JP2017197930A - 面格子の設置構造 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に記載された面格子は、外壁面に固定された複数の横桟に、複数の縦格子材からなる格子状パネルが取り付けられて形成されている。
前記バルコニー手摺10は、
バルコニー床5の屋外側縁部に互いに間隔を空けて設けられた複数の支柱11と、
前記複数の支柱11間に架け渡されて設けられた透光性を有する手摺面材12と、を備えており、
前記面格子20は、
互いに間隔を空けて配置された複数の縦格子材21と、
前記複数の縦格子材21の下端部を連結するとともに、前記バルコニー手摺10における前記複数の支柱11の下端部間に架け渡されて固定された長尺な連結部22と、を備えており、
前記面格子20における前記連結部22は、前記バルコニー手摺10における前記手摺面材12の下方に配置されていることを特徴とする。
面格子20における連結部22は、バルコニー手摺10における手摺面材12の下方に配置されているので、連結部22によって連結された複数の縦格子材21を、手摺面材12の屋外側に配置することが可能となる。また、これによって、手摺面材12の下端部の位置と、支柱11に固定された連結部22の位置とが近接した状態となるので、施工しやすい。
さらに、バルコニー手摺10は、複数の支柱11間に架け渡されて設けられた透光性を有する手摺面材12を備えるので、バルコニー2側への採光を確保できる。
前記バルコニー床5の屋外側縁部は、床面(床面材2b)よりも上方に立ち上がる立ち上がり部2cとされ、この立ち上がり部2cの上端面に前記複数の支柱11が固定されており、
前記立ち上がり部2cの上端部には、前記複数の支柱11の下端部における固定箇所を被覆する立ち上がり笠木8が設けられており、
前記面格子20における前記連結部22は、前記立ち上がり笠木8の上方に配置されていることを特徴とする。
前記連結部22は、
前記複数の支柱11に対して固定された連結部本体25と、
前記連結部本体25の上面側から前記バルコニー手摺10側を介して前記連結部本体25の下面側にかけて設けられて、前記連結部本体25と共に前記複数の支柱11に固定された第一カバー材26と、
前記連結部本体25および前記第一カバー材26の上面側から前記複数の縦格子材21側を介して前記連結部本体25および前記第一カバー材26の下面側にかけて設けられて、前記複数の縦格子材21に固定された第二カバー材27と、を有することを特徴とする。
前記支柱11は、
前記バルコニー床5の屋外側縁部に固定された支柱本体11aと、
前記支柱本体11aに被せられた支柱カバー材11bと、を有しており、
前記連結部22における前記連結部本体25および前記第一カバー材26は、前記支柱11における前記支柱カバー材11bを貫通し、かつ前記支柱本体11aにねじ込まれた固定具29によって固定されていることを特徴とする。
前記バルコニー手摺10は、前記バルコニー床5の屋外側縁部における一端部から他端部にかけての範囲で設けられており、
前記面格子20は、前記バルコニー手摺10が設けられる範囲よりも小さい範囲で前記バルコニー手摺10の屋外側に設けられていることを特徴とする。
前記面格子20は、前記バルコニー床5の屋外側縁部と、前記バルコニー床5の上方において屋外側に張り出す上部構造部9の屋外側縁部と、の間に収まった状態で前記バルコニー手摺10の屋外側に設けられていることを特徴とする。
なお、本実施形態において建物1は、地上五層構造の戸建住宅としたが、これに限られるものではなく、いわゆるマンションやアパート等の複数階建て集合住宅でもよい。
また、バルコニー床5を構成する床スラブは、建物1の躯体を構成する梁6の上面に設けられて、この梁6によって支持されている。
なお、本実施形態の床スラブは、ALC(autoclaved lightweight concrete)パネルによって構成されている。ただし、ALCパネルに限られず、耐火性能に優れたものであれば適宜採用してもよいものとする。
バルコニー床5の屋外側縁部には、床面材2bよりも上方に立ち上がった立ち上がり部2c(パラペットともいう)が設けられ、立ち上がり部2cの上端部にバルコニー手摺10が設けられている。
立ち上がり部2cは、梁6に固定された手摺支持部7によって支持されている。この手摺支持部7は、床スラブであるバルコニー床5の屋外側縁部を貫通した受部7aと、この受部7aの上端部に設けられた手摺受フレーム7bと、を有する。
