JP2014145054A - 光学用粘着シート及び光学積層体 - Google Patents

光学用粘着シート及び光学積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく白化もせず段差追従性にも優れた光学用粘着シート、及び、該光学用粘着シートにより基材間が接着された光学積層体を提供する。
【解決手段】(a)炭素数1〜12のアルキル基及び/又は脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、(b)分子内に(メタ)アクリロイル基を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、エチレン重合体、プロピレン重合体、イソプレン重合体及びブタジエン重合体から選択されるオレフィンマクロマー、並びに、(c)分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基、及び/又はポリエチレンオキサイド鎖を有する親水性モノマーを含み、前記(b)のオレフィンマクロマーの配合量が5〜50重量%である混合モノマーを共重合してなる(メタ)アクリル共重合体を含有する光学用粘着シート。
【選択図】なし

Description

本発明は、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れた光学用粘着シート、及び、該光学用粘着シートにより基材間が接着された光学積層体に関する。
ディスプレイパネルは様々な分野で用いられており、特に携帯電話、携帯情報端末等においては、画像表示装置だけではなく入力装置にも用いられている。このような画像表示装置又は入力装置においてディスプレイパネルは、例えば、透明性の高い(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなる光学用粘着シートによって、表面を保護するカバーパネル、タッチパネル又は光学フィルター等に貼り合わされている。
このようなディスプレイパネルの貼付に用いられる光学用粘着シートには、通常の用途にはない独特の性能が要求される。
即ち、光学用粘着シートは、比誘電率が一定以下であることが求められる。例えば、近年の薄型化された静電容量方式のタッチパネルでは、カバーパネル/光学用粘着シート/ITO膜/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム/光学用粘着シート/ITO膜/PETフィルム等の層構成からなる。このような静電容量方式のタッチパネルに用いる光学用粘着シートの比誘電率が大きいと、静電容量が大きくなり、信号に時間遅れが生じ、センシング感度が低下する等の問題が発生する。使用形態や厚みにもよるものの、光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下、好ましくは2.7以下であることが求められる。
また、光学用粘着シートは、高温条件下や高温高湿条件下で発泡や剥がれを生じないことも求められる。近年では、カバーパネルとしてガラス板に代えて、より安全で軽量なポリカーボネート板やアクリル板等の樹脂板が用いられるようになってきている。しかしながら、樹脂板は高温条件下や高温高湿条件下でアウトガスを生じ、これが原因となって樹脂板と光学用粘着シートとの界面に発泡・剥がれがおこり、外観不良を生じる問題がある。光学用粘着シートには、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じないことが求められる。
また、(メタ)アクリル系粘着剤は、高温高湿下に曝された後室温に戻されると、吸湿した水分が結露することによって白化し、視認性の低下をもたらすことがある。このような白化による視認性の低下は、画像表示装置又は入力装置にとっては致命的な欠陥となる。従って、光学用粘着シートには、加湿により白化することなく、画像表示装置や入力装置の画像表示部の視認性を低下させないことも求められる。
更に、光学用粘着シートは、カバーパネルとの貼り合わせの際、カバーパネル上の印刷等に基づく段差に充分に追従し、気泡等を巻き込まないことも要求される。
これに対して特許文献1には、周波数100kHzの比誘電率が4以下であり、且つ60℃、95%RHの環境下に120時間保存した後の水分率が0.65重量%以上である粘着剤層を少なくとも有する光学用粘着シートが記載されている。特許文献1に記載された発明では、炭素数6〜10の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有するアクリル酸アルキルエステル等モノマー成分を60重量%以上含有するアクリル系ポリマーを用いて粘着剤層を形成することにより、比較的低誘電率を達成している。しかしながら、特許文献1に記載された発明では、周波数100kHzの比誘電率を3.5以下にすることは難しく、2.7以下にすることは事実上困難であった。
また、特許文献2には、画像表示部と、該画像表示部上に配置された透光性の保護部とを有する画像表示装置であって、画像表示部と保護部との間に樹脂硬化物層が介在し、該樹脂硬化物層が可視光領域の透過率が90%以上、25℃における貯蔵弾性率が1×10Pa以下であることが記載されている。特許文献2では、このような樹脂硬化物を与える樹脂組成物として、ポリイソプレン系アクリレートを含むアクリル系のモノマーと光重合開始剤とを含む樹脂組成物が開示されている。しかしながら、特許文献2に記載されている樹脂組成物を粘着シートに適用した場合、粘着剤の架橋度が高くなり、カバーパネルに貼り合わせる際に、充分な段差追従性を発揮できない等の問題があった。
特開2012−173354号公報 特開2009−186957号公報
本発明は、上記現状に鑑み、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れた光学用粘着シート、及び、該光学用粘着シートにより基材間が接着された光学積層体を提供することを目的とする。
本発明は、(a)炭素数1〜12のアルキル基及び/又は脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、(b)分子内に(メタ)アクリロイル基を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリエチレン重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリプロピレン重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリイソプレン重合体及び分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン重合体からなる群より選択される少なくとも1種のオレフィンマクロマー、並びに、(c)分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマー及び/又は分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーを含み、前記(b)のオレフィンマクロマーの配合量が5〜50重量%である混合モノマーを共重合してなる(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなり、前記光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下であり、かつ、厚み25μmポリエチレンテレフタレートフィルム、前記光学用粘着シート及びガラス基板をこの順に積層した積層体を温度85℃、相対湿度85%の環境下に240時間保存した前後の該積層体のヘイズ値の変化が1.0%以下である光学用粘着シートである。
