JP2017199157A - 電力管理装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】需要家施設における経済的効果を高める。
【解決手段】電力管理装置10は、太陽光発電装置20を制御する。電力管理装置10は、発電電力演算部11と、消費電力演算部12と、電力系統100の昼間の買電単価及び夜間の買電単価を記憶する記憶部15と、制御部17とを備える。発電電力演算部11は、所定時間毎の太陽光発電装置20の予測発電電力量を算出する。消費電力演算部12は、所定時間毎の第1負荷装置40の予測消費電力量、及び、所定期間における給湯装置50の予測使用電力量を算出する。制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯と、昼間の買電単価及び夜間の買電単価と、予測使用電力量とに基づき、電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力管理装置及びその制御方法に関する。
現在、電力会社では、夜間の余剰電力を有効に利用し、昼間の需要電力のピークを低減させるために、夜間の電気料金を低価格にし、かつ昼間の電気料金を一般的な料金プランよりも割高な価格にする料金プランを導入している。そこで、電気料金が低価格になる夜間の電力を利用して、湯を沸かす給湯システムが提案されている(特許文献1及び2)。
特開2011−12879号公報 特開2008− 2702号公報
ところで、上記給湯システムにおいて湯を沸かす際、夜間の電力を利用することが、必ずしも経済的に有利ではない場合がある。
例えば、夜間は、昼間と比較して外気温が低くなることが多い。この場合、外気温に起因して、給湯システムの夜間における加熱能力が、昼間における加熱能力よりも、低くなる。このとき、夜間に湯を沸かす場合に使用する電力量は、昼間に湯を沸かす場合に使用する電力量よりも、多くなる。そのため、結果として、夜間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金が、昼間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金よりも、高くなることもあり得る。
かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、需要家施設における経済的効果を高めることができる電力管理装置及びその制御方法を提供することにある。
本発明の一実施形態に係る電力管理装置は、発電電力を、電力系統に逆潮流、又は、該電力系統に接続された第1負荷装置及び第2負荷装置に供給可能な分散電源装置を制御する電力管理装置であって、前記電力系統の昼間の買電単価及び夜間の買電単価を記憶する記憶部と、所定時間毎の前記分散電源装置の予測発電電力量を算出する発電電力演算部と、前記所定時間毎の前記第1負荷装置の予測消費電力量、及び、所定期間における前記第2負荷装置の予測使用電力量を算出する消費電力演算部と、前記予測発電電力量及び前記予測消費電力量を用いて予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する制御部と、を備え、前記制御部は、前記予測余剰電力量が発生する時間帯と、前記昼間の買電単価及び前記夜間の買電単価と、前記予測使用電力量とに基づき、電気料金が安くなるよう、前記第2負荷装置が電力を消費する時間帯を選択する。
また、本発明の一実施形態に係る電力管理装置の制御方法は、発電電力を、電力系統に逆潮流、又は、該電力系統に接続された第1負荷装置及び第2負荷装置に供給可能な分散電源装置を制御する電力管理装置の制御方法であって、所定時間毎の前記分散電源装置の予測発電電力量を算出するステップと、前記所定時間毎の前記第1負荷装置の予測消費電力量を算出するステップと、所定期間における前記第2負荷装置の予測使用電力量を算出するステップと、前記予測発電電力量及び前記予測消費電力量を用いて予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出するステップと、前記予測余剰電力量が発生する時間帯と、昼間の買電単価及び夜間の買電単価と、前記予測使用電力量とに基づき、電気料金が安くなるよう、前記第2負荷装置が電力を消費する時間帯を選択するステップとを含む。
本発明の一実施形態に係る電力管理装置及びその制御方法によれば、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置を含む電力管理システムの概略構成を示す図である。 予測発電電力量、予測消費電力量及び差分電力量の一例を示す図である。 外気温と関連付けて記憶部に記憶される給湯装置の加熱効率の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態において算出される昼間の電気料金及び夜間の電気料金の一例を示す図である。 図2に示す予測発電電力量等において、湯を沸かす時間帯を選択した際の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置が予測余剰電力量の発生する時間帯を抽出する際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置が第1電気料金及び第2電気料金を算出する際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置が給湯装置の湯を沸かす時間帯を選択する際の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態において、算出される昼間の電気料金及び夜間の電気料金の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態において、算出される昼間の電気料金及び夜間の電気料金の一例を示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態において、特許請求の範囲における「分散電源装置」は、太陽光発電装置であるものとして説明するが、これに限定されない。分散電源装置は、例えば、風力、水力又は地熱等を利用して発電するものであってもよい。なお、分散電源装置に蓄電装置を用いる、又は前記分散電源と併用するものとしてもよいが、その場合は、蓄電装置の充電効率及び放電効率を適用した電力量を算出の上で経済的効果の判定を行うものとする。
(第1の実施形態)
[システム構成]
図1に、本発明の一実施形態に係る電力管理装置10を含む電力管理システム1の概略構成を示す。図1において、各機能ブロックを結ぶ実線は電力線を示し、破線は制御線及び信号線を示す。なお、電力管理装置10内では、制御線及び信号線は、図示を省略している。また、以下の説明においては、電力管理システム1は、第1負荷装置40及び蓄電装置30を備えるものとしたが、必須構成ではなく、電力管理システム1は、太陽光発電装置20と、給湯装置50と、電力管理装置10とを備えていればよい。
電力管理システム1は、需要家施設に設置され、需要家施設で消費される消費電力を管理するシステムである。電力管理システム1が設置される需要家施設は、電力会社と時間帯別電灯契約をしているものとする。時間帯別電灯契約は、少なくとも、第1買電単価の第1時間帯と、第1買電単価と異なる第2買電単価の第2時間帯で構成される。時間帯別電灯契約では、通常、昼間(第1時間帯)の買電単価(第1買電単価)が割高となり、夜間(第2時間帯)の買電単価(第2買電単価)が割安となる。電力管理システム1は、電力管理装置10と、太陽光発電装置(分散電源装置)20と、蓄電装置30と、第1負荷装置40と、給湯装置(第2負荷装置)50とを備える。なお、時間帯別電灯契約は、第1時間帯及び第2時間帯の場合に限られず、買電単価が設定された時間帯が3つ以上で構成されていてもよい。
電力管理装置10は、太陽光発電装置20、蓄電装置30、第1負荷装置40及び給湯装置50を制御する。電力管理装置10は、太陽光発電装置20、蓄電装置30、第1負荷装置40及び給湯装置50と、有線又は無線により接続して通信することが可能であり、通信プロトコルとしては、例えばECHONET Lite(登録商標)等を用いることができる。なお、ECHONET Liteはあくまで一例であって、他の通信プロトコルであってもよい。
また、電力管理装置10は、太陽光発電装置20から、太陽光発電装置20の発電電力量の情報を取得し、第1負荷装置40から、第1負荷装置40の消費電力量の情報を取得する。第1負荷装置40が通信機能を有さない場合は、第1負荷装置40への電力供給ラインにCTを配置して電力管理装置10に接続し、消費電力量を直接算出するものとしてもよい。また、電力管理装置10は、給湯装置50から、給湯装置50が沸かした湯量(つまり、需要家施設の使用湯量)の情報を取得する。電力管理装置10の構成及び機能の詳細については後述する。
