JP2017193681A - 粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートを提供する。
【解決手段】アクリル系粘着剤100重量部に対して、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを1〜10重量部含有する粘着剤層を有する粘着シート。
【選択図】 なし
【解決手段】アクリル系粘着剤100重量部に対して、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを1〜10重量部含有する粘着剤層を有する粘着シート。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートに関する。
近年、直感的に操作でき、小型化が可能であるという利点から、電子機器の入力装置としてタッチパネルが広く用いられるようになった。タッチパネルの製造では、各光学部材間を貼り合わせるために粘着シートが用いられている。このような粘着シートは、各部材に対する高い粘着力とともに、ディスプレイモジュールの映像を損なわない高い透明性が要求される。例えば、特許文献1には、(メタ)アクリロイル基含有化合物と、アミド結合を有するビニル基含有化合物と、リン系の光重合開始剤とを含む重合性組成物及びこれを用いた光学用粘着シートが開示されており、ガラス等の被着体に対する良好な密着性を示し、熱による粘着シートの着色も少ないことが記載されている。
静電容量方式等のタッチパネルは、モジュールを保護するために最前面にカバーパネルを有している。カバーパネルの材料としては、従来ガラスが用いられてきたが、割れた際の安全性の向上や軽量化の観点から、ガラスに代わってポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の透明な樹脂板が用いられるようになってきた。しかしながら、樹脂板はガラスよりも透湿度が高く、加熱によってアウトガスが発生するという性質を有する。従来の粘着シートを用いて樹脂板からなるカバーパネルを接着した場合、高温高湿の環境に晒されると、カバーパネルから発生したアウトガスによってカバーパネルと粘着シートとの界面に発泡が生じ、剥離してしまったり、白化等の外観異常が生じてしまったりすることがあるという問題があった。一方、タッチパネル接着用の粘着シートには、貼り合せに失敗したときに、高価なカバーパネルやモジュールを再利用するために粘着剤を再剥離させることができるリワーク性も重要な性能となっている。
本発明は、上記現状に鑑み、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートを提供することを目的とする。
本発明は、アクリル系粘着剤100重量部に対して、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを1〜10重量部含有する粘着剤層を有する粘着シートである。
以下に本発明を詳述する。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、粘着剤層を構成するアクリル系粘着剤に、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを特定の配合比で配合することにより、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
この理由については必ずしも明らかではないが、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを配合することにより、粘着シートのカバーパネルに対する密着性が向上し、高温高湿下でカバーパネルからアウトガスが発生しようとしても充分な接着力により界面に発泡が生じるのを防止できるためではないかと考えられる。また、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを配合することにより、粘着剤層の凝集力が向上し、糊残り等が生じることなく粘着シートを剥離できることから、リワーク性が向上すると考えられる。
この理由については必ずしも明らかではないが、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを配合することにより、粘着シートのカバーパネルに対する密着性が向上し、高温高湿下でカバーパネルからアウトガスが発生しようとしても充分な接着力により界面に発泡が生じるのを防止できるためではないかと考えられる。また、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを配合することにより、粘着剤層の凝集力が向上し、糊残り等が生じることなく粘着シートを剥離できることから、リワーク性が向上すると考えられる。
本発明の粘着シートは、アクリル系粘着剤を含有する粘着剤層を有する。
アクリル系粘着剤を用いることにより、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルに対して特に高い接着性を発揮できる。
上記アクリル系粘着剤は特に限定されないが、透明性と粘着性に優れることから、炭素数1〜15の炭化水素基を有する(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有するアクリル共重合体を含有することが好ましい。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
アクリル系粘着剤を用いることにより、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルに対して特に高い接着性を発揮できる。
上記アクリル系粘着剤は特に限定されないが、透明性と粘着性に優れることから、炭素数1〜15の炭化水素基を有する(メタ)アクリレートに由来する構成単位を有するアクリル共重合体を含有することが好ましい。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
上記炭素数1〜15の炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、又は環状の炭化水素基であってもよい。上記炭素数1〜15の炭化水素基としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n―プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、2−エチルオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレート、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも低温弾性率が低く、初期のぬれ性が高い光学用粘着剤組成物が得られることから、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート及びブチル(メタ)アクリレートからなる群より選択される少なくとも1つが好ましい。
上記炭素数1〜15の炭化水素基を有する(メタ)アクリレート以外の好ましいモノマーとしては、例えば、親水性モノマーや極性基含有モノマーが挙げられる。
上記親水性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記極性基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アミド基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。より具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイル酢酸、(メタ)アクリロイルプロピオン酸、(メタ)アクリロイル酪酸、(メタ)アクリロイルペンタン酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸や、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
