JP6803056B2 - 熱音響デバイス及びその駆動方法 - Google Patents

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Description

本願発明は、作動気体の音響パワーを増幅させる熱音響デバイス及びその駆動方法に関する。
近年、地球温暖化やエネルギ問題が深刻化してきている。工場や車両において発生する膨大な排熱や、太陽光エネルギを高効率で回収することが可能であれば、地球温暖化やエネルギ問題を解決するための切り札となる。そこで、これらのエネルギを回収し、動力化するために、熱音響機関に関する研究が活発に行われている(例えば、非特許文献1,2参照)。
現在、熱音響機関は、熱回収や次世代エネルギ利用の観点から多くの企業で研究が行われている。しかしながら、21世紀に入り本格的な研究が始められた新しい分野であるために、未だ基盤技術が確立されていない現状がある。
ここで、熱音響機関においては、熱回収や次世代エネルギ利用の観点から、発振温度を下げる研究がされている。例えば、流路の管壁が濡れている蓄熱器に関する伝搬方程式が導出されている(例えば、非特許文献3参照)。これにより、流路の濡れた蓄熱器を用いた熱音響機関では、乾いた蓄熱器を用いた場合に比べ、発振温度が低下すると推定し、発振温度の低下について、実験的検証が行われている(例えば、非特許文献4参照)。
S.Backhaus,E.Tward and M.Petach,Appl.Phys.Lett.,Vol.85,No.6,pp.1085-1087(2004) M.Miwa,T.Sumi,T.Biwa,Y.Ueda and T.Yazaki,Ultrasonics,44,e1527-e1529(2006) R. Raspet, etal , "The effect of evaporation-condensation on sound propagation in cylindrical tube using the low reduced frequency approximation",J.Acoust Soc. Am. 105(1) ,(1999),65-73 Ueda etal, "Thermoacoustic oscillator powrred by vaporized wate and etanol"American Journal of Physics,Sumer Meeting July 25-29 College Park,MD, 2015
近年、熱音響機関においては、音響パワーの増幅率を向上させる技術の開発が望まれている。ここで、音響パワー増幅率は、入力される音波のエネルギ、すなわち入力音響パワー、及び、出力される音波のエネルギ、すなわち出力音響パワーにおいて、「出力音響パワー」÷「入力音響パワー」(出力音響パワー/入力音響パワー)で表現される。しかしながら、非特許文献4の実験的検証では、発振温度を下げることについての検証を行ったものに過ぎず、熱音響機関の音響パワーの増幅については考慮されていない。そして、これまで、蓄熱器を濡らすことで音響パワー増幅率が大きくなることを推定し、具体的な実験的検証を行ったものはなかった。
そこで、本願発明は、音響パワーの増幅率を向上させる熱音響デバイス及びその駆動方法を提供することを課題とする。
本願発明者らは、鋭意検討した結果、蓄熱器を濡らすことで音響パワー増幅率が大きくなることを推定した。そして、これまで成されなかった具体的な実験的検証を行い、熱音響機関での音響パワーの増幅率を向上させる技術の開発を成すに至った。
すなわち、本願発明に係る熱音響デバイスは、作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、前記蓄熱器の流路に液体が供給されることによって前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張が生じることで前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする。
かかる構成によれば、熱音響デバイス、蓄熱器の流路に液体が供給されて流路管壁が液体で濡らされることで、音響パワーの増幅率が向上する。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、前記導波管に、前記蓄熱器の流路に供給される液体を備え、前記蓄熱器の流路に液体が供給されることによって前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張が生じることで前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、前記蓄熱器の流路に、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に液体が供給されることによって前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする。
かかる構成によれば、熱音響デバイスは、蓄熱器の流路に液体が供給されて流路管壁が液体で濡らされることで、音響パワーの増幅率が向上する。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記蓄熱器が、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に液体が供給されるものであってもよい。
かかる構成によれば、蓄熱器の流路方向に対して垂直方向から、液体供給される
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記蓄熱器が、前記蓄熱器の流路方向に対して平行方向に液体が供給されるものであってもよい。
かかる構成によれば、蓄熱器の流路方向に対して平行方向から、液体供給される
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記蓄熱器が、前記作動気体を流通させる多数の孔を設けた板を微小な隙間を設けて積層した構造体であってもよい。
かかる構成によれば、蓄熱器の流路方向に対して垂直方向から、微小な隙間を介して液体を供給することができる。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記蓄熱器が、前記作動気体を流通させる多数の流路を設けたハニカム構造体であって、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に多数の孔を有するものであってもよい。
