JP2017197484A - 脱ベンジル化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ベンジルオキシ基、及び二重結合を有する特定の構造の有機化合物において、二重結合の水素化、分解には関与せず、選択的に脱ベンジル化を行う方法を提供することにある。
【解決手段】下記一般式(1)
【化1】
Figure 2017197484

(式中、Rは、ベンジルオキシ基を有する基であり、R、R、及びRは、水素原子、又は二重結合と炭素原子で結合する有機基であり、但し、R、R、及びRの少なくとも2つは該有機基であり、また、RとR、及びRとRとは、互いに結合して環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)で表わされる有機化合物を、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン存在下で水素と作用させることにより、保護基であるベンジル基を選択的に水素化することを特徴とする脱ベンジル化方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、二重結合、及びベンジルオキシ基を有する特定の有機化合物において、二重結合にあまり影響を与えることなく(二重結合が単結合になるものの割合が少なく)、保護基であるベンジル基を選択的に水素化する、新規な脱ベンジル化方法に関する。
化学反応において、有機化合物中の官能基が反応に関与することが望ましくない場合、この官能基を保護し、反応に関与しないようにすることは一般的に行われることである。例えば、有機化合物中のヒドロキシル基は、反応性が高いため、ベンジル基により保護することが一般的である。このベンジル基は、所定の反応が終了した後、元のヒドロキシル基に戻すが、その脱ベンジル化反応としては、パラジウム触媒を用いた水素化反応が汎用的に実施されている。
しかしながら、一般的な水素化反応では、対象となる有機化合物がベンジル基以外に水素化される基を有する場合、例えば、ベンジル基と二重結合とを有している有機化合物の場合等、該二重結合も水素化する(二重結合を単結合にする)ことがあった。つまり、従来の方法では、水素化したくない他の官能基、及び結合に影響を与えてしまう場合があった。
選択的に水素化反応を行う方法として、エチレンジアミンのような被毒物質で触媒を修飾することにより、パラジウム触媒の活性をコントロールする方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。しかしながら、非特許文献1に記載されている方法によれば、選択的に二重結合を水素化することができるが、選択的に脱ベンジル化を行うことができなかった。
その他、選択的に脱ベンジル化を行う反応として以下の方法が知られている(非特許文献2、3参照)。非特許文献2では、1,4−シクロヘキサジエンを水素源とし、パラジウム担持カーボン触媒下において、二重結合を水素化することなく脱ベンジル化反応を行っている。また、非特許文献3では、多孔性シリカに化学蒸着させた特殊なパラジウム触媒を用いることで、二重結合を水素化することなく脱ベンジル化反応を行っている。しかしながら、非特許文献2に記載の方法では、反応選択性が十分ではなく、収率が45%と低い点で改善の余地があった。また、非特許文献3に記載の方法では、多孔性シリカに化学蒸着したパラジウムである特殊な触媒を使用しており、汎用品ではないため、コスト面等の点で改善の余地があった。
この他、ゼオライトに担持したパラジウム触媒を使用することにより、選択的に脱ベンジル化を行う方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この方法においては、塩素、及びアセチル基に対しては、選択的に脱ベンジル化反応が促進するが、二重結合も同時に水素化されている。そのため、特許文献1に記載の方法であっても、二重結合に対して、脱ベンジル化の反応が選択的に実施されていないという点で改善の余地があった。
特開2013−082637号公報 国際公開2015/002038号パンフレット
ザジャーナルオブオーガニックケミストリー,1998年,第63巻,p.7990−7992(The Journal of Organic Chemistry,1998,63,7990−7992) ザジャーナルオブオーガニックケミストリー,1999年,第64巻,p.9268−9271(The Journal of Organic Chemistry,1999,64,9268−9271) ケミカルコミュニケーションズ,2006年,p.1325−1327(Chemical Communications,2006,1325−1327)
本発明者等は、特定の有機化合物、すなわち、二重結合とベンジルオキシ基とを有する有機化合物において、水素雰囲気下、パラジウム触媒を使用して、選択的に脱ベンジル化反応できることを見出している(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、一般的な触媒を使用しても、収率約90〜97%で、選択的に脱ベンジル化した化合物を得ることができる。
しかしながら、本発明者等の詳細な検討によれば、特許文献2に記載の方法では以下の点で改善の余地があることが分かった。具体的には、本発明者等が、該方法に記載されている反応をスケールアップしたとき、脱ベンジル化した化合物の収率にばらつき(ロット間において、選択的な脱ベンジル化反応にばらつき)があることが分かった。また、同じ反応条件で繰り返し反応を行った場合でも、収率にばらつきがあることも分かった。
したがって、本発明の目的は、二重結合、及びベンジルオキシ基を有する有機化合物において、反応のスケールに影響を受けることが少なく、安定して選択的に脱ベンジル化を実行できる方法を提供することにある。
本発明者等は、二重結合、及びベンジルオキシ基を有する有機化合物の脱ベンジル化反応について、鋭意検討を行った。先ず、特許文献2に記載の方法において、選択的に脱ベンジル化が行われた場合と、行われなかった場合との条件について検討した。すると、製造条件を厳密に調整しなければ、収率にばらつきが生じることが分かった。特に、水素量を厳密に制御しなければ、収率がばらつくことが分かった。
一般的に大量生産するような製造においては、どうしてもロット間において、各成分の供給量に幅が生じることがある。脱ベンジル化を行う場合には、ベンジルオキシ基の全てを水素化しようとすると、ベンジルオキシ基よりも多いモル数の水素を使用することが有利である。しかしながら、二重結合、及びベンジルオキシ基を有する有機化合物の場合には、ベンジルオキシ基1モル対して、使用する水素量を過剰(1モル以上)に用いると、二重結合の水素化も進行してしまうことが分かった。
