JP2017194253A - 溶解炉用の燃焼装置、及びそれを備えた溶解炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃焼装置から酸素含有ガスを供給する構成にあっても、溶解対象物を加熱するための火炎の形成領域の調整範囲を十分に大きいものとして、溶解対象物の生産状況に応じて燃焼領域の状態を適切に調整する。
【解決手段】酸素含有ガス噴出部21、22として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが各別に設けられ、長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが、所定の並び方向に沿って設けられ、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられる。
【選択図】図3
【解決手段】酸素含有ガス噴出部21、22として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが各別に設けられ、長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが、所定の並び方向に沿って設けられ、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられる。
【選択図】図3
Description
本発明は、溶解槽における溶解対象物の上方の燃焼空間に燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出部と、前記燃焼空間に酸素含有ガスを噴出する酸素含有ガス噴出部とを有し、少なくとも前記燃料ガス噴出部から噴出された前記燃料ガスと前記酸素含有ガス噴出部から噴出された前記酸素含有ガスとが混合して着火し長尺状火炎を形成する溶解炉用の燃焼装置、及びそれを備えた溶解炉に関する。
このような溶解炉用の燃焼装置としては、特許文献1に示すように、燃料ガス噴出部として、酸素含有ガス噴出部の上方箇所に位置する上方燃料ガス噴出部と、酸素含有ガス噴出部の下方箇所に位置する下方燃料ガス噴出部と、酸素含有ガス噴出部の形成高さ位置に位置する中央燃料ガス噴出部とを備えると共に、上方燃料ガス噴出部と下方燃料ガス噴出部と中央燃料ガス噴出部とから分配して噴出される燃料ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が設けられているものが知られている。(特許文献1を参照)。
通常、溶解炉において溶解対象物としてガラスを溶解する場合、ガラスを無色を維持したまま溶解するときには、ガラスを酸化雰囲気で溶解する必要があるため、ガラスから離間して火炎を形成するべく、火炎を上方へ向けて形成し、ガラスが色つきとなるように溶解するときには、ガラスを還元雰囲気で溶解する必要があるため、ガラスの近傍に火炎を形成するべく、火炎を下方へ向けて形成する必要がある。
そこで、上記特許文献1に開示の技術にあっては、分配比率調整手段が、上方燃料ガス噴出部と下方燃料ガス噴出部と中央燃料ガス噴出部とから噴出される燃料ガスの分配比率を調整することで、火炎が形成される上下位置を調整するように構成されている。
通常、溶解炉において溶解対象物としてガラスを溶解する場合、ガラスを無色を維持したまま溶解するときには、ガラスを酸化雰囲気で溶解する必要があるため、ガラスから離間して火炎を形成するべく、火炎を上方へ向けて形成し、ガラスが色つきとなるように溶解するときには、ガラスを還元雰囲気で溶解する必要があるため、ガラスの近傍に火炎を形成するべく、火炎を下方へ向けて形成する必要がある。
そこで、上記特許文献1に開示の技術にあっては、分配比率調整手段が、上方燃料ガス噴出部と下方燃料ガス噴出部と中央燃料ガス噴出部とから噴出される燃料ガスの分配比率を調整することで、火炎が形成される上下位置を調整するように構成されている。
しかしながら、上記特許文献1に開示の技術にあっては、中央燃料ガス噴出部に酸素含有ガス噴出部が設けられており、火炎を理論空燃比で燃焼させる場合であって、酸素含有ガスが空気である場合には、燃料ガスの質量に対して酸素含有ガスの質量が10倍以上となる。このため、分配比率調整手段にて、燃料ガスの分配比率を調整した場合であっても、燃料ガスの全ての流量(質量)が酸素含有ガスの流量(質量)に対して小さいため、火炎が形成される上下位置を十分に調整されるとは言えず、改善の余地があった。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、溶解炉用の燃焼装置から酸素含有ガスを供給する構成にあっても、溶解対象物を加熱するための火炎の形成領域の調整範囲を十分に大きいものとして、溶解対象物の生産状況に応じて燃焼領域の状態を適切に調整し得る溶解炉用の燃焼装置、及びそれを備えた溶解炉を提供する点にある。
上記目的を達成するための溶解炉用の燃焼装置は、溶解槽における溶解対象物の上方の燃焼空間に燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出部と、前記燃焼空間に酸素含有ガスを噴出する酸素含有ガス噴出部とを有し、少なくとも前記燃料ガス噴出部から噴出された燃料ガスと前記酸素含有ガス噴出部から噴出された前記酸素含有ガスとが混合して着火し長尺状火炎を形成する溶解炉用の燃焼装置であって、その特徴構成は、
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられる点にある。
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられる点にある。
上記特徴構成によれば、溶解炉用の燃焼装置の酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とを各別に設けると共に、長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部と第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とを所定の並び方向に沿って設ける構成において、分配比率調整手段が、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を変更調整可能に構成されているから、燃料ガスよりも流量(質量)が十分に多い酸素含有ガスの分配比率を調整することで、所定の並び方向での長尺状火炎の形成領域を、十分な調整範囲で調整できる。結果、燃焼空間の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度等を自由度の高い状態で、適切に調整できる溶解炉用の燃焼装置を実現できる。
溶解炉用の燃焼装置の更なる特徴構成は、
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられる点にある。
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられる点にある。
上記特徴構成によれば、燃料ガス噴出部としての複数の燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出部としての複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出部としての複数の第2酸素含有ガス噴出孔との夫々を、火炎長手方向視において、所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられるから、所定の並び方向に交差する交差方向においても、所定の火炎形成幅を有する状態で、長尺状の火炎を形成できる。
更に、燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出孔とは、所定の並び方向に並ぶ状態で設けられるから、分配比率調整手段による酸素含有ガスの分配比率を調整することにより、交差方向に広がる火炎の所定の並び方向での形成領域を、良好に調整することができる。
更に、燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出孔とは、所定の並び方向に並ぶ状態で設けられるから、分配比率調整手段による酸素含有ガスの分配比率を調整することにより、交差方向に広がる火炎の所定の並び方向での形成領域を、良好に調整することができる。
溶解炉用の燃焼装置の更なる特徴構成は、
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
