JP2017191078A - アンカーボルトの超音波探傷検査装置および検査方法 - Google Patents

アンカーボルトの超音波探傷検査装置および検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単にアンカーボルトの探傷部分の検査が可能なアンカーボルト超音波探傷検査装置を提供する。【解決手段】アンカーボルト超音波探傷検査装置10は、超音波探触子16を用いてアンカーボルト27の腐食部を検査する。アンカーボルト超音波探傷検査装置10は、アンカーボルト27の頭部に装着可能であり、円筒状でその頂部に超音波探触子16を取り付け可能な傾斜面を有する探触子取り付け部17と、探触子取り付け部17を回転可能に保持する探触子回転治具11と、超音波探触子16からの超音波探傷信号の反射エコーを受けて、アンカーボルトの劣化を判定するデジタル超音波探傷器20とを含む。【選択図】図1

Description

この発明はアンカーボルトの超音波探傷検査装置及び検査方法に関し、特に、アンカーボルトの目に見えない部位のボルトの劣化をコンクリートの埋め込み部を破壊することなく検査できる、アンカーボルト超音波探傷検査装置および検査方法に関する。
従来のアンカーボルト超音波探傷検査方法が、例えば、特許第3616620号公報(特許文献1)に記載されている。同公報によれば、アンカーボルト腐食診断方法は、基礎に植設されたアンカーボルトの頂部上面に超音波垂直探触子をセットし、前記探触子から前記ボルトに、前記ボルトのねじ溝が形成された基礎表面部付近で反射するように、前記ボルトの軸心に対して斜めに超音波を入射し、前記探触子が受波した反射波のねじ山毎に出現するピークの欠損から、前記ボルトの前記基礎表面部付近の腐食状態を診断していた。
この場合、熟練技術者が探傷を実施し劣化程度を判断する必要があった。
特許第3616620号公報
従来のアンカーボルト超音波探傷検査は上記のように行われていた。このような方法であると、アンカーボルトの頂部上面への超音波垂直探触子のセットや、探触子から前記ボルトに、前記ボルトのねじ溝が形成された基礎表面部付近で反射するように、ボルトの軸心に対して斜めに超音波を入射するようにセットするのが熟練者でないと容易でない、という問題や、データを連続的に得るのが困難であるという問題があった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされたもので、簡単にアンカーボルトの探傷部分の検査が可能なアンカーボルト超音波探傷検査方法および装置を提供することを目的とする。
この発明に係るアンカーボルト超音波探傷検査装置は、超音波探触子を用いてアンカーボルトの腐食部を検査する。アンカーボルト超音波探傷検査装置は、アンカーボルトの頭部に装着可能であり、円筒状でその頂部に超音波探触子を取り付け可能な傾斜面を有する探触子取り付け部と、探触子取り付け部を回転可能に保持する探触子回転治具と、探触子からの超音波探傷信号の反射エコーを受けて、アンカーボルトの劣化を判定する劣化判定手段とを含む。
探触子回転治具は、外周に螺旋状の溝を有する円筒状の回転部と、回転部の外周沿って下方に移動可能に設けられた円筒状の押し込み部とを含み、押し込み部は、回転部の螺旋状の溝に係合可能な係合部を内周に有し、下方向に押されることによって、係合部が溝に沿って回転しながら下方向に移動し、それによって、探触子が回転する、のが好ましい。
探触子取り付け部の傾斜面は、検査対象のアンカーボルトごとに最適化されるのが好ましい。
劣化判定手段は、ピーク法を用いてアンカーボルトの劣化を判定してもよい。
押し込み部は第1の軸方向の長さを有し、押し込み部が第1の軸方向の長さを移動したときに、回転部は1回転するのが好ましい。
この発明の他の局面においては、超音波探触子を用いてアンカーボルトの腐食部を検査するアンカーボルト超音波探傷検査方法は、アンカーボルトの頭部に、超音波探触子をアンカーボルトの軸心に対して傾斜して取り付けた探触子取り付け部を有する探触子回転治具を取り付け、探触子回転治具は、アンカーボルトの軸方向に押し込まれたとき、探触子取り付け部をアンカーボルトの軸を中心に回転可能であり、探触子回転治具をアンカーボルトの軸方向に押し込んで、探触子取り付け部をアンカーボルトの軸を中心に回転させることにより、探触子からの超音波探傷信号を受けて、アンカーボルトの劣化を判定する。