そして、小スケールの場合に選択的に脱ベンジル化が実行された理由として、反応条件を安定化させ易く、特に、触媒の活性を安定化させ易く、かつ、水素量を調整し易いからであると考えた。つまり、小スケールの条件検討では、様々な条件を容易に一定にすることができるため、特に、触媒の活性が一定でかつ安定し、さらに水素量が厳密に調整されているものと考えた。
そこで、本発明者等は、スケールアップした場合であっても、安定した活性を有する触媒とする、及び水素が仮に過剰量存在しても選択的に脱ベンジル化を促進できるようにするために、様々な検討を行った。その結果、特定の構造を有する有機化合物を用いた場合であって、反応系中に、分子内に窒素原子を1つ有するアミンを配合することにより、過剰の水素が存在する場合であっても、二重結合を分解あるいは水素化することなく、効率良くベンジル基のみを水素化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
Figure 2017197484
(式中、
は、ベンジルオキシ基を有する基であり、
、R、及びRは、水素原子、又は二重結合と炭素原子で結合する有機基であり、但し、R、R、及びRの少なくとも2つは該有機基であり、また、RとR、及びRとRとは、互いに結合して環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
で表わされる有機化合物を、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン存在下で水素と作用させることにより、保護基であるベンジル基を選択的に水素化することを特徴とする脱ベンジル化方法である。
本発明者等は、窒素原子を1つ有するアミンがパラジウム触媒を修飾し、その修飾されたパラジウム触媒が、効果を発揮しているものと推定している。
本発明の方法によれば、特定の有機化合物中の二重結合を、切断または水素化することなく、保護基であるベンジル基を選択的に水素化し、高い効率で脱ベンジル化された有機化合物を合成することが可能である。特に、有機化合物の構造を特定すれば、医薬品、農薬、染料、フォトクロミック化合物やそれら中間体として使用できるため、本発明の方法は、非常に効率的で有用である。
本発明の製造方法では、二重結合、及びベンジルオキシ基を有し、かつ特定の構造を有する有機化合物を用い、反応系中に分子中に窒素原子を1つ有するアミン、パラジウム触媒の存在下、二重結合を分解あるいは水素化することなく、効率良く保護基であるベンジル基を水素化することを特徴とする。以下、順を追って説明する。なお、本発明において、「置換基を有していてもよい」とは、置換基を有していても、置換基を有していなくともよいことを指す。
<二重結合、及びベンジルオキシ基を有する有機化合物>
本発明においては、対象となる有機化合物が特定の構造を有するものでなければならない。具体的には、分子内に、ベンジルオキシ基、及び二重結合を有する有機化合物であり、二重結合に結合する基において、少なくとも2つが炭素原子で結合している有機基である有機化合物でなければならない。具体的には、下記一般式(1)
Figure 2017197484
(式中、
は、ベンジルオキシ基を有する基であり、
、R、及びRは、水素原子、又は二重結合と炭素原子で結合する有機基であり、但し、R、R、及びRの少なくとも2つは該有機基であり、また、RとR、及びRとRとは、互いに結合して環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
で表わされる有機化合物でなければならない。
<基R
前記一般式(1)において、Rで示される基は、ベンジルオキシ基を有する基である。
<基R、R、及びR
前記一般式(1)において、R、R、及びRで示される基は、水素原子、又は二重結合と炭素原子で結合する有機基である。ただし、R、R、及びRの少なくとも2つは該有機基であるか、又は、RとR、及びRとRとは、互いに結合して環を形成してよい。
該環は、置換基を有していてもよい。また、RとR、又はRとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数は4〜20であることが好ましい。該環を形成する場合、置換基を有していてもよいが、この置換基は、反応を阻害しない基であれば、特に制限されるものではない。中でも、該置換基は、具体的には、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜14のアリール基(ただし、置換基を有していてもよい)、ハロゲン原子、アミノ基、炭素数1〜12の置換アミノ基、炭素数1〜10の環状アミノ基、炭素数4〜12の複素環基、炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられる。以下、これら置換基をまとめて第一置換基とする場合もある。なお、当然のことながら、これら置換基を有さない環であってもよい。
本発明で使用する有機化合物において、R、R、及びRの少なくとも2つが有機基でない場合、例えば、2つが水素原子である場合には、二重結合の分解、優先的に(選択的に)生じてしまうため好ましくない。すなわち、式(1)で示される有機化合物は、二重結合を有すると共に、該二重結合と結合する基が、Rのようにベンジルオキシ基を含む基、及び炭素原子で二重結合と結合する有機基を少なくとも2つ有するものでなくてはならない。
このような基の中でも、好ましい有機基としては、R、R、及びRの少なくとも2つが、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数5〜14のアリール基であることが特に好ましい。
また、RとR、又はRとRとが、互いに結合して環を形成していることが好ましい。特に、RとRとが結合して、それらが結合する炭素原子と共に環を形成していることが好ましい。この場合、RとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数が4〜20であることが好ましい。また、該環は、置換基を有していてもよく、好ましくは前記第一置換基を有していてもよい。そして、この場合、Rは、水素原子であることが好ましい。このような有機化合物を用いると、より選択的に脱ベンジル化反応を行うことができる。
以上のような有機化合物は、効率よく、本発明の条件下において選択的に脱ベンジル化が進む。このような有機化合物は、様々な製品の中間体として好適に使用できる。なお、このような有機化合物において、選択的に脱ベンジル化が進むのは、置換基の種類・数、及びその構造に起因しているものと考えられる。次に、本発明で使用できる好適な有機化合物について説明する。
<好適な有機化合物:一般式(2)で示される有機化合物>
以上のような有機化合物の中でも、下記一般式(2)
