JP2017203285A - 間仕切パネル装置 - Google Patents

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【課題】横目地の上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができる間仕切パネル装置を提供する。【解決手段】左右に立設された複数の支柱2,2,…間に複数の横連結杆3,3,…を架設して複数形成された矩形枠の少なくとも前面または後面にパネル材4,4’,…を取り付けて成る間仕切パネル装置1であって、横連結杆3は、少なくとも前後一方に突出し横連結杆3の長手方向に亘って延びる突出部3cを備え、上下に隣接するパネル材4,4’,…の対向する端部同士が突出部3cの上下端部にそれぞれ当接する。【選択図】図3

Description

本発明は、オフィス等の空間を任意の領域に仕切る間仕切りパネル装置に関する。
オフィスやショールーム等の室内空間を利用目的に合わせて所望の広さに仕切るため、各種の間仕切パネル装置が用いられている。これらの間仕切パネル装置は、立設されたフレームに複数のパネルを取り付けることによりパネル壁面を形成することが一般的である。このとき、各パネル間に目地を形成し、パネルの移動や収縮/膨張等の動きを目地に吸収させることによりパネルに対する負荷を軽減し、パネルの損傷を防いでいる。
このような間仕切パネル装置には、例えば、特許文献1に開示されているような技術が採用されている。特許文献1によれば、間仕切り装置(間仕切パネル装置)は、天井レール及び床レールと、左右に立設する支柱と、からフレームが構成され、支柱間に架設される複数の横桟により上下方向に複数の矩形枠が形成されており、これら矩形枠に複数のパネル及びガラスパネルが取り付けられてパネル壁面が形成されている。
また、左右に隣接するパネル間の縦目地は極力小さくしながら、上下に隣接するパネル間の横目地を敢えて大きくすることで、横目地を際立たせて縦目地を目立たなくすることができる。これによれば、左右方向の連続性をパネル壁面に与えて広がりのある空間を演出し、パネル壁面に高級感を出すことができる。
特開2003−105908号公報(第2頁、第3図)
しかしながら、特許文献1にあるような間仕切り装置では、パネルの上カギ及び下カギを横桟に取り付けられた支持片にそれぞれ係止してパネルを矩形枠に取り付けているため、パネルの左右で係止位置がずれる虞があり、横目地の上下間隔が左右方向に亘って略均一に揃えられず、パネル壁面の美観が損なわれるという問題があった。
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、横目地の上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができる間仕切パネル装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の間仕切パネル装置は、
左右に立設された複数の支柱間に複数の横連結杆を架設して複数形成された矩形枠の少なくとも前面または後面にパネル材を取り付けて成る間仕切パネル装置であって、
前記横連結杆は、少なくとも前後一方に突出し前記横連結杆の長手方向に亘って延びる突出部を備え、
上下に隣接する前記パネル材の対向する端部同士が前記突出部の上下端部にそれぞれ当接することを特徴としている。
この特徴によれば、上下に隣接するパネル材は、突出部の上下端部に当接して、対向する上下端部同士が略平行となるように横目地が形成されるため、横目地の上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができ、美観に優れる。
前記突出部は、前記横連結杆の上下方向の中央に形成されることを特徴としている。
この特徴によれば、突出部を挟んで上下に取り付けられる各パネル材の裏面と横連結杆との当接面を確保でき、構造強度を高くできる。
前記突出部は、一部が前記支柱の前方に位置するように左右方向に延出部が形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、突出部により支柱の前方まで連続する横目地を形成することができるため、パネル壁面を左右方向に大きく形成して間仕切パネル装置の美観を向上させることができる。
