JP2011020012A - ボイラ水系のpH調整方法及びpH調整装置。 - Google Patents

ボイラ水系のpH調整方法及びpH調整装置。 Download PDF

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和義 内田
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Abstract

【課題】流通量が多く入手が容易であり、人体への影響が少ない材料を用いてボイラ水系のpHを調整でき、使用時の取り扱い性や臭気の問題が改善されたボイラ水系のpH調整方法及びpH調整装置を提供すること。
【解決手段】アンモニア水溶液を用いてボイラ水系41のpHを調整するpH調整方法は、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液15を原料水溶液用アニオン交換カラム11aに導入して、アンモニウムイオンの対イオンを少なくとも一部除去し、原料水溶液用アニオン交換カラム11aをボイラ水系41の所定箇所(給水系)42及び/又は所定箇所(復水系)43に連通させる工程を有し、原料水溶液15が原料水溶液用アニオン交換カラム11aを通過して得られる被処理液が、連通管L3、L3a及びL3bを介して所定箇所(給水系)42及び/又は所定箇所(復水系)43へと供給される。
【選択図】図1

Description

本発明はボイラ水系のpH調整方法及びpH調整装置に関する。
従来、ボイラ水系のpHを調整して腐食を防止する目的等で、各種ボイラの運転において、ボイラ水系の給水系や復水系等へのアンモニア又はアンモニア水の添加が行われている(特許文献1及び2)。
ここで、アンモニア水として、種々の方法により得られたものが用いられており、例えば特許文献3では、化学品製造プロセスから排出された炭酸成分とアンモニア成分とを含む排水から、腐食への影響が大きい炭酸成分のみを除去して得られるアンモニア含有水の使用が提案されている(特許文献3)。
しかし、化学品製造プロセス排水等から得られるアンモニア含有水には、人体に有害な物質が含まれている恐れがあり、食品加工等に用いられるボイラの水系のpH調整剤としては、安全性を向上する余地がある。
そこで、高度の安全性が求められるボイラ水系では、蒸気等に混入しても人体に大きな影響を与えない食品添加物として指定されているアンモニアガスが、pH調整剤として好ましく使用されている。
特開2002−349804号公報 特開2005−008903号公報 特開2007−117808号公報
しかし、アンモニアガスは気体であるため、使用量の制御が難しいこと、配管の継手部分等から漏洩しやすいこと、臭気が非常に強いこと等、取扱性に多くの問題がある。
かかるアンモニアガスの取扱性の問題を回避するために、食品添加製剤として製造されたアンモニア水溶液も使用されている。これにより、使用量の制御の困難さや漏洩のしやすさという取扱性の問題は改善されるものの、臭気の問題は依然として残る。
また、アンモニアガス及びアンモニア水溶液に共通の問題として、近年、食品添加物としてのアンモニアの市場流通量が減少しており、容易に製造できないことがある。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整する技術において、容易に実施できつつ、臭気の問題を改善できるボイラ水系のpH調整方法及びpH調整装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液をアンモニア水溶液の原材料として用い、この原料水溶液を、ボイラ水系の所定箇所に連通したアニオン交換カラムに通すことで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整するpH調整方法であって、
アンモニウム塩が溶解した原料水溶液を塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が充填されたアニオン交換カラムに導入して、アンモニウムイオンの対イオンを少なくとも一部除去し、
前記アニオン交換カラムを前記ボイラ水系の所定箇所に連通させる工程を有し、
前記原料水溶液が前記アニオン交換カラムを通過して得られる被処理液が、前記所定箇所へと供給されるpH調整方法。
(1)の発明によれば、アンモニウムイオンの対イオンの少なくとも一部が除去され且つアンモニウムイオンを含有する被処理液がボイラ水系の所定箇所に供給されるため、アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整することができる。ここで、原料水溶液は市場流通量が多いアンモニウム塩を用いて調製するため、ボイラ水系のpH調整を容易に実施できる。また、pH調整において実際に取扱うのは、アンモニア水に比べて臭気の小さいアンモニウム塩の水溶液であるため、臭気の問題を改善することもできる。