上記特徴構成によれば、噴出状態切換手段は、組毎に燃料ガス及び酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換えるように構成することで、例えば、高出力の場合は、噴出状態にある組を増加させ、低出力の場合は噴出状態にある組を低下させることで、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)の増減変化を抑制でき、長尺状火炎の長手方向の長さを略一定に保つことができる。特に、燃焼装置が低出力の場合に、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)が低下することに伴う火炎の短炎化を防止できると共に、火炎先端の巻き上がりを良好に防止できる。
更に、噴出状態切換手段は、組毎に噴出状態と非噴出状態とを切り換えるため、分配比率調整手段の分配比率調整による所定の並び方向での火炎の形成領域の調整も併せて実行することができ、燃焼空間の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度の制御等を、より良好に調整することができる。
更に、噴出状態切換手段は、組毎に噴出状態と非噴出状態とを切り換えるため、分配比率調整手段の分配比率調整による所定の並び方向での火炎の形成領域の調整も併せて実行することができ、燃焼空間の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度の制御等を、より良好に調整することができる。
尚、前記噴出状態切換手段は、前記燃料ガス噴出部から噴出する燃料ガスの流量が少ないほど、前記噴出状態にある組の数を低減することが好ましい。
これにより、燃焼装置が低出力の場合に、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)が低下することに伴う火炎の短炎化を防止できると共に、火炎先端の巻き上がりを良好に防止できる。
これにより、燃焼装置が低出力の場合に、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)が低下することに伴う火炎の短炎化を防止できると共に、火炎先端の巻き上がりを良好に防止できる。
また、燃焼装置としては、前記燃料ガス噴出部とは別に、前記燃焼空間に燃料ガスを噴出する補助燃料ガス噴出部が設けられる構成を採用しても構わない。
これまで説明してきた燃焼装置を備えた溶解炉は、
前記溶解槽の側方に設けられる一対の蓄熱室と、前記溶解槽の内部の前記燃焼空間と前記蓄熱室との間で気体を通流させる気体通流路とを備え、
前記燃焼装置を前記気体通流路に備える溶解炉用の燃焼装置を備えた溶解炉であって、その特徴構成は、
一対の前記蓄熱室のうち一方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して他方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第1通流状態と、一対の前記蓄熱室のうち他方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して一方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第2通流状態とを切り換える通流状態切換機構を備え、
前記通流状態切換機構の切り換えに対応して前記燃焼装置を働かせる交番燃焼を実行可能に構成され、
前記酸素含有ガス噴出部は、酸素含有ガスとして空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスを噴出する点にある。
前記溶解槽の側方に設けられる一対の蓄熱室と、前記溶解槽の内部の前記燃焼空間と前記蓄熱室との間で気体を通流させる気体通流路とを備え、
前記燃焼装置を前記気体通流路に備える溶解炉用の燃焼装置を備えた溶解炉であって、その特徴構成は、
一対の前記蓄熱室のうち一方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して他方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第1通流状態と、一対の前記蓄熱室のうち他方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して一方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第2通流状態とを切り換える通流状態切換機構を備え、
前記通流状態切換機構の切り換えに対応して前記燃焼装置を働かせる交番燃焼を実行可能に構成され、
前記酸素含有ガス噴出部は、酸素含有ガスとして空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスを噴出する点にある。
所謂、交番燃焼可能な燃焼装置を備える溶解炉にあっては、交番燃焼を行う際に、一方の酸素含有ガス通流路に燃焼空間の排ガスが通流することとなる。この場合、粉体状や液化した微小の溶解対象物が燃焼空間からの排ガスと共に酸素含有ガス通流路を通過することがあり、酸素含有ガス通流路の内壁に溶解対象物が付着して、酸素含有ガス通流路を酸素含有ガスが通流し難くなる虞があった。
上記特徴構成によれば、このように、酸素含有ガス通流路に酸素含有ガスが通流し難い状況になった場合であっても、燃焼装置の酸素含有ガス噴出部から酸素含有ガスを供給することで、燃焼装置により火炎を良好に形成できる。
更に、酸素含有ガス通流路からの酸素供給量が低下した場合であっても、酸素含有ガス噴出部から空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスを噴出することで、酸素が不足することを防止でき、リッチ燃焼に伴う煤等の発生を良好に防止できる。
上記特徴構成によれば、このように、酸素含有ガス通流路に酸素含有ガスが通流し難い状況になった場合であっても、燃焼装置の酸素含有ガス噴出部から酸素含有ガスを供給することで、燃焼装置により火炎を良好に形成できる。
更に、酸素含有ガス通流路からの酸素供給量が低下した場合であっても、酸素含有ガス噴出部から空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスを噴出することで、酸素が不足することを防止でき、リッチ燃焼に伴う煤等の発生を良好に防止できる。
図1〜10に示すように、当該実施形態に係る燃焼装置N、及び当該燃焼装置Nを備えた溶解炉100は、燃焼装置Nから酸素含有ガスを供給する構成にあっても、溶解対象物Gを加熱するための火炎Kの形成領域の調整範囲を十分に大きいものとして、溶解対象物Gの生産状況に応じて、燃焼領域の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度の制御等の環境状態を適切に調整し得るものに関する。
以下、図面に基づいて、当該実施形態に係る燃焼装置N、及び当該燃焼装置Nを備えた溶解炉100について説明する。
以下、図面に基づいて、当該実施形態に係る燃焼装置N、及び当該燃焼装置Nを備えた溶解炉100について説明する。
当該実施形態に係る溶解炉100は、ガラス(溶解対象物Gの一例)を溶解するガラス溶解用の炉であり、図1、2に示すように、所謂、スルーポート式の溶解炉として構成されている。説明を加えると、溶解炉100は、平面視において、長手方向(図2で上下方向)を有する矩形状の炉本体10を備えており、当該溶解炉本体10の上方には、溶解対象物G及び当該溶解対象物Gが溶解した溶解物を保持しつつ移送する溶解槽11が設けられ、当該溶解槽11の上方には、燃焼空間Sが形成されている。
溶解槽11には、平面視において、長手方向の一方端の壁面11aに溶解対象物Gを受け入れる受入口(図示せず)が設けられていると共に、長手方向の他方端の壁面11bに溶解対象物Gが溶解した溶解物を吐出する吐出口(図示せず)が設けられている。
溶解槽11の側方には、溶解槽11の長手方向に沿って、蓄熱用の煉瓦等が設けられる一対の蓄熱室Tが設けられており、当該一対の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとは、気体を通流する気体通流路12にて連通接続されている。尚、一方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12aと、他方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12bとは、両者の燃焼空間Sに臨む流路開口端が、互いに対向する状態で設けられており、更に、一方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12aと、他方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12bとの組が、溶解槽の長手方向に沿って、複数設けられている。
