JP2005351774A - マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法、マイクロアレイ作製用ヘッドおよびマイクロアレイ作製用装置 - Google Patents

マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法、マイクロアレイ作製用ヘッドおよびマイクロアレイ作製用装置 Download PDF

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Abstract

【課題】プローブを含有する液体のスポットを、簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができ、スポットの形成に際する液体同士の汚染やプローブの活性低下が防止されるマイクロアレイ作製用ヘッドおよびその製造方法、これを備えるマイクロアレイ作製用装置を提供すること。
【解決手段】マイクロアレイ作製用ヘッド1は、液体を排出する排出口21と、排出口21で開放し、液体を移送する液体移送路8と、液体移送路8内に回転可能に収納され、排出口21から一部が露出する球体5とを複数有する。このものは、複数の基板を用意し、その1つに排出口21となる開口を有する貫通孔を形成するとともに、複数の基板のうちの少なくとも1つに液体移送路8とするための凹部を形成し、次いで、開口から一部が露出するように貫通孔内に球体5を配置した後、液体移送路8を画成するように複数の基板を積層して接合することにより得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法、マイクロアレイ作製用ヘッドおよびマイクロアレイ作製用装置に関するものである。
現在、遺伝子やタンパク質の解析技術はめざましいものがあり、特定の病気やガンに関与する機構も明らかになってきている。マイクロアレイは、これら遺伝子のDNAやRNA、タンパク質をターゲットとして解析を行うデバイスであり、疾病の診断・体質検査等に用いられている。このマイクロアレイとしては、DNAマイクロアレイやプロテインマイクロアレイがある。
DNAマイクロアレイは、基板上に、多種類の核酸(プローブ)を配置したデバイスである。これに標識した標的DNAまたはRNA(ターゲット)をハイブリダイズさせ、ハイブリッド形成によるシグナル強度を検出装置で検出することにより配列特異的に結合した核酸を解析する。
プロテインマイクロアレイは、抗体やレセプター等の、タンパク質(ターゲット)と特異的に相互作用する物質(プローブ)を基板上に配置したデバイスである。
これにタンパク質を含むサンプル(例えば、血清、尿、髄液、関節液、唾液、組織ホモジネートなどの生体サンプルや細胞培養上清、培養細胞破砕液等)を接触させ、捕捉されたタンパク質を各種検出方法により検出し、特異的に結合したタンパク質を解析する。
従来、これらのマイクロアレイにプローブを配置する方法としては、基板上に、これらプローブを含有する液体をスポッターによりスポット状(点状)に供給するスポッティング法が知られている。
スポッターとしては、複数の接触ピンが並設されたヘッドを用い、ウェルプレートに収容された液体に接触ピンを浸し、液体が付着した接触ピンを、基板に接触させることによりスポットを形成するタイプ(例えば、特許文献1参照。)と、複数のノズルが並設されたヘッド(インクジェットヘッド)を用い、ノズルから液体を吐出させ、基板上に滴下することによりスポットを形成するタイプ(例えば、特許文献2参照。)等がある。
しかしながら、接触ピンを用いる方法では、ピン同士の間隔を狭くするのが困難であり、また、ヘッドに設けられるピンの数にも限界がある。このため、多種類のスポットを高密度に形成するためには、ウェルプレートに接触ピンを浸し、基板に接触させた後、接触ピンを洗浄し、再びウェルプレートに浸して、基板の他の位置に接触ピンを接触させるという作業を繰り返し行わなければならない。
このような作業は極めて煩雑であり、洗い残しによる液体同士の汚染(コンタミネーション)も問題となる。さらに、スポットの大きさや形状を制御するのも難しい。
一方、インクジェットヘッドを用いる方法では、微細加工技術によりノズルの高密度化が比較的容易であるため、微細なスポットを高密度に形成することが可能である。
しかしながら、液滴の着弾位置にズレが生じる場合があり、これにより隣り合うスポット同士で液体が混ざり合い、不良品となってしまう可能性がある。
特許第3299212号 特開2001−186880号公報
本発明の目的は、プローブを含有する液体のスポットを、簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができ、また、スポットの形成に際する液体同士の汚染やプローブの活性低下が防止されるマイクロアレイ作製用ヘッドを、簡便に製造し得るマイクロアレイ用作製ヘッドの製造方法、この製造方法により製造されたマイクロアレイ用作製ヘッド、および、かかるマイクロアレイ作製用ヘッドを備えるマイクロアレイ作製用装置を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法は、液体を排出する排出口と、該排出口で開放し、前記液体を移送する液体移送路と、前記液体移送路内に回転可能に収納され、前記排出口から一部が露出する球体とを、それぞれ複数有するマイクロアレイ作製用ヘッドを製造するマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法であって、
複数の基板を用意し、これらのうちの1つに、前記排出口となる開口を有する貫通孔を形成するとともに、複数の前記基板のうちの少なくとも1つに、前記液体移送路とするための凹部を形成し、
次いで、前記開口から一部が露出するように、前記貫通孔内に前記球体を配置した後、前記液体移送路を画成するように、複数の前記基板を積層して接合することを特徴とする。
これにより、マイクロアレイ用作製ヘッドを簡便に製造することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、2つの基板を用意し、これらのうちのいずれか一方に前記貫通孔を形成し、他方に前記凹部を形成することが好ましい。
これにより、マイクロアレイ用作製ヘッドを簡便に製造することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記貫通孔は、その横断面積が前記開口に向かって漸減していることが好ましい。
これにより、球体は任意の方向に回転可能となるため、マイクロアレイ作製用ヘッドは、各球体を基板に接触させた状態で、面方向において任意の方向に移動させることができるようになる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記貫通孔の内面は、円錐台の側面形状または角錐台の側面形状をなしていることが好ましい。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記貫通孔を形成する基板は、シリコンを主材料として構成されるシリコン基板であり、
前記貫通孔は、異方性エッチングにより形成されることが好ましい。
これにより、シリコン基板の厚さ方向に沿って貫通孔を、容易かつ高い寸法精度で形成することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記異方性エッチングは、アルカリエッチング液によるウェットエッチングであることが好ましい。