(2) 前記アニオン交換カラムとして、前記ボイラ水系に設けられ且つボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラムを用いる(1)記載のpH調整方法。
(2)の発明によれば、ボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラムをアンモニウム塩が溶解した原料水溶液の処理にも併用するため、アニオン交換カラムの設置点数を低減できる。
(3) 前記アニオン交換カラムとして、前記ボイラ水系に設けられ且つボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラムとは異なるものを用いる(1)記載のpH調整方法。
(3)の発明によれば、被処理水のボイラ水系への供給を、ボイラ補給水の供給とは独立して制御できる。このため、ボイラ水系のpH調整をより正確に行うことができる。
(4) 複数の前記アニオン交換カラムを用い、アニオン交換カラムの各々への原料水溶液の導入量を調節する(1)から(3)いずれか記載のpH調整方法。
(4)の発明によれば、複数のアニオン交換カラムを用い、各カラムへの導入量を調節するので、あるアニオン交換カラムの使用が不能になった(例えば交換容量の飽和、故障)場合にも、他のアニオン交換カラムを用いることで、ボイラ水系のpH調整を持続できる。
(5) 前記被処理液の一部をカチオン交換カラムに通して、その通過液の電気伝導率を検出する工程を更に有する(1)から(4)いずれか記載のpH調整方法。
(5)の発明によれば、電気伝導率を検出することで、被処理液へのアンモニウムイオンの対イオンの混入の程度を監視することができる。これにより、アニオン交換カラムの不具合や交換容量の低下が把握されるので、ボイラ水系のpH調整をより正確に行うことができる。
(6) 検出した電気伝導率が所定範囲である場合に、前記アニオン交換カラムの再生を行う(5)記載のpH調整方法。
(6)の発明によれば、所定範囲を、アニオン交換カラムのイオン交換能力が許容限度を下回ったときに生じる電気伝導率に設定することで、アニオン交換カラムのイオン交換能力が許容限度以上に維持されるので、ボイラ水系のpH調整をより正確に持続することができる。逆に、電気伝導率が所定範囲でない場合には、無駄に再生が行われないので、アニオン交換カラムを長寿命化することも期待できる。ここで所定範囲は、被処理液に混入する対イオンの許容程度を考慮して適宜設定されてよい。
(7) 複数の前記アニオン交換カラムを用い、
電気伝導率が所定範囲である被処理液を生成したアニオン交換カラムへの原料水溶液の導入を停止し、他のアニオン交換カラムへの原料水溶液の導入量を増加させる(5)又は(6)記載のpH調整方法。
(7)の発明によれば、ボイラ水系への被処理液の供給が停止することなく持続されるので、ボイラ水系のpH調整を適切に持続することができる。
(8) アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整するpH調整装置であって、
塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が充填されたアニオン交換カラムと、
前記アニオン交換カラムに、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液を導入する導入手段と、
前記アニオン交換カラムを前記ボイラ水系の所定箇所に連通させる連通管と、を備え、
前記原料水溶液が前記アニオン交換カラムを通過して得られる被処理液が、前記連通管を介して前記所定箇所へと供給されるpH調整装置。
(8)記載のpH調整装置は、(1)記載のpH調整方法をpH調整装置として展開したものである。よって、(8)の発明によれば、(1)の発明と同様の効果が得られる。
本発明によれば、アンモニウムイオンの対イオンの少なくとも一部が除去され且つアンモニウムイオンを含有する被処理液がボイラ水系の所定箇所に供給されるため、アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整することができる。ここで、原料水溶液は市場流通量が多いアンモニウム塩を用いて調製するため、ボイラ水系のpH調整を容易に実施できる。また、pH調整において実際に取扱うのは、アンモニア水に比べて臭気の小さいアンモニウム塩の水溶液であるため、臭気の問題を改善することもできる。
本発明の第1実施形態に係るpH調整装置を備えるボイラ装置の模式図である。 本発明の第2実施形態に係るpH調整装置を備えるボイラ装置の模式図である。 本発明の第3実施形態に係るpH調整装置の模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、第1実施形態以外の各実施形態の説明において、第1実施形態と共通するものについては、同一符号を付し、その説明を省略する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係るpH調整装置1を含むボイラ装置の模式図である。図1に示されるように、ボイラ装置は、ボイラ補給水を加熱し蒸気を発生させるボイラ4を備え、このボイラ4にはボイラ補給水調製手段2から補給水が供給され、薬液供給手段3から脱酸素剤等のpH調整剤の他の薬剤が供給される。また、ボイラ装置はpH調整装置1を更に備えていて、このpH調整装置によってボイラ水系41の給水系及び/又は復水系等のpHを調整されることで、ボイラ水系41、特に蒸気配管L8及びボイラ復水配管L9の腐食等が抑制される。各構成要素について、以下詳細に説明する。