太陽光発電装置20は、太陽光のエネルギーから直流電力を発電し、発電した直流電力を交流電力に変換する。太陽光発電装置20は、交流電力に変換した発電電力を、蓄電装置30、第1負荷装置40及び給湯装置50に供給する。また、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合、太陽光発電装置20の発電電力を電力系統100(電力会社)に逆潮流させて、売電することもできる。
蓄電装置30は、太陽光発電装置20と並列して電力系統100に接続される。蓄電装置30は、放電電力によって、第1負荷装置40及び給湯装置50に電力を供給する。また、蓄電装置30は、太陽光発電装置20又は電力系統100から供給される電力によって、充電される。
第1負荷装置40は、例えば、電気機器等である。第1負荷装置40は、任意の台数であってよい。第1負荷装置40は、太陽光発電装置20、蓄電装置30又は電力系統100から供給される電力を消費する。
給湯装置50は、電気を利用して湯を沸かし、沸かした湯を貯湯しておくことができる。給湯装置50は、例えば、HP(ヒートポンプ)式給湯装置又は電気ヒータ式給湯装置等である。ここでは、給湯装置50は、HP式給湯装置であるものとして説明する。給湯装置50は、太陽光発電装置20、蓄電装置30又は電力系統100から供給される電力を消費する。給湯装置50も負荷装置の一種である。
続いて、電力管理装置10の構成及び機能の詳細について説明する。電力管理装置10は、発電電力演算部11と、消費電力演算部12と、給湯管理部13と、取得部14と、記憶部15と、表示部16と、制御部17とを備える。
発電電力演算部11は、記憶部15から制御部17を介して、太陽光発電装置20の過去の発電電力量の実績値を取得する。発電電力演算部11は、取得した太陽光発電装置20の過去の発電電力量の実績値に基づいて、所定時間毎の太陽光発電装置20の予測発電電力量を算出する。予測発電電力量とは、太陽光発電装置20が発電すると予測される発電電力量である。発電電力演算部11は、例えば、翌日の1時間毎の予測発電電力量を算出する。
また、発電電力演算部11は、太陽光発電装置20から太陽光発電装置20の発電電力量の情報を取得すると、制御部17を介して記憶部15に記憶させる。
消費電力演算部12は、記憶部15から制御部17を介して、第1負荷装置40の過去の消費電力量の実績値を取得する。消費電力演算部12は、取得した第1負荷装置40の過去の消費電力量の実績値に基づいて、所定時間毎の第1負荷装置40の予測消費電力量を算出する。予測消費電力量とは、第1負荷装置40が消費すると予測される消費電力量である。消費電力演算部12は、例えば、翌日の1時間毎の予測消費電力量を算出する。
また、消費電力演算部12は、記憶部15から制御部17を介して、給湯装置50の過去の沸かした湯量の実績値を取得する。消費電力演算部12は、取得した給湯装置50の過去の沸かした湯量の実績値に基づいて、所定期間における予測使用湯量を算出する。予測使用湯量とは、給湯装置50が設置される需要家施設で、使用されると予測される湯量である。消費電力演算部12は、例えば、翌日の1日における予測使用湯量を算出する。
さらに、消費電力演算部12は、算出した予測使用湯量を用いて、予測使用電力量を算出する。予測使用電力量とは、給湯装置50が、定格加熱能力で、所定温度の水(例えば5℃)を需要家施設で設定されている湯の温度(例えば42℃)まで上昇させることで、予測使用湯量を生成する際に、使用すると予測される消費電力である。
また、消費電力演算部12は、第1負荷装置40から第1負荷装置40の消費電力量の情報を取得すると、制御部17を介して記憶部15に記憶させる。また、消費電力演算部12は、給湯装置50から給湯装置50の沸かした湯量の情報を取得すると、制御部17を介して記憶部15に記憶させる。
給湯管理部13は、制御部17の制御に基づき、給湯装置50を制御する。給湯管理部13は、例えば、制御部17から指示された時間帯に、湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。
取得部14は、電力会社の外部サーバ等から、時間帯別電灯契約における昼間の買電単価及び夜間の買電単価を取得する。また、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合、取得部14は、電力会社の外部サーバ等から、余剰電力の買い取り契約における売電単価を取得する。取得部14が取得した、時間帯別電灯契約における昼間の買電単価及び夜間の買電単価と余剰電力の買い取り契約における売電単価(以下、合わせて「契約単価」とも称する)は、制御部17によって記憶部15に記憶される。
また、取得部14は、外部サーバ又は外部に設置された温度計等から、外気温の情報を取得する。また、取得部14は、気象予測機関の外部サーバ等から、気象予測の情報を取得する。取得部14が取得した、外気温の情報及び気象予測の情報は、制御部17によって記憶部15に記憶される。
記憶部15は、電力管理装置10の処理に必要な情報及び電力管理装置10の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを記憶している。
記憶部15は、例えば、過去の太陽光発電装置20の発電電力量の実績値、過去の第1負荷装置40の消費電力量及び過去の給湯装置50の沸かした湯量の実績値を記憶している。
また、記憶部15は、時間帯別電灯契約における昼間の買電単価及び夜間の買電単価を記憶している。また、記憶部15は、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合、余剰電力の買い取り契約における売電単価を記憶している。なお、取得部14によって最新の契約単価が取得される度に、記憶部15に記憶されている昼間の買電単価、夜間の買電単価及び売電単価は、更新される。
また、記憶部15は、給湯装置50の加熱効率を、外気温と関連付けて記憶している(後述の図3参照)。加熱効率とは、給湯装置50の加熱能力を、給湯装置50の定格加熱能力(つまり最大加熱能力)で除算したものであり、外気温により変動する。
表示部16は、太陽光発電装置20の発電状況等の各種情報を表示して利用者に提示する。
制御部17は、電力管理装置10全体を制御及び管理するものであり、例えばプロセッサにより構成することができる。制御部17は、記憶部15に記憶されているプログラムを読み出して実行し、様々な機能を実現させる。
制御部17は、発電電力演算部11から予測発電電力量を取得し、さらに消費電力演算部12から予測消費電力量を取得する。制御部17は、予測発電電力量及び予測消費電力量を用いて、予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する。この処理の一例は、後述の<予測余剰電力量が発生する時間帯の抽出処理>において詳細に説明する。
また、制御部17は、消費電力演算部12から予測使用電力量を取得すると、昼間の買電単価及び予測使用電力量を用いて、給湯装置50が昼間の買電電力で昼間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金(以下、「第1電気料金」と称する)を算出する。また、制御部17は、夜間の買電単価及び予測使用電力量を用いて、給湯装置50が夜間の買電電力で夜間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金(以下、「第2電気料金」と称する)を算出する。これらの処理の一例は、後述の<第1電気料金及び第2電気料金の算出処理>において詳細に説明する。
また、制御部17は、算出した第1電気料金と第2電気料金との比較、及び、抽出した予測余剰電力量が発生する時間帯に基づき、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。この処理の一例は、後述の<給湯装置が湯を沸かす時間帯の選択処理>において、詳細に説明する。
以下、制御部17の処理の詳細について説明する。なお、発電電力演算部11によって1時間毎の予測発電電力量が算出されるものとし、消費電力演算部12によって1日における予測使用電力量が算出されるものとする。また、制御部17は、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を、翌日の1日における時間帯から選択するものとして説明する。
<予測余剰電力量が発生する時間帯の抽出処理>
まず、予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する際の制御部17の処理の一例について説明する。
