JP2017194394A - ケーブルの評価システム,評価方法,評価プログラム - Google Patents

ケーブルの評価システム,評価方法,評価プログラム Download PDF

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理恵 辻井
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Abstract

【課題】ケーブル評価の簡易化に貢献し、当該評価の信頼性の向上に貢献可能な技術を提供する。【解決手段】信号出力機能部11,信号検出機能部12,切替制御機能部13,比較判定機能部14を具備した評価システム1によりケーブルCを評価する。この評価システム1により、コネクタCa,Cbの各コネクタ端子a,bに対応した各接続切替回路Rを介して、各コネクタ端子a,bに試験信号を選択的に出力し、当該各接続切替回路R(Ra,Rb)を介して、各コネクタ端子a,bから試験信号を選択的に検出する。切替制御機能部13は、各接続切替回路Rを順に試験信号出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路Rを試験信号検出可能状態に切り替える。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば各種電気機器分野で適用されているケーブルの評価に係るものである。
例えば各種電気機器分野で適用されているケーブルとしては、複数本の配線を有し両端にコネクタが設けられたものであって、それらコネクタを各種機器の外部接続部(例えば信号の出力や入力を行うための外部接続部)に接続可能なものが挙げられ、各コネクタの配線パターン等を適宜設定することにより、所望の導通経路を有するように構成されている。
このようなケーブルを評価する手法としては、試験信号の出力機能,検出機能を有した評価装置を用い、ケーブルの設定値(配線パターン等に基づいた導通経路の設定値)に基づいて当該ケーブルに試験信号を出力し、当該ケーブルを伝達した試験信号の検出結果を設定値と比較することにより、ケーブルの導通状態(断線,短絡,誤配線等の有無)を判定して評価する手法(以下、単に従来手法と適宜称する)が挙げられる(例えば特許文献1)。
従来手法では、試験信号を出力する一端側コネクタのコネクタ端子間に渡り線が設けられている場合、例えば、当該渡り線箇所のコネクタ端子を他の空いたコネクタ端子(以下、単に空き端子と適宜称する)に電気的接続したり、当該空き端子を他端側コネクタの空き端子に電気的接続することにより、当該渡り線を評価装置の検出機能側にバイパスさせておく手法が採られている。他端側コネクタのコネクタ端子間にも渡り線が設けられている場合には、一端側コネクタへの試験信号の出力を終えた後、評価装置の出力機能,検出機能に対する一端側,他端側コネクタの接続を反転して逆となるようにケーブルを再接続し、渡り線箇所においては適宜バイパスして、前述のような試験信号の出力や検出が行われている。
特開平6−324103号公報
前述のようなケーブルの再接続やバイパスに係る作業を要する当該ケーブルの評価は、渡り線やクロス線等を含んだ配線パターンの場合、ケーブルの接続毎に試験信号の伝達経路が異なってしまうことがある。このため、ケーブルの評価が複雑化し信頼性の低下を招く虞がある。
本発明は、前述のような技術的課題に鑑みてなされたものであって、ケーブル評価の簡易化に貢献し、当該評価の信頼性の向上に貢献可能な技術を提供することにある。
この発明に係る信号ケーブルの評価システム,評価方法,評価プログラムは、前記の課題を解決できる創作であり、評価システムの一態様は、複数本の配線を有し両端にコネクタが設けられているケーブルを、当該ケーブルの導通経路に係る設定値に基づいて評価するシステムであって、コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を介して、各コネクタ端子に試験信号を選択的に出力する信号出力機能部と、各接続切替回路を介して、各コネクタ端子から試験信号を選択的に検出する信号検出機能部と、各接続切替回路を制御し、各コネクタ端子に対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替える切替制御機能部と、試験信号の検出結果と設定値との両者を比較してケーブルの導通状態を判定する比較判定機能部と、を備え、切替制御機能部は、設定値に基づいて、各接続切替回路を順に出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を検出可能状態に切り替えることを特徴とする。この評価システムは、比較判定機能部による判定結果を保存する保存機能部をさらに備えたものでも良い。また、比較判定機能部による判定結果を表示する表示機能部をさらに備えたものでも良い。また、表示機能部は、各コネクタ端子に対する試験信号の検出結果,判定結果を、当該各コネクタ端子に関連付けられた識別子と、当該検出結果,判定結果に関連付けられた標識と、を組み合わせて表示するものでも良い。