ファンF1にて圧送される燃焼用空気Aを通流する燃焼用空気流路L0と、排ガスEを外部へ排出する排ガス排出路L3と、流路切換弁V0と、流路切換弁V0と一方の蓄熱室Tとを繋ぐ第1通流路L1と、流路切換弁V0と他方の蓄熱室Tとを繋ぐ第2通流路L2とが設けられ、流路切換弁V0は、燃焼用空気流路L0を第1通流路L1と接続すると共に排ガス排出路L3を第2通流路L2と接続する第1通流状態と、燃焼用空気流路L0を第2通流路L2と接続すると共に排ガス排出路L3を第1通流路L1と接続する第2通流状態とを切り換え可能に構成されている。
当該構成により、燃焼用空気流路L0、排ガス排出路L3、第1通流路L1、第2通流路L2、流路切換弁V0、及び当該流路切換弁V0の切り換えを制御する運転制御部Cが、一方の蓄熱室Tを通過した燃焼用空気Aを気体通流路12aを介して燃焼空間Sへ供給すると共に燃焼空間Sからの排ガスEを気体通流路12bを介して他方の蓄熱室Tを通過させた後に外部へ排出する第1通流状態と、他方の蓄熱室Tを通過した燃焼用空気Aを気体通流路12bを介して燃焼空間Sへ供給すると共に燃焼空間Sからの排ガスEを気体通流路12aを介して一方の蓄熱室Tを通過させた後に外部へ排出する第2通流状態とを切り換える通流状態切換機構として機能する。
当該構成により、燃焼用空気流路L0、排ガス排出路L3、第1通流路L1、第2通流路L2、流路切換弁V0、及び当該流路切換弁V0の切り換えを制御する運転制御部Cが、一方の蓄熱室Tを通過した燃焼用空気Aを気体通流路12aを介して燃焼空間Sへ供給すると共に燃焼空間Sからの排ガスEを気体通流路12bを介して他方の蓄熱室Tを通過させた後に外部へ排出する第1通流状態と、他方の蓄熱室Tを通過した燃焼用空気Aを気体通流路12bを介して燃焼空間Sへ供給すると共に燃焼空間Sからの排ガスEを気体通流路12aを介して一方の蓄熱室Tを通過させた後に外部へ排出する第2通流状態とを切り換える通流状態切換機構として機能する。
一方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12aと、他方の蓄熱室Tと炉本体10の燃焼空間Sとを繋ぐ気体通流路12bとには、その流路部位から燃焼空間Sに向けて火炎Kを形成する燃焼装置Nが設けられている。
説明を追加すると、当該燃焼装置Nは、燃焼空間Sに燃料ガスFを噴出する燃料ガス噴出部23と、燃焼空間Sに純酸素O(酸素含有ガスの一例)を噴出する酸素含有ガス噴出部21、22とが形成される頂部を、気体通流路12の流路部位に突出する突出姿勢と、気体通流路12の流路部位から流路外へ引退する引退姿勢とで切り換える昇降機構(図示せず)を備えている。そして、運転制御部Cは、燃焼装置Nのうち、燃焼用空気Aが通流する気体通流路12に設けられる燃焼装置Nを突出姿勢にする共に、排ガスEが通流する気体通流路12に設けられる燃焼装置Nを引退姿勢とし、突出姿勢にある燃焼装置Nに火炎Kを形成させる形態で、交番燃焼を実行する。当該交番燃焼を実行することにより、溶解対象物Gとしてガラスを溶解する場合、炉本体10の内部は、1500℃程度の温度に保たれ、ガラスが溶解される。
説明を追加すると、当該燃焼装置Nは、燃焼空間Sに燃料ガスFを噴出する燃料ガス噴出部23と、燃焼空間Sに純酸素O(酸素含有ガスの一例)を噴出する酸素含有ガス噴出部21、22とが形成される頂部を、気体通流路12の流路部位に突出する突出姿勢と、気体通流路12の流路部位から流路外へ引退する引退姿勢とで切り換える昇降機構(図示せず)を備えている。そして、運転制御部Cは、燃焼装置Nのうち、燃焼用空気Aが通流する気体通流路12に設けられる燃焼装置Nを突出姿勢にする共に、排ガスEが通流する気体通流路12に設けられる燃焼装置Nを引退姿勢とし、突出姿勢にある燃焼装置Nに火炎Kを形成させる形態で、交番燃焼を実行する。当該交番燃焼を実行することにより、溶解対象物Gとしてガラスを溶解する場合、炉本体10の内部は、1500℃程度の温度に保たれ、ガラスが溶解される。
以上の如く、構成された溶解炉100において、交番燃焼を実行する場合、燃焼空間Sからの排ガスEは、粉体状や液化して微小となった溶解対象物Gの一部を含んだ状態で気体通流路12を通流するため、長期の使用にあっては、当該気体通流路12に溶解対象物Gが付着して流路を塞ぐ場合がある。この場合、これまで知られていたようなスルーポート式の溶解炉に用いられる燃焼装置の如く、燃料ガスのみを噴出するものを備えた構成にあっては、燃焼用空気が不足するため、火炎Kを良好に形成することができなくなる虞があった。
そこで、当該実施形態に係る燃焼装置Nは、図3、4に示すように、燃焼空間Sに燃料ガスFを噴出する燃料ガス噴出部23と、燃焼空間Sに純酸素O(酸素含有ガスの一例)を噴出する酸素含有ガス噴出部21、22とを有し、少なくとも燃料ガス噴出部23から噴出された燃料ガスFと酸素含有ガス噴出部21、22から噴出された純酸素Oとが混合して着火し長尺状火炎Kを形成するように構成されている。
特に、当該実施形態に係る燃焼装置Nは、酸素含有ガス噴出部21、22として、少なくとも第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが各別に設けられ、長尺状火炎Kの長手方向である火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが、所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向:図3、4で矢印Xに沿う方向)に沿って設けられ、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される純酸素Oの分配比率を調整する分配比率調整手段が設けられている。
因みに、当該実施形態にあっては、図3に示すように、所定の並び方向(鉛直方向)において、第1酸素含有ガス噴出部21と、燃料ガス噴出部23と、第2酸素含有ガス噴出部22とが、上方側から記載の順に設けられており、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方であり、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方である。
特に、当該実施形態に係る燃焼装置Nは、酸素含有ガス噴出部21、22として、少なくとも第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが各別に設けられ、長尺状火炎Kの長手方向である火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが、所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向:図3、4で矢印Xに沿う方向)に沿って設けられ、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される純酸素Oの分配比率を調整する分配比率調整手段が設けられている。
因みに、当該実施形態にあっては、図3に示すように、所定の並び方向(鉛直方向)において、第1酸素含有ガス噴出部21と、燃料ガス噴出部23と、第2酸素含有ガス噴出部22とが、上方側から記載の順に設けられており、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方であり、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方である。
燃焼装置Nは、昇降方向(図1、3で矢印X方向)に延びる円筒部材20を有し、当該円筒部材20の内部には、燃料ガス噴出部23へ燃料ガスFを導く燃料ガス通流管23gと、第1酸素含有ガス噴出部21へ純酸素Oを導く第1酸素含有ガス通流管21gと、第2酸素含有ガス噴出部22へ純酸素Oを導く第2酸素含有ガス通流管22gとが設けられ、円筒部材20の内部で燃料ガス通流管23gと第1酸素含有ガス通流管21gと第2酸素含有ガス通流管22gとの周囲に、冷却用の冷却水を満たす滞留空間25が形成されている。冷却水は、当該滞留空間25とラジエータ(図示せず)との間に配設される冷却水循環路24を介してポンプ(図示せず)にて圧送される形態で、循環する。
更に、燃料ガス通流管23gに燃料ガスFを導く燃料ガス導入路R3に、燃料ガスFの供給量を調整する第3流量調整弁V3が設けられ、第1酸素含有ガス通流管21gに純酸素Oを導く第1酸素含有ガス導入路R1に、純酸素Oの供給量を調整する第1流量調整弁V1が設けられ、第2酸素含有ガス通流管22gに純酸素Oを導く第2酸素含有ガス導入路R2に、純酸素Oの供給量を調整する第2流量調整弁V2が設けられている。