以下に本発明を詳述する。
本発明の光学用粘着シートは、少なくとも上記(a)〜(c)を含む混合モノマーを共重合してなる(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、このような特定のモノマー成分を含む(メタ)アクリル共重合体を用いることにより、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れた光学用粘着シートが得られることを見出し、本発明を完成した。
上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、他のモノマー成分である上記(b)、(c)や後述する(d)の極性基含有モノマーとは明確に区別されるものであり、ポリオレフィン鎖や、水酸基等の親水性基や、カルボキシル基等の極性基を有しないものである。
上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソテトラデシル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル等が挙げられる。これらの(メタ)アクリル酸エステルモノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、なかでも、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル又は(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルを含むことが好ましい。これらを含むモノマー混合物を共重合してなる(メタ)アクリル共重合体を用いた場合には、特にポリカーボネート板やアクリル板等の樹脂板に対する接着性が向上し、これらの樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合の発泡や剥がれの発生をより効果的に抑制することができる。
上記混合モノマーにおける上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの好ましい下限は50重量%、好ましい上限は95重量%である。上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合量が50重量%未満であると、被着体に対する接着力が低下することがあり、95重量%を超えると、誘電率が高くなることがある。上記(a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーの配合量のより好ましい下限は60重量%、より好ましい上限は85重量%である。
上記(b)のオレフィンマクロマーは、本発明の光学用粘着シートの比誘電率を低下させる役割を有するモノマー成分である。
上記(b)のオレフィンマクロマーは、エチレン−ブチレンランダム共重合等の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマー、両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマー、分子内にランダムに(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマーが挙げられる。これらのオレフィンマクロマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマーは、得られる光学用粘着シートの段差追従性が特に優れることから好ましい。
上記片末端のみに(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマーとしては、例えば、片末端にエポキシ基を有するポリエチレンとメタクリル酸とを反応させることにより調製された、片末端にメタクリロイル基を有するポリエチレン等が挙げられる。また、市販品としては、例えば、エチレン−ブチレンの繰り返しユニットを有するマクロモノマー(クラレ社製、L1253)等が挙げられる。
上記両末端に(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマーとしては、例えば、両末端にエポキシ基を有するポリプロピレンとメタクリル酸とを反応させることにより調製された、両末端にメタクリロイル基を有するポリプロピレン等が挙げられる。また、市販品としては、例えば、両末端にアクリロイル基を有するポリブタジエン(日本曹達社製、TEAI−1000、EA−3000や、出光興産社製、BAC−45)、両末端にメタクリロイル基を有するポリブタジエン(日本曹達社製、TE−2000、EMA−300)等が挙げられる。
上記分子内にランダムに(メタ)アクリロイル基を有するオレフィンマクロマーとしては、例えば、ポリイソプレンの無水マレイン酸付加物と2−ヒドロキシエチルメタクリレートのエステル化物(クラレ社製、UC−203、クラレ)等が市販されている。
上記混合モノマーにおける上記(b)のオレフィンマクロマーの配合量の下限は5重量%、上限は50重量%である。上記(b)のオレフィンマクロマーの配合量が5重量%未満であると、周波数100kHzにおける粘着シートの比誘電率を充分に低下させることができず、50重量%を超えると、(メタ)アクリル共重合体の高温下での凝集力が低下し、得られる光学用粘着シートの耐熱性が低下する。上記(b)のオレフィンマクロマーの配合量の好ましい下限は10重量%、好ましい上限は45重量%であり、より好ましい下限は15重量%、より好ましい上限は40重量%である。
上記(c)の親水性モノマーは、本発明の光学用粘着シートに高温高湿下に曝された後にでも白化しない性能を付与する役割を有するモノマー成分である。親水性モノマー成分を含む(メタ)アクリル共重合体を用いることにより、得られる光学用粘着シートは、高温高湿下に曝された後に室温に戻された場合にでも、水を微分散させることができ、その結果、白化するのを抑制することができる。
銀、ITO、ZnO等の金属又は金属酸化物からなる透明電極層付の基材を被着体とした場合にはアクリル系粘着剤の白化は顕著となるが、特に上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマー成分を含む場合には、このようなITO等の金属又は金属酸化物からなる透明電極層付の基材を被着体とした場合にも高温高湿下で生じる白化を抑制することができる。また、上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーは少量の添加で充分に白化を抑制できることから、得られる(メタ)アクリル共重合体のガラス転移温度(Tg)を必要以上に上昇させることがなく、光学用粘着シートの信頼性に悪影響を及ぼすことがない。
