JP2017196624A - 金型、金型装置およびワークの冷却方法 - Google Patents

金型、金型装置およびワークの冷却方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することが可能な金型を提供する。
【解決手段】この金型1では、加熱されたワークWをプレスした状態で冷却を行うための金型1であって、ワークWを冷却する水が貯留される凹部11が成形面に形成され、ワークWの全体が凹部11の内側空間S内に配置される下型10と、下型10の凹部11に対応する凸部21が成形面に形成された上型20と、を備える。金型1では、下型10および上型20には、水を凹部11の内側空間Sに供給する水供給通路部12および22がそれぞれ形成されており、凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出する通路部1cおよび上型回収通路部23が形成されている。
【選択図】図13

Description

本発明は、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で焼き入れを行うための金型、その金型を備える金型装置、および、その金型を用いたワークの冷却方法に関する。
従来、加熱されたワークをプレスした状態で焼き入れを行うための金型が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1では、加熱された金属板材をプレス成型する熱間プレス装置が開示されている。この熱間プレス装置では、上型または下型のいずれか一方に金型の成形面に水などの冷却媒体を噴出する噴出孔が設けられており、噴出孔から噴出された冷却媒体により、加熱されたプレス加工後の成形品がプレスされた状態で強制冷却される。
特開2005−169394号公報
しかしながら、上記特許文献1の熱間プレス装置では、プレス加工後の成形品が配置された空間に冷却媒体が貯留される際に、空気が成形品が配置された空間から排出されずに滞留することによって、空気が成形品に接触し続ける場合があると考えられる。この場合、空気が接触した部分においては冷却媒体による冷却が十分に行われないため、成形品を均一に冷却することが困難になる。なお、加熱された成形品(ワーク)が均一に冷却されていない場合には、成形品(ワーク)に硬度差などが発生してしまう。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することが可能な金型、その金型を備える金型装置、および、その金型を用いたワークの冷却方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における金型は、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却を行うための金型であって、ワークを冷却する液体冷媒が貯留される凹部が成形面に形成され、ワークの全体が凹部の内側空間内に配置される下型と、下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型と、を備え、下型または上型の少なくともいずれかには、液体冷媒を凹部の内側空間に供給する冷媒供給通路部が形成されており、凹部の内側空間内の空気を上方に排出する空気逃がし通路部が形成されている。なお、本発明において、「成形面」は、上型および下型において互いに対向する面であり、ワークと接触してプレスまたは拘束が行われる面である。
この発明の第1の局面による金型では、上記のように、下型の凹部をワークの全体が凹部の内側空間内に配置されるように構成し、かつ、下型または上型の少なくともいずれかに、液体冷媒を凹部の内側空間に供給する冷媒供給通路部を形成する。これにより、ワーク全体を液体冷媒に確実に浸漬させることができるとともに、空気がワークに接触するのを抑制することができる。また、金型に、凹部の内側空間内の空気を上方に排出する空気逃がし通路部を形成することによって、プレスまたは拘束された状態のワークの全体が内側空間内に配置された凹部に液体冷媒が満されるのに伴って、空気逃がし通路部を介して凹部の内側空間内の空気を上方に排出することができるので、凹部の内側空間内に空気が滞留している場合と異なり、ワーク表面への液体冷媒の供給が妨げられることもない。これらの結果、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することができる。
この発明の第2の局面における金型装置は、第1の局面における金型と、金型の冷媒供給通路部に液体冷媒を供給するためのポンプと、ポンプを制御することによって、液体冷媒の供給を制御する制御部と、を備える。
この発明の第2の局面による金型装置は、第1の局面における金型を備えることによって、第1の局面と同様に、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することができる。また、制御部により液体冷媒の供給を制御することによって、空気逃がし通路部を介して凹部の内側空間内の空気を上方に排出しつつ、凹部内の液体冷媒の流れを調整することができる。これにより、液体冷媒によるワークの冷却を確実に行うことができる。
この発明の第3の局面におけるワークの冷却方法では、下型の成形面に形成された凹部の内側空間内にワークの全体を配置し、下型と、下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型とを備える金型によりワークをプレスまたは拘束し、下型または上型の少なくともいずれかに形成された冷媒供給通路部を介して、ポンプにより液体冷媒を凹部の内側空間に供給するとともに、空気逃がし通路部を介して、凹部の内側空間内の空気を上方に排出し、凹部に満たされた液体冷媒内に、加熱されたワークの全体を浸漬させることによってワークを冷却する。なお、「下型の成形面に形成された凹部の内側空間内にワークの全体を配置」する工程と、「下型と、下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型とを備える金型によりワークをプレスまたは拘束」する工程と、「下型または上型の少なくともいずれかに形成された冷媒供給通路部を介して、ポンプにより液体冷媒を凹部の内側空間に供給するとともに、空気逃がし通路部を介して、凹部の内側空間内の空気を上方に排出」する工程との順序は、上記記載された順序に特に限定されない。また、金型によりワークをプレスまたは拘束」する工程では、変形させる必要のない部分または拘束する必要のない部分を、金型によりプレスまたは拘束しなくてもよい。つまり、ワークの全体を金型によりプレスまたは拘束する必要はなく、ワークの一部のみを金型によりプレスまたは拘束してもよい。
この発明の第3の局面によるワークの冷却方法では、下型または上型の少なくともいずれかに形成された冷媒供給通路部を介して、ポンプにより液体冷媒を凹部の内側空間に供給するとともに、空気逃がし通路部を介して、凹部の内側空間内の空気を上方に排出し、凹部に満たされた液体冷媒内に、加熱されたワークの全体を浸漬させることによってワークを冷却する。これにより、上記第1の局面と同様に、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することができる。また、ポンプにより液体冷媒を凹部の内側空間に供給することによって、内側空間における空気の排出と液体冷媒の流速の制御とを行うことができるので、ワークをより効果的に冷却することができる。
