JP2017198116A - 熱音響装置及びその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷熱を高効率で利用することができるとともに、小型で高出力の熱音響装置及びその制御方法を提供すること。【解決手段】熱音響装置1は、ループ管10と、枝管20と、ループ管10内に配設された蓄熱器40と、蓄熱器40の両端41、42にそれぞれ配置された冷熱用熱交換器51と温熱用熱交換器52とを備える。熱音響装置1の制御方法は、作動ガス減圧工程、温度勾配形成工程及び作動ガス供給工程を含む。作動ガス減圧工程ではループ管10及び枝管20内における上記作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧以下にする。温度勾配形成工程では、冷熱用熱交換器51及び温熱用熱交換器52に熱源を供給して蓄熱器40の両端41、42の間に温度勾配を形成する。作動ガス供給工程では、蓄熱器40の両端41、42における絶対温度の温度比が所定の目標値に到達した後にループ管10及び枝管20内に作動ガスを供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、熱音響装置及びその制御方法に関する。
従来、冷熱をエネルギー源として利用する方法が提案されている。例えば、液化天然ガスを気化させて発電燃料や都市ガス燃料として用いる際に排出される冷熱の一部は、ランキンサイクルを利用した発電(冷熱発電)の冷熱源として利用されたり、ドライアイス製造用や冷凍食品用の冷熱として利用されたりしている。
しかしながら、上述の冷熱の大部分は未利用となっており、冷熱の利用率は低い。さらに、上述の冷熱発電は、構造上、作動ガスの漏洩やピストンの摩擦損失等の機械的損失が大きく、熱効率が理論効率よりも大幅に低くなっている。このことも冷熱発電の普及を阻害する要因の一つとなっている。
一方、特許文献1には、熱エネルギーを音響エネルギーに変換して、音響エネルギーから電力を得る進行波型の熱音響冷凍機が開示されている。かかる構成では、作動ガスが封入されたループ管とループ管内に設けられた蓄熱器とを備えるとともに、当該作動ガスを振動をアシストする加振装置を備える。当該構成では、駆動時における機械的損失がほとんどないことから、高い熱効率を得ることが可能である。特許文献1に開示の構成では、温熱源としてヒータを利用し、冷熱源として冷却水などを利用している。
特開2007−147192号公報
上記冷熱の利用率を向上するために高効率な熱音響装置を利用することが考えられる。しかし、特許文献1に開示のように、従来の熱音響装置を用いた発電では数百℃の温熱源と、100℃程度の冷熱源とを用いたものである。そして、液化天然ガス(LNG)冷熱のようにマイナス数百℃の冷熱源を用いた熱音響装置については、これまでに報告例はない。
特許文献1の構成では、熱音響装置を起動させる際には、予め熱交換器に熱エネルギーを投入して蓄熱器の両端の温度比をできるだけ大きい状態にした上で、スターターとしての加振装置によって外部刺激を与えている。これにより、高い出力を得ることができる。そして、スターターとしては、スピーカやピエゾ素子等を採用しており、リニア発電機を使用することも考え得る。
しかし、熱エネルギーの投入過程において、蓄熱器の両端における温度比がある程度大きくなって自励発振が可能な状態になると、特別な外部刺激を与えなくとも、あるいは予期しないわずかな外部刺激によっても自励発振が開始されてしまう場合がある。そして、蓄熱器の両端における温度比が、自励発振が可能な程度ではあるが充分な出力が得られない程度である状態で、自励発振が開始されてしまう場合がある。かかる場合には、熱音響装置は出力が低い状態で入熱がバランスしてしまい、上記温度比を大きくすることができなくなり、出力が低い状態で固定されてしまうという問題が生じる。
この問題を解消するために、枝管を長くして枝管端部まで音響パワーが到達しないようにすることにより、外部刺激なしでは自励発振が開始しないようにすることが考えられる。しかし、枝管を長くすると、管の壁面において粘性損失の増加により出力が低下するとともに、装置が大型化するという問題が生じる。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、冷熱を高効率で利用することができるとともに、小型で高出力の熱音響装置及びその制御方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、作動ガスが充填可能に構成されたループ管と、該ループ管から分枝された枝管と、該枝管に接続された動力変換器と、上記ループ管内に配設されるとともに内部に多数の細孔を有する蓄熱器と、該蓄熱器の一端に配置された冷熱用熱交換器と、上記蓄熱器の他端に配置された温熱用熱交換器と、を有し、