これら親水性モノマーや極性基含有モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記親水性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記極性基含有モノマーとしては、例えば、カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アミド基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選択される少なくとも1種が挙げられる。より具体的には例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイル酢酸、(メタ)アクリロイルプロピオン酸、(メタ)アクリロイル酪酸、(メタ)アクリロイルペンタン酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸や、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル等が挙げられる。
これら親水性モノマーや極性基含有モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(メタ)アクリレート共重合体を得るには、上記構成単位の元となるモノマーの混合物を、重合開始剤の存在下にてラジカル反応させればよい。上記アクリル共重合体の重合方法としては、従来公知の方法が用いられ、例えば、溶液重合(沸点重合又は定温重合)、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等が挙げられる。なかでも、合成が簡便であることから溶液重合が好ましい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。上記有機過酸化物として、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。上記アゾ化合物として、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記アクリル共重合体は、重量平均分子量(Mw)の好ましい下限が20万、好ましい上限が300万である。上記アクリル共重合体の重量平均分子量をこの範囲内とすることにより、特に高い粘着力を発揮することができる。重量平均分子量のより好ましい下限は40万、より好ましい上限は200万である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
重量平均分子量を上記範囲に調整するためには、重合開始剤、重合温度等の重合条件を調整すればよい。
なお、重量平均分子量(Mw)とは、GPC(Gel Permeation Chromatography:ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)による標準ポリスチレン換算の重量平均分子量である。
上記粘着剤層は、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを含有する。これにより、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いた場合であっても高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。
上記イミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、イミン構造を有する構成単位を含む。なお、本明細書においてイミン構造とは、C=N結合を有する構造を意味する。
上記イミン構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(1)に示す構成単位が挙げられる。
上記イミン構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(1)に示す構成単位が挙げられる。
式(1)中、R1は、単結合、又は、アルキレン基を表し、R2は、イミン構造を有する基を表す。
上記式(1)中、R1がアルキレン基である場合、該アルキレン基の炭素数の好ましい下限は1、好ましい上限は12である。上記アルキレン基の炭素数が12を超えると、最適な強度が得られないことがある。上記R1がアルキレン基である場合、上記アルキレン基の炭素数のより好ましい上限は5である。
上記式(1)中、R1がアルキレン基である場合、該アルキレン基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基(n−プロピレン基)、テトラメチレン基(n−ブチレン基)、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、デカメチレン基等の直鎖状アルキレン基、メチルメチレン基、メチルエチレン基、1−メチルペンチレン基、1,4−ジメチルブチレン基等の分岐状アルキレン基、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。なかでも、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)、トリメチレン基(n−プロピレン基)、テトラメチレン基(n−ブチレン基)等の直鎖状アルキル基が好ましく、メチレン基、ジメチレン基(エチレン基)がより好ましい。
上記R2としては、下記式(2)に示す官能基が挙げられる。
式(2)中、R3は水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基を表し、R4は炭素数1〜18の炭化水素基を表す。
上記炭化水素基としては、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族系炭化水素基等が挙げられる。なお、上記炭化水素基は、飽和炭化水素基、不飽和炭化水素基、芳香族系炭化水素基のみからなるものであってもよく、これらが2種以上用いられたものであってもよい。
上記飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、へキシル基、へプチル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基等が挙げられる。なかでも、メチル基、エチル基、n−プロピル基が好ましい。
上記芳香族系炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、t−ブチルフェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記芳香族系炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、t−ブチルフェニル基、ベンジル基等が挙げられる。
上記イミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、上記イミン構造を有する構成単位中、R1が単結合、R3が水素原子、R4がメチル基又はエチル基であることが好ましい。
上記イミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、イミン構造を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.1モル%、好ましい上限が20モル%である。
上記イミン構造を有する構成単位の含有量がこの範囲内であると、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いた場合であっても高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。また、後述するアセタール化による変性ポリビニルアセタールの製造も容易である。上記イミン構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は1.0モル%、より好ましい上限は15モル%である。
