JP2017202442A - 水処理システム及び水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭酸塩鉱物としてMg/Al系層状化合物を使用し、炭酸塩鉱物のpH調整の利点を生かしつつ、pH緩衝材として繰返し使用可能とする。【解決手段】Mg/Al系層状化合物又はハイドロタルサイト様化合物を有する複数の吸着塔と、被処理水から対象物質を除去する対象物質除去手段と、ハイドロタルサイト様化合物が被処理水に炭酸イオンを放出して部分的にMg/Al系層状化合物となった場合に炭酸イオンを供給することによりハイドロタルサイト様化合物を再生する再生処理手段と、を備えた水処理システムであって、Mg/Al系層状化合物とハイドロタルサイト様化合物とによる被処理水からの炭酸イオンの除去及び脱離の繰返しを可能とした。【選択図】図1

Description

本発明は、水処理システム及び水処理方法に関する。
一般に、廃水などの被処理水は、炭酸イオンなどのpH緩衝作用を有する物質を含有する。被処理水中に炭酸イオンが存在すると、酸剤やアルカリ剤を添加してもpHが緩衝されるため、対象物質を処理するために所定のpHに調整するための薬剤量が増加する。また、アルカリ側にpHを調整したとき、被処理水中に存在するCa2+などの金属イオンが炭酸塩として析出しやすく、後段のフィルタの差圧上昇など設備の運転に支障をきたす。さらに、工場廃水などを処理した後に河川へ排水する場合、水質汚濁防止法などで国により定められている排水基準を順守する必要がある。そのため、最終的には、中性付近にpHを制御する必要がある。ここで、pHは、水素イオン指数である。
pHの調整方法はいくつかあるが、酸剤やアルカリ剤を注入して所定のpHに調整する方法が主に用いられている。使用される酸剤としては塩酸や硫酸、アルカリ剤としては水酸化ナトリウムなどがある。また、最終的に中性付近にpHを制御する場合は、炭酸ナトリウムなど使用することがある。さらに、pH緩衝剤として固体の炭酸塩鉱物などを利用する方法もある。
特許文献1には、農薬排水をpH緩衝剤として作用する炭酸塩鉱物に接触させた後、生物担体で農薬を除去する農薬排水の処理方法が記載されている。
非特許文献1には、ハイドロタルサイトの水環境保全・浄化への応用に関して、炭酸イオンを取り込んだMg−Al酸化物であるハイドロタルサイトを500℃で仮焼することによりMg−Al酸化物に再生する原理、ハイドロタルサイトを利用した水溶液からの金属イオンの除去等が記載されている。
特開平6−15285号公報
The Chemical Times 2005 No.1(通巻195号)pp.10-16
上述の特許文献1では、農薬排水のpHを後段の生物処理に適するpHに調整するために炭酸塩鉱物を使用している。炭酸塩鉱物を使用するpH調整方法は、酸剤やアルカリ剤を注入する方法と異なり、ポンプ等の機械的不具合でpH制御に支障が出ることがない利点と、処理水のpHは炭酸塩鉱物の平衡pHに依存するため、薬剤の注入と異なり、局所的なpHの高低が生じにくく、炭酸塩の析出を防止する利点とがある。しかし、炭酸塩鉱物は、使用を続けるとpHの調整能力が低下するため、いずれ新しい炭酸塩鉱物へ交換する必要がある。
上述の非特許文献1では、Mg−Al酸化物による炭酸イオン(もしくは他の金属イオン等)の除去を主目的としており、pHを調整する場合、別の手段も設ける必要がある。 本発明は、炭酸塩鉱物としてMg/Al系層状化合物を使用し、炭酸塩鉱物のpH調整の利点を生かしつつ、pH緩衝材として繰返し使用可能とすることを目的とする。
本発明の水処理システムは、Mg/Al系層状化合物又はハイドロタルサイト様化合物を有する複数の吸着塔と、被処理水から対象物質を除去する対象物質除去手段と、ハイドロタルサイト様化合物が被処理水に炭酸イオンを放出して部分的にMg/Al系層状化合物となった場合に炭酸イオンを供給することによりハイドロタルサイト様化合物を再生する再生処理手段と、を備え、Mg/Al系層状化合物とハイドロタルサイト様化合物とによる被処理水からの炭酸イオンの除去及び脱離の繰返しを可能とした。
