JP2010175461A - 反応場を有するデバイス - Google Patents

反応場を有するデバイス Download PDF

Info

Publication number
JP2010175461A
JP2010175461A JP2009020157A JP2009020157A JP2010175461A JP 2010175461 A JP2010175461 A JP 2010175461A JP 2009020157 A JP2009020157 A JP 2009020157A JP 2009020157 A JP2009020157 A JP 2009020157A JP 2010175461 A JP2010175461 A JP 2010175461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
hole
recess
covering
reaction field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009020157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5686954B2 (ja
Inventor
Hitoshi Fukushima
均 福島
Yoshihiko Momose
嘉彦 百瀬
Yukihiro Hanaoka
幸弘 花岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009020157A priority Critical patent/JP5686954B2/ja
Publication of JP2010175461A publication Critical patent/JP2010175461A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5686954B2 publication Critical patent/JP5686954B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)

Abstract

【課題】微少量の液体を用いた計測を行う場合における当該液体の導入を効率よく速やかに行うことが可能な技術を提供すること。
【解決手段】反応場を有するデバイス(1)は、一面側に凹部を有する基板(10)と、貫通孔(16)を有し、当該貫通孔と前記凹部とを重畳させて前記基板の前記一面上に設けられた被覆体(14)と、を備え、前記被覆体は、前記基板の一面と接しない側の面に、前記貫通孔に近いほど液体の接触角が相対的に小さく前記貫通孔から遠いほど前記接触角が相対的に大きい接触角制御領域(22)を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば生物試料などの微量な試料に対して何らかの反応を生じさせるための場(微小反応場)を有するデバイス等に関する。
従来型のELISA(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay)法による抗原抗体反応検出法では2次抗体反応時に抗体に固定化された酵素反応による色素反応によって抗原検出が行われる。その際、抗体反応及び逐次起こる色素発色反応にて効率よい反応が進行することが必要条件となる。色素反応の結果は色素の吸収度を光の透過度変化によって計測する方法が一般的である(例えば、非特許文献1参照)。
ところが、抗原の存在量が極微量である場合における増幅率が不十分となる場合が多く、検出感度に問題を有する。一般的な検体検査では、例えば3mL(ミリリットル)の試薬と20μL(マイクロリットル)の検体とを混合させて、酵素反応に基づく色素反応を誘起させ、反応によって変化する試薬液の吸光度をモニターする。同様の方法にて、特に、非常に微量の検体サンプル(例えば、2nL(ナノリットル)〜200nLの範囲のグルコースを含む液、又はグルコースを含む全血液、血漿、血清など)を扱う場合、試薬液を同様の比率にて反応液として使用する場合、3μLとして検体液と反応させると、液滴上の試薬液の体積が小さいため、空気中に暴露された状態にて、液体の乾燥が急速に起こる。その結果、反応完結に要する時間よりも短時間に液滴が消滅するため、反応色素の吸光度計測ができなくなる。また、微量液滴反応においても、反応を加速するために(特に、酵素反応主体の試薬系では)温度を約37℃に設定することが要求されるが、微量計測用の反応液の設定条件等が大きな技術課題となっていた。このため、液体を効率よく速やかに反応場へ導入する技術が求められていた。なお、このような技術的課題は、生体試料に関する計測に限られるものではなく、同様な計測を行う種々の場面においても共通するものである。
浦山修 他著,「臨床化学検査学」,第2版,医歯薬出版株式会社,2006年1月
本発明に係る具体的態様は、微少量の液体を用いた計測を行う場合における当該液体の導入を効率よく速やかに行うことが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
本発明に係る反応場を有するデバイスは、一面側に凹部を有する基板と、貫通孔を有する被覆体と、を備え、前記被覆体は、前記基板の一面側に、前記貫通孔と前記凹部が重畳するように設けられており、前記被覆体は、前記基板に対向しない側の面において、前記貫通孔に近いほど液体の接触角が小さくなる接触角制御領域を有する、反応場を有するデバイスである。
かかる構成によれば、被覆体の表面上における貫通孔付近の接触角(換言すれば濡れ性)を連続的又は段階的に変化させることにより、被覆体上に滴下された液体が貫通孔に向かって集まりやすくなるので、微少量の液体を凹部内へ効率よく速やかに導入することが可能となる。
