造方法および光走査装置の調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017203833A (ja) |
-
2016
- 2016-05-10 JP JP2016094426A patent/JP2017203833A/ja active Pending
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