上記冷熱用熱交換器は、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかを利用可能に構成されている、熱音響装置の制御方法であって、
上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧以下にする作動ガス減圧工程と、
上記冷熱用熱交換器及び上記温熱用熱交換器にそれぞれの熱源を供給して、上記蓄熱器の両端の間に温度勾配を形成する温度勾配形成工程と、
上記蓄熱器の両端における絶対温度の温度比が所定の目標値に到達した後に、上記ループ管及び上記枝管内に上記作動ガスを供給する作動ガス供給工程と、
を含む、熱音響装置の制御方法にある。
本発明の他の態様は、作動ガスが充填可能に構成されたループ管と、該ループ管から分枝された枝管と、該枝管に接続された動力変換器と、上記ループ管内に配設されるとともに内部に多数の細孔を有する蓄熱器と、該蓄熱器の一端に配置された冷熱用熱交換器と、上記蓄熱器の他端に配置された温熱用熱交換器と、を有し、
上記冷熱用熱交換器は、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかを利用可能に構成されている、熱音響装置であって、
上記蓄熱器の両端における絶対温度の温度比を検出する温度比検出部と、
上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を検出するガス圧検出部と、
上記温度比検出部が検出した上記温度比に基づいて、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を制御するガス圧制御部と、を有し、
該ガス圧制御部は、運転開始から上記温度比が所定の目標値に到達するまでの間は、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧未満にして上記熱音響装置の出力を停止させるように制御し、上記温度比が上記目標値に到達した後は、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を上記基準ガス圧以上にして上記熱音響装置の出力を開始させるように制御するように構成されている、熱音響装置にある。
上記熱音響装置の制御方法では、作動ガス減圧工程において上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を基準ガス圧未満とした後に、蓄熱器の両端の温度比を所定の目標値としている。そのため、上記温度比が目標値に到達するまでの間は、上記ループ管及び上記枝管内における作動ガスの圧力が基準ガス圧未満となっているため、上記熱音響装置における自励発振が抑制されている。これにより、上記熱音響装置の出力が停止された状態となっている。そして、上記温度比が上記目標値に到達した後は、上記ループ管及び上記枝管内における作動ガスの圧力を基準ガス圧以上にして、上記熱音響装置を自励発振可能な状態としている。そのため、上記温度比が目標値未満の状態で自励発振が開始されることが抑制され、上記温度比が目標値以上の状態で自励発振を開始できるため、高出力の熱音響装置とすることができる。さらに、上記温度比が目標値未満の状態での自励発振が抑制されるため、高出力を可能としつつ、枝管を短くして小型化を図ることができる。
また、上記熱音響装置の制御方法では、内部に多数の細孔を有する上記蓄熱器における作動ガスの膨張・収縮によって生じる熱音響現象を利用して、上記蓄熱器の両端における熱エネルギー差が音響エネルギーに変換される。そのため、熱音響装置は、機械的な駆動部分が少ないことから、熱エネルギーの機械的な損失が少なく、冷熱を高効率で利用することができる。また、部品点数が少ないため、製造コストやランニングコストの低減が図られる。さらに、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかが使用されるため、冷熱としての熱エネルギーに加えて、これらの液体が冷熱用熱交換器において気化する際の蒸発潜熱を熱エネルギーとして活用することができる。また、かかる冷熱源を利用するため、温熱用熱交換器における温熱源の温度を過度に高くする必要がなく、比較的穏やかな温度条件下で使用することができる。その結果、装置の耐久性を向上でき、高い信頼性が得られる。
また、上記熱音響装置では、上記熱音響装置の制御方法により奏される上記作用効果を奏することができる。
以上のように、本発明は、冷熱を高効率で利用することができるとともに、小型で高出力の熱音響装置及びその制御方法を提供しようとするものである。
実施例1における、熱音響装置の概略図。 実施例1における、熱音響装置の構成を示すブロック図。 実施例1における、蓄熱器の斜視図。 実施例1における、熱音響装置1の制御方法における起動制御のフロー図。 比較試験及び確認試験における、運転結果を示すグラフ。