上記(c)の親水性モノマーのうち分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸−2−ヒドロキシプロピルにカプロラクトンを付加させたもの等が挙げられる。これらの親水性モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーとしては、高温高湿下で生じる白化をより効果的に抑制することができることから、下記一般式(1)で表される構造を有するモノマーであることが好ましい。
Figure 2014145054
一般式(1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数1〜30のアルキル基を表し、nは8〜45の整数を表す。
ここで、ポリエチレンオキサイド鎖のエチレンオキサイドの繰り返し数が8〜45であることにより、他のモノマーとの相溶性を確保したなかで、特に高い白化抑制効果を発揮することができる。
上記一般式(1)で表される親水性モノマーのなかでも、Rが炭素数18のアルキル基かつnが30である場合や、Rが炭素数1のアルキル基かつnが23である場合には、特に高温高湿下で生じる白化を抑制する効果が高い。
上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーとしては、例えば、ブレンマーPME−1000(エチレンオキサイドの繰り返し数=23、末端メチル基、日油社製)、ブレンマーPME−400(エチレンオキサイドの繰り返し数=9、末端メチル基、日油社製)、ブレンマーPME−2000(エチレンオキサイドの繰り返し数=45、末端メチル基、日油社製)、NKエステルAM−130G(エチレンオキサイドの繰り返し数=13、末端メチル基、新中村化学工業社製)、ライトエステル041MA(エチレンオキサイドの繰り返し数=30、末端メチル基、共栄社化学社製)、ブレンマーPSE−1300(エチレンオキサイドの繰り返し数=30、末端オクタデシル基、日油社製)、ブレンマーAE−400(エチレンオキサイドの繰り返し数=10、末端水酸基、日油社製)、ブレンマーANE−1300(エチレンオキサイドの繰り返し数=30、末端ノニルフェニル基、日油社製)等が市販されている。
上記(c)の親水性モノマーが上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーのみである場合、上記混合モノマーにおける配合量の好ましい下限は5重量%、好ましい上限は40重量%である。上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーの含有量が5重量%未満であると、充分な耐白化性を発揮できないことがあり、40重量%を超えると、得られる光学用粘着シートの比誘電率が大きくなることがある。上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーの含有量より好ましい下限は10重量%、より好ましい上限は30重量%である。
上記(c)の親水性モノマーが上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーのみである場合、上記混合モノマーにおける配合量の好ましい下限は0.5重量%、好ましい上限は10重量%である。上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーの含有量が0.5重量%未満であると、充分な耐白化性を発揮できないことがあり、10重量%を超えると、得られる光学用粘着シートの比誘電率が大きくなることがある。上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーの含有量のより好ましい下限は0.7重量%、より好ましい上限は8重量%であり、更に好ましい下限は0.9重量%、更に好ましい上限は6重量%であり、特に好ましい下限は1重量%、特に好ましい上限は5重量%である。
上記(c)の親水性モノマーとして上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーと上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーとを併用することもできる。これらを併用する場合、一方の上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーを1重量%以上含有すれば、他方の上記分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーの配合量は比較的少量でも充分な耐白化性を発揮することができる。
上記混合モノマーは、光学用粘着シートの凝集力や粘着力を上げることを目的として、(d)カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アミド基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選択される少なくとも1種の極性基含有モノマーを含有してもよい。
上記極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロイル酢酸、(メタ)アクリロイルプロピオン酸、(メタ)アクリロイル酪酸、(メタ)アクリロイルペンタン酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、イタコン酸、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルフォリン、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの極性基含有モノマーは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記混合モノマーにおける上記(d)の極性基含有モノマーの配合量の好ましい上限は10重量%である。上記(d)の極性基含有モノマーの配合量が10重量%を超えると、得られる光学用粘着シートが硬くなり、被着体への密着性や段差追従性が低下することがある。
上記混合モノマーは、光学用粘着シートのガラス転移温度を調整する等の目的で、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、スチレン、酢酸ビニル等を含有してもよい。
上記(メタ)アクリル共重合体は、上記混合モノマーを共重合してなるものである。
上記(メタ)アクリル共重合体を製造する方法としては、例えば、上記混合モノマーを、重合開始剤の存在下にてラジカル重合させる方法等が挙げられる。
上記重合方法としては、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、塊状重合等の従来公知の重合方法が挙げられる。
上記溶液重合に用いる溶媒としては、例えば、酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケトン、メチルスルホキシド、エタノール、アセトン、ジエチルエーテル等が挙げられる。