前記パネル材の前後方向の厚さよりも前記突出部の前後方向の突出量が小さいことを特徴としている。
この特徴によれば、横目地を構成する突出部がパネル材の表面よりも奥側に配置されるため、突出部を目立ち難くすることができる。
前記突出部の突出端面の明度は、前記パネル材の表面の明度よりも低いことを特徴としている。
この特徴によれば、突出部の突出端面の明度を低くすることにより、横目地に形成される影や段差の視認性を下げることができるため、間仕切パネル装置に横方向の連続性を与えて空間的な広がりを演出することができる。
前記パネル材は、透光性パネルであることを特徴としている。
この特徴によれば、荷重の大きい透光性パネルであっても突出部により安定して支持することができる。
実施例1における間仕切パネル装置を示す正面図と部分拡大図である。 実施例1における間仕切パネル装置の構造を示す分解斜視図である。 実施例1における間仕切パネル装置の構造を示す断面図である。 実施例1における横連結杆の構造を示しており、(a)は、横連結杆の構造を示す上面図であり、(b)は、横連結杆の構造を示す正面図である。 実施例1における横連結杆の構造を示すA−A’線断面図である。 実施例1におけるパネル枠体の構造を示す側面図である。 実施例1における間仕切パネル装置に対するパネルの取り付け手順を示す断面図である。 実施例1における間仕切パネル装置に対するパネルの取り付け手順を示す断面図と部分拡大図である。 実施例1における間仕切パネル装置に対するパネルの取り付け手順を示す断面図と部分拡大図である。 実施例1における間仕切パネル装置に対するパネルの取り付け手順を示す断面図と部分拡大図である。 実施例1における間仕切パネル装置に対するパネルの取り付け手順を示す断面図と部分拡大図である。 実施例2における間仕切パネル装置の構造を示す断面図と部分拡大図である。
本発明に係る間仕切パネル装置を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
実施例1に係る間仕切パネル装置につき、図1から図11を参照して説明する。以下、図1の手前側及び図3の画面左側を間仕切パネル装置の前方側(正面側)とし、その前方側から見たときの上下左右を基準として説明する。
本発明の間仕切パネル装置1は、オフィスやショールーム等の室内空間を、その空間の利用目的に合わせて所望の広さに区分けするために設置され、図1及び図2に示されるように、間仕切パネル装置1は、左右方向に複数立設される支柱2,2,…と、これら支柱2,2,…の間に上下に離間させて複数架設される横連結杆3,3,…と、複数のパネル4,4’,…(パネル材)と、から主に構成されている。
パネル4,4’,…には、鋼板からなる表面材40の裏側に石膏ボード41が接着剤等により固着された不透光パネル4と、ガラス板42(透光性パネル)の上下端縁にパネル枠体43,43が接着剤等によりそれぞれ固着された透光パネル4’とがある。
間仕切パネル装置1は、支柱2,2,…と横連結杆3,3,…と笠木30及び巾木31とにより複数の矩形枠が形成されており、これら矩形枠にそれぞれパネル4,4’,…が取り付けられて間仕切パネル装置1の壁面が、構成されている。尚、実施例1において間仕切パネル装置1は、透光パネル4’が不透光パネル4,4により上下から挟まれた上下三段に構成されている。
また、間仕切パネル装置1の壁面において、左右に隣接するパネル4,4及びパネル4’,4’の側面部同士は当接した状態で取り付けられ、左右に隣接するパネル4,4及びパネル4’,4’間の縦目地を極力小さく形成することにより、上下に隣接するパネル4,4’,…の横目地を際立たせて縦目地を目立ち難くしている(図1参照)。これによれば、左右方向の連続性を壁面に与えて広がりのある空間を演出し、壁面に高級感を出すことができる。
図2に示されるように、不透光パネル4において、表面材40の裏側に固定される石膏ボード41の寸法は、不透光パネル4全体の寸法よりも小さくなっており、不透光パネル4の周縁部分は、石膏ボード41の厚みに合わせて表面材40の各端部を折り曲げることにより中空に形成されている(図3参照)。
