JP2017188794A - 通信制御用コントローラ - Google Patents

通信制御用コントローラ Download PDF

Info

Publication number
JP2017188794A
JP2017188794A JP2016076604A JP2016076604A JP2017188794A JP 2017188794 A JP2017188794 A JP 2017188794A JP 2016076604 A JP2016076604 A JP 2016076604A JP 2016076604 A JP2016076604 A JP 2016076604A JP 2017188794 A JP2017188794 A JP 2017188794A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
communication
transmission
frame
unit
arbitration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016076604A
Other languages
English (en)
Inventor
小林 正利
Masatoshi Kobayashi
正利 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Kansei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Calsonic Kansei Corp filed Critical Calsonic Kansei Corp
Priority to JP2016076604A priority Critical patent/JP2017188794A/ja
Publication of JP2017188794A publication Critical patent/JP2017188794A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

【課題】調停負けにより待機状態の続くデータフレームを通信路に送信した際のトラフィックの増加を抑制できる通信制御用コントローラを提供する。
【解決手段】通信制御用コントローラは、一のデータフレームと他のデータフレームとの夫々の調停領域における優先順位に基づいて通信路に対するデータフレームの送信権を調停する送信調停部と、一のデータフレームが調停負けした場合、送信を待機させる送信待機部と、待機が開始されてから許容遅延時間が経過したか否か判断する待機時間判断部と、許容遅延時間が経過したと判断される場合に、通信プロトコルをCANよりも高速なプロトコルに切り替える通信プロトコル切替部と、一のデータフレームの調停領域における優先順位を高速プロトコルに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する変更フレーム作成部と、変更フレームを、通信プロトコル切替部により高速プロトコルに切り替えた後、通信路を介して送信する変更フレーム送信部とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、通信路上に接続された一の通信ノードであり、通信路上に接続された他の通信ノードとの間で通信プロトコルにCAN(Controller Area Network)を用いて、優先順位を示す調停領域が設けられたデータフレームの送受信を行う通信制御用コントローラに関するものである。
従来、自動車に搭載される車載通信システムにおいて、バスに接続された通信ノードと、各通信ノード間の通信を中継する通信ノード中継装置とを備えた車載通信システムが開示されている。
この種の車載通信システムでは、バスごとに規定された通信プロトコルに例えばCANを用いて、優先順位を示す調停領域が設けられたデータフレームによるデータ通信が行われている。CANにおいて、優先順位を示す調停領域は、データフレームのヘッダ領域に設けられている。この種の車載通信システムの調停制御では、ヘッダ領域に設定された優先順位が最も高いデータフレームを送信した通信ノードがバスに対する送信権を取得する。
このような調停制御では、一の通信ノードから送信されるデータフレームに設定された優先順位が他の通信ノードよりも低いと、一の通信ノードは他のノードとの調停に負け続ける結果、調停負けの続くデータフレームがバスに送信されるまでの待機時間が長期化する問題がある。
このような問題を解決すべく、バスに対する送信権を得られないデータフレームの待機時間が所定時間を超えた場合、そのデータフレームの優先順位を全てのデータフレームの中で最も高いものに書き換えることによりバスに送信できるように制御する車載制御装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開2015−154185号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示された車載制御装置は、調停負けにより待機状態の続くデータフレームを強制的にバスに送信するものであるため、当該データフレームの送信によりバスのトラフィックが増加する事態が起こる。