〔ボイラ補給水調製手段〕
本実施形態に係るボイラ補給水調製手段2は、補給水用カチオン交換カラム21、脱炭酸塔22、及び、補給水用アニオン交換カラム11bを備える。これらの要素を介して、市水、地下水、工業用水等の原水から、ボイラ水系でのスケーリングや腐食の原因となる金属イオン、シリカ成分、重炭酸イオン、溶存二酸化炭素等の成分の量が低減され、ボイラ補給水が調製される。
(補給水用カチオン交換カラム)
補給水用カチオン交換カラム21は、配管L4を通じて導入される原水からカルシウムイオン、マグネシウムイオンに代表される金属イオンの少なくとも一部を除去する。これによりボイラ水系41でのスケーリングが抑制される。補給水用カチオン交換カラム21に充填される酸性カチオン交換樹脂は、原水に含まれる金属イオン量を低減できれば特に制限されず、通常、金属イオンを除去する性能の観点から強酸性カチオン交換樹脂(H型)であってよい。
なお、補給水用カチオン交換カラム21のイオン交換容量が飽和した場合、このカチオン交換カラムを再生してもよいし、再生済み又は新規のカチオン交換カラムと交換してもよい。
補給水用カチオン交換カラム21は、配管L5を介して脱炭酸塔22に連通されている。このため、補給水用カチオン交換カラム21によりカチオン交換された原水は、配管L5を通じて脱炭酸塔22に導入される。
(脱炭酸塔)
脱炭酸塔22は、配管L5を通じて導入されるカチオン交換された原水に含まれる炭酸ガスの少なくとも一部を除去する。本実施形態における炭酸ガスの除去は、脱炭酸塔22の例えば上部から導入されるカチオン交換された原水に対して、脱炭酸塔22の下部から空気を導入し気曝することにより行われる。
脱炭酸塔22は、配管L2を介して補給水用アニオン交換カラム11bに連通されている。また、配管L2の途中には脱炭酸原水供給ポンプ23が設けられており、この脱炭酸原水供給ポンプ23の駆動力によって、脱炭酸塔22により脱炭酸された原水が配管L2を通じて補給水用アニオン交換カラム11bに導入される。
(補給水用アニオン交換カラム)
補給水用アニオン交換カラム11bは、配管L2を通じて導入される脱炭酸された原水に含まれる重炭酸イオンやシリカ成分の少なくとも一部をイオン交換により除去する。重炭酸イオンやシリカ成分が低減されることによりボイラ水系41でのスケーリングが抑制される。補給水用アニオン交換カラム11bに充填される塩基性アニオン交換樹脂は、脱炭酸された原水から重炭酸イオンやシリカ成分量を低減できれば特に制限されず、通常、重炭酸イオンやシリカ成分を除去する性能の観点から強塩基性アニオン交換樹脂(OH型)又は弱塩基性アニオン交換樹脂(OH型)等の塩基性アニオン交換樹脂(OH型)であってよく、好ましくは強塩基性アニオン交換樹脂(OH型)である。
なお、補給水用アニオン交換カラム11bのイオン交換容量が飽和した場合、このアニオン交換カラムを再生してもよいし、再生済み又は新規のアニオン交換カラムと交換してもよい。
補給水用アニオン交換カラム11bは、配管L10を介して給水貯槽44に連通されており、アニオン交換された原水はボイラ補給水として、一旦、給水貯槽44に貯留される。給水貯槽44はボイラ給水配管L7を介してボイラ4に連通されている。このため、給水貯槽44に貯留されたボイラ補給水は、ボイラ給水配管L7の途中に設けられたボイラ補給水供給ポンプ45の駆動力により、ボイラ給水配管L7を通じてボイラ4に供給される。
〔ボイラ〕
ボイラ4は、ボイラ給水配管L7を通じて導入される、ボイラ補給水調製手段2により調製されたボイラ補給水を加熱して蒸気を発生させる。ボイラ4により発生した蒸気は、蒸気配管L8により動力装置、発電機、化学工場の各種設備等の需要箇所に供給され、動力装置や加熱媒体として利用される。そして、蒸気が凝縮した復水はボイラ復水配管L9を通じて給水貯槽44に回収される。給水貯槽44に回収された復水は、そのまま、又はボイラ補給水調製手段2により調製されたボイラ補給水と混合され、ボイラ給水配管L7を通じてボイラ4へと供給される。
本実施形態において、ボイラ4の種類は、特に限定されず、丸ボイラ(炉筒ボイラ、煙管ボイラ、炉筒煙管ボイラ等)、水管ボイラ、貫流ボイラ、特殊循環ボイラ、特殊ボイラ等の各種のボイラを用いることができる。これらのボイラは低圧ボイラ、中圧ボイラ、高圧ボイラのいずれでもよい。
ボイラ水系41は、主に、ボイラ給水配管L7、ボイラ缶(図示せず)、蒸気配管L8、ボイラ復水配管L9、及び給水貯槽44により構成される。一般に、給水や復水のpHが中性以下になると、ボイラ水系41、特に、ボイラ給水配管L7やボイラ復水配管L9に腐食が生じやすい。
