以下、図面と共に本発明に係る単独判定システムの実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に第1実施形態に係る情報処理システム1を示す。情報処理システム1は、端末装置10(単独判定システム)と、広告配信サーバ20とを含んで構成される。端末装置10は、例えば、携帯電話ネットワーク、インターネット等の通信ネットワークを介して広告配信サーバ20と通信接続される。
端末装置10は、具体的には、携帯電話機、タブレット端末等の端末装置(ユーザー端末)であり、いわゆるクライアント装置である。端末装置10は、端末装置10のユーザが単独であることを判定して、判定結果を広告配信サーバ20へ送信する。ここで単独であるとは、友人・知人と一緒にいない状態である。
広告配信サーバ20は、広告情報を管理するサーバ装置であり、端末装置10と通信可能な装置である。具体的に、広告配信サーバ20は、広告情報(お勧めのゲーム情報、買い物に関する情報等)と、当該広告情報の配信先を示す情報(配信先の端末装置10を示す情報)とを記憶している。広告配信サーバ20は、端末装置10から上記のユーザが単独であること(単独行動していること)を示す判定結果を受信して、配信先を示す情報を参照し、当該端末装置10を配信先とする広告情報を端末装置10へ送信する。
続いて、端末装置10の詳細を説明する。端末装置10は、接続状態情報取得部11(判定情報取得手段)と、動作状態情報取得部12(判定情報取得手段)と、判定部13(判定手段)と、出力部14(出力手段)とを含んで構成されている。
接続状態情報取得部11は、ユーザが所持する端末(端末装置10自身)と接続可能な当該端末の付属機器の接続状態を示す情報を取得する部分である。端末装置10の付属機器とは、端末装置10に付属する機器であって、端末装置10と接続することにより機能を実行する機器である。また、端末装置10の付属機器は、ユーザの耳に装着されて端末装置10からの音声信号を音声出力する機器であり、例えば、イヤホン、ヘッドホン等である。
接続状態情報取得部11は、予め記憶している取得タイミング(例えば、1分毎)でイヤホンの挿入口(例えば、ジャック)にイヤホンが挿入されているか否かを検出する。接続状態情報取得部11は、検出した結果(検出した時刻である検出時刻も含む)である接続状態情報を判定情報として判定部13へ送出する。イヤホンが挿入されているか否かを検出する方法は、公知技術により実現できる。
動作状態情報取得部12は、端末装置10の動作状態を示す情報を取得する部分である。動作状態情報取得部12は、動作状態を示す情報として、端末装置10にインストールされているアプリケーション(アプリ)の動作状態を示す情報(アプリ起動状態情報)及び端末装置10の画面の起動状態を示す情報を判定情報として取得する。上記アプリは、例えば、コンテンツを視聴するアプリ等のユーザから操作入力を受け付けるアプリである。動作状態情報取得部12は、予め記憶している取得タイミング(例えば、1分毎)で、上記動作状態を示す情報を取得する。なお、動作状態の監視対象となるアプリが、予め設定されている。
動作状態情報取得部12は、上記取得タイミングになると、動作状態の監視対象となるアプリが起動しているか否かを判断して、判断した結果であるアプリ起動状態情報を判定部13へ送出する。このアプリ起動状態情報には、起動されているアプリの有無を示す情報及び判断した時刻である判断時刻が含まれる。また、動作状態情報取得部12は、端末装置10の画面の起動状態を常時監視して、上記取得タイミングになると、継続して画面が起動している時間を計測して、計測した結果である画面起動状態情報を判定部13へ送出する。ここで、画面が起動しているとは、操作可能な画面が表示されていることを示す。一方、画面が起動していないとは、操作可能な画面が表示されていないことを示し、例えば、スリープ状態等が該当する。この画面起動状態情報には、継続して画面が起動している時間(起動時間)及び計測した時刻である計測時刻が含まれる。
判定部13は、接続状態情報取得部11及び動作状態情報取得部12により取得された情報を用いて、ユーザが単独であることを判定する部分である。判定部13は、接続状態情報取得部11から送出された接続状態情報を取得し、動作状態情報取得部12から送出されたアプリ起動状態情報及び画面起動状態情報を取得する。