これにより、簡単な設備でシリコン基板の処理が行えるとともに、貫通孔を特に高い寸法精度で形成することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記シリコン基板は、その面方位が(100)のものであることが好ましい。
これにより、より迅速かつ高い寸法精度で貫通孔を形成することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記シリコン基板に接合される基板は、可動イオンを含有するガラスを主材料として構成される可動イオン含有ガラス基板であり、
前記シリコン基板と前記可動イオン含有ガラス基板とは、陽極接合法により接合されることが好ましい。
これにより、シリコン基板と可動イオン含有ガラス基板とをより強固に接合することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記可動イオンを含有するガラスは、硼珪酸ガラスを主成分とするものであることが好ましい。
硼珪酸ガラスを主成分とする基板は、その熱膨張係数がシリコン基板の熱膨張係数に極めて近いため、それらをさらに強固に接合することができる。また、接合後の温度変化等により、それらの接合部(界面)において、熱膨張差に起因して剥離(損傷)が生じるのをより確実に防止することができる。さらに、接合後において、それらの間に生じる残留応力を低減することができるので、外部からの衝撃等による前記接合部における剥離を防止することもできる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記貫通孔を形成する基板は、ガラスを主材料として構成されるガラス基板であり、
前記貫通孔は、ブラスト加工により形成されることが好ましい。
これにより、ガラス基板の厚さ方向に沿って貫通孔を、容易かつ高い寸法精度で形成することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記貫通孔を形成する基板は、ガラスを主材料として構成されるガラス基板であり、
前記貫通孔は、前記ガラス基板に超短パルスレーザ光源よりレーザ光を照射して変質領域を形成した後、エッチングを施すことにより形成されることが好ましい。
これにより、ガラス基板の厚さ方向に沿って貫通孔を、容易かつ高い寸法精度で形成することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、前記エッチングは、ウェットエッチングであることが好ましい。
これにより、ドライエッチングに比べて簡単な装置で処理を行うことができ、さらに、一度に多くのガラス基板に対して処理を行うことができる。その結果、生産性が向上し、安価にマイクロアレイ作製用ヘッドを提供することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドは、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法により製造されたことを特徴とする。
これにより、プローブを含有する液体のスポットを、簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができ、またスポットの形成に際する液体の汚染やプローブの活性低下を防止することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用装置は、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドを備えることを特徴とする。
これにより、プローブを含有する液体のスポットを、簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができ、またスポットの形成に際する液体の汚染やプローブの活性低下を防止することができる。
本発明のマイクロアレイ作製用装置では、前記マイクロアレイ作製用ヘッドを複数備え、該複数のマイクロアレイ作製用ヘッドが交換可能となっていることが好ましい。
これにより、基板上に形成するスポットの数を格段に増大させることができる。
以下、本発明を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドを示す縦断面図、図2は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドを一部拡大して示す縦断面図、図3は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドの平面図(内部透視図)である。
なお、以下では、図1および図2中、上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」として、また、液体の移送方向に沿った方向での断面を「縦断面」、液体の移送方向に対してほぼ直交する方向での断面を「横断面」として説明する。
図1〜図3に示すマイクロアレイ作製用ヘッド1は、第1の基板2、第2の基板3および第3の基板4とが、順次積層・接合されて構成された本体部9を有している。第1の基板2、第2の基板3および第3の基板4は、それぞれ、平面視において略等しい面積を有する板状に形成されている。
このマイクロアレイ作製用ヘッド1は、本体部9の下面(第1の基板2の下側の面)91に形成された複数の排出口21と、本体部9内に形成され、各排出口21でそれぞれ開放する複数の液体移送路8と、各液体移送路8(後述する第3の液体移送路83)内に回転可能に収納され、排出口21から一部が露出(突出)する球体5とを有している。
また、マイクロアレイ作製用ヘッド1は、排出口21と反対側において各液体移送路8にそれぞれ連通する複数の液体収納部7を有している。各液体収納部7は、本体部9の上面(第3の基板4の上側の面)92で開放し、供給口71が形成されている。
このようなマイクロアレイ作製用ヘッド1は、プローブを含有する液体6を、供給口71から液体収納部7に供給し、液体移送路8を介して移送し、球体5の表面に付着させる。そして、この状態で、球体5を基板101に接触させることにより、排出口21から液体6を排出する。これにより、基板101上に液体6を散点状に供給・付着させ、複数のスポット102が配列されたマイクロアレイ10を作製することができる。
液体移送路8は、毛細管現象を利用して、液体収納部7に収納された液体6を排出口21(球体5)に向かって移送する。
本実施形態では、液体移送路8は、液体収納部7近傍の第1の液体移送路81と、第1の液体移送路81に連続する第2の液体移送路82と、第2の液体移送路82に連続する排出口21近傍の第3の液体移送路83とで構成されている。
第2の液体移送路82は、液体移送路8の主要部を構成し、本体部9の面方向に略平行となるように形成されている。一方、第1の液体移送路81および第3の液体移送路83は、それぞれ、本体部9の厚さ方向にほぼ平行となるように形成されている。これにより、液体移送路8は、排出口21近傍および液体収納部7近傍の2箇所において屈曲(または湾曲)している。このような構成により、マイクロアレイ作製用ヘッド1の小型化(特に薄型化)を図ることができる。
また、このマイクロアレイ作製用ヘッド1では、排出口21同士の間隔が液体収納部7(供給口71)同士の間隔よりも小さくなるように設定されている。このため、第2の液体移送路82は、図3に示すように、排出口21と液体収納部7とを接続すべく、本体部9の面方向においても、その一部において屈曲(または湾曲)するように形成されている。
第2の液体移送路82の平均横断面積は、特に限定されないが、0.05〜0.1mm程度であるのが好ましい。横断面積が小さ過ぎると、液体6の粘度等によっては、液体6が流れ難くなり、液体移送路8内で液体6の滞留が生じるおそれがあり、一方、横断面積が大き過ぎると、毛細管現象による液体6の移送が困難となり、やはり、液体移送路8内で液体6が滞留するおそれがある。