そこで、この発明の目的は、調停負けにより待機状態の続くデータフレームを通信路に送信した際のトラフィックの増加を抑制できる通信制御用コントローラを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る通信制御用コントローラは、通信路上に接続された一の通信ノードであり、通信路上に接続された他の通信ノードとの間で通信プロトコルにCAN(Controller Area Network)を用いて、優先順位を示す調停領域が設けられたデータフレームの送受信を行う通信制御用コントローラであって、一の通信ノードより送信する一のデータフレームと他の通信ノードから送信される他のデータフレームとの夫々の調停領域における優先順位に基づいて通信路に対するデータフレームの送信権を調停する送信調停部と、送信調停部において一のデータフレームが調停負けした場合、一のデータフレームの通信路に対する送信を待機させる送信待機部と、送信待機部による待機が開始されてから予め定められた許容遅延時間が経過したか否か判断する待機時間判断部と、待機時間判断部により許容遅延時間が経過したと判断される場合に、通信プロトコルをCANからCANと物理層が共通し且つCANよりも高速なデータ通信を実行可能とする高速プロトコルに切り替える通信プロトコル切替部と、一のデータフレームの調停領域における優先順位を高速プロトコルに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する変更フレーム作成部と、変更フレーム作成部により作成した変更フレームを、通信プロトコル切替部により高速プロトコルに切り替えた後、通信路を介して送信する変更フレーム送信部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る通信制御用コントローラでは、調停負けが続くことにより許容遅延時間を超えても通信路を介して送信出来ない一のデータフレームを、調停領域における優先順位をより高優先の変更フレームに変更して送信権を取得することで、通信路を介して送信できる。しかも本発明では、通信プロトコルがCANよりも高速なデータ通信を実行可能とする高速プロトコルに変更され、変更フレームが当該高速プロトコルに準拠した形で作成される。その結果、本発明では、上記変更フレームを強制的に通信路を介して伝送することで、通信路におけるトラフィックが一時的に増加したとしても、変更フレームの高速な送信を実現することができるので、トラフィック増加を好適に抑制することができる。
また、本発明に係る通信制御用コントローラでは、変更フレームの待機時間が許容遅延時間に至る前に、変更フレームが変更フレーム作成部により予め作成されるので、変更フレーム送信部は、待機時間が許容遅延時間を超えた時点で即座に、変更フレームを通信路に送信することができる。そのため、本発明では、待機時間が許容遅延時間を超えた時点で変更フレームの作成を開始する場合と比べて、一層迅速な変更フレームの送信処理を実現できる。
また、本発明に係る通信制御用コントローラでは、通信プロトコル切替部は、変更フレーム送信部による変更フレームの送信が完了した後、通信プロトコルを高速プロトコルからCANに戻すので、変更フレーム送信部による変更フレームの送信が完了した後も通信プロトコルに高速プロトコルを適用した場合のように通信速度が上がることによる消費電力の増加を最低限に抑えることができる。
また、本発明に係る通信制御用コントローラでは、高速プロトコルはOSI参照モデルの物理層がCANと互換性のあるCAN FD (Controller Area Network With Flexible Data Rate)であるので、インターフェースやバスなどのハードウェア構成を追加/変更することなく、ソフトウェアの切り替え処理だけで簡単に通信プロトコルの変更が可能になる。
本発明の第1実施形態に係る通信制御用コントローラの構成を示すブロック図である。 CANにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例を示す図である。 通信制御用コントローラが実行する送信処理の一例を示すフローチャートである。 CAN FD (Controller Area Network With Flexible Data Rate)の規格に準拠した変更フレームの構造例を示す図である。 本実施形態に係る通信制御用コントローラの送信動作の一例を示すタイミングチャートである。 第2実施形態に係る通信制御用コントローラが実行する送信処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を示す図面を参照して本発明を説明する。
以下では、本発明の第1実施形態に係る通信制御用コントローラについて説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る通信制御用コントローラの構成を示すブロック図である。通信制御用コントローラ20Aは、一本の通信路10上に接続された一の通信ノードであり、通信路10上に接続された他の通信ノードとの間で通信プロトコルにCANを用いて、優先順位を示す調停領域が設けられたデータフレームの送受信を行うように構成されている。