手摺受フレーム7bは、図2,図4に示すように略逆L字型に形成されており、上面に、後述する複数の支柱11が固定され、屋外側面およびバルコニー側面に仕上げ材が設けられている。また、この手摺受フレーム7bの上端部には、図示しない取付部材を介して、立ち上がり笠木8が設けられている。
このバルコニー手摺10は、図1,図3に示すように、略L型に形成されたバルコニー2のうちの一方側の箇所において、バルコニー床5の屋外側縁部における一端部から他端部にかけての範囲で設けられている。換言すれば、バルコニー2における図3に示す向きの箇所では、端から端にかけてバルコニー手摺10が設けられている。
支柱11は、バルコニー床5の屋外側縁部、すなわち立ち上がり部2cに固定された支柱本体11aと、支柱本体11aに被せられた支柱カバー材11bと、を有する。
支柱本体11aは、ベースプレート11cの上面におけるバルコニー2側端部に設けられている。また、ベースプレート11c自体も、立ち上がり部2c全体から見れば、バルコニー2側に寄せて配置されている。そのため、複数の支柱11も、立ち上がり部2c全体から見ると、バルコニー2側に配置された状態となる。
また、支柱カバー材11bは断面矩形枠状に形成されており、支柱カバー材11bの内側面と、支柱本体11aにおける屋外側面およびバルコニー側面とが接した状態となっている。
バルコニー手摺10が、上述のようにバルコニー2の端から端まで設けられているのに対し、この面格子20は、バルコニー手摺10が設けられる範囲よりも小さい範囲(短い範囲)でバルコニー手摺10の屋外側に設けられている。
面格子20が設けられる範囲について、より具体的に説明すると、この面格子20は、その幅寸法が、図3に示すようにバルコニー手摺10の幅寸法よりも短く設定されている。さらに、面格子20は、一端部(図3中の左側の端部)とバルコニー2の側壁との間に間隔を空けた状態で設けられている。
より具体的に説明すると、バルコニー床5の屋外側縁部には、上述のように立ち上がり部2cがある。また、図2に示すように、バルコニー2におけるバルコニー床5の上方には、バルコニー2の天井に相当する部分と、上層のバルコニー3におけるバルコニー床に相当する部分を含んで構成された上部構造部9がある。そして、面格子20は、バルコニー床5の屋外側縁部にある立ち上がり部2cと、バルコニー2の天井を構成する上部構造部9の屋外側縁部との間に位置するようにして設けられている。
これによって、例えば同一の見付け幅の矩形断面の縦格子を採用する場合に比して、建物1の部屋側から屋外を見た際の眺望や採光を拡大しつつ、屋外から部屋側への視線を少なくすることができる。
また、この上端部用横桟材23は、長さ方向の両端部を含む複数の箇所に取り付けられた吊部材24によって吊られた状態となっている。吊部材24は、上部構造部9の内部に位置する建物の梁6の下面に固定されている。そのため、上端部用横桟材23は、吊部材24を介して梁6に取り付けられた状態となっている。なお、吊部材24における梁6への固定箇所は、上部構造部9を構成するとともにバルコニー2の軒天井を構成する軒天井材9aによって遮蔽されている。
連結部22は、バルコニー手摺10における手摺面材12の下方に配置されている。さらに、この連結部22は、立ち上がり笠木8の上方に配置されている。すなわち、連結部22の位置関係について詳細に説明すると、まず上述のようにバルコニー手摺10における複数の支柱11は、立ち上がり部2cを全体的に見た場合にバルコニー2側に配置された状態となっている。そのため、連結部22は、複数の支柱11の前方であって、立ち上がり笠木8の上方に配置された状態となる。また、手摺面材12は、手摺笠木13における上端部保持部によって保持されて、支柱11の屋外側に位置した状態となっているので、連結部22は、手摺面材12の下方に配置された状態となる。
さらに、この連結部22の前方屋外側に位置する縦格子材21も立ち上がり笠木8の上方に設けられている。
つまり、側面視において、立ち上がり笠木8の幅寸法の範囲内に、バルコニー手摺10における支柱11と、面格子20における縦格子材21および連結部22とが収まった状態となっている。そのため、複数の縦格子材21を、建物1の外壁よりも屋外側に突出しない状態とすることができる。
なお、この連結部本体25は、略L字型に形成された上側部材と、略L字型に形成された下側部材と、が組み合わせられることによって形成されている。より詳細には、上側部材と下側部材のうち、連結部本体25における突出板部25bを構成する部位同士が溶接等により接合されている。