なお、第2の液体移送路82の横断面積は、液体6の移送方向(長手方向)に沿って、ほぼ一定であっても、変化する部分を有していてもよい。
第1の液体移送路81のサイズは、液体収納部7から第2の液体移送路82に液体6を効率よく供給し得るように、適宜設定される。
また、第3の液体移送路83内には、球体5が収納されるため、第3の液体移送路83のサイズは、球体5が円滑に回転し得るように、適宜設定される。
液体移送路8の横断面形状は、例えば、長方形、正方形、菱形等の四角形、三角形、六角形、八角形、円形、楕円形等のいかなるものであってもよい。
また、液体移送路8の長さ(全長)は、マイクロアレイ作製用ヘッド1のサイズや液体移送路8の平均横断面積等によって適宜設定され、特に限定されないが、100mm以下であるのが好ましい。
このような液体移送路8は、その内面の少なくとも一部(好ましくは、ほぼ全面)に親水化処理が施されているのが好ましい。これにより、液体移送路8の内面の液体6に対する濡れ性が高くなり、液体6を液体移送路8内を排出口21に向かって、より効率よく移送することができる。
この親水化処理は、例えば、オゾン処理、プラズマ処理、グロー放電、コロナ放電、紫外線照射等の物理活性化処理や、界面活性剤、水溶性シリコーン、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール等の付与(塗布)、親水性を有する官能基の導入等により行うことができる。
官能基を導入する方法としては、導入すべき官能基を有するカップリング剤を用いて表面処理する方法等が挙げられる。また、第1の基板2および第2の基板3が、それぞれ、例えばシリコンで構成されている場合には、熱酸化処理等を行い、酸化膜を形成することにより親水性を付与することができる。
なお、本体部9(第1の基板2および第2の基板3)自体を、アクリル樹脂等の親水性の高い材料で構成するようにしてもよい。
また、液体移送路8は、その内面の少なくとも一部(好ましくは、ほぼ全面)が生体適合性ポリマーを主とする材料で被覆されているのが好ましい。これにより、液体6を液体移送路8内を移送する際に、プローブへの悪影響を防止して、その活性が低下または消失するのを防止することができる。その結果、検出精度(ターゲットの捕捉能)の高いスポット102が形成できるようになる。
生体適合性を有するポリマーとしては、例えば、ポリウレタン、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリエチレンサクシネート、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ(ヒドロキシエチル)(メタ)アクリレート、フィブリン、リグニン、ポリオルニチン、ポリロタキサン等が挙げられる。
また、生体適合性を有するポリマーとして、比較的親水性の高いものを選択することにより、前記親水化処理を省略することもできる。
液体移送路8(第3の液体移送路83)内には、球体5が回転可能に収納されている。この球体5は、その一部が排出口21から露出(突出)するように設けられている。
そして、第3の液体移送路83は、排出口21の近傍において、その横断面積が排出口21に向かって漸減する横断面積漸減部831を有している。この横断面積漸減部831の存在により、すなわち、横断面積漸減部831において球体5が支持されることにより、球体5が液体移送路8から離脱するのが阻止されている。
また、球体5は、横断面積漸減部831により支持されることにより、任意の方向に回転可能となっている。このため、マイクロアレイ作製用ヘッド1は、各球体5を基板101に接触させた状態で、面方向において任意の方向に移動させることができる。
この横断面積漸減部831の内面の形状としては、特に限定されないが、例えば、横断面形状が円形、楕円形等をなす円錐台の側面形状、横断面形状が三角形、四角形、六角形等をなす角錐台の側面形状等が挙げられるが、角錐台の側面形状であるのが好ましい。横断面積漸減部831の内面を角錐台の側面形状とすることにより、球体5と横断面積漸減部831の内面との接触面積を小さくすることができる。これにより、球体5液体移送路8内で回転する際に、摩擦抵抗を小さくすることができ、球体5を効率よく回転させることができる。
ここで、球体5の最大断面積をA[mm]とし、排出口21の開口面積をB[mm]としたとき、A/Bは、1.1〜4.5なる関係を満足するのが好ましい。A/Bが前記下限値未満の場合、球体5を安定保持できず、一方、A/Bが前記上限値を上回ると、球体5の露出量が不足し、球体5のみを基板101に確実に接触させることが困難になる。
具体的には、球体5の最大断面積Aは、0.01〜1mm程度であるのが好ましい。
また、排出口21同士の間隔は、基板101のサイズや、形成するスポット102の数等に応じて適宜設定され、特に限定されないが、0.05〜1mm程度であるのが好ましい。排出口21同士の間隔が狭過ぎると、液体6の1スポット当りの供給量、液体6の粘度および表面張力等によっては、形成されるスポット102同士が重なってしまい、コンタミネーションが発生するおそれがあり、一方、排出口21同士の間隔が広過ぎると、スポット密度を高くするのが困難になる。
また、球体5を基板101に接触させる前の状態で、球体5と液体移送路8の内面の排出口21と対向する部分との間には、間隙832が形成されている。これにより、各球体5は、それぞれ、マイクロアレイ作製用ヘッド1の厚さ方向(上下方向)に若干移動することができるようになっている。このため、複数の球体5の間でサイズ(大きさ)のバラツキがある場合や、球体5を接触させる基板101に厚さのバラツキ(基板101の表面にうねり)がある場合等でも、そのバラツキが間隙832により吸収され、各球体5を基板101に対して一様(均一)に接触させることができる。その結果、基板101上に形成されるスポット102のスポット径がバラツクのをより確実に防止することができる。
球体5も、その表面の少なくとも一部(好ましくは、ほぼ全面)に、親水化処理が施されているのが好ましい。これにより、球体5の表面の液体6に対する濡れ性が高くなるため、液体6の球体5への追従性が良くなり、球体5の回転にともなって液体6を排出口21からより効率よく排出することができる。その結果、基板101上に形成されるスポット102の形状や大きさの制御が容易になる。
また、球体5の内面の少なくとも一部(好ましくは、ほぼ全面)は、生体適合性を有するポリマーを主とする材料で被覆されているのが好ましい。これにより、プローブの活性低下がより確実に防止され、検出精度(ターゲットの捕捉能)の高いスポット102が形成できるようになる。
これらの親水化処理の方法および生体適合性を有するポリマーには、それぞれ、前述したのと同様のものを用いることができる。
また、かかる親水化処理および生体適合性を有するポリマーを付与する処理は、必要に応じて、マイクロアレイ作製用ヘッド1の他の部位(例えば、液体収納部7の内面等)に施すようにしてもよい。
マイクロアレイ作製用ヘッド1の下面(第1の基板2の下側の面)91、すなわち、排出口21が開口する側の面の少なくとも一部(好ましくは、ほぼ全面)には、撥水化処理が施されているのが好ましい。これにより、マイクロアレイ作製用ヘッド1(本体部9)の下面91に液体6が付着するのが防止され、付着した液体6が影響することにより、球体5から基板101への液体6の供給量が変動するのを確実に防止することができる。
撥水化処理は、例えば、フッ素樹脂等の撥水性を有するポリマーの付与(塗布)、撥水性を有する官能基の導入等のより行うことができる。撥水性を有する官能基を導入する方法としては、フッ素を含む長鎖官能基を有するカップリング剤等を用いて表面処理を行う方法等が挙げられる。
なお、撥水化処理は、排出口21の周辺部に選択的に行うようにしてもよい。
次に、前述したようなマイクロアレイ作製用ヘッド1を備えるマイクロアレイ作製用装置について説明する。
図4は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドを備えるマイクロアレイ作製用装置を示す斜視図である。
なお、以下では、図4中、左右方向をX軸方向、紙面斜め前後方向をY軸方向、上下方向をZ軸方向として説明する。
図4に示すマイクロアレイ作製用装置11は、基台111と、ヘッド移動機構112と、ヘッド移動機構112を駆動させる駆動部113とを有している。
ヘッド移動機構112は、X軸移動機構114と、Y軸移動機構115と、Z軸移動機構116とで構成されている。
X軸移動機構114は、例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構等により、X軸方向に往復移動するキャリッジ114aを備えている。このキャリッジ114aにZ軸移動機構116が搭載され(設けられ)ている。
Y軸移動機構115は、例えば、タイミングベルト機構やボールネジ機構等により、Z軸移動機構116ごと、X軸移動機構114をY軸方向に往復移動させる。
Z軸移動機構116は、マイクロアレイ作製用ヘッド1を固定・保持する保持部116aと、この保持部116aに対してほぼ垂直に固定された棒状の支持体116bと、支持体116bをZ軸方向に移動させる駆動源116cとで構成されている。
ヘッド移動機構112は、このような構成により、マイクロアレイ作製用ヘッド1を3次元方向に移動し得るように構成されている。
駆動部113は、数値制御方式等の制御方式によって、ヘッド移動機構112を駆動する。この駆動部113の制御により、基板101に対するマイクロアレイ作製用ヘッド1の位置や球体5の接触位置を決定することができる。
また、基台111上には、基板101を載置する基板載置部117と、マイクロアレイ作製用ヘッド1を載置するヘッド載置部118と、前処理部119とが設けられている。
本実施形態のマイクロアレイ作製用装置11は、2つのマイクロアレイ作製用ヘッド1を備えており、これに対応して、2つのヘッド載置部118が設けられている。そして、2つのマイクロアレイ作製用ヘッド1を交換して使用可能となっている。これにより、基板101上に形成するスポット102の数を格段に増大させることができる。
前処理部119は、清浄な表面を有し、マイクロアレイ作製用ヘッド1の球体5を基板101に接触させる前に、球体5を接触させて、その表面全体に液体6を付与する前処理を行う部分である。このような前処理を行うことにより、基板101上により確実にスポット102を形成することができる。
以上のようなマイクロアレイ作製用装置11によるマイクロアレイ10の作製は、例えば、次のようにして行われる。
図5は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドの排出口から液体を送り出す様子を示す縦断面図、図6は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドによりスポットを形成する様子を示す縦断面図、図7は、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドにより作製されたマイクロアレイを示す平面図である。
なお、以下では、図5および図6中、上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」として説明する。
ここで、プローブを含有する液体6について説明する。
プローブには、例えば血液、尿、唾液、髄液のような生体サンプル(検査対象物)に含まれる標的物質(ターゲット)を捕捉し得る物質を用いることができる。
例えば、ターゲットがDNAやRNAのような核酸である場合には、プローブとしては、これらの核酸とハイブリダイゼーション(相補的に結合)する核酸やヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)等を用いることができる。このような核酸としては、例えばcDNAやPCR産物等が用いられる。
また、これらの核酸およびオリゴヌクレオチドは、それぞれ、一部が他原子により置換されたものであってもよく、蛍光分子等の標識が導入されたものであってもよい。
また、ターゲットが特定のタンパク質である場合には、プローブとしては、このタンパク質を特異的に捕捉(例えば、吸着、結合等)するもの等が用いられる。
具体的には、抗原、抗体、レセプター、酵素等のタンパク質、ペプチド(オリゴペプチド)が挙げられる。
また、これらのタンパク質およびペプチドは、それぞれ、一部が他原子により置換されたものであってもよく、蛍光分子等の標識が導入されたものであってもよい。
なお、プローブとしてタンパク質を使用する場合、このプローブとなるタンパク質を表面に発現した細胞(生細胞)を液体6に混合してもよい。
液体6の調製に用いる媒質(溶媒または分散媒)としては、プローブの種類に応じて適宜選択され、特に限定されないが、前述したようなプローブの場合には、例えば水や各種緩衝液等が好適に用いられる。
また、この媒質には、粘度や表面張力等を制御する各種添加剤が添加されていてもよい。このような添加剤としては、単価アルコール、多価アルコール、界面活性剤等が挙げられる。
液体6の粘度は、1〜10cps程度であるのが好ましい。液体6の粘度が低過ぎると、排出口21から液体6が不本意に流れ出てしまい、スポット102の形状や寸法を制御するのが困難になるおそれがあり、一方、液体6の粘度が高過ぎると、液体移送路8や排出口21において液体6が滞留し、液体6の移送や排出口21からの液体6の排出が円滑に行われないおそれがある。
また、液体6の表面張力は、10〜60mN/m程度であるのが好ましく、20〜40mN/m程度であるのがより好ましい。液体6の表面張力を前記範囲とすることにより、適正な寸法および形状のスポット102をより確実に形成することができる。
また、液体6は、予め脱気処理を行っておくのが好ましい。これにより、液体移送路8内において液体6に気泡が生じるのが確実に防止され、気泡の発生により液体6の移送が妨害されるのが防止される。
[1] まず、各ヘッド載置部118に、それぞれ、マイクロアレイ作製用ヘッド1を載置した状態で、各液体収納部7に所定の液体6を供給する。
液体6の供給方法は、特に限定されず、例えば、ピペットを用いた手法により、各液体収納部7にそれぞれ液体6を供給してもよく、分注装置を用いて複数の液体収納部7に一括して液体6を供給するようにしてもよい。
また、各液体収納部7に供給する液体6は、液体収納部7同士で、プローブの濃度や種類が異なっていてもよく、同じであってもよい。
液体収納部7に液体6を供給すると、液体6は、毛細管現象により液体移送路8内を排出口21まで移送され、球体5に接触する(図5(a)参照)。
[2] 次に、ヘッド移動機構112の保持部116aにマイクロアレイ作製用ヘッド1を、例えば吸着等により保持する。
[3] 次に、マイクロアレイ作製用ヘッド1を前処理部119の上方に移動させた後、下降させる。これにより、各球体5を前処理部119の表面に接触させる。
次いで、マイクロアレイ作製用ヘッド1を所定の方向(図示では、Y軸方向)に僅かに移動させる(図5(b)参照)。これにより、球体5が前処理部119の表面に接触した状態で転がり、液体6が球体5の回転に追従して排出口21から送り出される(排出される)。その結果、球体5の表面の排出口21から露出する部分に、液体6が確実に付着した状態になる(図6(a)参照)。