好ましくは、前記接触角制御領域は複数のサブ領域を有し、前記複数のサブ領域の各々における液体の接触角が異なる。
それにより、接触角を段階的に変化させることができる。このようなサブ領域とすることで接触角制御領域の形成がより容易になる。
上述した複数のサブ領域は、例えば前記貫通孔の周囲に環状に設けられる。
このようなサブ領域とすることで、貫通孔に向けて液体をより確実に移動させることが可能となる。
好ましくは、前記貫通孔が前記凹部の平面視における略中央に配置される。
それにより、被覆体の機械的強度を保ちやすい。また、被覆体による試料液の蒸発抑制効果が均一になる効果が期待される。
好ましくは、前記凹部の形状が略半球状である。
それにより、反応場としての凹部内における試料液の反応がより均一になることが期待される。
好ましくは、前記基板が透明な基板である。
それにより、凹部内に導入された試料液に光を照射して種々の計測を行うことが容易になる。
また、上記デバイスは前記被覆体の前記基板と向き合う面に設けられた反射膜を更に含んで構成されることも好ましい。この反射膜は、例えば前記凹部と重畳する範囲に設けられることがより好ましい。
それにより、基板が透明な場合には当該基板の裏面側から光を入射させ、この光を金属層によって反射させて得られた反射光を基板の裏面側で検出することができる。従って、光学的な計測が容易になる。
一実施形態の反応場を有するデバイスの構造を示す模式断面図である。 凹部と被覆体の模式的な平面図を示す図である。 被覆体の貫通孔付近を拡大して模式的に示した図である。 図1に示すデバイスへの試料の導入過程を説明するための模式断面図である。 他の態様のデバイスの構成を示す模式的な斜視図である。 デバイスの製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 デバイスの製造方法の一例を説明するための工程断面図である。 反応場を有するデバイスを用いた光学的な計測方法の一例について説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、一実施形態の反応場を有するデバイス(以下、単に「デバイス」という)の構造を示す模式断面図である。図1に示すデバイス1は、一面側に凹部12を有する基板10と、この基板10の一面上に設けられた被覆体14と、を含んで構成されている。
基板10は、例えば、プラスチック基板、石英ガラス基板などの透明基板である。基板10として透明基板を用いることにより、詳細を後述する光学的な計測に都合がよい。基板10の厚さは、例えば0.05mm〜2.5mm程度である。なお、光学的な計測が不要である場合等においては、基板10は不透明なものであってもよく、例えばシリコン基板などの半導体基板を基板10として用いることもできる。
凹部12は、上述したように基板10の一面側に設けられている。この凹部12は、例えばフォトリソグラフィ技術及びエッチング技術を用いて形成される。本実施形態においては、凹部12は略半球状に形成されている。凹部12の径D1は、例えば0.1mm〜5.0mm程度である。この凹部12が、試料(試薬溶液)を導入する微小な反応場として機能する。
被覆体14は、凹部12を覆うようにして基板10の一面上に設けられている。この被覆体14は、例えばプラスチック基板やガラス基板などの小片からなる。また、被覆体14は、凹部12の径よりも小さい径の貫通孔16を有しており、この貫通孔16と凹部12とが重畳した状態となるように設けられている。貫通孔16の径D2は、例えば10μm程度である。この被覆体14は、基板10の一面と接しない側の面に、貫通孔16に近いほど液体の接触角が相対的に小さく貫通孔16から遠いほど接触角が相対的に大きくされた接触角制御領域22を有する。接触角制御領域22の詳細については後述する。
図2は、凹部12と被覆体14の模式的な平面図を示す。図2に示すように、被覆体14は、凹部12の開口部分よりも広い面積を有しており、凹部12を覆って設けられている。図示の例では、被覆体14は矩形状であるが、形状はこれに限定されない。また、本実施形態においては、図2に示すように貫通孔16が凹部12の平面視における略中央に合わせて配置されている。
次に、凹部12と被覆体14の各々の表面の特性について説明する。凹部12の内壁の表面には、この凹部12に導入されるべき試料(試薬溶液)の極性に一致した表面処理が行われる。具体的には、親液性(親水性)反応試薬および検体導入の場合には、凹部12の内壁の表面には親液処理(親水処理)が行われる。すなわち、凹部12を画定する内壁の表面が被覆体14の表面よりも相対的に親液性が高くなるように、凹部12の内壁の表面が改質されるということである。本実施形態では、凹部12の内壁の表面が親液性に改質され、かつ、被覆体14の表面が撥液性に改質されている。親液化処理は、例えばPEG(ポリエチレングリコール)系分子膜剤を用いることによって実現できる。詳細には、アミノ系シラン化反応剤で凹部12の内壁表面を反応させ、その後、NHSエステルにて末端機能化されたPEG系反応剤にて反応させる。それにより、凹部12の内壁の表面の親液性が高くなる。また、撥液化処理は、例えば、フッ素系シラン化剤を用いて被覆体14の表面を改質することによって実現できる。この被覆体14の表面における撥液化処理について以下に詳しく説明する。