上記絶対温度の温度比の上記目標値は、2.0以上であることが好ましい。この場合には、目標値に到達した状態では、蓄熱器の両端において十分な温度差が形成されることとなるため、当該熱音響装置において、十分高い出力が得られる。
上記基準ガス圧は、0.3MPa以下であることが好ましい。この場合は、上記温度比が所定の目標値に到達するまでの間において、自励発振の開始が確実に抑制される。
上記作動ガス供給工程において、上記作動ガスは100〜200sec/MPaの昇圧速度で、上記ループ管及び上記枝管内に供給することが好ましい。この場合は、上記作動ガスを上記ループ管及び上記枝管内に供給するとともに、自励発振の開始を促し得る。
上記熱音響装置において、ガス圧制御部は、上記ループ管及び上記枝管内から上記作動ガスを吸引するガス吸引部と、上記ループ管及び上記枝管内に上記作動ガスを供給する作動ガス供給部と、を有することが好ましい。この場合には、ループ管及び枝管内の作動ガスのガス圧を容易に所望の値にすることができる。
上記蓄熱器における細孔径は50〜200μmであることが好ましい。この場合には、蓄熱器内部におけるエネルギー変換効率の向上が図られる。細孔径の最適値は、作動ガスのガス圧や作動温度等の条件によって変動するものであるが、一般的に蓄熱器内部の作動ガスが高圧及び低温であるほど当該適正値は小さくなる傾向がある。そして、蓄熱器に温度勾配を発生させるための冷熱源として液化天然ガス(LNG)、液化窒素、液化酸素又は液化水素を採用した場合には、細孔径の適正値は50〜200μmとすることができる。
上記熱交換器は、温熱源として、大気、海水又は未利用排熱のいずれかを利用可能に構成されていることとすることができる。この場合には、温熱源の入手が容易でランニングコストを低減することができる。また、熱交換器における温度条件が穏やかとなるため、装置の耐久性を一層向上することができ、信頼性に優れる。なお、「未利用排熱」とは、内燃機関、ガスタービン、ボイラー、焼却炉、ヒートポンプ、工業用バーナなどにおいて排出される排熱の内、何らかの用途に使用されずに排出される熱エネルギーを有するものとする。
(実施例1)
本例の実施例に係る熱音響装置につき、図1〜図3を用いて説明する。
本例の熱音響装置1は、図1、図2に示すように、ループ管10と、枝管20と、動力変換器30と、蓄熱器40と、冷熱用熱交換器51と、温熱用熱交換器52と、を備える熱音響装置である。
ループ管10は作動ガスが充填可能に構成されている。枝管20はループ管10から分枝されている。動力変換器30は枝管20に接続されている。蓄熱器40はループ管10内に配設されるとともに内部に多数の細孔を有する。冷熱用熱交換器51は蓄熱器40の一端41に配置されている。温熱用熱交換器52は蓄熱器40の他端42に配置されている。
そして、冷熱用熱交換器51は、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかを利用可能に構成されている。
本例の熱音響装置1は、図1、図2に示すように、さらに、温度比検出部60、ガス圧検出部70及びガス圧制御部80を有する。温度比検出部60は、蓄熱器40の両端41、42における絶対温度の温度比を検出する。ガス圧検出部70は、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を検出する。ガス圧制御部80は、温度比検出部60が検出した温度比に基づいて、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を制御する。
そして、ガス圧制御部80は、運転開始から上記温度比が所定の目標値に到達するまでの間は、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧未満にして熱音響装置1の出力を停止させるように制御する。ガス圧制御部80は、上記温度比が上記目標値に到達した後は、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を上記基準ガス圧以上にして熱音響装置1の出力を開始させるように制御する。
以下、本例の熱音響装置1について、詳述する。
図1に示すように、ループ管10は中空の管状部材からなり、矩形のループ状に形成されている。ループ管10には作動ガスが充填可能に構成されている。作動ガスとして、例えば、ヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス、空気など、又はこれらのうち2つ以上を混合した混合ガスを採用することができ、本例ではヘリウムガスを採用している。枝管20は、ループ管10と同様に中空の管状部材からなる。そして、ループ管10と連通しており、ループ管10の角部から延出して直線状を成している。なお、ループ管10及び枝管20の長さは、動力変換器30等の固有振動数などを考慮して、出力される圧力波の周波数を適宜調整するために所定の長さとすることができる。