この実施例における通信路10は、バス状の通信路としているが、本発明のような通信制御を行えるのであれば、スター状の通信路やリング状の通信路を採用しても良い。
通信路10上に接続された他の通信ノードには、複数の、この例では2つの通信制御用コントローラ20B、20Cおよび1つの通信ノード中継装置50が含まれる。
この実施例での通信制御用コントローラ20A、20B、20CはECU(Electronic Control Unit)としているが、本発明のような通信制御を行えるのであれば、通信制御用コントローラ20A、20B、20CはECUでなくとも良い。
この実施例での通信ノード中継装置50は、ゲートウェイGWとされているが、本発明のような通信制御を行えるのであれば、GWでなくとも良い。勿論、通信ノード中継装置50として、他種類の通信ノード中継装置を採用しても良い。
通信路10における通信プロトコルには、CAN又はCANと物理層が共通し且つCANよりも高速なデータ通信を実行可能とする高速プロトコルが用いられる。この実施例での高速プロトコルとは、CAN FDである。
通信制御用コントローラ20Aは、送信調停部20Baと、送信待機部20Caと、待機時間判断部20Daと、通信プロトコル切替部20Eaと、変更フレーム作成部20Faと、変更フレーム送信部20Gaと、これら各部を統括制御する制御部20Haとを備える。
送信調停部20Baは、一の通信ノードである通信制御用コントローラ20Aより送信する一のデータフレームと他の通信ノードである通信制御用コントローラ20B、20Cから送信される他のデータフレームとの夫々の調停領域における優先順位に基づいて通信路10に対するデータフレームの送信権を調停する。
送信待機部20Caは、送信調停部20Baにおいて一のデータフレームが調停負けした場合、一のデータフレームの通信路10に対する送信を待機させる。
待機時間判断部20Daは、送信待機部20Caによる待機が開始されてから予め定められた許容遅延時間が経過したか否か判断する。
通信プロトコル切替部20Eaは、待機時間判断部20Daにより許容遅延時間が経過したと判断される場合に、通信プロトコルをCANからCAN FDに切り替える。
変更フレーム作成部20Faは、一のデータフレームの調停領域における優先順位をCAN FDに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する。
変更フレーム送信部20Gaは、変更フレーム作成部20Faにより作成した変更フレームを、通信プロトコル切替部20EaによりCAN FDに切り替えた後、通信路10を介して送信する。
制御部20Haは、ROM、RAM、CPU等を少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。
通信制御用コントローラ20B、20Cの各構成については、通信制御用コントローラ20Aと同じであるので、通信制御用コントローラ20Aの各構成要素の末尾に付加した添文字「a」に代えて添文字「b」、「c」を通信制御用コントローラ20B、20Cの各構成要素の末尾に付加することとして、通信制御用コントローラ20B、20Cの各構成要素の説明を省略する。
通信ノード中継装置50は、通信路10に接続されている通信制御用コントローラ20A、20B、20Cと、他の通信路(図示省略)に接続された通信ノードとの間の通信を中継するゲートウェイ機能を有した装置である。
この通信ノード中継装置50は、通信部52と、記憶部54と、これら各部の制御を司る制御部56とを備えている。通信部52は、通信路10と他の通信路との間で送受信されるデータフレームの通信を行う。記憶部54は、電源オフ時にも記憶内容が保持され、且つ、記憶内容を書き換え可能な不揮発性メモリである。制御部56は、ROM、RAM、CPU等を少なくとも備えた周知のマイクロコンピュータを中心に構成されている。
次に、CANのプロトコルの概要について説明する。
図2は、CANにおける標準フォーマットのデータフレームの構造例を示す図である。図中の数値はフィールドごとのビット数を示している。
CANのデータフレームは、標準および拡張のいずれでもSOF(Start Of Frame)から始まり、データの内容を識別するために用いられる標準IDが11ビット続く。
標準フォーマットでは、その後、データ要求なのかデータが載せられているのかを区別するためのRTR(Remote Transmission Request)ビットが続く。標準IDおよびRTRビットは、通信路10に対する送信権の優先順位を決めるアービトレーション・フィールドとして使用される。
アービトレーション・フィールドの後ろには、夫々1ビットからなるRB1、RB0、4ビットからなるデータ長コードが続く。RB1、RB0およびデータ長コードは、コントロールフィールドとして使用される。
コントロール・フィールドの後ろには、数値情報又は真偽情報などを含むデータを載せるデータ・フィールドが続く。データ・フィールド、即ちデータを載せるためのビット数は可変である。データ・フィールドの後ろに誤り検出のためのCRC(Cyclic Redundancy Check)・フィールドが15ビット、受信確認のためのACK(Acknowledge)・フィールドが2ビット、そして7ビットのEOF(End of Frame)が続く。