本発明によれば、炭酸塩鉱物であるハイドロタルサイト様化合物を脱炭酸とpH制御とに繰返し使用することができるため、脱炭酸及び急激なアルカリ注入が必要なく、局所的なpHの高低が生じにくく、被処理水中の炭酸塩析出を抑制し、後段のフィルタが炭酸塩により目詰まりすることを防止し、フィルタの差圧上昇などを抑制することができる。
実施例1の水処理システムを示す概略構成図である。 Mg/Al系層状化合物の反応サイクルを示す図である。 pH制御システムの被処理水の処理工程を示すフロー図である。 再生処理後の操作を示すフロー図である。 実施例2の水処理システムを示す概略構成図である。 実施例3の水処理システムを示す概略構成図である。 実施例4の水処理システムを示す概略構成図である。
本発明は、廃水などを処理する水処理においてpHを調整する方法及びシステムに関する。
本発明は、炭酸塩鉱物としてMg/Al系層状化合物を使用し、炭酸塩鉱物のpH調整の利点を生かしつつ、繰返し使用可能としたことが特徴である。
本発明は、有機物に由来する陰イオンを除去する際、酸性溶液を添加してもpHの低下を阻害する緩衝作用を生じる炭酸イオンをあらかじめ除去し、炭酸イオンを吸着した吸着材は、処理済みの水の水素イオンで再生する技術に関するものである。
本発明は、脱炭酸に使用するMg/Al系層状化合物が充填された吸着塔と、pH制御に使用するハイドロタルサイト様化合物が充填された吸着塔と、対象物質を除去する手段と、炭酸イオン脱離によりpH制御したハイドロタルサイト様化合物をMg/Al系層状化合物に変換する再生処理手段と、被処理水の通水を制御するバルブと、処理水のpHを計測するpH計を備えた水処理システムである。
上記水処理システムにおけるpH制御は、脱炭酸に使用するMg/Al系層状化合物が充填された吸着塔と、pH制御に使用するハイドロタルサイト様化合物が充填された吸着塔との通水順を逆にすることで行うものであり、繰返し使用を可能としている。
以下、図面を用いて実施例を説明する。
本実施例では、水処理システムにおけるpH制御の一例を説明する。
図1は、pH制御を行う水処理システムの構成例を示したものである。
本図においては、水処理システムは、第一の吸着塔110(吸着塔A)、第二の吸着塔120(吸着塔B)、対象物質除去手段200、再生処理手段300、バルブ410〜480、管路500、及びpH計測手段1000を含む構成である。pH制御は、pH計測手段1000と図示しない制御手段とを図示しないネットワークにより接続した構成により行われる。また、必要に応じて、対象物質、温度、水圧などを計測する計測器、ポンプなども設置されている。
第一の吸着塔110及び第二の吸着塔120には、被処理水の脱炭酸および処理水のpH制御のためにMg/Al系層状化合物が充填されている。Mg/Al系層状化合物は、化学式が[Mg2+ 8−xAl3+ (OH)16][An− x/n・yHO](2≦x≦5、0≧y、Aは、層間陰イオンであり、Cl又はPO 3−が一般的である。)となる不定比の層状構造物である。
第一の吸着塔110及び第二の吸着塔120のいずれか一方には、炭酸イオンを取り込んだMg/Al系層状化合物であるハイドロタルサイト様化合物が充填されていることが望ましい。Mg/Al系層状化合物を充填した後、炭酸イオンを含む水溶液と接触させることにより、ハイドロタルサイト様化合物に変化させてもよい。
ここで、脱炭酸とは、被処理水に含まれる炭酸イオンを除去することをいう。
対象物質除去手段200は、被処理水から除去したい対象物質を除去するための装置で構成されている。例えば、対象物質がSr2+やCsなどの金属イオンの場合、陽イオン交換樹脂やキレート樹脂によるイオン交換が可能なため、これらの樹脂を充填した吸着塔が設置される。陽イオン交換樹脂(例えば、三菱化学(株)製UBK10)やキレート樹脂(例えば、三菱化学(株)製CRB05)は、使用に最適のpH(もしくはpH範囲)が設定されていることが一般的である。そのため、樹脂を充填した吸着塔の前段には、pHを調整するために必要に応じて酸剤もしくはアルカリ剤の注入手段も設置される。
