最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る電力変換装置は、電力系統からの配線と内部配線とを接続する第1の接続部と、直流電源からの配線と内部配線とを接続する第2の接続部と、前記第1の接続部に接続される前記内部配線と前記第2の接続部に接続される前記内部配線との間に接続される電力変換部と、前記第1の接続部と前記電力変換部とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、前記第1のスイッチのオンまたはオフの制御を行う第1のスイッチ制御部とを備え、前記第1のスイッチ制御部は、前記第1の接続部の温度が所定のしきい値を超えると前記第1のスイッチをオフする温度ヒューズを含む。
このように、たとえば、第1の接続部におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値を超えた場合において、温度ヒューズを用いる簡易な回路で第1のスイッチをオフ状態に遷移させる構成により、第1の接続部に配線等を介して接続された電力変換部等の内部回路を電力系統から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。これにより、接続部品の発熱を防ぐことができるので、発熱による電力変換装置の故障等の不具合の発生を防ぐことができる。また、直流電源と電力変換部等の内部回路との接続は維持されるので、電力変換装置の運転を継続することができる。したがって、簡易な構成で、発熱による不具合の発生を確実に防止することができる。
(2)好ましくは、前記第1のスイッチをオフする温度ヒューズは、前記第1のスイッチをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
このような構成により、温度ヒューズの温度がしきい値を超えた場合、当該温度ヒューズは断線するので、第1のスイッチをオンするための電力供給を停止させることができる。これにより、第1の接続部における温度がしきい値を超えた場合に第1のスイッチがオフとなるので、確実に電路を遮断することができる。
(3)好ましくは、前記電力変換装置は、さらに、前記第2の接続部と前記電力変換部とを電気的に接続するか否かを切り替える第2のスイッチと、前記第2のスイッチのオンまたはオフの制御を行う第2のスイッチ制御部とを備え、前記第2のスイッチ制御部は、前記第2の接続部の温度が所定のしきい値を超えると前記第2のスイッチをオフする温度ヒューズを含み、前記第2のスイッチをオフする温度ヒューズは、前記第2のスイッチをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
このような構成により、たとえば、第2の接続部におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値を超えた場合、温度ヒューズは断線するので、第2のスイッチをオンするための電力供給を停止させることができる。これにより、第2の接続部における温度がしきい値を超えた場合に第2のスイッチがオフとなるので、第2の接続部に配線等を介して接続された電力変換部等の内部回路を直流電源から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。すなわち、温度ヒューズを用いる簡易な回路で確実に電路を遮断することができる。また、第1の接続部および第2の接続部のいずれかにおいて温度上昇が発生し、対応のスイッチがオフ状態に遷移した場合においても、温度上昇を示さない各接続部に対応する外部回路間において、電力のやり取りを継続して行うことができる。
(4)より好ましくは、前記電力変換装置は、複数の前記直流電源にそれぞれ対応する複数の前記第2の接続部と、前記複数の第2の接続部にそれぞれ対応する、複数の前記第2のスイッチおよび複数の前記第2のスイッチ制御部とを備える。
このような構成により、直流電源ごとに、第2の接続部に接続された内部回路を対応の直流電源から個別に切り離すことができるので、電力変換装置を安全かつ効率的に使用することができる。
(5)好ましくは、前記電力変換装置は、さらに、負荷からの配線と内部配線とを接続する第3の接続部と、前記第1のスイッチと並列に接続され、前記第3の接続部と前記電力変換部とを電気的に接続するか否かを切り替える第3のスイッチと、前記第3のスイッチのオンまたはオフの制御を行う第3のスイッチ制御部とを備え、前記第3のスイッチ制御部は、前記第3の接続部の温度が所定のしきい値を超えると前記第3のスイッチをオフする温度ヒューズを含む。
このように、たとえば、第3の接続部におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値を超えた場合において、温度ヒューズを用いる簡易な回路で第3のスイッチをオフ状態に遷移させる構成により、第3の接続部に配線等を介して接続された電力変換部等の内部回路を負荷から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。また、第1の接続部、第2の接続部および第3の接続部のいずれかにおいて温度上昇が発生し、対応のスイッチがオフ状態に遷移した場合においても、温度上昇を示さない各接続部に対応する外部回路間において、電力のやり取りを継続して行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る系統連系システムの構成を示す図である。
図1を参照して、系統連系システム201は、家屋内または事業所等に構築され、発電装置1と、電力変換装置101とを備える。
電力変換装置101は、発電装置1から受けた電力を変換し、変換した電力を電力系統および負荷の少なくともいずれか一方へ出力することが可能である。
より詳細には、発電装置1は、ここでは、太陽電池モジュール4と、接続箱5とを含む。なお、発電装置1は、風力発電等の他の種類の発電が可能な装置であってもよい。
太陽電池モジュール4は、たとえば複数組の太陽電池パネルにより構成される。各組の太陽電池パネルは、太陽光を受けると、受けた太陽光のエネルギーを直流電力に変換し、変換した直流電力を接続箱5へ出力する。
接続箱5は、太陽電池モジュール4から受けた直流電力を電力線PL1,PL2を介して電力変換装置101へ出力する。接続箱5は、太陽電池モジュール4の太陽電池パネルから直流電力を組ごとに受ける。また、接続箱5は、太陽電池パネルの組間で電流が逆流してしまうことを防止する。