ここで、運転制御部Cは、燃焼装置Nの負荷に応じて第3流量調整弁V3の開度を調整する形態で燃料ガスFの供給量を制御すると共に、当該燃料ガスFを、純酸素であれば、λが1.0の理論酸素量での燃焼、又はλが1.1以上の酸素リッチ燃焼(燃料希薄燃焼)燃焼するように、第1流量調整弁V1及び第2流量調整弁V2の開度を調整する形態で総括の純酸素Oの供給量を制御する。尚、場合によっては、λが1.0未満の酸素リーン燃焼(燃料過濃燃焼)することもある。
即ち、運転制御部Cは、燃料流量制御を主導とし、制御された燃料流量において、λが所望の値となるように、酸素流量を制御する。
運転制御部Cは、第1流量調整弁V1と第2流量調整弁V2との開度を互いに相関を持たせた状態で開閉する形態で、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される純酸素Oの分配比率を調整制御するものであり、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、及び運転制御部Cが、分配比率調整手段として機能する。
運転制御部Cが、第1流量調整弁V1及び第2流量調整弁V2の分配比率を調整する形態で、純酸素Oの分配比率を調整することにより、燃焼空間Sにおける長尺状火炎Kの形成領域を所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向)に沿って変更調整することができる。
更に、燃料ガス通流管23gに燃料ガスFを導く燃料ガス導入路R3に、燃料ガスFの供給量を調整する第3流量調整弁V3が設けられ、第1酸素含有ガス通流管21gに純酸素Oを導く第1酸素含有ガス導入路R1に、純酸素Oの供給量を調整する第1流量調整弁V1が設けられ、第2酸素含有ガス通流管22gに純酸素Oを導く第2酸素含有ガス導入路R2に、純酸素Oの供給量を調整する第2流量調整弁V2が設けられている。
ここで、運転制御部Cは、燃焼装置Nの負荷に応じて第3流量調整弁V3の開度を調整する形態で燃料ガスFの供給量を制御すると共に、当該燃料ガスFを、純酸素であれば、λが1.0の理論酸素量での燃焼、又はλが1.1以上の酸素リッチ燃焼(燃料希薄燃焼)燃焼するように、第1流量調整弁V1及び第2流量調整弁V2の開度を調整する形態で総括の純酸素Oの供給量を制御する。尚、場合によっては、λが1.0未満の酸素リーン燃焼(燃料過濃燃焼)することもある。
即ち、運転制御部Cは、燃料流量制御を主導とし、制御された燃料流量において、λが所望の値となるように、酸素流量を制御する。
運転制御部Cは、第1流量調整弁V1と第2流量調整弁V2との開度を互いに相関を持たせた状態で開閉する形態で、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とから噴出される純酸素Oの分配比率を調整制御するものであり、第1流量調整弁V1、第2流量調整弁V2、及び運転制御部Cが、分配比率調整手段として機能する。
運転制御部Cが、第1流量調整弁V1及び第2流量調整弁V2の分配比率を調整する形態で、純酸素Oの分配比率を調整することにより、燃焼空間Sにおける長尺状火炎Kの形成領域を所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向)に沿って変更調整することができる。
更に、当該実施形態に係る燃焼装置Nにあっては、図4(II)に示すように、火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23として所定の並び方向に直交する直交方向(交差方向の一例:図4で矢印Yに沿う方向で、当該実施形態にあっては、水平方向)に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔23a〜23e(当該実施形態にあっては、5つ)が設けられており、それらの噴出孔方向は、水平方向で互いから出た燃料ガスFが離間するように、放射状に設定されている。因みに、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eは、その開孔断面積が略等しく形成されており、燃料ガス通流管23gから導かれた燃料ガスFは、バッファ空間21fを介して、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eへ略等しい供給量で供給されることになる。
同じく、図4(I)に示すように、火炎長手方向視において、第1酸素含有ガス噴出部21として上記直交方向に並ぶ複数の第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21e(当該実施形態にあっては、5つ)が設けられており、図4(III)に示すように、火炎長手方向視において、第2酸素含有ガス噴出部22として上記直交方向に並ぶ複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22e(当該実施形態にあっては、5つ)が設けられている。第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21e及び第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eのガスの噴出方向、及び開孔断面積の関係は、上述した燃料ガス噴出孔23a〜23eと同一である。
更に、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eと、第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと、第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとは、所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向)に並ぶ状態で設けられている。説明を追加すると、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eのうちの一つの燃料ガス噴出孔23aと、第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eのうちの一つの第1酸素含有ガス噴出孔21aと、第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eのうちの一つの第2酸素含有ガス噴出孔22aとの組は、所定の並び方向で並ぶ状態で設けられている。そして、当該実施形態にあっては、当該噴出孔の組が5つあり、夫々の組において、噴出孔が所定の並び方向に並ぶ状態で設けられている。
これにより、運転制御部Cが、純酸素Oの分配比率を調整したときに、噴出孔の組の夫々において、所定の並び方向での火炎Kの形成領域の調整範囲を十分に大きいものとすることができる。
更に、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eと、第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと、第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとは、所定の並び方向(当該実施形態にあっては、鉛直方向)に並ぶ状態で設けられている。説明を追加すると、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eのうちの一つの燃料ガス噴出孔23aと、第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eのうちの一つの第1酸素含有ガス噴出孔21aと、第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eのうちの一つの第2酸素含有ガス噴出孔22aとの組は、所定の並び方向で並ぶ状態で設けられている。そして、当該実施形態にあっては、当該噴出孔の組が5つあり、夫々の組において、噴出孔が所定の並び方向に並ぶ状態で設けられている。
これにより、運転制御部Cが、純酸素Oの分配比率を調整したときに、噴出孔の組の夫々において、所定の並び方向での火炎Kの形成領域の調整範囲を十分に大きいものとすることができる。
因みに、当該実施形態の如く、燃焼装置Nにて、酸素含有ガスとして純酸素Oを供給する純酸素燃焼が行われる場合であって、気体通流路12から燃焼用空気Aが供給されないときには、形成される火炎Kの温度が3000℃近くまで上昇することとなるが、溶解対象物Gがガラスの場合、炉本体10の内部の温度は1500℃程度に維持する必要がある。そこで、当該実施形態に係る溶解炉100にあっては、燃焼装置Nの出力を調整する形態で、炉内温度を調整する制御を行っている。