上記イミン構造を有する構成単位の含有量がこの範囲内であると、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いた場合であっても高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。また、後述するアセタール化による変性ポリビニルアセタールの製造も容易である。上記イミン構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は1.0モル%、より好ましい上限は15モル%である。
上記アミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、アミン構造を有する構成単位を含む。なお、上記アミン構造には、アミド構造(−C(=O)−NH−を有する構造)も含まれる。
上記アミン構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(3)に示す構造や、下記式(4)に示す構造が挙げられる。
上記アミン構造を有する構成単位としては、例えば、下記式(3)に示す構造や、下記式(4)に示す構造が挙げられる。
式(4)中、R5は水素原子又は炭素数1〜10の炭化水素基を表す。
なお、上記炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基が挙げられる。
なお、上記炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基が挙げられる。
上記アミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、アミン構造を有する構成単位の含有量の好ましい下限が0.1モル%、好ましい上限が20モル%である。
上記アミン構造を有する構成単位の含有量がこの範囲内であると、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いた場合であっても高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。また、後述するアセタール化による変性ポリビニルアセタールの製造も容易である。上記アミン構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は1.0モル%、より好ましい上限は15モル%である。
上記アミン構造を有する構成単位の含有量がこの範囲内であると、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いた場合であっても高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。また、後述するアセタール化による変性ポリビニルアセタールの製造も容易である。上記アミン構造を有する構成単位の含有量のより好ましい下限は1.0モル%、より好ましい上限は15モル%である。
上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールのアセタール化度は特に限定されないが、好ましい下限が60モル%、好ましい上限は90モル%である。上記アセタール化度がこの範囲内であると、上記アクリル系粘着剤との相溶性に優れ、取り扱い性に優れる二液混合系接着剤とすることができ、また、沈殿法による合成工程においてイミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを容易に析出させることができる。上記アセタール化度のより好ましい下限は65モル%、より好ましい上限は85モル%である。
なお、ポリビニルアセタールのアセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル基量とビニルアルコール量(水酸基の含有率)とを測定し、得られた測定結果からモル分率を算出し、次いで、100モル%からアセチル基量とビニルアルコール量とを差し引くことにより算出され得る。
なお、ポリビニルアセタールのアセタール化度は、アセタール基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール化度は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、アセチル基量とビニルアルコール量(水酸基の含有率)とを測定し、得られた測定結果からモル分率を算出し、次いで、100モル%からアセチル基量とビニルアルコール量とを差し引くことにより算出され得る。
上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールの水酸基量は特に限定されないが、好ましい下限は15モル%、好ましい上限は35モル%である。上記水酸基量がこの範囲内であると、より高い接着性を発揮することができる。上記水酸基量のより好ましい下限は17モル%、より好ましい上限は25モル%である。
なお、ポリビニルアセタールの水酸基量は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により求めることができる。
なお、ポリビニルアセタールの水酸基量は、水酸基が結合しているエチレン基量を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。水酸基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により求めることができる。
上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールのアセチル基量は特に限定されないが、好ましい下限は0.0001モル%、好ましい上限は15モル%である。上記アセチル基量のより好ましい下限は0.01モル%、より好ましい上限は10モル%であり、更に好ましい下限は0.1モル%、更に好ましい上限は5モル%である。
なお、ポリビニルアセタールのアセチル基量は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
なお、ポリビニルアセタールのアセチル基量は、主鎖の全エチレン基量から、アセタール基が結合しているエチレン基量と、水酸基が結合しているエチレン基量とを差し引いた値を、主鎖の全エチレン基量で除算して求めたモル分率を百分率(モル%)で表した値である。アセタール基が結合しているエチレン基量は、例えば、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠して測定できる。
上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールの重合度は特に限定されないが、好ましい下限は100、好ましい上限は4500である。上記変性ポリビニルアセタールの重合度がこの範囲内であると、接着性が高く、常温で取り扱い性に優れた接着剤を得ることができる。上記重合度のより好ましい下限は150、より好ましい上限は4000である。
上記アミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを調製する方法としては、例えば、上記アミン構造を有する単量体と、酢酸ビニルとを共重合させることによって得られたアミン構造を有する変性ポリ酢酸ビニルをケン化し得られたアミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法が挙げられる。