本発明によれば、上記のように、加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークを均一に冷却することが可能な金型、その金型を備える金型装置、および、その金型を用いたワークの冷却方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態による金型装置(金型)の斜視図である。 本発明の第1実施形態による金型装置のブロック図である。 本発明の第1実施形態による金型における下型の平面図である。 図3の600−600線に沿った断面図である。 図3の610−610線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による金型における上型の平面図である。 図6の620−620線に沿った断面図である。 図6の630−630線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による金型における底面および突出面の状態を拡大して示した平面図である。 図9の640−640線に沿った断面図である。 本発明の第1実施形態による金型装置におけるワークの冷却方法のうちワークをプレスまたは拘束する前の状態を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による金型装置におけるワークの冷却方法のうちプレスまたは拘束された状態のワークの冷却を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態による金型装置におけるワークの冷却方法を説明するための拡大断面図である。 本発明の第2実施形態による金型における下型の平面図である。 本発明の第2実施形態による金型における上型の平面図である。 図14および図15の650−650線に対応する金型の断面図である。 本発明の第3実施形態による金型における下型の平面図である。 本発明の第3実施形態による金型における上型の平面図である。 図17および図18の660−660線に対応する金型の断面図である。 図17および図18の670−670線に対応する金型の断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例による金型における下型の平面図である。 本発明の第3実施形態の変形例による金型の断面図である。 本発明の変形例による金型装置のブロック図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図10を参照して、本発明の第1実施形態による金型装置100の構成について説明する。
(金型装置の構成)
第1実施形態による金型装置100は、図1に示すように、加熱されたワークWを挟み込んだ状態で、水を直接的にワークWに接触させることにより、ワークWを急速に冷却して焼き入れるためのいわゆるプレスクエンチ装置である。なお、水は、特許請求の範囲の「液体冷媒」の一例である。
ここで、ワークWは、平面的に見てX方向に長い矩形状の板部材であり、所定の平板形状に予め成形されている。なお、ワークWにおいて、上下方向(Z方向)の厚みはt(図5参照)であり、X方向の長さはL1(図4参照)であり、Y方向の長さはL2(図5参照)である。
ワークWは、Alめっき鋼板、Znめっき鋼板、高強度鋼板、普通鋼などの鋼板から構成されている。また、ワークWは、予め、高周波加熱、誘導加熱、通電加熱および炉内での加熱などにより、マルテンサイト変態点(マルテンサイト変態を生じさせることが可能な最低温度)よりも高い温度に加熱されることによってオーステナイト化された状態で、金型装置100に搬送される。
この金型装置100は、図2に示すように、金型1と、供給ポンプ2と、吸引ポンプ3と、制御部4と、水タンク5とを備えている。供給ポンプ2は、水タンク5から金型1に水を供給する機能を有する。吸引ポンプ3は、負圧により吸引力を発生させることによって、金型1から水および(または)空気を回収して、水タンク5に水を戻す機能を有する。制御部4は、供給ポンプ2および吸引ポンプ3を制御することによって、金型1への水の供給制御および金型1からの水の回収制御を行うように構成されている。なお、供給ポンプ2は、特許請求の範囲の「ポンプ」の一例である。
金型1は、図1に示すように、固定された下型10と、上下方向(Z方向)に移動可能な上型20とを含んでいる。金型1では、下型10にワークWが配置された状態で上型20が下型10に向かって下方(Z2方向)に移動されることによって、下型10と上型20との間にワークWが挟み込まれる。また、下型10および上型20には、供給ポンプ2に供給チューブ6を介して接続される複数の供給接続部30と、吸引ポンプ3に吸引チューブ7を介して接続される複数の回収接続部40とが接続されている。
ここで、第1実施形態では、図3〜図5に示すように、下型10の上型20と対向する部分には、下型10の上面(最もZ1側に位置する面)10aから下方に窪む凹部11が形成されている。この凹部11は、上方(Z1側)から平面的に見て、矩形状に形成されている。また、図5に示すように、上面10aから凹部11の底面11aまでの上下方向の長さ(凹部11の深さD)は、ワークWの上下方向の厚みtよりも大きい。また、図4に示すように、凹部11のX方向の長さL3は、ワークWのX方向の長さL1よりも大きく、かつ、図5に示すように、凹部11のY方向の長さL4は、ワークWのY方向の長さL2よりも大きい。この結果、図1および図3に示すように、凹部11は、内側空間S内にワークWの全体を配置可能なように形成されている。
また、図3〜図5に示すように、下型10には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部12と、凹部11の内側空間S内の水を回収するための複数の下型回収通路部13とが設けられている。複数の水供給通路部12は、図4および図5に示すように、凹部11の底面11aに設けられた開口12aと、複数の開口12aの各々から下方に延びる第1供給通路部12bと、第1供給通路部12bに接続され、下型10の外側面10bまで水平方向(X−Y平面に沿った方向)に延びる第2供給通路部12cとを含んでいる。同様に、複数の下型回収通路部13は、凹部11の底面11aに設けられた開口13aと、複数の開口13aの各々から下方に延びる第1下型回収通路部13bと、第1下型回収通路部13bに接続され、下型10の外側面10bまで水平方向に延びる第2下型回収通路部13cとを含んでいる。
図3に示すように、水供給通路部12の開口12a(図1および図3において黒円で図示する部分)は、凹部11の底面11aのうち、ワークWが配置される領域(成形面F1)に複数(5個)分散して形成されている。また、複数の開口12aは、Y方向の略中央に並ぶように形成されているとともに、X方向に複数(5個)並ぶように形成されている。一方、下型回収通路部13の開口13a(図1および図3において白円で図示する部分)は、凹部11の底面11aのうち、ワークWが配置される領域を取り囲むように複数(16個)形成されている。つまり、開口13aは、凹部11の底面11aにおいて、開口12aよりも外側に形成されている。なお、図1および図3において、理解容易のため、水供給通路部12の開口12aを黒円で、下型回収通路部13の開口13aを白円でそれぞれ図示しているものの、実際は、開口12aと開口13aとは同一の円形開口である。以降、図6、図14、図15、図17、図18および図21においても同様である。