上記溶液重合に用いる溶媒の配合量としては、上記混合モノマー100重量部に対する好ましい下限が25重量部、好ましい上限が300重量部である。上記溶媒の配合量が25重量部未満であると、得られる(メタ)アクリル共重合体の分子量分布が広くなることがある。このような(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなる光学用粘着シートは、被着体に対する粘着力及び凝集力が低下して、信頼性が低下することがある。上記溶媒の配合量が300重量部を超えると、得られる(メタ)アクリル共重合体を用いて粘着剤組成物を調製し、光学用粘着シートを形成する際に、溶媒を除去する手間が必要となることがある。
上記重合開始剤としては、例えば、過硫酸塩、有機過酸化物、アゾ化合物等が挙げられる。なかでも、ITO等の金属又は金属酸化物を含有する金属薄膜を被着体とする場合に該金属薄膜に与える影響を考慮すると、有機過酸化物又はアゾ化合物が好ましい。
上記過硫酸塩としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
上記有機過酸化物としては、例えば、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート等が挙げられる。
上記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等が挙げられる。これらの重合開始剤は単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤の配合量は特に限定されず、重合開始剤として利用可能な範囲内であればよい。
なお、上記(メタ)アクリル共重合体は、上述のように上記(a)〜(c)を含む混合モノマーを共重合することにより得られるものであるが、上記(b)に代えて(b1)分子内にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と(メタ)アクリロイル基とを有する官能基含有モノマーを用い、上記(a)、(b1)及び(c)を含む混合モノマーを共重合して得た共重合体に、(b2)該官能基含有モノマーに由来するルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を片末端に有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、ポリエチレン重合体、ポリプロピレン重合体、ポリイソプレン重合体、ポリブタジエン重合体を反応させてグラフトさせる方法によっても得ることができる。
(a)炭素数1〜12のアルキル基及び/又は脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、(b1)分子内にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と(メタ)アクリロイル基とを有する官能基含有モノマー、並びに、(c)分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマー及び/又は分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーを含み、上記(b1)の官能基含有モノマーの配合量が5〜50重量%である混合モノマーを共重合してなる共重合体に、(b2)片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリエチレン重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリプロピレン重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリイソプレン重合体、及び、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリブタジエン重合体からなる群より選択される少なくとも1種のオレフィン(共)重合体をグラフトさせてなる(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなり、上記光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下であり、かつ、厚み25μmポリエチレンテレフタレートフィルム、上記光学用粘着シート及びガラス基板をこの順に積層した積層体を温度85℃、相対湿度85%の環境下に240時間保存した前後の該積層体のヘイズ値の変化が1.0%以下である光学用粘着シートもまた、本発明の1つである。
上記(b1)の官能基含有モノマーとしては、カルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基から選択される1種類の官能基を有するモノマーであれば特に限定されない。
上記(b1)の官能基含有モノマーのうちカルボキシル基を有するものとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、(無水)マレイン酸、(無水)フマル酸等のカルボン酸やカルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有(メタ)アクリレートエステル等が挙げられる。
上記(b1)の官能基含有モノマーのうち水酸基を有するものとしては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸4−ヒドロキシブチル、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレンオキシド変性(メタ)アクリレート等が挙げられる。
上記(b1)の官能基含有モノマーのうちエポキシ基を有するものとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジルエステル等が挙げられる。
上記(b1)の官能基含有モノマーのうちイソシアネート基を有するものとしては、例えば、(メタ)アクリロイルイソシアネート等が挙げられる。
上記(b2)のオレフィン(共)重合体としては、上記(b1)の官能基含有モノマーの官能基と反応可能な官能基を片末端に有するオレフィン(共)重合体であれば特に限定されない。
上記粘着剤組成物は、上記(メタ)アクリル共重合体に加えて、更に架橋剤を含有することが好ましい。上記架橋剤を含有することで、上記(メタ)アクリル共重合体に架橋構造を形成することができる。また、上記架橋剤の種類又は量を適宜調整することで、得られる光学用粘着シートのゲル分率を調整することができる。
上記架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート型架橋剤等が挙げられる。なかでも、耐熱性及び耐久性等の性能を発現しやすいことから、イソシアネート系架橋剤及び/又はエポキシ系架橋剤が好適である。
上記イソシアネート系架橋剤としては、脂肪族イソシアネート系架橋剤が好ましい。
上記脂肪族イソシアネート系架橋剤としては、例えば、コロネートHX(日本ポリウレタン社製)、コロネートL(日本ポリウレタン社製)、マイテックNY260A(三菱化学社製)等が市販されている。
上記エポキシ系架橋剤としては、脂肪族エポキシ系架橋剤が好ましい。
上記脂肪族エポキシ系架橋剤としては、例えば、デナコールEX212、デナコールEX214(いずれもナガセケムテックス社製)、E−5C(綜研化学社製)等が市販されている。また、その他のエポキシ系架橋剤としては、例えば、E−AX(綜研化学社製)等が市販されている。