判定部13は、上記接続状態情報、アプリ起動状態情報、及び画面起動状態情報を取得すると、これらの情報を用いてユーザが単独であることを判定する。具体的に、判定部13は、上記の情報の時刻が同一である(接続状態情報の検出時刻と、アプリ起動状態情報の判断時刻と、画面起動状態情報の計測時刻とが、同一日時分である)それぞれの情報を用いてユーザが単独であることを判定する。接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合、判定部13は、ユーザが単独であると判定する。端末装置10にイヤホンが接続されている場合、ユーザがイヤホンを耳に装着して、端末装置10を介してイヤホンから出力される音声を聴取していると想定される。この場合、ユーザが周囲の音声を遮断させているので、ユーザが単独である可能性が高い。そこで、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合、判定部13は、ユーザが単独であると判定している。
また、アプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示し、且つ起動時間が予め設定されている時間閾値(例えば、数分)以上である場合、判定部13は、ユーザが単独であると判定する。端末装置10がアプリを起動しており、且つ画面を一定時間表示している場合、ユーザがアプリの操作をしていると想定される。この場合、ユーザが端末装置10の画面に注視していると考えられるので、ユーザが単独である可能性が高い。そこで、アプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示し、且つ起動時間が時間閾値以上である場合、判定部13は、ユーザが単独であると判定している。
一方、アプリ起動状態情報がアプリ起動を示していないことを示し、又は起動時間が時間閾値未満であり、且つ接続状態情報がイヤホン接続を検出していないことを示している場合、判定部13は、ユーザが単独であるか否か不明である(単独か判定不可)と判定する。判定部13は、判定した結果を出力部14へ送出する。
ここで、判定部13が判定した結果の例を図2に示す。図2は、判定対象時刻(判定に用いた情報の時刻(例えば、アプリ起動状態情報の判断時刻))を示す「Timestamp」と、接続状態情報が示すイヤホンの接続状態を示す「イヤホン」と、起動時間と時間閾値との比較結果を示す「画面ON時間(起動時間)≧時間閾値」と、アプリ起動状態情報が示す「アプリ起動」と、判定結果を示す「単独」とを対応付けた表である。「イヤホン」が「○」である場合、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している。一方、イヤホンが「×」である場合、接続状態情報がイヤホン接続を検出していないことを示している。「画面ON時間(起動時間)≧時間閾値」が「○」である場合、起動時間が時間閾値以上であることを示している。一方、「画面ON時間(起動時間)≧時間閾値」が「×」である場合、起動時間が時間閾値未満であることを示している。「アプリ起動」が「○」である場合、アプリを起動していることを示している。一方、「アプリ起動」が「×」である場合、アプリを起動していないことを示している。「単独」が「YES」である場合、単独であると判定したことを示している。一方、「単独」が「NO」である場合、単独か判定できないことを示している。
判定対象時刻が「2015年2月12日13時33分」及び「2015年2月12日13時34分」である時のように、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合、判定部13は、端末装置10のユーザが単独であると判定する。また、判定対象時刻が「2015年2月12日13時35分」である時のように、起動時間が時間閾値以上であり、且つアプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示している場合も、判定部13は、端末装置10のユーザが単独であると判定する。
出力部14は、判定結果に基づく情報を出力する部分である。出力部14は、判定部13からユーザが単独であることの判定結果を取得すると、当該判定結果と、予め記憶している端末装置10を識別する情報(端末ID)を広告配信サーバ20へ送信する。なお、出力部14は、ユーザが単独である旨の判定結果を取得した時のみ広告配信サーバ20へ送信するようにしてもよいし、ユーザが単独である旨の判定結果を取得したか否かに関わらず判定結果を広告配信サーバ20へ送信するようにしてもよい。