また、図5に示すように、第2供給通路部12cの各々は、下型10の外側面10bにおいて、供給接続部30のいずれかに接続されている。また、第2下型回収通路部13cの各々は、下型10の外側面10bにおいて、回収接続部40のいずれかに接続されている。これにより、下型10は、供給チューブ6、供給接続部30および水供給通路部12を介して、水が下型10の凹部11の内側空間Sに噴出されて供給されるように構成されている。また、凹部11の内側空間Sの水が、下型回収通路部13、回収接続部40および吸引チューブ7を介して、金型1の外部に回収されるように構成されている。
また、図3〜図5に示すように、下型10において、凹部11の外側には、凹部11の全周を囲む周状の排出溝14が形成されている。この排出溝14は、下方に窪むように形成されており、凹部11の内側空間Sに供給された水の一部を一時的に貯留する機能を有している。なお、上面10aから排出溝14の底面14aまでの上下方向(Z方向)の長さ(排出溝14の深さ)は、凹部11の深さDよりも小さい。
また、下型10には、水を排出溝14から回収するための複数の排出溝回収通路部15が設けられている。複数の排出溝回収通路部15は、排出溝14の底面14aに設けられた開口15aと、複数の開口15aの各々から下方に延び、下型回収通路部13の第2下型回収通路部13cに接続される第1排出溝回収通路部15bとを含んでいる。この結果、排出溝14と排出溝回収通路部15とにより、凹部11の内側空間Sに供給された水の一部が排水される。
また、排出溝14の外側である下型10の外端部近傍には、排出溝14の全周を囲む枠状のシール部材16が配置されている。このシール部材16は、下型10と上型20とがワークWを拘束した状態で、上型20の下面20aに当接することによって、凹部11の内側空間Sを含む下型10と上型20との間の空間から水が漏れないようにするために設けられている。
また、図6〜図8に示すように、上型20の下型10と対向する部分には、上型20の下面20aから上方に突出する凸部21が形成されている。この凸部21は、上方から平面的に見て、矩形状に形成されている。また、図4および図5に示すように、凸部21のX方向の長さL5は、ワークWのX方向の長さL1よりも大きく、かつ、凹部11のX方向の長さL3よりも小さい。また、凸部21のY方向の長さL6は、ワークWのY方向の長さL2よりも大きく、かつ、凹部11のY方向の長さL4よりも小さい。
また、図6〜図8に示すように、上型20には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部22と、凹部11の内側空間S内の水および空気を回収するための複数の上型回収通路部23とが設けられている。複数の水供給通路部22は、凸部21の突出面(凸部21の下面)21aに設けられた開口22aと、複数の開口22aの各々から上方に延びる第1供給通路部22bと、第1供給通路部22bに接続され、上型20の外側面20bまで水平方向に延びる第2供給通路部22cとを含んでいる。同様に、複数の上型回収通路部23は、凸部21の突出面21aに設けられた開口23aと、複数の開口23aの各々から上方に延びる第1上型回収通路部23bと、第1上型回収通路部23bに接続され、上型20の外側面20bまで水平方向に延びる第2上型回収通路部23cとを含んでいる。なお、上型回収通路部23、第1上型回収通路部23bおよび第2上型回収通路部23cは、それぞれ、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」、「第1上型通路部」および「第2上型通路部」の一例である。
また、第1実施形態では、上型回収通路部23は、ワークWよりも上方に設けられており、その結果、金型1では、上型回収通路部23により、空気を上方に排出することが可能である。
図6に示すように、水供給通路部22(黒円で図示する部分)は、水供給通路部12に対応するように、ワークWが配置される領域(成形面F2)に複数(5個)分散して形成されている。また、上型回収通路部23の開口23a(白円で図示する部分)は、ワークWが配置される領域を取り囲むように複数(16個)形成されている。つまり、開口23aは、開口22aよりも外側に形成されている。
また、上型10には、複数の排出溝回収通路部15に対応する複数の上型回収通路部24が設けられている。複数の上型回収通路部24は、上型20の下面20aに設けられた開口24aと、複数の開口24aの各々から上方に延び、上型回収通路部23の第2上型回収通路部23cに接続される第1回収通路部24bとを含んでいる。
また、第2供給通路部22cおよび第2上型回収通路部23cは、上型20の外側面20bにおいて、供給接続部30およびに回収接続部40にそれぞれ接続されている。これにより、上型20は、下型10と同様に、供給チューブ6、供給接続部30および水供給通路部22を介して、水が凹部11の内側空間Sに噴出されて供給されるように構成されている。また、凹部11の内側空間Sの水および空気が、上型回収通路部23、回収接続部40および吸引チューブ7を介して、金型1の外部に回収されるように構成されている。
また、第1実施形態では、図4および図5に示すように、下型10と上型20とがワークWを挟み込んでプレスまたは拘束した状態において、下型10の凹部11の内側面11bと、上型20の凸部21の外側面21bとの間には、通路部1cが形成されている。この通路部1cは、凸部21を囲むように凸部21の全体に亘って周状に形成されている。また、通路部1cは、ワークWよりも上方に位置しており、その結果、金型1では、通路部1cにより、空気を上方に排出することが可能である。なお、通路部1cは、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」の一例である。
また、図9および図10に示すように、凹部11の底面11aおよび凸部21の突出面21aには、略全体に亘って複数の微小突起1dが所定の間隔を隔てて設けられている。金型1では、微小突起1dの間を水および空気が流通可能なように構成されている。また、凹部11の底面11aに形成された複数の微小突起1dの突起面によって、ワークWと接触する下型10の成形面F1が構成されている。同様に、凸部21の突出面21aに形成された複数の微小突起1dの突起面によって、ワークWと接触する上型20の成形面F2が構成されている。
(金型装置を用いたワークの冷却)
次に、図2および図10〜図13を参照して、本発明の第1実施形態による金型装置100を用いたワークWの冷却方法について説明する。
まず、図示しない加熱装置を用いてワークWを加熱することによって、マルテンサイト変態点(またはベイナイト)変態点よりも高い温度に昇温させて、ワークWの組織をオーステナイト組織にする。そして、図11に示すように、加熱したワークWを金型装置100の下型10における、凹部11の底面11aに配置する。これにより、加熱されたワークWが凹部11の内側空間S内に配置される。なお、この際、凹部11の底面11aに複数の微小突起1d(図10参照)が形成されていることによって、ワークWと下型10との接触に起因するワークWの冷却が抑制される。