制御部17は、発電電力演算部11から太陽光発電装置20の予測発電電力量を取得し、さらに消費電力演算部12から第1負荷装置40の予測消費電力量を取得する。制御部17は、予測発電電力量から予測消費電力量を減算して、差分電力量を算出する。
次に、制御部17は、差分電力量に基づき、予測余剰電力量が発生する時間帯があるか否か判定する。制御部17は、例えば、差分電力量が正値となる時間帯がある場合、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する。又は、制御部17は、例えば、差分電力量が所定閾値以上となる時間帯がある場合に、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定してもよい。この場合、複数の所定閾値を設定して、予測余剰電力量が発生する時間帯を複数抽出するようにしてもよい。制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定した場合、該時間帯を抽出して記憶部15に記憶させる。
図2に、予測発電電力量、予測消費電力量及び差分電力量の一例を示す。図2において、縦軸は電力量を示し、横軸は時刻を示す。制御部17は、例えば、差分電力量が正値となる時間帯がある場合に予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する場合、12:00〜14:00の時間帯を、予測余剰電力量が発生する時間帯として抽出する。また、制御部17は、例えば、差分電力量が所定閾値(電力量a)以上となる時間帯がある場合に予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する場合、11:00〜15:00の時間帯を、予測余剰電力量が発生する時間帯として抽出する。なお、制御部17は、需要家施設における消費電力のピークを助長しないよう、予測消費電力量がピークとなる時間帯(図2の例では9:00付近の時間帯)を避けて、予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出するようにしてもよい。
<第1電気料金及び第2電気料金の算出処理>
次に、給湯装置50が昼間の買電電力で昼間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第1電気料金と、給湯装置50が夜間の買電電力で夜間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第2電気料金を算出する際の制御部17の処理の一例について説明する。
まず、制御部17は、翌日の昼間の外気温と夜間の外気温を取得する。制御部17は、例えば、取得部14によって気象予測の情報を取得し、翌日の昼間の外気温及び夜間の外気温を取得する。又は、制御部17は、例えば、記憶部15に記憶されている過去の数日分の昼間の外気温の平均値を算出して、翌日の昼間の外気温を取得してもよい。同様に、制御部17は、記憶部15に記憶されている過去の数日分の夜間の外気温の平均値を算出して、翌日の夜間の外気温を取得してもよい。
次に、制御部17は、取得した昼間の外気温及び夜間の外気温に基づき、記憶部15から、給湯装置50の昼間の加熱効率と、給湯装置50の夜間の加熱効率を取得する。
図3に、外気温と関連付けて記憶部15に記憶される給湯装置50の加熱効率の一例を示す。なお、本実施形態では、給湯装置50の加熱効率は、外気温が7℃以上になると、100%に維持されるようになる。そのため、記憶部15には、図3に示すように、外気温が7℃以下である場合の給湯装置50の加熱効率が外気温と関連付けて記憶されている。制御部17は、例えば、取得した昼間の外気温が7℃である場合、記憶部15から加熱効率100%を取得する。また、制御部17は、例えば、取得した夜間の外気温が0℃である場合、記憶部15から加熱効率80%を取得する。なお、制御部17は、昼間の外気温及び夜間の外気温が7℃以上となる場合、給湯装置50の加熱効率を100%とする。
制御部17は、取得した昼間の加熱効率と、給湯装置50の予測使用電力量を用いて、給湯装置50が昼間の買電電力で昼間に湯を沸かす場合に使用する電力量(以下、「第1使用電力量」と称する)を算出する。また、制御部17は、取得した夜間の加熱効率と、予測使用電力量を用いて、給湯装置50が夜間の買電電力で夜間に湯を沸かす場合に使用する電力量(以下、「第2使用電力量」と称する)を算出する。制御部17は、例えば、以下の式(1)によって、第1使用電力量及び第2使用電力量を算出する。

Pa=P1×{1+(100−e)/100)} 式(1)

式(1)において、P1は予測使用電力量、eは給湯装置50の加熱効率(昼間の加熱効率又は夜間の加熱効率)である。また、Paは、第1使用電力量(eが昼間の加熱効率である場合)又は第2使用電力量(eが夜間の加熱効率である場合)である。制御部17は、例えば、予測使用電力量P1が4.6kWhであり、かつ夜間の外気温が0℃(加熱効率eが80%)である場合、式(1)によって第2使用電力量を5.52kWhと算出する。
さらに、制御部17は、算出した第1使用電力量と昼間の買電単価を用いて、第1電気料金を算出する。制御部17は、例えば、第1使用電力量に昼間の買電単価を乗算して、第1電気料金を算出する。また、制御部17は、算出した第2使用電力量と夜間の買電単価を用いて、第2電気料金を算出する。制御部17は、例えば、第2使用電力量に夜間の買電単価を乗算して、第2電気料金を算出する。
図4に、本発明の第1の実施形態において、算出される第1電気料金及び第2電気料金の一例を示す。図4では、予測使用電力量を、一般的な給湯装置で、5℃の水374Lを42℃まで沸き上げる際に使用される電力量4.60kWhとしている。単価例Aは、ある電力会社と時間帯別電灯契約をした際の昼間の買電単価及び夜間の買電単価である(2016年時点)。また、単価例1及び単価例2は、将来、電力会社と時間帯別電灯契約をした際に設定されると予想される、昼間の買電単価及び夜間の買電単価の一例である。将来的には、需要家施設への太陽光発電装置の設置が進むことで昼間の需要電力が低減し、電力会社の発電設備に余裕が生じるようになることで、単価例1及び単価例2のように、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が小さくなると予想される。
単価例Aでは、外気温に関わらず、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、小さくなる。従って、単価例Aでは、外気温に関わらず、給湯装置50によって夜間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。これに対し、単価例1において、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が0℃(加熱効率80%)である場合、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温が7℃で夜間の外気温が0℃となる日では、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。また、単価例2においては、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が−5℃(加熱効率65%)である場合に、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温が7℃で夜間の外気温が−5℃となる日では、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。このように、給湯装置50の加熱効率を考慮した場合、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が小さくなると、昼間に湯を沸かした方が、電気料金が安くなる場合が生じる。
ここで、電力会社では、以下に示すような、時間帯別電灯契約における昼間の買電単価において、電力使用量に応じて3段階の買電単価を設定している場合がある。

夜間 (使用量に関わらず一定) 12円
昼間 第1段階(90kWhまで) 24円
昼間 第2段階(230kWhまで) 32円
昼間 第3段階(230kWhを超過) 37円

このような場合、制御部17は、3段階の昼間の買電単価から需要家施設での積算電力使用量に応じて昼間の買電単価を選択し、選択した昼間買電単価を用いて、各々の電気料金を算出し、それらを合算して第1電気料金を算出するとよい。
<給湯装置の湯を沸かす時間帯の選択処理>
次に、抽出した予測余剰電力量が発生する時間帯等に基づき、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する際の制御部17の処理の一例について説明する。