図3は、被覆体14の貫通孔16付近を拡大して模式的に示した図である。詳細には、図3(A)は被覆体14の模式平面図、図3(B)は被覆体14の図3(A)に示すb−b線に対応する模式断面図である。図3(A)及び図3(B)に示すように、被覆体14は、その表面(基板10と接しない側の面)に、平面視において貫通孔16に近いほど液体の接触角が相対的に小さく貫通孔16から遠いほど接触角が相対的に大きくされた接触角制御領域22を有する。本実施形態における接触角制御領域22は、貫通孔16を中心として同心円状に設けられた環状のサブ領域22a、22b、22cを有する。複数のサブ領域22a、22b、22cは、それぞれの接触角が異なっている。具体的には、最も内側のサブ領域22aは、接触角(ここでは液体を水とした場合の数値である。以下同様)が80°である。このサブ領域22aの外側に設けられたサブ領域22bは、接触角が100°である。最も外側に設けられたサブ領域22cは、接触角が130°である。各サブ領域22a〜22cの幅は、例えば5μm〜10μm程度である。このような接触角制御領域22の形成方法の一例について簡単に説明する。例えば、飽和アルキルフッ素鎖を含むチオール分子、又はアルキル鎖のみを含むチオール分子を単独、または混合させて使用する。各サブ領域の形成は、マスクを介してのUV照射(例えば波長157nmの紫外線照射)による表面分解反応と、新たな分子膜の作成とを繰り返すことで実現できる。
なお、上述した接触角の数値は一例でありこれらに限定されない。また、サブ領域の数も3つに限定されない。サブ領域の数がより多ければそれだけスムーズな液滴流動効果が期待される。更に、各サブ領域の形状は必ずしも同心円状としなくてもよい。
図4は、図1に示すデバイスへの試料の導入過程を説明するための模式断面図である。図示のように、基板10上の被覆体14に設けられた貫通孔16を介して凹部12に試料液20を導入する。例えば、微少量の試料液20を複数回に分けて貫通孔16に滴下する。微少量の試料液20の滴下には、例えば液滴吐出法(インクジェット法)が適している。微少量とは、例えば液滴の径が貫通孔16の径よりも小さいことをいう。このとき、図示のように試料液20を貫通孔16の中心mからずらした位置に滴下することがより望ましい。例えば、図示のように貫通孔16のエッジ部分に試料液20を滴下するとよい。本実施形態では、被覆体14の表面が撥液性であるため、貫通孔16のエッジ部分に付着した試料液20はすばやく被覆体14の表面から、内壁表面が親液性である凹部12へ入り込む。このように、凹部12と被覆体14の各々の表面エネルギーの差を利用することにより、微量な試料液20をより確実に凹部12へ導入することができる。上述した図3に示したように、被覆体14の表面における液体の接触角が貫通孔に近いほど小さくなるように(すなわち濡れ性が高くなるように)しているので、被覆体14上に滴下された試料液20が貫通孔16に向かって集まりやすくなる。それにより、微少量の液体を凹部内へ効率よく速やかに導入することが可能となる。なお、凹部12内へ導入された試料液に空気が含まれている場合には、基板10を微振動させることによりその空気を除去することが可能である。
図5は、他の態様のデバイスの構成を示す模式的な斜視図である。上述したデバイス1は1つの凹部12、被覆体14及び貫通孔16を有していたのに対して、図5に示すデバイス1aは複数の凹部12とそれに対応する複数の貫通孔16を有している。また、図5に示すデバイス1aでは、各凹部12を覆う被覆体が1つに共通化されている。すなわち本実施形態の被覆体114は、複数の貫通孔16を有し、複数の凹部に渡って設けられている。なお、各凹部12および各貫通孔16に対応して複数の被覆体を設けてもよい。また、図5に示す例のデバイス1aでは、各凹部12および各貫通孔16がマトリクス状に配列されているが、配列状態はこれに限定されない。
次に、本実施形態に係るデバイス1の製造方法について好適な例を説明する。なお、デバイス1aについても同様に製造できる。
図6は、デバイス1の製造方法の一例を説明するための工程断面図である。概略的に説明すると、本実施形態に係るデバイス1は、図6(A)に示すように、凹部12を有する基板10と、貫通孔16を有する被覆体14と、をそれぞれ個別に形成し、その後図6(B)に示すように、基板10と被覆体14とを貼り合わせ、更に被覆体14に撥液化処理を施すことによって製造することができる。以下、いくつかの具体的な態様について説明する。
具体的態様の一つとして樹脂(プラスチック)の射出成形を用いる態様が挙げられる。この場合には、例えば汎用的な樹脂の一つであるポリスチレンを射出成形することにより、図6(A)に示したような、凹部12を有する基板10、貫通孔16を有する被覆体14のそれぞれを形成する。次に、図6(B)に示したように基板10と被覆体14とを貼り合わせる。例えば、基板10の一面上にスピンコート等の方法によってキシレン等の溶剤を均一に塗布する(例えば膜厚1μm程度)。基板10の一面が溶解したら、被覆体14を基板10上に配置し、加圧する。それにより、基板10と被覆体14とが接合(融着)する。溶剤のキシレン等は貫通孔16から蒸発するので、凹部12内に溶剤が残留することはない。なお、樹脂はポリスチレンに限定されず、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、SNP、TPX等も使用可能である。また、基板10と被覆体14とを貼り合わせる方法としては、上記のほか、接着剤を使う方法、摩擦熱を使う方法、超音波融着による方法、振動融着による方法など種々の方法を適宜採用し得る。
また、具体的態様の他の一つとしてガラス基板を用いる態様が挙げられる。この場合には、ガラス基板に対してウェットエッチングを行うことにより、凹部12を有する基板10を形成する(図6(A))。また、他のガラス基板に対してウェットエッチングを行うことにより、貫通孔16を有する被覆体14を形成する(図6(A))。エッチング溶液としては、例えば一水素二フッ化アンモニウム(例えば、濃度5%程度)を用いることができる。このようなエッチング溶液を用いて等方性エッチングを行うことにより、ガラス基板に半球状の凹部12を形成し、また、他のガラス基板に貫通孔16を形成することができる。エッチング速度は、例えば約50nm/分である。次に、基板10と被覆体14とを貼り合わせる(図6(B))。それぞれガラス基板からなる基板10と被覆体14との貼り合わせは、例えば、熱と圧力を加えることによる直接接合によって行うことができる。また、いわゆる水ガラス(ケイ酸ナトリウムの濃度の高い水溶液)などの接着剤を用いて基板10と被覆体14とを貼り合わせてもよい。