かかる構成によれば、蓄熱器の流路方向に対して垂直方向から、孔を介して液体を供給することができる。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記原動機の一端に、前記作動気体の音響パワーを増幅させるための入力音波を入力する入力部と、前記原動機の他端から、増幅された増幅音波が出力される出力部と、をさらに備えることが好ましい。
かかる構成によれば、入力部により音波が入力され、作動気体の増幅された音響パワーが出力部から出力されるので、出力部に音響パワーを用いる装置を備えることで、当該装置を増幅された音響パワーで駆動することができる。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記入力部が、前記入力音波を発生させる原動機ループであり、前記出力部が、前記増幅音波に応動して発電を行う発電機であることが好ましい。
かかる構成によれば、作動気体の増幅された音響パワーが発電機で電力に変換されるので、熱音響発電機として、増幅された音響パワーで駆動することができる。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記入力部が、前記入力音波を発生させる原動機ループであり、前記出力部が、前記増幅音波に応動して冷却を行う冷却ループ又は昇温を行う昇温ループであることが好ましい。
かかる構成によれば、作動気体の増幅された音響パワーが、冷却ループ又は昇温ループで熱流に変換される。従って、熱音響デバイスは、熱音響冷却機又は熱音響加熱機として、増幅された音響パワーで駆動することができる。
また、本願発明に係る熱音響デバイスは、前記蓄熱器の流路に液体を供給する液体供給器をさらに備えるものであってもよい。
かかる構成によれば、熱音響デバイスは、液体供給器により蓄熱器の流路に液体が供給されて流路管壁が液体で濡らされることで、音響パワーの増幅率が向上する。
本願発明に係る熱音響デバイスの駆動方法は、作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備え、前記作動気体の音響パワーを増幅させる原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスの駆動方法であって、前記蓄熱器の一端部を加熱すると共に前記蓄熱器の他端部を冷却する工程と、前記蓄熱器の流路に液体を供給して前記蓄熱器の流路を濡らすことで前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張を生じさせる工程と、を含むことを特徴とする。
かかる手順によれば、熱音響デバイスは、蓄熱器の流路が濡れているため、音響パワーの増幅率が向上する。
本願発明によれば、音響パワーの増幅率を向上させることができる。
本願発明の第1実施形態に係る熱音響機関の構成を示す模式図である。 図1の熱音響機関にバッファータンクを設けた構成を示す模式図である。 蓄熱器の一部の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 蓄熱器の構造を示す模式図である。 図1の熱音響機関の駆動方法を示すフローチャートである。 本願発明の第2実施形態に係る熱音響機関の構成を示す模式図である。 本願発明の第3実施形態に係る熱音響機関の構成を示す模式図である。 本願発明の変形例の実施形態に係る熱音響機関の構成を示す模式図である。 本願発明の実施例に用いた装置の構成を示す模式図である。 図14の装置内の温度分布を示すグラフである。 本願発明の実施例のシミュレーション結果であって、流路が乾いた蓄熱器における、周波数と音響パワー増幅率との関係を示すグラフである。 本願発明の実施例のシミュレーション結果であって、流路が濡れた蓄熱器における、周波数と音響パワー増幅率との関係を示すグラフである。 本願発明の実施例の実験結果であって、流路が濡れた蓄熱器と流路が乾いた蓄熱器における、加熱器の温度と音響パワー増幅率との関係を示すグラフである。
以下、本願発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、以下に示す形態は、本実施形態の技術思想を具現化するための熱音響機関を例示するものであって、以下に限定するものではない。また、実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り、本願発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる例示に過ぎない。また、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするために誇張していることがある。なお、各実施形態において、同一の部材には同一の符号を付し、説明を省略した。
(第1実施形態)
<熱音響機関の構成>
図1を参照し、本願発明の第1実施形態に係る熱音響機関1の構成について説明する。
図1に示すように、熱音響機関1は、原動機10を備えるストレート型熱音響機関である。また、熱音響機関1は、液体供給器15を備える。
[原動機]
原動機10は、蓄熱器12の両端部間に温度勾配を形成して作動気体の音響パワーを増幅させるものであり、2本の導波管11(11a,11b)と、蓄熱器12と、加熱器13と、冷却器14とを備える。つまり、原動機10は、導波管11a,11bと、蓄熱器12と、加熱器13と、冷却器14とを1つのユニットとして扱ったものである。ここで、原動機10は、蓄熱器12の両端を挟むように、加熱器13が蓄熱器12の一端側に配置され、冷却器14がその反対側、すなわち蓄熱器12の他端側に配置されている。
図1では、外部から原動機10に入力される音波を音波入力と図示し、熱音響機関1が増幅して出力する音波を音波出力と図示した。
[導波管]
導波管11は、作動気体が満たされる直線状の円筒管である。ここで、導波管11aが冷却器14に接続され、導波管11bが加熱器13に接続されている。
作動気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴン、ヘリウムとアルゴンとの混合物や空気等がよく用いられる。
ここでは、作動気体として大気圧空気を用いる場合は、原動機10の導波管11端を開口していてもよい。また、図2に示すように、導波管11端には、作動気体を封入するバッファータンク16を設けてもよい。すなわち、バッファータンク16を設ける場合は、作動気体は導波管11内にも封入されて満たされるものであり、導波管11端を開口した場合は、大気圧空気で満たされるものである。