まず、制御部17は、記憶部15を参照し、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されているか否か判定する。
制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていないと判定した場合、第1電気料金の方が、第2電気料金よりも小さいか否か判定する。制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さいと判定した場合、昼間に湯を沸かした方が電気料金を安くすることができるため、給湯管理部13に、昼間に湯を沸かすように指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、昼間に湯を沸かすように給湯装置50を制御する。一方、制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さくないと判定した場合、夜間に湯を沸かした方が電気料金を安くすることができるため、給湯管理部13に、夜間に湯を沸かすよう指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、夜間に湯を沸かすように給湯装置50を制御する。また、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていないと判定した場合、気温の高い昼間の時間帯を選択して湯を沸かしてもよい。気温の高い昼間の時間は、例えば所定の気温より大きくなる時間帯であってもよいし、予め定められた時間帯(12:00〜16:00)であってもよい。
このように、予測余剰電力量が発生する時間帯がない場合であっても、電気料金が安くなる昼間又は夜間に、給湯装置50によって湯が沸かされる。これにより、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
一方、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていると判定した場合、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さいか否か判定する。
制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さいと判定した場合、予測余剰電力量を考慮して、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。制御部17は、例えば、1日における予測余剰電力量が第1使用電力量よりも大きい場合、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として、予測余剰電力量が発生する時間帯から任意の時間帯を選択する。また、制御部17は、例えば、1日における予測余剰電力量が第1使用電力量よりも小さい場合、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として、予測余剰電力量が発生する時間帯を選択する。なお、この場合、第1使用電力量と予測余剰電力量との差分は、電力会社からの買電電力によって補われるが、買電電力によって湯を沸かす場合であっても、昼間に湯を沸かす方が、夜間に湯を沸かすよりも、電気料金が安くなる。そのため、このような場合であっても、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
制御部17は、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択すると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯管理部13に指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。
図5に、図2に示す予測発電電力量等において、湯を沸かす時間帯を選択した際の一例を示す。図5において、ハッチングで示す部分の横軸を占める部分は、給湯装置50が湯を沸かす時間帯に対応し、ハッチングで示す部分が、給湯装置50が湯を沸かす際に使用する電力量(第1使用電力量)に対応する。図5に示すように、給湯装置50が湯を沸かす際に使用する電力量が予測余剰電力(正値となる差分電力量)を超える場合であっても、上述の処理により、より安い電気料金で湯を沸かすことができる。
また、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていると判定した場合であって、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さくないと判定した場合、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きいか否か判定する。
制御部17は、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きいと判定した場合、昼間に発生する予測余剰電力量で湯を沸かすことができるため、予測余剰電力量が発生する時間帯を給湯装置50が湯を沸かす時間帯として選択する。そして、制御部17は、該時間帯に湯を沸かすよう給湯管理部13に指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。
一方、制御部17は、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きくないと判定した場合、給湯管理部13に、夜間に湯を沸かすよう指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、夜間に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。なお、この際、昼間に発生する余剰電力によって、蓄電装置30を充電してもよい。また、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合は、昼間に発生する余剰電力を電力会社に売電してもよい。
[システム動作]
以下、本実施形態に係る電力管理装置10の動作について説明する。なお、以下では、1時間毎の予測発電電力量等及び1日における予測使用電力量を算出するものとし、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を、翌日の1日における時間帯から選択するものとして説明する。
<予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する際の動作>
まず、予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する際の電力管理装置10の動作の一例について説明する。
図6は、本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置10が予測余剰電力量の発生する時間帯を抽出する際の動作の一例を示すフローチャートである。
発電電力演算部11は、記憶部15から制御部17を介して、太陽光発電装置20の過去の発電電力量の実績値を取得する。そして、発電電力演算部11は、取得した太陽光発電装置20の過去の発電電力量の実績値に基づいて、1時間毎の太陽光発電装置20の予測発電電力量を算出する(ステップS101)。
一方、消費電力演算部12は、記憶部15から制御部17を介して、第1負荷装置40の過去の消費電力量の実績値を取得する。そして、消費電力演算部12は、取得した第1負荷装置40の過去の消費電力量の実績値に基づいて、1時間毎の第1負荷装置40の予測消費電力量を算出する(ステップS102)。
また、消費電力演算部12は、記憶部15から制御部17を介して、給湯装置50の過去の沸かした湯量の実績値を取得する。そして、消費電力演算部12は、1日における予測使用湯量を算出する(ステップS103)。さらに、消費電力演算部12は、算出した予測使用湯量を用いて、予測使用電力量を算出する(ステップS104)。
制御部17は、発電電力演算部11から太陽光発電装置20の予測発電電力量を取得し、さらに消費電力演算部12から第1負荷装置40の予測消費電力量を取得すると、予測発電電力量から予測消費電力量を減算して、差分電力量を算出する(ステップS105)。
次に、制御部17は、差分電力量に基づき、予測余剰電力量が発生する時間帯があるか否か判定する(ステップS106)。制御部17は、例えば、差分電力量が正値となる時間帯がある場合、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する。また、制御部17は、例えば、差分電力量が所定閾値以上となる時間帯がある場合、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定してもよい。