また、具体的態様の他の一つとしてガラス基板と半導体基板(シリコン基板)とを組み合わせて用いる態様が挙げられる。この場合には、凹部12を有する基板10については、上記と同様にガラス基板に対してウェットエッチングを行うことによって形成する(図6(A))。また、貫通孔16を有する被覆体14については、シリコン基板等の半導体基板をエッチングすることによって形成する(図6(A))。その後、ガラス基板からなる基板10と半導体基板からなる被覆体14とを貼り合わせる(図6(B))。ここでは、例えば陽極接合によって基板10と被覆体14とを貼り合わせることができる。
図7は、デバイス1の製造方法の他の一例を説明するための工程断面図である。以下、この態様について詳細に説明する。
図7(A)に示すように、ガラス基板に対してエッチングを行うことにより、凹部12を有する基板10を形成する。具体的な条件は上記と同様である。次いで、図7(B)に示すように、基板10の凹部12に樹脂等からなる犠牲層(犠牲材)22を埋設する。このとき、図示のように基板10の一面が平坦となるように犠牲層22を形成する。
次に、図7(C)に示すように、基板10の一面上に樹脂等からなる層24を形成する。層24の形成は、例えばスピンコート法によって行うことができる。次いで、この層24に対してエッチングを行うことにより、不要部分を除去する。これにより、貫通孔16を有する被覆体14が基板10の一面上に形成される(図7(D))。
次に、プラズマエッチング等の方法によって、基板10の凹部12内に埋設されていた犠牲層22を除去する。それにより、図7(E)に示すように、本実施形態に係るデバイス1が完成する。
以上のような本実施形態によれば、被覆体14の表面上における貫通孔16付近の接触角(換言すれば濡れ性)を変化させることにより、被覆体14上に滴下された液体が貫通孔16に向かって集まりやすくなるので、微少量の液体を凹部内へ効率よく速やかに導入することが可能となる。
また、凹部12に重畳して設けられた被覆体14により、凹部12の開口部分がある程度塞がれた状態となるので、凹部12による反応場の体積を確保しつつ、この凹部12に導入される試料20の蒸発を抑制することができる。
また、凹部12の内壁表面と被覆体14の表面のそれぞれを表面改質することによって表面エネルギーの差を設けているので、凹部12上に被覆体14を設けたことによって試料液の導入口が狭小になるにも関わらず、試料液の導入が困難となることがない。
次に、変形実施の一態様について説明する。以下に説明する態様は、試料液に対して光学的な手法による計測を行うのに特に適している。
図8は、変形実施例に係るデバイスの構成とその使用態様について説明する模式的な断面図である。図8に示すデバイス1bの基本的な構成は上記した実施形態に係るデバイス1と同様である(図1等参照)。両者に共通する構成には同符号を付した上で当該構成の詳細な説明は省略する。
図8に示すデバイス1bは、被覆体14の裏面(凹部12と向き合う面)に反射膜15が設けられている。この反射膜15は、凹部12の少なくとも一部と重畳して配置される。また、反射膜15は、被覆体14の裏面であって、被覆体14と基板10との貼り合わせに支障がない範囲に形成される。この反射膜15は、例えば金などの金属からなる膜である。このような反射膜15を有するデバイス1bの製造方法は基本的に上述した実施形態(図6参照)と同様である。具体的には、被覆体14となるべき基板等の一面の所定位置に金属膜を形成し、これを適宜エッチングする等によって整形することにより、予め反射膜15を形成しておけばよい。
次にデバイス1bの使用態様の一例について説明する。図8に示すように、基板10の裏面側から、凹部12内の試料液20に向けて光を入射させる。図示のように、入射光が基板10の裏面に対して斜めに入射し、被覆体14の反射膜15によって反射する。この反射光は、図示のようにCCD等からなる測定光収集32に集まる。この測定光収集板32に集まった光(反射光)の強度等を光検出装置30によって検出する。それにより、凹部12内の試料液20の変化を計測できる。例えば、酵素反応を利用した色素反応をモニターすることができる。このとき、複数の光源を用意してそれぞれから光を入射させることにより、検出情報が増幅されるので、高感度の検出が可能となる。反応性試薬としては、例えば血糖値検査試薬が使用される。この試薬中、グルコースオキシダーゼ、過酸化脱水素酵素、及び4−アミノアンチピリン(色素前駆体)が存在し、血清中に含まれる血糖(グルコース)と反応して発色する。この試薬及び血清を、例えば上記した必要量にて使用して凹部12内に導入することにより、高感度検出が可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態の内容に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。例えば、上述した実施形態においては、本発明に係る反応場を有するデバイスの典型的な適用例として生体試料を扱うためのセンサー(いわゆるバイオセンサー)を例示していたが、本発明の適用範囲はこれに限定されるものではない。
1…反応場を有するデバイス、10…基板、12…凹部、14…被覆体、15…反射膜、16…貫通孔、20…試料液、22…接触角制御領域、22a、22b、22c…サブ領域