図1、図2に示すように、ループ管10には、ループ管10及び枝管20内の作動ガスの圧力を検出するガス圧検出部70が接続されている。さらに、ループ管10には、ループ管10及び枝管20内の作動ガスの圧力を調整するガス圧制御部80が接続されている。ガス圧制御部80は、ループ管10及び枝管20内の作動ガスを吸引するガス吸引部81と、ループ管10及び枝管20内に作動ガスを供給するガス供給部82と、後述する基準ガス圧が記憶された基準ガス圧記憶部83と、後述する温度比の目標値が記憶された目標値記憶部84とを含んでいる。本例では、ガス吸引部81は、図示しないが、吸引ポンプからなる。また、本例では、ガス供給部82は、図示しないが、作動ガスが充填されたボンベとボンベに接続されたバルブとからなる。ループ管10及び枝管20内における作動ガスのガス圧は、例えば、3MPa以下とすることができる。
図1、図2に示すように、枝管20の先端部には、動力変換器30が配設されている。本例では、動力変換器30として、レシプロ式のリニア発電機が備えられている。動力変換器30はピストン31を備えている。ピストン31は枝管20の端部に挿入されているとともに、枝管20の延出方向に往復摺動可能となっている。動力変換器30は、ピストン31が往復運動されることにより発電する。そして、動力変換器30には、当該発電された電力を消費する外部負荷33が接続されている。なお、本例では、動力変換器30には補助電源34が接続されている。動力変換器30は、補助電源34から供給された電力を使用してモータとして作動してピストン31を往復摺動させることにより、万が一、自励発振が開始しなかった場合に使用可能な補助スターターとして、自励発振の開始のために枝管20内の作動ガスに振動を付与することができる。そして、本例では、動力変換器30は、動力変換器制御部36により、ピストン31の往復摺動による発電と、補助電源34による作動ガスへの振動の付与とを切り替えて行うことができるように構成されている。
ループ管10及び枝管20は作動ガスの熱膨張収縮により発生する音波を繰り返し伝播することにより、音響エネルギーを増幅する共鳴管として機能する。
蓄熱器40は、ループ管10内に保持されている。蓄熱器40は、図3に示すように、蓄熱器40は円柱状に形成されている。蓄熱器40の外径Pは、ループ管10の内径(図示せず)と同一となるように設定することが好ましい。これにより、円柱状に形成された蓄熱器40をループ管10の内壁に対して隙間なく設けることが容易となる。例えば、蓄熱器40の外径Pは40〜150mmとすることができ、本例ではループ管10の内径(図示せず)に合わせて40mmとなっている。
蓄熱器40は、図3に示すように、多数の細孔46を有する薄板40aを積層してなる。当該細孔径は、50〜200μmとすることができる。作動ガスの種類・圧力および冷熱源の温度に基づいて細孔径を適正値とすることにより、エネルギー変換効率を向上できる。
蓄熱器40自体の熱伝導率は小さいことが好ましい。この場合には、蓄熱器40の両端41、42間で温度勾配を発生させた場合に、熱が作動ガスに伝播されずに蓄熱器40自体に伝播されることが抑制されて、熱が作動ガスに積極的に伝播されるため、エネルギー変換効率を向上できる。例えば、樹脂製の蓄熱器40を採用することにより、熱伝導率を小さくすることができる。
蓄熱器40内部の細孔46の開口率は高いことが好ましく、例えば、70〜90%、好ましくは80〜90%とすることができる。この場合には、細孔46を介した作動ガスと蓄熱器40との間の熱交換効率が向上し、蓄熱器40内部のエネルギー変換効率の向上が図られる。
細孔46は蓄熱器40の両端41、42に連通しており、直線状となっていることが好ましい。この場合には、細孔46内で作動ガスの熱膨張収縮によって生じる音波の伝播方向が均一となって、音響エネルギーの伝播効率が向上し、エネルギー変換効率の向上が図られる。本例では、図3に示すように、各薄板40aにおける細孔46が両端41、42に連通するように位置決めされた状態で積層されおり、細孔46は全体として、両端41、42に連通して直線状となっている。
上述の如く形成された蓄熱器40は、細孔径(細孔46の径)を適正な範囲とし(第1条件)、蓄熱器40自体の熱伝導率を低く維持する(第2条件)とともに、細孔46の開口率を高くし(第3条件)、細孔46を直線状でかつ閉塞されない形状とする(第4条件)ことができる。これら4つの条件をすべて満たした蓄熱器40とすることにより、高いエネルギー変換効率を呈する。各細孔46には、ループ管10内の作動ガスが充填されている。蓄熱器40の一端41には冷熱用熱交換器51、他端42には温熱用熱交換器52が設けられている。これにより、蓄熱器40の両端41、42間に温度勾配が形成される。