その後、上型20を下方に移動させることによって、図12に示すように、下型10と上型20とでワークWを挟み込む。そして、上型20によりワークWを軽圧下するか、または、下型10と上型20とが所定の微小間隔を隔てて保持されるように、上型20の移動を停止させる。この際においても、凹部11の底面11aおよび凸部21の突出面21aに複数の微小突起1dが形成されていることによって、ワークWと下型10および上型20との接触に起因するワークWの冷却が抑制される。また、この際、シール部材16により、下型10と上型20との間がシールされる。また、制御部4(図2参照)の制御に基づいて供給ポンプ2により、金型1に水が供給される。
これにより、下型10の水供給通路部12と上型20の水供給通路部22とを介して、ワークWに水が噴出されて、凹部11の内側空間Sに水が供給される。この際、水および空気は、ワークWと下型10との間およびワークWと上型20との間を、微小突起1d間に形成された流路内を移動する。この結果、図13に示すように、凹部11の内側空間Sの空気は、密度が空気よりも大きい水により上方に押し出されることによって、上型20の上型回収通路部23と通路部1cとを上方に移動する。この結果、空気は、凹部11の内側空間Sから上方に排出される。そして、水は、凹部11の内側空間Sを満たし、一部が通路部1cを通過して排出溝14まで到達する。
また、所定のタイミングで、制御部4により吸引ポンプ3が駆動される。これにより、上型20の上型回収通路部23に移動した空気は、水と共に吸引ポンプ3に回収される。また、通路部1cに移動した空気は、下型10の排出溝回収通路部15および上型20の上型回収通路部24から水と共に吸引ポンプ3に回収される。なお、吸引ポンプ3の駆動のタイミングによっては、一部の空気は、下型10の下型回収通路部13からも水と共に吸引ポンプ3に回収される。そして、凹部11の内側空間Sから空気が排出されることによって、凹部11の内側空間Sは水で満たされる。ここで、シール部材16に囲まれた下型10と上型20との間が、水の漏れが抑制される閉空間になるので、制御部4による水の供給制御および回収制御を適切に行うことによって、均等な水の流れ(層流)を容易に形成することが可能である。
なお、第1実施形態では、空気が凹部11の内側空間S内に滞留するのが抑制されているため、金型1では、シール性能が機能上要求されない。これにより、金型1では、水がシール部材16を越えて多少外部に漏れてもよい。この結果、シールを厳密に確保するために金型1でのシール構造が複雑になることと、複雑なシール構造を金型に設けるためのコストが増加することとを共に抑制することが可能である。
この結果、凹部11の内側空間S内において、金型1にプレスまたは拘束された状態のワークWの表面に、空気に妨げられることなく水が供給される。これにより、ワークWの全体が水に浸漬することによって、ワークWの全体が略均一に急速に冷却(急冷)される。つまり、ワークWに焼き入れが行われる。これにより、急冷に起因する変形がワークWに発生するのを抑制しつつ、ワークWの強度(硬度)が略均一に向上する。
そして、ワークWの冷却終了後、下型10の下型回収通路部13および排出溝回収通路部15から、下型10と上型20との間の閉空間の水が排出される。なお、水を用いて冷却されるため、ワークWの冷却時間は、数秒程度である。最後に、上型20を上方に移動させて、焼入れされたワークWが金型1から取り出される。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、下型10の凹部11をワークWの全体が凹部11の内側空間S内に配置されるように構成し、かつ、下型10および上型20に、水を凹部11の内側空間Sに供給する水供給通路部12および22を形成する。これにより、ワークW全体を水に確実に浸漬させることができるとともに、空気がワークWに接触するのを抑制することができる。また、金型1に、凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出する通路部1cおよび上型回収通路部23を形成することによって、プレスまたは拘束された状態のワークWの全体が内側空間S内に配置された凹部11に水が満されるのに伴って、通路部1cおよび上型回収通路部23を介して凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出することができるので、凹部11の内側空間S内に空気が滞留している場合と異なり、ワークWの表面への水の供給が妨げられることもない。これらの結果、加熱されたワークWをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークWを均一に冷却することができる。また、上型20の上型回収通路部23に移動した空気を、水と共に吸引ポンプ3に回収するとともに、通路部1cに移動した空気を、下型10の排出溝回収通路部15および上型20の上型回収通路部24から水と共に吸引ポンプ3に回収する。これにより、空気が内側空間Sに移動する(戻る)のを確実に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、通路部1cを下型10と上型20との間に形成することによって、下型10と上型20とによりワークWをプレスまたは拘束した状態で、空気を上方に排出可能な通路部1cを金型1に容易に形成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、上型回収通路部23を上型20の凸部21に形成することによって、空気が凹部11の内側空間Sにおいて上方に移動して上型20とワークWとの間に滞留したとしても、上型20の凸部21に設けられた上型回収通路部23を介して、滞留した空気を凹部11の内側空間Sから排出することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、通路部1cを、下型10の凹部11の内側面11bと上型20の凸部21の外側面21bとの間に形成する。これにより、下型10の凹部11の内側空間Sに配置されたワークWを上型20の凸部21でプレスまたは拘束しつつ、空気を上方に排出可能な通路部1cを金型1に容易に形成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、上型回収通路部23が、凸部21における成形面F2から上方に延びる第1上型回収通路部23bと、第1上型回収通路部23bに接続され、水平方向に上型20の外側面20bまで延びる第2上型回収通路部23cとを含む。これにより、第1上型回収通路部23bにより、上型20とワークWとの間に滞留した空気を容易に上方に移動させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下型10において、下型回収通路部13の開口13aを、水供給通路部12の開口12aよりも外側に形成する。また、上型20において、上型回収通路部23の開口23aを、水供給通路部22の開口22aよりも外側に形成する。これにより、開口12aおよび22aから凹部11の内側空間S内に水を供給しつつ、開口12aおよび22aよりも外側に形成された開口13aおよび23aから凹部11の内側空間S内の水を回収することができる。これにより、内側から外側に向かう流れを容易に形成することができるので、凹部11の内側空間S内に均等な水の流れ(層流)を容易に形成して、内側空間S内での水の滞留を抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、水供給通路部12および22を、下型10および上型20の各々に複数設けることによって、凹部11の内側空間Sに水を広範囲に、かつ、迅速に供給することができる。また、水供給通路部12および22を、下型10および上型20にそれぞれ設けることによって、下型10または上型20の一方にのみ水供給通路部を設ける場合と異なり、ワークWの上面および下面に略均等に水を接触させることができるので、ワークWの全体をより均一に急冷することができる。