そこで、本発明に係るpH調整装置は、給水や復水のpHの低下を防ぐことにより、ボイラ水系41、特に、ボイラ給水配管L7やボイラ復水配管L9の腐食を抑制する。かかるpH調整装置の詳細を、以下に説明する。
〔pH調整装置〕
pH調整装置1は、前述したボイラ水系41へとアンモニウムイオンを含有する水を供給することで、ボイラ水系41のpHを上昇させ、腐食等を抑制する。本発明におけるpH調整装置1は、原料水溶液用アニオン交換カラム11a、導入手段10、並びに連通管L3、L3a、及びL3bを備え、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液15が原料水溶液用アニオン交換カラム11aを通過して得られる被処理液が、連通管L3を介してボイラ水系41の所定箇所(給水系)42及び/又は所定箇所(復水系)43へと供給される。
本実施形態の導入手段10は、原料水溶液貯槽12及び配管L1を備える。各要素を以下に説明する。
(原料水溶液貯槽)
原料水溶液貯槽12は、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液15を貯留する。原料水溶液15に含まれるアンモニウム塩は、原料水溶液用アニオン交換カラム11aにより交換可能な対イオンを有し、人体への影響が少ない限りにおいて特に制限されない。
本発明において好適に使用されるアンモニウム塩の具体例としては、既に食品添加物として指定されている、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム等が挙げられ、これらの塩は1種単独又は2種以上組み合わせて使用できる。
原料水溶液15中のアンモニウム塩の濃度は、原料水溶液15の温度やアンモニウム塩の種類等を考慮して、アンモニウム塩の結晶の析出を抑制しつつ、被処理液中に充分にアンモニアを生成できるよう適宜設定されてよく、通常、0.1〜20質量%であることが好ましく、5〜15質量%であることがより好ましい。
原料水溶液貯槽12は、配管L1を介して原料水溶液用アニオン交換カラム11aに連通されている。配管L1の途中には原料水溶液供給ポンプ13が設けられていて、この原料水溶液供給ポンプ13の駆動力によって、原料水溶液貯槽12内の原料水溶液15が、配管L1を通じて原料水溶液用アニオン交換カラム11aに導入される。
(原料水溶液用アニオン交換カラム)
原料水溶液用アニオン交換カラム11aは、配管L1を通じて導入される原料水溶液15に含まれるアンモニウム塩の対イオンの少なくとも一部をイオン交換により除去する。原料水溶液15に含まれる対イオンがイオン交換されることにより、原料水溶液用アニオン交換カラム11aを通過した被処理液中にアンモニアが生成する。原料水溶液用アニオン交換カラム11aに充填される塩基性アニオン交換樹脂は、原料水溶液15からアンモニアを含有する被処理液を生成させ、かつ後段に不純物になるアニオンを生成しないように、強塩基性アニオン交換樹脂(OH型)又は弱塩基性アニオン交換樹脂(OH型)等の塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が使用され、好ましくは強塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が使用される。
原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の導入量は、対イオンが良好に除去された被処理液が生成されるSV値の範囲を予め求めておき、この範囲にSV値がなるよう、塩基性アニオン交換樹脂の充填体積を考慮して設定されることが好ましい。
SV値=(単位時間当たりに導入される原料水溶液15の体積)/(塩基性アニオン交換樹脂の充填体積)
原料水溶液用アニオン交換カラム11aは、連通管L3、L3a、及びL3bによりボイラ水系41の所定箇所と連通されている。このため、原料水溶液15を原料水溶液用アニオン交換カラム11aを通じて生成した被処理液は、連通管L3を経由し、連通管L3aを通じて所定箇所(給水系)42に供給されるとともに、連通管L3bを通じて所定箇所(復水系)43に供給される。
被処理液の供給量の制御方法は特に制限されず、例えば、ボイラ水系41の所定箇所(給水系)42及び所定箇所(復水系)43より下流にpH検出装置を設置してボイラ水のpHを測定し、pH検出装置により測定されたボイラ水のpH値に連動して、連通管L3a及び連通管L3bに設けられたバルブの開度を調節することにより制御することができる。具体的には、ボイラ水のpHが所定値を超えた場合にはバルブの開度を小さくし、ボイラ水のpHが所定値を下回った場合にバルブの開度を大きくする。これにより、被処理液の供給量が好適な範囲に維持され、ボイラ水のpHを所望の範囲に維持することができる。
〔薬液供給手段〕
薬液供給手段3は、被処理液の他にボイラ水系41に添加される薬剤を貯留する薬液貯槽31を備え、この薬液貯槽31は配管L6を介してボイラ給水配管L7に連通されている。このため、薬液供給ポンプ32の駆動力によって、薬液貯槽31に貯留された薬剤がボイラ給水系へ供給される。