上記イミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを調製する方法としては、例えば、上記イミン構造を有する単量体と、酢酸ビニルとを共重合させることによって得られたイミン構造を有する変性ポリ酢酸ビニルをケン化し得られたイミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法が挙げられる。また、上記方法により調製したアミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化することでイミン構造を導入する方法を用いてもよい。また、上記方法により調製したアミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを後変性して得られたイミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化する方法を用いてもよい。更に、未変性のポリビニルアセタールを後変性させることでイミン構造を導入してもよい。なかでも、アミン構造を有する変性ポリビニルアルコールを、従来公知の方法によりアセタール化することでイミン構造を導入する方法が好ましい。このような方法によれば、アセタール化に使用するアルデヒド、酸触媒の量を過剰に添加することでイミン構造を容易に導入することができる。
なお、このような方法を用いる場合において、アミン構造を有する構成単位、及び、イミン構造を有する構成要件を確認する方法としては、例えば、FT−IRを用いて、アミノ基のスペクトル(1600cm−1付近)を確認する方法や、13C−NMRを用いてイミン構造のスペクトル(160〜170ppm)を確認する方法等が挙げられる。
なお、このような方法を用いる場合において、アミン構造を有する構成単位、及び、イミン構造を有する構成要件を確認する方法としては、例えば、FT−IRを用いて、アミノ基のスペクトル(1600cm−1付近)を確認する方法や、13C−NMRを用いてイミン構造のスペクトル(160〜170ppm)を確認する方法等が挙げられる。
上記アセタール化は、公知の方法を用いることが出来、水溶媒中、水と水との相溶性のある有機溶媒との混合溶媒中、あるいは有機溶媒中で行うことが好ましい。
上記水との相溶性のある有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤を用いることができる。
上記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系有機溶剤や、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、安息香酸メチル等の芳香族有機溶剤や、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等の脂肪族エステル系溶剤や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン系溶剤や、ヘキサン、ペンタン、オクタン、シクロヘキサン、デカン等の低級パラフィン系溶剤や、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤や、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルテセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトアニリド等のアミド系溶剤、アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ジn−ブチルアミン、トリn−ブチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等のアミン系溶剤等が挙げられる。これらは、単体で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合で用いることもできる。これらのなかでも、樹脂に対する溶解性および、精製時の簡易性の観点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが特に好ましい。
上記水との相溶性のある有機溶媒としては、例えば、アルコール系有機溶剤を用いることができる。
上記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系有機溶剤や、キシレン、トルエン、エチルベンゼン、安息香酸メチル等の芳香族有機溶剤や、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等の脂肪族エステル系溶剤や、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、ベンゾフェノン、アセトフェノン等のケトン系溶剤や、ヘキサン、ペンタン、オクタン、シクロヘキサン、デカン等の低級パラフィン系溶剤や、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のエーテル系溶剤や、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルテセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトアニリド等のアミド系溶剤、アンモニア水、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−ブチルアミン、ジn−ブチルアミン、トリn−ブチルアミン、アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン等のアミン系溶剤等が挙げられる。これらは、単体で用いることもできるし、2種以上の溶媒を混合で用いることもできる。これらのなかでも、樹脂に対する溶解性および、精製時の簡易性の観点から、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、テトラヒドロフランが特に好ましい。
上記アセタール化は、酸触媒の存在下において行うことが好ましい。
上記酸触媒は特に限定されず、塩酸等のハロゲン化水素や、硝酸、硫酸、リン酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で用いられてもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。なかでも、塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
上記アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するポリビニルアルコールをアセタール化することでイミン構造を導入する方法においては、例えば、酸触媒を全体の1.0重量%以上添加することにより、イミン構造を容易に導入することができる。
上記酸触媒は特に限定されず、塩酸等のハロゲン化水素や、硝酸、硫酸、リン酸等の鉱酸や、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸や、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸等のスルホン酸等が挙げられる。これらの酸触媒は、単独で用いられてもよく、2種以上の化合物を併用してもよい。なかでも、塩酸、硝酸、硫酸が好ましく、塩酸が特に好ましい。
上記アミノ基又はアミド構造を有する構成単位を有するポリビニルアルコールをアセタール化することでイミン構造を導入する方法においては、例えば、酸触媒を全体の1.0重量%以上添加することにより、イミン構造を容易に導入することができる。