図2に示すように、冷熱用熱交換器51は、本例では、冷熱源として液化天然ガス(LNG)を使用可能に構成されている。LNGは、冷熱側供給ライン511を介して冷熱用熱交換器51に供給されている。冷熱側供給ライン511には、冷熱用熱交換器51に供給する冷熱源の量を調整する冷熱源供給量調整部512が設けられている。冷熱用熱交換器51には、冷熱側温度検出器61が接続されており、蓄熱器40の一端41の温度を検出可能となっている。冷熱用熱交換器51から排出されたLNGは、冷熱側排出ライン514を介して熱音響装置1から排出される。冷熱側排出ライン514には、気化しなかったLNGを気化させるための気化器(図示せず)が備えられている。冷熱用熱交換器51に供給されたLNGは、気化器によってすべて気化されて天然ガスとして排出される。また、冷熱側排出ライン514には、天然ガス流量を検出する流量計(図示せず)と、天然ガス流量を調整する冷熱源流量調整弁513とが設けられている。なお、冷熱源としては、LNGの他に、液化窒素、液化酸素、液化水素などを採用することができる。
図2に示すように、温熱用熱交換器52には、温熱源として海水が供給されている。当該海水は、温熱用熱交換器52に接続された温熱側供給ライン521を介して供給される。温熱側供給ライン521には、温熱用熱交換器52に供給する温熱源の量を調整する温熱源供給量調整部522が設けられている。温熱用熱交換器52には、温熱側温度検出器62が接続されており、蓄熱器40の他端42の温度を検出可能となっている。温熱側供給ライン521には、温熱用熱交換器52に供給される海水の温度を検出する温熱入口温度検出器(図示せず)が接続されている。また、温熱側排出ライン523には、温熱用熱交換器52から排出される海水の温度を検出する温熱出口温度検出器(図示せず)が接続されている。また、温熱側供給ライン521には、図示しないが、海水流量を検出する流量計、温熱用熱交換器52に海水を送り込む温熱源ポンプ、温熱用熱交換器52に送り込まれる海水を加熱するヒータ、送り込まれる海水を冷却するラジエタが接続されている。温熱用熱交換器52に供給された海水は、温熱用熱交換器52に接続された温熱側排水ライン523を介して温熱用熱交換器52から排出される。
そして、冷熱側温度検出器61及び温熱側温度検出器62は、温度比算出部60を構成している。温度比算出部60は、温熱側温度検出器62によって検出された蓄熱器40の一端41の絶対温度と、冷熱側温度検出器61によって検出された蓄熱器40の一端41の絶対温度との温度比を算出する。
本例の熱音響装置1では、冷熱用熱交換器51によって蓄熱器40の一端41が冷却されるとともに、温熱用熱交換器52によって蓄熱器40の他端42が加熱されることとにより、蓄熱器40の両端41、42間に温度勾配が形成される。これにより、蓄熱器40に備えられた多数の細孔46内の他端42側に位置する作動ガスが加熱されて膨張する。これに伴って、膨張した作動ガスの一部は温度勾配における低温側(一端41側)に移動し、当該作動ガスの熱が細孔46を形成する蓄熱器40の内壁に即座に伝達されることにより、当該作動ガスは冷却されて収縮する。作動ガスの移動が急速に進むと低温側の作動ガス圧が一時的に高温側より高くなり、作動ガスは高温側に戻ろうとする。高温側に戻った作動ガスは再度加熱膨張し、前記工程を繰り返す。その結果、作動ガスが蓄熱器40内部を往復運動(振動)こととなって音波(ループ管10内の作動ガスの圧力変動による疎密波)が発生する。これにより、蓄熱器40に温度勾配を生じさせた熱エネルギーが音響エネルギーに変換されることとなる。
その後、発生した音波はループ管10内を伝播して循環する。当該音波の発生と循環が繰り返されることにより、音波は次第に増幅される。これにより、作動ガスがループ管10内を移動するとともに、ループ管10と連通している枝管20内の作動ガスが枝管に往復運動することとなる。これに伴って、枝管20の先端部に配設されたピストン31が往復運動して、動力変換器30としてのリニア発電機が発電する。これにより、音響エネルギーが電力に変換されることとなる。このようにして、本例の熱音響装置1は熱エネルギーを電力に変換することができる。
次に、本例の熱音響装置1の制御方法における起動制御について説明する。
本例の熱音響装置1の制御方法は、作動ガス減圧工程、温度勾配形成工程、及び作動ガス供給工程を含む。
図4に示すように、まず、作動ガス減圧工程では、ループ管10及び枝管20内における上記作動ガスの圧力を基準ガス圧以下にする。具体的には、ループ管10及び枝管20内から作動ガスを吸引する(S1)。本例では、ガス吸引部81により、ループ管10及び枝管20からガスを吸引する。そして、当該作動ガスの圧力と基準ガス圧記憶部83に記憶された基準ガス圧とを比較する(S2)。基準ガス圧は、例えば0.3MPa以下とすることができ、本例では、基準ガス圧は、0.3MPaとしている。ループ管10及び枝管20内の作動ガスの圧力が基準ガス圧より高い場合は、S1に戻る(S2のNo)。