より詳細には、各組の太陽電池パネルの配置方向、各組に含まれる太陽電池パネルの枚数および日照条件等に応じて、各組の太陽電池パネルから出力される電圧は一般に異なる。接続箱5は、高い電圧を発生する組の太陽電池パネルから低い電圧を発生する組の太陽電池パネルへ電流が逆流してしまうことを、たとえばダイオードを用いて防止する。
なお、接続箱5は、昇圧回路を用いて、低い電圧を発生する組の太陽電池パネルの出力電圧を昇圧することにより、太陽電池パネルの組間で電流が逆流してしまうことを防止してもよい。
また、接続箱5は、たとえば断路機を含む。これにより、太陽電池モジュール4と接続箱5とを電気的に切り離すことができるので、接続箱5および電力変換装置101のメンテナンス時における感電の発生を防ぐことができる。
電力変換装置101は、接続箱5から受けた直流電力を電力系統へ供給可能な電力、具体的には電圧202ボルトおよび周波数60ヘルツの交流電力へ変換し、変換した交流電力を電力系統へ出力する。
なお、電力変換装置101は、たとえば東日本地域に設置する場合、電圧202ボルトおよび周波数50ヘルツの交流電力へ変換してもよい。
[電力変換装置の基本構成]
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す図である。
図2を参照して、電力変換装置101は、第2の接続部11と、第1の接続部12と、第3の接続部13と、発電側リレー21(第2のスイッチを含む)と、系統側リレー22(第1のスイッチを含む)と、自立リレー23(第3のスイッチを含む)と、回路群40と、制御部(第1のスイッチ制御部、第2のスイッチ制御部、第3のスイッチ制御部および回路群40の制御部)61と、電圧計Mv1,Mv2とを備える。第2の接続部11は、端子ねじ部11A,11Bと、温度ヒューズ(第2のスイッチ制御部に含まれる)51とを含む。第1の接続部12は、端子ねじ部12A,12B,12C,12Dと、温度ヒューズ(第1のスイッチ制御部に含まれる)52とを含む。第3の接続部13は、端子ねじ部13A,13B,13Cと、温度ヒューズ(第3のスイッチ制御部に含まれる)53とを含む。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る回路群の構成を示す図である。図3を参照して、回路群40は、サージ対策回路41と、ノイズフィルタ42と、電力変換部30と、ノイズフィルタ43とを含む。電力変換部30は、コンバータ31と、キャパシタ32と、インバータ33とを含む。
図2を参照して、制御部61は、回路群40を制御する。より詳細には、制御部61は、回路群40におけるスイッチング素子を制御するための信号S4およびS5をコンバータ31およびインバータ33へそれぞれ出力することにより、コンバータ31およびインバータ33を制御する。
制御電源62は、直流電圧を出力し、陽極と、陽極に対して負の電位を有し、かつ共通のノードN1に接続された陰極とを有する。
第2の接続部11は、直流電源からの配線と内部配線とを接続する。より詳細には、第2の接続部11は、たとえば端子台であり、発電装置1からの電力線PL1,PL2と内部配線W1,W2とをそれぞれ接続する。
具体的には、第2の接続部11における端子ねじ部11Aは、たとえば、2つのねじと、導通板とを有し、接続箱5に接続された第1端を有する電力線PL1の第2端を、一方のねじを用いて導通板に固定するとともに、他方のねじを用いて内部配線W1の第1端を導通板に固定する。端子ねじ部11Bの構成は、端子ねじ部11Aと同様である。端子ねじ部11Bは、接続箱5に接続された第1端を有する電力線PL2の第2端と、内部配線W2の第1端とを接続して固定する。
温度ヒューズ51は、第2の接続部11の温度を検出し、制御電源62における陽極に接続された第1端と、第2端とを有する。より詳細には、温度ヒューズ51は、第2の接続部11に接触するように、または第2の接続部11の近傍に設けられ、第2の接続部11の温度が上昇することによって自己の温度が所定のしきい値Th2を超えると断線する。ここで、所定のしきい値Th2は、カタログ値または仕様値等である。
第1の接続部12は、内部配線と電力系統からの配線とを接続する。より詳細には、第1の接続部12は、たとえば端子台であり、内部配線W3,W4,Wnと電力系統からの電力線PL3,PL4,PLnとをそれぞれ接続する。
ここで、第1の接続部12における端子ねじ部12A〜12Dの構成は、第2の接続部11における端子ねじ部11Aと同様である。
具体的には、端子ねじ部12Aは、サージ対策回路44に接続された第1端を有する内部配線W3の第2端と、電力線PL3の第1端とを接続して固定する。端子ねじ部12Bは、サージ対策回路44に接続された第1端を有する内部配線Wnの第2端と、電力線PLnの第1端とを接続して固定する。端子ねじ部12Cは、サージ対策回路44に接続された第1端を有する内部配線W4の第2端と、電力線PL4の第1端とを接続して固定する。端子ねじ部12Dは、接地されている。
温度ヒューズ52は、第1の接続部12の温度を検出し、制御電源62における陽極に接続された第1端と、第2端とを有する。より詳細には、温度ヒューズ52は、第1の接続部12に接触するように、または第1の接続部12の近傍に設けられ、第1の接続部12の温度が上昇することによって自己の温度が所定のしきい値Th1を超えると断線する。ここで、所定のしきい値Th1は、カタログ値または仕様値等である。
第3の接続部13は、たとえば負荷からの配線と内部配線とを接続する。より詳細には、第3の接続部13は、たとえば端子台であり、負荷からの電力線PL5,PL6と内部配線W5,W6とをそれぞれ接続する。
ここで、第3の接続部13における端子ねじ部13A〜13Cの構成は、第2の接続部11における端子ねじ部11Aと同様である。
具体的には、端子ねじ部13Aは、自立リレー23に接続された第1端を有する内部配線W5の第2端と、電力線PL5の第1端とを接続して固定する。端子ねじ部13Bは、自立リレー23に接続された第1端を有する内部配線W6の第2端と、電力線PL6の第1端とを接続して固定する。端子ねじ部13Cは、接地されている。