続いて、端末装置10のハードウェア構成図の説明をする。端末装置10は、図3に示すように、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)101、主記憶装置であるRAM(Random Access Memory)102及びROM(Read Only Memory)103、入力デバイス(例えば、タッチパネル上のキー)の操作部104、広告配信サーバ20と通信するためのモジュールであり、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである無線通信部105、出力装置であるディスプレイ106、アンテナ107、GPS(Global Positioning System)受信機108、及びジャック等のイヤホン接続部109を含むコンピュータシステムとして構成されている。これらの構成要素が動作することにより、上述した機能が発揮される。以上が、端末装置10の構成である。
続いて、図4のフローチャートを用いて、本実施形態に係る端末装置10で実行される処理を説明する。図4に記載のフローチャートは、端末装置10が、所定タイミングにおいて、接続状態情報及び動作状態情報に基づいて、端末装置10のユーザが単独であることを判定する処理を示すフローチャートである。
接続状態情報取得部11は、取得タイミングになった時点で、接続状態情報(イヤホンが挿入されているか否かの検出結果)を取得し、当該接続状態情報を判定部13へ送出する(ステップS1)。また、動作状態情報取得部12は、取得タイミングになった時点で、動作状態情報(アプリ起動状態情報、及び画面起動状態情報)を取得し、取得した動作状態情報を判定部13へ送出する(ステップS2)。判定部13は、接続状態情報及び動作状態情報に基づいて、端末装置10のユーザが単独であることを判定する(ステップS3)。具体的に、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合(イヤホンON)、判定部13は、ユーザが単独であると判定する。また、判定部13は、アプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示し、且つ起動時間(画面ON時間)が予め設定されている時間閾値以上である場合もユーザが単独であると判定する。これらの場合(ステップS3:YES)、判定部13は、判定結果を出力部14へ出力する(ステップS4)。
一方、アプリ起動状態情報がアプリ起動をしていないことを示し、又は起動時間が時間閾値未満であり、且つ接続状態情報がイヤホン接続を検出していないことを示している場合(ステップS3:NO)、判定部13は、ユーザが単独とは判定できないと判定し、判定結果を出力部14へ出力する(ステップS5)。
出力部14は、判定部13から取得した判定結果を広告配信サーバ20へ送信する(ステップS6)。広告配信サーバ20は、当該判定結果を受信し、これに応じて、広告情報を端末装置10へ送信する。
第1実施形態では、判定部13は、接続状態情報取得部11により取得された接続状態情報と、動作状態情報取得部12により取得された動作状態情報とを用いて、ユーザが単独であることを判定する。このように、端末装置10は、端末自身の状態を示す情報(端末装置10の付属機器との接続状態を示す情報、及び端末装置10の動作状態を示す情報の何れかの情報)を用いて、ユーザが単独であることを判定するので、判定対象となるユーザが所持する装置以外の装置からの情報を用いることなくユーザが単独であることを判定することができる。
また、第1実施形態において、端末装置10の付属機器として、ユーザの耳に装着されて端末装置10からの音声信号を音声出力するための機器としてもよい。このように、ユーザが単独である場合に使用している可能性の高い機器(周囲の音声を遮断するような機器)の接続状態に基づいて、ユーザが単独であることを判定するので、より正確にユーザが単独であることを判定することができる。
また、第1実施形態において、端末装置10の動作状態を示す情報は、端末装置10にインストールされているアプリケーションの動作状態を示す情報及び端末画面の起動状態を示す情報でもよい。なお、端末装置10の動作状態を示す情報は、アプリ起動状態情報及び画面起動状態情報の少なくとも一の情報でもよい。この場合、ユーザが単独である場合に使用している可能性の高い情報に基づいて、ユーザが単独であることを判定するので、より正確にユーザが単独であることを判定することができる。
また、第1実施形態では、広告配信サーバ20は、端末装置10のユーザが単独であることを示す結果を受信してから、広告情報を送信している。一般的に、スマートフォンの通知(アプリの更新通知等)や広告情報(例えば、ユーザの嗜好性を考慮した広告情報)を配信する場合、固定の時間(端末装置10の状況を考慮せずにサーバ側で設定した時間)で情報を配信するため、受信したタイミングがユーザにとって適切なタイミングでないとユーザに閲覧されない可能性がある。特に友人との交遊時・外出時の閲覧率(配信した広告等が端末装置10のユーザに閲覧される確率)は低下する。