以上の如く構成された溶解炉100の燃焼装置Nにあっては、運転制御部Cが、図5に示すように、所定の並び方向(鉛直方向)で上方側に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、所定の並び方向で下方側に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも小さくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaに近接する位置(燃焼空間Sの下方領域)に、形成することができる。これにより、溶解対象物Gの近傍を還元雰囲気として、色つきガラスを生成することができる。
また、運転制御部Cが、図6に示すように、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも大きくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaから離間する位置(燃焼空間Sの上方領域)に、形成できる。これにより、溶解対象物Gの近傍を酸化雰囲気として、無色ガラスを生成できる。
更に、運転制御部Cが、図7に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を大きくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として十分に表面積の広い火炎を形成できる。これにより、高負荷運転を実行できる。
そして、運転制御部Cが、図8に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を小さくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として表面積の小さい火炎を形成できる。これにより、低負荷運転を実行できる。
また、運転制御部Cが、図6に示すように、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも大きくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaから離間する位置(燃焼空間Sの上方領域)に、形成できる。これにより、溶解対象物Gの近傍を酸化雰囲気として、無色ガラスを生成できる。
更に、運転制御部Cが、図7に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を大きくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として十分に表面積の広い火炎を形成できる。これにより、高負荷運転を実行できる。
そして、運転制御部Cが、図8に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を小さくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として表面積の小さい火炎を形成できる。これにより、低負荷運転を実行できる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態において、溶解炉100は、ガラスを溶解対象物Gとするガラス溶解炉である例を示した。しかしながら、溶解炉100は、ガラス以外の溶解対象物Gとして、金属等を溶解する溶解炉としても働かせることができる。
特に、本願に係る溶解炉100は、燃焼装置Nの酸素含有ガス噴出部21、22から噴出する酸素含有ガスの酸素濃度を高めることで、火炎Kの温度を高めることができると共に、排ガスEの流量を低減して熱効率を高めることができるため、溶解温度の高い金属も溶解対象物Gとして好適に溶解できる。
(1)上記実施形態において、溶解炉100は、ガラスを溶解対象物Gとするガラス溶解炉である例を示した。しかしながら、溶解炉100は、ガラス以外の溶解対象物Gとして、金属等を溶解する溶解炉としても働かせることができる。
特に、本願に係る溶解炉100は、燃焼装置Nの酸素含有ガス噴出部21、22から噴出する酸素含有ガスの酸素濃度を高めることで、火炎Kの温度を高めることができると共に、排ガスEの流量を低減して熱効率を高めることができるため、溶解温度の高い金属も溶解対象物Gとして好適に溶解できる。
(2)上記実施形態にあっては、酸素含有ガス噴出部21、22から噴出される酸素含有ガスは、純酸素である例を示した。特に、気体通流路12が溶解対象物G等により閉塞されている場合には、燃焼装置Nから噴出される燃料ガスFの燃焼に必要な酸素を十分に供給するべく、酸素含有ガスとして、高濃度の酸素富化ガスを供給することが好ましい。
しかしながら、本願の溶解炉100としては、必ずしも、酸素含有ガスとして純酸素や高濃度の酸素含有ガスを供給するものではなく、例えば、空気を酸素含有ガスとして供給するものであっても構わない。
しかしながら、本願の溶解炉100としては、必ずしも、酸素含有ガスとして純酸素や高濃度の酸素含有ガスを供給するものではなく、例えば、空気を酸素含有ガスとして供給するものであっても構わない。
(3)噴出孔からのガスの噴出方向の別実施形態について、図9に基づいて、説明を追加する。
まず、所定の並び方向に直交する直交方向に並ぶ複数の噴出孔からのガスの噴出方向について、図9(I)(II)(III)を用いて説明する。尚、当該直交方向に並ぶ複数の噴出孔からのガスの噴出方向については、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23e、複数の第1酸素含有ガス噴出孔21a〜22e、及び複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eの夫々において、同一の関係となるので、ここでは、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eを用いて説明する。
上記実施形態にあっては、図9(I)に示すように、火炎長手方向視において、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとして、所定の並び方向に直交する直交方向(水平方向)に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eが設けられており、それらの噴出孔方向は、噴出孔から噴出された燃料ガスFが水平方向で互いに離間するように、放射状に設定されている構成例(燃料ガスFが水平方向で拡散する構成例)を示した。
しかしながら、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eは、図9(II)に示すように、それらからの燃料ガスFの噴出方向が、互いに並行に設定する構成を採用しても構わない。当該構成を採用した場合、図9(I)に示す構成例に比べ、よりシャープな火炎Kが形成される。
また、図9(III)に示すように、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eは、それらからの燃料ガスFの噴出方向が、水平方向で互いに近接する方向であると共に、それらの燃料ガスFが、噴出孔から所定の距離離れた位置にて衝突するように構成しても構わない。
まず、所定の並び方向に直交する直交方向に並ぶ複数の噴出孔からのガスの噴出方向について、図9(I)(II)(III)を用いて説明する。尚、当該直交方向に並ぶ複数の噴出孔からのガスの噴出方向については、複数の燃料ガス噴出孔23a〜23e、複数の第1酸素含有ガス噴出孔21a〜22e、及び複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eの夫々において、同一の関係となるので、ここでは、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eを用いて説明する。
上記実施形態にあっては、図9(I)に示すように、火炎長手方向視において、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとして、所定の並び方向に直交する直交方向(水平方向)に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eが設けられており、それらの噴出孔方向は、噴出孔から噴出された燃料ガスFが水平方向で互いに離間するように、放射状に設定されている構成例(燃料ガスFが水平方向で拡散する構成例)を示した。