また、導波管11aの一端には、音響ドライバを設けてもよい(図14参照)。
なお、図2以降、図面を見易くするため、一部符号を省略した。
[蓄熱器]
蓄熱器12は、導波管11の管路に設けられ、作動気体を加熱及び冷却するものである。すなわち、蓄熱器12は、加熱器13及び冷却器14によって蓄熱器12の両端部間に温度勾配を形成して作動気体の音響パワーを増幅させる。蓄熱器12は、その一端部(以下、適宜、高温部12bと称する)と、その他端部(以下、適宜、常温部12aと称する)との間に生じる温度勾配を保つことによって、主として作動気体の音響パワーを増幅する機能を有している。
以下、蓄熱器12の構造について、図3〜9を参照して具体的に説明する。
(蓄熱器の構造)
蓄熱器12としては、図3、4に示すように、作動気体を流通させる多数の孔(流路)102を設けた板101を微小な隙間を設けて積層した構造体の蓄熱器121が挙げられる。具体的には、蓄熱器121は、例えば、多数枚のステンレス鋼メッシュ薄板を微小ピッチで積層した構造体とすることができる。なお、図4では、便宜上、板101と板101とが密着している状態に見えるが、実際は、微小な隙間が形成されている。
このような積層構造体の蓄熱器121では、板101と板101との間に微小な隙間があるため、蓄熱器121の流路方向に対して垂直方向から、この隙間を介して液体を供給することができる(図7参照)。
なお、「蓄熱器121の流路方向に対して垂直方向」とは、例えば、蓄熱器121の流路方向に対して縦方向(図1の紙面上、上下方向(鉛直方向))の他、この上下方向に直交する方向(前後の方向)を含むものである。
また、板101と板101との間隔は、所望により適宜調整すればよい。すなわち、蓄熱器121の流路方向に対して垂直方向から液体を供給する場合、板101と板101との間隔は特に規定されるものではなく、蓄熱器121としての機能を損なわず、かつ流路102に液体を供給できる間隔であればよい。一例としては、板101の厚さが50〜100μmであり、間隔は1〜10μmである。
ただし、積層構造体の蓄熱器121は、液体の供給方法に応じて板101と板101との隙間から液体を供給する必要がない場合には、隙間を設ける必要はなく、板101と板101とを密着させたものであってもよい。
また、蓄熱器12としては、図5に示すように、作動気体を流通させる多数の流路102を設けたハニカム構造体の蓄熱器122が挙げられる。具体的には、蓄熱器122は、例えば、導波管11の延在方向(管路方向)に多数の平行通路を有するセラミックス製のハニカム構造体とすることができる。なお、ここでのハニカム構造体とは、流路102における、流路方向に対して垂直方向の断面形状が六角形に限定されるものではない。本実施形態では、流路102の断面形状を四角形として図示している。
さらには、図6に示すように、ハニカム構造体の蓄熱器12において、蓄熱器12の流路方向に対して垂直方向に多数の孔103を有する構造の蓄熱器123としてもよい。
このような構成とすることで、蓄熱器123の流路方向に対して垂直方向(縦方向)から、垂直方向の多数の孔103を通して液体を供給することができる(図7参照)。なお、図6は、蓄熱器123の孔103の状態を分かり易く図示したものであり、実際は、流路の全てに液体が供給されるように、孔103の大きさや数を適宜調整すればよい。
また、図6では、蓄熱器123の流路方向に対して縦方向に孔103を設けた構造としているが、流路方向に対して横方向から液体を供給する場合には、流路方向に対して横方向に孔103を設けた構造としてもよい。
その他、蓄熱器12としては、金属繊維よりなる不織布状物を用いることも可能である。
[加熱器]
加熱器(高温熱交換器)13は、蓄熱器12の一端側に隣接して導波管11の管路に設けられ、蓄熱器12の一端部(高温部12b)を加熱するものである。すなわち、加熱器13は、外部熱を用いて蓄熱器12の一端を加熱する熱入力部として機能する。加熱器13は、例えば、加熱用の熱交換器から構成される。具体的には、加熱器13は、例えば、メッシュ板等の多数枚の金属板が微小ピッチで積層された構成とされる。この加熱器13には図示しない加熱装置が接続されており、その外周に設けられた環状部材13aを介して加熱処理される構成とされている。なお、図面では便宜上、蓄熱器12と加熱器13の間に環状部材13aの左壁が示されているが、加熱器13は、この左壁を通して蓄熱器12の一端側と隣接、すなわち密着している。ただし、図9に示すように、加熱器13は、蓄熱器12とわずかに離間させて設けてもよく、蓄熱器12と加熱器13との間に間隙を形成させてもよい。
[冷却器]
冷却器14は、蓄熱器12の他端側に隣接して導波管11の管路に設けられ、蓄熱器12の他端部(常温部12a)の熱を外部に放出するものである。すなわち、冷却器14は、冷却水や空気等を用いて蓄熱器12の他端の熱を外部に放出して冷却する機能を有している。冷却器14は、例えば、冷却用の熱交換器から構成される。冷却器14としては、基本的には加熱器13と同一構成とされており、例えば、メッシュ板等の多数枚の金属板が微小ピッチで積層された構成とされている。この冷却器14は、その周囲に冷却ブラケット14aが配設されている。この冷却ブラケット14aには図示しない冷却水路が接続されており、冷却水路を流れる冷却水により、冷却器14は冷却ブラケット14aを介して一定の冷却温度を維持しうる構成とされている。なお、図面では便宜上、蓄熱器12と冷却器14の間に冷却ブラケット14aの右壁が示されているが、冷却器14は、この右壁を通して蓄熱器12の他端側と隣接、すなわち密着している。ただし、図9に示すように、冷却器14は、蓄熱器12とわずかに離間させて設けてもよく、蓄熱器12と冷却器14との間に間隙を形成させてもよい。
[液体供給器]
液体供給器15は、蓄熱器12の流路を濡らす装置であり、蓄熱器12の流路に供給するための液体が備えられている。液体としては、例えば、水やアルコールを使用することができる。その他、冷媒に用いる液体を使用することができる。具体的には、例えば、メタン系化合物(R50(メタン))、エタン系化合物(R170(エタン))、プロパン系化合物(R290(プロパン))、環式化合物(C318)、非共沸混合物(R441A、R443A)、共沸混合物(R500、R501)、有機化合物(R600(ブタン)、R601(ペンタン)、非有機化合物(R702(水素)、R704(ヘリウム)、R717(アンモニア)、R744(二酸化炭素))、不飽和有機化合物等が挙げられる。液体としては、簡便さや経済性の観点から、水を用いることが好ましい。