また、上段の不透光パネル4の裏面の左右端部4c,4dには、所定の位置にそれぞれ上下方向に延びるスリット40a,40aが設けられており、不透光パネル4の裏面の下端部4bには、板バネ状の係止部材44,44が左右方向に所定間隔離間させて取り付けられている。
図2及び図3に示されるように、係止部材44,44は、壁面の上段を構成する不透光パネル4には下端部4b、壁面の下段を構成する不透光パネル4には上端部4aにそれぞれ取り付けられる態様となっている。尚、不透光パネル4の裏面の上下端部4a,4bに取り付けられる係止部材44の数や配置等は、間仕切パネル装置1の壁面の構成に応じて自由に構成されてよい。
図2及び図3に示されるように、支柱2,2は、天井面Cに設置される断面視四角形状の笠木30と、床面Fに設置される断面視上向きコ字状の巾木31との間に立設され、笠木30と巾木31を上下に連結している。尚、支柱2は、アルミ合金等の金属の押出成形品であり、巾木31に設けられる図示しないアジャスタ等により、上端側の高さ位置を調整可能になっている。
また、巾木31には、上方から側面視略ハット形状の保持部材32が跨設されており、該保持部材32の左右方向に亘って前後に屈曲させて形成された屈曲部32a,32aに間仕切パネル装置1の壁面の下段を構成する不透光パネル4の下端面4fを当接させて載置することができる。
図2及び図3に示されるように、左右に立設される支柱2,2同士の対向する側面部2aと側面部2aとには、懸架部材21,21と、支持部材22,22とがそれぞれ左右で同じ高さ位置で対向するようにネジ等により固定されている。また、左右の支柱2,2間には、懸架部材21,21を介して後述する補強部材6が略水平に架設され、支持部材22,22を介して横連結杆3が略水平に架設されている。
懸架部材21は、鋼板を曲げ加工することにより略L字状を成し、補強部材6を下方から支持する支持部21aと、該支持部21aの一方の端部から上方に延び支柱2の側面部2aに対してネジ等で固定される固定部21bと、から主に構成されている。
固定部21bの両側端からは、延出部21c,21cが前後対称に延出しており、延出部21c,21cに前述した不透光パネル4,4の裏面の左右端部4c,4dに設けられるスリット40a,40aが係止されることで、各矩形枠に不透光パネル4,4を懸架できるようになっている。
尚、懸架部材21,21に架設される補強部材6は、不透光パネル4または透光パネル4’が取り付けられる矩形枠を構成するものではなく、間仕切パネル装置1の構造強度を補強するためのものであるため、横連結杆3により間仕切パネル装置1の構造強度が確保できれば、補強部材6を設けなくてもよい。
図2に示されるように、支持部材22は、鋼板を曲げ加工することにより側面視略倒立L字状を成し、横連結杆3を下方から支持する支持部22aと、支持部22aの一方の端部から下方に延び支柱2の側面部2aに対してネジ等で固定される固定部22bと、から主に構成されており、支持部22aの先端側には、前後方向に略平行に切欠き部22c,22cが形成され、該切欠き部22c,22cの間には、左右方向に所定間隔置いて上下方向に貫通する貫通孔22d,22dが穿設されている。
支柱2,2の対向する側面部2a,2aに支持部材22,22が固定部22b,22bを介して固定された状態おいては、支持部22a,22aの切欠き部22c,22cに後述する横連結杆3の下方側に突出する第2板部3d’,3d’を挿入するように架設することにより、横連結杆3を支柱2,2に対して位置合わせした状態で取り付けることができる。
また、支持部22a,22aの切欠き部22c,22cに横連結杆3の第2板部3d’,3d’が挿入されることにより、横連結杆3の前後方向への移動が規制され、後述する横連結杆3の突出部3cの(長手方向に延びる)端部3g,3gに対して前後方向への応力が作用し難くなり、端部3g,3gの変形を防ぐことができる。
また、支持部22a,22aに架設された横連結杆3の左右両端を支柱2,2間の対向する側面部2a,2aに対してそれぞれ当接させることにより、支持部22a,22aの貫通孔22d,22dと後述する横連結杆3に穿設された貫通孔3f,3fとが上下方向に連通し、図示しないボルトとナット等により支持部材22,22と横連結杆3とを締結できるようになっている。
