JP2017187453A - マイクロプレート及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】多数のウェルが形成されても歪みや反りが起こりにくく、検査機器に適正に設置でき、かつ測定精度が高いマイクロプレート及びその製造方法を提供する。【解決手段】マイクロプレートの製造方法は、石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板10を固定する基板固定工程と、基板10の少なくとも一方の面10aにマスク30を設置するマスク設置工程と、マスク30が設置された面10aに対して、底部20aの断面形状が弧状をなすウェル20をマスク30に形成されたパターン31の形状に基づいてマトリクス状に複数形成するウェル形成工程と、ウェル形成工程後にマスク30を除去するマスク除去工程とを含む。【選択図】図4

Description

本発明は、マイクロプレート及びその製造方法に関する。
マイクロプレート(マイクロタイタプレート)は、平板状の基板の一方の面にセル又はウェル(以下、ウェルとする)がマトリクス状に複数形成される態様を有するものである。各ウェルには、試料が収容され、この試料に試薬が導入されたり、この試料を培養したりして検査機器(プレートリーダー)に設置されて試料の光学的な分析に供される。
ここで、マイクロプレートの材料としては、加工性の容易さや、製造コストの低減を目的として、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂、COC(シクロオレフィンコポリマー)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂などの合成樹脂が多く採用されている。
しかしながら、合成樹脂製のマイクロプレートは、簡便な検査を目的とする安価なものやウェルが少ないものであれば問題はないが、ウェルを多数(例えば166個以上)形成すると、歪み、反りによる平坦性の低下や偏肉が生じやすくなる可能性がある。その結果、このようなマイクロプレートを検査機器に適正に設置できなかったり、各ウェルにおける測定誤差を招く可能性がある。
そこで、歪み、反りや偏肉が比較的生じにくい材料として、ガラス製のマイクロプレートが提案されている(特許文献1参照)。
このマイクロプレートは、平板状の第1基板に貫通孔をマトリクス状に複数形成して、第2基板に接着剤などを介して接着することによって基板を構成するものである。この基板において、各貫通孔と、第2基板における各貫通孔を塞ぐ部分とで各ウェルが構成される。
特開2007−292556号公報
しかしながら、特許文献1に記載のマイクロプレートは、歪み、反りや偏肉が比較的生じにくいガラスを材料として用いているものの、ウェルを多数形成した場合、第1基板と第2基板との接合欠陥が生じる可能性がある。その結果、隣接するセル又はウェル同士が連通し、ウェル内の試料の測定誤差を招く可能性がある。
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、多数のウェルが形成されても歪みや反りが起こりにくく、検査機器に適正に設置でき、かつ測定精度が高いマイクロプレート及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1]石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板を固定する基板固定工程と、
上記基板の少なくとも一方の面にマスクを設置するマスク設置工程と、
上記マスクが設置された面に対して、底部の断面形状が弧状をなすウェルを上記マスクに形成されたパターンの形状に基づいてマトリクス状に複数形成するウェル形成工程と、
ウェル形成工程後に上記マスクを除去するマスク除去工程とを含むことを特徴とするマイクロプレートの製造方法。
[2]上記ウェル形成工程が、サンドブラストによる工程であるマイクロプレートの製造方法。
[3]上記ウェル形成工程が、直圧式サンドブラストによる工程であるマイクロプレートの製造方法。
[4]上記基板が、黒色ガラス基板であるマイクロプレートの製造方法。
[5]石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板の少なくとも一方の面に、底部の断面形状が弧状をなすウェルがマトリクス状に複数形成されてなることを特徴とするマイクロプレート。
[6]上記基板が、黒色ガラス基板であるマイクロプレート。