一方、ループ管10及び枝管20内の作動ガスの圧力が基準ガス圧以下の場合(S2のYes)は、温度勾配形成工程にすすむ。温度勾配形成工程では、冷熱用熱交換器51及び温熱用熱交換器52にそれぞれの熱源を供給して、蓄熱器40に温度勾配を形成する(S3)。そして、温度比算出部60において、温熱用熱交換器52が配置される端部42の絶対温度と、冷熱用熱交換器51が配置される端部41の絶対温度とにおける温度比を算出する(S4)。そして、当該温度比と目標値記憶部84に記憶された目標値とを比較する(S5)。当該目標値は、熱音響装置1に要求される出力に応じて適宜設定することができる。目標値は、例えば2.0以上とすることができ、本例では、2.0としている。当該温度比が目標値未満である場合は、S3に戻る(S5のNo)。
一方、当該温度比が目標値以上である場合(S5のYes)、作動ガス供給工程にすすむ。作動ガス供給工程では、蓄熱器40の両端41、42における絶対温度の温度比が目標値に到達した後に、ループ管10及び枝管20内に作動ガスを供給する(S6)。そして、作動ガスの圧力が1MPa以上になったか否か判定する(S7)。作動ガスの圧力が1MPa未満である場合は、S6に戻る(S7のNo)。作動ガスの圧力が1MPa以上になった場合(S7のYes)は、起動制御を終了する。なお、起動制御の終了後も、冷熱用熱交換器51及び温熱用熱交換器52におけるそれぞれの熱源の供給を継続する。熱音響装置1における出力を停止する場合は、再度、作動ガス減圧工程(S1、S2)を行って自励発振を抑制することができる。
次に、本例の熱音響装置1の起動状態を確認するための比較試験及び確認試験を行った。なお、当該確認試験における熱音響装置1においては、ループ管10及び枝管20の内径は39.6mmであり、ループ管10の長さは2.15mであり、枝管20の長さは7.5mである。また、冷熱源として液化窒素(LN)を採用し、LNの投入量を1.7kg/minとした。また、温熱源として水を採用し、水の投入量を2.0L/minとした。
そして、図5に、冷熱側温度検出器61が検出した冷熱側温度、温熱側温度検出器62が検出した温熱側温度、温熱源としての水から温熱用熱交換器52に供給された温熱量を示す水入熱量、及び枝管20の分岐部近傍内部を伝達している音波のエネルギーを示す音響パワーについてのグラフを示した。
当該試験では、比較試験を行った後、確認試験を行った。
(1)比較試験
まず、比較試験では、ループ管10及び枝管20内に作動ガス(ヘリウムガス)が1MPa充填されている状態を初期状態(0秒)とし、冷熱源及び温熱源を供給して運転を開始した。図5に示すように、運転開始から300秒経過するまでは、徐々に冷熱側温度が低下して、温熱側温度と冷熱側温度との温度比が大きくなった。しかし、音響パワーは検出されておらず、熱音響装置1に自励発振は生じていなかった。一方、運転開始から300秒経過したとき、音響パワーが検出され、熱音響装置1に自励発振が生じたことが確認された。この時点において、冷熱側温度検出器61が検出した冷熱側温度は−102℃であり、温熱側温度検出器62が検出した温熱側温度40℃であり、両者の絶対温度における温度比は1.8であった。そして、当該熱音響装置1の出力は8.3W、音響パワー/水入熱量により算出される効率は7.1%であって、いずれも低い値であった。その後、冷熱源及び温熱源の供給を継続したが、入熱がバランスしているため運転開始から2225秒経過しても、出力及び効率はほぼ一定であって、固定された状態となっていた。運転開始から2250秒した時点で、ガス吸引部81により、ループ管10及び枝管20内の作動ガスを吸引して、ループ管10及び枝管20内の作動ガスのガス圧を0.1MPaまで低下させた。これにより、自励発振が起きる条件を崩して自励発振を停止させ、熱音響装置1の出力を停止させて比較試験を終了した。
(2)確認試験
次に確認試験を行った。確認試験は、上記比較試験の終了後の状態(運転開始から2250秒した時点)から開始した。すなわち、確認試験の開始状態では、ループ管10及び枝管20内の作動ガスのガス圧は0.1MPaであって、基準ガス圧記憶部83に記憶された基準ガス圧の0.3MPaよりも低い値となっていた。
そして、冷熱源及び温熱源の供給を継続することにより、運転開始から2750秒経過するまで、冷熱側温度が徐々に低下して、温熱側温度と冷熱側温度との温度比が大きくなった。運転開始から2600秒程度経過した時点で、冷熱側温度検出器61が検出した冷熱側温度は−135℃であり、温熱側温度検出器62が検出した温熱側温度25℃であった。そして、両者の絶対温度における温度比は2.2であって、目標値記憶部84に記憶された目標値である2.0に到達していたため、ガス圧制御部80におけるガス供給部82により、ループ管10及び枝管20内に作動ガスを供給した。