図4及び図5に示されるように、横連結杆3は、アルミ合金等の金属の押出成形品であり、断面が前後対称であるため前方側の構造について説明し、後方側の構造の説明を省略する。尚、図5は、A−A’断面における横連結杆3の断面図を示している。
横連結杆3は、左右方向に延びる平板状の基板部3aと、該基板部3aの前方側で左右方向に亘って上下に延びる一対の第1板部3b,3b’と、該第1板部3b,3b’の上下方向の略中央の位置から左右方向に亘って前方側に突出する突出部3cと、第1板部3b,3b’よりも後方側で左右方向に亘って上下に延びる一対の第2板部3d,3d’(保持部)と、から主に構成されている。尚、第2板部3d,3d’は、左右端部と左右方向の中央部との形状が異なり、左右端部は平板状を成し、中央部は後述する屈曲部3e,3e’を有するL字状を成している。
基板部3aは、左右両端が支柱2,2に当接するように架設され、基板部3aの左右両端近傍には、それぞれ前後中央に一直線上に左右方向に離間して上下方向に貫通する貫通孔3f,3fが穿設されている。
突出部3cの左右両端には、基板部3aの左右両端から左右方向にさらに延出して端部3g,3g(延出部)が形成されており、支柱2,2間に横連結杆3が架設された状態で端部3g,3gが支柱2,2の前面略中央までそれぞれ延出し、支柱2,2を前後から挟み込むように配置されるようになっている。また、突出部3c及び端部3g,3gは、左右方向に亘って上下寸法が略均一となるように形成されている。
また、突出部3cの左右両端に端部3g,3gを設けることにより、横連結杆3の左右端部において、基板部3aの左右端部と前後の突出部3c,3cの各端部3g,3gとによりそれぞれコ字状の段部が形成されるため、当該段部により横連結杆3を支柱2にガイドしながら架設できるようになっている。
また、突出部3cの突出端面3kは、不透光パネル4の表面材40の明度よりも低い明度となるように塗装されているとともに、突出部3c(端部3g,3gを含む)の左右方向に亘って平坦面となっている。
第1板部3b,3b’は、不透光パネル4の裏面の上下端部4a,4bに取り付けられる係止部材44,44を係止可能になっており、横連結杆3に対して上下から取り付けられる不透光パネル4,4(上段と下段の不透光パネル4,4)は、係止部材44,44により第1板部3b,3b’の前面側と不透光パネル4,4の裏面の上端部4a及び下端部4bとがそれぞれ当接するように挟持される(図3参照)。これにより、前述した懸架部材21,21により懸架された不透光パネル4を支柱2や横連結杆3等から形成される矩形枠に圧着させた状態で取り付けることができる。
また、突出部3cの上面部3hと下面部3h’と、第1板部3b,3b’の前面部3i,3i’とはそれぞれ直角になっている。
横連結杆3の上方側及び下方側の中央部において前後に対向する第2板部3d,3d及び第2板部3d’,3d’の先端同士が近接するように屈曲されて屈曲部3e,3e及び屈曲部3e’,3e’が形成されており、屈曲部3e,3e’の先端側の屈曲端面3l,3l’には、後述するパネル枠体43,43の第2板部43e,43eの先端に形成される係止部43f,43fが係止可能となっている(図3参照)。
次いで、横連結杆3の第2板部3d,3d’に係止される透光パネル4’のパネル枠体43,43について図6を用いて説明する。尚、透光パネル4’の上下端縁に設けられるパネル枠体43,43は、同一構成であるため、前方側に取り付けられる透光パネル4’の下端縁側に固着されるパネル枠体43について説明し、上端縁側に固着されるパネル枠体43の説明を省略する。
図6に示されるように、パネル枠体43は、アルミ合金等の金属の押出成形品であり、ガラス板42の下端が載置される平板状の基板部43aと、該基板部43aの前端から左右方向に亘ってガラス板42の前面に沿って上方に延びる規制板部43bと、基板部43aの後端から左右方向に亘って横連結杆3の第1板部3bの前面に沿って上方に延びる第1板部43cと、基板部43aの前後略中央から左右方向に亘ってガラス板42の後面に沿って上方に延びる当接板部43dと、該当接板部43dの上端から左右方向に亘って後方に延出する第2板部43eと、から主に構成されている。