評価方法の一態様においては、複数本の配線を有し両端にコネクタが設けられているケーブルを、当該ケーブルの導通経路に係る設定値に基づいて評価する方法であって、コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を介して、各コネクタ端子に試験信号を選択的に出力する信号出力ステップと、各接続切替回路を介して、各コネクタ端子から試験信号を選択的に検出する信号検出ステップと、各接続切替回路を制御し、各コネクタ端子に対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替える切替制御ステップと、試験信号の検出結果と設定値との両者を比較してケーブルの導通状態を判定する比較判定ステップと、を有し、切替制御ステップは、設定値に基づいて、各接続切替回路を順に出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を検出可能状態に切り替えることを特徴とする。この評価方法は、比較判定ステップによる判定結果を保存する保存ステップをさらに有するものでも良い。また、比較判定ステップによる判定結果を表示する表示ステップをさらに有するものでも良い。また、表示ステップは、各コネクタ端子に対する試験信号の検出結果,判定結果を、当該各コネクタ端子に関連付けられた識別子と、当該検出結果,判定結果に関連付けられた標識と、を組み合わせて表示するものでも良い。
なお、前述の評価システムの態様として、コンピュータを機能させるプログラムとして構成することも可能である。
以上示したように本発明によれば、ケーブル評価の簡易化に貢献し、当該評価の信頼性の向上に貢献可能となる。
本実施形態の一例である評価システム1を説明するための概略構成図。 評価システム1の具体的構成例を説明するための概略構成図。 図2の回路構成を説明するための概略回路図。 評価システム1による方法の一例を説明するための概略説明図。 評価対象の一例であるケーブルCの概略構成図。 従来手法を説明するための概略構成図。
本発明の実施形態のケーブル評価システム,評価方法,評価プログラムは、例えば特許文献1等の従来手法のように単にケーブルの一端側コネクタに試験信号を出力し当該試験信号を他端側コネクタから検出するものとは、全く異なるものである。
すなわち、本実施形態は、コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を介して、各コネクタ端子に試験信号を選択的に出力し、当該各接続切替回路を介して、各コネクタ端子から試験信号を選択的に検出するものであって、各接続切替回路を切り替え制御することにより、各接続切替回路を順に試験信号出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を試験信号検出可能状態に切り替えるものである。
例えば図5に示すような複数の配線W(図5,図6中ではW1〜W6;以下、単に配線Wと適宜称する)を有したケーブルCを従来手法により評価する場合、まず、図外の評価装置の出力機能,検出機能にケーブルCの一端側コネクタCa,他端側コネクタCbをそれぞれ接続して、一端側コネクタCaからケーブルC(配線W)を経由して他端側コネクタCbに伝達した試験信号を検出し、その検出結果を設定値と比較して判定することになる。
しかしながら、出力機能側の一端側コネクタCaに図5のような渡り線W1が存在した配線パターンを有したケーブルCの場合、例えば図6に示すように、バイパス用付属部品(アタッチメントによるバイパス配線等)6を用いる等により、当該渡り線W1に係るコネクタ端子(図中ではa1)を空き端子(図中では端子a7)に電気的接続したり、当該空き端子を他端側コネクタCbの空き端子(図中では端子b4)に電気的接続することにより、渡り線W1を評価装置の検出機能側にバイパスさせておく必要がある。
