JP2017187184A - グリル付き調理器具 - Google Patents

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俊介 染澤
Shunsuke Somezawa
俊介 染澤
達也 石木
Tatsuya Ishiki
達也 石木
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Abstract

【課題】食材からの油はねなどが手に当たるのを防止することができるグリル付き調理器具を提供すること。
【解決手段】グリル室4を備えたコンロ本体(調理器具本体)2と、グリル室4に引出し自在に装着されたグリル受皿6とを備えたガスコンロ(調理器具)。グリル受皿6は、グリル調理を行う調理収納位置とグリル室4から引き出した引出し位置との間を移動自在に支持され、このグリル受皿6の引出し扉24に上部開閉扉26が開閉自在に装着されている。この上部開閉扉26に関連して扉開閉機構30,32が設けられ、扉開閉機構30,32の第1作用部材38及び第1アーム部材34は、第1移動範囲において上部開閉扉を閉位置に保持し、その第2作用部材及び第2アーム部材は、第2移動範囲においてグリル受皿の引出し位置側への移動に伴い上部開閉扉26を開位置に向けて移動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、グリル調理を行うことができるグリル受皿を備えたグリル付き調理器具に関する。
例えば、調理器具としてのガスコンロは、調理用バーナに加えてグリル用バーナを備えたものが広く実用に供され、このグリル用バーナによるグリル調理はグリル受皿を用いて行われる。このガスコンロのコンロ本体には、グリル調理を行うためのグリル室が設けられ、このグリル室にグリル受皿が調理収納位置と引出し位置との間を引出し自在に設けられている。引出し位置においては、グリル受皿がグリル室から引き出され、このグリル受皿にグリル調理をすべき食材を載せることができるとともに、グリル調理を施した調理済み食材を取り出すことができ、また調理収納位置に位置付けると、グリル受皿がグリル室に収容され、グリル受皿に載置された食材に対してグリル調理を行うことができる。
このようなグリル付きガスコンロ(調理器具)では、調理済み食材の取出しを容易にする、調理中の食材の裏返しを容易にするなどのために、グリル受皿の引出し扉に上部開閉扉を開閉自在に装着したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このグリル付きガスコンロでは、引出し扉に上下方向に移動自在に上部開閉扉が装着され、引出し扉とグリル皿部との間に支持アーム部材が揺動自在に装着されている。
このガスコンロにおいては、グリル受皿を調理収納位置に位置付けると、支持アーム部材の一端側がコンロ本体の一部に作用して所定方向に回動され、この回動によって、その他端側が上部開閉扉に作用して上部開閉扉を上方に移動させて閉位置に位置付ける。また、グリル上皿を調理収納位置から引出し位置に向けて移動させると、支持アーム部材がコンロ本体から離れて所定方向と反対方向に回動され、この回動によって、支持アーム部材の他端側が上部開閉扉を下方に移動させて開位置に位置付ける。上部開閉扉がこのように開閉動されるので、グリル受皿を引出し位置に移動させたときには、その移動に伴って上部開閉扉が開位置に位置付けられ、調理済み食材の取出しなどを容易に行うことができる。
特許第3324842号公報
しかしながら、上述したガスコンロ(調理器具)では、次の通りの解決すべき問題がある。即ち、上部開閉扉の開閉動が引出し扉とグリル皿部との間に設けられた支持アーム部材の揺動でもって行われるために、グリル受皿を調理収納位置から引出し位置に向けて少し移動させた段階で上部開閉扉が開位置に位置付けられる。例えば、グリル調理中に焼き加減を確認するために、或いはグリル調理終了後に調理済み食材を取り出すためにグリル室を少し開けた段階でグリル室の上部が開放され、それ故に、グリル調理の食材からの油はねなどが、開放された空間を通してグリル受皿の取っ手を持つ調理者の手に当たるおそれがある。
本発明の目的は、食材からの油はねなどが手に当たるのを防止することができるグリル付き調理器具を提供することである。
本発明の請求項1に記載のグリル付き調理器具は、グリル室を備えた調理器具本体と、前記グリル室に引出し自在に装着されたグリル受皿とを備えたグリル付き調理器具であって、
前記グリル受皿は、グリル調理をすべき食材が載置されるグリル皿部と、前記グリル室の前面側を覆うための引出し扉と、前記引出し扉に開閉自在に装着された上部開閉扉とを備えており、