第2板部43eの後方側の先端には、下向き鉤状の係止部43fが形成されており、係止部43fは、前述した横連結杆3の第2板部3dの屈曲部3eの端縁に係止可能となっている。また、第2板部43eの前後略中央からは、左右方向に亘って横連結杆3の第2板部3dの前面に沿って垂下する垂下板部43gが形成されており、垂下板部43gは、横連結杆3の第2板部3dの前面に当接することにより、横連結杆3に対するパネル枠体43の取り付け強度を高めるとともに、パネル枠体43の係止部43fが横連結杆3の第2板部3dの屈曲部3eの端縁から容易に外れないように透光パネル4’(パネル枠体43)の後方側への移動を規制している。
次いで、間仕切パネル装置1に対する不透光パネル4及び透光パネル4’の取り付け手順について図2と図7〜図11を用いて説明する。尚、間仕切パネル装置1の壁面を構成する上下三段のパネルは下方から順に取り付けられるものとして説明する。また、間仕切パネル装置1における前後のパネルの取り付け手順は同一構成であるため、前方側のパネルの取り付け手順について説明し、後方側の説明は省略する。
図7に示されるように、先ず、下段の不透光パネル4の取り付けを行うため、左右の支柱2,2の対向する側面部2a,2aにそれぞれ設けられる下方側の懸架部材21,21の延出部21c,21cに下段の不透光パネル4の裏面に形成されるスリット40a,40aを挿嵌する(図2参照)。このとき、不透光パネル4の下端面4fは、巾木31の上方に設けられた保持部材32の屈曲部32aに載置され、不透光パネル4の下端部4bを、保持部材32に前方側から当接させた状態で仮固定される。
次に、図8に示されるように、左右の支柱2,2の対向する側面部2a,2aにそれぞれ設けられる下方側の支持部材22,22に対して横連結杆3を架設して、下段の不透光パネル4に対応する矩形枠を形成する。このとき、支持部材22の支持部22aに形成された切欠き部22c,22cに横連結杆3の第2板部3d’,3d’を挿入するように架設する(図2参照)。
また、下段の不透光パネル4の上端部4aに取り付けられた係止部材44,44に上方から横連結杆3の第1板部3b’を係止させるとともに、下段の不透光パネル4の上端面4eに横連結杆3の突出部3cの下面部3h’を上方から当接させることにより、下段の不透光パネル4の上端部4aが横連結杆3の第1板部3b’の前面部3i’に当接し、下段の不透光パネル4を下段の矩形枠に圧着させた状態で安定して固定できる。
次に、図9に示されるように、中段の透光パネル4’の取り付けを行うため、透光パネル4’の下端側のパネル枠体43の係止部43fを横連結杆3の屈曲部3eの屈曲端面3lに上方から係止させるとともに、横連結杆3の第2板部3dの前面部3jにパネル枠体43の第2板部43eの垂下板部43gを当接させる。
さらに、横連結杆3の突出部3cの上面部3hにパネル枠体43の基板部43aを上方から当接させるとともに、横連結杆3の第1板部3bの前面部3iにパネル枠体43の第1板部43cを当接させることにより、透光パネル4’の荷重を横連結杆3の突出部3cで支持しながら、透光パネル4’が前方側に倒れないようにパネル枠体43の係止部43fを横連結杆3の屈曲端面3lに係止させて仮固定することができる。
次に、図10に示されるように、支柱2,2の対向する側面部2a,2aにそれぞれ設けられる上方側の支持部材22,22に対して横連結杆3を架設して、中段の透光パネル4’に対応する矩形枠を形成する(同時に上段の不透光パネル4に対応する矩形枠も形成される)。このとき、前述した下方の横連結杆3の架設と同様に、支持部材22の切欠き部22c,22cに横連結杆3の第2板部3d’,3d’を挿入するように架設する。
また、透光パネル4’の上端側のパネル枠体43の係止部43fを横連結杆3の屈曲部3e’の屈曲端面3l’に係止させるとともに、横連結杆3の第2板部3d’の前面部3j’にパネル枠体43の第2板部43eの垂下板部43gを当接させる。
さらに、パネル枠体43の基板部43aに横連結杆3の突出部3cの下面部3h’を上方から当接させるとともに、横連結杆3の第1板部3b’の前面部3i’にパネル枠体43の第1板部43cを当接させることにより、透光パネル4’を中段の矩形枠に安定して固定できる。