温度ヒューズ53は、たとえば第3の接続部13の温度を検出し、制御電源62における陽極に接続された第1端と、第2端とを有する。より詳細には、温度ヒューズ53は、第3の接続部13に接触するように、または第3の接続部13の近傍に設けられ、第3の接続部13の温度が上昇することによって自己の温度が所定のしきい値Th3を超えると断線する。ここで、所定のしきい値Th3は、カタログ値または仕様値等である。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置における発電側リレーの構成を示す図である。
図2および図4を参照して、発電側リレー21は、スイッチ(第2のスイッチ)21A,21Bと、コイル21Dと、スイッチ21Eとを含む。
より詳細には、発電側リレー21におけるスイッチ21Aは、第2の接続部11における端子ねじ部11Aに接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ21Bは、第2の接続部11における端子ねじ部11Bに接続された第1端と、第2端とを有する。コイル21Dは、温度ヒューズ51の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ21Eは、コイル21Dの第2端に接続された第1端と、共通のノードN1に接続された第2端とを有する。
ここでは、温度ヒューズ51は、たとえば、対応のスイッチすなわちスイッチ21A,21Bをオンするための電力の供給経路上に設けられている。
制御部61は、たとえば、発電側リレー21におけるスイッチ21A,21Bのオンまたはオフの制御を行う。より詳細には、制御部61は、スイッチ21A,21Bをオンまたはオフするための信号S1を発電側リレー21へ出力することにより、スイッチ21A,21Bを制御する。
スイッチ21A,21Bは、たとえば第2の接続部11と回路群40における電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。より詳細には、スイッチ21A,21Bは、第2の接続部11と電力変換部30の一部であるコンバータ31とを電気的に接続するか否かを切り替える。
スイッチ21A,21Bは、自己の発電側リレー21への供給電力の有無に応じてオン状態およびオフ状態を切り替える。より詳細には、スイッチ21Eは、制御部61から受ける信号S1に基づいて、自己の第1端および第2端を電気的に接続するか否かを切り替える。
具体的には、スイッチ21Eは、オンレベルを示す信号S1を受けると、自己の第1端および第2端を電気的に接続する、すなわちオン状態に遷移する。これにより、制御電源62の陽極から温度ヒューズ51、コイル21Dおよびスイッチ21Eを介して共通のノードN1すなわち制御電源62の陰極へ電流が流れる。コイル21Dは、電流が流れることにより磁界を生成し、スイッチ21A,21Bをオン状態に遷移させる。すなわち、スイッチ21A,21Bは、第2の接続部11とインバータ33とを電気的に接続する。
一方、スイッチ21Eは、オフレベルを示す信号S1を受けると、自己の第1端および第2端を電気的に絶縁する、すなわちオフ状態に遷移する。これにより、コイル21Dにおいて電流が流れなくなるため、スイッチ21A,21Bは、オフ状態に遷移し、第2の接続部11とインバータ33とを電気的に絶縁する。
温度ヒューズ51は、第2の接続部11における温度の検出結果に応じてスイッチ21A,21Bをオフする。詳細には、温度ヒューズ51は、たとえば、第2の接続部11の温度が所定のしきい値Th2を超えるとスイッチ21A,21Bをオフする。
より詳細には、温度ヒューズ51は、第2の接続部11の温度上昇によって断線すると、コイル21Dに流れる電流をゼロにしてスイッチ21A,21Bをオフ状態に遷移させる。
再び図3を参照して、回路群40におけるサージ対策回路41は、発電側リレー21におけるスイッチ21Aの第2端に接続された第1端と、スイッチ21Bの第2端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
ノイズフィルタ42は、サージ対策回路41の第3端に接続された第1端と、サージ対策回路41の第4端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
電力変換部30は、第2の接続部11に接続される内部配線W1,W2と第1の接続部12に接続される内部配線W3,W4との間に接続される。より詳細には、電力変換部30におけるコンバータ31は、ノイズフィルタ42の第3端に接続された第1端と、ノイズフィルタ42の第4端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
コンバータ31は、制御電源62からの電力を用いて動作する図示しないスイッチング素子を含み、当該スイッチング素子が制御部61から受ける信号S4に従って動作することにより、発電装置1から発電側リレー21、サージ対策回路41およびノイズフィルタ42を介して受ける直流電力の電圧を昇圧または降圧する。そして、コンバータ31は、昇圧または降圧後の電圧を有する直流電力をキャパシタ32へ出力する。
キャパシタ32は、コンバータ31の第3端に接続された第1端と、コンバータ31の第4端に接続された第2端とを有する。
キャパシタ32は、コンバータ31から受ける直流電力の電圧に含まれる高周波成分すなわち脈動成分であるリプルを減衰させ、リプルを減衰させた電圧を有する直流電力をインバータ33へ出力する。
インバータ33は、第2の接続部11に接続される内部配線W1,W2と第1の接続部12に接続される内部配線W3,W4との間に接続される。
より詳細には、インバータ33は、キャパシタ32の第1端に接続された第1端と、キャパシタ32の第2端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
インバータ33は、制御電源62からの電力を用いて動作する図示しないスイッチング素子を含み、当該スイッチング素子が制御部61から受ける信号S5に従って動作することにより、キャパシタ32から受ける直流電力を交流電力に変換し、変換後の交流電力をノイズフィルタ43へ出力する。
ノイズフィルタ43は、インバータ33の第3端に接続された第1端と、インバータ33の第4端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