上記アセタール化に用いられるアルデヒドとしては、炭素数1〜10の鎖状脂肪族基、環状脂肪族基又は芳香族基を有するアルデヒドが挙げられる。これらのアルデヒドとしては、従来公知のアルデヒドを使用できる。上記アセタール化反応に用いられるアルデヒドは、特に限定されるものではなく、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、n−バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ヘプチルアルデヒド、n−オクテルアルデヒド、n−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド等の脂肪族アルデヒドや、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド、2−メチルベンズアルデヒド、3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、β−フェニルプロピオンアルデヒド等の芳香族アルデヒド等が挙げられる。これらのアルデヒドは、1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。アルデヒドとしては、なかでも、アセタール化反応性に優れ、生成する樹脂に十分な内部可塑効果をもたらし、結果として良好な柔軟性を付与することができるブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒド、n−ノニルアルデヒドが好ましく、ブチルアルデヒドがより好ましい。即ち、上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルブチラールであることが好ましい。
上記アルデヒドの添加量としては、目的とするイミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールのアセタール化度にあわせて適宜設定すればよい。特に、ポリビニルアルコール100モル%に対して、60〜95モル%、好ましくは70〜90モル%とすると、アセタール化反応が効率よく行われ、未反応のアルデヒドも除去しやすいため好ましい。
上記粘着剤層において上記アクリル系粘着剤100重量部に対する上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールの含有量の下限は1重量部、上限は10重量部である。上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールの含有量がこの範囲内であると、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、優れたリワーク性を発揮することができる。上記イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールの含有量の好ましい上限は8重量部である。
上記粘着剤層は、更に、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着付与樹脂として、例えば、ロジンエステル系樹脂、水添ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、クマロンインデン系樹脂、脂環族飽和炭化水素系樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、C5−C9共重合系石油樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記粘着剤層において上記粘着付与樹脂の含有量は特に限定されないが、上記アクリル系粘着剤100重量部に対する好ましい下限は10重量部、好ましい上限は60重量部である。上記粘着付与樹脂の含有量がこの範囲内であると、特に高い接着力を発揮することができる。
上記粘着剤層は、更に必要に応じて、接着力調整剤、乳化剤、軟化剤、微粒子、充填剤、顔料、染料、シランカップリング剤、酸化防止剤、界面活性剤、ワックス等の公知の添加剤を含有していてもよい。
上記粘着剤層の厚みは用途によって設定されるので特に限定されないが、好ましい下限は5μm、好ましい上限は500μmである。上記粘着剤層の厚みが5μm未満であると、粘着シートが剥がれやすくなり、高い接着力を発揮できないことがある。上記粘着剤層の厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は300μmである。
本発明の粘着シートは、基材を有するサポートタイプであってもよいし、基材を有さないノンサポートタイプであってもよい。サポートタイプの場合には、基材の片面に粘着剤層が形成された片面粘着シートであってもよく、基材の両面に粘着剤層が形成された両面粘着シートであってもよい。なかでも、基材を有さないノンサポートタイプであることが好ましい。
なお、本発明の粘着シートが基材の両面に粘着剤層が形成された両面粘着シートである場合、一方の面のみの粘着剤層が上記粘着剤層であってもよく、両面の粘着剤層が上記粘着剤層であってもよいが、リワークの可能性がある面を上記粘着剤層で構成する。
なお、本発明の粘着シートが基材の両面に粘着剤層が形成された両面粘着シートである場合、一方の面のみの粘着剤層が上記粘着剤層であってもよく、両面の粘着剤層が上記粘着剤層であってもよいが、リワークの可能性がある面を上記粘着剤層で構成する。
上記基材は特に限定されないが、樹脂フィルム、樹脂発泡体、紙、不織布、ヤーンクロス布等が挙げられる。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリル酸エステル共重合体等の変性オレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー樹脂フィルム等が挙げられる。
上記樹脂発泡体としては、例えば、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、アクリルフォーム、ウレタンフォーム、エチレンプロピレンゴムフォーム等が挙げられる。
上記ヤーンクロス布としては、例えば、ポリエチレンフラットヤーンを織ったものや、その表面に樹脂フィルムをラミネートしたもの等が挙げられる。
上記樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のポリエステル系樹脂フィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体やエチレン−アクリル酸エステル共重合体等の変性オレフィン系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム、ポリウレタン系樹脂フィルム、シクロオレフィンポリマー樹脂フィルム等が挙げられる。
上記樹脂発泡体としては、例えば、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、アクリルフォーム、ウレタンフォーム、エチレンプロピレンゴムフォーム等が挙げられる。
上記ヤーンクロス布としては、例えば、ポリエチレンフラットヤーンを織ったものや、その表面に樹脂フィルムをラミネートしたもの等が挙げられる。
上記基材の厚みは用途によって設定されるので特に限定されないが、例えば樹脂フィルム基材の場合には、好ましい下限は5μm、好ましい上限は100μmである。上記基材の厚みが5μm未満であると、粘着シートの機械的強度が低下することがある。上記基材の厚みが100μmを超えると、粘着シートの腰が強くなりすぎて、被着体の形状に沿って密着させて貼り合わせることが困難になることがある。
本発明の粘着シートの製造方法は特に限定されず、例えば、上記アクリル系粘着剤、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタール及び必要に応じて添加する添加剤を混合し、攪拌して粘着剤溶液を調製し、続いて、この粘着剤溶液を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムに塗工乾燥させて粘着剤層を形成し、得られた粘着剤層を基材の片面又は両面に転着させる方法、基材に直接塗工乾燥させる方法等が挙げられる。粘着剤溶液を離型処理したポリエチレンテレフタレートフィルムに塗工乾燥させて形成した粘着剤層を、基材なしでそのままノンサポートタイプの両面粘着シートとしてもよい。