最後に、図11に示されるように、上段の不透光パネル4の取り付けを行うため、支柱2,2の対向する側面部2a,2aにそれぞれ設けられる上方側の懸架部材21,21の延出部21c,21cに上段の不透光パネル4の裏面に形成されるスリット40a,40aを挿嵌する。
また、上段の不透光パネル4の下端部4bに取り付けられた係止部材44,44を横連結杆3の第1板部3bに上方から係止させるとともに、横連結杆3の突出部3cの上面部3hに上段の不透光パネル4の下端面4fを上方から当接させる。
これにより、不透光パネル4の下端部4bは、横連結杆3の第1板部3bの前面部3iに当接し、不透光パネル4の上端部4aは、笠木30に前方側から当接した状態となり、上段の不透光パネル4を上段の矩形枠に圧着させた状態で安定して固定できる。
以上説明したように、間仕切パネル装置1において、横連結杆3の突出部3cの上面部3h及び下面部3h’は、上下に隣接する不透光パネル4及び透光パネル4’の対向する上下端部同士にそれぞれ当接しており、上下に隣接する不透光パネル4及び透光パネル4’の対向する上下端部同士が略平行となるように横目地が形成されるため、横目地の上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができ、美観に優れる(図1参照)。
また、横連結杆3の突出部3cの上下寸法が上下に隣接する不透光パネル4及び透光パネル4’により形成される横目地の上下間隔を規定するため、上下間隔の狭い横目地であっても上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができる。
また、横連結杆3の基板部3aよりも左右に延出する突出部3cの端部3g,3gが支柱2,2の前面略中央までそれぞれ延出しているため、支柱2,2の前方まで連続する横目地を形成することができ、壁面を左右方向に大きく形成して間仕切パネル装置1の美観を向上させることができる。
また、横連結杆3において、突出部3cは、上下に延びる第1板部3b,3b’に対して上下方向の中央の位置に形成されるため、突出部3cを挟んで上下に取り付けられる不透光パネル4の裏面の上下端部4a,4b及び透光パネル4’のパネル枠体43の第1板部43cと、横連結杆3の前面部3i,3i’との当接面を確保でき、間仕切パネル装置1の構造強度を高めることができる。
また、不透光パネル4及び透光パネル4’の厚み寸法よりも突出部3cの突出量が低くなっているため、横目地を構成する突出部3cが不透光パネル4及び透光パネル4’の表面よりも奥側に配置されるため、突出部3cを目立ち難くすることができる(図3参照)。
また、不透光パネル4及び透光パネル4’の厚み寸法は、突出部3cの上下寸法の二倍以上となっているため、横目地に入射した光が横目地の奥側で上下の不透光パネル4及び透光パネル4’により挟まれる突出部3cにまで届き難く、横目地の奥行きを演出することができる(図3参照)。
また、横目地の奥側で視認可能な突出部3cの突出端面3kは、不透光パネル4の表面材40の明度よりも低い明度となるように塗装されており、横目地に形成される影や段差の視認性を下げることができるため、間仕切パネル装置1に横方向の連続性を与えて空間的な広がりを演出することができる。
尚、実施例1において、突出部3cの突出端面3kが不透光パネル4の表面材40の明度よりも低い明度に塗装される態様として説明したが、これに限らず、例えば、突出部3c全体(突出端面3k、上面部3h、下面部3h’)や屈曲部3e,3e’の上面等の明度を不透光パネル4の表面材40の明度よりも低い明度にしてもよい。また、明度の調整については、塗装に限らず、例えば、明度の低いシールを貼付する等、自由に構成されてよい。
また、突出部3cは、横連結杆3の左右方向に亘って連続して突出するように形成される態様として説明したが、これに限らず、突出部は、横連結杆3の左右方向に亘って少なくとも2箇所以上が突出するものであればよい。また、突出部を複数箇所に形成する場合、各突出部の上下端により規定される上下寸法が均一に揃っていれば、形状は円筒形や台形等、自由に構成されてよい。