また、第1実施形態では、複数の水供給通路部12の開口12aを、平面視において、凹部11のワークWが配置される領域に分散して形成する。また、複数の水供給通路部22の開口22aを、平面視において、ワークWが配置される領域に分散して形成する。これにより、凹部11の内側空間Sに水をより広範囲に、かつ、より迅速に供給することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下型10の凹部11よりも外側に、凹部11の全周を囲む周状の排出溝14を形成する。これにより、排出溝14により、凹部11の内側空間Sに過剰に供給された水を一時的に貯留することができるので、金型1内から水が漏れ出るのを抑制することができる。この結果、凹部11の内側空間S内の水の流れをより容易に制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下型10に排出溝14の水を回収する排出溝回収通路部15を形成することによって、排出溝14に水が貯留され続けるのを抑制することができるので、凹部11の内側空間S内の水の流れを確実に制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下型10における凹部11よりも外側に、シール部材16を配置することによって、凹部11の内側空間Sを閉空間にすることができるので、外部への水の漏れを抑制して、凹部11の内側空間S内の水の流れを確実に制御することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、制御部4により水の供給を制御することによって、通路部1cおよび上型回収通路部23を介して凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出しつつ、凹部11内の水の流れを調整することができる。これにより、水によるワークWの冷却を確実に行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、下型10に形成された水供給通路部12および上型20に形成された水供給通路部22を介して、供給ポンプ2により水を凹部11の内側空間Sに供給し、通路部1cおよび上型回収通路部23を介して、凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出し、凹部11に満たされた水内に、加熱されたワークWの全体を浸漬させることによってワークWを冷却する。これにより、ワークWを均一に冷却することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、供給ポンプ2により水を凹部11の内側空間Sに供給することによって、内側空間Sにおける空気の排出と水の流速の制御とを行うことができるので、ワークWをより効果的に冷却することができる。
[第2実施形態]
次に、図2、図14〜図16を参照して、本発明の第2実施形態による金型装置200の構成について説明する。この第2実施形態の金型装置200では、第1実施形態の金型装置100とは水供給通路部および回収通路部の位置を異ならせた例について説明する。なお、第1実施形態の金型装置100と同様の構成については、同一の符号を付し説明を省略する。
(金型装置の構成)
第2実施形態による金型装置200は、図2に示すように、第1実施形態の金型1に替えて金型101を備えている。金型101は、図14〜図16に示すように、固定された下型110と、上下方向(Z方向)に移動可能な上型120とを含んでいる。また、下型110および上型120には、供給ポンプ2に複数の供給接続部30(図16参照)が接続されているとともに、吸引ポンプ3に複数の回収接続部40(図16参照)が接続されている。
また、図14および図16に示すように、下型110には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部112と、凹部11の内側空間S内の水を回収するための複数の下型回収通路部113とが設けられている。同様に、図15および図16に示すように、上型120には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部122と、凹部11の内側空間S内の水および空気を回収するための複数の上型回収通路部123とが設けられている。なお、上型回収通路部123は、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」の一例である。
ここで、第2実施形態では、図14に示すように、下型110において、水供給通路部112の開口112a(黒円で図示する部分)と、下型回収通路部113の開口113a(白円で図示する部分)とが、上方から平面的に見て、凹部11の底面11aに交互に形成されている。具体的には、ワークWと重なる領域(成形面F1)において、開口112aと開口113aとがX方向に交互に配置されている。また、ワークWと重なる領域よりも外側においても、開口112aと開口113aとがX方向およびY方向に交互に配置されている。
同様に、図15に示すように、上型120において、水供給通路部122の開口122a(黒円で図示する部分)と、上型回収通路部123の開口123a(白円で図示する部分)とが、下方から平面的に見て、凸部21の突出面21aに交互に形成されている。具体的には、ワークWと重なる領域(成形面F2)において、開口122aと開口123aとがX方向に交互に配置されている。また、ワークWと重なる領域よりも外側において、開口122aと開口123aとがX方向およびY方向に交互に配置されている。なお、第2実施形態の上型120には、上記第1実施形態と異なり、下型110の排出溝回収通路部15に対応する上型回収通路部は設けられていない。また、第2実施形態の金型装置200のその他の構成および金型装置200を用いたワークWの冷却方法は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記のように、下型110の凹部11を、ワークWの全体が凹部11の内側空間S内に配置されるように構成する。また、下型110および上型120に、水を凹部11の内側空間Sに供給する水供給通路部112および122を形成する。