[4] 次に、マイクロアレイ作製用ヘッド1を基板載置部117の上方に移動させる。
ここで、基板101としては、特に限定されないが、例えば、ガラス、シリコン、金属(例えば金、銀、銅、アルミニユウム、白金等)、金属酸化物(例えばSrTiO、LaAlO、NdGaO、ZrO、酸化ケイ素等)、樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート)等よりなる基板を用いることができる。
また、基板101は、1種類の材料で構成されたもの(単層基板)でもよく、複数種の材料を組み合わせたもの(例えば、複数層の積層基板等)であってもよい。
なお、基板101としては、ガラス基板を用いるのが好適である。ガラス基板は、入手の容易さ、低コストであること等から好ましい。
また、基板101には、必要に応じて、表面処理が施されていてもよい。表面処理としては、例えば、プローブを基板101の表面に確実に固定するための処理(固相化処理)等が挙げられる。
固相化処理としては、プローブと共有結合またはイオン結合する官能基、例えばチオール基、アミノ基、イソシアネート基、クロライド基、エポキシ基等を導入する処理等が挙げられる。
基板101としてガラス基板を用いる場合には、前記官能基は、これを有するカップリング剤(例えば、シラン系カップリング剤、ジルコニウム系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤等)で処理することにより導入することができる。
その他、固相化処理としては、プローブが核酸やヌクレオチドの場合、ポリ−L−リジンの被着、プラズマ重合膜の形成等の方法を用いるようにしてもよい。また、活性化エステルを基板101に被着させる表面処理を行うとともに、プローブの末端(例えば、二重鎖DNA断片のセンス鎖末端)をアミノ化するようにしてもよい。これにより、活性化エステルとアミノ基の共有結合を介してプローブが基板101に強固に固定される。
一方、プローブがタンパク質やペプチドである場合、タンパク質とアミド結合を形成する活性基を、基板101の表面に導入する表面処理等を行う。これにより、プローブを基板101に強固に固定することができる。活性基としては、カルボニルイミダゾール基、エポキシ基等が挙げられる。
[5] 次に、マイクロアレイ作製用ヘッド1を下降させ、各球体5を基板101に接触させる。これにより、各球体5の表面に付着した液体6が基板101に点状(スポット状)に供給され、付着する(図6(b)参照)。その結果、基板101上には、スポット102が複数形成される。
基板101への液体6の供給量は、特に限定されないが、10〜500pL程度であるのが好ましい。また、スポット102のスポット径は、10〜300μm程度であるのが好ましい。液体6の供給量が少な過ぎる場合や、スポット径が小さ過ぎる場合には、プローブの種類や濃度等によっては、基板101に付着するプローブの量が少なくなることから、検出精度が低下するおそれがある。また、液体6の供給量が多過ぎる場合や、スポット径が大き過ぎる場合には、スポット密度を高くした場合等に、スポット102同士が重なってしまい、コンタミネーションが発生するおそれがある。
なお、基板101への液体6の供給量やスポット径は、球体5の親水性、本体部9の下面91の撥水性、排出口21と球体5との間の隙間の寸法、液体6の粘度および表面張力、基板101の表面特性、湿度等の外部環境等により制御することができる。
また、スポット102の平面形状(基板101の鉛直上方から見た形状)は、一般には円形形状とされるが、非円形形状であってもよい。この非円形形状としては、例えば、楕円形、十字型、記号、数字等が挙げられる。
基板101上には、スポット102を1種類の形状で形成してもよく、2種類以上の形状を組み合わせて形成するようにしてもよい。
非円形形状のスポット102を形成する場合、このものは、マイクロアレイ10上の特定位置を識別するための位置標識として用いてもよく、プローブの種類や、検査・解析の結果を示すための形状としてもよい。これにより、このマイクロアレイ10を用いる検査・解析が容易になる。
このような非円形形状のスポット102は、例えば、複数の円形形状のスポット102を重ねたり、基板101上で球体5を移動させることにより形成することができる。
[6] 次に、液体6のスポット102が形成された基板101を、必要に応じて、インキュベート(加温)するようにしてもよい。これにより、プローブを基板101上により確実に定着(固定)させることができる。
インキュベートの方法としては、例えば、基板101を加熱する方法、液体6を加熱する方法等を用いることができる。加熱の方法としては、例えば、ヒータによる加熱、レーザ光の照射、赤外線や電磁波の付与等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
インキュベートの温度は、25〜40℃程度が好ましい。また、インキュベートの時間も、特に限定されないが、前記温度範囲で行う場合には、30分〜24時間程度であるのが好ましい。
以上のような工程を、マイクロアレイ作製用ヘッド1を交換して繰り返し行うことにより、図7に示すようなマイクロアレイ10が得られる。
以上説明したようなマイクロアレイ作製用ヘッド1では、液体6が送り出される部分、すなわち排出口21を接触ピンに比べて狭い間隔(高い配設密度)で多数形成できるので、マイクロアレイ10のスポット102を簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができる。
また、本実施形態のマイクロアレイ作製用ヘッド1は、排出口21と液体収納部7との双方を有しており、液体収納部7に収容された液体6が順次排出口21に供給される。このため、マイクロアレイ作製用ヘッド1を使用する毎に、液体6を供給する操作や洗浄する操作を省略することができる。したがって、スポット102の形成を高速で行うことができ、また、液体6の洗い残しによる相互汚染(コンタミネーション)を確実に回避することができる。
また、液体収納部7同士の間隔と排出口21同士の間隔とを異ならせることにより、排出口21同士の間隔を狭くしつつも、液体収納部7同士の間隔を比較的広くすることができる。このため、ピペットや分注装置等による液体収納部7へ液体6を供給する操作が容易になる。
また、液体移送路8内の液体6を、球体5の回転により緩やかに排出口21から送り出し、そのまま基板101上に接触させるので、液体6が外部環境に曝されたり、衝撃を受ける機会が少なく、液体6中のプローブの活性を高度に維持することができる。
次に、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッド1の製造方法(本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法)について説明する。
図8〜図11は、それぞれ、図1に示すマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法を説明するための図(縦断面図)である。
なお、以下では、図8〜図11中、上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」として説明する。
また、実際には、液体移送路8および液体収納部7を多数形成するが、ここでは、説明をわかりやすくするために、それぞれ1つを形成する場合を代表に説明する。