また、他端側コネクタCbの渡り線W3は、単に検出機能側に接続された状態では試験信号を出力できない。このため、一端側コネクタCaへの試験信号の出力を終えた後、オペレータの手作業等により、評価装置の出力機能,検出機能に対する一端側,他端側コネクタCa,Cbの接続を反転して逆となるようにケーブルCを再接続(すなわち、渡り線W3を有する他端側コネクタCbを評価装置の出力機能側に接続)し、渡り線W3に係る端子を適宜バイパスしてから、前述のような試験信号の出力や検出を行う必要がある。さらに、当該接続毎に対応した設定値を準備や読み出し作業等を要することになる。以上のような理由により、従来手法では、ケーブルの評価作業等が複雑化し、当該評価の信頼性の低下を招く虞がある。
一方、本実施形態は、コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を順に試験信号出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を試験信号検出可能状態に切り替えながら、ケーブルの評価を行うものである。これにより、例えば図5に示すような渡り線W1〜W3が存在した配線パターンのケーブルCの場合、渡り線W1においては、コネクタ端子a1,a2のうち何れか一方に出力した試験信号を他方から検出することが可能となり、渡り線W3においては、コネクタ端子b6,b7のうち何れか一方に出力した試験信号を他方から検出することが可能となる。すなわち、従来手法のような再接続やバイパス作業を行わずに、試験信号の出力や検出をすることが可能である。また、再接続が不要であるため、従来手法のように再接続毎に設定値を準備したり読み出しする作業が不要となる。
したがって、本実施形態によれば、従来手法と比較して、ケーブル評価の簡易化に貢献し、当該評価の信頼性の向上に貢献可能であることが判る。また、前述のような再接続やバイパス作業が不要となれば、オペレータによる作業を減らすことができ、評価の自動化にも貢献可能となる。
また、本実施形態においては、前述のような試験信号の出力・検出による検出結果や比較判定による判定結果を、保存できるように構成しても良い。これにより、例えば過去に実施したケーブル評価を確認することが可能となる。また、検出結果,判定結果を表示できる構成としても良く、これにより、例えばオペレータが視覚等を通じてケーブル評価に係る各種情報を認識する場合に、当該認識の容易化に貢献できる可能性がある。
また、表示する構成においては、検出結果,判定結果を、各コネクタ端子に関連付けられた識別子と、当該検出結果,判定結果に関連付けられた標識と、を組み合わせて表示する構成としても良く、これにより、当該認識の容易化に更に貢献できる可能性がある。
本実施形態のケーブル評価システム,評価方法,評価プログラムは、前述のようにコネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を順に試験信号出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を試験信号検出可能状態に切り替えながらケーブルの評価を行うものであれば、種々の分野(例えば各種電気機器で適用されているケーブル分野)の技術常識を適宜適用して設計変形することが可能であり、その一例として以下に示すものが挙げられる。
≪本実施形態によるケーブル評価システムの基本構成例≫
本実施形態の一例を図1〜図3に示す評価システム1に基づいて説明する。なお、図5,図6と同様のものには同一符号を付する等により、その詳細な説明を適宜省略する。評価システム1は、コンピュータ(例えば後述コンピュータPC)により構成できるものであり、例えば通常のコンピュータのハードウェアリソース(例えばCPU,RAMやROMなどの主記憶装置,SSD,HDDなどの補助記憶装置など)を備えたものが挙げられる。このようなハードウェアリソースとソフトウェアリソース(OS,アプリケーションなど)の協働の結果、評価システム1は、図1に示すように信号出力機能部11,信号検出機能部12,切替制御機能部13,比較判定機能部14を実装したものとなっている。
このような評価システム1により、複数本の配線Wを有し両端にコネクタCa,Cbが設けられているケーブルCを、当該ケーブルCの導通経路に係る設定値に基づいて判定し評価できるように構成されている。設定値においては、例えばコネクタCa,Cbにそれぞれ設けられたコネクタ端子(コネクタピン等)a,bの形態(個数,配列)や配線W(例えば図示するような渡り線W1〜W3、ストレート線W4,クロス線W5,W6;いわゆるランダム配線の構成)による配線パターン等に基づいて設定されたものが適用される。
また、この評価システム1においては、例えば図1に示すように、比較判定機能部14による判定結果を記憶装置等に保存する保存機能部15や、当該判定結果をコンピュータ周辺機器の表示装置等(例えば後述のディスプレイ21やプリンタ22等)を介して表示する評価情報出力機能部16や、設定値を記憶装置等に構築して格納する設定値格納機能部17や、当該記憶装置等から設定値を読み出す設定値読出機能部18を更に実装した装置としても良い。