上記粘着剤組成物中の上記架橋剤の配合量としては、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。上記架橋剤の配合量のより好ましい下限は0.3重量部、より好ましい上限は3.0重量部である。
上記粘着剤組成物は、更に、粘着付与樹脂を含有してもよい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、キシレン樹脂、フェノール樹脂、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂等が挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、キシレン樹脂が好ましく、キシレン樹脂のアルキルフェノール反応物がより好ましい。
また、上記粘着付与樹脂としては、水素添加された樹脂が好ましく、このような水素添加された樹脂を用いることで、得られる光学用粘着シートの透明性が高まる。
上記粘着剤組成物は、更に、シランカップリング剤を含有することが好ましい。通常、ITO等の金属又は金属酸化物からなる金属薄膜を被着体とした場合にアクリル系粘着剤を用いると、高温高湿下において金属又は金属酸化物からなる金属薄膜から粘着剤の剥離が生じる場合があるが、上記粘着剤組成物がシランカップリング剤を含有することにより、得られる光学用粘着シートは、被着体に対する密着性が向上する。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメチルメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトブチルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、エポキシ基含有シランカップリング剤が好適である。
上記シランカップリング剤の配合量としては、上記(メタ)アクリル共重合体100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記シランカップリング剤の配合量が0.01重量部未満であると、被着体に対する密着性が低下して剥がれが発生することがあり、5重量部を超えると、離型紙又は離型フィルムの剥離性が低下し、離型紙又は離型フィルムが剥離できなくなったり、剥離できたとしても光学用粘着シートの表面荒れが発生したりすることがある。上記シランカップリング剤の配合量のより好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は3重量部である。
上記粘着剤組成物は、更に、本発明の効果を阻害しない範囲内で、必要に応じて充てん剤、老化防止剤等の従来公知の添加剤を含有してもよい。
上記粘着剤組成物を調製する方法としては、例えば、上記(メタ)アクリル共重合体、及び、必要に応じて添加する上記架橋剤、粘着付与樹脂、シランカップリング剤やその他の添加剤等を混合し、攪拌する方法が挙げられる。
本発明の光学用粘着シートは、基材を有さないノンサポートタイプであってもよいし、基材の両面に粘着剤層が形成されたサポートタイプであってもよい。
上記基材は、透明性を有する基材であれば特に限定されず、例えば、アクリル、オレフィン、ポリカーボネート、塩化ビニル、ABS、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ナイロン、ウレタン、ポリイミド等の透明な樹脂からなるシート、網目状の構造を有するシート、孔が開けられたシート等が挙げられる。
本発明の光学用粘着シートの厚みは、好ましい下限が5μm、好ましい上限が1mmである。光学用粘着シートの厚みが5μm未満であると、被着体に対する粘着力を充分に発揮できないことがあり、1mmを超えると、取扱性が低下することがある。上記光学用粘着シートの厚みのより好ましい下限は10μm、より好ましい上限は500μmであり、更に好ましい下限は20μm、更に好ましい上限は300μmである。
本発明の光学用粘着シートがサポートタイプである場合の基材の厚みの好ましい下限は2μm、好ましい上限は200μmである。上記基材の厚みが2μm未満であると、得られる光学用粘着シートの強度が不足し、破れたり、取り扱いが困難になったりすることがあり、200μmを超えると、基材の腰が強すぎて、得られる光学用粘着シートの段差追従性が劣ることがある。上記基材の厚みのより好ましい下限は5μm、より好ましい上限は100μmである。
本発明の光学用粘着シートを製造する方法は特に限定されない。ノンサポートタイプの光学用粘着シートを製造する方法として、例えば、上記粘着剤組成物を離型紙又は離型フィルムの離型処理面に塗工することによって塗膜を形成し、得られた塗膜の上に、離型処理面が塗膜に接するようにして新たに用意した離型紙又は離型フィルムを重ね合わせて積層体を得た後、得られた積層体をゴムローラ等により加圧する方法等が挙げられる。
また、本発明の光学用粘着シートを製造する方法として、上記(メタ)アクリル共重合体の原料となる上記混合モノマーを、塊状重合によってラジカル重合させ、上記(メタ)アクリル系共重合体を製造すると同時にシート化まで行う方法も好適である。
上記塊状重合は、重合熱の除去がしやすく、反応制御がしやすいことから、光重合であることが好ましい。
特に、本発明の光学用粘着シートを製造する方法として、上記混合モノマー、光重合開始剤、及び、必要に応じて添加剤等を含有し、かつ、溶剤を含有しないモノマー組成物を、一方の面が離型処理された透明な合成樹脂フィルムの離型処理面に塗工してモノマー層を形成した後、このモノマー層上に、一方の面が離型処理された別の透明な合成樹脂フィルムの離型処理面を重ね合わせ、合成樹脂フィルムを透してモノマー層に紫外線照射等の光照射を行うことにより、上記混合モノマーをラジカル重合させる方法が好適に用いられる。
なお、上記透明な合成樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム等が挙げられる。
また、本発明の光学用粘着シートを光重合によって製造する場合には、重合と同時に架橋構造を形成できることから、上記混合モノマーは、重合性官能基を2個以上有する多官能(メタ)アクリレートを含有することが好ましい。
上記多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ポリウレタンジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。なかでも、得られる光学用粘着シートの応力分散性の低下が小さく粘着性能に優れる点から、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、水添ポリブタジエンジアクリレート、ポリウレタンジアクリレート、ポリエステルジアクリレートが好ましい。