この発明によれば、探触子回転治具によって探触子取り付け部を回転させて、探触子からの超音波探傷信号の探傷部から反射した信号を基にアンカーボルトの腐食部を検査する。その結果、簡単にアンカーボルトの探傷部分の検査が可能なアンカーボルト超音波探傷検査装置を提供できる。
アンカーボルト超音波探傷検査装置の全体構成を示す模式図である。 垂直探触子と角度ウェッジの要部を示す図である。 探触子回転冶具のうちの垂直探触子を回転する部分を説明するための図である。 探触子回転冶具をアンカーボルトに固定する方法について説明する図である。 デジタル超音波探傷器のCPUが行う劣化判定用のアプリケーションの作動内容を示すフローチャートである。 図5の各ステップに対応した探傷器の画面を示す図である。 図6のステップS12〜S13で行われるDAC補正の前後の画面表示を示す図である。 デジタル超音波探傷器の表示画面を示す図である。 ピーク法による波形処理の方法を示す図である。 腐食減肉がねじ山の谷まで進行している場合の評価しきい値および結果表示の例を示す図である。 腐食減肉がねじ山の谷より深く進行している場合の評価しきい値および結果表示の例を示す図である。 ねじ山が健全である場合の結果表示の例を示す図である。
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係るアンカーボルト超音波探傷検査装置(以下、「アンカーボルト検査装置」と省略する)の全体構成を示す模式図である。図1を参照して、アンカーボルト検査装置10は、コンクリート25にベースプレート26を介して埋め込まれたアンカーボルト27を検査する検査部15と、検査部15からのデータを解析するデジタル超音波探傷器20とを含む。検査部15は、超音波を出力し、検査対象部からの反射波(反射エコー)を受信する垂直探触子16と、垂直探触子16を傾斜させる角度ウェッジ17と、探触子回転冶具11とを含む。
垂直探触子16に角度ウェッジ17を取り付け、超音波を斜めに入射させる。この状態で、垂直探触子16、および、探触子回転冶具11を使用し、アンカーボルト27を円周方向に1周探傷する。
探触子回転冶具11は、垂直探触子16を回転させるための押し込み部12aと回転部12bとから成る回転機構12と、回転機構12の下端部に固定され、円形の上端部を有する円筒状であって、内部に垂直探触子16を収容する垂直探触子収容部13と、アンカーボルト27のヘッドに装着され、垂直探触子収容部13を軸方向に案内するガイド部14とを含む。
垂直探触子収容部13は、上端部13aと、上端部13aから下方向に延び、内部に垂直探触子16を収容する円筒部13bと、円筒部13bの下端部の外周に設けられた外周リング13cとを含む。
ガイド部14は、中央に円筒部13bを貫通させる貫通孔を有する上端部14aと、上端部14aから下方向に延び、アンカーボルトの頭部を外から囲む円筒部14bとを含み、円筒部14bの内周面が垂直探触子収容部13の外周リング13cを案内する。
垂直探触子16に接続され、そこからのデータを解析するデジタル超音波探傷器20は、アンカーボルト腐食調査アプリケーションソフトウェア21を搭載しており、探傷条件設定、探傷結果表示などが可能である。
図2は垂直探触子16と角度ウェッジ17の要部を示す図である。図2を参照して、垂直探触子16は固定したまま(前後・左右方向には動かさない)1回転させてアンカーボルト27の検査対象部位aの全周を探傷する。このため一度に広範囲に探傷できる垂直探触子16を選定した。具体的には、従来使用していた集束型垂直探触子に比べて超音波ビームの拡がった垂直探触子であって、周波数10MHzの高分解能広帯域型のものを選定した。
また、垂直探触子16を角度ウェッジ17の上端面に固定した。ここで、角度ウェッジ17は、上端に所定の角度傾斜した傾斜面を有する円筒状であり、アンカーボルト27の上端部に取り付け可能な形状である。ここで、傾斜角度は、検査対象部位aを一度に広範囲に探傷するのに最適な角度を選定する。なお、最適な角度はアンカーボルトの径によりねじ山のピッチ形状や寸法等が変わるため、角度ウェッジ17としては、予め、複数準備しておき、必要に応じて取替え可能である。
また、垂直探触子16の位置は、垂直探触子16を固定する位置をアンカーボルトのサイズ毎に検討し、検査対象部位(図中□で囲んだ範囲)aを一度に広範囲に探傷するのに最適な位置とする。具体的には、図2において、検査対象部位aと、垂直探触子16の超音波の伝搬方向cとを考慮して決定する。
なお、検査対象部位a内のねじ山腐食調査範囲bを探傷範囲dとしている。したがって、検査対象部位aと、ねじ山腐食調査範囲bと、探傷範囲dとの範囲は同じである。