Figure 2017197484
(式中、
、R、及びRは、前記一般式(1)と同義であり、
は、ベンジルオキシ基であり、
は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であり、それぞれ環を形成する原子数が3〜14であり、該置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環を形成してもよく、
は、置換基を有していてもよいアルキレン基、脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であり、該アルキレン基は炭素数が1〜8であり、また、該環基はそれぞれ環を形成する原子数が3〜14であり、該置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環を形成してもよく
lは、0〜3の整数であり、
mは、lが1以上の場合には、1以上、Zの該環基を構成する炭素数、又はアルキレン基の炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数であり、lが0の場合には、1以上、Zの該環基を構成する炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数である。)
で表わされる有機化合物であることが好ましい。このような有機化合物を対象とした場合には、より選択的に脱ベンジル化反応を行うことができる。加えて、中間体としての利用も広がる。
、R、及びRは、前記一般式(1)と同義であり、当然のことながら、好ましい基も前記と同じ基である。該有機化合物において、下記に詳述するZを有することが、重要であると考えている。そして、Zが下記の環基である場合、R、R、及びRは、特に、以下の基となることが好ましい。具体的には、RとRとが結合して、それらが結合する炭素原子と共に、環を形成していることが好ましい。そして、RとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数が4〜20であり、該環は前記第一置換基を有していてもよい。そして、Rは、水素原子であることが好ましい。下記のZと上記好ましいR、R、及びRとの組み合わせにより、推定ではあるが、有機化合物の立体構造が影響し、脱ベンジル化を推進し易くなるものと考えられる。加えて、脱ベンジル化して得られる化合物は、中間体としてその用途を広げることが可能となる。
<Z
前記一般式(2)において、Zは、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であり、それぞれ環を形成する炭素数が3〜14であることが好ましい。前記の通り、Zが該脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であることにより、有機化合物の立体構造が影響していると考えられるが、より選択的に脱ベンジル化を進めることができる。先ず、Zの環基に置換する置換基について説明する。
<Zが有する置換基>
が有する置換基は、反応を阻害しない基であれば、特に制限されるものではない。具体的には、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜12の置換アミノ基、炭素数1〜10の環状アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、炭素数7〜11のアラルキル基、炭素数7〜11のアラルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜12の複素環基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数3〜8のシクロアルキルチオ基、炭素数6〜10のアリールチオ基、又は炭素数4〜12のヘテロアリールチオ基が挙げられる。(以下、まとめて第二置換基とする場合もある)。また、Zにおける置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)した構造をとってもよい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、それらが縮環(結合)している原子を除いて、原子数が1〜8の環であることが好ましい。
該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、置換基、例えば、前記第二置換基を有していてもよい。また、Z自体が置換基を有さなくてもよい。
<Z:脂肪族炭化水素環基>
脂肪族炭化水素環基としては、飽和炭化水素環基、又は不飽和脂肪族環基が挙げられる。
<Z:飽和炭化水素環基>
飽和炭化水素環基としては、環を形成する炭素数(原子数)が3〜14であることが好ましく、さらに、炭素数3〜8であることが好ましい。具体的には、好適な飽和炭化水素環基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロへプチル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。
前記飽和炭化水素環基は、必要に応じて置換基を有することもできる。置換基としては、前記第二置換基を挙げることができる。その中でも、得られる化合物の有用性を考慮すると、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜10の環状アミノ基、シアノ基、炭素数6〜14のアリール基(置換基を有していてもよい)、又は炭素数1〜6のアルキルチオ基であることが好ましい(以下、これら好ましい第二置換基を「好適な第二置換基」とする場合もある)。
また、前記飽和炭化水素環基が複数の置換基を有する場合、隣接する置換基同士が結合して、脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)した構造をとってもよい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、それらが縮環(結合)している原子を除いて、原子数が3〜14の環であることが好ましい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、置換基、好ましくは前記第二置換基を有していてもよく、第二置換基の中でも、特に好ましくは前記好適な第二置換基を有していてもよい。
<Z:不飽和炭化水素環基>
不飽和炭化水素環基としては、環を形成する炭素数(原子数)が3〜14であることが好ましく、さらに、炭素数3〜8であることが好ましい。具体的には、好適な不飽和炭化水素環基としては、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロへプテニル基、シクロオクテニル基等を挙げることができる。
前記不飽和炭化水素環基は、必要に応じて置換基を有していてもよい。この置換基としては、前記第二置換基を挙げることができ、好ましくは前記好適な第二置換基を挙げることができる。
また、前記不飽和炭化水素環基が複数の置換基を有する場合、隣接する置換基同士が結合して、脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)した構造をとってもよい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、それらが縮環(結合)している原子を除いて、原子数が3〜14の環であることが好ましい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、置換基、好ましくは前記第二置換基を有していてもよく、第二置換基の中でも、特に好ましくは前記好適な第二置換基を有していてもよい。
<Z:芳香族環基>
芳香族環基としては、環を形成する炭素数(原子数)が3〜14であることが好ましく、5〜14であることがより好ましく、さらに、炭素数6〜10であることが好ましい。好適な芳香族環基としては、具体的には、フェニル基、ナフチル基等を挙げることができる。
前記芳香族環基は、必要に応じて置換基を有していてもよい。この置換基としては、前記第二置換基を挙げることができる。その中でも、得られる化合物の有用性を考慮すると、前記好適な第二置換基を挙げることができる。
また、前記芳香族環基が複数の置換基を有する場合、隣接する置換基同士が結合して、脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)した構造をとってもよい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、それらが縮環(結合)している原子を除いて、原子数が3〜14の環であることが好ましい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、置換基、好ましくは前記第二置換基を有していてもよく、第二置換基の中でも、前記好適な第二置換基を有していてもよい。
<Z:複素環基>
複素環基としては、環を形成する原子数が3〜14であることが好ましく、4〜13であることがより好ましく、4〜9であることがさらに好ましい。炭素原子以外の原子は、酸素原子、窒素原子、又は硫黄原子が含まれることが好ましく、その含まれる数は1〜2であることが好ましい。好適な複素環基としては、具体的には、チエニル基、フリル基、ピロリル基、ピリジル基、ピロール基、ベンゾチエニル基、ベンゾフリル基、ベンゾピロリル基等を挙げることができる。
前記複素環基は、必要に応じて置換基を有することもできる。この置換基としては、前記第二置換基を挙げることができる。その中でも、得られる化合物の有用性を考慮すると、前記好適な第二置換基を挙げることができる。
また、前記複素環基が複数の置換基を有する場合、隣接する置換基同士が結合して、脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)した構造をとってもよい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、それらが縮環(結合)している原子を除いて、原子数が3〜14の環であることが好ましい。該脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環は、置換基、好ましくは前記第二置換基を有していてもよく、第二置換基の中でも前記好適な第二置換基を有していてもよい。
以上が好適なZである。この中でも、脱ベンジル化をより選択的に進めるためには、Zは、前記芳香族環基であることが好ましい。
<Z
前記一般式(2)において、Zは、置換基を有していてもよいアルキレン基、脂肪族炭化水素環基、芳香族環基又は複素環基である。該アルキレン基は炭素数が1〜8であり、また、その他の環基は、それぞれ環を形成する原子数が3〜14であることが好ましい。なお、該環基(脂肪族炭化水素環基、芳香族環基又は複素環基)において、置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環が縮環(結合)してもよい。
<Z;アルキレン基>
アルキレン基としては、特に限定されないが、炭素数1〜8のアルキレン基が好ましい。好適なアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基を挙げることができる。前記アルキレン基が有する置換基としては、前記第二置換基であることが好ましく、特に前記好適な第二置換基であることが好ましい。
<Z;脂肪族炭化水素環基、芳香族環基又は複素環基(環基)>
における脂肪族炭化水素環基、芳香族環基又は複素環基は、最終的に得られる化合物の構造に応じて適宜決定すればよいが、前記Zで説明したものと同じ基であることが好ましく、好適な基についても、前記Zで説明したものと同じ基であることが好ましい。
lは、Zに置換するZの数を表わすものであり、0〜3の整数である。lが0の場合には、Zが直接、R、すなわち、ベンジルオキシ基(−OBn)を有するものとなる。lが2〜3の整数である場合、複数のZは互いに同一であっても異なってもよい。
<R
前記一般式(2)において、Rはベンジルオキシ基である。なお、mは、R(ベンジルオキシ基)の数を示すものであり、lが1以上の場合には、1以上Zの該環基を構成する炭素数、又はアルキレン基の炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数であり、lが0の場合には、1以上Zの該環基を構成する炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数である。中でも、mは、1〜3であることが好ましい。
前記一般式(2)で示される有機化合物において、好ましい態様としては、
が、置換基を有してよい芳香族環基であり、該芳香族環基を形成する環の原子数が5〜14であり、
とRとが互いに結合して環を形成し、RとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数が4〜20であり、該環は置換基を有していてもよく、
は、水素原子である有機化合物であることが、選択的に脱ベンジル化を進めるという点で好ましい。
以上のような有機化合物の中でも、得られる化合物の有用性、選択的に脱ベンジル化を行うために、特に下記に詳述する有機化合物を用いることが好ましい。
<特に好適な有機化合物:一般式(3)で示される有機化合物>
以上のような有機化合物の中でも、前記一般式(2)で示される有機化合物が、下記一般式(3)