信号出力機能部11は、ケーブルC両端のコネクタCa,Cbの各コネクタ端子a(図中では8個の端子a1〜a8),b(図中では8個の端子b1〜b8)に対応した各接続切替回路R(図中ではRa(Ra1〜Ra8),Rb(Rb1〜Rb8);以下、単にRと適宜称する)を介して、当該各コネクタ端子a,bに試験信号を選択的に出力するものである。信号検出機能部12は、各接続切替回路Rを介して、各コネクタ端子a,bから試験信号を選択的に検出するものである。
切替制御機能部13は、設定値に基づいて各接続切替回路Rを切り替え制御するものであって、信号出力機能部11から各コネクタ端子a,bに対する試験信号の出力を出力可能状態にする、または信号検出機能部12による各コネクタ端子a,bからの試験信号の検出を検出可能状態にするように構成されたものである。すなわち、切替制御機能部13は、各コネクタ端子a,bに対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替えるものである。このような切替制御機能部13により、設定値に基づいて、各接続切替回路Rを順に出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路Rを検出可能状態に切り替えることが可能となる。
比較判定機能部14は、信号検出機能部12による試験信号の検出結果と設定値との両者を比較して、ケーブルCの導通状態を判定するように構成されたものであり、例えば、試験信号の検出結果と設定値との両者が互いに一致する場合を導通状態が良好であると判定し、当該両者が不一致の場合には導通状態が不良であると判定するように構成される。
以上示した評価システム1は、各機能部11〜18の全てを必ずしも具備する必要はなく、本発明の目的を達成できる態様であれば、各機能部11〜18のうち一部を適宜省略したり、他の機能部を適宜追加して具備しても良い。
≪本実施形態によるケーブル評価システムの具体例≫
評価システム1の具体例としては、特に図2,図3に示すように、例えば試験信号に係るデジタル入出力ボードDa,Dbを内蔵しコンピュータ周辺機器(ディスプレイ21,プリンタ22,入力装置23等)が接続されたパーソナルコンピュータPCを用い、そのコンピュータPCにおいて図1に示すような各機能部11〜18を適宜実装することにより、ケーブルCに合わせた所望の試験信号を出力・検出して導通状態を判定できるように構成したものが挙げられる。
図中のコンピュータPCでは、ケーブルC両端のコネクタCa,Cbと接続可能(例えば、必要に応じて後述の接続変換ケーブルTa,Tbを介して接続可能)な接続口Ja,Jbを有した接続部Jが、デジタル入出力ボード用変換ケーブル(以下、単にDIO変換ケーブルと適宜称する)La,Lbを介して設けられている。この接続部Jには、コネクタCa,Cbの各コネクタ端子a(図5中では8個の端子a1〜a8),b(図5中では8個の端子b1〜b8)に対応した各接続切替回路Ra(図5に対応して8個の回路Ra1〜Ra8),Rb(図5に対応して8個の回路Rb1〜Rb8)がそれぞれ備えられており、接続口Ja,Jbに接続されたコネクタCa,Cbの各コネクタ端子a,bが、それぞれ評価システム1の信号出力機能部11または信号検出機能部12に対し、切り替え自在に接続するように構成されている。
接続部Jは、前述のようにケーブルC両端のコネクタCa,Cbと接続可能な接続口Ja,Jbを有したものであって、当該コネクタCa,Cbの各コネクタ端子a,bに対応した各接続切替回路Ra,Rbがそれぞれ備えられた構成であれば良く、種々の態様のものを適用することが可能である。例えば図中の接続部Jに示すように、各接続切替回路Ra,RbとDIO変換ケーブルLa,Lbとの間を中継する中継端子台3a,3bや、当該接続部J内での漏電現象を抑制するELB等の漏電遮断機4や、当該接続部J内の電源の稼働状況を示す電源ランプ5等を備えたものが挙げられる。また、後述のディスプレイ21,プリンタ22のように検出結果や判定結果を表示できる構成とすることも可能である。
接続切替回路Ra,Rbにおいては、各コネクタ端子a,bに対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替えることが可能な構成であれば良い。その一例としては、特に図3に示すように、c接点を有するものであって当該c接点が入力回路k等を介して駆動するリレー回路r等が挙げられる。なお、図3においては、コネクタ端子a1,b1に対する接続切替回路Ra,Rbのみを描写し、他の接続切替回路Ra,Rbは省略する。