制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯がないと判定した場合(ステップS106:No)、この処理を終了し、次の処理に進む。
一方、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定した場合(ステップS106:Yes)、該時間帯を抽出して記憶部15に記憶させる(ステップS107)。図2の例では、制御部17は、例えば、差分電力量が正値となる時間帯がある場合に予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する場合、12:00〜14:00の時間帯を、予測余剰電力量が発生する時間帯として抽出し、記憶部15に記憶させる。また、制御部17は、例えば、差分電力量が所定閾値(電力量a)以上となる時間帯がある場合に予測余剰電力量が発生する時間帯があると判定する場合、11:00〜15:00の時間帯を、予測余剰電力量が発生する時間帯として抽出し、記憶部15に記憶させる。
なお、ステップS106,S107の処理において、所定閾値を設定して予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する場合、複数の所定閾値を設定して、予測余剰電力量が発生する時間帯を複数抽出するようにしてもよい。
<第1電気料金及び第2電気料金を算出する際の動作>
次に、給湯装置50が昼間の買電電力で湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第1電気料金と、給湯装置50が夜間の買電電力で湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第2電気料金とを算出する際の電力管理装置10の動作の一例について説明する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る電力管理装置10が第1電気料金及び第2電気料金を算出する際の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部17は、翌日の昼間の外気温と夜間の外気温を取得する(ステップS201)。制御部17は、例えば、取得部14によって気象予測の情報を例えばネットワークを通じて気象庁又は気象予測会社から取得し、翌日の昼間の外気温及び夜間の外気温を取得する。又は、制御部17は、例えば、記憶部15に記憶されている過去の数日分の昼間の外気温の平均値を算出して、翌日の昼間の外気温を取得してもよい。同様に、制御部17は、記憶部15に記憶されている過去の数日分の夜間の外気温の平均値を算出して、翌日の夜間の外気温を取得してもよい。
次に、制御部17は、ステップS201の処理で取得した昼間の外気温及び夜間の外気温に基づき、記憶部15から、給湯装置50の昼間の加熱効率と、給湯装置50の夜間の加熱効率を取得する(ステップS202)。図3の例では、制御部17は、例えば、取得した昼間の外気温が7℃である場合、加熱効率100%を取得する。また、制御部17は、例えば、取得した夜間の外気温が0℃である場合、加熱効率80%を取得する。
その後、制御部17は、ステップS202の処理で取得した昼間の加熱効率と、予測使用電力量を用いて、給湯装置50が昼間の買電電力で湯を沸かす場合に使用する電力量である第1使用電力量を算出する(ステップS203)。また、制御部17は、ステップS202の処理で取得した夜間の加熱効率と、予測使用電力量を用いて、給湯装置50が夜間の買電電力で湯を沸かす場合に使用する電力量である第2使用電力量を算出する(ステップS204)。制御部17は、例えば、上記式(1)によって、第1使用電力量及び第2使用電力量を算出する。
さらに、制御部17は、ステップS203の処理によって算出した第1使用電力量と昼間の買電単価を用いて、第1電気料金を算出する(ステップS205)。制御部17は、例えば、第1使用電力量に昼間の買電単価を乗算して、第1電気料金を算出する。
また、制御部17は、ステップS204の処理によって算出した第2使用電力量と夜間の買電単価を用いて、第2電気料金を算出する(ステップS206)。制御部17は、例えば、第2使用電力量に夜間の買電単価を乗算して、第2電気料金を算出する。
<給湯装置が湯を沸かす時間帯を選択する際の動作>
次に、抽出した予測余剰電力量が発生する時間帯等に基づき、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する際の電力管理装置10の動作について説明する。
図8は、本発明の第1の実施形態に掛かる電力管理装置10が給湯装置50の湯を沸かす時間帯を選択する際の動作の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部17は、記憶部15を参照し、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されているか否か判定する(ステップS301)。制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていると判定した場合(ステップS301:Yes)、ステップS305の処理に進む。一方、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯が抽出されていないと判定した場合(ステップS301:No)、ステップS302の処理に進む。
ステップS302の処理では、制御部17は、第1電気料金の方が、第2電気料金よりも小さい否か判定する。
制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さいと判定した場合(ステップS302:Yes)、昼間に湯を沸かした方が電気料金を安くすることができるため、給湯管理部13に、昼間に湯を沸かすように指示する(ステップS303)。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、昼間に湯を沸かすように給湯装置50を制御する。
一方、制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さくないと判定した場合(ステップS302:No)、夜間に湯を沸かした方が電気料金を安くすることができるため、給湯管理部13に、夜間に湯を沸かすよう指示する(ステップS304)。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、夜間に湯を沸かすように給湯装置50を制御する。
このようにステップS302〜S304の処理を行うことで、予測余剰電力量が発生する時間帯がない場合であっても、電気料金が安くなる昼間又は夜間に、給湯装置50によって湯が沸かされる。これにより、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
ステップS305の処理では、制御部17は、第1電気料金の方が、第2電気料金よりも、小さいか否か判定する。
制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さいと判定した場合(ステップS302:Yes)、予測余剰電力量が発生する時間帯があり、かつ昼間に湯を沸かした方が電気料金を安くすることができるため、ステップS306の処理に進む。
ステップS306の処理では、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯を考慮して、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。制御部17は、例えば、1日における予測余剰電力量が第1使用電力量よりも大きい場合、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として、予測余剰電力量が発生する時間帯から任意の時間帯を選択する。また、制御部17は、例えば、1日における予測余剰電力量が第1使用電力量よりも小さい場合、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として、予測余剰電力量が発生する時間帯を選択する。なお、この場合、第1使用電力量と予測余剰電力量との差分は、電力会社からの買電電力によって補われるが、買電電力によって湯を沸かす場合であっても、昼間に湯を沸かす方が、夜間に湯を沸かすよりも、電気料金が安くなる。そのため、このような場合であっても、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