しかしながら、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eは、図9(II)に示すように、それらからの燃料ガスFの噴出方向が、互いに並行に設定する構成を採用しても構わない。当該構成を採用した場合、図9(I)に示す構成例に比べ、よりシャープな火炎Kが形成される。
また、図9(III)に示すように、複数の第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eは、それらからの燃料ガスFの噴出方向が、水平方向で互いに近接する方向であると共に、それらの燃料ガスFが、噴出孔から所定の距離離れた位置にて衝突するように構成しても構わない。
(4)次に、燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22からの所定の並び方向でのガスの噴出方向について、図9(IV)(V)(VI)を用いて説明する。
上記実施形態においては、所定の並び方向に並ぶ燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22からのガスの噴出方向は、図9(IV)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方であり、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方である構成例を示した。
しかしながら、図9(V)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向と、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向と、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向とが、すべて、水平方向とする構成を採用しても構わない。当該構成を採用した場合、図9(IV)に示す構成例に比べ、よりシャープな火炎Kが形成される。
また、図9(VI)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方であり、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方である構成を採用しても構わない。
上記実施形態においては、所定の並び方向に並ぶ燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22からのガスの噴出方向は、図9(IV)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方であり、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方である構成例を示した。
しかしながら、図9(V)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向と、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向と、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向とが、すべて、水平方向とする構成を採用しても構わない。当該構成を採用した場合、図9(IV)に示す構成例に比べ、よりシャープな火炎Kが形成される。
また、図9(VI)に示すように、所定の並び方向で上方に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも下方であり、所定の並び方向で中央に設けられる燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出方向は、水平方向であり、所定の並び方向で下方に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの噴出方向は、水平方向よりも上方である構成を採用しても構わない。
(5)更に、火炎長手方向視において、燃料ガス噴出部23、第1酸素含有ガス噴出部21、及び第2酸素含有ガス噴出部22の所定の並び方向での配置の別実施形態を説明する。
上記実施形態においては、燃焼装置Nの燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが並ぶ所定の並び方向が、鉛直方向である構成例を示したが、当該所定の並び方向は、鉛直方向以外の方向であっても構わない。例えば、鉛直方向に対して30°や45°偏角した方向等、種々の方向を採用することができる。
また、例えば、図10(I)に示すように、所定の並び方向(図10(I)で矢印Xに沿う方向)は、水平方向であっても構わない。
更に、上記実施形態にあっては、燃料ガス噴出部23は、所定の並び方向に直交する直交方向で一列に並ぶ複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eとして構成した。しかしながら、当該燃料ガス噴出部23は、直交方向で一列に並ぶ必要はなく、図10(I)に示すように、複数列に並ぶ燃料ガス噴出孔から構成しても構わない。図10(I)は、第1燃料ガス噴出列23Xと第2燃料ガス噴出列23Yと第3燃料ガス噴出列23Zから構成している。当該関係は、酸素含有ガス噴出部21、22についても、同様である。換言すると、図10(I)は、所定の並び方向において、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22が両端に設けられ、その間に、第1燃料ガス噴出列23Xと第2燃料ガス噴出列23Yと第3燃料ガス噴出列23Zが設けられている。
また、図10(II)に示すように、所定の並び方向で一方側から他方側へ、第2酸素含有ガス噴出部22、第2燃料ガス噴出列23Y、第1酸素含有ガス噴出部21、第1燃料ガス噴出列23Xと配設する構成を採用しても構わない。
また、図10(III)に示すように、所定の並び方向で一方側から他方側へ、第2燃料ガス噴出列23Y、第2酸素含有ガス噴出部22、第1酸素含有ガス噴出部21、第1燃料ガス噴出列23Xと配設する構成を採用しても構わない。
更に、当該図10(III)の噴出部の配設関係において、所定の並び方向に直交する直交方向(図10(IV)で矢印Yに沿う方向)に並ぶ複数の噴出孔に関し、直交方向で両端の噴出孔を、すべて、図10(IV)に示すように、燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出孔h(補助燃料ガス噴出部の一例)としても構わない。
換言すれば、当該構成にあっては、図10(IV)の火炎長手方向視において、複数の噴出孔のうち、中央領域に配設される噴出孔から純酸素Oが噴出され、その外周領域に配設される噴出孔から燃料ガスFが噴出されることとなる。
上記実施形態においては、燃焼装置Nの燃料ガス噴出部23と第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22とが並ぶ所定の並び方向が、鉛直方向である構成例を示したが、当該所定の並び方向は、鉛直方向以外の方向であっても構わない。例えば、鉛直方向に対して30°や45°偏角した方向等、種々の方向を採用することができる。
また、例えば、図10(I)に示すように、所定の並び方向(図10(I)で矢印Xに沿う方向)は、水平方向であっても構わない。
更に、上記実施形態にあっては、燃料ガス噴出部23は、所定の並び方向に直交する直交方向で一列に並ぶ複数の燃料ガス噴出孔23a〜23eとして構成した。しかしながら、当該燃料ガス噴出部23は、直交方向で一列に並ぶ必要はなく、図10(I)に示すように、複数列に並ぶ燃料ガス噴出孔から構成しても構わない。図10(I)は、第1燃料ガス噴出列23Xと第2燃料ガス噴出列23Yと第3燃料ガス噴出列23Zから構成している。当該関係は、酸素含有ガス噴出部21、22についても、同様である。換言すると、図10(I)は、所定の並び方向において、第1酸素含有ガス噴出部21と第2酸素含有ガス噴出部22が両端に設けられ、その間に、第1燃料ガス噴出列23Xと第2燃料ガス噴出列23Yと第3燃料ガス噴出列23Zが設けられている。
また、図10(II)に示すように、所定の並び方向で一方側から他方側へ、第2酸素含有ガス噴出部22、第2燃料ガス噴出列23Y、第1酸素含有ガス噴出部21、第1燃料ガス噴出列23Xと配設する構成を採用しても構わない。
また、図10(III)に示すように、所定の並び方向で一方側から他方側へ、第2燃料ガス噴出列23Y、第2酸素含有ガス噴出部22、第1酸素含有ガス噴出部21、第1燃料ガス噴出列23Xと配設する構成を採用しても構わない。