また、間仕切パネル装置1は、天井面Cに笠木30を設置することにより床から天井まで室内空間を仕切るように形成される態様として説明したが、これに限らず、間仕切パネル装置は、例えば、視線を遮る程度の高さのものであってもよく、この場合には、間仕切パネル装置の上端に露出する笠木30を覆うカバー部材等を設けてもよい。
また、間仕切パネル装置1は、前後にパネルが取り付けられる態様として説明したが、これに限らず、前方側にのみパネルが取り付けられるものであってもよく、この場合には、後方側のパネルの取り付け位置(巾木、笠木、横連結杆等)を覆うカバー部材等を設けてもよい。
また、間仕切パネル装置1の壁面において、左右に隣接する不透光パネル4,4及び透光パネル4’,4’の側面部同士は当接した状態で取り付けられる態様として説明したが、これに限られず、左右に隣接するパネル4,4及びパネル4’,4’間に形成される縦目地を目立ち難くできれば、不透光パネル4,4及び透光パネル4’,4’の側面部同士は、極近接した状態であってもよい。
次に、実施例2に係る間仕切りパネル装置につき、図12を参照して説明する。尚、前記実施例に示される構成部分と同一構成部分については同一符号を付して重複する説明を省略する。
図12に示されるように、間仕切パネル装置100は、左右に立設された支柱2,2と、該支柱2,2の間に上下に離間させて複数架設される横連結杆103,103,…と、支柱2,2と横連結杆103,103,…と笠木30及び巾木31とにより形成される複数の矩形枠に取り付けられる複数のパネル104,104’,…と、複数のパネル104,104’,…間から延出するように取り付けられる載置板105,105,…と、から主に構成されている。
横連結杆103は、アルミ合金等の金属の押出成形品であり、後方側で上下方向に延び支柱2の側面部2aにネジ等で固定される支持部材122に固定される基板部103aと、該基板部103aの上下略中央から上下に所定間隔離間して左右方向に亘って前方に延びる突出部103b,103b’と、該突出部103b,103b’の前後略中央から後方側にそれぞれ上下に傾斜しながら延出して基板部103aと連結する補強板部103f,103f’と、から主に構成され、突出部103b,103b’の間に形成される隙間に載置板105を挿嵌可能になっている。
突出部103bの前端部には、上面部103gから上方に突出する係止部103cが形成され、後述するパネル104,104’に取り付けられる係止部材144が上方から係止可能になっている。また、突出部103bの後端部の下面には、下方に突出する規制板部103dが形成され、載置板105の後端が当接することにより後方側への移動を規制するようになっている。
また、突出部103b’の前端部には、下面部103g’から下方に突出する係止部103c’が形成され、パネル104,104’に取り付けられる係止部材144が下方から係止可能になっている。また、突出部103b’の後端部の上面には、後方側に向けて下方に傾斜する傾斜部103eが形成され、載置板105の後端側の下面が突出部103b’の上面に当接しないため、載置板105の後端側が突出部103b,103b’の間に密着することがなくなり、載置板105の着脱を行いやすくなっている。
載置板105は、合わせガラスで強度が高められており、上下の厚み寸法が突出部103b,103b’の上下間隔と略同一となるように形成されている。尚、載置板105の素材は、アクリル板等の樹脂製や金属製、木製等、自由に構成されてよい。
パネル104は、表面材40の上下端の一方が折り曲げられて中空に形成されており、他方は折り曲げられず上下端部104a,104bが形成され、裏面に側面視略クランク形状の係止部材144が接着剤等で固着されている。また、パネル104は、間仕切パネル装置100の壁面の最上段及び最下段に取り付けられ、笠木30及び巾木31の上方に跨設される保持部材32に対して表面材40が折り曲げられて形成される端部側を当接させ、横連結杆103の係止部103c,103c’に対して係止部材144が設けられた端部(上端部104a)側を係止させることにより、取り付け可能となっている。