また、本発明の粘着シートを製造する方法として、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタール及び必要に応じて添加する添加剤と、上記アクリル共重合体の原料となるアクリル共重合シロップとを含有するモノマー組成物を、塊状重合によってラジカル重合させて、アクリル共重合体を形成すると同時にシート化を行う方法も好適である。なかでも、重合熱の除去がしやすく、反応制御がしやすいことから、光照射により塊状重合させる方法が好ましい。
即ち、本発明の粘着シートを製造する方法として、上記アクリル共重合シロップ、光重合開始剤、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタール、及び、必要に応じて添加剤等を含有し、かつ、溶剤を含有しないモノマー組成物を、一方の面が離型処理された透明な合成樹脂フィルムの離型処理面に塗工してモノマー層を形成した後、このモノマー層上に上記基材又は一方の面が離型処理された別の離型フィルムの離型処理面を重ね合わせ、上記透明な合成樹脂フィルムを透して上記モノマー層に紫外線等の光照射を行うことにより、上記アクリル共重合シロップをラジカル重合させてアクリル共重合体を形成させる方法(以下、「光照射による粘着シートの製造方法」ともいう。)が好適である。
なお、上記透明な合成樹脂フィルムは特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
即ち、本発明の粘着シートを製造する方法として、上記アクリル共重合シロップ、光重合開始剤、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタール、及び、必要に応じて添加剤等を含有し、かつ、溶剤を含有しないモノマー組成物を、一方の面が離型処理された透明な合成樹脂フィルムの離型処理面に塗工してモノマー層を形成した後、このモノマー層上に上記基材又は一方の面が離型処理された別の離型フィルムの離型処理面を重ね合わせ、上記透明な合成樹脂フィルムを透して上記モノマー層に紫外線等の光照射を行うことにより、上記アクリル共重合シロップをラジカル重合させてアクリル共重合体を形成させる方法(以下、「光照射による粘着シートの製造方法」ともいう。)が好適である。
なお、上記透明な合成樹脂フィルムは特に限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
また、上記光照射による粘着シートの製造方法においては、重合と同時に架橋構造を形成できることから、上記モノマー組成物が、重合性官能基を2個以上有する多官能(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、得られる粘着剤層の応力分散性の低下が小さく粘着性能に優れる点から、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、水添ポリブタジエンジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、ポリエステルジアクリレートが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートは特に限定されず、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、得られる粘着剤層の応力分散性の低下が小さく粘着性能に優れる点から、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、水添ポリブタジエンジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、ポリエステルジアクリレートが好ましい。
上記混合モノマーが上記多官能(メタ)アクリレートを含有する場合、上記多官能(メタ)アクリレートの配合量は特に限定されないが、上記アクリル共重合シロップ100重量部に対する好ましい下限が0.02重量部、好ましい上限が5重量部である。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量が0.02重量部未満であると、得られるアクリル共重合体の架橋が不充分となり、粘着剤層の凝集力が低下し、加工性が低下することがある。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量が5重量部を超えると、得られる粘着剤層は、被着体に対する粘着力が低下して、信頼性が低下することがある。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量のより好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は3重量部である。
上記アクリル共重合シロップに配合する光重合開始剤は特に限定されず、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(例えば、メルク社製、商品名「ダロキュア2959」)等のケトン系光重合開始剤、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチル−アセトフェノン(例えば、メルク社製、商品名「ダロキュア1173」)、メトキシアセトフェン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェン(例えば、チバガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(例えば、チバガイギー社製、商品名「イルガキュア184」)等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンジルジメチルケタール等のケタール系光重合開始剤、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等が挙げられる。
上記アクリル共重合シロップに対する上記光重合開始剤の配合量は特に限定されないが、上記アクリル共重合シロップ100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記光重合開始剤の配合量が0.01重量部未満であると、上記アクリル共重合シロップの重合が不完全となり、得られる粘着剤層は、凝集力の低下が原因となって必要な物性が得られないことがある。上記光重合開始剤の配合量が5重量部を超えると、光照射時にラジカル発生量が多くなり、得られるアクリル共重合体の数平均分子量が低下したり、粘着剤層のゲル分率が低下したりすることにより、高温高湿下で生じる白化を充分に抑制することができないことがある。上記光重合開始剤の配合量のより好ましい下限は0.03重量部、より好ましい上限は1重量部である。
上記光照射による粘着シートの製造方法において光照射に用いられる光源は特に限定されず、例えば、波長400nm以下に発光分布を有するランプ等が挙げられる。
上記波長400nm以下に発光分布を有するランプとして、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウエーブ励起水銀ランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。なかでも、上記光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光するとともに、上記モノマー層に含まれる上記光重合開始剤以外の成分の光吸収が少なく、上記モノマー層の内部にまで光が充分に到達して上記混合モノマーを効果的に重合させることができることから、ケミカルランプが好ましい。
上記波長400nm以下に発光分布を有するランプとして、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウエーブ励起水銀ランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。なかでも、上記光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光するとともに、上記モノマー層に含まれる上記光重合開始剤以外の成分の光吸収が少なく、上記モノマー層の内部にまで光が充分に到達して上記混合モノマーを効果的に重合させることができることから、ケミカルランプが好ましい。