更に、当該図10(III)の噴出部の配設関係において、所定の並び方向に直交する直交方向(図10(IV)で矢印Yに沿う方向)に並ぶ複数の噴出孔に関し、直交方向で両端の噴出孔を、すべて、図10(IV)に示すように、燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出孔h(補助燃料ガス噴出部の一例)としても構わない。
換言すれば、当該構成にあっては、図10(IV)の火炎長手方向視において、複数の噴出孔のうち、中央領域に配設される噴出孔から純酸素Oが噴出され、その外周領域に配設される噴出孔から燃料ガスFが噴出されることとなる。
(6)図示は省略するが、所定の並び方向に並ぶ燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eの組は、組を単位として組毎に、燃料ガスF及び純酸素Oの噴出状態と非噴出状態とを切り換えられるように構成しても構わない。
具体的には、燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとの夫々に各別にガスを導くガス流路の夫々を開閉する開閉弁を各別に備え、運転制御部Cが、当該開閉弁を各別に切り換える構成を採用しても構わない。当該構成において、開閉弁及び運転制御部Cが噴出状態切換手段として働くこととなる。
そして、運転制御部Cは、燃料ガス噴出部23から噴出する燃料ガスFの流量が少ないほど、即ち、低出力であるほど、噴出状態にある組の数を低減するように開閉弁の開度の制御を実行する。これにより、低出力の場合であっても、火炎Kの長手方向の長さを一定以上に保つことができると共に、火炎Kの先端にて火炎の巻き上がりを防止できる。
具体的には、燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとの夫々に各別にガスを導くガス流路の夫々を開閉する開閉弁を各別に備え、運転制御部Cが、当該開閉弁を各別に切り換える構成を採用しても構わない。当該構成において、開閉弁及び運転制御部Cが噴出状態切換手段として働くこととなる。
そして、運転制御部Cは、燃料ガス噴出部23から噴出する燃料ガスFの流量が少ないほど、即ち、低出力であるほど、噴出状態にある組の数を低減するように開閉弁の開度の制御を実行する。これにより、低出力の場合であっても、火炎Kの長手方向の長さを一定以上に保つことができると共に、火炎Kの先端にて火炎の巻き上がりを防止できる。
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明の溶解炉用の燃焼装置、及びそれを備えた溶解炉は、燃焼装置から酸素含有ガスを供給する構成にあっても、溶解対象物を加熱するための火炎の形成領域の調整範囲を十分に大きいものとして、溶解対象物の生産状況に応じて燃焼領域の状態を適切に調整し得る溶解炉用の燃焼装置、及びそれを備えた溶解炉として、有効に利用可能である。
21、22:酸素含有ガス噴出部
21 :第1酸素含有ガス噴出部
21a〜21e:第1酸素含有ガス噴出孔
22 :第2酸素含有ガス噴出部
22a〜22e:第2酸素含有ガス噴出孔
23 :燃料ガス噴出部
23a〜23e:燃料ガス噴出孔
100 :溶解炉
E :排ガス
F :燃料ガス
K :火炎
N :燃焼装置
O :純酸素
S :燃焼空間
T :蓄熱室
h :燃料ガス噴出孔(補助燃料ガス)
21 :第1酸素含有ガス噴出部
21a〜21e:第1酸素含有ガス噴出孔
22 :第2酸素含有ガス噴出部
22a〜22e:第2酸素含有ガス噴出孔
23 :燃料ガス噴出部
23a〜23e:燃料ガス噴出孔
100 :溶解炉
E :排ガス
F :燃料ガス
K :火炎
N :燃焼装置
O :純酸素
S :燃焼空間
T :蓄熱室
h :燃料ガス噴出孔(補助燃料ガス)
上記目的を達成するための溶解炉用の燃焼装置は、溶解槽における溶解対象物の上方の燃焼空間に燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出部と、前記燃焼空間に酸素含有ガスを噴出する酸素含有ガス噴出部とを有し、少なくとも前記燃料ガス噴出部から噴出された燃料ガスと前記酸素含有ガス噴出部から噴出された前記酸素含有ガスとが混合して着火し長尺状火炎を形成する溶解炉用の燃焼装置であって、その特徴構成は、
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられ、
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられ、
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられ、
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられ、
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
更に、上記特徴構成によれば、燃料ガス噴出部としての複数の燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出部としての複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出部としての複数の第2酸素含有ガス噴出孔との夫々を、火炎長手方向視において、所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられるから、所定の並び方向に交差する交差方向においても、所定の火炎形成幅を有する状態で、長尺状の火炎を形成できる。
更に、燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出孔とは、所定の並び方向に並ぶ状態で設けられるから、分配比率調整手段による酸素含有ガスの分配比率を調整することにより、交差方向に広がる火炎の所定の並び方向での形成領域を、良好に調整することができる。
更に、燃料ガス噴出孔と、第1酸素含有ガス噴出孔と、第2酸素含有ガス噴出孔とは、所定の並び方向に並ぶ状態で設けられるから、分配比率調整手段による酸素含有ガスの分配比率を調整することにより、交差方向に広がる火炎の所定の並び方向での形成領域を、良好に調整することができる。
更に、上記特徴構成によれば、噴出状態切換手段は、組毎に燃料ガス及び酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換えるように構成することで、例えば、高出力の場合は、噴出状態にある組を増加させ、低出力の場合は噴出状態にある組を低下させることで、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)の増減変化を抑制でき、長尺状火炎の長手方向の長さを略一定に保つことができる。特に、燃焼装置が低出力の場合に、各噴出孔から噴出される燃料ガス及び酸素含有ガスの流量(流速)が低下することに伴う火炎の短炎化を防止できると共に、火炎先端の巻き上がりを良好に防止できる。
更に、噴出状態切換手段は、組毎に噴出状態と非噴出状態とを切り換えるため、分配比率調整手段の分配比率調整による所定の並び方向での火炎の形成領域の調整も併せて実行することができ、燃焼空間の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度の制御等を、より良好に調整することができる。
更に、噴出状態切換手段は、組毎に噴出状態と非噴出状態とを切り換えるため、分配比率調整手段の分配比率調整による所定の並び方向での火炎の形成領域の調整も併せて実行することができ、燃焼空間の酸化還元状態、燃焼負荷、及び温度の制御等を、より良好に調整することができる。
以上の如く構成された溶解炉100の燃焼装置Nにあっては、運転制御部Cが、図5に示すように、所定の並び方向(鉛直方向)で上方側に設けられる第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、所定の並び方向で下方側に設けられる第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも小さくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaに近接する位置(燃焼空間Sの下方領域)に、形成することができる。これにより、溶解対象物Gの近傍を還元雰囲気として、色つきガラスを生成することができる。
また、運転制御部Cが、図6に示すように、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも大きくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaから離間する位置(燃焼空間Sの上方領域)に、形成できる。これにより、溶解対象物Gの近傍を酸化雰囲気として、無色ガラスを生成できる。