本発明のマイクロプレート及びその製造方法によれば、多数のウェルが形成されても歪みや反りが起こりにくく、検査機器に適正に設置でき、かつ測定精度が高いマイクロプレート及びその製造方法を提供することができる。
マイクロプレートのある態様における構成を示す斜視図である。 図1のII−II線に沿う断面図である。 マイクロプレートのある態様におけるウェル及びその周辺部分の拡大断面図である。 マイクロプレートの製造方法のある態様を示す概略断面図である。 マイクロプレートのある態様における使用状態を示す概略断面図である。 サクション式ブラスト加工装置の噴射ノズルの構成を示す断面図である。
以下、本発明に係るマイクロプレート及びその製造方法の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。ただし、本発明の具体的な構成は下記実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、それらは本発明に含まれる。
(マイクロプレートの構成)
図1は、本実施形態のマイクロプレートの構成を示す斜視図である。また、図2は、図1のII−II線に沿う断面図である。また、図3は、本実施形態のマイクロプレートにおけるウェル及びその周辺部分の拡大断面図である。
図1に示すように、本実施形態のマイクロプレート1は、厚さが一様の石英ガラス製の板状体である基板10のおもて面10aにウェル20がマトリクス状に複数形成されてなる。例えば、基板10のおもて面10aにウェル20が96個×64個のマトリクス状に形成されている。
なお、ウェル20は、おもて面10aのみに形成されてもよいし、おもて面10aの反対側の裏面10bのみに形成されてもよいし、おもて面10a及び裏面10bに形成されてもよい。また、マイクロプレート1の1つの角部には、検査機器(プレートリーダー)に設置する際の位置合わせのための切り欠き部が形成されている。
本実施形態のマイクロプレート1の基板10は、厚さが一様のガラス製の板状体であれば、ウェル20内に収容される試料の測定を妨げない限り、寸法等は特に制限されることなく、必要に応じて適宜選択される。
また、マイクロプレート1の基板10の材料は、蛍光顕微鏡を用いる蛍光観察において、マイクロプレート1による自家蛍光は測定の妨げにもなるため、無蛍光性ガラスや低蛍光性ガラスを用いてもよく、目的に応じて着色されたガラスを用いてもよい。着色されたガラスとしては、測定時に、隣接するウェル20,20間で光が透過しないよう、黒色ガラスを用いることが好ましい。
[着色されたガラス]
ここで、本実施形態のマイクロプレート1の基板10に採用される「着色されたガラス」とは、金属コロイドを分散してなるガラスであることが好ましく、Cd(カドミウム)以外の遷移金属のコロイドを分散してなるガラスであることがより好ましい。
[黒色ガラス]
また、上記「黒色ガラス」は、180〜5,000nmの波長域で厚さ1mm当たりの光透過率が1%以下である石英ガラスが好ましく、例えば、550nmの波長域で厚さ1mm当たりの光透過率が0.01%〜0.3%の「NG1(schott社製)」が挙げられる。上記「黒色ガラス」の材質は石英ガラス又は樹脂であれば特に制限はなく、例えば、上記遷移金属としてMn,Cr,Ni,Co,Fe,Cuのうち複数のコロイドを分散させた石英ガラス又は樹脂が挙げられる。
<ウェルの形状>
ここで、図2及び図3に示すように、ウェル20は、おもて面10aに開口し、所定の深さdをなす有底無蓋の孔である。
ウェル20の開口部の形状は、該ウェル20内に収容される試料の測定に影響を及ぼさない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜設定される。ウェル20の開口部の形状の例としては、図1に示すように、例えば、円形が挙げられる。
また、ウェル20の容積は、例えば、試料(液体)が60nl収容される程度であれば好ましい。
ウェル20の底部20aの断面形状は、弧状をなしている。この断面形状は、基板10の厚さ方向(おもて面10a及び裏面10bに直交する方向)を含む面に沿う断面形状である。すなわち、ウェル20の底部20aは、ウェル20の開口部の形状が円形であれば、半球状をなす。
<ウェルの底部>
上述したように、ウェル20の底部20aは、その断面形状が弧状をなしていればよい。ここで、この底部20aの曲率半径は、SR0.5を基準として、SR0.25〜SR0.5が好ましく、SR0.4〜SR0.5がより好ましく、SR0.45〜SR0.5が特に好ましい。例えば、ウェル20の深さdを2mmとした場合、底部20aの曲率半径は、SR0.4〜SR0.5が好ましい。