次に、通信制御用コントローラ20Aが実行する送信処理について説明する。図3は、当該送信処理の一例を示すフローチャートである。この例では、初期状態において、通信路10全体の通信プロトコルはCANに設定されているものとする。
通信制御用コントローラ20Aが他の通信制御用コントローラ20B,Cに対するデータフレームの送信処理を実行すると、制御部20Haは、通信路10に対する一のデータフレームの送信を開始する(ステップS1)。
続いて、送信調停部20Baは、通信路10に対する送信権を取得したか否かを判定する(ステップS2)。即ち、送信調停部20Baは、通信路10に対するデータフレームの送信を実行した通信ノードが、自機(通信制御用コントローラ20A)のみであれば、通信路10に対する送信権を取得したものと判定する。ただし、送信調停部20Baは、通信路10上に、通信制御用コントローラ20Aが送信する一のデータフレームと同時に、通信制御用コントローラ20B、20Cから送信される他のデータフレームがある場合、上記一のデータフレームにおける標準IDの論理値と、他のデータフレームにおける論理値との大小関係の比較により送信権を取得したか否かを判定する。そして、送信調停部20Baは、上記一のデータフレームの論理値が他のデータフレームよりも小さい場合、通信路10に対する送信権を取得したものと判定する(ステップS2におけるYes)。一方、送信調停部20Baは、ステップS2にて一のデータフレームにおける標準IDの論理値が、他のデータフレームにおける論理値よりも大きい場合には、通信路10に対する送信権を取得できなかったものと判定する(ステップS2におけるNо)。
次いで、ステップS2にて、通信路10に対する送信権を取得することができたものと判定された場合には(ステップS2におけるYes)、制御部20Haは、通信路10を介して一のデータフレームを送信し(ステップS3)、これをもって通信制御用コントローラ20Aは送信処理を終了する。
一方、ステップS2での判定の結果、通信路10に対する送信権を取得することができなかった場合(ステップS2におけるNо)、送信待機部20Caは、一のデータフレームの通信路10に対する送信を待機させる(ステップS4)。次いで、ステップS5において、待機時間判断部20Daは、送信待機部20Caによる待機が開始されてから予め定められた許容遅延時間が経過したか否かを判定する。
ステップS5での判定の結果、待機時間が許容遅延時間以下であると判定されれば(ステップS5におけるNо)、制御部20Haは送信処理をステップS2へ戻す。
一方、待機時間判断部20DaがステップS5にて、待機時間が許容遅延時間よりも長いと判定されれば(ステップS5におけるYes)、制御部20Haは送信処理をステップS6へ進める。このステップS6において、通信プロトコル切替部20Eaは、通信プロトコルをCANからCAN FDに切り替える。勿論、ここでは、通信制御用コントローラ20Aのみならず、通信制御用コントローラ20B、20Cを含んだ通信路10全体がCAN FDに切り替わる。このような切り替えは、通信制御用コントローラ20Aが、通信制御用コントローラ20B、20Cとの間でマスター・スレーブ方式の通信を行なうことによって実現可能である。制御部20Haは、その後、送信処理をステップS7に移行させる。
ステップS7において、変更フレーム作成部20Faは、一のデータフレームの調停領域における優先順位をCAN FDに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する。
この実施例における変更フレームは、CAN FDに準拠した形で作成される。図4は、CAN FDに準拠した形で作成された変更フレームの構造例を示す図である。なお、CAN FDはCANを拡張したプロトコルであるから、以下では図2に示したCANにおける標準フォーマットのデータフレームとの相違点のみを説明する。
図4に示すように、CAN FDの拡張フォーマットでは、CANにおける標準フォーマットのRTRビット以降が異なり、標準IDの後ろはSRR(Substitute Remote Request)ビットおよびIDEビットが夫々1ビットで続き、その後ろに拡張IDが18ビット、そしてRB1が1ビットで続く。CAN FDの拡張フォーマットでは、11ビットの標準ID、1ビットのSRR、1ビットのIDE、拡張IDおよびRB1がアービトレーション・フィールドとして使用される。RB1の後ろには、1ビットのEDL(Extended Data Length)、1ビットのRB0、1ビットのBRS(Bit Rate Switch)、1ビットのESI(Error State Indicator)、4ビットのデータ長コードからなるコントロール・フィールドが続く。その後のデータ・フィールド、CRC・フィールド、ACKおよびEOFはCANの標準フォーマットと同様である。