再び図2を参照して、電圧計Mv1は、電力変換部30による変換後の交流電力の電圧を測定する。具体的には、電圧計Mv1は、回路群40および系統側リレー22の間に設けられ、ノイズフィルタ43の第3端および第4端間の電圧v1を測定し、測定した電圧v1の測定値を制御部61へ出力する。
図5は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置における系統側リレーの構成を示す図である。
図2および図5を参照して、系統側リレー22は、スイッチ(第1のスイッチ)22A,22Bと、コイル22Dと、スイッチ22Eとを含む。
より詳細には、系統側リレー22におけるスイッチ22Aは、ノイズフィルタ43の第3端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ22Bは、ノイズフィルタ43の第4端に接続された第1端と、第2端とを有する。コイル22Dは、温度ヒューズ52の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ22Eは、コイル22Dの第2端に接続された第1端と、共通のノードN1に接続された第2端とを有する。
ここでは、温度ヒューズ52は、たとえば、対応のスイッチすなわちスイッチ22A,22Bをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
制御部61は、系統側リレー22におけるスイッチ22A,22Bのオンまたはオフの制御を行う。より詳細には、制御部61は、スイッチ22A,22Bをオンまたはオフするための信号S2を系統側リレー22へ出力することにより、スイッチ22A,22Bを制御する。
スイッチ22A,22Bは、第1の接続部12と電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。より詳細には、スイッチ22A,22Bは、第1の接続部12と電力変換部30の一部であるインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。
スイッチ22A,22Bは、自己の系統側リレー22への供給電力の有無に応じてオン状態およびオフ状態を切り替える。より詳細には、スイッチ22Eは、発電側リレー21におけるスイッチ21Eと同様に、制御部61から受ける信号S2に基づいて、自己の第1端および第2端を電気的に接続するか否かを切り替える。
具体的には、スイッチ22Eは、オンレベルを示す信号S2を受けると、オン状態に遷移する。これにより、コイル22Dは、電流が流れることにより磁界を生成し、スイッチ22A,22Bをオン状態に遷移させる。すなわち、スイッチ22A,22Bは、第1の接続部12とインバータ33とを電気的に接続する。
一方、スイッチ22Eは、オフレベルを示す信号S2を受けると、オフ状態に遷移する。これにより、コイル22Dにおいて電流が流れなくなるため、スイッチ22A,22Bは、オフ状態に遷移し、第1の接続部12とインバータ33とを電気的に絶縁する。
温度ヒューズ52は、第1の接続部12における温度の検出結果に応じてスイッチ22A,22Bをオフする。詳細には、温度ヒューズ52は、第1の接続部12の温度が所定のしきい値Th1を超えるとスイッチ22A,22Bをオフする。
より詳細には、温度ヒューズ52は、第1の接続部12の温度上昇によって断線すると、コイル22Dに流れる電流をゼロにしてスイッチ22A,22Bをオフ状態に遷移させる。
再び図2を参照して、電圧計Mv2は、系統側リレー22およびサージ対策回路44の間に設けられ、スイッチ22Aの第2端およびスイッチ22Bの第2端間の電圧v2を測定し、測定した電圧v2の測定値を制御部61へ出力する。
制御部61は、電圧計Mv1,Mv2からそれぞれ受ける電圧v1,v2の測定値に基づいて、系統側リレー22におけるスイッチ22A,22Bが温度ヒューズ52の断線によりオフ状態へ遷移したのか、または系統が停電しているのかを判別することができる。
サージ対策回路44は、スイッチ22Aの第2端に接続された第1端と、スイッチ22Bの第2端に接続された第2端と、内部配線W3の第1端に接続された第3端と、内部配線W4の第1端に接続された第4端と、内部配線Wnの第1端に接続された第5端とを有する。
図6は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置における自立リレーの構成を示す図である。
図6を参照して、自立リレー23は、スイッチ(第3のスイッチ)23A,23Bと、コイル23Dと、スイッチ23Eとを含む。
自立リレー23は、系統側リレー22と並列に設けられる。より詳細には、スイッチ23A,23Bは、たとえばスイッチ22A,22Bと並列に接続される。
自立リレー23におけるにおけるスイッチ23Aは、ノイズフィルタ43の第3端に接続された第1端と、内部配線W5の第1端に接続された第2端とを有する。スイッチ23Bは、ノイズフィルタ43の第4端に接続された第1端と、内部配線W6の第1端に接続された第2端とを有する。コイル23Dは、温度ヒューズ53の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ23Eは、コイル23Dの第2端に接続された第1端と、共通のノードN1に接続された第2端とを有する。
ここでは、温度ヒューズ53は、たとえば、対応のスイッチすなわちスイッチ23A,23Bをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
制御部61は、たとえば、自立リレー23におけるスイッチ23A,23Bのオンまたはオフの制御を行う。より詳細には、制御部61は、スイッチ23A,23Bをオンまたはオフするための信号S3を自立リレー23へ出力することにより、スイッチ23A,23Bを制御する。
スイッチ23A,23Bは、たとえば第3の接続部13と電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。より詳細には、スイッチ23A,23Bは、第3の接続部13と電力変換部30の一部であるインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。
スイッチ23A,23Bは、自己の自立リレー23への供給電力の有無に応じてオン状態およびオフ状態を切り替える。より詳細には、スイッチ23Eは、発電側リレー21におけるスイッチ21Eと同様に、制御部61から受ける信号S3に基づいて、自己の第1端および第2端を電気的に接続するか否かを切り替える。