また、ウェル20の内周面は、その表面粗さ(算術平均粗さRa)が0.08以上であることが好ましい。このような表面粗さを呈するウェル20の内周面の領域は、少なくとも底部20aで定義される領域が含まれ、ウェル20の内周面全体が好ましい。なお、底部20aは、上述のように断面形状が弧状をなしている部分であることから、ウェル20の内周面のうち、厚さ方向に径が均一な領域(ウェル20の胴部)以外の、厚さ方向に径が漸減する領域を指す。
(マイクロプレートの製造方法)
以下、本実施形態のマイクロプレートの製造方法について図面を参照して説明する。
図4(a)〜(e)は、本実施形態のマイクロプレートの製造方法を示す概略断面図である。
本実施形態のマイクロプレートの製造方法は、「基板固定工程」と、「マスク設置工程」と、「ウェル形成工程」と、「マスク除去工程」とを含む。なお、必要に応じて他の工程を含んでもよい。以下の説明では、基板10のおもて面10aにウェル20を形成する態様について説明する。
<基板固定工程>
基板固定工程は、図4(a)に示すように、石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板10を、固定治具50に固定する工程である。
<マスク設置工程>
マスク設置工程は、図4(b)に示すように、基板10の少なくとも一方の面にマスク30を設置する工程である。基板10に対してマスク30を設置する面は、おもて面10aのみでもよいし、おもて面10aの反対側の裏面10bのみでもよい。また、おもて面10a又は裏面10bにマスク30を設置し、「ウェル形成工程」及び「マスク除去工程」を行った後に、裏面10b又はおもて面10aにマスク30を設置してもよい。この説明では、マスク30をおもて面10aに設置する態様を例とするが、マスク30を裏面10bに設置する態様についても同様の要領で行われる。
基板10に設置されるマスク30は、この工程の後工程である「ウェル形成工程」において機能を損なわない材料からなり、基板10上に形成するウェル20の開口部を投影した形状(例えば円形)のパターン部(貫通孔)31がマトリクス状に配列された板状又はシート状の部材である。このパターン部31は、例えば、基板10のおもて面10aにウェル20を96個×64個のマトリクス状に形成する場合、これに応じて96個×64個のマトリクス状に形成されている。
ここで、マスク30は、板状又はシート状をなさなくとも、レジストインクを用いてもよい。レジスト用インクとして使用するインクは、印刷時にインクジェットヘッドによる印刷に使用し得る流動性を備え、光や熱の照射、乾燥等によって硬化して基板10のおもて面に定着し、耐サンドブラスト性を発揮するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。例えば、紫外線硬化型、熱硬化型の樹脂を含むインクや、溶剤の揮発によって乾燥して基板10のおもて面に付着するものであってもよく、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、塩化ビニル系の樹脂を含むインクを用いてもよい。
基板10のおもて面に対する所定パターンでのレジスト用インクの付着は、インクジェットプリンタによって行う。予め設定したレジストのパターンに従って、基板10上の所定の座標にインクの液滴を噴射して付着させ、紫外線の照射や、熱源による加熱等によってインクを硬化させて基板10上に定着させ、上述のマスク30と同様に所定のレジストパターンを形成する。
<ウェル形成工程>
ウェル形成工程は、図4(c),(d)に示すように、マスク30が設置された面に対してウェル20をマスク30の形状(例えばマトリクス状)に基づいて複数形成する工程である。
このウェル形成工程は、マスク30のパターン部31に対応して、底部20aの断面形状が弧状をなすウェル20を形成する工程であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。ウェル形成工程としては、「ショットブラスト」、「サンドブラスト」、「グリッドブラスト」等が挙げられる。これらのうち、マスク30のパターン部31を介して加工装置60から基板10のおもて面10aに研磨材を投射するサンドブラストが好ましく、直圧式サンドブラストがより好ましい。ウェル形成工程としてサンドブラストを採用することにより、形成するウェル20の底部20aの断面形状を弧状とし易いことに加え、底部20aの表面粗さを適宜設定できる。特に、ウェル形成工程として直圧式サンドブラストを採用することにより、底部20aの表面粗さをより高精度かつ効率的に設定し易くなる。なお、ウェル形成工程として(直圧式)サンドブラストを採用する場合には、マスク設置工程において基板10に設置されるマスク30は、耐サンドブラスト性を有する材料を用いる。