Figure 2017197484
(式中、
、R、及びRは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
は、前記一般式(2)におけるものと同義であり、
、及びRは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜12の置換アミノ基、炭素数1〜10の環状アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、炭素数7〜11のアラルキル基、炭素数7〜11のアラルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜12の複素環基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数3〜8のシクロアルキルチオ基、炭素数6〜10のアリールチオ基、又は炭素数4〜12のヘテロアリールチオ基あるか(前記第二置換基であるか)、
6、及びRが複数存在する場合、隣接するR、又はR同士が結合して環を形成してもよく、該環を形成する場合、R、又はRが結合する炭素原子を除く該環の原子数は1〜20であり、該環は置換基を有してもよく、
nは、1〜5の整数であり、oは、0〜4の整数であり、pは、0〜5の整数である。)で示されることが好ましい。なお、式中R、R、R、R、及びRは、前記一般式(1)および(2)で説明した基と同義であり、好ましい基も同じである。
式(3)で示される有機化合物は、式(2)におけるZが置換基(R)を有していてもよいアリール基(炭素数6の芳香族環基)であり、lが1であり、Zが置換基(R)を有していてもよいアリール基(炭素数6の芳香族環基)であるものに該当する。
又はRは、前記第二置換基であり、好ましくは前記好適な第二置換基である。
さらには、R、又はRが複数存在する場合、隣接するR、又はR同士が結合して環を形成してもよく、該環を形成する場合、R、又はRが結合する炭素原子を除く該環の原子数は1〜20であり、該環は置換基を有していてもよい。R、又はRが形成する環は、原子数3〜14の脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環であることが好ましい。中でも、得られる化合物をフォトクロミック化合物の原料として使用する場合には、窒素原子、酸素原子、又は硫黄原子を含み、原子数が3〜14の複素環であって、該複素環に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、又は炭素数6〜14のアリール基(置換基を有していてもよい)が置換されているものが好ましい。
nは、Rの数を示すものであり、1〜5の整数である。好ましくは1〜3であり、少なくともパラ位にRが存在することが好ましい。
また、oは、Rの数を示すものであり、0〜4の整数であり、pは、Rの数を示すものであり、0〜5の整数である。
特に、好ましい化合物としては、式(3)において、以下の基を有する有機化合物であることが好ましい。
具体的には、RとRは、互いに結合して環を形成し、RとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数が4〜20であり、該環は置換基を有していてもよい基となることが好ましい。その中でも、該環は、炭素数4〜20の脂肪族炭化水素環であり、該環の置換基は第一置換基であるか、又は置換基を有さないものとなることが好ましい。また、Rは、水素原子である有機化合物であることが好ましい。
前記式(3)で示される有機化合物を具体的に例示すると、以下の有機化合物を例示することができる。
Figure 2017197484
<脱ベンジル化の方法>
本発明においては、前記有機化合物と水素とを、パラジウム触媒、及び特定のアミン(窒素原子を1つ有するアミン)の存在下で反応させ、選択的に脱ベンジル化を行う反応である。脱ベンジル化を行うには、水素存在下で前記有機化合物をパラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミンを混合してやればよい。
以下、反応に使用する水素、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン、及び反応条件について説明する。
<水素>
本発明においては、水素は市販の水素ガスをそのまま用いてもよいし、ギ酸アンモニウムのようにパラジウム触媒存在下で分解して水素を生成する化合物を用いてもよい。また、水素の使用量は、前記有機化合物中のベンジルオキシ基の1モルに対して1.0モル以上であればよい。工業的な生産を考慮すると、水素の使用量の上限は、5モルであることが好ましい。特に水素ガスを使用する場合には、モル数を制御することは難しいが、本発明によれば、過剰の水素ガス雰囲気下であっても、選択的に脱ベンジル化を促進することができる。
<パラジウム触媒>
本発明においては、水素化触媒としてパラジウム触媒を用いる。パラジウム触媒としては、公知の化合物を使用することができる。中でも、反応時間の短縮、収率、操作性を考慮すると、カーボン、グラファイト、アルミナ、硫酸バリウム、シリカ、又は炭酸カルシウムに担持されたパラジウム、酢酸パラジウム、水酸化パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等が好適である。中でも、カーボン、アルミナ又はシリカに担持されたパラジウムが特に好ましい。
また、パラジウム触媒の使用量は、特に制限されるものではないが、反応選択性、反応時間の短縮、収率、精製のしやすさを考慮すると、前記有機化合物中のベンジルオキシ基の1モルに対して、パラジウム触媒中のパラジウムのモル数が0.01〜10モルであることが好ましく、さらに0.05〜5モルとすることが好ましい。
<窒素原子を1つ有するアミン>
本発明においては、窒素原子を1つ有するアミンを用いることが選択的に脱ベンジル化反応を行ううえで重要である。詳細は明らかではないが、選択性出現は、パラジウム触媒と窒素原子を1つ有するアミンが錯体を形成しているためと考えられる。また、一般的にアミンはパラジウム触媒の触媒毒として働くが、発明者らが鋭意検討した結果、驚くべきことに本発明では、脱ベンジル化反応が加速されることがわかった。詳細は明らかでないが、窒素原子を1つ有するアミンがパラジウム触媒にリガンド様に作用し、パラジウムの電子密度を向上させた結果であると考えられる。このようにパラジウムの活性を調節することができるため、スケールアップ等の条件変更を行っても、パラジウムの活性が一定になり易いと考えられる。そのため、スケールが変わっても、収率等にばらつきがなく、安定して脱ベンジル化の反応を進行できるものと考えられる。