連結部本体25は、図8に示すように、複数の連結部本体25同士を長さ方向に連結することができる。その連結部位においては、一方の連結部本体25の上側部材が、下側部材よりも突出することで一方の継手が形成され、他方の連結部本体25の下側部材が、上側部材よりも突出することで他方の継手が形成されており、相決り継ぎの形態で、複数の連結部本体25同士を突き付けて連結できるようになっている。
第一下地部28bは、固定部28aのバルコニー2側縁部から上方に突出する壁状部であり、後述する第一カバー材26を固定するための下地として機能する。この第一下地部28bにおける上端部の高さ位置と、連結部本体25における上端部の高さ位置は略等しく設定されている。
第二下地部28cは、固定部28aの屋外側縁部から上方に突出する壁状部であり、後述する第二カバー材27を固定するための下地として機能する。この第二下地部28cの屋外側面と、連結部本体25の突出方向側端面は面一の状態となっている。
この第一カバー材26は、金属板が折曲加工されることによって形成されており、第一板部26a〜第五板部26eからなる五つの面と、これら各板部26a〜26eの折曲箇所である四つの角を有する。
第一板部26aは、固定下地部28における第一下地部28bに対してビスやリベット等の固定具によって固定されている。
第二板部26bは、固定下地部28における第一下地部28bの上端部と、連結部本体25における上端部との間に架け渡されて設けられている。
第三板部26cは、連結部本体25と支柱11との間に挟み込まれており、連結部本体25と共に支柱11に対して固定されている。
第四板部26dは、第三板部26cの下端部から屋外側に突出して形成され、連結部22自体の下面の大部分を構成している。
第五板部26eは、第四板部26dの突端部から連結部本体25の突端部に向かって突出するようにして形成されている。
この第二カバー材27は、金属板が折曲化膿されることによって形成されており、第一板部27a〜第三板部27cからなる三つの面と、これら各板部27a〜27cの折曲箇所である二つの角を有する。
第一板部27aは、連結部22自体の上面を構成しており、第一カバー材26における第二板部26bの上面を被覆するようにして設けられている。
第二板部27bは、連結部本体25および固定下地部28における第二下地部28cと、縦格子材21との間に挟み込まれており、固定下地部28における第二下地部28cに対して固定されている。
第三板部27cは、第二板部27bの下端部からバルコニー2側に突出して形成され、第一カバー材26における第四板部26dの屋外側縁部を被覆しており、連結部22自体の下面の一部を構成している。
固定具29は、屋外側から連結部本体25における上下の固定板部25aに向かって設けられる。しかしながら、上側の固定板部25aに向かって設けられる場合の軌道上には、固定下地部28の第一下地部28bおよび第二下地部28cと、第一カバー材26の第一板部26aがある。また、上側の固定板部25aに向かって設けられる場合の軌道上には、第一カバー材26の第五板部26eがある。そこで、これら固定具29の軌道上にある各部には、屋外側からバルコニー2側に向かって固定具29を挿通させることが可能な貫通孔29aが形成されており、固定具29を上下の固定板部25aから支柱11に向かって設けることができる。
なお、支柱11には、固定具29をねじ込むための下穴が予め形成されていてもよいものとする。
また、支柱カバー材11bにおける固定具29が貫通した箇所は、例えばコーキング材等によって防水処理されてもよい。
固定具31は、複数の縦格子材21間の隙間において、第二カバー材27の屋外側面から第二下地部28cに向かって捩じ込まれている。これによって、第二カバー材27が、連結部本体25および第一カバー材26に覆いかぶさった状態となり、連結部22を構成する各部が一体化した状態となる。
第二カバー材27の裏面側に雨水が浸入した場合は、雨水が第一カバー材26の上面を伝って、固定下地部28側に流れることになる。固定下地部28は、断面視において上向きコ字型に形成されているため、流れてきた雨水を受けることができる。そのため、第二カバー材27の裏面側に雨水が浸入した場合であっても、連結部22と複数の支柱11との間の接合箇所に水の影響が出にくい。
続いて、バルコニー手摺10における支柱11に、連結部本体25および第一カバー材26を固定する。さらに、吊部材24を、上部構造部9に設けられた建物1の梁6に固定する。
続いて、面格子20を、連結部本体25および第一カバー材26と、吊部材24とに固定する。すなわち、面格子20の下端部においては、第二カバー材27によって連結部本体25および第一カバー材26を被覆して、第二カバー材27を固定具31によって固定下地部28に固定する。面格子20の上端部においては、上端部用横桟材23を吊部材24に固定する。