図3に示すステップS7では、変更フレーム作成部20Faは、変更フレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域の論理値を最小値(即ち、「00000000000(2進数表記)」)とする。更に、ステップS7では、変更フレーム作成部20Faは、拡張IDに対応する領域のうち、先頭から7ビット分のデータの論理値を「0」(即ち、信号レベルをロウレベル(ドミナント))に設定する。これと共に、ステップS7では、変更フレーム作成部20Faは、拡張IDに対応する領域のうち、後端から11ビット分のデータの論理値を、図3に示すステップS2において通信路10に対する送信権を取得することができなかった一のデータフレームの標準IDに対応する論理値に一致させる。
即ち、変更フレームは、標準IDに対応する領域と、拡張IDに対応する領域のうち先頭から7ビット分の領域との双方のデータの論理値を「0」とすると共に、拡張IDに対応する領域のうち後端から11ビット分のデータの論理値を、通信路10に対する送信権を取得することができなかった一のデータフレームにおける標準IDとしたものである。
制御部20Haは、その後、送信処理をステップS8へと移行させる。ステップS8では、変更フレーム送信部20Gaは、変更フレーム作成部20Faにより作成した変更フレームを通信路10を介して送信する。通信プロトコル切替部20Eaは、変更フレーム送信部20Gaによる変更フレームの送信が完了した後、通信プロトコルをCAN FD からCANに戻し(ステップS9)、これをもって通信制御用コントローラ20Aは送信処理を終了する。勿論、ここでは、通信制御用コントローラ20Aのみならず、通信制御用コントローラ20B、20Cを含んだ通信路10全体がCANに切り替わる。
図5は、本実施形態に係る通信制御用コントローラの送信動作の一例を示すタイミングチャートである。
この例では、通信路10は、通信制御用コントローラ20A、20B、20Cからハイレベル(「1」)の信号とロウレベル(「0」)の信号が同時に出力された場合に、通信路10上の信号レベルがハイレベル(「1」)となるように構成されている。つまり、通信路10上の信号レベルは、ロウレベル(「0」)が劣性(レセッシブ)レベルであり、ハイレベル(「1」)が優性(ドミナント)レベルである。即ち、通信制御用コントローラ20A、20B、20Cから同時にデータフレームが通信路10に送信された場合には、データフレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域の論理値「1」が立っているデータフレームが優先的に通信路10に送信される。
図5に示すように、通信制御用コントローラ20A、20B、20Cの夫々から送信されたデータフレームの標準IDは、300、200、400となっている。この例では、時刻0〜時刻t1の期間においては、標準ID:200のデータフレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域の論理値「1」が立ち続けているため、標準ID:200のデータフレームが調停に勝ち通信路10に送信される。時刻t2〜t3の期間においては、標準ID:300のデータフレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域の論理値「1」が立ち続けているため、標準ID:300のデータフレームが調停に勝ち通信路10に送信される。時刻t4〜t5の期間においては、標準ID:200のデータフレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域の論理値「1」が立ち続けているため、標準ID:200のデータフレームが調停に勝ち通信路10に送信される。このように、通信路10には、標準ID:200のデータフレーム、標準ID:300のデータフレーム、標準ID:200のデータフレームが順次送信されるのに対し、標準ID:400のデータフレームは調停負けにより待機状態が続く。
本実施形態では、図3のステップS7に示す通り、標準ID:400のデータフレームの待機時間が許容遅延時間を超えた時点で(図中の時刻t6)、変更フレーム作成部20Faは、標準ID:400のデータフレームの調停領域における優先順位をCAN FDに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する。即ち、変更フレーム作成部20Faは、標準ID:400のデータフレームにおけるアービトレーション・フィールドのうち、標準IDに対応する領域を「標準ID:400」から「標準ID:100」に書き換える。この「標準ID:100」は常に論理値「1」が立ち続けており、他の標準IDと競合しても調停で勝てる標準IDである。更に、変更フレーム作成部20Faは、標準ID:400のデータフレームにおいて標準IDに対応する領域に格納されていた「標準ID:400」を拡張IDに移動させる。このようにして変更フレーム作成部20Faにより作成された変更フレームは、図3のステップS8に示す通り、変更フレーム送信部20Gaにより通信路10を介して送信できる。なお、図5の最下段には変更前後のフレームフォーマットを示してある。最下段左側には、標準ID:400のデータフレームのフレームフォーマットを示してある。最下段右側は、変更フレーム作成部20Faにより作成された変更フレームのフレームフォーマットを示してある。