上記混合モノマーが上記多官能(メタ)アクリレートを含有する場合、上記多官能(メタ)アクリレートの配合量としては、上記混合モノマー中の好ましい下限が0.02重量%、好ましい上限が5重量%である。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量が0.02重量%未満であると、上記(メタ)アクリル共重合体の架橋が不充分となり、得られる光学用粘着シートは、凝集力が低下して加工性が低下することがある。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量が5重量%を超えると、得られる光学用粘着シートは、被着体に対する粘着力及び初期接着性が低下して、信頼性が低下することがある。上記多官能(メタ)アクリレートの配合量のより好ましい下限は0.05重量%、より好ましい上限は3重量%である。
上記光重合開始剤としては、例えば、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン(メルク社製、商品名「ダロキュア2959」)等のケトン系光重合開始剤、α−ヒドロキシ−α,α’−ジメチル−アセトフェノン(メルク社製、商品名「ダロキュア1173」)、メトキシアセトフェン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュア651」)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェノン(チバガイギー社製、商品名「イルガキュア184」)等のアセトフェノン系光重合開始剤、ベンジルジメチルケタール等のケタール系光重合開始剤、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、アシルホスフォナート等が挙げられる。
上記光重合開始剤の配合量としては、上記混合モノマー100重量部に対する好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限が5重量部である。上記光重合開始剤の配合量が0.01重量部未満であると、上記混合モノマーの重合が不完全となり、得られる光学用粘着シートは、凝集力の低下が原因となって必要な物性が得られないことがある。上記光重合開始剤の配合量が5重量部を超えると、光照射時にラジカル発生量が多くなり、得られる(メタ)アクリル共重合体の数平均分子量が低下したり、光学用粘着シートのゲル分率が低下したりすることにより、高温高湿下で生じる白化を充分に抑制することができないことがある。上記光重合開始剤の配合量のより好ましい下限は0.03重量部、より好ましい上限は1重量部である。
上記光照射に用いられるランプとしては、例えば、波長400nm以下に発光分布を有するランプ等が挙げられる。
上記波長400nm以下に発光分布を有するランプとしては、例えば、低圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウエーブ励起水銀ランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。なかでも、上記光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光するとともに、上記モノマー層に含まれる上記光重合開始剤以外の成分の光吸収が少なく、上記モノマー層の内部にまで光が充分に到達して上記混合モノマーを効果的に重合させることができることから、ケミカルランプが好ましい。
上記光照射における光照射強度は、得られる(メタ)アクリル共重合体の重合度を左右する因子であることから、目的とする(メタ)アルリル共重合体の重合度又は光学用粘着シートの性能等に合わせて、適宜調整される。例えば、上記光重合開始剤としてアセトフェノン系光重合開始剤を用いた場合、該アセトフェノン系光重合開始剤の光分解に有効な波長領域の光照射強度は、0.1〜100mW/cmであることが好ましい。なお、上記アセトフェノン系光重合開始剤の光分解に有効な波長領域は、光重合開始剤によって異なるが、通常、365nm〜420nm程度である。
本発明の光学用粘着シートは、上記粘着剤組成物からなることにより、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れたものとなる。
本発明の光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下である。上記比誘電率が3.5を超えると、ディスプレイパネルの貼付に用いた場合に、静電容量が大きくなり、信号に時間遅れが生じ、センシング感度が低下する等の問題が発生する。上記比誘電率は3.0以下であることが好ましく、2.7以下であることがより好ましい。
本発明の光学用粘着シートは、厚み25μmポリエチレンテレフタレートフィルム、光学用粘着シート及びガラス基板をこの順に積層した積層体を温度85℃、相対湿度(RH)85%環境下に240時間保存した前後の該積層体のヘイズ値の変化が1.0%以下である。上記ヘイズ値の変化が1.0%を超えると、視認性の低下し、ディスプレイパネルの貼付には用いることができない。上記ディスプレイパネルのヘイズ値の変化は0.5%以下であることが好ましく、0.25%以下であることがより好ましい。
本発明の光学用粘着シートの用途は特に限定されないが、携帯電話、携帯情報端末等の画像表示装置を製造する際に、表面を保護するためのカバーパネルとタッチパネルモジュールとを接着したり、カバーパネルとディスプレイパネルモジュールとを接着したり、タッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとを接着したりするのに好適に用いることができる。図1に、本発明の光学用粘着シートを用いて、表面を保護するためのカバーパネルを、ディスプレイパネルモジュール又はタッチパネルモジュールの表面に貼り合わせた携帯電話、携帯情報端末等の画像表示装置を示す模式図を示した。
本発明の光学用粘着シートを介して基材同士が積層された光学積層体もまた、本発明の1つである。
本発明の光学積層体の事例としては、本発明の光学用粘着シートを介してカバーパネルとタッチパネルモジュールとが接着されたカバーパネル−タッチパネルモジュール積層体や、本発明の光学用粘着シートを介してカバーパネルとディスプレイパネルモジュールとが接着されたカバーパネル−ディスプレイパネルモジュール積層体や、本発明の光学用粘着シートを介してタッチパネルモジュールとディスプレイパネルモジュールとが接着されたタッチパネルモジュール−ディスプレイパネルモジュール積層体等が挙げられる。
上記カバーパネルとしては、ガラス板や樹脂板が使用される。本発明の光学用粘着シートは、カバーパネルがポリカーボネート板又はアクリル板である場合に特に好適である。
また、本発明の光学用粘着シートを介して2枚の金属又は金属酸化物からなる透明電極層付フィルムが積層された透明電極層付フィルム積層体も、本発明の光学積層体の事例の1つに挙げられる。
本発明の光学積層体を有する画像表示装置もまた、本発明の1つである。
本発明によれば、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れた光学用粘着シート、及び、該光学用粘着シートにより基材間が接着された光学積層体を提供することができる。
本発明の粘着シートを用いて、表面を保護するためのカバーパネルを、ディスプレイパネルモジュール又はタッチパネルモジュールの表面に貼り合わせた携帯電話、携帯情報端末等の画像表示装置を示す模式図である。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1〜11、比較例1〜6)