以上のようにして、面格子20をバルコニー手摺10の屋外側に設けることができる。
面格子20における連結部22は、バルコニー手摺10における手摺面材12の下方に配置されているので、連結部22によって連結された複数の縦格子材21を、手摺面材12の屋外側に配置することが可能となる。また、これによって、手摺面材12の下端部の位置と、支柱11に固定された連結部22の位置とが近接した状態となるので、施工しやすい。
さらに、バルコニー手摺10は、複数の支柱11間に架け渡されて設けられた透光性を有する手摺面材12を備えるので、バルコニー2側への採光を確保できる。
2 バルコニー
5 バルコニー床
8 立ち上がり笠木
10 バルコニー手摺
11 支柱
12 手摺面材
20 面格子
21 縦格子材
22 連結部
25 連結部本体
26 第一カバー材
27 第二カバー材
28 固定下地部
29 固定具
30 固定具
Claims (6)
- バルコニー手摺の屋外側に面格子が設けられており、
前記バルコニー手摺は、
バルコニー床の屋外側縁部に互いに間隔を空けて設けられた複数の支柱と、
前記複数の支柱間に架け渡されて設けられた透光性を有する手摺面材と、を備えており、
前記面格子は、
互いに間隔を空けて配置された複数の縦格子材と、
前記複数の縦格子材の下端部を連結するとともに、前記バルコニー手摺における前記複数の支柱の下端部間に架け渡されて固定された長尺な連結部と、を備えており、
前記面格子における前記連結部は、前記バルコニー手摺における前記手摺面材の下方に配置されていることを特徴とする面格子の設置構造。 - 請求項1に記載の面格子の設置構造において、
前記バルコニー床の屋外側縁部は、床面よりも上方に立ち上がる立ち上がり部とされ、この立ち上がり部の上端面に前記複数の支柱が固定されており、
前記立ち上がり部の上端部には、前記複数の支柱の下端部における固定箇所を被覆する立ち上がり笠木が設けられており、
前記面格子における前記連結部は、前記立ち上がり笠木の上方に配置されていることを特徴とする面格子の設置構造。 - 請求項1または2に記載の面格子の設置構造において、
前記連結部は、
前記複数の支柱に対して固定された連結部本体と、
前記連結部本体の上面側から前記バルコニー手摺側を介して前記連結部本体の下面側にかけて設けられて、前記連結部本体と共に前記複数の支柱に固定された第一カバー材と、
前記連結部本体および前記第一カバー材の上面側から前記複数の縦格子材側を介して前記連結部本体および前記第一カバー材の下面側にかけて設けられて、前記複数の縦格子材に固定された第二カバー材と、を有することを特徴とする面格子の設置構造。 - 請求項3に記載の面格子の設置構造において、
前記支柱は、
前記バルコニー床の屋外側縁部に固定された支柱本体と、
前記支柱本体に被せられた支柱カバー材と、を有しており、
前記連結部における前記連結部本体および前記第一カバー材は、前記支柱における前記支柱カバー材を貫通し、かつ前記支柱本体にねじ込まれた固定具によって固定されていることを特徴とする面格子の設置構造。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の面格子の設置構造において、
前記バルコニー手摺は、前記バルコニー床の屋外側縁部における一端部から他端部にかけての範囲で設けられており、
前記面格子は、前記バルコニー手摺が設けられる範囲よりも小さい範囲で前記バルコニー手摺の屋外側に設けられていることを特徴とする面格子の設置構造。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の面格子の設置構造において、
前記面格子は、前記バルコニー床の屋外側縁部と、前記バルコニー床の上方において屋外側に張り出す上部構造部の屋外側縁部と、の間に収まった状態で前記バルコニー手摺の屋外側に設けられていることを特徴とする面格子の設置構造。
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---|---|---|---|---|
JP2020084597A (ja) * | 2018-11-27 | 2020-06-04 | 修一 日▲高▼ | 持ち出しタイプ且つスラブ隠しタイプの手摺構成体 |
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