更に、運転制御部Cが、図7に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を大きくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として十分に表面積の広い火炎を形成できる。これにより、高負荷運転を実行できる。
そして、運転制御部Cが、図8に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を小さくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として表面積の小さい火炎を形成できる。これにより、低負荷運転を実行できる。
尚、図示は省略するが、所定の並び方向に並ぶ燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eの組は、組を単位として組毎に、燃料ガスF及び純酸素Oの噴出状態と非噴出状態とを切り換えられるように構成されている。
具体的には、燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとの夫々に各別にガスを導くガス流路の夫々を開閉する開閉弁を各別に備え、運転制御部Cが、当該開閉弁を各別に切り換える構成を採用している。当該構成において、開閉弁及び運転制御部Cが、噴出状態切換手段として働くこととなる。
また、運転制御部Cが、図6に示すように、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率よりも大きくすることで、火炎Kを、溶解槽11の溶解対象物Gの表面Gaから離間する位置(燃焼空間Sの上方領域)に、形成できる。これにより、溶解対象物Gの近傍を酸化雰囲気として、無色ガラスを生成できる。
更に、運転制御部Cが、図7に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を大きくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として十分に表面積の広い火炎を形成できる。これにより、高負荷運転を実行できる。
そして、運転制御部Cが、図8に示すように、燃料ガス噴出部23からの燃料ガスFの噴出量を小さくすると共に、第1酸素含有ガス噴出部21からの純酸素Oの分配比率を、第2酸素含有ガス噴出部22からの純酸素Oの分配比率と略同一にすることで、火炎Kを、燃焼空間Sの中央領域を中心として表面積の小さい火炎を形成できる。これにより、低負荷運転を実行できる。
尚、図示は省略するが、所定の並び方向に並ぶ燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eの組は、組を単位として組毎に、燃料ガスF及び純酸素Oの噴出状態と非噴出状態とを切り換えられるように構成されている。
具体的には、燃料ガス噴出孔23a〜23eと第1酸素含有ガス噴出孔21a〜21eと第2酸素含有ガス噴出孔22a〜22eとの夫々に各別にガスを導くガス流路の夫々を開閉する開閉弁を各別に備え、運転制御部Cが、当該開閉弁を各別に切り換える構成を採用している。当該構成において、開閉弁及び運転制御部Cが、噴出状態切換手段として働くこととなる。
(6)運転制御部Cは、燃料ガス噴出部23から噴出する燃料ガスFの流量が少ないほど、即ち、低出力であるほど、噴出状態にある組の数を低減するように開閉弁の開度の制御を実行するように構成しても構わない。これにより、低出力の場合であっても、火炎Kの長手方向の長さを一定以上に保つことができると共に、火炎Kの先端にて火炎の巻き上がりを防止できる。
上記目的を達成するための溶解炉用の燃焼装置は、溶解槽における溶解対象物の上方の燃焼空間に燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出部と、前記燃焼空間に酸素含有ガスを噴出する酸素含有ガス噴出部とを有し、少なくとも前記燃料ガス噴出部から噴出された燃料ガスと前記酸素含有ガス噴出部から噴出された前記酸素含有ガスとが混合して着火し長尺状火炎を形成する溶解炉用の燃焼装置であって、その特徴構成は、
前記長尺状火炎は、対となる前記燃焼装置が交番燃焼することにより、前記溶解槽の前記燃焼空間に交互に形成されるものであり、
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられ、
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられ、
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
前記長尺状火炎は、対となる前記燃焼装置が交番燃焼することにより、前記溶解槽の前記燃焼空間に交互に形成されるものであり、
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられ、
前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられ、
前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている点にある。
Claims (6)
- 溶解槽における溶解対象物の上方の燃焼空間に燃料ガスを噴出する燃料ガス噴出部と、前記燃焼空間に酸素含有ガスを噴出する酸素含有ガス噴出部とを有し、少なくとも前記燃料ガス噴出部から噴出された燃料ガスと前記酸素含有ガス噴出部から噴出された前記酸素含有ガスとが混合して着火し長尺状火炎を形成する溶解炉用の燃焼装置であって、
前記酸素含有ガス噴出部として、少なくとも、第1酸素含有ガス噴出部と第2酸素含有ガス噴出部とが各別に設けられ、
前記長尺状火炎の長手方向である火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部と前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とが、所定の並び方向に沿って設けられ、
前記第1酸素含有ガス噴出部と前記第2酸素含有ガス噴出部とから噴出される酸素含有ガスの分配比率を調整する分配比率調整手段が備えられる溶解炉用の燃焼装置。 - 前記火炎長手方向視において、前記燃料ガス噴出部として前記所定の並び方向に交差する交差方向に並んで設けられる複数の燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出部として前記交差方向で並んで設けられる複数の第2酸素含有ガス噴出孔とが設けられ、
前記燃料ガス噴出孔と、前記第1酸素含有ガス噴出孔と、前記第2酸素含有ガス噴出孔とは、前記所定の並び方向に並ぶ状態で設けられる請求項1に記載の溶解炉用の燃焼装置。 - 前記所定の並び方向に並ぶ前記燃料ガス噴出孔と前記第1酸素含有ガス噴出孔と前記第2酸素含有ガス噴出孔の組を単位として、組毎に、前記燃料ガス及び前記酸素含有ガスの噴出状態と非噴出状態とを切り換える噴出状態切換手段が設けられている請求項2に記載の溶解炉用の燃焼装置。
- 前記噴出状態切換手段は、前記燃料ガス噴出部から噴出する燃料ガスの流量が少ないほど、前記噴出状態にある組の数を低減する請求項3に記載の溶解炉用の燃焼装置。
- 前記燃料ガス噴出部とは別に、前記燃焼空間に燃料ガスを噴出する補助燃料ガス噴出部が設けられる請求項1〜4の何れか一項に記載の溶解炉用の燃焼装置。
- 前記溶解槽の側方に設けられる一対の蓄熱室と、前記溶解槽の内部の前記燃焼空間と前記蓄熱室との間で気体を通流させる気体通流路とを備え、
前記燃焼装置を前記気体通流路に備える請求項1〜5の何れか一項に記載の溶解炉用の燃焼装置を備えた溶解炉であって、
一対の前記蓄熱室のうち一方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して他方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第1通流状態と、一対の前記蓄熱室のうち他方の前記蓄熱室を通過した燃焼用空気を前記気体通流路を介して前記燃焼空間へ供給すると共に前記燃焼空間からの排ガスを前記気体通流路を介して一方の前記蓄熱室を通過させた後に外部へ排出する第2通流状態とを切り換える通流状態切換機構を備え、
前記通流状態切換機構の切り換えに対応して前記燃焼装置を働かせる交番燃焼を実行可能に構成され、
前記酸素含有ガス噴出部は、酸素含有ガスとして空気よりも酸素濃度の高い酸素富化ガスを噴出する溶解炉。
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