また、接続切替回路Ra,Rbの個数においては、評価対象であるケーブルC(コネクタCa,Cbの各コネクタ端子a,b)に応じて適宜設定することが可能である。評価対象のケーブルCが多種多様の場合には、各ケーブルCに対応して評価できるように、接続切替回路Ra,Rbの個数を各コネクタ端子a,bよりも多目に設定する。すなわち、例えばコネクタ端子aがn個の場合には、接続切替回路Raをn個以上に設定しておくことが考えられる。
ケーブルC両端のコネクタCa,Cbは、単に接続口Ja,Jbに対して直接的に接続しても良いが、接続変換ケーブルTa,Tbを介して接続しても良い。この接続変換ケーブルTa,Tbは、当該接続変換ケーブルTa,Tbにおける接続部J側の接続部Ta0,Tb0がそれぞれ接続口Ja,Jbと接続できる態様であれば、当該接続変換ケーブルTa,TbにおけるケーブルC側の接続部Ta1,Tb1の態様は種々設定(評価対象のケーブルCのコネクタCa,Cbに合わせて設定)しても良い。
このような接続変換ケーブルTa,Tbを適用することにより、たとえ評価対象のケーブルCのコネクタCa,Cbの態様が変わったとしても、接続部Jにおいては一つの接続口Ja,Jbで対応してコネクタCa,Cbと接続可能となる。すなわち、接続変換ケーブルTa,Tbによれば、接続口Ja,Jbの増設・加工等を行わなくても、種々の態様(例えばコネクタCa,Cbの形状や、コネクタ端子a,bの形状,個数等が多種多様)のケーブルCを評価することができ、評価システム1の小型化等に貢献できる可能性もある。
また、コンピュータPCには、コンピュータ周辺機器としてディスプレイ21,プリンタ22,入力装置(キーボード,マウス等)23が接続されており、ケーブルCの評価作業や当該評価の結果の認識をオペレータが適宜実施できるように構成されている。これらコンピュータ周辺機器は特に限定されるものではない。
ディスプレイ21,プリンタ22においては、例えば試験信号の出力・検出による検出結果や判定結果を、容易に認識できるように表示する構成を適用することが好ましい。例えば、検出結果や判定結果を、各コネクタ端子a,bに関連付けられた識別子と、当該検出結果や判定結果に関連付けられた標識と、を適宜組み合わせて表示できる構成が挙げられる。識別子の具体例としては、各コネクタ端子a,bに対し、端子番号の順番(例えば試験信号を出力する順番)に倣って順に割り当てて関連付けられたものが挙げられる。
標識においては、検出結果や判定結果それぞれに割り当てて関連付けられたものであって、前述のような識別子と組み合わせて表示した場合に、当該検出結果や判定結果をそれぞれ区別して認識できるものが挙げられる。その一例としては、オペレータの視覚等を通じて認識できる文字,図形,記号,模様,色彩等から成るものであって、識別子等と組み合わせて表示できる態様が挙げられる。具体例としては、識別子の背景色として組み合わせて表示できる色彩(例えば後述の処理ステップS07,S09で付される緑,青,赤色等)が挙げられる。
《ケーブルCの評価方法の一例》
図4は、評価システム1による評価方法の一例を示すものであり、以下に示すステップS01〜S13の各処理により評価システム1を適宜動作させてケーブルCを評価するものである。なお、図1〜図3,図5,図6と同様のものには同一符号を付する等により、その詳細な説明を適宜省略する。また、評価対象のケーブルCは、オペレータの手作業等により、ケーブルC両端のコネクタCa,Cbを、図2に示すようにそれぞれ接続変換ケーブルTa,Tbを介して接続部Jの接続口Ja,Jbに接続されるものとする。また、ケーブルCの各コネクタ端子a,bにおいては、それぞれの符号(a1〜a8,b1〜b8)が識別子として関連付けられており、当該符号の周囲を円で囲んだもの(例えば「a1」の周囲で円内に背景色を付して表示できるもの)が、識別子として関連付けられているものとする。また、各コネクタ端子a,bに対する試験信号の出力は、後述の繰り返しステップS11bを経る毎に、識別子の順(すなわち、a1,a2,…,a8,b1,…b8の順)に切り替わって行われるものとする。
この図4に示す方法では、まず、設定値読出ステップS01において、設定値読出機能部18が、記憶装置等に構築して格納(設定値格納機能部17により格納)された設定値を読み出し、評価対象情報表示ステップS02において、表示機能部16が、当該読み出された設定値に基づくケーブルCに係る各種情報(各コネクタ端子a,bの識別子等)をディスプレイ21に表示する。オペレータは、当該ディスプレイに表示された各種情報に基づいて、当該ケーブルCの評価に必要な情報を認識したり、当該評価に必要な事項を入力装置23を介して入力設定し、当該評価を開始できる状態にしてから、評価開始ステップS03により、当該評価を開始(例えばディスプレイ上に表示されたスタートボタンを入力装置23を介してクリック)する。