制御部17は、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択すると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯管理部13に指示する(ステップS307)。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。
一方、制御部17は、第1電気料金の方が第2電気料金よりも小さくないと判定した場合(ステップS305:No)、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きいか否か判定する(ステップS308)。制御部17は、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きいと判定した場合(ステップS308:Yes)、ステップS309の処理に進む。一方、制御部17は、1日における予測余剰電力量が第2使用電力量よりも大きくないと判定した場合(ステップS308:No)、ステップS311の処理に進む。
ステップS309の処理では、制御部17は、予測余剰電力量が発生する時間帯を、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として選択する。そして、制御部17は、該時間帯に湯を沸かすよう給湯管理部13に指示する(ステップS310)。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、該時間帯に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。
このように、ステップS308〜S310の処理により、昼間に発生する予測余剰電力量で湯を沸かせる場合は、予測余剰電力量が発生する時間帯を、給湯装置50が湯を沸かす時間帯として選択する。これにより、例えば太陽光発電の売電単価が夜間の買電単価より安くなった場合であっても、昼間に発生する予測余剰電力を無駄なく利用することができるため、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
ステップS311の処理では、制御部17は、給湯管理部13に、夜間に湯を沸かすよう指示する。給湯管理部13は、制御部17からこの指示を受けると、夜間に湯を沸かすよう給湯装置50を制御する。なお、この際、昼間に発生する余剰電力によって、蓄電装置30を充電してもよい。また、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合は、昼間に発生する余剰電力を電力会社に売電してもよい。
なお、予測余剰電力量の発生する時間帯が複数抽出されている場合、ステップS309の処理において、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を複数選択してもよい。
また、ステップS309,S310の処理において、給湯装置50が昼間に発生する余剰電力を使用しても、電力に余剰が発生する場合は、該電力によって蓄電装置30を充電してもよい。また、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合は、該電力を電力会社に売電してもよい。
また、ステップS309,S310の処理において、需要家施設が電力会社と余剰電力の買い取り契約をしている場合、昼間に発生する余剰電力を売電し、夜間に給湯装置50によって湯を沸かすようにしてもよい。この場合、制御部17は、まず、1日における予測余剰電力量に売電単価を乗算して第3電気料金を算出する。そして、第1電気料金よりも第3電気料金が大きい場合、昼間に発生する余剰電力を売電し、昼間に給湯装置50によって湯を沸かすようにしてもよい。
また、上述のように、給湯装置50によって湯を沸かす時間帯を、翌日の1日における時間帯から選択する場合、ステップS101〜S107,S201〜S206,S301〜S311の処理は、前日に行うとよい。加えて、当日においても実績電力値に応じて1時間毎に補正の算出を行うようにするとなおよい。
なお、本実施形態において、電力管理装置10は、外部から取得する昼間の買電単価及び夜間の買電単価が所定の条件を満たした場合に、上述の制御を行うようにしてもよい。例えば、上述の図4において説明したように、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が小さくなると、昼間に湯を沸かした方が、電気料金が安くなる場合が生じる。そこで、例えば、昼間に湯を沸かした方が、電気料金が安くなる場合が生じ得る、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差を所定の条件として記憶部15に記憶させておく。そして、電力管理装置10は、外部から取得した昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が、所定の条件とする価格差未満となった場合に、上述の制御を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、給湯装置50は、ヒートポンプ式給湯装置であるものとして説明したが、電気ヒータ式給湯装置であってもよい。
また、本実施形態では、特許請求の範囲における「第2負荷装置」が給湯装置であるものとして説明したが、第2負荷装置は、給湯装置以外の他の電気機器であってもよい。この場合、第1負荷装置の予測消費電力量と同様にして第2負荷装置の予測消費電力量を算出し、第2負荷装置の予測消費電力量を予測使用電力量としてもよい。また、この場合、第2負荷装置のエネルギー効率を、加熱効率としてもよい。
以上のように、第1の実施形態に係る電力管理装置10では、予測発電電力量及び予測消費電力量を用いて、予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する。また、昼間の買電単価及び予測使用電力量を用いて第1電気料金を算出し、さらに夜間の買電単価及び予測使用電力量を用いて第2電気料金を算出する。そして、電力管理装置10では、算出した第1電気料金と第2電気料金との比較、及び、抽出した予測余剰電力量が発生する時間帯に基づき、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。これにより、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果を高めることができる。
(第2の実施形態)
[システム構成]
第2の実施形態に係る電力管理装置10は、第1の実施形態に係る電力管理装置10と同様の構成を採用できるため、以下では、図1を参照し、第1の実施形態との相違点について主に説明する。
給湯装置50が夜間に沸かした湯を需要家施設で昼間以降に使用する場合、夜間に沸かしたお湯を、追い炊きすることがある。これは、途中で湯が使用された場合の他に、給湯装置50が湯沸かしを完了してから需要家施設で湯が使用されるまでに、貯湯タンクを覆っている断熱材から熱が漏れて湯の温度が低下するためである。第2の実施形態では、この追い炊きで使用する電力と、給湯装置50の保温性能とを考慮して、第1電気料金(昼間の買電電力で昼間に湯を沸かす場合の電気料金)と、第2電気料金(夜間の買電電力で夜間に湯を沸かす場合の電気料金)を算出する。
記憶部15は、第2の実施形態では、給湯装置50の保温性能と、追い炊き電力とをさらに記憶している。保温性能とは、給湯装置50が湯を貯湯している際に、単位時間当たりに低下する湯の温度である。また、追い炊き電力とは、給湯装置50が追い炊きを行う際に、湯を1℃上げるのに必要な電力である。
次に、制御部17の処理について説明する。制御部17の処理において、第2の実施形態では、第1の実施形態とは、<第1電気料金及び第2電気料金の算出処理>のみが異なる。従って、以下、この処理のみを説明する。また、第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、消費電力演算部12によって1時間毎の予測使用電力量が算出されるものとし、制御部17は、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を、翌日の1日における時間帯から選択するものとする。
<第1電気料金及び第2電気料金の算出処理>
まず、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、翌日の昼間の外気温と夜間の外気温を取得する。そして、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、取得した昼間の外気温及び夜間の外気温に基づき、記憶部15から、給湯装置50の昼間の加熱効率と、給湯装置50の夜間の加熱効率を取得する。