具体的には、スイッチ23Eは、オンレベルを示す信号S3を受けると、オン状態に遷移する。これにより、コイル23Dは、電流が流れることにより磁界を生成し、スイッチ23A,23Bをオン状態に遷移させる。すなわち、スイッチ23A,23Bは、第3の接続部13とインバータ33とを電気的に接続する。
一方、スイッチ23Eは、オフレベルを示す信号S3を受けると、オフ状態に遷移する。これにより、コイル23Dにおいて電流が流れなくなるため、スイッチ23A,23Bは、オフ状態に遷移し、第3の接続部13とインバータ33とを電気的に絶縁する。
温度ヒューズ53は、たとえば第3の接続部13における温度の検出結果に応じてスイッチ23A,23Bのスイッチをオフする。詳細には、温度ヒューズ53は、第3の接続部13の温度が所定のしきい値Th3を超えるとスイッチ23A,23Bをオフする。
より詳細には、温度ヒューズ53は、第3の接続部13の温度上昇によって断線すると、コイル23Dに流れる電流をゼロにしてスイッチ23A,23Bをオフ状態に遷移させる。
[系統側リレーの変形例]
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置における系統側リレーの変形例の構成を示す図である。
図7を参照して、系統側リレー22の変形例は、図5に示す系統側リレー22と比べて、さらに、スイッチ22Cを含む。
より詳細には、系統側リレー22におけるスイッチ22Cは、制御電源62における陽極に接続された第1端と、制御部61に接続された第2端とを有する。
スイッチ22Cは、スイッチ22A,22Bと同様の動作を行う。すなわち、スイッチ22Cは、スイッチ22A,22Bがオン状態へ遷移する際、オン状態へ同様に遷移し、また、スイッチ22A,22Bがオフ状態へ遷移する際、オフ状態へ同様に遷移する。
これにより、制御部61は、スイッチ22Cの第2端から受ける電圧の共通のノードN1に対するレベルすなわち並列確認信号のレベルに基づいて、スイッチ22A,22Bの状態がオン状態であるかオフ状態であるかを認識することができる。すなわち、制御部61は、電圧計Mv1,Mv2からそれぞれ受ける電圧v1,v2の測定値を用いることなく、スイッチ22A,22Bの状態を認識することができる。
なお、発電側リレー21および自立リレー23の構成は、系統側リレー22の変形例と同様の構成であってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置では、発電側リレー21は、第2のスイッチとしてスイッチ21A,21Bを含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。発電側リレー21は、スイッチ21A,21Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。同様に、系統側リレー22は、スイッチ22A,22Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。同様に、自立リレー23は、スイッチ23A,23Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。
ところで、パワーコンディショナにおいて、たとえば外部配線を固定しているねじ等の接続部品が緩むと、配線の接続部において電気抵抗が増大し、発熱することがある。この発熱によってパワーコンディショナが故障する等の不具合が発生する可能性がある。
上記のような特許文献1に記載の技術を超えて、このような発熱による不具合の発生を確実に防止するための技術が求められている。
より詳細には、端子ねじ部11A等において、ねじが緩んだ場合、またはねじの締め付けが十分でない場合、配線の接続部において電気抵抗が大きくなって発熱することがある。このような場合、配線の接続部に電流が流れないようにするための技術が求められる。
また、上述の場合において、コンバータ31、インバータ33およびコンバータ34におけるスイッチング素子への電力供給を停止することにより、当該ねじに電流が流れないようにする方法が考えられる。しかしながら、スイッチング素子には、逆流防止用のダイオードがスイッチング素子と並列に設けられていることが多いため、このダイオードを介して当該ねじに電流が流れ続けることがある。
また、特許文献1に記載の太陽光発電装置は、1または複数の温度センサの計測結果に基づいて、異常発熱している端子、装置または回路素子等を判断し、判断結果に基づいて回路保護動作または警報の発報等を行う付属回路を備える。このような、複雑な付属回路を備えない、簡易な構成が好ましい。
また、特許文献1に記載の太陽光発電装置では、回路保護動作が作動すると、後段のパワーコンディショナの運転が停止することがある。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置では、第1の接続部12は、電力系統からの配線と内部配線とを接続する。第2の接続部11は、直流電源からの配線と内部配線とを接続する。電力変換部30は、第1の接続部12に接続される内部配線と第2の接続部11に接続される内部配線との間に接続される。スイッチ22A,22Bは、第1の接続部12と電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。制御部61は、スイッチ22A,22Bのオンまたはオフの制御を行う。温度ヒューズ52は、第1の接続部12の温度が所定のしきい値Th1を超えるとスイッチ22A,22Bをオフする。
このように、たとえば、第1の接続部12におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値Th1を超えた場合において、温度ヒューズ52を用いる簡易な回路でスイッチ22A,22Bをオフ状態に遷移させる構成により、第1の接続部12に配線等を介して接続された電力変換部30等の内部回路を電力系統から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。これにより、接続部品の発熱を防ぐことができるので、発熱による電力変換装置101の故障等の不具合の発生を防ぐことができる。また、直流電源と電力変換部30等の内部回路との接続は維持されるので、電力変換装置101の運転を継続することができる。したがって、簡易な構成で、発熱による不具合の発生をより確実に防止することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置では、温度ヒューズ52は、スイッチ22A,22Bをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