第1実施形態では、端末装置10のユーザが単独であるタイミングで広告配信サーバ20が広告情報を送信するので、端末装置10は、ユーザが広告情報を参照する可能性が高いタイミングで広告情報を受信することができる。このように、広告配信サーバ20は、端末装置10のユーザが単独でいる時を狙って配信しているので、ユーザに配信情報を参照してもらえる可能性の高いタイミングでプッシュ配信することができる。この結果、閲覧率(クリック率)を向上させることができる。
引き続いて、本発明に係る第2実施形態について説明する。第1実施形態では、端末装置10によって、ユーザが単独であることが判定されたが、第2実施形態では、広告配信サーバ20aによって、ユーザが単独であることが判定される。図5に本発明の第2実施形態に係る単独判定システムである広告配信サーバ20a、及び端末装置10aを含んで構成される情報処理システム1aを示す。
端末装置10aは、第1実施形態の端末装置10と同様に、接続状態情報及び動作状態情報を取得する。端末装置10aは、さらに端末装置10aの現在位置を示す情報である現在位置情報を取得する。端末装置10aは、GPS受信機108を使用して、端末装置10aの位置を測位した結果を取得し、当該測位により得られる緯度及び経度を示す位置情報と、測位した時刻(測位時刻)とを含む現在位置情報を生成・取得する。端末装置10aは、接続状態情報、動作状態情報、及び現在位置情報をそれぞれ端末IDと共に広告配信サーバ20aへ送信する。端末IDは、端末装置10aの識別子であり、予め端末装置10aに記憶されている。なお、端末装置10aは、接続状態情報、動作状態情報、及び現在位置情報を異なるタイミングで広告配信サーバ20aへ送信するようにしてもよいし、まとめて送信するようにしてもよい。また、端末装置10aは、ユーザの操作により指定されたユーザの自宅位置情報の入力を受け付けて、当該受け付けた情報を端末IDと共に広告配信サーバ20aへ送信する。ここで自宅位置情報とは、自宅の位置を示す情報であり、例えば、自宅の緯度経度情報である。また、端末装置10aが過去に測位した位置情報(位置履歴)を用いて自宅位置情報を推定して、推定した自宅位置情報を広告配信サーバ20aへ送信してもよい。
広告配信サーバ20aは、第1実施形態の広告配信サーバ20と同様に広告情報を管理するサーバ装置であり、端末装置10aと通信可能な装置である。具体的に、広告配信サーバ20aは、広告情報と、当該広告情報の配信先を示す情報とを記憶している。広告配信サーバ20aは、自宅位置情報、接続状態情報、及び動作状態情報を受信して、これらの情報を取得する。広告配信サーバ20aは、取得した情報を用いて、端末装置10aのユーザが単独外出していることを判定する。ここで単独外出とは、単独であり且つ外出(ある位置(例えば、自宅)から離れている)していることをいう。広告配信サーバ20は、ユーザが単独外出していると判定した場合、端末装置10aへ広告情報を配信する。
続いて、広告配信サーバ20aの詳細を説明する。広告配信サーバ20aは、基準位置情報記憶部21と、接続状態情報取得部22(判定情報取得手段)と、動作状態情報取得部23(判定情報取得手段)と、位置取得部24(端末位置取得手段)と、判定部25(基準位置取得手段、判定手段)と、出力部26(出力手段)とを含んで構成されている。
基準位置情報記憶部21は、基準となる位置を示す基準位置情報を記憶する部分である。基準位置情報記憶部21は、端末装置10aから端末IDと共に基準位置情報として自宅位置情報を受信して、当該端末IDと共に自宅位置情報を記憶する。基準位置情報記憶部21は、後述する判定部25による判定処理が実行されるより前に、自宅位置情報を記憶する。なお、判定部25が基準位置情報記憶部21によって記憶されている自宅位置情報を参照し、自宅位置情報を取得する。
接続状態情報取得部22は、ユーザが所持する端末(端末装置10a自身)と接続可能な当該端末装置10aの付属機器の接続状態を示す情報を取得する部分である。接続状態情報取得部22は、端末装置10aから端末IDと共に接続状態情報を受信して、取得する。接続状態情報取得部22は、接続状態情報を取得すると、端末IDと共に接続状態情報を判定部25へ送出する。
動作状態情報取得部23は、端末装置10aの動作状態を示す情報を取得する部分である。動作状態情報取得部23は、端末装置10aから端末IDと共に動作状態情報を受信して、取得する。動作状態情報取得部23は、当該動作状態情報を取得すると、端末IDと共に動作状態情報を判定部25へ送出する。