本発明では、対象物質除去手段200の前段で脱炭酸が行われているため、被処理水のpH緩衝能力は低下しており、必要な酸剤もしくはアルカリ剤を低減し、容易にpHを調整することが可能となる。
ここで、酸剤としては、塩酸(HCl)等が挙げられる。また、アルカリ剤としては、水酸化ナトリウム(NaOH)等が挙げられる。
再生処理手段300は、ハイドロタルサイト様化合物のうちpH制御で使用され炭酸イオンを放出してMg/Al系層状化合物に変化した部分に炭酸イオンを供給してハイドロタルサイト様化合物に戻すための装置である。ハイドロタルサイト様化合物が劣化した場合は、加熱することにより炭酸イオンが除去され、被処理水の脱炭酸で使用するときの処理量および使用可能時間が延長できる。加熱する手段はどのような方法でもよいが、ここでは、吸着塔よりハイドロタルサイト様化合物を取出し、システムとは直接接続されていない加熱装置で加熱することとする。一例としては、工場などの排水を処理する場合は、工場から排出される熱を利用して加熱された乾燥空気(200〜500℃)をつくり、ハイドロタルサイト様化合物を加熱するなどがある。本実施例では、再生処理を実施しているときは、同時に水処理ができないこととなるが、2系列にすることで、再生処理中も他系列が運転可能であり、連続で水処理できる。
バルブ410〜480は、第一の吸着塔110、第二の吸着塔120、対象物質除去手段200への被処理水の通水順序を制御するために設置される。これらは図示しないネットワークにより制御手段と接続されて制御される。
管路500は、被処理水を通水するために各設備に接続される。
pH計測手段1000(pH計)は、処理水のpHを計測するために設置され、図示しないネットワークにより制御手段と接続されており、pHデータを制御手段へ送信する。ハイドロタルサイト様化合物のpH制御能力が低下して、処理水のpHが設定値以下となった場合、制御手段より警報を出力し、システムの運転を変更することを検討する。
図2は、Mg/Al系層状化合物の反応サイクルを示したものである。
本図に示す反応サイクルにおいて、中和と再生とが繰り返される。ここで、中和とは、炭酸イオンを取り込んだハイドロタルサイト様化合物が炭酸イオンの放出もしくはハイドロタルサイト様化合物自体の溶出により、水のpHを上昇させることである。また、再生とは、上記中和に使用されたハイドロタルサイト様化合物と、炭酸イオンを含有する水溶液と、を接触させることで、炭酸イオンを再び取り込むことである。よって、再生は、Mg/Al系層状化合物に炭酸イオンを充填することである。この点、非特許文献1に記載の「再生」とは異なっている。
図2に示すように、図1の第一の吸着塔110及び第二の吸着塔120に充填されているMg/Al系層状化合物は、炭酸イオンなどのアニオンが存在すると、層間にアニオンを取り込むインターカレーションが起こる。これにより、ハイドロタルサイト様化合物(化学式の一例:MgAl(OH)16CO・yHO)を生成する。逆に、炭酸イオンを取り込んだハイドロタルサイト様化合物は、特にpHが7以下の水溶液と接触した場合には、炭酸イオンの放出もしくはハイドロタルサイト様化合物自体の溶出により、水のpHを上昇させる中和作用がある。中和に使用されたハイドロタルサイト様化合物は、再び炭酸イオンを含有する水溶液と接触すると、炭酸イオンを取り込んだ形態に再生することが可能である。
本実施例では、これらの現象を利用して被処理水の炭酸イオンの除去および処理水のpH制御を実施する。
具体的には、Mg/Al系層状化合物により被処理水に含まれる炭酸イオンが水分子とともにMg/Al系層状化合物に少しずつ取り込まれる。これにより、ハイドロタルサイト様化合物が生成する。このハイドロタルサイト様化合物に加熱等の再生処理を施すことにより、炭酸イオン及び水分子を脱離させ、Mg/Al系層状化合物に戻す。このように、Mg/Al系層状化合物からハイドロタルサイト様化合物を生成し、さらに、Mg/Al系層状化合物を再生する処理を繰り返す。
図3は、pH制御を伴う水処理システムにおける被処理水の処理工程を示すフロー図である。
本図に示す操作においては、運転直後のバルブの状態は、図1に示すa−b間が開となっている。以下の説明においては、図1に記載の符号に対応する構成要素についてその符号を用いて説明する場合がある。
図3においては、S1で、炭酸イオンが取り込まれていないMg/Al系層状化合物が充填された第一の吸着塔110により、被処理水から炭酸イオンを除去する。Mg/Al系層状化合物は、使用を継続すると、少しずつ炭酸イオンを取り込んだハイドロタルサイト様化合物に変化する。
S2で、対象物質除去手段200により対象物質を除去する。
S3で、第二の吸着塔120には、炭酸イオンが取り込まれたハイドロタルサイト様化合物が充填されており、対象物質が除去された水のpHを制御する。
S4で、pH計測手段1000にて処理水のpHを計測する。処理水のpHが設定値以下となった場合、制御手段により警報を出力、バルブ410〜480を閉止して運転を停止し、第二の吸着塔120の再生処理を開始する。
第二の吸着塔120に充填されているハイドロタルサイト様化合物の再生処理(Mg/Al系層状化合物への変換)が完了したら運転を再開する。
図4は、再生処理後の運転フローである。図示しない制御手段によりバルブ410〜480の開閉がなされ、a−c間が開となる。被処理水は、まず、第二の吸着塔120を通水する。
S5で、再生処理された炭酸イオンが取り込まれていないMg/Al系層状化合が充填された第二の吸着塔120により、被処理水から炭酸イオンを除去する。これは再生処理前と第一の吸着塔110と第二の吸着塔120の通水順が逆となる。
S6で、S2と同様に、対象物質除去手段200により対象物質を除去する。
S7で、再生処理前の水処理で炭酸イオンを取り込んだハイドロタルサイト様化合物が充填された第一の吸着塔110により、対象物質手段200を通過した水のpHを制御する。
S8で、S4と同様に、pH計測手段1000にて処理水のpHを計測する。処理水のpHが設定値以下となった場合、制御手段により警報を出力、運転を停止し、第一の吸着塔110の再生処理を開始する。
本実施例では、以上のような運転フローで炭酸塩鉱物であるMg/Al系層状化合物を繰り返し使用する。これにより、脱炭酸及び急激なアルカリ注入を防止でき、被処理水中の炭酸塩析出を抑制し、後段のフィルタの差圧上昇などを抑制できる。
実施例2は、実施例1の水処理システムにおいて、除去したい対象物質が複数あり、それぞれ処理するための最適pHが異なる場合、つまり、対象物質を除去する手段(対象物質除去手段)を複数設けた場合を示したものである。
図5は、実施例2における水処理システムの構成例である。
本図においては、実施例1と比較して、複数の対象物質除去手段を有する点で異なっている。すなわち、対象物質除去手段210(対象物質除去手段A)と対象物質除去手段220(対象物質除去手段B)とが設けてあり、対象物質除去手段Bの前段で被処理水のpHを制御して、通水する。実施例2は、後段の対象物質除去手段Bにおける最適pHがハイドロタルサイト様化合物で制御したpH付近のときに成り立つものであり、対象物質の除去に必要であった酸剤もしくはアルカリ剤を使用しなくても済む利点がある。
なお、対象物質除去手段Aにおいては、適切な吸着材により、ホウ素イオン、ヨウ素イオン、ルテニウムイオン等を除去することも可能である。ここで、吸着材としては、ゼオライト等が望ましい。また、対象物質除去手段Bに用いる吸着材としては、アルカリ性で高性能なものが望ましく、シリコチタネート等が挙げられる。
実施例3は、実施例1の水処理システムにおいて、脱炭酸で使用した吸着塔へ炭酸水を供給する炭酸供給手段を設けた場合を示したものである。
図6は、実施例3における水処理システムの構成例である。
本図においては、炭酸供給手段600が付設されている。炭酸供給手段600の一例としては、炭酸水(二酸化炭素水溶液)を貯蔵するタンクと、炭酸水を注入するポンプと、から構成され、管路を用いて吸着塔110、120へ接続されるものがある。
実施例1と比較して、Mg/Al系層状化合物への炭酸イオンの供給処理(ハイドロタルサイト様化合物への変換)を実施することで、pHの制御に使用する吸着塔の処理量および使用可能時間が延長可能で、システムの稼働率を向上することができる。
炭酸供給手段600による処理(炭酸供給処理)を加えると、システムの停止時間が長くなる可能性があるが、実施例1に記載したハイドロタルサイト様化合物の再生処理中、同時にMg/Al系層状化合物への炭酸イオンの充填処理を実施することで、停止時間を延長することなく処理が可能である。
実施例4は、実施例1の水処理システムにおいて、被処理水の炭酸塩沈殿処理を行う構成を有する場合を示したものである。
炭酸塩沈殿処理は、被処理水に炭酸を添加し、水酸化ナトリウム(NaOH)等を添加して、被処理水のpHをアルカリ性にすることで、炭酸塩を析出させ、沈殿を生じさせる処理である。このとき、一般に、炭酸は、炭酸塩が十分な量発生するように過剰に添加することが望ましい。結果として、炭酸塩沈殿処理後の被処理水の炭酸イオン量は増加する。
図7は、実施例4の水処理システムの構成例である。
本図においては、被処理水は、一旦タンク700に貯留される。タンク700には、炭酸添加手段800が付設され、タンク700にて炭酸塩沈殿処理が実施される。このとき、タンク700に撹拌機等を付設することが望ましい。これにより、炭酸水、水酸化ナトリウム等の薬剤をタンク700に注入した際に十分に撹拌し、薬剤と被処理水との混合を促進することができる。
炭酸添加手段800は、タンク700内に炭酸イオンを注入するために使用するものである。一例としては、炭酸ナトリウム水溶液を貯蔵するタンクと、炭酸ナトリウム水溶液をタンク700へ供給するためにポンプと、pHをアルカリ性にするためのアルカリ剤を貯蔵するためのタンクと、アルカリ剤をタンク700へ供給するための供給するためのポンプと、で構成される。
沈殿処理手段900は、タンク700の下流側に配置されている。沈殿処理手段900は、析出した炭酸塩を被処理水中から除去するものである。上澄み液は、第一の吸着塔110又は第二の吸着塔120に送られる。一方、沈殿した炭酸塩は、図示しない排出口等から排出される。
実施例4は、実施例1と比較して炭酸塩として被処理水中の金属イオン濃度を低減することにより、その後の対象物質(Sr等)の除去がしやすくなる。また、被処理水中の炭酸イオン量が増すことで、層状化合物でのインターカレーション量が増えることにより、ハイドロタルサイト様化合物になり易くなる利点がある。
なお、上述の説明においては、バルブ及びpH計測手段を用いた例を説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、バルブを用いずに通水経路を切り替えてもよく、pH計測手段を用いずに、例えば処理時間により制御してもよい。
110:第一の吸着塔、120:第二の吸着塔、200:対象物質除去手段、210、220:対象物質除去手段、300:再生処理手段、410、420、430、440、450、460、470、480:バルブ、500:管路、600:炭酸供給手段、700:タンク、800:炭酸添加手段、900:沈殿処理手段、1000:pH計測手段。

Claims (15)

  1. Mg/Al系層状化合物又はハイドロタルサイト様化合物を有する複数の吸着塔と、
    被処理水から対象物質を除去する対象物質除去手段と、
    前記ハイドロタルサイト様化合物が前記被処理水に炭酸イオンを放出して部分的にMg/Al系層状化合物となった場合に炭酸イオンを供給することにより前記ハイドロタルサイト様化合物を再生する再生処理手段と、を備え、
    前記Mg/Al系層状化合物と前記ハイドロタルサイト様化合物とによる前記被処理水からの炭酸イオンの除去及び脱離の繰返しを可能とした、水処理システム。
  2. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    さらに、処理水のpHを計測するpH計測手段を備えた、水処理システム。
  3. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記対象物質除去手段より前段に設置した前記Mg/Al系層状化合物を有する前記吸着塔で炭酸イオンを除去し、
    前記対象物質を除去する手段より後段に設置した前記ハイドロタルサイト様化合物を有する前記吸着塔で炭酸イオンの脱離をすることによりpHを制御する、水処理システム。
  4. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記処理水のpHが設定値以下になった場合には、前記ハイドロタルサイト様化合物を前記再生処理手段により前記Mg/Al系層状化合物とする、水処理システム。
  5. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記再生処理手段は、前記ハイドロタルサイト様化合物を加熱する加熱装置である、水処理システム。
  6. 請求項2記載の水処理システムにおいて、
    さらに、前記被処理水の通水を制御するバルブを備え、
    前記pH計測手段により検出した前記処理水のpHが設定値より低下した場合には、前記バルブの開閉を実施することにより、前記複数の吸着塔における通水順を逆とする、水処理システム。
  7. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記複数の吸着塔のうち下流側の吸着塔の後段に別の対象物質除去手段を付設した、水処理システム。
  8. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記吸着塔のMg/Al系層状化合物に炭酸水を供給する炭酸供給手段を付設した、水処理システム。
  9. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    さらに、前記被処理水を貯留するタンクと、
    炭酸イオンを前記タンクへ添加する炭酸添加手段と、
    析出した炭酸塩を沈殿除去する沈殿除去手段と、を備え、
    前記沈殿除去手段の上澄み液を前記吸着塔に送る構成とした、水処理システム。
  10. 請求項1記載の水処理システムにおいて、
    前記対象物質は、放射性核種である、水処理システム。
  11. Mg/Al系層状化合物を用いて脱炭酸をし、
    被処理水から対象物質を除去し、
    ハイドロタルサイト様化合物が前記被処理水に炭酸イオンを放出して部分的にMg/Al系層状化合物となった場合に炭酸イオンを供給することにより前記ハイドロタルサイト様化合物を再生する工程を含み、
    前記Mg/Al系層状化合物と前記ハイドロタルサイト様化合物とによる前記被処理水からの炭酸イオンの除去及び脱離の繰返しを可能とした、水処理方法。
  12. 請求項11記載の水処理方法において、
    炭酸イオンを前記ハイドロタルサイト様化合物から前記対象物質が除去された液に供給することによりpHを制御する、水処理方法。
  13. 請求項11記載の水処理方法において、
    処理水のpHが設定値以下になった場合には、前記ハイドロタルサイト様化合物の前記再生をする、水処理方法。
  14. 請求項11記載の水処理方法において、
    前記再生は、前記ハイドロタルサイト様化合物の加熱により行う、水処理方法。
  15. 請求項11記載の水処理方法において、
    前記被処理水に炭酸イオンを添加することにより炭酸塩を沈殿除去し、上澄み液の前記脱炭酸をする、水処理方法。
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