液体供給器15としては、蓄熱器12の流路に液体を供給することができればその構成等は特に限定されるものではなく、どのような装置でもよい。
例えば、図7に示すように、液体120の入ったタンク106を蓄熱器12の周囲を覆うように設けることができる。なお、図7は、構成を分かり易くするため、タンク106は蓄熱器12の上下のみに図示している。具体的には、液体供給器151は、蓄熱器12の外周に沿うように中央部が空洞の円状(ドーナツ状)に形成したタンク106を蓄熱器12の外周に配置する。すなわち、供給管107の供給口が蓄熱器12の流路方向に対して垂直方向に位置するように、液体供給器151を配置する。
そして、供給管107を通して蓄熱器12の流路に液体120を供給する。液体の供給方法は、例えば、タンク106を回転させることで、蓄熱器12の上方から液体を流出させる方法や、圧力機構を備えることで、液体を噴出させる方法等が挙げられる。
液体の供給の際、図4に示す、板101と板101との間に隙間を設けた積層構造体の蓄熱器121の場合には、板101と板101との間に設けた隙間から、液体120を供給することができる。
また、図6に示す、蓄熱器12の流路方向に対して垂直方向に多数の孔103を設けたハニカム構造体の蓄熱器123の場合には、垂直方向に設けた孔103から、液体120を供給することができる。
このような構成とすることで、蓄熱器12の流路方向に対して垂直方向から液体120を供給することができる。
なお、ここでは、タンク106を蓄熱器12の周囲を覆うように設ける構成としたが、蓄熱器12の外周の一部にタンクを設けた構成としてもよい。例えば、蓄熱器12の上方のみにタンクを備える構成としてもよい。
また、例えば、図8に示すように、液体供給器15は、インジェクション機構108を備え、液体の噴射口(供給口)109を加熱器13の外側及び冷却器14の外側に配置することができる。
具体的には、液体供給器152は、液体120の入ったタンク106に、液体を噴出するためのインジェクション機構108が接続されている。そして、このインジェクション機構108は、導波管11a,11bを貫通して、噴射口109が蓄熱器12の流路に対向するように配置されている。すなわち、噴射口109が蓄熱器12の流路方向に対して平行方向に位置するように、液体供給器152を配置する。この形態では、液体120は、加熱器13及び冷却器14を経由して、蓄熱器12の流路に供給される。液体120の供給方法は、例えば、圧力機構を備えることで、液体を噴射口109から噴出させる方法等が挙げられる。
また、図9に示すように、蓄熱器12と加熱器13との間、及び、蓄熱器12と冷却器14との間に隙間を設け、この隙間にインジェクション機構108を挿入し、液体120の噴射口109を蓄熱器12の両側に配置してもよい。なお、この隙間は、原動機10の機能を損なわない範囲であればよく、熱音響機関1の構成等に合わせて適宜調整すればよい。
これらのような構成とすることで、蓄熱器12の流路方向に対して平行方向から液体120を供給することができる。
なお、図8では、液体120の噴射口109を加熱器13の外側及び冷却器14の外側に配置し、図9では、液体120の噴射口109を蓄熱器12の両側に配置したが、液体120の噴射口109は、いずれか一方の側にのみ配置する構成としてもよい。
また、蓄熱器12の流路に液体を供給する手段としては、特に限定されるものではなく、例えば、水道の蛇口につながれたホースから水を供給する方法や、容器に溜めた液体を上方から蓄熱器12にかける方法や、水槽中の液体に蓄熱器12を浸す方法等、簡便な方法を用いてもよい。この場合、液体を供給するホースや容器、水槽を液体供給器15とみなすことができる。
蓄熱器12の流路は、流路の管壁の全て(100%)が濡れていることが好ましいが、後述するように、気体の体積膨張が生じる程度に濡れていればよい。好ましくは、流路の管壁の50%以上、より好ましくは80%以上である。
また、例えば、図4〜6に示す蓄熱器12(121,122,123)を用いる場合に、液体の供給方法によっては、蓄熱器12の流路方向に対して、垂直方向、平行方向のいずれから液体を供給してもよい。
[作用・効果]
以上のように、熱音響機関1は、蓄熱器12の流路を濡らすことで、音響パワーの増幅率を向上させることができる。これは、流路が濡れた蓄熱器12の場合、蓄熱器12の低温側では気体の凝縮が起き、蓄熱器12の高温側では液体の蒸発が起きることによる。この液体の蒸発により、体積膨張が生じ、音響パワーの増幅率が大きくなる。
<熱音響機関の駆動方法>
次に、図10を参照し、本願発明の熱音響機関1の駆動方法(動作)について説明する(適宜図1参照)。
図10に示すように、熱音響機関1の駆動方法は、ここでは、入力音波を入力する音波入力工程S1と、蓄熱器12の一端部を加熱すると共に蓄熱器12の他端部を冷却する温度勾配形成工程S2と、蓄熱器12の流路に液体を供給して蓄熱器12の流路を濡らす液体供給工程S3と、を含む。
まず、音波入力工程S1で、導波管11aの一端から、作動気体の音響パワーを入力音波として入力する。この音波は、導波管内を進行して原動機10に伝達される。次に、温度勾配形成工程S2において、加熱器13によって蓄熱器12の高温部12bを加熱し、かつ、冷却器14によって蓄熱器12の常温部12aを冷却する。これにより、蓄熱器12の両端に、すなわち、高温部12bと常温部12aとの間に温度勾配が生じる。次に、液体供給工程S3において、蓄熱器12の流路に液体を供給して蓄熱器12の流路を濡らす。そして、原動機10に伝達された音響パワーは、原動機10において増幅され、導波管11bの他端から出力される。なお、熱音響機関1の駆動中は、気体の凝縮と蒸発を効率よく生じさせるため、蓄熱器12の流路に液体を供給し続けることが好ましい。
前記の駆動方法では、音波入力工程S1、温度勾配形成工程S2、液体供給工程S3をこの順に行うものとしたが、これらの順序は特に規定されるものではなく、どの順序で行ってもよい。例えば、予め蓄熱器12の流路を濡らしてから、蓄熱器12の温度勾配を形成さてもよい。また、蓄熱器12の温度勾配を形成させてから、音波を入力してもよい。
(第2実施形態)
<熱音響発電機の構成>
図11を参照し、本願発明の第2実施形態に係る熱音響機関1Aの構成について、第1実施形態と異なる点を説明する(適宜図1参照)。
図11に示すように、熱音響機関1Aは、図1の熱音響機関1と、原動機ループ(入力部)20と、発電機(出力部)30とを備える熱音響発電機である点が、第1実施形態と異なる。
[原動機ループ]