このような構成により、温度ヒューズ52の温度がしきい値Th1を超えた場合、温度ヒューズ52は断線するので、スイッチ22A,22Bをオンするための電力供給を停止させることができる。これにより、第1の接続部12における温度がしきい値Th1を超えた場合に、制御部61の故障に関係なくスイッチ22A,22Bがオフとなるので、確実に電路を遮断することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置では、スイッチ21A,21Bは、第2の接続部11と電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。制御部61は、スイッチ21A,21Bのオンまたはオフの制御を行う。温度ヒューズ51は、第2の接続部11の温度が所定のしきい値Th2を超えるとスイッチ21A,21Bをオフする。そして、温度ヒューズ51は、スイッチ21A,21Bをオンするための電力の供給経路上に設けられる。
このような構成により、たとえば、第2の接続部11におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値Th2を超えた場合、温度ヒューズ51は断線するので、スイッチ21A,21Bをオンするための電力供給を停止させることができる。これにより、第2の接続部11における温度がしきい値Th2を超えた場合に、制御部61の故障に関係なくスイッチ21A,21Bがオフとなるので、第2の接続部11に配線等を介して接続された電力変換部30等の内部回路を直流電源から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。すなわち、温度ヒューズを用いる簡易な回路で確実に電路を遮断することができる。また、第1の接続部12および第2の接続部11のいずれかにおいて温度上昇が発生し、対応のスイッチがオフ状態に遷移した場合においても、温度上昇を示さない各接続部に対応する外部回路間において、電力のやり取りを継続して行うことができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置では、第3の接続部13は、負荷からの配線と内部配線とを接続する。スイッチ23A,23Bは、スイッチ22A,22Bと並列に接続され、第3の接続部13と電力変換部30とを電気的に接続するか否かを切り替える。制御部61は、スイッチ23A,23Bのオンまたはオフの制御を行う。そして、温度ヒューズ53は、第3の接続部13の温度が所定のしきい値Th3を超えるとスイッチ23A,23Bをオフする。
このように、たとえば、第3の接続部13におけるねじ等の接続部品が緩んでいるために、接続部品において熱が生じて温度がしきい値Th3を超えた場合において、温度ヒューズ53を用いる簡易な回路でスイッチ23A,23Bをオフ状態に遷移させる構成により、第3の接続部13に配線等を介して接続された電力変換部30等の内部回路を負荷から切り離すことができるので、接続部品に電流が流れないようにすることができる。また、第2の接続部11、第1の接続部12および第3の接続部13のいずれかにおいて温度上昇が発生し、対応のスイッチがオフ状態に遷移した場合においても、温度上昇を示さない各接続部に対応する外部回路間において、電力のやり取りを継続して行うことができる。
[電力変換装置の変形例]
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の変形例の構成を示す図である。
図8を参照して、電力変換装置101の変形例は、図2に示す電力変換装置101と比べて、第2の接続部11、第1の接続部12、第3の接続部13、発電側リレー21、系統側リレー22、自立リレー23、温度ヒューズ51,52,53および電圧計Mv2の代わりに、第2の接続部71、第1の接続部72および第3の接続部73を備える。第2の接続部71は、端子ねじ部11A,11Bと、バイメタルスイッチ(第2のスイッチおよび第2のスイッチ制御部)71A,71Bとを含む。第1の接続部72は、端子ねじ部12A,12B,12C,12Dと、バイメタルスイッチ(第1のスイッチおよび第1のスイッチ制御部)72A,72B,72Cとを含む。第3の接続部73は、端子ねじ部13A,13B,13Cと、バイメタルスイッチ(第3のスイッチおよび第3のスイッチ制御部)73A,73Bとを含む。
電力変換装置101の変形例における端子ねじ部11A〜11B,12A〜12D,13A〜13Cの構成は、図2に示す電力変換装置101における端子ねじ部11A〜11B,12A〜12D,13A〜13Cとそれぞれ同様である。
バイメタルスイッチ71A,71Bは、第2の接続部71とインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。また、バイメタルスイッチ71A,71Bは、第2の接続部71の温度を検出し、検出結果に応じて自己をオフ状態とする。
より詳細には、バイメタルスイッチ71Aは、端子ねじ部11Aに接続された第1端と、内部配線W1の第1端に接続された第2端とを有する。バイメタルスイッチ71Bは、端子ねじ部11Bに接続された第1端と、内部配線W2の第1端に接続された第2端とを有する。ここでは、内部配線W1の第2端は、回路群40におけるサージ対策回路41の第1端に接続される。内部配線W2の第2端は、サージ対策回路41の第2端に接続される。
バイメタルスイッチ71Aは、第2の接続部71に接触するように、または第2の接続部71の近傍に設けられる。バイメタルスイッチ71Aは、自己の温度が所定値より低い場合、オン状態であり、第2の接続部71の温度が上昇することによって自己の温度が当該所定値以上になるとオフ状態へ遷移する。バイメタルスイッチ71Bの動作は、バイメタルスイッチ71Aと同様である。
バイメタルスイッチ72A,72B,72Cは、第1の接続部72とインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。また、バイメタルスイッチ72A,72B,72Cは、第1の接続部72の温度を検出し、検出結果に応じて自己をオフ状態とする。