上記光照射における光照射強度は特に限定されず、得られるアクリル共重合体の重合度を左右する因子であることから、目的とするアクリル共重合体の重合度又は粘着剤層の性能等に合わせて、適宜調整される。例えば、上記光重合開始剤としてアセトフェノン系光重合開始剤を用いた場合、該アセトフェノン系光重合開始剤の光分解に有効な波長領域の光照射強度が0.1〜1000mW/cm2であることが好ましい。なお、上記アセトフェノン系光重合開始剤の光分解に有効な波長領域は、光重合開始剤によって異なるが、通常、365nm〜420nm程度である。
本発明の粘着テープは、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる。本発明の粘着テープは、例えば、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルと、金属若しくは金属酸化物薄膜付フィルム、金属若しくは金属酸化物薄膜付ガラス、銅メッシュや銀メッシュ等の金属メッシュシート、偏光板、タッチパネルモジュール、又は、ディスプレイモジュールとの接着に特に好適に用いることができる。
本発明によれば、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートを提供できる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
(1)イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの調製
重合度600、鹸化度99モル%、上記式(3)に示すアミン構造を有する構成単位を1.7モル%含有するポリビニルアルコール240gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸170gとn−ブチルアルデヒド275gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの粉末を得た。
(1)イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの調製
重合度600、鹸化度99モル%、上記式(3)に示すアミン構造を有する構成単位を1.7モル%含有するポリビニルアルコール240gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸170gとn−ブチルアルデヒド275gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの粉末を得た。
得られたイミン構造を有する変性ポリビニルブチラールをDMSO−d6(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを用いて分析したところ、ブチラール化度が77.5モル%、水酸基量が20.0モル%、アセチル基量が0.4モル%であり、下記式(5)に示すイミン構造(R6は水素、R7はn−ブチル基)を有する構成単位の含有量が1.7モル%であることが確認できた。
(2)粘着シートの製造
攪拌機を備えた容器内に、ブチルアクリレート10重量部、2−エチルヘキシルアクリレート49重量部、イソボルニルアクリレート20重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)0.1重量部を加え、窒素置換を行いながら、ケミカルランプを用いて照度0.5mW/cm2(波長365nm)で紫外線を照射しながら5分間撹拌して、アクリル共重合シロップを得た。
攪拌機を備えた容器内に、ブチルアクリレート10重量部、2−エチルヘキシルアクリレート49重量部、イソボルニルアクリレート20重量部、アクリル酸1重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート20重量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)0.1重量部を加え、窒素置換を行いながら、ケミカルランプを用いて照度0.5mW/cm2(波長365nm)で紫外線を照射しながら5分間撹拌して、アクリル共重合シロップを得た。
得られたアクリル共重合シロップ100重量部に、イミン構造を有する変性ポリビニルブチラール3重量部、多官能(メタ)アクリレートとして1,6−ヘキサンジオールジアクリレート0.1重量部、光重合開始剤として2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)0.1重量部を添加し、窒素置換を行いながら15分間攪拌してモノマー組成物を調製した。
得られたモノマー組成物を、離型ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの離型処理面上に設置した180μm高さのシリコン製枠の中に流し込み、新たに用意した離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて、得られたモノマー組成物層の片面側からUVランプを用いて1mW/cm2の紫外線を1000秒照射することによって硬化させ、離型PETフィルムが両面に貼り付けられた厚み180μmの粘着シートを得た。
(実施例2〜4、比較例1〜3)
イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの配合量を表1に示したようにした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールの配合量を表1に示したようにした以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(実施例5)
重合度650、鹸化度99モル%のポリビニルアルコール250gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸170gとn−ブチルアルデヒド275gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、未変性ポリビニルブチラールの粉末を得た。
得られたポリビニルブチラールをDMSO−d6(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを用いて分析したところ、アセタール化度が65.0モル%、水酸基量が34.0モル%、アセチル基量が1.0モル%であることが確認できた。
重合度650、鹸化度99モル%のポリビニルアルコール250gを純水1800gに加え、90℃の温度で約2時間攪拌し溶解させた。この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸170gとn−ブチルアルデヒド275gとを添加し、液温を40℃に保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。
その後、液温を40℃のまま3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗及び乾燥を経て、未変性ポリビニルブチラールの粉末を得た。
得られたポリビニルブチラールをDMSO−d6(ジメチルスルホキサイド)に溶解し、13C−NMR(核磁気共鳴)スペクトルを用いて分析したところ、アセタール化度が65.0モル%、水酸基量が34.0モル%、アセチル基量が1.0モル%であることが確認できた。
イミン構造を有する変性ポリビニルブチラール3重量部に加えて、更に未変性ポリビニルブチラール3重量部を配合した以外は実施例1と同様にして粘着シートを得た。
(比較例4)
未変性ポリビニルブチラールの配合量を10重量部とし、イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールを配合しなかった以外は実施例5と同様にして粘着シートを得た。