さらに、金型101に、凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出する通路部1cおよび上型回収通路部123を形成する。これにより、第1実施形態と同様に、加熱されたワークWをプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークWを均一に冷却することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、下型110において、水供給通路部112の開口112aと、下型回収通路部113の開口113aとを、上方から平面的に見て(平面視において)、凹部11の底面11aに交互に形成する。また、上型120において、水供給通路部122の開口122aと、上型回収通路部123の開口123aとを、下方から平面的に見て(平面視において)、凸部21の突出面21aに交互に形成する。これにより、水供給通路部112および122から供給された水により押し出された空気が凹部11の内側空間Sに長期間滞留する前に、近傍に位置する下型回収通路部113および上型回収通路部123から早期に回収することができる。これにより、ワークWをより均一に冷却することができる。さらに、水を供給する開口112aおよび122aと水を回収する開口113aおよび123aとが交互に配置されていることによって、水の流速をより均一にすることができる。これにより、凹部11の内側空間S内の水の流れをより容易に制御することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
[第3実施形態]
次に、図2および図17〜図20を参照して、本発明の第3実施形態による金型装置300の構成について説明する。この第3実施形態では、第1実施形態とは異なり、ワークW1の形状が箱状形状である場合における金型201の構成について説明する。
(金型装置の構成)
第3実施形態による金型装置300により焼き入れされるワークW1は、図17〜図20に示すように、箱状形状に成形されている。つまり、ワークW1は、X方向に沿った断面およびY方向に沿った断面が共にU字状に形成されている。なお、ワークW1の外側部の上下方向(Z方向)の長さL7は、凹部11の深さDよりも小さい。これにより、ワークW1の全体が凹部11の内側空間S内に配置されるように構成されている。
第3実施形態による金型装置300は、図2に示すように、第1実施形態の金型1に替えて金型201を備えている。金型201は、図17〜図20に示すように、固定された下型210と、上下方向(Z方向)に移動可能な上型220とを含んでいる。また、下型210および上型220には、供給ポンプ2に複数の供給接続部30(図20参照)が接続されているとともに、吸引ポンプ3に複数の回収接続部40(図20参照)が接続されている。
また、図17、図19および図20に示すように、下型210には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部212と、凹部11の内側空間S内の水を回収するための複数の下型回収通路部213とが設けられている。同様に、図18〜図20に示すように、上型220には、ワークWを冷却するための水を凹部11の内側空間Sに供給するための複数の水供給通路部222と、凹部11の内側空間S内の水および空気を回収するための複数の上型回収通路部223とが設けられている。なお、上型回収通路部223は、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」の一例である。
ここで、第3実施形態では、図17に示すように、下型210において、水供給通路部212の開口212a(黒円で図示する部分)と、下型回収通路部213の開口213a(白円で図示する部分)とは、上方から平面的に見て、凹部11の底面11aに交互に形成されている。具体的には、凹部11の底面11aの成形面F1において、X方向に2つ並ぶ開口212aと、X方向に2つ並ぶ開口213aとが、X方向およびY方向に交互に配置されている。なお、最外の開口212aおよび213aは、ワークW1の上方に延びる側面部と対向する位置に形成されている。
同様に、図18に示すように、上型220において、水供給通路部222の開口222a(黒円で図示する部分)と、上型回収通路部223の開口223a(白円で図示する部分)とは、下方から平面的に見て、凸部21の突出面21aに交互に形成されている。具体的には、凸部21の突出面21aの成形面F2において、X方向に2つ並ぶ開口222aと、X方向に2つ並ぶ開口223aとがX方向に交互に配置されているとともに、突出面21aの周囲近傍の下面20aに、X方向に2つ並ぶ開口222aと、X方向に2つ並ぶ開口223aとがX方向に交互に配置されている。
また、第3実施形態では、第1実施形態と異なり、下型210に排出溝は設けられていない。下型210には、通路部1cを通過して外側に移動した水および空気を回収するための下型回収通路部217が設けられている。なお、第3実施形態の金型装置300のその他の構成および金型装置300を用いたワークWの冷却方法は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記のように、下型210の凹部11を、箱状形状を有するワークW1の全体が凹部11の内側空間S内に配置されるように構成する。また、下型210および上型220に、水を凹部11の内側空間Sに供給する水供給通路部212および222を形成する。また、金型201に、凹部11の内側空間S内の空気を上方に排出する通路部1cおよび上型回収通路部223を形成する。これにより、加熱された箱状形状を有するワークW1をプレスまたは拘束した状態で冷却する際に、ワークW1を均一に冷却することができる。なお、第3実施形態のその他の効果は、第1実施形態および第2実施形態と同様であるので説明を省略する。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、下型10に排出溝14および排出溝回収通路部15を設けるとともに、シール部材16を配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図21の第1実施形態の変形例における下型310のように、排出溝、排出溝回収通路部およびシール部材を設けなくてもよい。また、上記第2実施形態の金型101において、排出溝、排出溝回収通路部およびシール部材を設けなくてもよいし、上記第3実施形態の金型201において、シール部材を設けなくてもよい。なお、金型にシール部材を設けない場合には、金型の外側面(合わせ面)から水が排出される。この際、凹部の内側空間内の空気を確実に上方に排出しつつ、凹部内の液体冷媒の流れを適切に制御するためには、凹部に供給される液体冷媒の流量を十分に大きくして、液体冷媒が金型から十分に溢れるように金型装置を構成するのが好ましい。また、シール部材は、下型ではなく上型に設けてもよい。