より詳細には、バイメタルスイッチ72Aは、内部配線W3の第2端に接続された第1端と、端子ねじ部12Aに接続された第2端とを有する。バイメタルスイッチ72Bは、内部配線Wnの第2端に接続された第1端と、端子ねじ部12Bに接続された第2端とを有する。バイメタルスイッチ72Cは、内部配線W4の第2端に接続された第1端と、端子ねじ部12Cに接続された第2端とを有する。
バイメタルスイッチ72Aは、第1の接続部72に接触するように、または第1の接続部72の近傍に設けられる。バイメタルスイッチ72Aは、自己の温度が所定値より低い場合、オン状態であり、第1の接続部72の温度が上昇することによって自己の温度が当該所定値以上になるとオフ状態へ遷移する。バイメタルスイッチ72B,72Cの動作は、バイメタルスイッチ72Aと同様である。
バイメタルスイッチ73A,73Bは、第3の接続部73とインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。また、バイメタルスイッチ73A,73Bは、たとえば第3の接続部73の温度を検出し、検出結果に応じて自己をオフ状態とする。
より詳細には、バイメタルスイッチ73Aは、内部配線W5の第2端に接続された第1端と、端子ねじ部13Aに接続された第2端とを有する。バイメタルスイッチ73Bは、内部配線W6の第2端に接続された第1端と、端子ねじ部13Bに接続された第2端とを有する。ここでは、内部配線W5の第1端は、回路群40におけるノイズフィルタ43の第3端に接続される。内部配線W6の第1端は、ノイズフィルタ43の第4端に接続される。
バイメタルスイッチ73Aは、第3の接続部73に接触するように、または第3の接続部73の近傍に設けられる。バイメタルスイッチ73Aは、自己の温度が所定値より低い場合、オン状態であり、第3の接続部73の温度が上昇することによって自己の温度が当該所定値以上になるとオフ状態へ遷移する。バイメタルスイッチ73Bの動作は、バイメタルスイッチ73Aと同様である。
なお、本発明の第1の実施の形態に係る電力変換装置の変形例では、第2の接続部11は、第2のスイッチおよび第2のスイッチ制御部としてバイメタルスイッチ71A,71Bを含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。第2の接続部11は、バイメタルスイッチ71A,71Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。同様に、第1の接続部72は、バイメタルスイッチ72A,72Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。同様に、第3の接続部73は、バイメタルスイッチ73A,73Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る系統連系システムと比べて蓄電池をさらに備える系統連系システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る系統連系システムと同様である。
[構成および基本動作]
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る系統連系システムの構成を示す図である。
図9を参照して、系統連系システム202は、発電装置1と、電力変換装置102とを備える。
発電装置1の構成は、図1に示す系統連系システム201における発電装置1と同様である。
電力変換装置101は、発電装置1から受けた電力を変換し、変換した電力を、蓄電装置に蓄電したり、電力系統および負荷の少なくともいずれか一方へ出力したりすることが可能である。また、電力変換装置102は、蓄電装置から受けた電力を変換し、変換した電力を負荷へ出力することが可能である。
[電力変換装置の基本構成]
図10は、本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置の構成を示す図である。
図10を参照して、電力変換装置102は、図2に示す電力変換装置101と比べて、さらに、第2の接続部111と、蓄電側リレー121と、回路群45とを備える。第2の接続部111は、端子ねじ部111A,111Bと、温度ヒューズ(第2のスイッチ制御部)151とを含む。
電力変換装置102における第2の接続部111における端子ねじ部111A,111Bの構成は、第2の接続部11における端子ねじ部11Aと同様である。
図11は、本発明の第2の実施の形態に係る回路群の構成を示す図である。図11を参照して、回路群45は、サージ対策回路46と、ノイズフィルタ47と、コンバータ(電力変換部)34とを含む。
回路群45におけるサージ対策回路46、ノイズフィルタ47およびコンバータ34の構成は、図3に示す回路群40におけるサージ対策回路41、ノイズフィルタ42およびコンバータ31とそれぞれ同様である。
再び図10を参照して、第2の接続部11および第2の接続部111は、直流電源の一例である発電装置1および蓄電装置にそれぞれ対応して設けられる。
制御部61は、発電側リレー21、系統側リレー22、自立リレー23、回路群40、回路群45および蓄電側リレー121を制御する。より詳細には、制御部61は、スイッチをオンまたはオフするための信号S1、S2、S3およびS6を発電側リレー21、系統側リレー22、自立リレー23および蓄電側リレー121へそれぞれ出力することにより、これらのリレーのスイッチを制御する。
また、制御部61は、スイッチング素子を制御するための信号S4、S5およびS7をコンバータ31、インバータ33およびコンバータ34へそれぞれ出力することにより、コンバータ31、インバータ33およびコンバータ34を制御する。
第2の接続部111は、たとえば端子台であり、蓄電装置からの電力線PL7,PL8と内部配線W7,W8とをそれぞれ接続する。
具体的には、第2の接続部111における端子ねじ部111Aは、蓄電装置に接続された第1端を有する電力線PL7の第2端と、内部配線W7の第1端とを接続して固定する。端子ねじ部111Bは、蓄電装置に接続された第1端を有する電力線PL8の第2端と、内部配線W8の第1端とを接続して固定する。
温度ヒューズ151は、第2の接続部111の温度を検出し、制御電源62における陽極に接続された第1端と、第2端とを有する。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置における蓄電側リレーの構成を示す図である。