原動機ループ20は、音響パワーを増幅させるための入力音波を原動機10に入力するものであり、原動機用ループ管21と、蓄熱器22と、加熱器23と、冷却器24とを備える。
原動機用ループ管21は、作動気体が封入される環状の管であり、その管路は角丸の四角形に形成され、四辺に該当する直線部を形成する直管部21a〜21dからなる。すなわち、原動機用ループ管21は、縦方向に略平行に並んだ2つの直管部21a,21bと、横方向に略平行に並んだ2つの直管部21c,21dと、を有している。そして、原動機用ループ管21は、直管部21aの一端と直管部21cの一端、直管部21bの一端と直管部21cの他端、直管部21bの他端と直管部21dの一端が接続され、この部位で湾曲している。また、原動機用ループ管21は、直管部21aの他端と直管部21dの他端が接続されるとともに、この分岐部位において、原動機10の導波管11に接続する。この分岐部位は、上側が湾曲しているが、直角に形成しているものであってもよい。
すなわち、原動機用ループ管21は、原動機10の導波管11aに作動気体が通動可能な状態で接続されている。図11では、原動機10の導波管11aと原動機用ループ管21との境界を符号A1と図示した。
蓄熱器22、加熱器23及び冷却器24は、ループ管21に設けられた以外、蓄熱器12、加熱器13及び冷却器14と同様のため、詳細な説明を省略する。
なお、ここでは、蓄熱器22は、液体を供給する必要がないため、蓄熱器の流路に液体を供給するための構造とした蓄熱器12と同様でなくてもよい。ただし、後述するように、蓄熱器22の流路に液体を供給する場合には、蓄熱器の流路に液体を供給するための構造とした蓄熱器12と同様としてもよい。
[発電機]
発電機30は、原動機10の導波管11bの他端に接続されており、原動機10で増幅された増幅音波に応動して発電を行なうリニア発電機として機能する。すなわち、発電機30は、音響パワーに基づき内側ヨーク33を往復振動させて、音響パワーを電力に変換するものである。
発電機30は、原動機10の導波管11bの他端に接続され、導波管11及びループ管21の内部で生じる圧力変動に対応した内部圧力変動を受ける圧力容器39を備えている。圧力容器39内には、外側ヨーク(円筒)31,31と、外側ヨーク31,31にそれぞれ収容されるコイル32,32と、外側ヨーク31,31の間に位置する内側ヨーク(円筒)33と、外側ヨーク31,31のそれぞれと内側ヨーク33との間に設けられた永久磁石34,34と、が備えられている。なお、永久磁石34,34は、それぞれS極とN極の磁石から構成されており、内側ヨーク(円筒)33に設けられている。
発電機30におけるこのような構造は、コイル32,32を周回する磁束密度の時間変化により電流が発生するという原理に基づいた発電方式を採用している。すなわち、音響パワーに基づき内側ヨーク33とともにこれに設けられた永久磁石34,34がストロークすることにより、コイル32,32を周回する磁束密度が大きく変化し、発電が行われる。また、内側ヨーク33に突起33aを取り付けることによって、エアギャップを磁束が通過することによる磁束密度の低下を抑止することができる。
なお、発電機30は、原動機10の導波管11bに作動気体が通動可能な状態で接続されている。図11では、原動機10の導波管11bと発電機30との境界を符号A2で図示した。
<熱音響発電機の動作>
まず、熱音響機関1Aは、原動機ループ20において、加熱器23によって蓄熱器22の高温部22bを加熱し、かつ、冷却器24によって蓄熱器22の常温部22aを冷却すると、蓄熱器22の両端に、すなわち、高温部22bと常温部22aとの間に温度勾配が生じる。この温度勾配により、原動機ループ20(具体的には、蓄熱器22)には、主として作動気体の音響パワーが生じる。そして、原動機ループ20において発生した作動気体の音響パワーは、入力音波としてループ管21の直管部21d,21b,21c,21aを順に通過して、入力音波の一部が原動機10に伝達される。
そして、熱音響機関1と同様、原動機10において音響パワーが増幅される。このとき、熱音響機関1Aは、蓄熱器12の流路が濡れているので、蓄熱器が乾いている場合に比べてより音響パワーを増幅することができる。その結果、熱音響機関1Aは、発電機30に大きな音響パワーが伝えられ、この音響パワーに基づき内側ヨーク33を往復振動させることで、音響パワーが電力に変換されて発電が行なわれる。
<作用・効果>
以上のように、熱音響機関1Aは、第1実施形態と同様の効果に加え、変換機構による変換ロスや摩擦損失が根本的に存在しないというメリットがあり、小型化や高効率化を期待することができる。
(第3実施形態)
<熱音響冷却機の構成>
図12を参照し、本願発明の第3実施形態に係る熱音響機関1Bの構成について、第2
実施形態と異なる点を説明する(適宜図11参照)。
図12に示すように、熱音響機関1Bは、図11の発電機30の代わりに、冷却ループ(出力部)40を備える熱音響冷却機である点が、第2実施形態と異なる。
冷却ループ40は、原動機10で増幅された音響パワー(増幅音波)に応動して冷却を行うものであり、冷凍用ループ管41と、冷凍用蓄熱器42と、冷凍用冷却器44と、冷気放出器43とを備える。
[冷凍用ループ管]
冷凍用ループ管41は、作動気体が封入される環状の管であり、その管路は角丸の四角形に形成され、四辺に該当する直線部を形成する直管部41a〜41dからなる。すなわち、冷凍用ループ管41は、四辺に該当する直線部を形成する縦方向に略平行に並んだ2つの直管部41a,41bと、横方向に略平行に並んだ2つの直管部41c,41dと、を有している。そして、冷凍用ループ管41は、直管部41aの一端と直管部41cの一端、直管部41bの一端と直管部41cの他端、直管部41bの他端と直管部41dの一端が接続され、この部位で湾曲している。また、冷凍用ループ管41は、直管部41aの他端と直管部41dの他端が接続されるとともに、この分岐部位において、原動機10の導波管11bに接続する。この分岐部位は、上側が湾曲しているが、直角に形成しているものであってもよい。
すなわち、冷凍用ループ管41は、原動機10の導波管11bに作動気体が通動可能な状態で接続されている。図12では、原動機10の導波管11bと冷凍用ループ管41との境界を符号A3と図示した。
[冷凍用蓄熱器]