次に、信号出力ステップS04では、信号出力機能部11による試験信号を出力させ、切替制御ステップS05では、切替制御機能部13により、コネクタ端子a1に係る接続切替回路Ra1を出力可能状態に切り替え、当該コネクタ端子a1以外に係る接続切替回路Ra2〜Ra8,Rb1〜Rb8を検出可能状態に切り替える。
そして、信号検出ステップS06では、前述のように各接続切替回路Rが切り替わった状態で、信号検出機能部12が、各コネクタ端子a,bのうちのコネクタ端子a1以外(この場合、コネクタ端子a2〜a8,b1〜b8)から試験信号を検出する。図5,図6のケーブルCのコネクタ端子a1に試験信号が出力されている場合、その試験信号は渡り線W1を介してコネクタ端子a2から検出されることとなる。
検出結果表示ステップS07では、表示機能部16が、信号検出ステップS06の検出結果をディスプレイ21に表示する。この検出結果の表示においては、例えば、試験信号が出力さているコネクタ端子a1の識別子と、試験信号が検出されているコネクタ端子a2の識別子と、の各背景色を緑色で表示する。
そして、比較判定ステップS08により、比較判定機能部14が、信号検出ステップS06の検出結果と設定値との両者を比較して、コネクタ端子a1,a2に係る渡り線W1の導通状態を判定する。例えば、試験信号の検出結果と設定値との両者が互いに一致する場合を導通状態が良好であると判定し、当該両者が不一致の場合には導通状態が不良であると判定する。
また、判定結果表示ステップS09により、表示機能部16が、比較判定ステップS08の判定結果をディスプレイ21に表示する。この判定結果の表示においては、例えば、試験信号が検出されたコネクタ端子a2の識別子の各背景色において、導通状態が良好の場合には青色で表示(検出結果表示ステップS07で表示された緑色を青色に変更)し、当該導通状態が不良の場合には赤色で表示(検出結果表示ステップS07で表示された緑色を赤色に変更)する。また、結果保存ステップS10により、保存機能部15が、信号検出ステップS06の検出結果や比較判定ステップS08の判定結果を、記憶装置等に保存する。
次に、順番判断ステップS11では、直前に実施された処理ステップS04〜S10について、各コネクタ端子a,bのうち何番目に対して試験信号が出力された場合のものかを判断(すなわち、試験信号を出力すべき対象が残っているかどうかを判断)する。この判断において、試験信号の出力が最終番目(ケーブルCの場合、コネクタ端子b8)に対するものと判断した場合には、総合判定ステップS11aに進み、結果保存ステップS10により保存された各検出結果や各判定結果を設定値と比較し、ケーブルCを総合的に判定(例えば、所望の導通経路を有しているかどうかや、導通状態の良否を総合的に判定)する。そして、合格判断ステップS12により、所望の基準を満たし合格と認めて良い製品であるかどうか等を判断して評価したり、その評価結果を、評価結果表示ステップS13によりディスプレイ21に表示または/およびプリンタ22で印字して表示(表示機能部16により表示)する。
一方、順番判断ステップS11の判断において、当該試験信号の出力が最終番目以外(ケーブルCの場合、コネクタ端子a1〜a8,b1〜b7)に対するものと判断した場合には、繰り返しステップS11bに進む。そして、次の順番の端子(例えば、直前の処理ステップS04〜S10がコネクタ端子a1に対して実施された場合には、コネクタ端子a2)に試験信号を出力した場合について、処理ステップS04〜S10を適宜実施(前述のコネクタ端子a1場合と同様に実施)し、再び順番判断ステップS11にて判断を行う。
以上示した評価システム1による評価方法は、ステップS01〜S13の各処理の全てを必ずしも実施する必要はなく、本発明の目的を達成できる態様であれば、各処理の一部を適宜省略したり、他の処理を適宜追加して実施しても良い。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変更等が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変更等が特許請求の範囲に属することは当然のことである。例えば本発明は、コンピュータを前述の各機能部11〜18として機能させるプログラムとして構成することもできる。このプログラムによれば、コンピュータに前述のステップS01〜S13の各処理を実行させることができる。このプログラムは、CD−ROM,DVD−ROM,CD−R,CD−RW,DVD−R,DVD−RW,MO,HDD,BD−ROM,BD−R,BD−REなどの記録媒体に記録して、保存・配布することも可能である。この記録媒体は、記録媒体駆動装置を利用して読み出され、そのプログラムコード自体が前記実施形態の処理を実現するので、該記録媒体も本発明を構成する。