窒素原子を1つ有するアミンとしては、公知の化合物を使用することができ、特に制限されるものではない。中でも、反応選択性、反応時間の短縮、収率、および操作性を考慮すると、炭素数3〜6であり、窒素原子を1つ有する第1級脂肪族アミン、炭素数3〜8であり、窒素原子を1つ有する第2級脂肪族アミン、炭素数3〜12であり、窒素原子を1つ有する第3級脂肪族アミン、及び炭素数4〜8であり、窒素原子を1つ有する複素環アミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンであることが好ましい。
炭素数3〜6の窒素原子を1つ有する第1級脂肪族アミンとしては、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン等を挙げることができる。
炭素数3〜8の窒素原子を1つ有する第2級脂肪族アミンとしては、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等を挙げることができる。
炭素数3〜12の窒素原子を1つ有する第3級脂肪族アミンとしては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン等を挙げることができる。
炭素数4〜8の窒素原子を1つ有する複素環アミンの例としては、ピロール、ピリジン、2−メチルピリジン等を挙げることができる。
以上のようなアミノの中でも、特に優れた効果を発揮するには、プロピルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ピリジン、及び2‐メチルピリジンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンを使用することが好ましい。
窒素原子を1つ有するアミンの使用量としては、反応選択性、反応時間の短縮、収率、精製のしやすさを考慮すると、前記パラジウム触媒中のパラジウム原子の1モルに対して、1〜100モルとすることが好ましく、さらに、5〜100モルとすることが好ましく、特に10〜100モルとすることが好ましい。
<混合方法>
本発明においては、前記有機化合物を、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン存在下で水素と作用させることで反応させる。この際、各成分が十分接触できるように混合してやればよい。これら成分を混合する方法としては、特に制限されるものではなく、例えば、前記有機化合物、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン、反応溶媒の全てを反応容器に仕込んでから反応容器内を水素ガスで置換し、撹拌混合する方法が挙げられる。また、前記有機化合物、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン、ギ酸アンモニウムのようなパラジウム触媒と反応して水素を発生させる化合物、及び反応溶媒の全てを反応容器内に仕込んでから撹拌混合する方法が挙げられる。さらには、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン、ギ酸アンモニウムのようなパラジウム触媒と反応して水素を発生させる化合物、及び反応溶媒の混合溶液に前記有機化合物(反応溶媒に溶解したものでもよい)を加えて撹拌混合する等の方法が挙げられる。
<反応溶媒>
前記の通り、本発明において、選択的に脱ベンジル化反応を行う場合には、反応溶媒を使用することが好ましい。反応溶媒は、脱ベンジル化の反応を阻害しないものであって、有機化合物、窒素原子を1つ有するアミンを溶解するものを使用することが好ましい。好ましい反応溶媒を例示すれば、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、プロパノール、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。
また、反応溶媒を使用した場合、急激な反応を抑制し、安定して脱ベンジル化反応を行うためには、前記有機化合物100質量部に対して、100〜10000質量部の反応溶媒を使用することが好ましい。
<反応温度>
本発明において、反応温度は、前記有機化合物の溶解性、反応溶媒の融点、沸点、前記窒素原子を1つ有するアミンの沸点、反応時間、反応選択性等を考慮して適宜決定してやればよい。反応温度を低温とすると、一般的に反応選択性は向上するが反応時間が長くなる傾向にある。一方、反応温度を高温とすると、一般的に反応時間は短くなるが反応選択性は低くなる傾向にある。そのため、反応温度は、好ましくは−30℃以上50℃以下であり、さらに好ましくは−15℃以上30℃以下であり、特に好ましくは0℃以上30℃以下である。
<反応時間>
本発明において、反応時間は前記有機化合物の転換率を確認して適宜決定すればよい。ただし、前記の反応条件であれば、反応時間は、好ましくは0.1〜48時間、より好ましくは0.1〜24時間、特に好ましくは0.1〜10時間である。なお、この反応時間は、前記有機化合物を、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン、および水素存在下、設定した反応温度において混合する時間を指すものである。
<精製工程>
反応終了後は、以下の方法により脱ベンジル化された化合物を単離してやればよい。具体的には、分液操作、蒸留、カラムクロマトグラフィー、再結晶等の方法により、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物を純度99%以上で単離することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
容量10Lのゴム風船を結合した1L四つ口ガラスフラスコに、国際公開2015/002038号パンフレットの実施例3に記載の方法で得られた下記式(4)
Figure 2017197484
で示される二重結合およびベンジルオキシ基を有する有機化合物10.0g(22.3mmol)、ピリジン2.65g(33.4mmol)、テトラヒドロフラン300ml、およびメタノール60mlを加え、25℃で撹拌溶解させた後、市販の5質量%パラジウム担持カーボン(50wt%含水品)10.0g(パラジウムとして3.34mmol)を加え、ゴム風船およびフラスコ内を水素ガスで置換し、撹拌混合した。1L四つ口ガラスフラスコ内は絶えず水素ガスが供給されるようにしており、少なくも式(4)で示される有機化合物1モルに対して、1モル以上の水素ガスを供給した。2時間後、固体を濾別し、溶媒を除去し、シリカゲルクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム)により精製することで、下記式(5)
Figure 2017197484