また、パネル104’は、上下端の両方が折り曲げられず上下端部104a,104bが形成され、裏面に係止部材144,144がそれぞれ固着されている。パネル104’は、間仕切パネル装置100の壁面の中段に取り付けられ、横連結杆103の係止部103c,103c’に対して上下の係止部材144,144をそれぞれ係止させることにより、取り付け可能となっている。
また、パネル104,104’が係止部材144を介して横連結杆103に取り付けられた状態において、パネル104,104’の上下端部104a,104bは、横連結杆103の突出部103bの上面部103g及び103b’の下面部103g’にそれぞれ上下から当接するようになっている。
これによれば、間仕切パネル装置100において、横連結杆103の突出部103bの上面部103g及び突出部103b’の下面部103g’は、上下に隣接するパネル104,104’の対向する上下端部同士にそれぞれ当接しており、上下に隣接するパネル104,104’の対向する上下端部同士が略平行となるように横目地が形成されるため、横目地の上下間隔を左右方向に亘って略均一に揃えることができ、美観に優れる。尚、実施例2における横目地は、上下に取り付けられるパネル104,104’と載置板105(載置板105が設置されない場合は、横連結杆103の突出部103b,103b’の上下の隙間)との間に形成されるものである。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、前記実施例では、間仕切パネル装置1の壁面は、透光パネル4’が不透光パネル4,4により上下から挟まれて上下三段に構成される態様として説明したが、これに限らず、間仕切パネル装置1の壁面は、不透光パネル4,4,…のみで構成されてもよい。
1,100 間仕切パネル装置
2 支柱
3 横連結杆
3a 基板部
3b,3b’ 第1板部
3c 突出部
3d,3d’ 第2板部(保持部)
3e,3e’ 屈曲部
3g 端部(延出部)
4 不透光パネル(パネル材)
4’ 透光パネル(パネル材)
6 補強部材
21 懸架部材
22 支持部材
30 笠木
31 巾木
32 保持部材
40 表面材
42 ガラス板(透光性パネル)
43 パネル枠体
43a 基板部
43b 規制板部
43c 第1板部
43d 当接板部
43e 第2板部
43f 係止部
43g 垂下板部
44 係止部材
103 横連結杆
103a 基板部
103b,103b’ 突出部
103c,103c’ 係止部
103d 規制板部
103e 傾斜部
103f,103f’ 補強板部
104,104’ パネル(パネル材)
105 載置板

Claims (6)

  1. 左右に立設された複数の支柱間に複数の横連結杆を架設して複数形成された矩形枠の少なくとも前面または後面にパネル材を取り付けて成る間仕切パネル装置であって、
    前記横連結杆は、少なくとも前後一方に突出し前記横連結杆の長手方向に亘って延びる突出部を備え、
    上下に隣接する前記パネル材の対向する端部同士が前記突出部の上下端部にそれぞれ当接することを特徴とする間仕切パネル装置。
  2. 前記突出部は、前記横連結杆の上下方向の中央に形成されることを特徴とする請求項1に記載の間仕切パネル装置。
  3. 前記突出部は、一部が前記支柱の前方に位置するように左右方向に延出部が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の間仕切パネル装置。
  4. 前記パネル材の前後方向の厚さよりも前記突出部の前後方向の突出量が小さいことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の間仕切パネル装置。
  5. 前記突出部の突出端面の明度は、前記パネル材の表面の明度よりも低いことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の間仕切パネル装置。
  6. 前記パネル材は、透光性パネルであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の間仕切パネル装置。
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