[効果]
次に、本発明の第1実施形態に係る通信制御用コントローラの効果について説明する。
以上、第1実施形態に係る通信制御用コントローラでは、調停負けが続くことにより許容遅延時間を超えても通信路10を介して送信出来ない一のデータフレームを、調停領域における優先順位をより高優先の変更フレームに変更して送信権を取得することで、通信路を介して送信できる。しかも第1実施形態に係る通信制御用コントローラでは、通信プロトコルがCANよりも高速なデータ通信を実行可能とするCAN FDに変更され、変更フレームが当該CAN FDに準拠した形で作成される。その結果、第1実施形態では、上記変更フレームを強制的に通信路10を介して伝送することで、通信路10におけるトラフィックが一時的に増加したとしても、変更フレームの高速な送信を実現することができるので、トラフィック増加を好適に抑制することができる。
また、第1実施形態に係る通信制御用コントローラでは、通信プロトコル切替部20Eaは、変更フレーム送信部20Gaによる変更フレームの送信が完了した後、通信プロトコルを高速プロトコルからCANに戻すので、変更フレーム送信部20Gaによる変更フレームの送信が完了した後も通信プロトコルにCAN FDを適用した場合のように通信速度が上がることによる消費電力の増加を最低限に抑えることができる。
また、第1実施形態に係る通信制御用コントローラでは、高速プロトコルはOSI参照モデルの物理層がCANと互換性のあるCAN FD (Controller Area Network With Flexible Data Rate)であるので、インターフェースやバスなどのハードウェア構成を追加/変更することなく、ソフトウェアの切り替え処理だけで簡単に通信プロトコルの変更が可能になる。
次に、本発明の第2実施形態に係る通信制御用コントローラについて説明する。なお、第1実施形態に係る通信制御用コントローラで説明した要素と同一の要素については、詳細な説明を省略する。
図6は、第2実施形態に係る通信制御用コントローラが実行する送信処理の一例を示すフローチャートである。なお、第1実施形態に係る通信制御用コントローラが実行する送信処理のステップS1〜S4と、本実施形態に係る送信処理の各ステップT1〜T4とは、夫々、同じものであるので、ここでは、ステップT5以降の送信処理についてのみ詳細な説明を行う。
ステップT4において送信待機部20Caが一のデータフレームの通信路10に対する送信を待機させた後、制御部20Haは送信処理をステップT5へ移行させる。
次いで、ステップT5において、制御部20Haは、変更フレーム作成部20Faにより変更フレームが作成されたか否かを判定する。ステップT5にて、変更フレームが作成されたものと判定された場合には(ステップT5におけるYes)、制御部20Haは、送信処理をステップT7へ進める。
一方、ステップT5での判定の結果、変更フレームが作成されていないものと判定された場合(ステップT5におけるNо)、制御部20Haは、送信処理をステップT6へ進める。
次いで、ステップT6において、変更フレーム作成部20Faは、一のデータフレームの調停領域における優先順位をCAN FDに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する。制御部20Haは、その後、送信処理をステップT7に移行させる。
次いで、ステップT7において、待機時間判断部20Daは、送信待機部20Caによる待機が開始されてから予め定められた許容遅延時間が経過したか否かを判定する。
ステップT7にて、待機時間が許容遅延時間以下であると判定されれば(ステップT7におけるNо)、制御部20Haは送信処理をステップT2へ戻す。このように、制御部20Haは、ステップT6で変更フレーム作成部20Faにより変更フレームが作成されても、その変更フレームをすぐに変更フレーム送信部20Gaが送信するものではなく、ステップT7で待機時間判断部20Daにより待機時間が許容遅延時間以下であると判定されれば(ステップT7におけるNо)、送信処理がステップT2に戻され、通信路10に対する送信を調停する処理が繰り返される。この場合、制御部20Haは、ステップT2において、一のデータフレーム(即ち、ステップT6にて作成する変更フレームではなく、作成前の元のデータフレーム)に基づいて再度の調停処理を行い、通信路10に対する送信権を取得出来た場合(ステップT2におけるYes)、変更される前の一のデータフレームを通信路10を介して送信する(ステップT3)。
一方、ステップT7にて、待機時間が許容遅延時間よりも長いと判定されれば(ステップT7におけるYes)、制御部20Haは送信処理をステップT8へ進める。
次いで、ステップT8において、通信プロトコル切替部20Eaは、通信プロトコルをCANからCAN FDに切り替える。勿論、ここでは、通信制御用コントローラ20Aのみならず、通信制御用コントローラ20B、20Cを含んだ通信路10全体がCAN FDに切り替わる。制御部20Haは、その後、送信処理をステップT9に移行させる。