<1> まず、第1の基板2を用意して、排出口21となる開口を有する貫通孔、すなわち、横断面積漸減部831となる貫通孔を形成する。
第1の基板2としては、例えば、シリコン基板(シリコンを主材料として構成される基板)、ガラス基板(ガラスを主材料として構成される基板)、セラミックス基板、金属基板等を用いることができる。
この第1の基板2の平均厚さは、特に限定されないが、100〜600μm程度であるのが好ましい。第1の基板2の平均厚さを前記範囲とすることにより、球体5を収納するのに適当な深さの貫通孔を容易かつ確実に形成することができる。
また、貫通孔の形成方法としては、例えば、エッチング、ブラスト加工、レーザ加工等が挙げられる。
以下では、<1A>:第1の基板2としてシリコン基板24を用いて、エッチングにより貫通孔242を形成する場合、<1B>:第1の基板2としてガラス基板25を用いて、エッチングにより貫通孔252を形成する場合、<1C>:第1の基板2としてガラス基板26を用いて、ブラスト加工により貫通孔262を形成する場合について、それぞれ説明する。
<1A> シリコン基板24にエッチングにより貫通孔242を形成する場合
<1A−a> まず、図8(a)に示すように、シリコン基板24の一方の面241に、例えば熱酸化処理等を行うことにより、酸化膜243を形成する。
この熱酸化処理の方法としては、特に限定されず、例えば、スチーム酸化、ウェット酸化、ドライ酸化、高圧酸化、希釈酸素酸化等のいずれを用いてもよい。
<1A−b> 次に、酸化膜243上にレジスト材料を塗布し、フォトマスクを介して露光した後、現像する。これにより、貫通孔242を形成する部分に開口部を有するレジスト層を形成する。
このレジスト層をマスクとして、例えばウェットエッチング等により、酸化膜243をエッチングする。
ウェットエッチングを行う場合、エッチング液としては、選択比(酸化膜のエッチングレート/シリコンのエッチングレート)が極めて大きいものを使用するのが好ましい。このようなエッチング液としては、例えば、フッ化水素水溶液等が挙げられる。
以上のようにして、図8(b)に示すように、酸化膜243の貫通孔242に対応する部分に開口部244を形成する。
<1A−c> 次に、開口部244が形成された酸化膜243をマスクとして、異方性エッチングにより、シリコン基板24をエッチングする。
この異方性エッチングには、ウェットエッチングやドライエッチングを用いることができるが、中でも、アルカリエッチング液を用いたウェットエッチングを用いるのが好ましい。このウェットエッチングによれば、簡単な設備でシリコン基板24の処理が行えるとともに、貫通孔242を特に高い寸法精度で形成することができる。
アルカリエッチング液としては、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)等が挙げられる。
この場合、シリコン基板24には、その面方位が(100)のものを用いるのが好適である。これにより、より迅速かつ高い寸法精度で貫通孔242を形成することができる。
ここで、面方位(100)のシリコン基板24を、アルカリエッチング液でエッチングすると、エッチング速度が(100)結晶格子面よりも(111)結晶格子面の方が著しく小さいことから、このエッチングは、シリコン基板24の厚さ方向に比較的速く進行して貫通する。このとき、厚さ方向のエッチングは、(111)結晶格子面が露出したところで著しく遅くなるので、貫通孔242の内面は、(111)結晶格子面とほぼ平行な傾斜面となる。
これにより、図8(c)に示すような貫通孔242が形成される。なお、前記開口部244の平面視形状を四角形とし、その方向をシリコン基板の特定の結晶方位に一致させる
ことにより、貫通孔242の内面を四角錐台の側面形状となるように形成することができる。
また、貫通孔242のサイズ(横断面積)は、開口部の大きさを設定することにより変えることができる。
<1B> ガラス基板25にエッチングにより貫通孔252を形成する場合
<1B−a> まず、図9(a)に示すように、ガラス基板25に対し、クロム(Cr)、金(Au)のエッチング保護膜14aを形成する。
エッチング保護膜14aおよび後述するエッチング保護膜14bは、それぞれ、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング(低温スパッタリング)、イオンプレーティング等の乾式メッキ法、電解メッキ、浸漬メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法、金属箔の接合等により形成することができる。
エッチング保護膜14a、14bの構成材料としては、それぞれ、例えば、Au、Cr、Ti、Ptまたはこれらを含む合金のような金属、多結晶シリコン(ポリシリコン)、アモルファスシリコンのようなシリコン、窒化シリコン等が挙げられる。
<1B−b> 次に、図9(b)に示すように、超短パルスレーザ光源13よりレーザ光を、ガラス基板25の内部で集光するように照射する。
この時、厚さ方向に焦点(集光点)を移動させると、多光子吸収により、図9(c)に示すように、ガラス基板25の厚さ方向に沿って変質領域251、およびエッチング保護膜14aの対応する位置に開口部141が形成される。
また、超短パルスレーザ光源13を用いることにより、ガラス基板25の面方向における変質領域251の幅を極めて小さいものとすることができる。これにより、貫通孔252を高い配設密度で形成することができる。
なお、本明細書中における変質領域251とは、化学的に変質した領域、微小の亀裂または欠損等を含むものをいう。
超短パルスレーザ光源13に用いられるレーザとしては、特に限定されないが、パルス幅において、フェムト秒オーダーのレーザを用いるのが好ましい。また、再生増幅された超短パルスを用いるのが好ましい。これにより、多光子吸収に必要なエネルギー強度を容易に得ることができ、使用する波長に対し透明な材料(ガラス基板25)においても、吸収を誘起させることが可能となる。このようなレーザを用いることにより、熱拡散により生じる不要な変質領域をほとんど有しない変質領域251を形成することができる。また、多光子吸収の持つ非線形効果から、光軸に対して垂直な方向に対し、回折限界以下の領域で変質領域251を形成することができる。
照射されるレーザ光のパルス幅は、10fs〜1ps程度であるのが好ましい。これにより、多光子吸収を効果的に生じさせることができるため、より効率的に変質領域251を形成することができる。また、目的とする部位に選択的に変質領域251を形成することができる。これに対し、パルス幅が前記下限値未満であると、多光子吸収を生じるのが困難となる場合があり、そのため、十分な変質領域251が形成されない可能性がある。一方、パルス幅が前記上限値を超えると、レーザ光の照射領域の周辺に熱拡散が生じる場合があり、結果として、変質領域251の形状を制御するのが困難となる場合がある。
また、レーザ光の波長は、400〜800nm程度であるのが好ましい。これにより、多光子吸収による材料(ガラス基板25)内部での変質領域251を形成可能であり、また、光軸に対し垂直方向の変質領域の幅をより減少させることが可能となる。
また、レーザ光のパルスエネルギーは、10μJ〜500μJ程度であるのが好ましい。これにより、より効率的に変質領域251を形成することができる。これに対し、パルスエネルギーが前記下限値未満であると、エッチングレートを十分向上させるための変質領域251を形成するのが困難となる場合がある。一方、パルスエネルギーが前記上限値を超えると、変質領域251の形状や大きさ等を制御するのが困難となる場合がある。
なお、この方法によれば、例えば、照射されるレーザ光の焦点位置や、上述したような照射条件等を制御することにより、変質領域251の長さや幅等を容易に制御することができる。その結果、貫通孔252を所望の大きさにより確実に制御することができる。
以上のようにして形成された変質領域251は、他の部分と比較して、エッチングレートが大きいため、後に詳述するようなエッチングを施すことにより、所望の形状の貫通孔252を形成することができる。
また、ガラス基板25の面方向での変質領域251の幅(図9中Wで表される幅)は、1〜5μm程度であるのが好ましい。これにより、後述するエッチング工程において、ガラス基板25が食刻される度合いを適度なものとすることができる。
<1B−c> 次に、図9(d)に示すように、基板の下面に、エッチング保護膜14bを形成する。
<1B−d> 次に、変質領域251およびエッチング保護膜14a、14bを形成したガラス基板25にエッチングを施し、ガラス基板25に貫通孔252を形成する。
前述したように、変質領域251は、他の部分と比較して、エッチングレートが大きいため、他の部分よりも速く食刻され、変質領域251に対応する部位に、孔部が形成される。その後、孔部を基点として徐々にエッチングが進行して、ガラス基板25が貫通する。
エッチングは、エッチング保護膜14aの開口部141からエッチング液(エッチング剤)が浸入することで進行するので、貫通孔252の孔径(横断面積)が、エッチング保護膜14a側から14b側に向かって漸減した形状が得られ、その中に球体5を保持するのに好適である。
このエッチング方法としては、ウェットエッチングやドライエッチングを用いることができるが、中でも、ウェットエッチングを用いるのが好ましい。これにより、ドライエッチングに比べて簡単な装置で処理を行うことができ、さらに、一度に多くのガラス基板25に対して処理を行うことができる。その結果、生産性が向上し、安価にマイクロアレイ作製用ヘッド1を提供することができる。
エッチング方法としてウェットエッチングを用いる場合、エッチング液としては、例えば、フッ化水素水溶液、フッ化アンモン水溶液、フッ化水素水溶液+硝酸水溶液、塩化鉄(III)水溶液、アルカリ水溶液等を用いることができる。
また、ドライエッチング法を用いる場合には、エッチング剤としては、例えば、CHFガス、塩素系ガス等を用いることができる。
これにより、図9(e)に示すような貫通孔252が形成され、最後にエッチング保護膜14a、14bを剥離する。
<1C> ガラス基板26にブラスト加工により貫通孔262を形成する場合
<1C−a> まず、図10(a)に示すようなガラス基板26を用意し、このガラス基板26上に、ブラスト保護膜15を形成する。
これは、例えば、感光性のウレタン樹脂等で構成されるドライフィルムを、ガラス基板26の上面に貼着し、フォトマスクを介して露光した後、現像することにより形成することができる。
これにより、図10(b)に示すように、貫通孔262に対応する部分に開口部151を有するブラスト保護膜15が得られる。
<1C−b> 次に、ガラス基板26に対してブラスト加工を行う。これにより、図10(c)に示すような貫通孔262が形成される。
ブラスト加工は、被処理材(ガラス基板26)に、砥粒(粒子)を衝突させることによって、研削加工を行う方法である。
用いる砥粒の平均粒径は、特に限定されないが、5〜40μm程度であるのが好ましい。これにより、比較的短時間で、寸法精度の高い貫通孔262を形成することができる。
このブラスト加工では、開口部151の近傍になる程、砥粒による衝撃が小さくなり、加工深さが浅くなる。
したがって、前記開口部151の平面視形状を角形とすることにより、貫通孔262の内面を角錐台の側面形状となるように形成することができ、また、円形とすることにより、貫通孔262の内面を円錐台の側面形状となるように形成することができる。
なお、貫通孔262のサイズ(横断面積)は、例えば、砥粒の平均粒径、単位面積当りに衝突する砥粒の数、砥粒の衝撃力等を制御することにより、制御することができる。
以上のような方法によれば、第1の基板2の厚さ方向に沿って貫通孔を、容易かつ高い寸法精度で形成することができる。
<2> 次に、図11(a)に示すように、第2の基板3を用意して、液体移送路8を画成するための凹部31を形成する。
この凹部31は、例えば、フォトリソグラフィー法によりエッチング保護膜のパターンを形成し、これをマスクとして第2の基板3をエッチングすることにより形成することができる。
その他、凹部31は、レーザ加工、ブラスト加工等を用いて形成することもできる。
<3> 次に、図11(b)に示すように、球体5を、その一部が開口から露出するように、第1の基板2(シリコン基板24、ガラス基板25、26)の貫通孔242、252、262内に配置する。
球体5には、例えば、スチール等の金属、ガラス、石英、アルミナ等のセラミックス、ポリスチレン等の樹脂等からなる球状粒子を使用することができる。
<4> 次に、図11(c)に示すように、液体移送路8を画成するように、第1の基板2に第2の基板3を積層して、接合する。
ここで、第1の基板2としてシリコン基板を用いた場合、このシリコン基板に接合される第2の基板3には、可動イオン(拡散イオン)を含有するガラスを主材料として構成される基板(可動イオン含有ガラス基板)を用いるのが好ましい。これにより、第1の基板2と第2の基板3とを陽極接合法により接合することが可能となる。
この陽極接合法によれば、第1の基板2と第2の基板3とをより強固に接合することができるという利点がある。
可動イオンを含有するガラスとしては、可動イオンを含むガラスであれば、特に限定されないが、特に、パイレックスガラス(登録商標)のような硼珪酸ガラスを主成分とするものを用いるのが好ましい。
硼珪酸ガラスを主成分とする基板は、その熱膨張係数がシリコン基板の熱膨張係数に極めて近いため、第1の基板2と第2の基板3とをさらに強固に接合することができる。また、接合後の温度変化等により、第1の基板2と第2の基板3との接合部(界面)において、熱膨張差に起因して剥離(損傷)が生じるのをより確実に防止することができる。さらに、接合後において、第1の基板2と第2の基板3との間に生じる残留応力を低減することができるので、外部からの衝撃等による前記接合部における剥離を防止することもできる。
陽極接合の際の印加電圧は、特に限定はされないが、200〜2000V程度であるのが好ましく、500〜1000V程度であるのがより好ましい。
また、陽極接合の際の加熱温度も、特に限定はされないが、200〜500℃程度であるのが好ましく、300〜400℃程度であるのがより好ましい。
その他、第1の基板2と第2の基板3との接合方法としては、それらの構成材料等によって、例えば、接着剤による接着、直接接合法等が適宜選択される。
<5> 次に、前記工程<2>と同様にして、図11(d)に示すように、第3の基板4に液体収納部7となる貫通孔41を形成する。
<6> 次に、図11(e)に示すように、液体移送路8と貫通孔41とが連通するように、第2の基板3に第3の基板4を積層して、前記工程<4>と同様にして接合する。
以上のような工程を経て、マイクロアレイ作製用ヘッド1が製造される。
このような製造方法では、3枚の基板をそれぞれ加工し、接合するといった簡易な工程でマイクロアレイ作製用ヘッド1を製造することができる。
また、横断面積漸減部831となる貫通孔を、異方性エッチングや変質領域の形成を併用したエッチング、ブラスト加工により形成するので、排出口21を精密な形状で高密度に形成することができる。したがって、マイクロアレイ10のスポット102を簡易な操作で高密度かつ均一に形成することができる。