ここで、探傷範囲dをこのように決めたのは、アンカーボルトの腐食は、ベースプレートの近傍で発生するためである。また、垂直探触子16から探傷範囲への入射波に対するアンカーボルトからの反射波は、垂直探触子16へ戻る。
次に、探触子回転冶具11について説明する。図3は探触子回転冶具11のうちの垂直探触子16を回転する部分を説明するための図である。図3(A)は初期状態を示し、図3(B)は押し込み部12aを下方向に半分押し込んだ状態を示し、図3(C)は最後まで押し込んだ状態を示し、図3(D)は回転部12bに設けられた溝12dの角度を示す図である。
図3(A)〜図3(C)を参照して、押し込み部12aにはその下端部の内壁に凸部を有するベアリング12cが設けられている。一方、回転部12bは円筒の外周にらせん状の溝12dを有し、押し込み部12aをアンカーボルトの軸に沿って下方向に押すことで、回転部12bのらせん状の溝12dが、押し込み部12aのベアリング12cに沿って動く。これにより、回転部12bが回転する。すなわち、ベアリング12cの凸部が回転部12bのらせん状の溝12dに係合して上下方向に移動する。押し込み部12aの軸方向長さと、回転部12bの軸方向長さとはほぼ同一である。
このようにして、探触子回転冶具11は、冶具の頂部を押し込むと探触子16が回転する機構となっており、1回の押し込みで1回転するよう構成されている。
探傷時は片手で探傷器のボタン操作を行い、もう一方の手で回転冶具の押し込みを行う。この作業が片手でスムーズに押し込みができるよう回転部の溝(カム)の角度を図3(D)に示すように最適な角度とした。この実施の形態においては、この角度は40度〜55度であり、より好ましくは、50度である。
次に、探触子回転冶具11をアンカーボルト27に固定する方法について説明する。回転冶具11の固定が不十分であると、冶具が安定せずに満足する探傷データが採取できない。そのため、回転冶具11を固定する方法を検討した。
図4は、この内容を示す図である。図4(A)は、垂直探触子収容部13の円筒部13bの内面にアンカーボルト27に係合可能な雌ねじ13dを形成し、それでアンカーボルト27を係合して垂直探触子収容部13と一体化する場合の図である。図4(B)は、垂直探触子収容部13の円筒部13bの内面にアンカーボルト27を掴む部分13eを形成し、それでアンカーボルト27を掴んで垂直探触子収容部13と一体化する場合の図である。図4(C)は、垂直探触子収容部13の円筒部13bの内面にナット23を掴む部分13fを形成し、それでアンカーボルト27のナット23を掴んで垂直探触子収容部13と一体化する場合の図である。
これらのうちの、任意の方法でアンカーボルトと垂直探触子収容部13とを一体化できる。なお、図4においては、垂直探触子収容部13を含む検査部15の形状が図1とは異なっている。
次に、劣化判定用のアプリケーションについて説明する。図5は、デジタル超音波探傷器20の図示のないCPUが行う劣化判定用のアプリケーション(劣化判定手段)の作動内容を示すフローチャートであり、図6は、図5の各ステップに対応した探傷器の画面を示す図であり、図7は、図5のステップS12〜S13で行われる距離振幅補正(DAC(Distance Amplitude Correction)の前後の画面表示を示す図であり、図8は、デジタル超音波探傷器20の主要部を示す図である。
なお、図5において、フローチャートの左側に、対応する垂直探触子のスタート位置と、1回転終了時の位置を示している。
また、図5において、S11〜S15までは、装置の校正段階であり、S16以降が具体的な探傷段階である。
図5および図6を参照して、校正段階の処理について説明する。まず、探傷器画面内のゲート位置を損傷の無いねじ山の部分に設定する(図5ステップS11、図6(A))。図6(A)の左側端部がアンカーボルトの上端近傍であり、右に向かって順に深さが深くなる方向である。したがって、その方向にゲートの探傷範囲を決める。
次に、探傷範囲内のねじ山からの反射エコー(生波形)を垂直探触子16から取得する(図5S12、図6(B))。図6(B)に示すように、ねじ山からの反射エコーが複数の山形の波形として得られる。
図6(B)の波形を基に、ねじ山からの反射エコーの「起点、頂点、終点」を手動で設定する(図5S13、図6(C))。これは、ねじ山からの反射エコーとノイズは、機械で判断するより人が判断する方が容易であるためである。具体的には、次のようにして決定する。