1…評価システム
11…信号出力機能部
12…信号検出機能部
13…切替制御機能部
14…比較判定機能部
15…保存機能部
16…表示機能部
17…設定値格納機能部
18…設定値読出機能部
C…ケーブル
Ca,Cb…コネクタ
a(a1〜a8),b(b1〜b8)…コネクタ端子
J…接続部
R(Ra;Ra1〜Ra8),(Rb;Rb1〜Rb8)…接続切替回路

Claims (9)

  1. 複数本の配線を有し両端にコネクタが設けられているケーブルを、当該ケーブルの導通経路に係る設定値に基づいて評価するシステムであって、
    コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を介して、各コネクタ端子に試験信号を選択的に出力する信号出力機能部と、
    各接続切替回路を介して、各コネクタ端子から試験信号を選択的に検出する信号検出機能部と、
    各接続切替回路を制御し、各コネクタ端子に対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替える切替制御機能部と、
    試験信号の検出結果と設定値との両者を比較してケーブルの導通状態を判定する比較判定機能部と、を備え、
    切替制御機能部は、
    設定値に基づいて、各接続切替回路を順に出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を検出可能状態に切り替えることを特徴とするケーブル評価システム。
  2. 比較判定機能部による判定結果を保存する保存機能部をさらに備える、ことを特徴とする請求項1記載のケーブル評価システム。
  3. 比較判定機能部による判定結果を表示する表示機能部をさらに備える、ことを特徴とする請求項1または2記載のケーブル評価システム。
  4. 表示機能部は、各コネクタ端子に対する試験信号の検出結果,判定結果を、当該各コネクタ端子に関連付けられた識別子と、当該検出結果,判定結果に関連付けられた標識と、を組み合わせて表示することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のケーブル評価システム。
  5. 複数本の配線を有し両端にコネクタが設けられているケーブルを、当該ケーブルの導通経路に係る設定値に基づいて評価する方法であって、
    コネクタの各コネクタ端子に対応した各接続切替回路を介して、各コネクタ端子に試験信号を選択的に出力する信号出力ステップと、
    各接続切替回路を介して、各コネクタ端子から試験信号を選択的に検出する信号検出ステップと、
    各接続切替回路を制御し、各コネクタ端子に対して試験信号を出力可能状態または検出可能状態に切り替える切替制御ステップと、
    試験信号の検出結果と設定値との両者を比較してケーブルの導通状態を判定する比較判定ステップと、を有し、
    切替制御ステップは、
    設定値に基づいて、各接続切替回路を順に出力可能状態に切り替え、当該出力可能状態以外の接続切替回路を検出可能状態に切り替えることを特徴とするケーブル評価方法。
  6. 比較判定ステップによる判定結果を保存する保存ステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項5記載のケーブル評価方法。
  7. 比較判定ステップによる判定結果を表示する表示ステップをさらに備える、ことを特徴とする請求項5または6記載のケーブル評価方法。
  8. 表示ステップは、各コネクタ端子に対する試験信号の検出結果,判定結果を、当該各コネクタ端子に関連付けられた識別子と、当該検出結果,判定結果に関連付けられた標識と、を組み合わせて表示することを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載のケーブル評価方法。
  9. 請求項1〜4のいずれかに記載のケーブル評価システムとして、コンピュータを機能させるプログラム。
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WO2019069631A1 (ja) 2017-10-04 2019-04-11 新日鐵住金株式会社 トーションビーム製造方法及びトーションビーム製造装置

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