冷凍用蓄熱器42は、冷凍用ループ管41の管路に設けられ、作動気体を冷却するものである。すなわち、冷凍用蓄熱器42は、原動機10から、導波管11b、冷凍用ループ管41の直管部41d,41b,41c,41aの順にこれらの管を通じて冷凍用蓄熱器42の一端部(以下、適宜、常温部42aと称する)に伝達された音響パワーを、冷凍用蓄熱器42の一端部(常温部42a)と冷凍用蓄熱器42の他端部(以下、適宜、低温部42bと称する)との間における温度勾配に変換する機能を有している。冷凍用蓄熱器42の常温部42aは、冷凍用冷却器44によって冷却されているため、伝達された音響パワーによって、冷凍用蓄熱器42の低温部42bは、常温部42aよりも低い温度まで冷却されて冷気が発生する。この冷気は、冷気放出器43によって外部に取り出される。冷凍用蓄熱器42は、原動機ループ20の蓄熱器22と同様の構成である。また、冷凍用蓄熱器42の形状は多様な形状を適用することが可能である。
[冷凍用冷却器]
冷凍用冷却器44は、冷凍用蓄熱器42の一端側に隣接して冷凍用ループ管41の管路に設けられ、冷凍用蓄熱器42の一端部(常温部42a)の熱を外部に放出するものである。すなわち、冷凍用冷却器44は、冷却水や空気等を用いて冷凍用蓄熱器42の一端の熱を外部に放出して冷却する機能を有している。冷凍用冷却器44は、例えば、冷却用の熱交換器から構成される。具体的には、冷凍用冷却器44は、原動機ループ20の冷却器24と同様の構成である。この冷凍用冷却器44は、その周囲に冷却ブラケット44aが配設されている。この冷却ブラケット44aには図示しない冷却水路が接続されており、冷却水路を流れる冷却水により、冷凍用冷却器44は冷却ブラケット44aを介して一定の冷却温度を維持しうる構成とされている。なお、図面では便宜上、冷凍用蓄熱器42と冷凍用冷却器44の間に冷却ブラケット44aの下壁が示されているが、冷凍用冷却器44は、この下壁を通して冷凍用蓄熱器42の一端側と隣接、すなわち密着している。
[冷気放出器]
冷気放出器43は、冷凍用蓄熱器42の他端側に隣接して冷凍用ループ管41の管路に設けられ、冷凍用蓄熱器42の他端部(低温部42b)に発生する冷気を外部に放出するものである。すなわち、冷気放出器43は、冷凍用蓄熱器42の他端において発生する冷気を外部に取り出す冷気出力部として機能する。冷気放出器43は、例えば、冷凍用の熱交換器から構成される。冷気放出器43としては、基本的には冷凍用冷却器44と同一構成とされている。この冷気放出器43の外周位置には、冷気(冷熱)を取り出す高熱伝導率材料(例えば、銅)よりなる環状部材43aが配設されている。なお、図面では便宜上、冷凍用蓄熱器42と冷気放出器43の間に環状部材43aの上壁が示されているが、冷気放出器43は、この上壁を通して冷凍用蓄熱器42の他端側と隣接、すなわち密着している。
<熱音響冷却機の動作>
熱音響機関1Bでは、熱音響機関1Aと同様、原動機ループ20(具体的には、蓄熱器22)に、主として作動気体の音響パワーが生じる。そして、原動機ループ20において発生した作動気体の音響パワーは、入力音波としてループ管21の直管部21d,21b、21c,21aを順に通過して、原動機10に伝達される。
そして、熱音響機関1と同様、原動機10において音響パワーが増幅される。このとき、熱音響機関1Bは、蓄熱器12の流路が濡れているので、音響パワーを増幅させることができる。その結果、熱音響機関1Bは、冷却ループ40に大きな音響パワーを伝えることができる。
次に、冷凍用蓄熱器42に伝達された音響パワーは、冷凍用冷却器44によって外部に熱を放出して冷却されている冷凍用蓄熱器42の常温部42aと冷凍用蓄熱器42の低温部42bとの間における温度勾配に変換される。そして、この冷凍用蓄熱器42の両端の温度勾配によって冷凍用蓄熱器42の低温部42bに発生した冷気(冷熱)が、冷気放出器43によって外部に取り出されることにより、冷凍能力が得られる。
<作用・効果>
以上のように、熱音響機関1Bは、第2実施形態と同様、変換機構による変換ロスや摩擦損失が根本的に存在しないというメリットがあり、小型化や高効率化を期待することができる。
なお、熱音響機関1Bが冷却ループを備えることとして説明したが、冷却ループ40の代わりに、増幅音波に応動して昇温を行う昇温ループ(不図示)を備えてもよい。この昇温ループは、図11の原動機ループ20と同様のため、詳細な説明を省略する。
(変形例)
本願発明に係る熱音響機関は、前記した実施形態に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で変形を加えることができる。
図13を参照し、本願発明の変形例である第4実施形態に係る熱音響機関1Cの構成について、第1実施形態と異なる点を説明する(適宜図1参照)。
図13に示すように、熱音響機関1Cは、導波管11(11a)がU字状であり、導波管11の湾曲部に、蓄熱器12の流路に供給する液体120を備える。そして、熱音響機関1Cは、導波管11の湾曲部に、蓄熱器12の流路に供給する液体120を備えるため、液体供給器は備えない。
導波管11の湾曲部の液体120は、熱音響機関1Cを駆動した時の音波振動により湾曲部を上下して、冷却器14を経由して蓄熱器12の流路を濡らすものである。また、音波振動以外に、外部から導波管11に振動を与えることで液体120を上下させてもよい。従って、液体120の量は、蓄熱器12の流路を濡らすことができる量であればよく、熱音響機関1Cの構成や、液体120の種類、入力する音波の周波数等により、適宜調整すればよい。
また、前記した第2実施形態に係る熱音響機関1A、及び、第3実施形態に係る熱音響機関1Bでは、原動機ループ20の蓄熱器22は、液体を供給しないものとした。しかしながら、原動機ループ20を本願発明の熱音響機関に用いる原動機として、液体供給器から蓄熱器22の流路に液体を供給するものであってもよい。原動機を発振機として用いた場合には、蓄熱器22での音響パワーが、乾いた蓄熱器の場合に比べて増大し、結果として発振出力が増大する。
また、前記した第3実施形態に係る熱音響機関1Bでは、冷却ループ40の冷凍用蓄熱器42は、液体を供給しないものとした。しかしながら、液体供給器から冷凍用蓄熱器42の流路に液体を供給するものであってもよい。この場合、冷凍用蓄熱器42での音響パワーが、乾いた蓄熱器の場合に比べて増大し、結果として冷却力が増大する。また、冷却ループ40の代わりに、昇温ループを備える場合も、液体供給器から昇温ループの蓄熱器の流路に液体を供給するものであってもよい。この場合も、蓄熱器での音響パワーが、乾いた蓄熱器の場合に比べて増大し、結果として昇温力が増大する。
なお、蓄熱器22や、冷凍用蓄熱器42、昇温ループの蓄熱器の流路に液体を供給する場合、導波管11を備える原動機10の蓄熱器12は、液体を供給するものであってもよいし、供給しないものであってもよい。また、原動機10自体を備えない構成であってもよい。