本例では、作動ガスの供給速度を100〜200sec/MPaとした。そして、ループ管10及び枝管20内の作動ガスのガス圧を1MPaとした。その結果、運転開始から2750秒経過した時点で、音響パワーが検出され、熱音響装置1に自励発振が生じたことが確認された。この時点における、当該熱音響装置1の出力は20.1Wであり、効率は7.8%であって、いずれも比較試験の場合よりも高い値であった。その後、冷熱源及び温熱源の供給を継続しても、出力及び効率はほぼ一定であって、固定された状態となっていた。
以上のように、上記確認試験では、比較試験の場合に比べて、高い出力が得られることが確認された。
以下に本例の熱音響装置1及びその制御方法における作用効果について詳述する。
本例の熱音響装置1の制御方法によれば、作動ガス減圧工程(S1、S2)においてループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を基準ガス圧未満とした後に、蓄熱器40の両端41、42の温度比を所定の目標値としている。そのため、上記温度比が目標値に到達するまでの間は、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力が基準ガス圧未満となっているため、熱音響装置1における自励発振が抑制されている。これにより、熱音響装置1の出力が停止された状態となっている。そして、上記温度比が目標値に到達した後は、ループ管10及び枝管20内における作動ガスの圧力を基準ガス圧以上にして、熱音響装置1を自励発振可能な状態としている。そのため、上記温度比が目標値未満の状態で自励発振が開始されることが抑制され、上記温度比が目標値以上の状態で自励発振が開始できるため、高出力の熱音響装置とすることができる。さらに、上記温度比が目標値未満の状態での自励発振が抑制されるため、高出力を可能としつつ、枝管20を短くして小型化を図ることができる。
また、本例の熱音響装置1の制御方法では、熱音響現象を利用して、蓄熱器40の両端41、42における熱エネルギー差を音響エネルギーに変換するため、機械的な駆動部分が少ない。これにより、熱エネルギーの機械的な損失が少なく、冷熱を高効率で利用することができる。また、部品点数が少ないため、製造コストやランニングコストの低減が図られる。さらに、冷熱用熱交換器51における冷熱源として、液化天然ガスが使用されるため、冷熱としての熱エネルギーに加えて、液化天然ガスが冷熱用熱交換器51において気化する際の蒸発潜熱を熱エネルギーとして活用することができる。また、かかる冷熱源としての液化天然ガスは非常に低温であるため、温熱用熱交換器52における温熱源の温度を過度に高くする必要がなく、比較的穏やかな温度条件下で使用することができる。その結果、装置全体の耐久性を向上でき、高い信頼性を得ることができる。
本例の熱音響装置1によれば、上記熱音響装置1の制御方法により奏される上記作用効果を奏することができる。
また、上記目標値は2.0以上とすることができ、本例では、上記目標値は2.0となっている。これにより、目標値に到達した状態では、蓄熱器の両端において十分な温度差が形成されることとなるため、当該熱音響装置において、十分高い出力が得られる。
また、基準ガス圧は0.3MPa以下とすることができ、本例では、基準ガス圧は0.3MPaである。これにより、運転開始から上記温度比が目標値に到達するまでの間において、自励発振の開始が確実に抑制される。
また、本例では、作動ガス供給工程において、上記温度比が目標値に到達した後に、100〜200sec/MPaの昇圧速度で、作動ガスをループ管10及び枝管20内に供給している。これにより、作動ガスをループ管10及び枝管20内に供給するとともに、自励発振の開始を促し得る。
また、本例では、ガス圧制御部80は、ループ管10及び枝管20内から作動ガスを吸引するガス吸引部81と、ループ管10及び枝管20内に作動ガスを供給する作動ガス供給部82と、を有する。これにより、ループ管10及び枝管20内の作動ガスのガス圧を容易に所望の値にすることができる。
なお、蓄熱器40の両端における絶対温度の温度比が目標値に到達した後に作動ガスの圧力を基準ガス圧以上にしても自励発振が開始しなかった場合には、動力変換器制御部36により、動力変換器30を、補助電源34から供給される電力を使用してモータとして作動させてピストン31を往復摺動させることにより補助スターターとして使用し、自励発振の開始のために枝管20内の作動ガスに振動を付与してもよい。補助スターターとしては、これに替えて、スピーカやピエゾ素子等を使用してもよい。
また、本例では、蓄熱器40における細孔径(細孔46の径)は200μmであって、冷熱源としての液化天然ガスを使用する場合に適した範囲内の値(50〜200μm)であるため、蓄熱器40内部のエネルギー変換効率の向上が図られる。