位置取得部24は、端末装置10aの位置を示す位置情報(現在位置情報)を取得する部分である。位置取得部24は、端末装置10aから端末IDと共に現在位置情報を受信して、取得する。位置取得部24は、現在位置情報を取得すると、端末IDと共に現在位置情報を判定部25へ送出する。
判定部25は、ユーザが単独外出していることを判定する部分である。判定部25は、位置取得部24により取得された情報(現在位置情報)、及び基準位置情報記憶部21によって記憶されている情報(自宅位置情報)を用いて、端末装置10aを所持するユーザが外出しているか否かを判定する(外出判定処理)。また、判定部25は、接続状態情報取得部22及び動作状態情報取得部23により取得された情報(接続状態情報、アプリ起動状態情報及び画面起動状態情報)を用いて、ユーザが単独であることを判定する(単独判定処理)。そして、判定部25は、上記のユーザが外出しているか否かを判定した結果と、ユーザが単独であることを判定した結果とに基づいて、ユーザが単独外出していることを判定する。具体的には、以下に記載のように、ユーザが単独外出していることを判定する。
まず、判定部25は、上記の外出判定処理及び単独判定処理を行う前に、判定に用いる情報を取得する。具体的に、判定部25は、接続状態情報取得部22から送出された端末ID及び接続状態情報を取得し、動作状態情報取得部23から送出された端末ID、アプリ起動状態情報及び画面起動状態情報を取得する。また、判定部25は、位置取得部24から端末ID及び現在位置情報を取得する。判定部25は、取得した情報を用いて端末ID毎(ユーザ毎)に上記の外出判定処理及び単独判定処理を行う。また、判定部25は、取得したそれぞれの情報の時刻が同一である情報を用いて上記の外出判定処理及び単独判定処理を行う。
続いて、外出判定処理の説明をする。判定部25は、基準位置情報記憶部21を参照して、現在位置情報に対応する端末IDと同一の端末IDに対応する自宅位置情報を取得する。判定部25は、現在位置情報が示す緯度経度と、自宅位置情報が示す緯度経度とを用いて、自宅の位置から現在位置までの距離(現在距離)を算出する。距離を算出する方法は、2つの緯度経度から算出する公知の算出方法により算出できる。例えば、緯度の差分値(自宅位置情報が示す緯度と現在位置情報が示す緯度との差分値)と、経度の差分値(自宅位置情報が示す経度と現在位置情報が示す経度との差分値)とを加算した値の絶対値を上記距離としてもよい。判定部25は、当該現在距離と、記憶している距離閾値(例えば、数十メートル)とを比較して、現在距離が距離閾値以上である場合、端末装置10aのユーザが自宅から一定距離以上の位置にいることを示しているので、当該ユーザが外出していると判定する。また、判定部25は、当該現在距離が、距離閾値未満である場合、端末装置10aのユーザが自宅からそれほど離れていないことを示しているので、ユーザが外出していないと判定する。
ここで、判定部25が、外出しているか否かを判定した結果の例を図6に示す。図6は、判定対象時刻(判定に用いた情報の時刻(現在位置情報の測位時刻))を示す「Timestamp」と、自宅からの距離と距離閾値との比較結果を示す「自宅からの距離≧距離閾値」と、現在位置の緯度を示す「緯度」と、現在位置の経度を示す「経度」と、判定結果を示す「外出」とを対応付けた表である。「自宅からの距離≧距離閾値」が「○」である場合、自宅からの距離が距離閾値以上であることを示している。一方、「自宅からの距離≧距離閾値」が「×」である場合、自宅からの距離が距離閾値未満であることを示している。「外出」が「Yes」である場合、ユーザが外出していると判定していることを示している。一方、「外出」が「No」である場合、ユーザが外出していないと判定していることを示している。
判定対象時刻が「2015年2月12日13時33分」である時のように、自宅からの距離が距離閾値以上の場合、判定部13は、ユーザが外出していると判定する。また、判定対象時刻が「2015年2月12日13時35分」及び「2015年2月12日13時37分」のように、自宅からの距離が距離閾値未満であることを示している場合、判定部13は、ユーザが外出していないと判定する。
続いて、判定部25は、第1実施形態と同様の方法で、接続状態情報、アプリ起動状態情報及び画面起動状態情報に基づいて単独判定処理を行なう。続いて、判定部25は、上記のユーザが外出しているか否かを判定した結果と、ユーザが単独であることを判定した結果とに基づいて、ユーザが単独外出していることを判定する。具体的に、判定部25は、ユーザが外出していると判定し、且つ、ユーザが単独であると判定した場合、ユーザが単独外出していると判定する。一方、判定部25は、ユーザが外出していないと判定した場合、又はユーザが単独でないと判定した場合、ユーザが単独外出していないと判定する。判定部25は、ユーザが単独外出していること判定した結果である判定結果を出力部26へ送出する。