その他、前記した各実施形態では、熱音響機関は、1つの原動機を接続したこととして説明したが、2つ以上の原動機を直列に接続してもよい。
<利用方法>
次に、本願発明の熱音響機関の具体的な利用方法の例について、図1を参照して説明する。
熱音響機関1は、工場で発生した排熱を利用することができる。すなわち、熱音響機関1は、冷却装置で冷却された冷却水により、原動機10の冷却器14を冷却する。このとき、熱音響機関1では、冷却水による冷却に代えて、空冷による冷却を行ってもよい。また、熱音響機関1は、工場で発生した排熱により、原動機10の加熱器13を加熱する。これによって、熱音響機関1は、原動機10の蓄熱器12の両端部に温度勾配が形成される。
また、熱音響機関1は、自動車エンジンで発生した排熱により加熱し、水冷又は空冷による冷却を行う熱音響機関として利用することもできる。
さらに、熱音響機関1は、船舶のエンジンで発生した排熱により加熱し、エンジン冷却用海水による水冷又は空冷による冷却を行う熱音響機関として利用することもできる。
以上のように、熱音響機関1は、この熱音響機関1の周囲で発生した排熱を利用できるので、エネルギ回収効率を向上させることができ、地球温暖化やエネルギ問題の解決に寄与することができる。
以下、本願発明の実施例について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
本実施例では、シミュレーションと実際の実験との両者について、本願発明の効果を確認した。
[シミュレーション]
まず、相変化による音響パワー増幅について説明する。
図14に示す装置における音響パワー増幅率について、流路が乾いた蓄熱器を用いた場合と流路が濡れた蓄熱器を用いた場合について検討した。図14は装置構成を示す模式図、図15は装置内の温度分布を示すグラフである。符号50は音響ドライバ、符号60は音響レシーバ、符号Lは音響ドライバ50から(導波管11aの左端から)音響レシーバ60まで(導波管11bの右端まで)の距離であり、x方向に音波が進行する。ここで、音響レシーバ60はリニア発電機等で構成される。
流路が乾いた蓄熱器に対してはRottにより導かれた式を用いる。Rottの方程式は行列を用いることで以下の式(1)で表わされる。
Figure 0006803056
流路が濡れた蓄熱器に対してはRaspetらにより導かれた式を用いる。Raspetらにより展開された伝搬方程式を行列式で表すと以下の式(2)で表わされる。
Figure 0006803056
ここで、p:圧力振動,U:断面平均流速振動,j:虚数単位,ω:角周波数,p:平均圧力,ρ:平均密度,γ:比熱比,σ:プラントル数,NSC:シュミット数,T:平均温度,n,n:作動気体と蒸気の数密度、α:熱拡散係数,ν:粘性拡散係数,D:物質拡散係数である。φ:潜熱パラメータは潜熱l(エル)及び気体定数Rを用いることで、以下の式(3)で表される。
Figure 0006803056
また、χα,χν及びχはωτに依存する熱音響関数(thermoacoustic function)であり、以下の式(4)で表わされる。
Figure 0006803056
ここで、JとJは1次及び0次のベッセル関数である。また、τα,τν,τはそれぞれ熱緩和時間、粘性緩和時間、物質拡散緩和時間を表す。音響パワーIは、圧力振動:p,断面平均流速振動:U,断面積:A,<>:時間平均(time-average)から以下の式(5)で表わされる。
Figure 0006803056
とIを蓄熱器の出口側と入口側の音響パワーとすると、蓄熱器における音響パワー増幅率Gは以下の式(6)で示すことが出来る。
Figure 0006803056
流路が濡れた蓄熱器での音響パワー増幅の向上については以下のようになる。
前記した式(1)で示すAdryと、前記した式(2)で示すAwetとを比較すると、音響パワー増幅への寄与の違いはAd22とAw22に表れる。
Figure 0006803056
であり、流路が濡れた蓄熱器では、式(8)の{}内の、以下に示す、
Figure 0006803056
だけ、相変化に寄与する項が増える。この値が正に作用するため、流路が濡れた蓄熱器内では、流路が乾いた蓄熱器に比べて音響パワー増幅率が高くなる。さらに、流路が濡れた蓄熱器(相変化が起きる状態)においては理想気体からは外れた領域を使えるために、理想気体での上限であった蓄熱器両端の温度比(=「高温側温度/低温側温度」=「T/T」)を超える音響パワー増幅も可能となる。
次に、シミュレーション結果について説明する。
Rott、及び、Raspetの式をベースに、音響パワー増幅率をシミュレーションした。
条件は、冷却器の温度Tcを30℃とし、加熱器の温度Tを変化させ、T/T=1.00〜1.20(1.00、1.03、1.10、1.17、1.20)で計算した。この結果を図16、17に示す。図16が蓄熱器の流路が乾いた状態(ドライ状態)、図17が蓄熱器の流路が濡れた状態(ウェット状態)である。
図16、17に示すように、「T/T」の値が、1.10、1.17、1.20場合は、ウェット状態ではドライ状態に比べ、音響パワー増幅率Gが大きく向上した。
具体的には、ウェット状態において、
「T/T=1.20」のとき、概ね「G=1.3〜3.5」
「T/T=1.17」のとき、概ね「G=1.1〜1.9」
「T/T=1.10」のとき、概ね「G=0.98〜1.24」
となった。いずれも、蓄熱器の流路を濡らすことで、蓄熱器の流路が乾いた場合より、大きい増幅率を実現した。
[実際の実験]
図14に示す構成の装置を用いて、以下の実験を行った。なお、以下の実験は、「「濡れた蓄熱器を用いた熱音響エンジンの音響パワー増幅に関する実験的検討」 日本機械学会熱工学コンファレンス2015講演論文集」の記載に準じて行った。
装置は、音響ドライバ50と、内径40mmの導波管(ステンレスパイプ)11a,11bと、銅製の冷却器(常温熱交換器)14と、蓄熱器12と、銅製の加熱器(高温熱交換器)13と、音響レシーバ60とからなるユニットで構成されている。なお、パイプ部分の長さ(図14の0〜Lまでの長さ)は2100mmである。
蓄熱器12には、流路径が1.18mmのハニカムセラミックスを使用した。
熱交換器は、蓄熱器12の両端に配置し、高温側熱交換器13は電気ヒータを直流安定化電源で調整することで加熱し、低温側熱交換器14は、冷却循環水により冷却することで常温に保った。