また、下型において、水供給通路部の開口の位置、および、下型回収通路部の開口の位置は、上記第1〜第3実施形態の下型の構成に特に限定されない。たとえば、図21の第1実施形態の変形例における下型310のように、Y方向に2つ並ぶ水供給通路部312の開口312aと、Y方向に3つ並ぶ下型回収通路部313の開口313aとが、X方向に交互に配置されるように、下型310を構成してもよい。なお、水供給通路部312および下型回収通路部313は、それぞれ、特許請求の範囲の「冷媒供給通路部」および「回収通路部」の一例である。同様に、上型において、水供給通路部の開口の位置、および、上型回収通路部の開口の位置は、上記第1〜第3実施形態の上型の構成に特に限定されない。この際、上型において、水供給通路部の開口の位置、および、上型回収通路部の開口の位置を、下型における水供給通路部の開口の位置、および、下型回収通路部の開口の位置にそれぞれ対応させてもよいし、対応させなくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」として、通路部1cおよび回収通路部23(123、223)を金型1(101、201)に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、金型に凹部の内側空間内の空気を上方に排出する回収通路部を設けずに、下型の凹部の内側面と上型の凸部の外側面との間に形成された通路部(空気逃がし通路部)のみから凹部の内側空間内の空気を上方に排出するように金型を構成してもよい。なお、この場合、金型は小型で、かつ、金型の形状(ワークの形状)が複雑な形状でない方が、通路部を介して空気を効率的に上方に排出することが可能であるので好ましい。
また、上記第1および第2実施形態では、平板形状に成形されたワークWを用い、上記第3実施形態では、箱状形状に成形されたワークW1を用いた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、下型の凹部の内側空間内にワークを配置可能であれば、ワークの形状は特に限定されない。なお、ワークに対してプレスまたは拘束を行うために、金型の成形面における形状は、ワークの形状に合わせる必要がある。ただし、金型の成形面の全体における形状を、ワークの形状に合わせなくてもよい。つまり、金型の成形面のうち、プレスまたは拘束に寄与する一部の成形面における形状を、ワークの形状に合わせていればよい。
たとえば、図22に示す第3実施形態の変形例に示す金型401のように、ワークW2が断面視において段差形状(絞り形状)を有している場合には、ワークW2の断面形状に合わせて、下型410の凹部411の底面11aに、さらに下方に窪む凹部418を設けるとともに、上型420の凸部421の突出面21aに凹部418に対応するように下方に突出する凸部425を設ける。さらに、空気が滞留しやすい凹部418に空気が滞留するのを抑制するために、開口が凸部425の下面(突出面)に位置する上型回収通路部423を上型420に設ける。これにより、凹部418の内側面と凸部425の外側面との間に、凹部418の内側空間S1内の空気を逃がすための通路部401eが形成される。この結果、凹部418の内側空間S1内の空気は、上型回収通路部423に加えて、通路部401eおよび1cにより上方に排出される。なお、通路部401eおよび上型回収通路部423は、特許請求の範囲の「空気逃がし通路部」の一例である。
また、上記第1〜第3実施形態では、シール部材16を下型10(110、210)の外端部近傍に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、シール部材を下型の外端部近傍ではなく、凹部の外側で、かつ、凹部の近傍である下型の内側に配置してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、水供給通路部12(112、212)および22(122、222)を、凹部11のワークW(W1)が配置される領域に設ける例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、凹部の内側空間に冷媒を供給可能であれば、冷媒供給通路部を凹部のワークが配置される領域の外側に設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、下型および上型の双方に水供給通路部および回収通路部を複数設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、下型または上型のいずれかにのみ水供給通路部および回収通路部を設けてもよい。また、水供給通路部および回収通路部の数および位置は特に限定されない。なお、ワークの形状や大きさに合わせて、適宜、水供給通路部および回収通路部の数および水供給通路部および回収通路部の大きさ(孔径)を調整するのがよい。この際、供給する液体冷媒の流量よりも回収される液体冷媒の流量が小さくなるように、水供給通路部および回収通路部の数および水供給通路部および回収通路部の大きさを調整するのがよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、特許請求の範囲の「液体冷媒」として、水を用いる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、液体冷媒として、水に加えて、多価アルコール類、多価アルコール類水溶液、ポリグリコール、鉱物油、合成エステル、シリコンオイル、フッ素オイル、グリース、水エマルジョンなどを単体、または複数組み合わせたものを用いてもよい。なお、本発明は、温度が低く、かつ、冷却性能が高い液体冷媒を用いる金型装置に特に適している。
また、上記第1〜第3実施形態では、金型装置100(200、300)としてのいわゆるプレスクエンチ装置に、本発明の金型が設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、プレスクエンチ装置以外の金型装置に本発明の金型を用いてもよい。たとえば、加熱されたワークを所定の形状にプレス成型するとともに、プレスした状態でそのまま液体冷媒を用いてワークを冷却する、いわゆるポットプレス(熱間プレス)装置に本発明の金型を用いてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ワークW(W1)が、Alめっき鋼板、Znめっき鋼板、高強度鋼板、普通鋼などの鋼板から構成される例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ワークの材質は特に限定されない。
また、上記第1〜第3実施形態では、金型装置100(200、300)が吸引ポンプ3を備える例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、金型装置に吸引ポンプを設けずに、大気圧で空気逃がし通路部から空気を上方に排出してもよい。この際、金型の形状が複雑な形状である場合などには、空気逃がし通路部を介して空気を確実に上方に排出する観点から、凹部において空気が滞留しやすい位置の上方に空気逃がし通路部を設けることが好ましい。