また、本実施形態では、3枚の基板を用いてマイクロアレイ作製用ヘッド1を製造する場合について説明したが、2枚または4枚以上の基板を用いて製造してもよいことは言うまでもない。
以上、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法、マイクロアレイ作製用ヘッドおよびマイクロアレイ作製用装置について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法では、1または2以上の任意の目的の工程を追加してもよい。
また、例えば、本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドおよびマイクロアレイ作製用装置の各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
本発明のマイクロアレイ作製用ヘッドを示す縦断面図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドを一部拡大して示す縦断面図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドの平面図である。 マイクロアレイ作製用装置を示す斜視図である。 排出口から液体を送り出す様子を示す縦断面図である。 スポットを形成する様子を示す縦断面図である。 マイクロアレイを示す平面図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法を説明するための図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法を説明するための図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法を説明するための図である。 マイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法を説明するための図である。
符号の説明
1……マイクロアレイ作製用ヘッド 2……第1の基板 21……排出口 24……シリコン基板 241……面 242……貫通孔 243……酸化膜 244……開口部 25……ガラス基板 251……変質領域 252……貫通孔 26……ガラス基板 262……貫通孔 3……第2の基板 31……凹部 4……第3の基板 41……貫通孔 5……球体 6……液体 7……液体収納部 71……供給口 8……液体移送路 81……第1の液体移送路 82……第2の液体移送路 83……第3の液体移送路 831……横断面積漸減部 832……間隙 9……本体部 91……下面 92……上面 10……マイクロアレイ 101……基板 102……スポット 11……マイクロアレイ作製用装置 111……基台 112……ヘッド移動機構 113……駆動部 114……X軸移動機構 114a……キャリッジ 115……Y軸移動機構 116……Z軸移動機構 116a……保持部 116b……支持体 116c……駆動源 117……基板載置部 118……ヘッド載置部 119……前処理部 13……超短パルスレーザ光源 14a、14b……エッチング保護膜 141……開口部 15……ブラスト保護膜 151……開口部

Claims (15)

  1. 液体を排出する排出口と、該排出口で開放し、前記液体を移送する液体移送路と、前記液体移送路内に回転可能に収納され、前記排出口から一部が露出する球体とを、それぞれ複数有するマイクロアレイ作製用ヘッドを製造するマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法であって、
    複数の基板を用意し、これらのうちの1つに、前記排出口となる開口を有する貫通孔を形成するとともに、複数の前記基板のうちの少なくとも1つに、前記液体移送路とするための凹部を形成し、
    次いで、前記開口から一部が露出するように、前記貫通孔内に前記球体を配置した後、前記液体移送路を画成するように、複数の前記基板を積層して接合することを特徴とするマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  2. 2つの基板を用意し、これらのうちのいずれか一方に前記貫通孔を形成し、他方に前記凹部を形成する請求項1に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  3. 前記貫通孔は、その横断面積が前記開口に向かって漸減している請求項1または2に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  4. 前記貫通孔の内面は、円錐台の側面形状または角錐台の側面形状をなしている請求項3に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  5. 前記貫通孔を形成する基板は、シリコンを主材料として構成されるシリコン基板であり、
    前記貫通孔は、異方性エッチングにより形成される請求項3または4に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  6. 前記異方性エッチングは、アルカリエッチング液によるウェットエッチングである請求項5に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  7. 前記シリコン基板は、その面方位が(100)のものである請求項4ないし6のいずれかに記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  8. 前記シリコン基板に接合される基板は、可動イオンを含有するガラスを主材料として構成される可動イオン含有ガラス基板であり、
    前記シリコン基板と前記可動イオン含有ガラス基板とは、陽極接合法により接合される請求項5ないし7のいずれかに記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  9. 前記可動イオンを含有するガラスは、硼珪酸ガラスを主成分とするものである請求項8に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  10. 前記貫通孔を形成する基板は、ガラスを主材料として構成されるガラス基板であり、
    前記貫通孔は、ブラスト加工により形成される請求項3または4に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  11. 前記貫通孔を形成する基板は、ガラスを主材料として構成されるガラス基板であり、
    前記貫通孔は、前記ガラス基板に超短パルスレーザ光源よりレーザ光を照射して変質領域を形成した後、エッチングを施すことにより形成される請求項3または4に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  12. 前記エッチングは、ウェットエッチングである請求項11に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法。
  13. 請求項1ないし12のいずれかに記載のマイクロアレイ作製用ヘッドの製造方法により製造されたことを特徴とするマイクロアレイ作製用ヘッド。
  14. 請求項13に記載のマイクロアレイ作製用ヘッドを備えることを特徴とするマイクロアレイ作製用装置。
  15. 前記マイクロアレイ作製用ヘッドを複数備え、該複数のマイクロアレイ作製用ヘッドが交換可能となっている請求項14に記載のマイクロアレイ作製用装置。
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