そして、冷却器の温度Tを30℃とし、加熱器の温度Tを35〜85℃の範囲で変化させ、周波数f=30Hzとして、蓄熱器の流路が乾いた状態(ドライ状態)と、蓄熱器の流路が濡れた状態(ウェット状態)について、音響パワー増幅率Gを測定した。なお、音響パワー増幅率Gの測定は、前記の「濡れた蓄熱器を用いた熱音響エンジンの音響パワー増幅に関する実験的検討」に記載の方法に準じて行ったものである。
実験では、ドライ状態では、蓄熱器の流路を濡らさずに、熱交換器をヒータで加熱することで蓄熱器両端に温度勾配を与えた。一方、ウェット状態では、まず、蓄熱器の流路を濡れた状態にするため、蓄熱器を一旦原動機から外し、蓄熱器全体を水に浸してから再度原動機に組み込んだ。次に、熱交換器をヒータで加熱することで蓄熱器両端に温度勾配を与えた。
ドライ状態では、理論上、増幅率Gは最大でT/Tとなる。これに対し、本実験では、ウェット状態では、G>「T/T」となった。
具体的には、T=80℃、T=30℃の場合、ドライ状態の増幅率Gは、理論上、最大で、概ね、(273+80)/(273+30)=1.17となる。
図18に示すように、本実験では、ドライ状態では、概ね、G=0.86となった。
これに対し、ウェット状態では、図18に示すように、本実験では、G=1.61となった。
これは、理論上でのドライ状態の増幅率Gの最大値1.17に対して、概ね「1.61/1.17=1.38」となり、約1.38倍である。
また、実験結果の比較では、概ね「1.61/0.86=1.87」となり、約1.87倍である。
このように、蓄熱器をウェット状態とすることで、増幅率が大きくなることがわかる。
[シミュレーションと実際の実験との比較]
ウェット状態において、シミュレーションでは、30Hz、T/T=1.17で、G=1.8であった。
これに対し、実際の実験では、30Hz、T=80℃、T=30℃、T/T=1.17の条件で、G=1.61であった。
以上のとおり、シミュレーションと実際の実験とで、増幅率がほぼ合致した。
1,1A,1B,1C 熱音響機関
10 原動機
11,11a,11b 導波管
12 蓄熱器
13 加熱器
14 冷却器
15 液体供給器
20 原動機ループ(入力部)
30 発電機(出力部)
40 冷却ループ(出力部)

Claims (12)

  1. 作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、
    前記蓄熱器の流路に液体が供給されることによって前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張が生じることで前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする熱音響デバイス。
  2. 作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、
    前記導波管に、前記蓄熱器の流路に供給される液体を備え、前記蓄熱器の流路に液体が供給されることによって前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張が生じることで前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする熱音響デバイス。
  3. 作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備えた原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスであって、
    前記蓄熱器の流路に、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に液体が供給されることによって前記作動気体の音響パワーを増幅させることを特徴とする熱音響デバイス。
  4. 前記蓄熱器は、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に液体が供給されることを特徴とする請求項1に記載の熱音響デバイス。
  5. 前記蓄熱器は、前記蓄熱器の流路方向に対して平行方向に液体が供給されることを特徴とする請求項1に記載の熱音響デバイス。
  6. 前記蓄熱器は、前記作動気体を流通させる多数の孔を設けた板を微小な隙間を設けて積層した構造体であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の熱音響デバイス。
  7. 前記蓄熱器は、前記作動気体を流通させる多数の流路を設けたハニカム構造体であって、前記蓄熱器の流路方向に対して垂直方向に多数の孔を有することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の熱音響デバイス。
  8. 前記原動機の一端に、前記作動気体の音響パワーを増幅させるための入力音波を入力する入力部と、
    前記原動機の他端から、増幅された増幅音波が出力される出力部と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の熱音響デバイス。
  9. 前記入力部は、前記入力音波を発生させる原動機ループであり、
    前記出力部は、前記増幅音波に応動して発電を行う発電機であることを特徴とする請求項8に記載の熱音響デバイス。
  10. 前記入力部は、前記入力音波を発生させる原動機ループであり、
    前記出力部は、前記増幅音波に応動して冷却を行う冷却ループ又は昇温を行う昇温ループであることを特徴とする請求項8に記載の熱音響デバイス。
  11. 前記蓄熱器の流路に液体を供給する液体供給器をさらに備えることを特徴とする請求項1から請求項10の何れか一項に記載の熱音響デバイス。
  12. 作動気体を加熱及び冷却する蓄熱器と、前記蓄熱器の一端側に配置され、前記蓄熱器の一端部を加熱する加熱器と、前記蓄熱器の他端側に配置され、前記蓄熱器の他端部の熱を外部に放出する冷却器と、前記加熱器及び前記冷却器にそれぞれ接続し、前記作動気体が満たされる導波管とを備え、前記作動気体の音響パワーを増幅させる原動機を備える、入力と出力との間に設けられる熱音響デバイスの駆動方法であって、
    前記蓄熱器の一端部を加熱すると共に前記蓄熱器の他端部を冷却する工程と、
    前記蓄熱器の流路に液体を供給して前記蓄熱器の流路を濡らすことで前記蓄熱器の前記冷却器側では気体の凝縮が起き、前記蓄熱器の前記加熱器側では液体の蒸発が起きることにより体積膨張を生じさせる工程と、を含むことを特徴とする熱音響デバイスの駆動方法。
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