基板10に対する研磨材の投射方式としては、圧縮空気等の圧縮気体と共に研磨材を噴射する噴射方式、回転する羽根車との衝突により研磨材を投射する投射方式、遠心力によって研磨材を投射する投射方式等が挙げられる。これらのうち、本実施形態にあっては、加工条件の調整が比較的容易な、圧縮気体と共に研磨材を噴射する投射方式を用いることが好ましい。
また、圧縮空気等の圧縮気体と共に研磨材を噴射するブラスト加工装置の構成としては、直圧式、吸い込み式(サクション式)等が挙げられる。
サクション式ブラスト加工装置の一例としては、例えば図6に示す噴射ノズル110を備えたブラスト加工装置が挙げられる。図6に示すように、噴射ノズル110は、ノズルボディ111に、ブラスト加工装置の回収タンクから研磨材ホース131を介して研磨材導入口124に連通して研磨材が誘導される略円筒容器状の研磨材誘導室112が形成されている。この研磨材誘導室112の前端部には円錐状に絞られた円錐内面116が形成され、この円錐内面116に貫通するノズル114が設けられている。
そして、円錐内面116の内側に、研磨材誘導室112の後方から挿入された空気噴射管113の先端部が配置されている。
この空気噴射管113は、圧縮空気供給源(図示せず)にホース132を介して連通されており、比較的高圧の圧縮空気が送られる。
ホルダ115は、内周面にテーパ部を備えた円筒形状をなしている。ホルダ115の内周のテーパ部でノズル114の外周のテーパ部を外嵌し、ホルダ115の外周に設けたネジ部でノズルボディ111に螺着することによりノズル114をノズルボディ111に固定する。
空気噴射管113の先端から圧縮空気をノズル114へ向けて噴射すると、研磨材誘導室112内が負圧になるので、この負圧により回収タンク(図示せず)の研磨材が研磨材ホース131を経て研磨材誘導室112へ吸引される。
研磨材誘導室112内の研磨材は、円錐内面116と空気噴射管113の外周の環状の間隙部分に誘導され、空気噴射管113の空気流に乗って、ノズル114から外部へ円錐状に拡散しながら噴射され、被加工物(基板10)の表面にウェル20の加工パターンが形成される。このウェル20の加工パターンは、前述したように、ほぼ円形状の断面をなし、有底無蓋の孔である。
ブラスト加工は作業者が手動で噴射ノズルを操作して被加工物の表面へ研磨材を噴射する場合と、ブラスト加工装置を加工ラインに設けて噴射ノズル又は被加工物を機械的に移動して被加工物の表面へ研磨材を噴射する場合がある。
また、上記研磨材は、基板10の材料、基板10に対して施す加工の程度、その他の条件に従い、ブラスト加工用に使用されている既知の各種の研磨材の材質、粒径、形状等を選択することができる。
また、基板10に対する研磨材の投射は、おもて面10a、裏面10bのいずれか一方に対して研磨材の投射を行った後、他方の面に対して行うものとしてもよく、基板10の固定治具50の態様によっては、おもて面10a,裏面10bの双方に同時に研磨材を投射するようにしてもよい。このような態様では、おもて面10aと裏面10bとで、ウェル20の形成位置をずらすように加工して、基板10の表裏面でウェル20,20同士が貫通しないような構成としてもよい。
本実施形態のマイクロプレートの製造方法においては、基板10の少なくとも何れかの面に、例えば、サンドブラストによって底部20aの断面形状が弧状となるようにウェル20を形成するウェル形成工程を含むことが重要な技術的特徴である。そのために、本実施形態のマイクロプレートの製造方法においては、底部20aの曲率半径は、SR0.5を基準として、SR0.45〜SR0.5に制御されるようにウェル形成工程を行うことが好ましい。この曲率半径は、SR0.4〜SR0.5がより好ましく、SR0.45〜SR0.5が特に好ましい。例えば、ウェル20の深さdを2mmとした場合、底部20aの曲率半径は、SR0.45〜SR0.5が好ましい。
また、本実施形態のマイクロプレートの製造方法においては、ウェル20の内周面の表面粗さ(算術平均粗さRa)が0.08以上であるようにウェル形成工程を行うことが好ましい。
<マスク除去工程>
マスク除去工程は、図4(e)に示すように、ウェル形成工程後にマスク30を基板10から除去する工程である。このマスク除去工程と共に、基板10の表面(おもて面10a,裏面10b,側面)を洗浄する工程を行ってもよい。