で示される脱ベンジル化された二重結合を有する化合物7.43g(20.75mmol)を白色固体として得た。収率は93%、反応後の選択率は94.8%であった。なお、この選択率は前記式(5)で示される脱ベンジル化された二重結合を有する化合物および前記式(5)の有する二重結合が水素化されてしまった化合物のHPLC面積の合計値に対する前記式(5)で示される脱ベンジル化された二重結合を有する化合物のHPLC面積が占める割合である。
得られた脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物の元素分析値は、C:83.71%、H:7.33%であって、C2526の計算値であるC:83.76%、H:7.31%と良く一致した。
また、プロトン核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、δ0.5〜5.0ppm付近にアルキル基、アルキレン基およびアルコキシ基に基づく15Hのピーク、δ5.0〜9.0ppm付近にアロマティックおよび二重結合に基づく10Hのピークを示した。
さらに、13C−核磁気共鳴スペクトルを測定したところ、δ110〜160ppm付近に芳香環の炭素に基づくピーク、δ20〜80ppmにアルキル基およびアルキレン基の炭素に基づくピークを示した。上記の結果から脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物の構造を決定した。
実施例2(実施例1のスケールアップ)
前記式(4)で示される有機化合物の質量を100.0g(223.0mmol)にスケールアップした以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する化合物74.6g(208.3mmol)を白色固体として得た。収率は93%、反応後の選択率は94.9%であった。
実施例3
実施例1の水素ガスでの置換の替わりにギ酸アンモニウム2.11g(33.45mmol、パラジウム触媒と反応することで、前記式(4)で示される有機化合物の1.5モル倍量の水素が生成される)を加え、反応時間を4時間とした以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物7.42g(20.72mmol)を白色固体として得た。収率は93%、反応後の選択率は94.6%であった。
実施例4(実施例3のスケールアップ)
前記式(4)で示される有機化合物の質量を100.0g(223.0mmol)にスケールアップした以外は、実施例3と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する化合物74.7g(208.6mmol)を白色固体として得た。収率は93%、反応後の選択率は95.1%であった
実施例5
実施例1のピリジンをプロピルアミンに替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物7.27g(20.30mmol)を白色固体として得た。収率は89%、反応後の選択率は90.6%であった。
実施例6
実施例1のピリジンをジエチルアミンに替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。
反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物6.95g(19.41mmol)を白色固体として得た。収率は87%、反応後の選択率は88.5%であった。
実施例7
実施例1のピリジンを2−メチルピリジンに、反応時間を20時間に替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物6.87g(19.18mmol)を白色固体として得た。収率は86%、反応後の選択率は87.0%であった。
実施例8
実施例1の反応温度を5℃に、反応時間を5時間替えた以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物7.83g(21.86mmol)を白色固体として得た。収率は97%、反応後の選択率は98.5%であった。
実施例9
前記式(4)で示される化合物の替わりに、国際公開2015/002038号パンフレットの実施例7に記載の方法で得られた下記式(6)
Figure 2017197484
を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、下記式(7)
Figure 2017197484
で示される脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物8.20g(16.39mmol)を白色固体として得た。収率は96%、反応後の選択率は97.2%であった。
実施例10
前記式(4)で示される化合物の替わりに、国際公開2015/002038号パンフレットの実施例3に記載の方法で得られたボロン酸エステル及び実施例7に記載の方法で得られたブロモ化合物より合成した下記式(8)
Figure 2017197484
を用いた以外は、実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、下記式(9)
Figure 2017197484
で示される脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物8.06g(17.07mmol)を白色固体として得た。収率は96%、反応後の選択率は97.7%であった。
比較例1
ピリジンを加えなかった以外は実施例1と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、二重結合の水素化も同時に進行してしまい、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物は0.73g(2.04mmol)しか得られなかった。収率は9.1%、反応後の選択率は9.4%であった。
比較例2
ピリジンを加えなかった以外は実施例3と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、過剰に発生した水素によって二重結合の水素化も同時に進行してしまい、脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物は4.24g(11.84mmol)しか得られなかった。収率は53%、反応後の選択率は54.4%であった。
参考例(比較例3)
反応に用いる水素量を調節するため、加えるギ酸アンモニウム量を1.41g(22.3mmol、パラジウム触媒と反応することで、前記式(4)で示される有機化合物の1モル倍量の水素が生成される)とした以外は比較例2と同様に反応を行った。脱ベンジル化された二重結合を有する有機化合物が7.36g(11.84mmol)得られた。収率は92%、反応後の選択率は93.1%であった。