図12を参照して、蓄電側リレー121は、スイッチ(第2のスイッチ)121A,121Bと、コイル121Dと、スイッチ121Eとを含む。
より詳細には、蓄電側リレー121におけるスイッチ121Aは、内部配線W7の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ121Bは、内部配線W8の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。コイル121Dは、温度ヒューズ151の第2端に接続された第1端と、第2端とを有する。スイッチ121Eは、コイル121Dの第2端に接続された第1端と、共通のノードN1に接続された第2端とを有する。
ここでは、温度ヒューズ151は、たとえば、対応のスイッチすなわちスイッチ121A,121Bをオンするための電力の供給経路上に設けられている。
スイッチ121A,121Bは、第2の接続部111と回路群40における電力変換部30(図3参照)とを電気的に接続するか否かを切り替える。詳細には、スイッチ121A,121Bは、第2の接続部111と電力変換部30の一部であるインバータ33とを電気的に接続するか否かを切り替える。より詳細には、スイッチ121A,121Bは、第2の接続部111と回路群45におけるコンバータ34とを電気的に接続するか否かを切り替える。
スイッチ121A,121Bは、自己の蓄電側リレー121への供給電力の有無に応じてオン状態およびオフ状態を切り替える。より詳細には、スイッチ121Eは、制御部61から受ける信号S6に基づいて、自己の第1端および第2端を電気的に接続するか否かを切り替える。
温度ヒューズ151は、第2の接続部111における温度の検出結果に応じてスイッチ121A,121Bをオフする。詳細には、温度ヒューズ151は、たとえば、第2の接続部111の温度が所定のしきい値Th4を超えるとスイッチ121A,121Bをオフする。
再び図11を参照して、回路群45におけるサージ対策回路46は、蓄電側リレー121におけるスイッチ121Aの第2端に接続された第1端と、スイッチ121Bの第2端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
ノイズフィルタ47は、サージ対策回路46の第3端に接続された第1端と、サージ対策回路46の第4端に接続された第2端と、第3端と、第4端とを有する。
コンバータ34は、ノイズフィルタ47の第3端に接続された第1端と、ノイズフィルタ47の第4端に接続された第2端と、インバータ33の第1端に接続された第3端と、インバータ33の第2端に接続された第4端とを有する。
コンバータ34は、制御電源62からの電力を用いて動作する図示しないスイッチング素子を含み、当該スイッチング素子が制御部61から受ける信号S7に従って動作することにより、たとえば蓄電装置から蓄電側リレー121、サージ対策回路46およびノイズフィルタ47を介して受ける直流電力の電圧を昇圧または降圧する。そして、コンバータ34は、昇圧または降圧後の電圧を有する直流電力をインバータ33へ出力する。
なお、本発明の第2の実施の形態に係る系統連系システムは、1つの発電装置および1つの蓄電装置を備える構成であるとしたが、これに限定するものではない。系統連系システム202は、発電装置および蓄電装置の少なくともいずれか一方を複数備える構成であってもよい。この場合、電力変換装置102は、複数の直流電源にそれぞれ対応する複数の第2の接続部と、当該複数の第2の接続部にそれぞれ対応する、複数の第2のスイッチおよび複数の第2のスイッチ制御部とを備える。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置では、蓄電側リレー121は、第2のスイッチとして、スイッチ121A,121Bを含む構成であるとしたが、これに限定するものではない。蓄電側リレー121は、スイッチ121A,121Bのいずれか一方を含む構成であってもよい。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る電力変換装置では、第2の接続部11および第2の接続部111は、複数の直流電源たとえば発電装置1および蓄電装置にそれぞれ対応する。温度ヒューズ51およびスイッチ21A,21Bと、温度ヒューズ151およびスイッチ121A,121Bとは、第2の接続部11と第2の接続部111とにそれぞれ対応する。
このような構成により、直流電源ごとに、第2の接続部11に接続された内部回路を対応の直流電源から個別に切り離すことができるので、電力変換装置102を安全かつ効率的に使用することができる。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る系統連系システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
なお、本発明の第1の実施の形態および第2の実施の形態に係る各装置の構成要素および動作のうち、一部または全部を適宜組み合わせることも可能である。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
電力系統からの配線と内部配線とを接続する第1の接続部と、
直流電源からの配線と内部配線とを接続する第2の接続部と、
前記第1の接続部に接続される前記内部配線と前記第2の接続部に接続される前記内部配線との間に接続される電力変換部と、
前記第1の接続部と前記電力変換部とを電気的に接続するか否かを切り替える第1のスイッチと、
前記第1のスイッチのオンまたはオフの制御を行う第1のスイッチ制御部とを備え、
前記第1のスイッチ制御部は、前記第1の接続部の温度が所定のしきい値を超えると前記第1のスイッチをオフする温度ヒューズを含み、
前記直流電源は、発電装置であり、
前記第1のスイッチは、第1のリレー装置に含まれ、
前記温度ヒューズは、前記第1のリレー装置において前記第1のスイッチをオンさせるための第1のコイルと直列に接続され、
前記温度ヒューズは、前記第1の接続部が発熱して自己の温度が前記しきい値を超えると断線し、前記第1のコイルへの電流の供給を停止させることにより前記第1のスイッチをオフし、
第1の電圧計および第2の電圧計が前記第1のスイッチの両側に設けられる、電力変換装置。