そして、このようにして作製されたマイクロプレート1は、図5に示すように、ウェル20の開口部(ウェル20が形成された基板10のおもて面10a側)を鉛直下方に向くように検査機器の固定部材100に設置される。そして、検査機器の試料提供部200から試料が各ウェル20内に重力に逆らうように射出される。このようにマイクロプレート1を設置し、かつ試料を射出するのは、ウェル20,20間のおもて面10a上に付着した試料が本来収容されるべきでない方のウェル20内に導入されないよう落下させて、汚染を防ぐためである。
以下に、マイクロプレート及びその製造方法の実施例について図1〜5を参照して説明する。
(実施例1)
まず、基板10としては、長さ127.76mm、幅85.47mm、厚さ4.00mmの透明の石英ガラス板を用いた。
[マスク]
本実施例で用いるマスク30は、長さ127.76mm、幅85.47mm、厚さ0.5mmであった。マスク30は、長さ方向の両側127.76mm部分の領域より内側、及び幅方向の両側85.47mm部分の内側の領域に、長さ方向のピッチ1.125mm、幅方向のピッチ1.125mmで、長さ方向に96個、幅方向に64個、直径1.0mmの貫通孔(パターン部31)が設けられたものを用いた。
「基板固定工程」として、基板10を固定治具50に固定した。
次に、「マスク設置工程」として、基板10上にマスク30を設置した。
次に、「ウェル形成工程」として、下記の条件で、マスク30を介して基板10のおもて面10aに対してサンドブラストを行った。その結果、直径1.0mmの開口部を有し、深さdが1.5mm、底部20aの曲率半径の平均がSR0.45、底部20aの算術平均粗さRaの平均が0.08であるウェル20を長さ方向に96個、幅方向に64個、おもて面10a上に形成した。1つのウェル20の容積は、試料(液体)が60nl収容されるに十分な1.1〜1.3nlの範囲であった。
〔サンドブラストの条件〕
・サンドブラスト装置(不二製作所社製)
・研磨材の材料:炭化珪素質、アルミナ、ジルコニア
・研磨材の粒径(番手):40〜1μm(#400〜#800)
・研磨材の噴射圧力:0.3〜0.5(MPa)
・研磨材の噴射時間:5時間
次に、「マスク除去工程」として、マスク30を除去した。その後、基板10の表面(おもて面10a,裏面10b,側面)を洗浄して実施例1のマイクロプレートを得た。
<評価>
[耐久性]
実施例1のマイクロプレートについて、検査機器の固定部材100への設置を1000回繰り返し、その後の裏面10bの平面度を測定した。その結果、平面度も平行度0.05mm以下であった。
[測定精度]
実施例1のマイクロプレートについてガラス板の反りを測定したところ、0.02以内という結果であり、平滑性が優れていることが確認された。したがって、多数のウェルが形成されても歪みや反りが起こりにくく、検査機器に適正に設置でき、かつ測定精度が高いマイクロプレート及びその製造方法を提供することができる。
本発明のマイクロプレート及びその製造方法は、ウェルの数が16個を超えるような高密度のマイクロプレートにおいても検査機器への設置精度や測定精度を損なうことがないので、精密検査用途のマイクロプレートに好適に利用が期待される。なお、本発明のマイクロプレート及びその製造方法は、これに限られるものではない。
1 マイクロプレート
10 基板
10a おもて面
10b 裏面
20 ウェル
20a 底面
30 マスク
100 (検査機器の)固定部材

Claims (6)

  1. 石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板を固定する基板固定工程と、
    前記基板の少なくとも一方の面にマスクを設置するマスク設置工程と、
    前記マスクが設置された面に対して、底部の断面形状が弧状をなすウェルを前記マスクに形成されたパターンの形状に基づいてマトリクス状に複数形成するウェル形成工程と、
    ウェル形成工程後に前記マスクを除去するマスク除去工程とを含むことを特徴とするマイクロプレートの製造方法。
  2. 前記ウェル形成工程が、サンドブラストによる工程である請求項1に記載のマイクロプレートの製造方法。
  3. 前記ウェル形成工程が、直圧式サンドブラストによる工程である請求項2に記載のマイクロプレートの製造方法。
  4. 前記基板が、黒色ガラス基板である請求項1に記載のマイクロプレートの製造方法。
  5. 石英ガラスよりなる1枚の平板状の基板の少なくとも一方の面に、底部の断面形状が弧状をなすウェルがマトリクス状に複数形成されてなることを特徴とするマイクロプレート。
  6. 前記基板が、黒色ガラス基板である請求項5に記載のマイクロプレート。
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