未変性ポリビニルブチラールの配合量を10重量部とし、イミン構造を有する変性ポリビニルブチラールを配合しなかった以外は実施例5と同様にして粘着シートを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
実施例及び比較例で得られた粘着シートについて、以下の方法により評価を行った。
結果を表1に示した。
(1)耐発泡性の評価
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人社製)に貼り合せた。粘着シートのもう片面の離型PETを剥離し、粘着シートが露出した面をITOフィルムと貼り合わせ、0.5MPa、50℃、30分間の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
得られた試験体を温度85℃湿度85%に設定された恒温恒湿の試験槽に投入し、240時間放置した後の外観を観察した。0.01mm以上の大きさの気泡が全く観察されなかった場合を「○」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり1〜5個観察された場合を「△」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり6個以上観察された場合を「×」として、耐発泡性を評価した。
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人社製)に貼り合せた。粘着シートのもう片面の離型PETを剥離し、粘着シートが露出した面をITOフィルムと貼り合わせ、0.5MPa、50℃、30分間の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
得られた試験体を温度85℃湿度85%に設定された恒温恒湿の試験槽に投入し、240時間放置した後の外観を観察した。0.01mm以上の大きさの気泡が全く観察されなかった場合を「○」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり1〜5個観察された場合を「△」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり6個以上観察された場合を「×」として、耐発泡性を評価した。
(2)耐白化性の評価
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人社製)に貼り合せた。粘着シートのもう片面の離型PETを剥離し、粘着シートが露出した面をITOフィルムと貼り合わせ、0.5MPa、50℃、30分間の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
得られた試験体のヘーズ値(初期ヘーズ値)を、ヘーズメーター(日本電色工業社製)を用いて測定した。その後、試験体を温度85℃湿度85%に設定された恒温恒湿の試験槽に投入し、240時間放置した後に再度ヘーズ値(試験後ヘーズ値)を測定した。試験前後でのヘーズ値の変化(Δヘーズ値=(初期ヘーズ値)−(試験後ヘーズ値))を算出し、Δヘーズ値が1.0以下であった場合を「○」、1.0を超えて3.0以下であった場合を「△」、3.0を超えた場合を「×」として、耐白化性を評価した。
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人社製)に貼り合せた。粘着シートのもう片面の離型PETを剥離し、粘着シートが露出した面をITOフィルムと貼り合わせ、0.5MPa、50℃、30分間の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
得られた試験体のヘーズ値(初期ヘーズ値)を、ヘーズメーター(日本電色工業社製)を用いて測定した。その後、試験体を温度85℃湿度85%に設定された恒温恒湿の試験槽に投入し、240時間放置した後に再度ヘーズ値(試験後ヘーズ値)を測定した。試験前後でのヘーズ値の変化(Δヘーズ値=(初期ヘーズ値)−(試験後ヘーズ値))を算出し、Δヘーズ値が1.0以下であった場合を「○」、1.0を超えて3.0以下であった場合を「△」、3.0を超えた場合を「×」として、耐白化性を評価した。
(3)リワーク性の評価
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人製)に貼り合せ、0.5MPa、50℃、30分の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
粘着シートのもう片面の離型PETフィルムを剥離した後、手で粘着シートをポリカーボネート板から引き剥がした。このとき、粘着シートが糊残りせず、千切れることなく剥離できた場合を「○」、引き剥がす際に3回以下の回数で千切れた場合を「△」、細かく千切れきれいに剥離できなかった場合を「×」として、リワーク性を評価した。
50mm×50mmの大きさに切断した粘着シートの片面の離型PETフィルムを剥離し、2mm厚のポリカーボネート板(PC1151、帝人製)に貼り合せ、0.5MPa、50℃、30分の条件でオートクレーブ処理を施し、試験体を得た。
粘着シートのもう片面の離型PETフィルムを剥離した後、手で粘着シートをポリカーボネート板から引き剥がした。このとき、粘着シートが糊残りせず、千切れることなく剥離できた場合を「○」、引き剥がす際に3回以下の回数で千切れた場合を「△」、細かく千切れきれいに剥離できなかった場合を「×」として、リワーク性を評価した。
本発明によれば、ポリカーボネートやポリメタクリル酸メチル等の樹脂板からなるカバーパネルの接着に用いたときにも高温高湿下における発泡を抑制することができ、かつ、リワーク性にも優れる粘着シートを提供できる。
Claims (3)
- アクリル系粘着剤100重量部に対して、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールを1〜10重量部含有する粘着剤層を有することを特徴とする粘着シート。
- イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルアセタールは、イミン構造又はアミン構造を有する変性ポリビニルブチラールであることを特徴とする請求項1記載の粘着シート。
- 基材を有さないノンサポートタイプであることを特徴とする請求項1又は2記載の粘着シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016086281A JP2017193681A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | 粘着シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016086281A JP2017193681A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | 粘着シート |
Publications (1)
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JP2017193681A true JP2017193681A (ja) | 2017-10-26 |
Family
ID=60155939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016086281A Pending JP2017193681A (ja) | 2016-04-22 | 2016-04-22 | 粘着シート |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017193681A (ja) |
-
2016
- 2016-04-22 JP JP2016086281A patent/JP2017193681A/ja active Pending
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