次いで、ステップT9において、変更フレーム送信部20Gaは、変更フレームを通信路10を介してCAN FDプロトコルにて送信する。
ステップT9にて変更フレームが送信された後、通信プロトコル切替部20Eaは、通信プロトコルをCAN FD からCANに戻し(ステップT10)、これをもって通信制御用コントローラ20Aは送信処理を終了する。勿論、ここでは、通信路10全体がCANに切り替わる。
なお、ステップT8におけるCAN FDへの切り替え処理をステップT2〜T7のループ処理内で実行して、一層迅速に変更フレームの送信を完了させるように構成してもよい。ただし、この場合には、ステップT7にて、待機時間が許容遅延時間以下であると判定され(ステップT7におけるNо)、且つ、ステップT2にて、通信路10に対する送信権を取得することができたものと判定された場合には(ステップT2におけるYes)、通信プロトコル切替部20Eaにより通信プロトコルをCAN FDからCAN に戻す処理が生じる。
[効果]
次に、本発明の第2実施形態に係る通信制御用コントローラの効果について説明する。
以上、第2実施形態に係る通信制御用コントローラによれば、変更フレームの待機時間が許容遅延時間に至る前に、全てのデータフレームの中で最も高い優先順位が与えられたもの、即ち調停で勝てる変更フレームが変更フレーム作成部20Faにより予め作成されるので、変更フレーム送信部20Gaは、待機時間が許容遅延時間を超えた時点で即座に、変更フレームを通信路10に送信することができる。そのため、本実施形態では、待機時間が許容遅延時間を超えた時点で変更フレームの作成を開始する場合と比べて、一層迅速な変更フレームの送信処理を実現できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものではないことは言うまでもない。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示される。さらに発明の趣旨を逸脱しない限り、特許請求の範囲の発明の構成の変更も含まれる。
例えば、本発明は、通信プロトコルにCAN又はCAN FDを用いて相互にデータ通信を行うものであれば、車載機器およびこれ以外にも適用できる。CAN FDの他にも、例えば、自動車用のISO11898-xや、車載向けシリアル制御及び通信ネットワーク用のSAEJ1939等を挙げることができる。
10 通信路
20A、20B、20C 通信制御用コントローラ
20Ba、20Bb、20Bc 送信調停部
20Ca、20Cb、20Cc 送信待機部
20Da、20Db、20Dc 待機時間判断部
20Ea、20Eb、20Ec 通信プロトコル切替部
20Fa、20Fb、20Fc 変更フレーム作成部
20Ga、20Gb、20Gc 変更フレーム送信部
50 通信ノード中継装置

Claims (4)

  1. 通信路上に接続された一の通信ノードであり、前記通信路上に接続された他の通信ノードとの間で通信プロトコルにCAN(Controller Area Network)を用いて、優先順位を示す調停領域が設けられたデータフレームの送受信を行う通信制御用コントローラであって、
    前記一の通信ノードより送信する一のデータフレームと前記他の通信ノードから送信される他のデータフレームとの夫々の前記調停領域における優先順位に基づいて前記通信路に対するデータフレームの送信権を調停する送信調停部と、
    前記送信調停部において前記一のデータフレームが調停負けした場合、前記一のデータフレームの前記通信路に対する送信を待機させる送信待機部と、
    前記送信待機部による待機が開始されてから予め定められた許容遅延時間が経過したか否か判断する待機時間判断部と、
    前記待機時間判断部により前記許容遅延時間が経過したと判断される場合に、通信プロトコルを前記CANから前記CANと物理層が共通し且つ前記CANよりも高速なデータ通信を実行可能とする高速プロトコルに切り替える通信プロトコル切替部と、
    前記一のデータフレームの調停領域における優先順位を前記高速プロトコルに準拠した高優先のものに変更した変更フレームを作成する変更フレーム作成部と、
    前記変更フレーム作成部により作成した前記変更フレームを、前記通信プロトコル切替部により前記高速プロトコルに切り替えた後、前記通信路を介して送信する変更フレーム送信部と、を備えることを特徴とする通信制御用コントローラ。
  2. 請求項1に記載の通信制御用コントローラであって、
    前記変更フレーム作成部は、
    前記送信待機部により前記送信を待機させる間に前記変更フレームを作成することを特徴とする通信制御用コントローラ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の通信制御用コントローラであって、
    前記通信プロトコル切替部は、
    前記変更フレーム送信部による前記変更フレームの送信が完了した後、前記通信プロトコルを前記高速プロトコルから前記CANに戻すことを特徴とする通信制御用コントローラ。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の通信制御用コントローラであって、