(1)(メタ)アクリル共重合体の製造
温度計、攪拌機、冷却管を備えた反応器内に、表1、2に示した所定量の各モノマーを含有する混合モノマーと酢酸エチル100重量部とを加え、窒素ガスを30分間吹き込んで窒素置換した後、反応器を70℃に加熱した。30分間後、混合モノマー100重量部に対して、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシピバレート0.12重量部を40重量部の酢酸エチルで希釈した重合開始剤溶液を5時間かけて滴下添加した。その後、70℃にて、重合開始剤の添加開始から8時間反応させて、(メタ)アクリル共重合体溶液を得た。
(2)粘着シートの製造
(2−1)実施例1〜11、比較例1〜4
得られた(メタ)アクリル共重合体溶液に、(メタ)アクリル共重合体の固形分100重量部に対して、架橋剤としてマイテックNY260A(三菱化学社製)を固形分換算で0.2重量部、シランカップリング剤としてKBM−403(信越化学工業社製)を固形分換算で1.0重量部となるように添加し、攪拌して、粘着剤組成物を調製した。
得られた粘着剤組成物を、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に塗工し、100℃で10分間乾燥させて粘着剤組成物溶液中の酢酸エチルを除去して、厚み100μmの塗膜を形成し、更に得られた塗膜の上に、離型処理面が塗膜に接するようにして新たに用意した離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを重ね合わせて積層体を得た。得られた積層体をゴムローラにより加圧することにより、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられた厚み100μmの光学用粘着シートを得た。
(2−2)比較例5
得られた(メタ)アクリル共重合体溶液に、(メタ)アクリル共重合体の固形分80重量部に対して、オレフィンオリゴマー(両末端水酸基ポリブタジエン、日本曹達社製、G−3000)20重量部、架橋剤としてマイテックNY260A(三菱化学社製)を固形分換算で0.2重量部、シランカップリング剤としてKBM−403(信越化学工業社製)を固形分換算で1.0重量部添加し、攪拌して、粘着剤組成物を調製した。
得られた粘着剤組成物用いた以外は実施例1〜11、比較例1〜4と同様にして、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられた厚み100μmの光学用粘着シートを得た。
(2−3)比較例6
得られた(メタ)アクリル共重合体溶液に、(メタ)アクリル共重合体の固形分80重量部に対して、オレフィンオリゴマー(両末端水酸基水添ポリブタジエン、日本曹達社製、GI−3000)20重量部、架橋剤としてマイテックNY260A(三菱化学社製)を固形分換算で0.2重量部、シランカップリング剤としてKBM−403(信越化学工業社製)を固形分換算で1.0重量部添加し、攪拌して、粘着剤組成物を調製した。
得られた粘着剤組成物用いた以外は実施例1〜11、比較例1〜4と同様にして、離型ポリエチレンテレフタレートフィルムが両面に貼り付けられた厚み100μmの光学用粘着シートを得た。
(評価)
実施例及び比較例で得られた光学用粘着シートについて、下記の評価を行った。結果を表1、表2に示した。
(1)シート外観の評価
光学用粘着シートが透明であるか又は白濁しているかを目視にて観察した。
(2)比誘電率の測定
得られた光学用粘着シートを30mm×30mmの平面形状に裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、厚さ50μmの銅箔に貼り合わせた。更に、もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートを剥離し、厚さ50μmの銅箔に貼り合わせて試験片を得た。
インピーダンスアナライザ(東陽テクニカ社製、SI1260型)を用いて、試験片を円形電極の間に挟み、JISK6911に準じて比誘電率の測定を行った。
(3)白化の発生評価(ヘイズ値の測定)
得られた光学用粘着シートを40mm×60mmの平面形状を有するように裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、厚さ75μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に貼り合わせた。更に、もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、スライドガラス(MATSUNAMI社製、S−1214)に貼り合わせて試験片を得た。
得られた試験片を温度85℃、相対湿度(RH)85%の高温高湿下に放置した。放置開始前及び240時間放置後の試験片のヘイズ値(%)を、ヘイズメーター(東京電色社製、全自動ヘイズメーターTC−HIIIDPK)を用いて測定し、下記式によりΔヘイズ値を算出した。
Δヘイズ値(%)
={240時間放置後のヘイズ値(%)}−{放置開始前のヘイズ値(%)}
(4)段差追従性の評価
粘着層の厚みが10μmの基材レス粘着テープに厚み10μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせ、総厚20μmの段差テープを作製した。得られた段差テープを50mm×50mmのサイズにカットし、中心部分に30mm×40mmの穴を開けた矩形テープを作製した。得られた矩形テープを厚さ1mmのガラス板上に貼付け、20μmの段差付きガラス基板を得た。
得られた光学粘着シートを50mm×50mmの平面形状を有するように裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、厚さ75μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム上に貼り合わせた。更に、もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、上記段差付きガラス基板の段差テープを貼付した面に室温環境下で貼り付けた。オートクレーブ処理(0.5MPa、23℃、15分間)を行った後、段差部分を顕微鏡にて観察して、段差のエッジ部分からの光学用粘着シートの剥離が観察される距離(剥離長さ)を測定し、剥離長さが50μm未満であった場合を「○」と、50μm以上〜200μm未満であった場合を「△」と、200μm以上であった場合を「×」と評価した。
(5)気泡発生状態(耐発泡性試験)
得られた光学用粘着シートを45mm×60mmの平面形状を有するように裁断し、一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、厚さ0.18mmのITO付フィルム(非晶質ITO膜、積水ナノコートテクノロジー社製)のITO面上に貼り合わせた。更に、もう一方の離型ポリエチレンテレフタレートフィルムを剥離し、厚さ1mmの平面形状を有するポリカーボネート板上に貼り合わせて試験片を得た。