Claims (8)

  1. 一面側に凹部を有する基板と、
    貫通孔を有する被覆体と、
    を備え、
    前記被覆体は、前記基板の一面側に、前記貫通孔と前記凹部が重畳するように設けられており、
    前記被覆体は、前記基板に対向しない側の面において、前記貫通孔に近いほど液体の接触角が小さくなる接触角制御領域を有する、反応場を有するデバイス。
  2. 前記接触角制御領域は複数のサブ領域を有し、前記複数のサブ領域の各々における前記液体の接触角が異なる、請求項1に記載の反応場を有するデバイス。
  3. 前記複数のサブ領域は、前記貫通孔の周囲に環状に設けられている、請求項2に記載の反応場を有するデバイス。
  4. 前記貫通孔が前記凹部の平面視における略中央に配置された、請求項1乃至3の何れか1項に記載の反応場を有するデバイス。
  5. 前記凹部が略半球状である、請求項1乃至4の何れか1項に記載の反応場を有するデバイス。
  6. 前記基板が透明な基板である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の反応場を有するデバイス。
  7. 前記被覆体の前記基板と向き合う面に設けられた反射膜、を更に含む、請求項1乃至6の何れか1項に記載の反応場を有するデバイス。
  8. 前記反射膜は、前記凹部と重畳する範囲に設けられる、請求項7に記載の反応場を有するデバイス。
JP2009020157A 2009-01-30 2009-01-30 デバイス Expired - Fee Related JP5686954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009020157A JP5686954B2 (ja) 2009-01-30 2009-01-30 デバイス