続いて、判定部25が、アプリ起動状態情報及び画面起動状態情報に基づいた単独の判定結果と、自宅位置情報及び現在位置情報に基づいた外出判定結果とに基づいてユーザが単独外出していることを判定した結果の例を図7に示す。図7は、判定対象時刻(判定に用いた情報の時刻(例えば、アプリ起動状態情報の判断時刻))を示す「Timestamp」と、接続状態情報が示すイヤホンの接続状態を示す「イヤホン」と、起動時間と時間閾値との比較結果を示す「画面ON時間≧時間閾値」と、アプリ起動状態情報が示す「アプリ起動」と、ユーザが外出していることを判定した結果を示す「外出」と、ユーザが単独外出していることを判定した結果を示す「単独外出」とを対応付けた表である。
「外出」が「○」である場合、ユーザが外出していると判定されたことを示している。一方、「外出」が「×」である場合、ユーザが外出していないと判定されたことを示している。「単独外出」が「Yes」である場合、ユーザが単独外出していると判定されたことを示している。一方、「単独外出」が「No」である場合、ユーザが単独外出しているか判定できないことを示している。
判定対象時刻が「2015年2月12日13時33分」である時のように、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示しており、ユーザが外出していると判定した場合、判定部25は、ユーザが単独外出していると判定する。
出力部26は、判定部25による判定結果に応じて、情報を出力する部分である。出力部26は、判定部25から判定結果を取得し、当該判定結果が単独外出を示している場合、広告情報を端末装置10aへ配信する。なお、出力部26は、外出に関する広告情報(天気、外出先のレコメンド情報等)を端末装置10aへ配信する。このように、出力部26は、判定結果に応じて、端末装置10aへ広告情報を出力する。また、出力部26は、判定部25によりユーザが外出しているか否かの判定がなされているので、ユーザが外出しているか否かの判定にも応じて、端末装置10aへ広告情報を出力する。
図8に第2実施形態に係る広告配信サーバ20aのハードウェア構成を示す。図8に示すように広告配信サーバ20aは、1つ以上のCPU201、主記憶装置であるRAM202及びROM203、通信を行うための通信モジュール204、並びにハードディスク等の補助記憶装置205等のハードウェアを備えるコンピュータを含むものとして構成される。これらの構成要素がプログラム等により動作することにより、上述した広告配信サーバ20aの機能が発揮される。以上が、第2実施形態に係る広告配信サーバ20aの構成である。
続いて、図9のフローチャートを用いて、本実施形態に係る広告配信サーバ20aで実行される処理を説明する。図9に記載のフローチャートは、広告配信サーバ20aが、所定タイミングにおいて、接続状態情報、動作状態情報、位置情報、及び自宅位置情報に基づいて、端末装置10aのユーザが単独外出していることを判定する処理を示すフローチャートである。なお、基準位置情報記憶部21が、端末装置10aから自宅位置情報を取得して、判定部25が当該自宅位置情報を記憶しているものとする。
接続状態情報取得部22は、端末装置10aから当該接続状態情報を取得し、判定部25へ送出する(ステップS11)。また、動作状態情報取得部23は、端末装置10aから動作状態情報を取得し、取得した動作状態情報を判定部25へ送出する(ステップS12)。また、位置取得部24は、端末装置10aから現在位置情報を取得し、取得した現在位置情報を判定部25へ送出する(ステップS13)。判定部25は、基準位置情報記憶部21から自宅位置情報を取得する(ステップS14)。判定部25は、自宅位置情報が示す位置から現在位置が示す位置までの現在距離を算出し、現在距離が距離閾値以上であることを判定する(ステップS15)。現在距離が距離閾値未満である場合(ステップS15:NO)、判定部25は、ユーザが単独外出していることを判定できないと判定し、判定結果を出力部26へ出力する(ステップS18)。現在距離が距離閾値以上である場合(ステップS15:YES)、判定部25は、ユーザが外出していると判定し、接続状態情報及び動作状態情報に基づいて、端末装置10aのユーザが単独であることを判定し、ユーザが単独であれば、ユーザが単独外出していると判定する(ステップS16)。具体的に、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合(イヤホンON)、判定部25は、ユーザが単独であるので、ユーザが単独外出していると判定する。また、判定部25は、アプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示し、且つ起動時間(画面ON)が予め設定されている時間閾値以上である場合も、ユーザが単独であるので、ユーザが単独外出していると判定する。これらの場合(ステップS16:YES)、判定部25は、ユーザが単独外出していると判定した判定結果を出力部26へ出力する(ステップS17)。