また、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、取得した昼間の加熱効率と、予測使用電力量を用いて、第1使用電力量(給湯装置50が昼間の買電電力で湯を沸かす場合に使用する電力量)を算出する。制御部17は、例えば、上記式(1)によって第1使用電力量を算出する。
次に、第2の実施形態では、制御部17は、取得した夜間の加熱効率と、保温性能と、追い炊き電力と、予測使用電力量とを用いて、第2使用電力量を算出する。以下、第2の実施形態に係る第2使用電力量の算出処理について説明する。
給湯装置50は、夜間に湯を沸かす場合、夜の23:00から湯沸かしを開始して、1:00に湯沸かしを完了するものとする。また、需要家施設で最も湯が使用される時刻は、翌日の17:00であるものとする。このとき、給湯装置50が湯沸かしを完了してから需要家施設で湯が使用されるまでの時間(以下「保温時間」という)は、16時間となる。この場合、保温性能が0.5℃/hであると、夜間に沸かした湯の温度は、湯が需要家施設で使用されるまでに、8℃低下する。従って、本実施形態では、夜間に湯を沸かす場合は、需要家施設で設定される湯の温度より、温度が8℃高い湯を沸かすようにする。例えば、需要家施設で設定される湯の温度が42℃である場合、夜間に湯を沸かす場合は、50℃の湯を沸かすようにする。この場合、制御部17は、例えば、以下の式(2)によって、第2使用電力量を算出する。

Pb={P1+T×E1×p}×{1+(100−e)/100)} 式(2)

式(2)において、Pbは第2使用電力量、P1は予測使用電力量、eは給湯装置50の夜間の加熱効率、Tは保温時間、E1は保温性能、pは追い炊き電力である。制御部17は、例えば、予測使用電力量P1が4.6kWh、加熱効率eが80%、Tが16時間、保温性能E1が0.5℃/h、及び、追い炊き電力pが0.12kWh/℃である場合、式(2)によって第2使用電力量Pbを5.56kWhと算出する。
さらに、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、算出した第1使用電力量と昼間の買電単価を用いて、第1電気料金を算出する。また、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、算出した第2使用電力量と夜間の買電単価を用いて、第2電気料金を算出する。
図9に、第2の実施形態において、算出される第1電気料金及び第2電気料金の一例を示す。図9でも、図4と同様に、予測使用電力量を、一般的な給湯装置で、5℃の水374Lを42℃まで沸き上げる際に使用される電力量4.60kWhとしている。なお、単価例Aは、図4に示す単価例Aと同様のものである。単価例3及び単価例4は、図4に示す単価例1及び単価例2と同様に、将来、電力会社と時間帯別電灯契約をした際に設定されると予想される、昼間の買電単価及び夜間の買電単価の一例である。
単価例Aでは、上述の図4で説明したように、外気温に関わらず、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、小さくなる。従って、単価例Aでは、外気温に関わらず、給湯装置50によって夜間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。これに対し、単価例3において、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が7℃(加熱効率100%)である場合、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温と夜間の外気温が7℃で同じになる日であっても、給湯装置50の保温性能及び追い炊き電力を考慮すると、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。また、単価例4において、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が−5℃(加熱効率65%)である場合に、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温が7℃で夜間の外気温が−5℃となる日は、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。このように、給湯装置50の保温性能及び追い炊き電力を考慮した場合、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が小さくなると、昼間に湯を沸かした方が、電気料金が安くなる場合が生じる。
[システム動作]
以下、本実施形態に係る電力管理装置10の動作について説明する。なお、第2の実施形態において、<予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する際の動作>(図6)及び<給湯装置が湯を沸かす時間帯を選択する際の動作>(図8)は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。従って、以下では、図7を参照し、<第1電気料金及び第2電気料金を算出する際の動作>のみを説明する。
<第1電気料金及び第2電気料金を算出する際の動作>
まず、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、ステップS201〜S203の処理を行う。
次に、制御部17は、取得した夜間の加熱効率と、保温性能と、追い炊き電力と、予測使用電力量とを用いて、第2使用電力量を算出する。制御部17は、例えば、上記式(2)によって、第2使用電力量を算出する(ステップS204)。
その後、制御部17は、第1の実施形態と同様にして、ステップS205,S206の処理を行う。
ここで、第2の実施形態において、例えば給湯装置50の性能が良く、外気温による加熱効率の変動量を無視できる場合、給湯装置50の保温性能のみを考慮して、第1使用電力及び第2使用電力を算出してもよい。この場合、第1使用電力は、予測使用電力量となる。また、第2使用電力は、以下の式(3)によって算出することができる。

Pc=P1+T×E1×p 式(3)

式(3)において、Pcは第2使用電力量であり、その他の要素は式(2)の要素と同一である。さらに、この場合、図7に示すステップS201,S202の処理は省略してもよい。
このように、第2の実施形態に係る電力管理装置10では、給湯装置50の保温性能を考慮して、第2電気料金を算出する。そして、算出した第1電気料金と第2電気料金との比較、及び、抽出した予測余剰電力量が発生する時間帯に基づき、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を選択する。これにより、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果をより高めることができる。
第2の実施形態に係る電力管理装置10において、その他の効果は、第1の実施形態に係る電力管理装置10と同様である。
(第3の実施形態)
[システム構成]
第3の実施形態に係る電力管理装置10は、第1の実施形態に係る電力管理装置10と同様の構成を採用できるため、以下では、図1を参照し、第1の実施形態との相違点について主に説明する。
第3の実施形態では、給湯装置50が湯を沸かす際に水道から取水する水道水の温度(以下、単に「取水温度」と称する)を考慮する。これは、予測使用電力量が、取水温度によって変動するためである。
そこで、第3の実施形態では、消費電力演算部12は、取水温度に基づいて予測使用電力量を算出する(電力管理システム1の動作では、図6に示すステップS104の処理に相当)。そして、制御部17は、取水温度に基づいて算出された予測使用電力量を用いて、第1の実施形態に係る処理又は第2の実施形態に係る処理を行う。なお、取水温度の情報は、取得部14によって外部サーバ(例えば、水道局の情報サイトやサービス会社のサーバ)等から取得され、記憶部15に記憶される。また、給湯装置50が取水温度の測定データを外部出力可能であれば、ECHONET Lite等の通信プロトコルを通じて情報を取得してもよい。
図10に、本発明の第3の実施形態において、算出される昼間の電気料金及び夜間の電気料金の一例を示す。上述の図4では、取水温度5℃に基づき、予測使用電力量が4.60kWhと算出されていたが、図10では、取水温度25℃に基づき、予測使用電力量が2.11kWhと算出されている。また、図10では、予測使用電力量2.11kWhに対して、第2の実施形態に係る処理を実行し、第1電気料金及び第2電気料金が算出されている。また、単価例Aは、図4に示す単価例Aと同様のものである。単価例5及び単価例6は、図4に示す単価例1及び単価例2と同様に、将来、電力会社と時間帯別電灯契約をした際に設定されると予想される、昼間の買電単価及び夜間の買電単価の一例である。