ゲート(探傷範囲)内に現れるねじ山からの反射エコーを探傷画面(図6(B))で見て、以下の要領で決める。ゲートの範囲(=探傷範囲)のねじ山からの反射エコー群の1番目のエコーのピーク位置31に「起点」のカーソルを移動させる。ゲートの範囲のねじ山からの反射エコー群の最大高さが得られるエコーのピーク位置32に「頂点」のカーソルを移動させる。ゲートの範囲のねじ山からの反射エコー群の一番最後のエコーのピーク位置33に「終点」のカーソルを移動させる。このようにして得られたのが図6(C)である。具体的には、探傷器の矢印キー22(図8)を押し、探傷器画面内のカーソル24(ここでは、ピーク位置にカーソルが位置する)を上下に動かして設定する。
次に、ゲートの範囲の距離振幅補正、感度補正を実施して、全てのねじ山からの反射エコーの高さを揃える(図6(D))。図6(D)に示すように、「起点、終点」を「頂点」の高さに合わせる。
補正後の波形から、個々のねじ山からの反射エコー高さのピーク点を自動で検出する(図5S14、図6(E))。
図6(E)の波形を基に、各波形を1本の線で表す(図5S15、図6(F))。ここまでで、装置の校正を完了する。
以上のようにして、校正が完了した装置を用いて実際の減肉部を探傷する。具体的には、新たにゲート(ボルトの検査対象部位に対応する探傷範囲)を設定し、ボルト1周の波形を取得し(図5S17)、探傷結果を展開図で表示する(図5S18)。
なお、探傷データの取得は、手動で探傷器の「調査開始」(図示無)を押した時点からはじまり、「調査終了」(図示無)を押した時点で終了する。
ここで、「ゲート」とは、深さ方向だけでなく、探傷器画面内の必要なエコーだけの情報を得るために設ける反射エコーの高さ方向(図中Y方向)の監視範囲のことで、DAC機能による距離振幅補正は、エコー高さを合せることで、ねじ山劣化状況をエコー高さから判定し易くする処理をいう。
上記のように、DAC機能の補正係数を容易に設定できるように、反射エコーのピーク点(起点、頂点、終点)にカーソルを移動させ設定する方法とした。
次に、ピーク法による波形処理について説明する。図9は、ピーク法による波形処理の方法を示す図である。図9(A)は反射エコーの波形を基に、1つの反射エコーとして、その中の最大高さ(ピーク)を検出する状態を示す図であり、それを基に、1つの反射エコーをピーク点で1本の線で表示したものを図9(B)に示す。
この実施の形態においては、ピーク法によりシンプルな波形とすることで、ねじ山の劣化状況が明瞭になるようにした。また、図9(A)および(B)に示すように、ねじ山1つの反射エコーが探傷結果の展開図に1本の線として表示できるようにした。
図9(A)に示すように、ゲート(しきい値)を超えた位置(図中矢印で示す)から次にゲート(しきい値)を下回るものを1つの反射エコーとして、その中のピーク点を検出する。
次に、図5のS17,S18の処理を経た、評価しきい値および結果表示について説明する。この実施の形態においては、ねじ山からの反射エコーの高さよりボルトの腐食程度を判定し、腐食程度に応じて色分けを行う。これを探傷結果として展開図に表示する。この処理内容の一例として、腐食減肉がねじ山の谷まで進行している場合を図10に示す。図10(A)は図10(B)において、矢印XA-XAで示す部分の矢視図であり、角度ウェッジ17の回転角度を示す図であり、図10(B)は図2を側面から見た図であり、図10(C)はX軸を超音波のビーム路程とし、Y軸をねじ山からの反射エコーの高さを%で表した時の、反射エコーを示す図であり、図10(D)は、図10(C)の結果を、X軸を回転角度とし、Y軸をねじ山の腐食の程度を示すように展開図で表した図である。図において、空白で示した部分が腐食部である。
なお、反射エコーの高さは、損傷の無いねじ山からの反射エコーを基準としている。探傷時は、損傷のないねじ山からの反射エコーの高さが、探傷器画面上で所定の高さになるように感度調整を行う。
図10(C)において、aで示した部分がねじ山深さ以上の欠損(割れなど)がある状態を示し、bで示した部分がねじ山が存在する健全な部分である状態を示し、cで示した部分がねじ山が減肉している(腐食小)状態を示し、dで示した部分がねじ山が欠損している(腐食大)状態を示す。なお、図10(D)において、例えば、aの部分は赤色で、bの部分は青色で、cの部分は黄色で、dの部分は白色(または、表示しない)で、表示される。なお、これらは、反射エコーの高さから判定する。
図10(D)に示すように、図10(B)に示したねじ山腐食部Xが、角度ウェッジ17の回転角度180度の位置で深さ100〜120mmのねじ山欠損があることが分かる。