得られた試験片を23℃、0.5MPaのオートクレーブにて15分間処理した後、温度85℃、相対湿度(RH)85%の高温高湿下に240時間静置した。接着界面における気泡発生状態を目視により観察し、0.01mm以上の大きさの気泡が全く観察されなかった場合を「〇」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり1〜5個観察された場合を「△」と、0.01mm以上の大きさの気泡が1つの試験サンプル当たり6個以上観察された場合を「×」と評価した。
Figure 2014145054
Figure 2014145054
本発明によれば、低誘電率であり、樹脂板に貼り付けた状態で高温高湿条件下に置いた場合にでも発泡や剥がれを生じにくく、高温高湿下に曝された後にでも白化せず、段差追従性にも優れた光学用粘着シート、及び、該光学用粘着シートにより基材間が接着された光学積層体を提供することができる。
1 携帯電話、携帯情報端末等の画像表示装置
2 光学用粘着シート
3 カバーパネル
4 タッチパネルモジュール
5 ディスプレイパネルモジュール
6 金属薄膜付フィルム
7 光学用粘着シート
8 支持体(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)
9 金属薄膜付フィルム積層体
10 タッチパネルモジュール

Claims (7)

  1. (a)炭素数1〜12のアルキル基及び/又は脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、
    (b)分子内に(メタ)アクリロイル基を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリエチレン重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリプロピレン重合体、分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリイソプレン重合体及び分子内に(メタ)アクリロイル基を有するポリブタジエン重合体からなる群より選択される少なくとも1種のオレフィンマクロマー、並びに、
    (c)分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマー及び/又は分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマー
    を含み、前記(b)のオレフィンマクロマーの配合量が5〜50重量%である混合モノマーを共重合してなる(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなり、
    前記光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下であり、かつ、厚み25μmポリエチレンテレフタレートフィルム、前記光学用粘着シート及びガラス基板をこの順に積層した積層体を温度85℃、相対湿度85%の環境下に240時間保存した前後の該積層体のヘイズ値の変化が1.0%以下である
    ことを特徴とする光学用粘着シート。
  2. (b)のオレフィンマクロマーは、片末端にのみ(メタ)アクリロイル基を有することを特徴とする請求項1記載の光学用粘着シート。
  3. (a)炭素数1〜12のアルキル基及び/又は脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマー、
    (b1)分子内にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と(メタ)アクリロイル基とを有する官能基含有モノマー、並びに、
    (c)分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマー及び/又は分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマー
    を含み、前記(b1)の官能基含有モノマーの配合量が5〜50重量%である混合モノマーを共重合してなる共重合体に、
    (b2)片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するエチレン−ブチレンランダム共重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリエチレン重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリプロピレン重合体、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリイソプレン重合体、及び、片末端にカルボキシル基、水酸基、エポキシ基又はイソシアネート基からなる群より選択される1種類の官能基と反応可能な官能基を有するポリブタジエン重合体からなる群より選択される少なくとも1種のオレフィン(共)重合体
    をグラフトさせてなる(メタ)アクリル共重合体を含有する粘着剤組成物からなり、
    前記光学用粘着シートは、周波数100kHzの比誘電率が3.5以下であり、かつ、厚み25μmポリエチレンテレフタレートフィルム、前記光学用粘着シート及びガラス基板をこの順に積層した積層体を温度85℃、相対湿度85%の環境下に240時間保存した前後の該積層体のヘイズ値の変化が1.0%以下である
    ことを特徴とする光学用粘着シート。
  4. (c)の親水性モノマーが分子内に1つの(メタ)アクリロイル基と水酸基とを有する親水性モノマーであって混合モノマーにおける配合量が5〜40重量%であるか、又は、(c)の親水性モノマーが分子内に1つの(メタ)アクリロイル基とポリエチレンオキサイド鎖とを有する親水性モノマーであって混合モノマーにおける配合量が0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光学用粘着シート。
  5. (a)の(メタ)アクリル酸エステルモノマーは、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル又は(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルを含むことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の光学用粘着シート。
  6. 混合モノマーは、更に、(d)カルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、アミド基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、及び、アミノ基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルからなる群より選択される少なくとも1種の極性基含有モノマーを10重量%以下含有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の光学用粘着シート。
  7. 請求項1、2、3、4、5又は6載の光学用粘着シートを介して基材同士が積層されたことを特徴とする光学積層体。
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