単価例Aでは、上述の図4で説明したように、外気温に関わらず、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、小さくなる。従って、単価例Aでは、外気温に関わらず、給湯装置50によって夜間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。これに対し、単価例5において、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が7℃(加熱効率100%)である場合、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温が7℃で夜間の外気温が7℃と同じになる日であっても、取水温度を考慮すると、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。また、単価例6において、昼間の外気温が7℃(加熱効率100%)で夜間の外気温が5℃(加熱効率95%)である場合に、第2電気料金の方が第1電気料金よりも、大きくなる。つまり、昼間の外気温が7℃で夜間の外気温が5℃となる日では、給湯装置50によって昼間に湯を沸かした方が電気料金は安くなる。このように、昼間の買電単価と夜間の買電単価との価格差が小さくなると、取水温度を考慮した場合、昼間に湯を沸かした方が、電気料金が安くなる場合が生じる。
なお、取水温度は、外気温と比較して1日における変動が小さく、季節毎に変動する。従って、消費電力演算部12は、季節毎に予測使用電力量を算出するようにしてもよい。この場合、電力管理装置10に夏季モード及び冬季モードを設けてもよい。そして、消費電力演算部12は、電力管理装置10が夏季モード及び冬季モードに設定される度に、取水温度に基づき、予測使用電力量を算出するようにしてもよい。
このように、予測使用電力量を取水温度に基づき算出することで、第1電気料金及び第2電気料金をより精度良く算出することができる。従って、第3の実施形態では、需要家施設での電気料金が安くなるよう、給湯装置50が湯を沸かす時間帯を、より精度良く選択することができる。これにより、電力管理装置10では、需要家施設における経済的効果をより高めることができる。
第3の実施形態に係る電力管理装置10において、その他の効果は、第1及び2の実施形態に係る電力管理装置10と同様である。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
また、上述の実施形態では、通常の買電単価等で算出していたが、電力消費抑制のデマンドレスポンス、又は、出力抑制などにおいて特別な買電単価が設定される場合には、その買電単価を考慮して経済的効果が高くなるように算出してもよい。
1 電力管理システム
10 電力管理装置
11 発電電力演算部
12 消費電力演算部
13 給湯管理部
14 取得部
15 記憶部
16 表示部
17 制御部
20 太陽光発電装置(分散電源装置)
30 蓄電装置
40 第1負荷装置
50 給湯装置(第2負荷装置)
100 電力系統

Claims (10)

  1. 発電電力を、電力系統に逆潮流、又は、該電力系統に接続された第1負荷装置及び第2負荷装置に供給可能な分散電源装置を制御する電力管理装置であって、
    前記電力系統の昼間の買電単価及び夜間の買電単価を記憶する記憶部と、
    所定時間毎の前記分散電源装置の予測発電電力量を算出する発電電力演算部と、
    前記所定時間毎の前記第1負荷装置の予測消費電力量、及び、所定期間における前記第2負荷装置の予測使用電力量を算出する消費電力演算部と、
    前記予測発電電力量及び前記予測消費電力量を用いて予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記予測余剰電力量が発生する時間帯と、前記昼間の買電単価及び前記夜間の買電単価と、前記予測使用電力量とに基づき、電気料金が安くなるよう、前記第2負荷装置が電力を消費する時間帯を選択する、電力管理装置。
  2. 請求項1に記載の電力管理装置において、
    前記第2負荷装置は、給湯装置であり、
    前記記憶部は、前記給湯装置の外気温によって変動する加熱効率をさらに記憶し、
    前記制御部は、昼間の外気温と前記加熱効率と前記昼間の買電単価と前記予測使用電力量とに基づき、前記給湯装置が昼間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第1電気料金を算出し、さらに、夜間の外気温と前記加熱効率と前記夜間の買電単価と前記予測使用電力量とに基づき、前記給湯装置が夜間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第2電気料金を算出し、
    前記制御部は、前記第1電気料金と前記第2電気料金との比較、及び、前記予測余剰電力量が発生する時間帯に基づき、電気料金が安くなるよう、前記給湯装置が湯を沸かす時間帯を選択する、電力管理装置。
  3. 請求項1に記載の電力管理装置において、
    前記第2負荷装置は、給湯装置であり、
    前記記憶部は、前記給湯装置の外気温によって変動する加熱効率、及び、前記給湯装置の保温性能をさらに記憶し、
    前記制御部は、昼間の外気温と前記加熱効率と前記昼間の買電単価と前記予測使用電力量とに基づき、前記給湯装置が昼間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第1電気料金を算出し、さらに、夜間の外気温と前記加熱効率と前記保温性能と前記夜間の買電単価と前記予測使用電力量とに基づき、前記給湯装置が夜間に湯を沸かす場合に掛かる電気料金である第2電気料金を算出し、
    前記制御部は、前記第1電気料金と前記第2電気料金との比較、及び、前記予測余剰電力量が発生する時間帯に基づき、電気料金が安くなるよう、前記給湯装置が湯を沸かす時間帯を選択する、電力管理装置。
  4. 請求項2又は3に記載の電力管理装置において、
    前記制御部は、前記給湯装置の取水温度を取得し、
    前記消費電力演算部は、前記取水温度に基づき予測使用電力量を算出する、電力管理装置。
  5. 請求項2から4の何れか一項に記載の電力管理装置において、
    前記記憶部は、前記発電電力の売電単価をさらに記憶し、
    前記制御部は、前記売電単価と前記予測余剰電力量とに基づき、前記発電電力を売電する場合に得られる電気料金である第3電気料金をさらに算出し、
    前記制御部は、前記第1電気料金と、前記第2電気料金と、前記第3電気料金との比較に基づき、電気料金が安くなるよう、前記給湯装置が湯を沸かす時間帯を選択する、電力管理装置。
  6. 請求項2から5の何れか一項に記載の電力管理装置において、
    前記制御部は、前記時間帯において前記給湯装置で消費しきれない電力が生じる場合、該電力によって蓄電装置を充電する、電力管理装置。
  7. 請求項2から6の何れか一項に記載の電力管理装置において、
    前記給湯装置は、ヒートポンプ式給湯装置である、電力管理装置。
  8. 請求項1から7の何れか一項に記載の電力管理装置において、
    前記制御部は、前記第1負荷装置の過去の消費電力量の実績値に基づいて、前記予測消費電力量を算出する、電力管理装置。
  9. 請求項1から8の何れか一項に記載の電力管理装置において、
    前記昼間の買電単価及び夜間の買電単価を外部から取得する取得部をさらに備え、
    前記記憶部は、昼間の買電単価及び夜間の買電単価の条件をさらに記憶し、
    前記制御部は、外部から取得した昼間の買電単価及び夜間の買電単価が前記条件を満たす場合、前記第2負荷装置が電力を消費する時間帯を選択するよう制御する、電力管理装置。
  10. 発電電力を、電力系統に逆潮流、又は、該電力系統に接続された第1負荷装置及び第2負荷装置に供給可能な分散電源装置を制御する電力管理装置の制御方法であって、
    所定時間毎の前記分散電源装置の予測発電電力量を算出するステップと、
    前記所定時間毎の前記第1負荷装置の予測消費電力量を算出するステップと、
    所定期間における前記第2負荷装置の予測使用電力量を算出するステップと、
    前記予測発電電力量及び前記予測消費電力量を用いて予測余剰電力量が発生する時間帯を抽出するステップと、
    前記予測余剰電力量が発生する時間帯と、昼間の買電単価及び夜間の買電単価と、前記予測使用電力量とに基づき、電気料金が安くなるよう、前記第2負荷装置が電力を消費する時間帯を選択するステップと
    を含む電力管理装置の制御方法。
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