比較例4(比較例3のスケールアップ)
前記式(4)で示される有機化合物の質量を100.0g(223.0mmol)にスケールアップした以外は、比較例3と同様に反応を行った。反応液を精製したところ、未反応の前記式(4)で示される化合物が残存する一方、二重結合の水素化も同時に進行してしまった化合物も生成しており、脱ベンジル化された二重結合を有する化合物48.7g(136.1mmol)を白色固体として得たが、収率は61%、反応後の選択率は65.2%であり、比較例3との再現性は得られなかった。
Figure 2017197484
比較例3、4から明らかな通り、比較例においては、水素の供給量を制御し易いギ酸アンモニウムを使用した場合であっても、収率がばらつくことが分かる。これに対して、実施例3、4から明らかな通り、実施例では収率にばらつきがなく、安定していることが分かる。さらに、実施例1、2から明らかな通り、供給量の制御が難しい水素ガスを使用した場合であっても、実施例は収率が安定していることが分かる。

Claims (7)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2017197484
    (式中、
    は、ベンジルオキシ基を有する基であり、
    、R、及びRは、水素原子、又は二重結合と炭素原子で結合する有機基であり、但し、R、R、及びRの少なくとも2つは該有機基であり、また、RとR、及びRとRとは、互いに結合して環を形成してもよく、該環は置換基を有していてもよい。)
    で表わされる有機化合物を、パラジウム触媒、窒素原子を1つ有するアミン存在下で水素と作用させることにより、保護基であるベンジル基を選択的に水素化することを特徴とする脱ベンジル化方法。
  2. 前記一般式(1)で示される有機化合物が、下記一般式(2)
    Figure 2017197484
    (式中、
    、R、及びRは、前記一般式(1)と同義であり、
    は、ベンジルオキシ基であり、
    は、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であり、それぞれ環を形成する原子数が3〜14であり、該置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環を形成してもよく、
    は、置換基を有していてもよいアルキレン基、脂肪族炭化水素環基、芳香族環基、又は複素環基であり、該アルキレン基は炭素数が1〜8であり、また、該環基はそれぞれ環を形成する原子数が3〜14であり、該置換基が複数存在する場合には、隣接する置換基同士が結合して、置換基を有していてもよい脂肪族炭化水素環、芳香族環、又は複素環を形成してもよく
    lは、0〜3の整数であり、
    mは、lが1以上の場合には、1以上、Zの該環基を構成する炭素数、又はアルキレン基の炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数であり、lが0の場合には、1以上、Zの該環基を構成する炭素数の2倍に1を加えた数以下の整数である。)
    で表わされる有機化合物であることを特徴とする請求項1記載の脱ベンジル化方法。
  3. 前記一般式(2)で示される有機化合物において、式中、
    が、置換基を有していてもよい芳香族環基であり、該芳香族環基を形成する環の原子数が5〜14であり、
    とRとは、互いに結合して環を形成し、RとRとが結合する二重結合の炭素原子を含む該環の原子数が4〜20であり、該環は置換基を有していてもよく、
    は、水素原子であることを特徴とする請求項2記載の脱ベンジル化方法。
  4. 前記一般式(2)で示される有機化合物が、下記一般式(3)
    Figure 2017197484
    (式中、
    、R、及びRは、前記一般式(1)におけるものと同義であり、
    は、前記一般式(2)におけるものと同義であり、
    、及びRは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のハロアルキル基、炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜12の置換アミノ基、炭素数1〜10の環状アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ホルミル基、ヒドロキシカルボニル基、炭素数2〜7のアルキルカルボニル基、炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、炭素数7〜11のアラルキル基、炭素数7〜11のアラルコキシ基、炭素数6〜12のアリールオキシ基、炭素数6〜14のアリール基、炭素数4〜12の複素環基、炭素数1〜6のアルキルチオ基、炭素数3〜8のシクロアルキルチオ基、炭素数6〜10のアリールチオ基、又は炭素数4〜12のヘテロアリールチオ基であるか、
    、及びRが複数存在する場合、隣接するR、又はR同士が結合して環を形成してもよく、該環を形成する場合、R、又はRが結合する炭素原子を除く該環の原子数は1〜20であり、該環は置換基を有していてもよく、
    nは、1〜5の整数であり、oは、0〜4の整数であり、pは、0〜5の整数である。)
    で表わされる有機化合物である請求項2又は3に記載の脱ベンジル化方法。
  5. 前記窒素原子を1つ有するアミンが、炭素数3〜6の第1級脂肪族アミン、炭素数3〜8の第2級脂肪族アミン、炭素数3〜12の第3級脂肪族アミン、炭素数4〜8の複素環アミンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンである請求項1〜4の何れかに記載の脱ベンジル化方法。
  6. 前記窒素原子を1つ有するアミンが、プロピルアミン、ブチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ピリジン、及び2−メチルピリジンからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミンである請求項1〜5の何れかに記載の脱ベンジル化方法。
  7. 前記有機化合物のベンジルオキシ基1モル対して、前記パラジウム触媒中のパラジウムのモル数を0.01〜10モルとし、前記窒素原子を1つ有するアミンのモル数を1.0〜100モルとすることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の脱ベンジル化方法。
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