また、図23に示す変形例の金型装置500のように、下型1に吸引接続部40とは別に、吸引が行われない排水部550を接続してもよい。この排水部550には、下型回収通路部の一部、および、排出溝回収通路部を接続するのが好ましい。また、この排水部550を、金型装置500によるワークの冷却が終了した後において、金型1内の内側空間の水を排出する際に用いてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、ワークW(W1)と接触する凹部11の底面11aおよび凸部21の突出面21aに、略全体に亘って複数の微小突起1dが所定の間隔を隔てて設けることによって、水および空気が微小突起1d間に形成された流路内を移動する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ワークWとが接触する金型の部分に、水および空気が移動可能な複数の溝を設けてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、加熱されたワークWを凹部11の内側空間S内に配置し、下型10と上型20とでワークWを挟み込んだ後に、凹部11の内側空間Sに水を供給して空気を凹部11の内側空間Sから上方に排出し、ワークWの全体を水に浸漬させることによって、ワークWを冷却する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、予め凹部の内側空間に水を供給して、空気を凹部の内側空間から上方に排出した後に、加熱されたワークを水が張られた凹部の内側空間内に配置(浸漬)し、下型と上型とでワークを挟み込むことによって、ワークを冷却するように構成してもよい。この際、予めワークを凹部の内側空間内に配置(浸漬)した後に、下型と上型とでワークを挟み込んでもよい。また、上型とワークとを共に移動させることによって、ワークを下型と上型とで挟み込むのと略同時に、ワークを凹部の内側空間内に配置(浸漬)してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態において、ワークと金型との接触を最大限抑制するために、ワークを上方に持ち上げるリフターを下型に追加して設けてもよい。このリフターは、上型の下方への移動によりリフターが下型に格納されるように構成されている。これにより、金型によりワークがプレスまたは拘束されている状態を除いて、ワークが下型(金型)に接触するのが抑制される。
1、101、201、401 金型
1c、401e 通路部(空気逃がし通路部)
2 供給ポンプ(ポンプ)
4 制御部
10、110、210、310、410 下型
11、411、418 凹部
12、22、112、122、212、222、312 水供給通路部(冷媒供給通路部)
13、113、213、313 下型回収通路部(回収通路部)
14 排出溝
15 排出溝回収通路部
20、120、220、420 上型
21、425 凸部
23、123、223、423 上型回収通路部(空気逃がし通路部)
23b 第1上型回収通路部(第1上型通路部)
23c 第2上型回収通路部(第2上型通路部)
100、200、300、500 金型装置
F1 (下型の)成形面
F2 (上型の)成形面
S、S1 内側空間
W、W1、W2 ワーク

Claims (13)

  1. 加熱されたワークをプレスまたは拘束した状態で冷却を行うための金型であって、
    前記ワークを冷却する液体冷媒が貯留される凹部が成形面に形成され、前記ワークの全体が前記凹部の内側空間内に配置される下型と、
    前記下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型と、を備え、
    前記下型または前記上型の少なくともいずれかには、前記液体冷媒を前記凹部の内側空間に供給する冷媒供給通路部が形成されており、
    前記凹部の内側空間内の空気を上方に排出する空気逃がし通路部が形成されている、金型。
  2. 前記空気逃がし通路部は、前記上型の凸部に形成されている、請求項1に記載の金型。
  3. 前記空気逃がし通路部は、前記下型の凹部の内側面と前記上型の凸部の外側面との間に形成された通路部を含む、請求項1または2に記載の金型。
  4. 前記上型の凸部に形成された前記空気逃がし通路部は、前記凸部における成形面から上方に延びる第1上型通路部と、前記第1上型通路部に接続され、前記上型の外側面まで水平方向に延びる第2上型通路部とを含む、請求項2または3に記載の金型。
  5. 前記下型には、前記凹部の内側空間内の前記液体冷媒を回収する回収通路部が形成されており、
    前記下型において、前記回収通路部の開口は、前記冷媒供給通路部の開口よりも外側に形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型。
  6. 前記下型には、前記凹部の内側空間内の前記液体冷媒を回収する回収通路部が複数形成されており、
    平面視において、前記下型に形成された複数の前記冷媒供給通路部の開口と、前記複数の回収通路部の開口とは、交互に形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の金型。
  7. 前記冷媒供給通路部は、前記下型および前記上型の各々に複数設けられている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の金型。
  8. 複数の前記冷媒供給通路部の開口は、平面視において、前記凹部の前記ワークが配置される領域に分散して形成されている、請求項7に記載の金型。
  9. 前記下型の前記凹部よりも外側には、前記凹部の全周を囲む周状の排出溝が形成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の金型。
  10. 前記下型には、前記排出溝の前記液体冷媒を回収する排出溝回収通路部が形成されている、請求項9に記載の金型。
  11. 前記下型または前記上型における前記凹部よりも外側には、シール部材が配置されている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の金型。
  12. ワークを冷却する液体冷媒が貯留される凹部が成形面に形成され、前記ワークの全体が前記凹部の内側空間内に配置される下型と、
    前記下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型と、を含み、
    前記下型または前記上型の少なくともいずれかには、前記液体冷媒を前記凹部内に供給する冷媒供給通路部が形成されており、
    前記凹部の内側空間内の空気を上方に排出する空気逃がし通路部が形成された、加熱された前記ワークに対してプレスまたは拘束した状態で冷却を行うための金型と、
    前記金型の冷媒供給通路部に前記液体冷媒を供給するためのポンプと、
    前記ポンプを制御することによって、前記液体冷媒の供給を制御する制御部と、を備える、金型装置。
  13. 下型の成形面に形成された凹部の内側空間内にワークの全体を配置し、
    前記下型と、前記下型の凹部に対応する凸部が成形面に形成された上型とを備える金型により前記ワークをプレスまたは拘束し、
    前記下型または前記上型の少なくともいずれかに形成された冷媒供給通路部を介して、ポンプにより液体冷媒を前記凹部の内側空間に供給するとともに、空気逃がし通路部を介して、前記凹部の内側空間内の空気を上方に排出し、
    前記凹部に満たされた前記液体冷媒内に、加熱された前記ワークの全体を浸漬させることによって前記ワークを冷却する、ワークの冷却方法。
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