次に、腐食減肉がねじ山の谷まで進行している場合について説明する。図11はこの状態を示す図である。ここでも、(A)〜(D)の各々は図10の場合と同様である。
図11(D)の展開図を参照して、ここでは、角度ウェッジ17の回転角度180度の位置で深さ100〜120mmのねじ山以上の欠損があることが分かる(図中Yで示す範囲)。
次に、腐食減肉なく、健全な状態について説明する。図12はこの状態を示す図である。ここでも、(A)〜(D)の各々は図10の場合と同様である。
図12(D)の展開図を参照して、ここでは、角度ウェッジ17の全回転角度でねじ山の欠損がなく、全てのねじ山が健全であることが分かる。
なお、上記実施の形態においては、探触子を傾斜した面を有する角度ウェッジに取付けた場合について説明したが、これに限らず、アンカーボルトの軸に対して傾斜するように探触子を取り付ける構成であれば任意の構成でよい。
また、上記実施の形態においては、探触子を収容する探触子収容部や、ガイド部を設けたが、これに限らず、探触子を傾斜して保持した状態で回転できれば任意の構造を採用できる。
図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、本発明は、図示した実施形態に限定されるものではない。本発明と同一の範囲内において、または均等の範囲内において、図示した実施形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
この発明によれば、簡単にアンカーボルトの探傷部分の検査が可能なアンカーボルト超音波探傷検査装置を提供できるため、アンカーボルト超音波探傷検査装置として有利に利用される。
10 アンカーボルト検査装置、11 探触子回転冶具、12 回転機構、12a 押し込み部、12b 回転部、13 垂直探触子収容部、13a 上端部、13b 円筒部、13c 外周リング、14 ガイド部、15 検査部、16 垂直探触子、17 角度ウェッジ、20 デジタル超音波探傷器、21 アンカーボルト腐食調査アプリケーションソフトウェア、25 コンクリート、26 ベースプレート、27 アンカーボルト。

Claims (6)

  1. 超音波探触子を用いてアンカーボルトの腐食部を検査するアンカーボルト超音波探傷検査装置であって、
    前記アンカーボルトの頭部に装着可能であり、円筒状でその頂部に前記超音波探触子を取り付け可能な傾斜面を有する探触子取り付け部と、
    前記探触子取り付け部を回転可能に保持する探触子回転治具と、
    前記探触子からの超音波探傷信号の反射エコーを受けて、アンカーボルトの劣化を判定する劣化判定手段とを含む、アンカーボルト超音波探傷検査装置。
  2. 前記探触子回転治具は、外周に螺旋状の溝を有する円筒状の回転部と、
    前記回転部の外周沿って下方に移動可能に設けられた円筒状の押し込み部とを含み、
    前記押し込み部は、前記回転部の螺旋状の溝に係合可能な係合部を内周に有し、下方向に押されることによって、前記係合部が前記溝に沿って回転しながら下方向に移動し、
    それによって、前記探触子が回転する、請求項1に記載のアンカーボルト超音波探傷検査装置。
  3. 前記探触子取り付け部の傾斜面は、検査対象のアンカーボルトごとに最適化される、請求項1または2に記載のアンカーボルト超音波探傷検査装置。
  4. 前記劣化判定手段は、ピーク法を用いて前記アンカーボルトの劣化を判定する、請求項1〜3のいずれかに記載のアンカーボルト超音波探傷検査装置。
  5. 前記押し込み部は第1の軸方向の長さを有し、前記押し込み部が第1の軸方向の長さを移動したときに、前記回転部は1回転する、請求項2〜4のいずれかに記載のアンカーボルト超音波探傷検査装置。
  6. 超音波探触子を用いてアンカーボルトの腐食部を検査するアンカーボルト超音波探傷検査方法であって、
    アンカーボルトの頭部に、超音波探触子をアンカーボルトの軸心に対して傾斜して取り付けた探触子取り付け部を有する探触子回転治具を取り付け、
    探触子回転治具は、アンカーボルトの軸方向に押し込まれたとき、探触子取り付け部をアンカーボルトの軸を中心に回転可能であり、
    探触子回転治具をアンカーボルトの軸方向に押し込んで、探触子取り付け部をアンカーボルトの軸を中心に回転させることにより、探触子からの超音波探傷信号を受けて、アンカーボルトの劣化を判定する、アンカーボルトの超音波探傷検査方法。
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