一方、アプリ起動状態情報がアプリ起動を示していないことを示し、又は起動時間が時間閾値未満であり、且つ接続状態情報がイヤホン接続を検出していないことを示している場合(ステップS16:NO)、判定部25は、ユーザが単独外出していることを判定できないと判定し、判定結果を出力部26へ出力する(ステップS18)。
出力部26は、判定部25から取得した判定結果に応じて、端末装置10aへ広告情報を配信する(ステップS19)。
上述したように、第2実施形態では、判定部25による判定結果に応じて、出力部26が、端末装置10aへ配信情報を出力するので、ユーザが閲覧する可能性が高いタイミングで配信情報を送信することができる。
また、第2実施形態のように、自宅位置情報を取得し、端末装置10aの現在位置情報を取得し、判定部25が、自宅位置情報が示す位置と、現在位置情報が示す位置との距離によりユーザが外出しているか否かを判定し、当該判定結果にも応じて、配信情報を送信するようにしてもよい。この場合、ユーザが閲覧する可能性があるタイミングで、外出に適した情報を出力することができる。
上述の実施形態では、ジャックに接続するイヤホンを検出する場合について述べたが、近距離無線接続(例えば、ブルートゥース(登録商標)による接続)により接続するイヤホン・ヘッドホンを検出するようにしてもよい。
上述の実施形態では、イヤホン等の音声を出力する付属機器の接続状態を検出する場合について述べたが、他の付属機器でもよい。例えば、近距離無線接続するキーボードでもよい。
上述の実施形態では、接続状態情報及び動作状態情報に基づいて、端末装置のユーザが単独であることを判定する場合について述べたが、何れか一方の情報に基づいてユーザが単独であることを判定するようにしてもよい。
上述の実施形態では、基準位置を自宅とする場合について述べたが、他の位置を基準位置としてもよい。例えば、勤務地にしてもよい。
上述の実施形態では、広告情報を送信する場合について述べたが、プッシュ配信する他の情報(例えば、アプリの更新情報)を送信するようにしてもよい。
上述の実施形態では、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示している場合に、ユーザが単独であると判定したり、アプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示し、且つ起動時間が時間閾値以上である場合に、ユーザが単独であると判定したりする場合について述べたが、他の条件によりユーザが単独であると判定するようにしてもよい。例えば、接続状態情報がイヤホン接続を検出したことを示し、且つアプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示す場合に、ユーザが単独であると判定したり、起動時間が時間閾値以上であり、且つアプリ起動状態情報がアプリを起動していることを示す場合に、ユーザが単独であると判定したりするようにしてもよい。
上述の実施形態では、広告配信サーバ20aが、ユーザが単独外出していることを判定する場合について述べたが、端末装置10aが当該判定をするようにしてもよい。この場合、端末装置10aは、自宅位置情報と、現在位置情報とに基づいて現在距離を算出し、当該現在距離と距離閾値とを比較して、ユーザが外出しているか否かを判定する。ユーザが外出していると判定した場合、端末装置10aは、接続状態情報及び動作状態情報を用いてユーザが単独であることを判定し、広告配信サーバ20aに対してユーザが単独外出している旨の判定結果を送信する。広告配信サーバ20aは、これに応じて外出に関する広告情報を端末装置10aに送信する。また、端末装置10aは、ユーザが単独であることの判定及びユーザが外出しているか否かの判定の何れかのみを行うこととしてもよい。この場合、広告配信サーバ20aは、もう一方の判定を行う。このように、端末装置10a及び広告配信サーバ20aにより、単独判定システムを実現するようにしてもよい。