そして、本例では、温熱用熱交換器52は、温熱源として海水を利用可能に構成されている。そのため、温熱源の入手が容易で取扱いの手間がかからないことから、熱音響装置1のランニングコストを低減できる。なお、温熱源としては、海水の他に、大気、河川水又は未利用排熱などを利用可能としてもよい。この場合も本例と同等の作用効果を奏する。なお、「未利用排熱」とは、内燃機関、ガスタービン、ボイラー、焼却炉、ヒートポンプ、工業用バーナなどにおいて排出される排熱の内、何らかの用途に使用されずに排出される熱エネルギーを有するものとする。
本例では、動力変換器30は、枝管20から得られる音響エネルギーを電力に変換する発電機である。これにより、冷熱源の熱エネルギーを、音響エネルギーを介して効率的に電力に変換することができ、冷熱の利用効率の向上に寄与する。なお、本例では、動力変換器30としてリニア発電機を採用したが、これに限定されず、音響エネルギーを電力に変換可能なものであればよい。
以上のように、本例によれば、冷熱を高効率で利用することができるとともに、小型で高出力の熱音響装置1及びその制御方法を提供することができる。
1 熱音響装置
10 ループ管
20 枝管
30 動力変換器
40 蓄熱器
51 冷熱用熱交換器
52 温熱用熱交換器
60 温度比検出部
70 ガス圧検出部
80 ガス圧制御部
81 ガス吸引部
82 ガス供給部

Claims (6)

  1. 作動ガスが充填可能に構成されたループ管と、該ループ管から分枝された枝管と、該枝管に接続された動力変換器と、上記ループ管内に配設されるとともに内部に多数の細孔を有する蓄熱器と、該蓄熱器の一端に配置された冷熱用熱交換器と、上記蓄熱器の他端に配置された温熱用熱交換器と、を有し、
    上記冷熱用熱交換器は、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかを利用可能に構成されている、熱音響装置の制御方法であって、
    上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧以下にする作動ガス減圧工程と、
    上記冷熱用熱交換器及び上記温熱用熱交換器にそれぞれの熱源を供給して、上記蓄熱器の両端の間に温度勾配を形成する温度勾配形成工程と、
    上記蓄熱器の両端における絶対温度の温度比が所定の目標値に到達した後に、上記ループ管及び上記枝管内に上記作動ガスを供給する作動ガス供給工程と、
    を含む、熱音響装置の制御方法。
  2. 上記絶対温度の温度比の上記目標値は、2.0以上である、請求項1に記載の熱音響装置の制御方法。
  3. 上記基準ガス圧は、0.3MPa以下である、請求項1又は2に記載の熱音響装置の制御方法。
  4. 上記作動ガス供給工程において、上記作動ガスを100〜200sec/MPaの昇圧速度で上記ループ管及び上記枝管内に供給する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱音響装置の制御方法。
  5. 作動ガスが充填可能に構成されたループ管と、該ループ管から分枝された枝管と、該枝管に接続された動力変換器と、上記ループ管内に配設されるとともに内部に多数の細孔を有する蓄熱器と、該蓄熱器の一端に配置された冷熱用熱交換器と、上記蓄熱器の他端に配置された温熱用熱交換器と、を有し、
    上記冷熱用熱交換器は、冷熱源として、液化天然ガス、液化窒素、液化酸素又は液化水素のいずれかを利用可能に構成されている、熱音響装置であって、
    上記蓄熱器の両端における絶対温度の温度比を検出する温度比検出部と、
    上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を検出するガス圧検出部と、
    上記温度比検出部が検出した上記温度比に基づいて、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を制御するガス圧制御部と、を有し、
    該ガス圧制御部は、運転開始から上記温度比が所定の目標値に到達するまでの間は、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を所定の基準ガス圧未満にして上記熱音響装置の出力を停止させるように制御し、上記温度比が上記目標値に到達した後は、上記ループ管及び上記枝管内における上記作動ガスの圧力を上記基準ガス圧以上にして上記熱音響装置の出力を開始させるように制御するように構成されている、熱音響装置。
  6. 上記ガス圧制御部は、上記ループ管及び上記枝管内から上記作動ガスを吸引するガス吸引部と、上記ループ管及び上記枝管内に上記作動ガスを供給する作動ガス供給部と、を有する、請求項5に記載の熱音響装置。
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