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009020157A JP5686954B2 (ja) 2009-01-30 2009-01-30 デバイス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010175461A true JP2010175461A (ja) 2010-08-12
JP5686954B2 JP5686954B2 (ja) 2015-03-18

Family

ID=42706572

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009020157A Expired - Fee Related JP5686954B2 (ja) 2009-01-30 2009-01-30 デバイス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5686954B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187453A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 凸版印刷株式会社 マイクロプレート及びその製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002303626A (ja) * 2001-04-04 2002-10-18 Shimadzu Corp Dnaマイクロアレイ
JP2006184010A (ja) * 2004-12-24 2006-07-13 Kobe Steel Ltd マイクロ流体デバイス及びその製造方法、並びにこのマイクロ流体デバイスを備えた化学分析装置
JP2007155645A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toppan Printing Co Ltd 試薬用容器
WO2007110124A1 (de) * 2006-03-27 2007-10-04 Advalytix Ag Verfahren zur charakterisierung von nukleinsäuren in einer mischprobe
WO2008066049A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Kyushu Institute Of Technology Dispositif de distribution de liquide en microvolume

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002303626A (ja) * 2001-04-04 2002-10-18 Shimadzu Corp Dnaマイクロアレイ
JP2006184010A (ja) * 2004-12-24 2006-07-13 Kobe Steel Ltd マイクロ流体デバイス及びその製造方法、並びにこのマイクロ流体デバイスを備えた化学分析装置
JP2007155645A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toppan Printing Co Ltd 試薬用容器
WO2007110124A1 (de) * 2006-03-27 2007-10-04 Advalytix Ag Verfahren zur charakterisierung von nukleinsäuren in einer mischprobe
WO2008066049A1 (fr) * 2006-11-27 2008-06-05 Kyushu Institute Of Technology Dispositif de distribution de liquide en microvolume

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017187453A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 凸版印刷株式会社 マイクロプレート及びその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5686954B2 (ja) 2015-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Akyazi et al. Review on microfluidic paper-based analytical devices towards commercialisation
US10989685B2 (en) Method of using biochip with biosensors
US9616617B2 (en) Scalable biochip and method for making
US20110027873A1 (en) Micro-nano fluidic biochip for assaying biological sample
US20100061892A1 (en) Microfluidic device having an array of spots
JP2010534831A (ja) 微細流路型センサー複合構造物
JP2010133921A (ja) 一回用診断キット
JPWO2005022169A1 (ja) チップ
JP2004077305A (ja) 検出装置
WO2016159068A1 (ja) マイクロウェルアレイ及びその製造方法、マイクロ流体デバイス、マイクロウェルアレイのウェル内に水性液体を封入する方法及び水性液体の分析方法
US20210094033A1 (en) A microfluidic detection device with immobilized biochemical assays, fabrication of same and method of analysing a fluid sample
WO2017031393A1 (en) Patterned plasmonic nanoparticle arrays for multiplexed, microfluidic biosensing assays
JP2013156070A (ja) 検出容器およびそれを使用する試料検出方法
JP6128733B2 (ja) 発光検出デバイスおよびその製造方法
JP5994116B2 (ja) 回転式分析チップおよび測定システム
JP5686954B2 (ja) デバイス
JP2009092405A (ja) 標的物質検出用素子、それを用いた標的物質検出装置、キット及び検出方法
KR100811532B1 (ko) 면역반응용 마이크로 바이오칩과 이의 제조방법 및 이를이용한 면역반응 여부를 검출하는 방법
JP2008232806A (ja) 光学素子の製造方法
JP4591963B2 (ja) 近接場光学センサ用ナノ流路およびその作製方法
JP5892197B2 (ja) 反応場を有するデバイスおよびセンサー
JP5564800B2 (ja) 反応場を有するデバイス
JP2007057378A (ja) マイクロチップ、及びマイクロチップを用いた分析方法
JP2010151525A (ja) 反応場を有するデバイス
JP2009109272A (ja) 光学測定用キュベットを有するマイクロチップおよびその使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121119

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121121

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130116

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131029

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20131106

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140207

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5686954

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees