JP2013156070A - 検出容器およびそれを使用する試料検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】検出容器のほぼ全ての試料保持部において、試料検出のために十分な量の試料処理液が確実に保持される検出容器および試料検出方法を提供する。
【解決手段】試料保持部の下流側、すなわち試料排出部側のマイクロ流路に2つの折り返し部を設けた検出容器とする。また、当該検出容器を使用する検出方法によって、試料の検出を行う。
【選択図】図1
【解決手段】試料保持部の下流側、すなわち試料排出部側のマイクロ流路に2つの折り返し部を設けた検出容器とする。また、当該検出容器を使用する検出方法によって、試料の検出を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、定性、定量反応あるいは物性測定等によって、各種の微量試料を検出するための検出容器およびそれを使用した試料検出方法に関する。
微量試料の一例である生物学的試料を分析または検出する技術として、特許文献1は、マイクロ流路および試料検出部であるマイクロチャンバーを複数有する、マイクロウェルアレイと称されるディスク状のマイクロ反応容器について記載している。また、非特許文献1は、免疫学的検定法において、抗体をマイクロビーズに固定し、該マイクロビーズを効率よく試料保持部に保持できるように、マイクロ流路および検出部である試料保持部の形状を所定の形として抗原抗体反応を行う技術を紹介している。
N.Matsunaga、S.Furutani、I.Kubo、「CENTRIFUGAL FLOW DEVICE FOR HIGH−THROUGHPUT DETECTION OF CANCER MARKER CEA」、ECS Transsactions、2008年、16(11)、p.123−128
微量試料、例えば微粒子状の試料を検出する場合、微粒子状試料を試料保持部に導入した後に、洗浄液および反応液や検出液等のいわゆる試料処理液を複数回入れ替える(置換する)必要が生じる場合がある。このような場合、マイクロ流路中の流路と試料保持部が特許文献1に記載されている様な配置関係であると、複数回の試料処理液の置換により、微粒子状試料が試料保持部から排出されて検出が不能になるという問題がある。
この問題を解決するため、つまり、微量試料である抗体が固定されたマイクロビーズを試料保持部に保持するために、非特許文献1では該試料保持部から先の流路の高さをマイクロビーズの直径以下にする技術が使用されている。しかし、非特許文献1に開示されているマイクロ流路は、微量試料を試料保持部に保持できるものの、試料処理液を全ての試料保持部に確実に留めることが不十分であった。
非特許文献1に記載されている検査ディスク(検出容器)には、複数のマイクロ流路が形成されており、各試料注入部から注入された処理液が、各マイクロ流路の試料保持部に遠心力等によって送液される。このとき、処理液は試料注入部から試料排出部まで、ほぼ抵抗なく滑らかに流れるため、全ての試料保持部に十分な量の当該処理液を保持させることが極めて困難であり、検出部として機能しない試料保持部の割合が多いという問題があった。
上記問題点を解決すべく、本発明の課題は、ほぼ全ての試料保持部において、試料検出のために十分な量の試料処理液が確実に保持される検出容器および試料検出方法を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、試料保持部の下流側、すなわち試料排出部側のマイクロ流路に折り返し部を設けた検出容器、および当該検出容器を使用した試料検出方法を開発し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の検出容器は、2枚のプレートが貼り合わされた板状の試料測定用の容器であって、試料注入部と、該試料注入部に接続し、前記2枚のプレート間に配置されるマイクロ流路と、該マイクロ流路の途中に配置される試料保持部と、前記マイクロ流路の、前記試料注入部との接続端部とは反対の端部に接続して配置される試料排出部と、を備え、前記試料保持部と前記試料排出部との間に、前記マイクロ流路が、一旦前記試料注入部側に折り返す第1の折り返し部、つづいて前記試料排出部側に折り返す第2の折り返し部を有することにより、当該第1および第2の折り返し部が存在する部分の前記マイクロ流路の形状がS字様形状であることを特徴とする。
このとき、当該S字は、滑らかな形状であっても、クランクが連続した角部を有する形状、すなわち逆「コ」の字と「コ」の字が連続したような形状であっても、どちらでもよい。
好ましくは、前記第2の折り返し部と前記試料注入部との直線距離は、前記試料保持部の出口部と前記試料注入部との直線距離よりも短いことを特徴とする。ここで、出口部とは、前記試料保持部と、前記第1および第2の折り返し部が形成される側のマイクロ流路との接続部をいうものとする。
また、前記板状の試料測定用の容器はディスク状容器であり、前記試料注入部は前記ディスク状容器の中央部側の領域に配置され、前記試料排出部は、前記ディスク状容器の外周部の領域に配置されることが好ましい。さらに、前記ディスク状容器が、前記試料保持部、前記第1の折り返し部および第2の折り返し部を有する前記マイクロ流路を複数備え、該複数の前記マイクロ流路の各々に1つずつ前記試料注入部および前記試料排出部が接続され、該複数の前記マイクロ流路は、放射状に回転対称で配置されることがより好ましい。
また、本発明の試料検出方法は、試料注入部、試料保持部が配置されるマイクロ流路、および試料排出部を有する本発明の検出容器を使用し、前記試料注入部に、検査試料を含有する試料液を注入する工程と、該試料液を前記試料排出部の方向に向けて送液する工程と、前記検査試料を前記試料保持部に保持すると共に、前記マイクロ流路に前記試料液を満たす工程と、前記試料液とは成分が異なる試料処理液を前記試料注入部から注入して送液し、前記マイクロ流路内を該試料処理液で置換する工程と、前記試料保持部に保持された前記検査試料に前記試料処理液を作用させる工程と、該作用による応答を捕捉する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の検出容器および試料検出方法によれば、検出容器中のほぼ全ての試料保持部において、試料検出のために十分な量の試料処理液が確実に保持され、よって、ほぼ全ての試料保持部において有効な試料測定(検出反応等)が可能となる。すなわち、1つの検出容器を用いて同時に、非常に高効率な試料検出(試料測定)を実施できるという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の検出容器の一実施形態を示す図であり、ディスク状プレートに本発明の特徴的なマイクロ流路1が複数本、回転対称に配置されている。図1はマイクロ流路が24本の場合の例示である。試料液は、ディスクの中央部側に配置された試料注入部2aまたは2bから注入され、ディスク外周部の試料排出部7に向かって送液される。なお、本実施形態では、試料注入部が2aおよび2bの2つある場合を示しているが、試料注入部は2aのみの1つであってもよい。なお、試料液とは、測定(検出)試料を試料保持部3に移送するための、測定試料を含む液を指すものとする。
なお、図1では第1および第2の折り返し部が滑らかなS字様形状として描かれているが、クランクが連続した角部を有するS字様形状でもよく、図1はこれらの代表として、概略図を記載しているものである。
試料の測定(検出)に当たっては、試料保持部3に保持した試料を処理したり、洗浄したりするため、試料処理液や洗浄液を複数回にわたって試料保持部3に送液する必要がある。このとき、これらの試料処理液等は試料液とは別の試料注入部から送液する方が都合のよい場合があるため、試料注入部は2つあるほうが好ましい。
マイクロ流路1および試料保持部3は、貼り合わされたディスク状プレートの内部、すなわち、2枚のプレート間に形成されており、試料注入部2および検出容器10の外周部に配置される試料排出部7で大気に開放されている。なお、図1ではマイクロ流路1、試料注入部2および試料保持部3が黒く塗りつぶされて描かれているが、多数の本発明のマイクロ流路を描くための便法であり、実際には図2に示すように試料液等が流動および保持される空間を有している。
測定試料は、試料液として試料注入部2に注入された後、例えば遠心力等によって試料保持部3へ送液され、試料が試料保持部3で保持され、試料搬送の役割を果たした液の大部分は、下流側のマイクロ流路1bの折り返し部を経由して試料排出部7から排出される。ここで、下流側とは試料排出部7側のことを指し、したがって、試料注入部2側は上流側であり、マイクロ流路1aは上流側のマイクロ流路である。
以後、試料液中の試料搬送の役割を果たす液を、試料搬送液と称することとする。この試料搬送液は、上記のようにその大部分は試料排出部7から排出されるが、下流側マイクロ流路1bに折り返し部が存在することにより、試料保持部3および当該折り返し部に、その一部が保持される。
以上のようにして試料を試料保持部3に保持した後、試料測定のための試料処理液が試料注入部2から同様にして送液され、試料保持部3に留まっている試料搬送液を当該処理液で置換する。試料処理液は、化学反応による変性や発光等させるための処理液であり、複数の試料処理液を使用することもある。また、2段階以上の反応等を行う場合などにおいては、必要に応じて洗浄液を送液することもある。
続いて、下流側のマイクロ流路1bに形成される折り返し部について図2により詳しく説明する。図2は、本発明に係る検出容器の特徴部である、試料保持部3、第1の折り返し部5および第2の折り返し部6の配置関係を概略的に示す図である。下流側のマイクロ流路1bは、第1の折り返し部5で一旦試料注入部2側に折り返し、第2の折り返し部6で再び試料排出部7側に折り返す構造となっている。すなわち、当該2つの折り返し部でS字様形状を描くように下流側のマイクロ流路1bが形成されている。
試料保持部3の出口(下流側マイクロ流路1bとの接続部)から第1の折り返し部5までの距離は、0.2〜2mmが好ましい。試料液等の送液効率と、試料処理液等の試料保持部3への保持性とのバランスがよいからである。ここで、上記距離は、図4に示した距離(長さ)xのことをいうものとする。図4は、試料保持部3および2つの折り返し部5,6の部分を拡大した図である。
第2の折り返し部6と試料注入部2との直線距離L1は、試料保持部3の出口部Pと前記試料注入部2との直線距離L2よりも短いことが好ましい。L1は、試料保持部3の中心部Qと前記試料注入部2との直線距離L3よりも短いことがより好ましい。試料測定に必要な有効量の試料処理液等を試料保持部3へ確実に保持できるからである。ここで、L1、L2およびL3は、図3に示した距離を、出口部Pおよび中心部Qは図3に示した点をいうものとする。また、L1の第2の折り返し部6側の起点は、図3に示すように当該第2の折り返し部6の中央部である。なお、試料注入部が2つ存在す場合の、起点とする試料注入部は、図3に示すように試料注入部2aとする。
さらに好ましくは、第2の折り返し部6の位置は、図4に示すyの距離(長さ)が、0.2〜2mmとなる位置であることが好ましい。十分な量の試料処理液等を試料保持部3へ確実に保持できるからである。
S字様形状の、2つの折り返し部は、Rを有する曲線状の折り返しであっても、複数の角部を有するような折り返しであってもよい。例えば、図5に示すように2箇所の直角部を有し、「コ」の字または逆「コ」の字状に折り返していてもよい。あるいは、鈍角が連続した多角形の一部のような形状であってもよい。
なお、図2のマイクロ流路1cは、試料注入部が2つある場合において、試料注入部2bに接続し、マイクロ流路1aに合流するマイクロ流路である。
第2の折り返し部6には、図2等に示すように空気流入部4が接続されていることが好ましい。空気流入部4は試料注入部2と同様、大気に開放されている。空気流入部4がこのように配置されていることにより、送液を終了するため遠心力が取り除かれた後、毛細管力によって液が不必要に試料排出部7から排出されてしまうことを防止することができる。すなわち、送液力がリリースされたとき、第2の折り返し部6から先の部分に存在する液のみが排出され、試料保持部3に保持されている試料液や試料処理液等が毛細管力によって排出されることを防ぐことができる。
以上説明したように、本発明の検出容器は、2つの折り返し部を有するマイクロ流路を有し、当該折り返し部の形状および試料保持部との配置関係が上記したような特別な特徴を有している。それによって、検出容器中のほぼ全ての試料保持部において、試料検出のために十分な量の試料処理液が確実に保持され、非常に高効率な試料検出(試料測定)を実施できるという顕著な効果を奏する。特に、試料量が極わずかしか確保できない微量試料の定性および定量に優れた効果を発揮する。なお、マイクロ流路および試料保持部(試料検出部)は微小であるので、微細試料の検出に好適である。
これに反して、図6に示すような、従来技術による検出容器20では、試料処理液等は試料注入部22から試料排出部27まで、ほぼ抵抗なく滑らかに流れるため、全ての試料保持部23に十分な量の当該処理液等を保持させることが困難である。マイクロ流路21が、全行程でほぼ試料排出部側方向に向かっているため、送液のための遠心力等をリリースしたとき、試料自体は試料保持部23に保持されても試料搬送液や試料処理液は、慣性力によって試料排出部から排出されてしまう。
したがって、遠心力をリリースするとき,非常に繊細な制御が必要であり、また、そのように制御しても、試料処理液を全ての試料保持部に確実に留めることが極めて困難である。検出容器の重心の極わずかなズレにより、複数あるマイクロ流路ごとの遠心力等による送液力に違いが出てくるからである。
以下、図1の検出容器10を例として、本発明の検出容器、およびそれを使用した微量試料の検出方法についてさらに具体的に説明する。
まず、検出容器10の素材としては、熱可塑性樹脂若しくは熱硬化性樹脂等の高分子材料、セラミックス、ガラス、シリコン又は金属等の任意の素材が使用できる。密閉性、微細加工性の点でガラス、シリコン、高分子材料、又はこれらの組み合わせが好ましい。高分子材料としては、例えばポリジメチルシロキサン(PDMS)等のシロキサン類を使用することができる。なお、検出容器10は、試料保持部3およびマイクロ流路1の状況を肉眼的または光学的に観察するために、少なくとも片面が透明となるように構成されることが好ましい。すなわち、全て透明素材を使用するか、ディスク状の透明素材と不透明素材を張り合わせて作製する方法を選択することが好適である。
本発明の実施形態においては、試料液および試料処理液等は、試料注入部2に注入された後、ディスク状の検出容器10を回転させて遠心力により送液されることが好ましい。微量試料を効率よく均等に試料保持部3に捕捉・保持させることができ、作業時間も短くて済むからである。したがって、検出容器10は薄い円盤状であることが好ましいが、円盤状(ディスク状)に限定されるわけではなく、上面視、三角形、四角形(例えば正方形)、正六角形、正八角形等の多角形の薄い板状であってもよい。
図1の検出容器10は、24本の独立したマイクロ流路を有する例であるが、マイクロ流路は検出容器に1〜23本であっても、24本より多くてもよい。1つの検出容器で、多数のサンプルを同時に分析したり、あるいは、条件を変化させた一連の試料液、あるいは試料処理液を調製して分析したりすることができる点で、複数の独立したマイクロ流路を有することが好ましい。
また、出来るだけ多くの流路を形成するために、複数の独立したマイクロ流路は、対称的あるいは均等的な位置(または配置)関係で該検出容器中に形成されるのが好ましい。例えば、検出容器10のようにディスク状検出容器の中心点に対して点対称または回転対称に、試料注入部も含めて配置されることが好ましい。回転対称の場合、マイクロ流路の本数によりその回数が決められる。例えば、分岐マイクロ流路が4本配置される場合、4回回転対称に配置されるのが好ましい。
なお、図1では、試料排出部7は検出容器10の外周側面に配置される形態であるが、外周の上面にマイクロ流路1bと接続する試料排出部を設けて、試料液等が当該試料排出部に排出されるようにしてもよい。
検出容器10を使用して微量試料を検出する方法の例は、例えば、次の通りである。まず、試料を含有する試料液を試料注入部2aに注入し、検出容器10を回転用のステージに設置する。または、検出容器10をステージに設置してから試料液を注入してもよい。なお、試料としてはマイクロビーズに化学物質を担持させた微細試料、細胞あるいはウィルス等を例示でき、試料は試料液中で懸濁または分散している。なお、細胞等は、そのままでも、またはマイクロビーズ等の極微小担体に担持してもよい。
つづいて、検出容器10を数百回転〜数千回転で、数秒〜1分間程度回転させて試料を含有する試料液を遠心力により送液する。当該回転は、例えば、再生のためにCDを回転させる要領、あるいは半導体製造工程でのスピンコートの要領であり、回転装置としては、例えばスピンコーターやそれに類似した装置を使用することができる。当該回転操作により、試料を含有する試料液が送液され、試料保持部3に試料と試料搬送液が保持される。なお、試料保持部3に入りきらない試料搬送液は、第1の折り返し部5および第2の折り返し部6を有するマイクロ流路1bを通過して試料排出部7から排出される。
試料を試料保持部3に留めるために、次のような方法をとることができる。すなわち、図7に示したように、マイクロ流路1bの深さ(高さ)を、マイクロ流路1aや試料保持部3の深さと比較して非常に小さく形成する。これにより、試料保持部3からマイクロ流路1bへの接続部で段差が形成されるため、当該段差によって試料8は保持されて、試料搬送液のみがマイクロ流路1bへと流れていく。
第1の折り返し部5および第2の折り返し部6が形成されていることにより、試料搬送液は、その全てが試料排出部7から流出するわけではなく、試料保持部3および2つの折り返し部の間のマイクロ流路内に留まる。空気流入部4が形成されていれば、上記した毛細管力の影響を排除できるので、より確実に試料搬送液が当該箇所に留まることとなる。
試料搬送液およびその他の溶液が、試料保持部3に確実に留まる理由については後述するが、本発明の検出容器では、当該2つの折り返し部の存在により、3000−5000rpm程度の回転による遠心力を継続しても、必要な液量を試料保持部3内に留まらせ続けることが可能である。
試料保持部3に保持された試料8を洗浄する必要がある場合は、洗浄液を試料注入部2aまたは2bから同様に送液して、試料保持部3の試料搬送液を洗浄液で置換すると共に試料8を洗浄する。洗浄液の送液回数(置換回数)は、それぞれの検出(測定)ごとに必要な洗浄度を達成するように適宜決定すればよい。
所望の洗浄が完了したら、試料8を検出するための反応液等の試料処理液を、試料注入部2aまたは2bに注入して、上記と同様に送液する。このとき、必要に応じて試料処理液についても数回送液する場合もあり得る。これにより、試料保持部3の洗浄液が試料処理液で置換されると共に、試料処理液が試料8に作用し、当該試料処理液と試料8の組み合わせに特有の応答が得られる。
また、試料と試料処理液とで反応を行った場合、未反応物を除くために反応後に洗浄液を送液する場合もある。あるいは、残存する試料処理液が発光等の試料検出の障害となる場合なども洗浄液で洗浄する。
なお、極微量の試料が試料注入部2aやマイクロ流路1aに付着している場合が考えられるので、試料処理液は試料注入部2bに注入してマイクロ流路1c経由で送液する方が好ましい。マイクロ流路1a内で試料と処理液との反応が起こり、試料保持部3での反応等の定量的検出に悪影響を及ぼす可能性もあるからである。
なお、洗浄液での洗浄操作が行われる場合を説明したが、当然、当該洗浄操作が不要の場合もあり得る。なお、洗浄液および試料処理液での置換の程度は、各検出反応等によって異なるので、要求される条件を満足するように洗浄液および試料処理液の送液回数を決定すればよい。
それぞれの検出に特有の応答を捕捉することによって、目的とする試料8の検出ができ、定性あるいは定量が可能となる。当該応答としては、例えば、試料8特有の蛍光発光などがあり、その捕捉としては、例えば、蛍光顕微鏡での観察、カメラ撮影およびコンピュータによる記録、解析等が挙げられる。以上の方法によって、試料8の正確な検出を効率よくかつ簡便に実施することができる。
上記した、検出容器10を例示しての検出方法の最大の特徴を図2および図3で説明すると次のようになる。すなわち、その特徴は、下流側のマイクロ流路1bが2つの折り返し部5,6を有することにより、送液力の精緻な制御を必要とせず、各液を確実に試料保持部3に保持できる点にある。特に、反応等に必要な量の試料処理液を、検出部である試料保持部3に容易に留まらせることができる点が最大の特徴である。
図6に示すような従来の検出容器20においては、送液力を制御したとしても、反応等に必要な量の試料処理液を試料保持部23に保持できず、不安定な検出反応により、貴重な微量試料を損失する場合が少なくなかった。本発明の実施形態に係る検出容器では、この損失を大幅に低減することができる。
図1に示すような複数のマイクロ流路を有する検出容器10においては、特に、この特徴は非常に大きな利点である。特定の要因を変動させ、他は同一条件で測定するような場合において、損失がほとんどないため、信頼性の高い解析データを得ることができるからである。
次に、本発明に係るマイクロ流路によって、試料処理液等が確実に試料保持部に保持される理由について図2を例にして説明する。試料処理液を遠心力によって送液した場合、試料保持部3の容積以上の過剰な部分は試料排出部7から排出される。液量が減少し、試料保持部3と2つの折り返し部5,6間のマイクロ流路内を合わせた容積量程度となったとき、試料保持部3側の液面と第2の折り返し部6側の液面とが、検出容器10の中心から等距離となる点が発生する。このとき、第1の折り返し部5を境に、力の方向が逆となるように遠心力が働いて釣り合い、試料処理液のそれ以上の流出が止まるわけである。
この力の釣り合いを利用して、試料測定に必要な有効量の試料処理液を試料保持部3へ確実に保持するために、第2の折り返し部6と試料注入部2aとの直線距離L1は、図3aに示したように試料保持部3の出口部Pと試料注入部2aとの直線距離L2よりも短いことが好ましい。試料注入部2aを起点としたのは、試料注入部は検出容器10の中心のほぼ延長上にあるからである。また、出口部Pを基準とした理由は、試料保持部3の容積は安全率を見積もって決められており、必ずしも試料保持部3内全てが試料処理液で満たされる必要は無いからである。
試料保持部3内に多くの試料処理液が存在することが好ましいので、L1は、試料保持部3の中心部Qと前記試料注入部2aとの直線距離L3よりも短いことがより好ましい。さらに好ましくは、第2の折り返し部6の位置は、図4に示すyの距離(長さ)が、0.2〜2mmとなる位置であることが好ましい。試料処理液等で試料保持部3をほぼ満たすことができるからである。
以上本発明に係る検出方法について、図1の検出容器10を例にとって説明したが、検出容器としては、検出容器10の形態のものに限られるわけではなく、試料注入部2が1つのものであっても、2つの折り返し部が、図5に示す形状のものであってもよい。また、検出容器の外観もディスク状に限られることなく、上記した多角形状であってもよい。
これらの他の形態の検出容器での検出方法は、検出容器10で例示した方法を同様に適用することができる。なお、上記検出容器10を使用した検出方法の説明では、回転による遠心力を利用する方法を説明したが、検出容器の形態によっては、遠心力の代わりに、例えば、重力を利用してもよい。または、試料液もしくは試料処理液等の注入時にマイクロピペット等を使用して圧縮力を加える方法によってもよい。操作の簡便さ、処理操作の均質性および短時間での操作が可能な点等において、上記回転の遠心力を利用することが好ましい。
マイクロ流路1は検出容器に1本(1組)であってもよい。しかし、効率の点では図1のように複数本形成されていることが好ましい。また、マイクロ流路1を形成可能な上限は、検出容器の大きさ、例えば、ディスク状プレート型の場合はその直径によっても影響されるので、一概には決められない。実用的には、50本以下程度である。ディスク状の検出容器としての実用的な大きさが、数cm〜数10cm、好ましくは5cm〜30cm程度であるからである。
つづいて、マイクロ流路1、試料注入部2、試料保持部3および空気流入部4等の概略の大きさについて、図2および図7を参照しながら説明する。まず、試料注入部2aの開口部の面積は、試料液等の供給のし易さの点で、0.5〜10mm2が好ましい。この場合、試料注入部2aの容積は0.5〜15mm3程度となる。試料注入部2bおよび空気流入部4もほぼ同程度の大きさである。
上流側のマイクロ流路1aおよび1cは、その幅が50〜250μmであり、深さ(高さ)が30〜150μmである。または、該マイクロ流路の断面が円形である場合は、その直径が30〜200μmである。あるいは、その断面は、その断面積が同程度の楕円形状であってもよい。ただし、試料が通過できる大きさでなければならないので、試料の大きさを勘案して前記範囲内で決定する。
一方、下流側のマイクロ流路1bは、図7に示すように、幅はマイクロ流路1aとほぼ同じであるが、試料の流出を防止するためにその深さ(高さ)はかなり小さいものとする。すなわち、その幅は50〜250μmであり、深さは5〜16μmである。ただし、試料8が試料保持部3で留まり、マイクロ流路1bへ流出しない必要があるため、試料の大きさを勘案して前記範囲内でその深さを決定する。
試料保持部3は、その幅がマイクロ流路1の幅の1.5〜5倍程度であり、その長さは100〜3000μmが好ましい。また、その深さは、図7bに示すようにマイクロ流路1aの深さと同程度であることが好ましい。十分な量の試料処理液を保持することができ、検出反応を確実に実施できるからである。
試料保持部3の出口部から、第2折り返し部6で折り返した後のマイクロ流路1bに垂線をおろしたとき、その垂線の長さが、0.8〜5mm程度となるように折り返し部を形成することが好ましい。加工性および複数のマイクロ流路を配置するためのコンパクト性の点を考慮してのことである。
次に、上記した本発明に係る検出容器の製造方法について説明する。例えば、各マイクロ流路と試料保持部のパターンを有する上記した材質のシート又はプレートと、試料注入部を有する平坦なシート又はプレートとを貼り合わせることにより製造することができる。また、該試料注入部は、各流路と試料保持部のパターンを有するシート又はプレートに形成されていてもよい。あるいは、各マイクロ流路、試料保持部および試料注入部のパターンが、2枚のシート又はプレートに分割して作製されたもの(例えば略面対称の形)を、貼り合わせて検出容器を製造してもよい。光学的な観察及び解析に適する点で、該検出容器の厚さは1mm〜3mmが好ましい。
これらの各マイクロ流路と試料保持部等のパターンを有するシートは、金型でのプレスによって、または金型に熱可塑性樹脂等の流動性の素材を流し込むことで作製することができる。あるいは、厚膜のリソグラフィーにより凸型のパターンを形成し、該パターン上に熱可塑性樹脂等の流動性の素材を流し込んで作製してもよく、シート又はプレートに直接、機械加工やフォトリソグラフィーを用いたエッチングにより作製してもよい。
本発明の検出容器によれば、例えば、複数回の処理が必要な試料について、処理ごとに試料処理液を試料保持部に確実に保持することできる。したがって、測定不備による貴重な試料の損失を発生させることなく、正確に効率よくかつ簡便に、試料の定性あるいは定量測定を行うことができる。
測定可能な試料としては、生物学的材料または微細粒子などに付着した微量化学物質を例示することができる。生物的材料についてはそのままでも、またはマイクロビーズ等の極微小担体に担持させた状態でも検出することが可能である。この生物学的材料としては、例えば、各種細胞、細菌、真菌、ウィルスまたは遺伝子等を挙げることができる。
本発明においてマイクロビーズを使用する場合、当該マイクロビーズは、球体、多面体、卵状、ラグビーボール状、またはゴルフボールのように表面に多数のディンプルを有する球体等の形状であってよく、特にその形状は制限されない。なお、マイクロビーズが球体である場合には、その直径は1μm以上、50μm以下であり、試料保持部に効果的に保持させる点で5μm以上が好ましい。また、同様の理由により30μm以下が好ましい。マイクロビーズが球体以外の形状である場合においても、上記のサイズとほぼ同程度であることが好ましい。
また、マイクロビーズの材質としては、タンパク質等が好適に担持されれば特に制限はなく、ガラス、ポリスチレンまたはポリカーボネート等の樹脂、金または銀等の金属、およびステンレス等の金属化合物を使用することができる。安価で軽量である点で樹脂製のマイクロビーズが好ましい。
微細粒子などに付着した微量化学物質としては、例えば、事故、犯罪等の現場で回収された微細塗料破片、体液等が付着した微細物質等を挙げることができ、事故原因、犯罪解決等に応用可能である。
<実施形態>
以下、本発明の実施の形態について具体例を挙げて詳細に説明する。
以下、本発明の実施の形態について具体例を挙げて詳細に説明する。
検出容器の作製
まず、直径4インチのシリコンウェハーを用いて折り返し部を有するマイクロ流路の鋳型を作製した。シリコンウェハー上に、フォトレジスト(SU−8 2005)を滴下し、スピンコーターで3000rpm、30秒間回転させて均一な厚さ(45μm)に塗り広げた。これをホットプレートで、65℃で5分間および95℃で15分間加熱(プレベーク)した。その後、流路パターンのフォトマスクと共にマスクアライナーにセットし、UV(350nm)を90秒間照射した。さらに、ホットプレートで、65℃で1分間および95℃で1分間加熱(ポストベーク)した。
まず、直径4インチのシリコンウェハーを用いて折り返し部を有するマイクロ流路の鋳型を作製した。シリコンウェハー上に、フォトレジスト(SU−8 2005)を滴下し、スピンコーターで3000rpm、30秒間回転させて均一な厚さ(45μm)に塗り広げた。これをホットプレートで、65℃で5分間および95℃で15分間加熱(プレベーク)した。その後、流路パターンのフォトマスクと共にマスクアライナーにセットし、UV(350nm)を90秒間照射した。さらに、ホットプレートで、65℃で1分間および95℃で1分間加熱(ポストベーク)した。
次に、フォトレジスト(SU−8 2035)を滴下し、スピンコーターで3000rpm、30秒間回転させて均一な厚さ(15μm)に塗り広げた。これをホットプレートで、65℃で5分間および95℃で15分間加熱(プレベーク)した。その後、ビーズせき止め部分のパターンのフォトマスクと共にマスクアライナーにセットし、UV(350nm)を90秒間照射した。さらに、ホットプレートで、65℃で1分間および95℃で1分間加熱(ポストベーク)した。その後、SU−8現像液中で洗浄を行い、未重合のレジストを除去したのち、ドライ窒素ガスで乾燥させて鋳型を完成させた。
この鋳型に対し、ポリジメチルシロキサン(PDMS)のプレポリマー(ダウコーニング社製シルガード184)を流しこみ、70℃で熱硬化させた。硬化したPDMSシートを鋳型から取り出し、試料注入部が大気に開放するように成形したのち、凹部が形成されたシート表面に対して、当該シートと同じ形の平滑なガラスを張り合わせて、図1に示したようなマイクロ流路を有する検出容器を作製した。ただし、マイクロ流路の数は32本とし、図1と同様、回転対称で放射状に配置した。当該検出容器は、その直径が100mm、厚さが1.8mmのディスク形状のものである。本検出容器では2つの折り返し部を、図4に示したxが0.5mm、yが0.5mmとなるように形成した。
本実施形態で作製した前記検出容器の試料注入部2の開口部の上面部面積は約1mm2である。また、マイクロ流路1aおよび1cの「幅×深さ」は「200μm×56μm」、試料保持部3の容積は0.020mm3(平均幅×長さ×深さ=350μm×1000μm×56μm)、マイクロ流路1bの「幅×深さ」は「200μm×5μm」である。
1.実施例1:試料保持部への液保持性
上記作製した検出容器を使用して液保持性の試験を行った。
直径20μmの球体状ポリスチレンマイクロビーズの2000個/μLに調製した水懸濁液1.0μLを、試料注入部から32本全てのマイクロ流路に注入した。つづいて、遠心力(5000rpm、30秒間)により試料保持部に送液することによって、当該マイクロビーズ水懸濁液を試料保持部に保持させた。さらに、リン酸緩衝液(0.1M,pH7.0)を遠心力(5000rpm、30秒間)により試料注入部から試料保持部に送液し、マイクロビーズ水懸濁液の水と置換した。
上記作製した検出容器を使用して液保持性の試験を行った。
直径20μmの球体状ポリスチレンマイクロビーズの2000個/μLに調製した水懸濁液1.0μLを、試料注入部から32本全てのマイクロ流路に注入した。つづいて、遠心力(5000rpm、30秒間)により試料保持部に送液することによって、当該マイクロビーズ水懸濁液を試料保持部に保持させた。さらに、リン酸緩衝液(0.1M,pH7.0)を遠心力(5000rpm、30秒間)により試料注入部から試料保持部に送液し、マイクロビーズ水懸濁液の水と置換した。
32箇所の試料保持部における当該リン酸緩衝液の保持性を目視観察した。試料保持部の容積に対して概略50%以上の量のリン酸緩衝液が保持されている試料保持部をカウントした。当該カウントは、経時によっても観察した。結果を図8に示す。図8から明らかなように、送液直後は32箇所の試料保持部全てに所定量のリン酸緩衝液が保持され、送液後30分経過後においても、28箇所の試料保持部に所定量のリン酸緩衝液が保持されていた。
2.比較例1:折り返し部の無い従来のディスク型検出容器を使用した液保持性
直径および厚さが実施例1の検出容器とほぼ同じである、従来のディスク型検出容器を使用して、実施例1と同様にして液保持性を試験した。結果を図8に示す。図8から明らかなように、リン酸緩衝液は、送液直後には23箇所、30分経過後には6箇所の試料保持部にしか保持されていなかった。
直径および厚さが実施例1の検出容器とほぼ同じである、従来のディスク型検出容器を使用して、実施例1と同様にして液保持性を試験した。結果を図8に示す。図8から明らかなように、リン酸緩衝液は、送液直後には23箇所、30分経過後には6箇所の試料保持部にしか保持されていなかった。
3.実施例2:α−フェトプロテインの検出
上記作製した検出容器を使用し、以下の方法でα−フェトプロテイン(AFP)の検出を行った。検出方法としては、酵素免疫測定法(ELISA)の中のサンドイッチ法を採用した。なお、AFPはヒトの肝臓がんのマーカー物質として知られている。
上記作製した検出容器を使用し、以下の方法でα−フェトプロテイン(AFP)の検出を行った。検出方法としては、酵素免疫測定法(ELISA)の中のサンドイッチ法を採用した。なお、AFPはヒトの肝臓がんのマーカー物質として知られている。
(1)マウス−抗AFP抗体修飾ビーズ(直径20μm)リン酸緩衝液懸濁液の約1μLを、32の各試料注入部2aに注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。このとき、各試料保持部3にはそれぞれ約2,000個の当該ビーズが保持されるように注入量を決定した。検出容器の回転には、スピンコーター(ミカサ株式会社製 Opticoat MS−A100)を使用した。
(2)4種類の濃度のAFP水溶液(250,50,10,2ng/mL)およびブランクを、各6または7サンプルずつ(合計32サンプル)、各試料注入部2aに各1μLを注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した(すなわち、各サンプルとも計3μLを送液した)。その後、室温で15分間保持して、反応させた。
(3)反応後、32全ての試料保持部3を次のようにして洗浄した。洗浄用緩衝液(TBST:Tris Buffered Saline Tween)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を5回繰り返した。
(4)洗浄後、32全ての試料注入部2bにウサギ−抗AFPリン酸溶液(pH7.0)(濃度2.2μg/mL)を、各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。その後、室温で15分間保持して、反応させた。
(5)反応後、(3)と同様の方法で洗浄した。
(6)洗浄後、HRP(Horse Radish Peroxidase)抗ウサギIgGリン酸溶液(pH7.0)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。その後、室温で15分間保持して、反応させた。HRP抗ウサギIgGリン酸溶液(pH7.0)としては、市販のHRP抗ウサギIgGを0.1Mのリン酸緩衝液で1,000倍希釈したものを使用した。
(7)反応後、(3)と同様の方法で洗浄した。
(8)洗浄後、ルミノール溶液を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。これにより、酵素反応後のAFPが発光し、その発光強度をイメージングアナライザーで測定した。その結果を図9に示す。
(2)4種類の濃度のAFP水溶液(250,50,10,2ng/mL)およびブランクを、各6または7サンプルずつ(合計32サンプル)、各試料注入部2aに各1μLを注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した(すなわち、各サンプルとも計3μLを送液した)。その後、室温で15分間保持して、反応させた。
(3)反応後、32全ての試料保持部3を次のようにして洗浄した。洗浄用緩衝液(TBST:Tris Buffered Saline Tween)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を5回繰り返した。
(4)洗浄後、32全ての試料注入部2bにウサギ−抗AFPリン酸溶液(pH7.0)(濃度2.2μg/mL)を、各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。その後、室温で15分間保持して、反応させた。
(5)反応後、(3)と同様の方法で洗浄した。
(6)洗浄後、HRP(Horse Radish Peroxidase)抗ウサギIgGリン酸溶液(pH7.0)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。その後、室温で15分間保持して、反応させた。HRP抗ウサギIgGリン酸溶液(pH7.0)としては、市販のHRP抗ウサギIgGを0.1Mのリン酸緩衝液で1,000倍希釈したものを使用した。
(7)反応後、(3)と同様の方法で洗浄した。
(8)洗浄後、ルミノール溶液を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。これにより、酵素反応後のAFPが発光し、その発光強度をイメージングアナライザーで測定した。その結果を図9に示す。
以上の一連の検出操作において、どの段階の反応においても全ての試料保持部3に有効量の反応液(試料処理液)を保持することができたので、4種類の濃度のAFP全てのサンプルで発光強度を測定でき、図9に示すように統計処理することができた。なお、濃度250μg/mLの信頼区間が広いが、濃度が高すぎて、発光検出には不適であったためと考えられる。
4.実施例3:ビスフェノールAの検出
上記作製した検出容器を使用し、以下の方法でビスフェノールA(BPA)の検出を行った。検出方法としては、酵素免疫測定法(ELISA)の中の競合法を採用した。なお、BPAは内分泌撹乱物質として知られている。
(1)ウサギ抗BPA抗体修飾ビーズ(直径20μm)リン酸緩衝液懸濁液の約1μLを、32の各試料注入部2aに注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部に送液した。このとき、各試料保持部3にはそれぞれ約2,000個の当該ビーズが保持されるように注入量を決定した。ウサギ抗BPA抗体としては、コスモ・バイオ株式会社製のFKA606−Eを使用した。また、検出容器の回転には、実施例2と同様、スピンコーターを使用した。
(2)4種類の濃度のBPA水溶液(250,62.5,15.6,3.9ng/mL)を調製し、各濃度とも、HRP標識抗原液の0.1Mリン酸緩衝液10,000倍希釈品と1:1に混合して混合溶液を調製した。また、0.1Mリン酸緩衝液10,000倍希釈品をブランクとした。当該4種類の濃度のBPA混合溶液およびブランクを、各6または7サンプルずつ(合計32サンプル)、各試料注入部2aに各1μLを注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した(すなわち、各サンプルとも計3μLを送液した)。その後、室温で15分間保持して、反応させた。HRP標識抗原液は、コスモ・バイオ株式会社製のFKA605を使用した。
(3)反応後、32全ての試料保持部3を次のようにして洗浄した。洗浄用緩衝液(TBST)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を5回繰り返した。
(4)洗浄後、ルミノール溶液を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。これにより、酵素反応後のBPAが発光し、その発光強度をイメージングアナライザーで測定した。発光強度から反応阻害率(%)を算出した結果を図10に示す。
上記作製した検出容器を使用し、以下の方法でビスフェノールA(BPA)の検出を行った。検出方法としては、酵素免疫測定法(ELISA)の中の競合法を採用した。なお、BPAは内分泌撹乱物質として知られている。
(1)ウサギ抗BPA抗体修飾ビーズ(直径20μm)リン酸緩衝液懸濁液の約1μLを、32の各試料注入部2aに注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部に送液した。このとき、各試料保持部3にはそれぞれ約2,000個の当該ビーズが保持されるように注入量を決定した。ウサギ抗BPA抗体としては、コスモ・バイオ株式会社製のFKA606−Eを使用した。また、検出容器の回転には、実施例2と同様、スピンコーターを使用した。
(2)4種類の濃度のBPA水溶液(250,62.5,15.6,3.9ng/mL)を調製し、各濃度とも、HRP標識抗原液の0.1Mリン酸緩衝液10,000倍希釈品と1:1に混合して混合溶液を調製した。また、0.1Mリン酸緩衝液10,000倍希釈品をブランクとした。当該4種類の濃度のBPA混合溶液およびブランクを、各6または7サンプルずつ(合計32サンプル)、各試料注入部2aに各1μLを注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した(すなわち、各サンプルとも計3μLを送液した)。その後、室温で15分間保持して、反応させた。HRP標識抗原液は、コスモ・バイオ株式会社製のFKA605を使用した。
(3)反応後、32全ての試料保持部3を次のようにして洗浄した。洗浄用緩衝液(TBST)を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を5回繰り返した。
(4)洗浄後、ルミノール溶液を、各試料注入部2bに各1μL注入し、検出容器を回転(5,000rpm、30秒間)させて各試料保持部3に送液した。同様の送液操作を3回繰り返した。これにより、酵素反応後のBPAが発光し、その発光強度をイメージングアナライザーで測定した。発光強度から反応阻害率(%)を算出した結果を図10に示す。
以上の一連の検出操作において、全ての試料保持部3に有効量の反応液(試料処理液)を保持することができたので、ブランクおよび4種類の濃度のBPA全てのサンプルで発光強度を測定でき、図10に示すように統計処理することができた。なお、反応阻害率は、ブランクの発光強度を基準とし、それぞれの濃度での発光強度をブランクの発光強度に対する百分率で表した。図10から明らかなように、反応阻害率はBPA濃度に応じて減少し、検出反応が良好に行われたことを示している。
本発明によれば、各種細胞、細菌、真菌、ウィルスまたは遺伝子等を、そのままで、またはマイクロビーズ等の極微小担体に担持した状態で簡便に検出することが可能である。したがって、複雑な検出反応が必要となる、食品検査、臨床検査、水質検査あるいは医薬品開発への応用が可能である。
1、1a、1b、21 マイクロ流路
2、2a、2b、22 試料注入部
3、23 試料保持部
4 空気流入部
5 第1の折り返し部
6 第2の折り返し部
7、27 試料排出部
8 試料
10 検出容器
20 従来技術の検出容器
P 試料保持部の出口部
Q 試料保持部の中心部
L1 第2の折り返し部と試料注入部との直線距離
L2 試料保持部の出口部と試料注入部との直線距離
L3 試料保持部の中心部と試料注入部との直線距離
2、2a、2b、22 試料注入部
3、23 試料保持部
4 空気流入部
5 第1の折り返し部
6 第2の折り返し部
7、27 試料排出部
8 試料
10 検出容器
20 従来技術の検出容器
P 試料保持部の出口部
Q 試料保持部の中心部
L1 第2の折り返し部と試料注入部との直線距離
L2 試料保持部の出口部と試料注入部との直線距離
L3 試料保持部の中心部と試料注入部との直線距離
Claims (12)
- 2枚のプレートが貼り合わされた板状の試料測定用の容器であって、
試料注入部と、
該試料注入部に接続し、前記2枚のプレート間に配置されるマイクロ流路と、
該マイクロ流路の途中に配置される試料保持部と、
前記マイクロ流路の、前記試料注入部との接続端部とは反対の端部に接続して配置される試料排出部と、を備え、
前記試料保持部と前記試料排出部との間に、前記マイクロ流路が、一旦前記試料注入部側に折り返す第1の折り返し部、つづいて前記試料排出部側に折り返す第2の折り返し部を有することにより、当該第1および第2の折り返し部が存在する部分の前記マイクロ流路の形状がS字様形状である、
検出容器。 - 前記第1および第2の折り返し部は、クランク状に、直角に複数回方向転換してS字様形状となっている、
請求項1に記載の検出容器。 - 前記第2の折り返し部と前記試料注入部との直線距離は、前記試料保持部の出口部と前記試料注入部との直線距離よりも短く、
前記出口部は、前記試料保持部と、前記第1および第2の折り返し部が形成される側のマイクロ流路との接続部である、
請求項1または2に記載の検出容器。 - 前記第2の折り返し部に接続して空気流入部が配置される、
請求項1〜3いずれか一項に記載の検出容器。 - 前記試料注入部とは別の第2試料注入部を有し、該第2試料注入部に接続する、前記マイクロ流路とは別の第2マイクロ流路が、前記試料注入部と前記試料保持部との間で前記マイクロ流路に合流する、
請求項1〜4いずれか一項に記載の検出容器。 - 前記第1および第2の折り返し部の少なくとも一方が、複数の角部を有するようにして折り返している、
請求項1〜5いずれか一項に記載の検出容器。 - 前記板状の試料測定用の容器はディスク状容器であり、
前記試料注入部は前記ディスク状容器の中央部側の領域に配置され、
前記試料排出部は、前記ディスク状容器の外周部の領域に配置される、
請求項1〜6いずれか一項に記載の検出容器。 - 前記試料保持部、前記第1の折り返し部および第2の折り返し部を有する前記マイクロ流路を複数備え、該複数の前記マイクロ流路の各々に1つずつ前記試料注入部および前記試料排出部が接続されている、
請求項1〜7いずれか一項に記載の検出容器。 - 前記試料保持部、前記第1の折り返し部および第2の折り返し部を有する前記マイクロ流路を複数備え、該複数の前記マイクロ流路の各々に1つずつ前記試料注入部および前記試料排出部が接続され、
該複数の前記マイクロ流路は、放射状に回転対称で配置される、
請求項7に記載の検出容器。 - 試料注入部、試料保持部が配置されるマイクロ流路、および試料排出部を有する、請求項1〜9いずれか一項に記載の検出容器を使用し、
前記試料注入部に、検査試料を含有する試料液を注入する工程と、
該試料液を前記試料排出部の方向に向けて送液する工程と、
前記検査試料を前記試料保持部に保持すると共に、前記マイクロ流路に前記試料液を満たす工程と、
前記試料液とは成分が異なる試料処理液を前記試料注入部から注入して送液し、前記マイクロ流路および前記試料保持部内を該試料処理液で置換する工程と、
前記試料保持部に保持された前記検査試料に前記試料処理液を作用させる工程と、
該作用による応答を捕捉する工程と、を有する、
試料検出方法。 - 前記検出容器はディスク状容器であり、前記試料液および前記試料処理液の送液は、該ディスク状容器を回転させて遠心力により送液する方法である、
請求項10に記載の試料検出方法。 - 前記検査試料は生物学的試料である、
請求項10または11に記載の試料検出方法。
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