薬液貯槽31に貯留される薬剤としては、ボイラ用の添加剤として一般的に使用され、人体への影響が少ないものであれば制限されず、例えば、糖類、アスコルビン酸、エリソルビン酸等の脱酸素剤、リン酸塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のpH調整剤、カルボキシメチルセルロース等の分散剤、EDTA等のキレート剤、及び、コハク酸等の有機酸等の1種又は2種以上からなる防食剤等が挙げられる。
以上説明した第1実施形態によれば、アンモニウム塩のアンモニウムイオンの対イオンの少なくとも一部が原料水溶液用アニオン交換カラム11aにより除去され且つ案もアンモニアを含有する被処理液がボイラ水系41の所定箇所(給水系)42及び/又は所定箇所(復水系)43に供給されるため、アンモニア水を用いてボイラ水系41のpHを調整することができる。ここで、原料水溶液15は市場流通量が多いアンモニウム塩を用いて調製するため、ボイラ水系のpH調整を容易に実施できる。また、pH調整において実際に取扱うのは、アンモニア水に比べて臭気の小さいアンモニウム塩の水溶液であるため、臭気の問題を改善することもできる。
<第2実施形態>
図2は、本発明の第2実施形態に係るボイラ装置を示す図である。本実施形態は、ボイラ補給水調製手段2a及びpH調整装置1aの構成において第1実施形態と異なる。
本実施形態におけるpH調整装置1aは、ボイラ補給水調製手段2aが備えるアニオン交換カラム11を併用し、このアニオン交換カラム11によって、原料水溶液15から被処理液を生成する。
脱炭酸された原水及び原料水溶液15のアニオン交換カラム11への導入は、互いに同時であってもよく、交互であってもよい。ただし、ボイラ給水のpHを安定化しやすい点では、同時での導入が好ましい。
以上説明した第2実施形態によれば、ボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラム11をアンモニウム塩が溶解した原料水溶液15の処理にも併用するため、アニオン交換カラム11の設置点数を低減できる。
<第3実施形態>
図3は、本発明の第3実施形態に係るpH調整装置1bの概略構成図である。図3に示されるように、pH調整装置1bは、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11a、原料水溶液用アニオン交換カラム11aを選択する流路切替手段14、電気伝導率検出手段5、及びカラム再生手段6を備える。各構成要素について、以下詳細に説明する。
本実施形態では、原料水溶液用アニオン交換カラム11aが複数用いられ、互いに並列に配置されている。具体的には、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11a及び流路切替手段14が、流路切替手段14内で分岐した複数の分岐路L1bを介して連通され、流路切替手段14及び原料水溶液貯槽12が配管L1aを介して連通されている。このため、配管L1aの途中に設けられた原料水溶液供給ポンプ13の駆動力により、原料水溶液15は、流路切替手段14を経由して、流路切替手段14により選択された分岐路L1bを通り、原料水溶液用アニオン交換カラム11aに供給される。
また、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11a及びボイラ給水系の所定箇所(給水系)42は、原料水溶液用アニオン交換カラム11aと同数の連通管L3を介して連通される。複数の連通管L3はボイラ給水系の所定箇所(給水系)42の手前で合流し単一の配管とされる。
更に、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11a及び流路切替手段63が、流路切替手段63内で分岐した複数の分岐路L11を介して連通され、流路切替手段63及びアルカリ液貯槽61が配管L12を介して連通されている。
〔流路切替手段〕
流路切替手段14は、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11aから、原料水溶液15を供給する原料水溶液用アニオン交換カラム11aを選択する。選択される原料水溶液用アニオン交換カラム11aの個数は、1以上であってもよいし、ゼロ(原料水溶液15の導入を停止)であってもよい。流路切替手段14は、分岐路L1bの分岐点に設けられ、選択した分岐路L1bへと選択的に原料水溶液15の流通を許容する。流路切替手段14としては、特に限定されないが、従来周知の三方弁、四方弁等の多方弁が使用できる。
〔電気伝導率検出手段〕
電気伝導率検出手段5は、カチオン交換カラム51及び電気伝導率測定装置52を備え、被処理液の一部がカチオン交換カラム51を通過して得られる通過液の電気伝導率を電気伝導率測定装置52で測定する。電気伝導率検出手段5は、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11aとボイラ水系の所定箇所(給水系)42に連通する複数の連通管L3において、それぞれ任意の箇所に設けられる。
(カチオン交換カラム)
カチオン交換カラム51は、電気伝導率の測定の前処理として、連通管L3から分取された被処理液を通過させてアンモニウムイオンを除去する。ここで、カチオン交換カラム51に充填される酸性カチオン交換樹脂は、前記実施形態で補給水用カチオン交換カラム21に充填されるものと同様であってよい。
(電気伝導率測定装置)
電気伝導率測定装置52は、カチオン交換カラム51を通過してアンモニウムイオンを除去された通過液の電気伝導率を測定する。電気伝導率測定装置52としては、特に限定されず、例えば従来各プラントでオンライン電気伝導率測定に用いられている電気伝導率計を用いることができる。
電気伝導率検出手段5による電気伝導率検出は、被処理液の一部を分取して行われる。例えば三方弁53等の配管の分岐手段を連通管L3の途中に設け、その下流にカチオン交換カラム51を配置する。そして、三方弁53を電気伝導率検出手段5側へと一時的に切替えることで、被処理液の一部が電気伝導率検出手段5側に流れる。なお、三方弁53とカチオン交換カラム51との間には、通過液の逆流を防止し、カチオン交換カラム51へ導入される被処理液の水圧を適切な範囲に制御するために、三方弁53側から順に、逆止弁54及び減圧弁55を設けることが好ましい。
電気伝導率検出手段5を設けることにより、被処理液へのアンモニウムイオンの対イオンの混入の程度を監視することができる。これにより、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの故障や交換容量の低下が把握されるので、ボイラ水系のpH調整をより正確に行うことができる。
〔カラム再生手段〕
カラム再生手段6は、アルカリ液貯槽61及び流路切替手段63を備え、アルカリ液貯槽61に貯留されたアルカリ液を、交換容量が飽和した原料水溶液用アニオン交換カラム11aに供給して、原料水溶液用アニオン交換カラム11aを再生する。
貯留されるアルカリ液は、原料水溶液用アニオン交換カラム11aを再生可能であれば特に制限されず、通常、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液が用いられ、好ましくは水酸化ナトリウム水溶液が用いられる。アルカリ液として水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液を用いる場合、その濃度は、供給量等に応じて適宜設定されてよいが、通常、2〜10質量%程度である。
流路切替手段63は、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11aから、アルカリ液を供給する原料水溶液用アニオン交換カラム11aを選択する。選択される原料水溶液用アニオン交換カラム11aの個数は1以上であってもよいし、ゼロ(アルカリ液の供給を停止)であってもよい。流路切替手段63は、分岐路L11の分岐点に設けられ、選択した分岐路L11へと選択的にアルカリ液の流通を許容する。流路切替手段63としては、特に限定されないが、従来周知の三方弁、四方弁等の多方弁が使用できる。
本実施形態において、電気伝導率検出手段5によって検出された通過液の電気伝導率は制御部56に送信される。この制御部56は、電気伝導率が所定の範囲であると判定した場合、pH調整装置を構成する種々の構成要素に、pH調整装置を円滑に運転するための種々の処理を行わせる。この処理としては、例えば、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生処理、原料水溶液15の供給の停止等が挙げられる。
典型的には、電気伝導率の値が5μS/cm以上10μS/cm以下の場合に、原料水溶液15を供給する原料水溶液用アニオン交換カラム11aの切替処理、又は、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生処理が行われ、電気伝導率の値が10μS/cm以上の場合に原料水溶液15の供給の停止が行われる。電気伝導率の値が10μS/cm以上となった場合は、アニオン交換樹脂の劣化やその他の不具合が生じているおそれがあるため、原料水溶液15の供給を停止し、電気伝導率が上昇した原因を調査する必要がある。
原料水溶液15を供給する原料水溶液用アニオン交換カラム11aの切替処理は、流路切替手段14により、交換容量が飽和した原料水溶液用アニオン交換カラム11aから他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aに原料水溶液15の供給先を切替えさせることで行う。
通過液の電気伝導率が所定の範囲となった場合に、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生処理を行う場合、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aに原料水溶液15を供給しない場合の処理は、例えば、以下の1)〜5)の手順により行われる。
1)原料水溶液15を送液する原料水溶液供給ポンプ13を停止させるか、流路切替手段14に交換容量が飽和した原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の導入を遮断させることで、再生処理される原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の供給を停止する。
2)流路切替手段63に、再生処理される原料水溶液用アニオン交換カラム11aのみにアルカリ液が供給されるように分岐路L11への接続を切替えさせる。
3)アルカリ液を送液するアルカリ液供給ポンプ62に、原料水溶液用アニオン交換カラム11aへのアルカリ液の供給を開始させる。
4)所定の量のアルカリ液を所定の流量で原料水溶液用アニオン交換カラム11aに供給した後、アルカリ液の供給を停止する。
5)給水貯槽44から原料水溶液用アニオン交換カラム11aにボイラ補給水を導入して、カラム11a内のアルカリ液を押し出す。
原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生が終了した後は、再生された原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の供給を再開してもよく、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の供給を開始してもよい。
また、通過液の電気伝導率が所定の範囲となった場合に、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生処理を行うとともに、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15を供給する場合の処理は、以下の1)〜5)の手順により行われる。
1)流路切替手段14に、交換容量が飽和した原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の導入を遮断させるとともに、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aへ原料水溶液15を導入するよう分岐路L1bを切替えさせる。
2)流路切替手段63に、再生処理される原料水溶液用アニオン交換カラム11aのみにアルカリ液が供給されるように分岐路L11への接続を切替えさせる。
3)アルカリ液を送液するアルカリ液供給ポンプ62に、原料水溶液用アニオン交換カラム11aへのアルカリ液の供給を開始させる。
4)所定の量のアルカリ液を所定の流量で原料水溶液用アニオン交換カラム11aに供給した後、アルカリ液の供給を停止する。
5)給水貯槽44から原料水溶液用アニオン交換カラム11aにボイラ補給水を導入し、カラム11a内のアルカリ液を押し出す。
原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生が終了した後は、再生された原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の供給を再開してもよく、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aへの原料水溶液15の供給を続行してもよい。
原料水溶液15の供給の停止は、例えば、制御部56により原料水溶液供給ポンプ13を停止させることにより行われる。
以上説明した第3実施形態によれば、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11aを用い、各カラムへの原料水溶液15の導入量を調節するので、例えば、交換容量の飽和や故障により、ある原料水溶液用アニオン交換カラム11aの使用が使用不能となった場合でも、他の原料水溶液用アニオン交換カラム11aを用いることで、ボイラ水系のpH調整を持続できる。
そして、電気伝導率検出手段5を設けることにより、被処理液へのアンモニウムイオンの対イオンの混入の程度を監視することができ、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの交換容量の飽和を容易に検知することが可能となる。また、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの交換容量の飽和により、検出した電気伝導率が所定範囲となった場合にのみ、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生を行うことができる。これにより、交換容量が飽和していない状態で原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生を行うことを予防でき、ボイラ装置の運転コストをより低減できる。
更に、電気伝導率検出手段5で検出された電気伝導率の所定の範囲を、原料水溶液用アニオン交換カラム11aのイオン交換能力が許容限度を下回ったときに生じる電気伝導率に設定することで、塩基性アニオン交換樹脂のイオン交換能力が許容限度以上に維持されるので、ボイラ水系のpHをより正確に維持することができる。逆に、電気伝導率が所定範囲内でない場合に、無駄に原料水溶液用アニオン交換カラム11aの再生が行われないので、原料水溶液用アニオン交換カラム11aの長寿命化も期待できる。
[変形例]
本発明は前記の第1から第3実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、第1実施形態では、アンモニアを含有する被処理液を、原料水溶液用アニオン交換カラム11aから直接ボイラ水系41に供給する構成としたが、原料水溶液用アニオン交換カラム11aをバッファタンクと連通し、原料水溶液用アニオン交換カラム11aから流出する被処理液をバッファタンクに一時的に貯留した後、ボイラ水系41の所定箇所(給水系)42及び/又は所定箇所(復水系)43に供給することもできる。
また、第2実施形態では、アニオン交換カラム11に脱炭酸された原水及び原料水溶液15を同時に供給する構成としたが、アニオン交換カラム11及びボイラ4を連通するボイラ給水配管L7の任意の箇所と、ボイラの復水を回収するボイラ復水配管L9の所定箇所(復水系)43とを連通することにより、pH調整されたボイラ給水の一部をボイラ復水系に供給して、ボイラ復水系のpHを調整することもできる。
更に、第3実施形態では、複数の原料水溶液用アニオン交換カラム11aが接続された複数の連通管L3にそれぞれ電気伝導率検出手段5を設ける構成としたが、複数の連通管L3を集合して一つの配管とした箇所に電気伝導率検出手段5を設けてもよい。かかる構成によれば、電気伝導率検出手段の設置数を少なくすることができ、低コスト化が期待できる。
1 pH調整装置
1a pH調整装置
1b pH調整装置
10 導入手段
11 アニオン交換カラム
11a 原料水溶液用アニオン交換カラム
11b 補給水用アニオン交換カラム
12 原料水溶液貯槽
13 原料水溶液供給ポンプ
14 流路切替手段
15 原料水溶液
2 ボイラ補給水調製手段
21 補給水用カチオン交換カラム
22 脱炭酸塔
23 脱炭酸原水供給ポンプ
3 薬液供給手段
31 薬液貯槽
32 薬液供給ポンプ
4 ボイラ
41 ボイラ水系
42 所定箇所(給水系)
43 所定箇所(復水系)
44 給水貯槽
45 ボイラ補給水供給ポンプ
5 電気伝導率検出手段
51 カチオン交換カラム
52 電気伝導率測定装置
6 カラム再生手段
61 アルカリ液貯槽
62 アルカリ液供給ポンプ

Claims (8)

  1. アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整するpH調整方法であって、
    アンモニウム塩が溶解した原料水溶液を塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が充填されたアニオン交換カラムに導入して、アンモニウムイオンの対イオンを少なくとも一部除去し、
    前記アニオン交換カラムを前記ボイラ水系の所定箇所に連通させる工程を有し、
    前記原料水溶液が前記アニオン交換カラムを通過して得られる被処理液が、前記所定箇所へと供給されるpH調整方法。
  2. 前記アニオン交換カラムとして、前記ボイラ水系に設けられ且つボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラムを用いる請求項1記載のpH調整方法。
  3. 前記アニオン交換カラムとして、前記ボイラ水系に設けられ且つボイラ補給水を製造するためのアニオン交換カラムとは異なるものを用いる請求項1記載のpH調整方法。
  4. 複数の前記アニオン交換カラムを用い、アニオン交換カラムの各々への原料水溶液の導入量を調節する請求項1から3いずれか記載のpH調整方法。
  5. 前記被処理液の一部をカチオン交換カラムに通して、その通過液の電気伝導率を検出する工程を更に有する請求項1から4いずれか記載のpH調整方法。
  6. 検出した電気伝導率が所定範囲である場合に、前記アニオン交換カラムの再生を行う請求項5記載のpH調整方法。
  7. 複数の前記アニオン交換カラムを用い、
    電気伝導率が所定範囲である被処理液を生成したアニオン交換カラムへの原料水溶液の導入を停止し、他のアニオン交換カラムへの原料水溶液の導入量を増加させる請求項5又は6記載のpH調整方法。
  8. アンモニア水溶液を用いてボイラ水系のpHを調整するpH調整装置であって、
    塩基性アニオン交換樹脂(OH型)が充填されたアニオン交換カラムと、
    前記アニオン交換カラムに、アンモニウム塩が溶解した原料水溶液を導入する導入手段と、
    前記アニオン交換カラムを前記ボイラ水系の所定箇所に連通させる連通管と、を備え、
    前記原料水溶液が前記アニオン交換カラムを通過して得られる被処理液が、前記連通管を介して前記所定箇所へと供給されるpH調整装置。
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