    前記高速プロトコルはCAN FD (Controller Area Network With Flexible Data Rate)であることを特徴とする通信制御用コントローラ。
JP2016076604A 2016-04-06 2016-04-06 通信制御用コントローラ Pending JP2017188794A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076604A JP2017188794A (ja) 2016-04-06 2016-04-06 通信制御用コントローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016076604A JP2017188794A (ja) 2016-04-06 2016-04-06 通信制御用コントローラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017188794A true JP2017188794A (ja) 2017-10-12

Family

ID=60044270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016076604A Pending JP2017188794A (ja) 2016-04-06 2016-04-06 通信制御用コントローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017188794A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020039844A1 (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 車載通信装置及び車載システム

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2020039844A1 (ja) * 2018-08-24 2020-02-27 日立オートモティブシステムズ株式会社 車載通信装置及び車載システム
CN112567696A (zh) * 2018-08-24 2021-03-26 日立汽车系统株式会社 车载通信装置及车载系统
US11362859B2 (en) 2018-08-24 2022-06-14 Hitachi Astemo, Ltd. In-vehicle communication device and in-vehicle system
CN112567696B (zh) * 2018-08-24 2022-08-09 日立安斯泰莫株式会社 车载通信装置及车载系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5175358B2 (ja) Canバスを備える通信システム、およびこのような通信システムを駆動する方法
US10153825B2 (en) Vehicle-mounted control device
US7260609B2 (en) Method and communication system for data exchanging data between users of a bus system
JP5099156B2 (ja) 通信ネットワークシステム、中継端末、マイクロコンピュータ、送受信装置
US9425992B2 (en) Multi-frame and frame streaming in a controller area network (CAN) with flexible data-rate (FD)
CN111865742B (zh) 车辆及车内消息传输方法
JP2011192068A5 (ja) プログラマブルコントローラおよびマスタ通信回路
JP2006253922A (ja) ゲートウェイ装置及びゲートウェイ装置におけるデータ転送方法
JP2017188794A (ja) 通信制御用コントローラ
JP2020022019A (ja) 車両システム
JP6593230B2 (ja) 通信システム
JP4361540B2 (ja) ゲートウェイ装置、データ転送方法及びプログラム
JP2014027510A (ja) 通信制御装置
CN112398901B (zh) 执行双报文仲裁的方法和系统
JP5099755B2 (ja) 通信方法、通信システム及び通信装置
JP7103300B2 (ja) 車載通信システム、中継装置、及び通信方法
JP5892889B2 (ja) 通信制御装置
JP6485338B2 (ja) 通信システム
JP6183281B2 (ja) 通信システムおよび電子制御装置
CN114650194B (zh) 数据通信的方法、装置、电子设备及存储介质
JP2012114724A (ja) 電子制御装置
JP3154626B2 (ja) シリアル伝送装置
JP2010200091A (ja) 通信システム及び通信方法
JP2008172709A (ja) 車載通信装置、車載通信システム及び車載通信方法
JP2008172362A (ja) 車載通信システム、中継装置及び車載通信方法