前記グリル受皿の前記上部開閉扉に関連して、前記上部開閉扉を開閉するための扉開閉機構が設けられ、前記扉開閉機構は、前記グリル受皿側に揺動自在に設けられた第1及び第2アーム部材と、前記第1及び第2アーム部材のそれぞれに対応して前記グリル室側に設けられた第1及び第2作用部材とを備え、前記第1作用部材及び第1アーム部材は、前記調理収納位置から前記引出し位置に向けた中間位置までの第1移動範囲において相互に作用して前記上部開閉扉を閉位置に保持し、前記第2作用部材及び第2アーム部材は、前記中間位置から前記引出し位置までの第2移動範囲において相互に作用し、前記グリル受皿の前記引出し位置側への移動に伴い前記上部開閉扉を開位置に向けて移動させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載のグリル付き調理器具では、前記グリル受皿は、前記グリル室に設けられた一対の支持レール機構を介して前記調理収納位置と前記引出し位置との間を移動自在に支持されており、前記第1アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両内側に配設され、また前記第2アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両外側に配設され、対応する前記第1アーム部材及び前記第2アーム部材が揺動軸を介して一体的に揺動するように連結されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載のグリル付き調理器具では、前記第1アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両内側にて前記グリル受皿の前記引出し扉に向けて途中まで延び、前記第1作用部材は、前記第1移動範囲の終端部近傍に配置され、また記第2アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両外側にて前記引出し扉まで延び、前記引出し扉の開口を通して前記上部開閉扉の底部に作用し、前記第2作用部材は、前記第2移動範囲の終端部近傍に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載のグリル付き調理器具では、前記上部開閉扉は、前記引出し扉に着脱自在に装着されていることを特徴とする。
更に、本発明の請求項5に記載のグリル付き調理器具では、前記グリル室の開口部には、前記調理収納位置に位置する前記グリル受皿の前記上部開閉扉を検知するための開閉検知センサが設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載のグリル付き調理器具によれば、グリル受皿の上部開閉扉に関連して、上部開閉扉を開閉するための扉開閉機構が設けられ、この扉開閉機構は、グリル受皿側に揺動自在に設けられた第1及び第2アーム部材と、第1及び第2アーム部材のそれぞれに対応してグリル室側に設けられた第1及び第2作用部材とを備え、第1作用部材及び第1アーム部材は、第1移動範囲において相互に作用して上部開閉扉を閉位置に保持するので、グリル受皿を引出し位置に向けてある程度移動させないと上部開閉扉が開放されることはなく、従って、グリル室を開放する際の食材からの油はねなどが手に当たるのを防止することができる。
この上部開閉扉を閉位置に保持する状態を長く保つには第1移動範囲を長くすればよく、調理収納位置と引出し位置との間の移動距離をLとすると、この第1移動範囲(H1)は、この移動距離Lの30〜60%程度(0.3L≦H1≦0/6L)とするのが好ましい。
また、本発明の請求項2に記載のグリル付き調理器具によれば、第1アーム部材は、グリル受皿を移動自在に支持する一対の支持レール機構の両内側に配設され、また第2アーム部材は、一対の支持レール機構の両外側に配設され、第1アーム部材及び第2アーム部材が揺動軸を介して一体的に揺動するように連結されているので、第1移動範囲においては、第1アーム部材及び第1作用部材の作用によって、上部開閉扉を閉位置に保持することができ、また第2移動範囲においては、第2アーム部材及び第2作用部材の作用によって、グリル受皿の引出し位置側への移動に伴い上部開閉扉を開位置に向けて移動させることができる。
また、本発明の請求項3に記載のグリル付き調理器具によれば、第1アーム部材はグリル受皿の引出し扉に向けて途中まで延び、第1作用部材は第1移動範囲の終端部近傍に配置されているので、第1移動範囲においては、第1作用部材を第1アーム部材に作用させて上部開閉扉を閉位置に保持することができる。また、第2アーム部材は引出し扉まで延び、引出し扉の開口を通して上部開閉扉の底部に作用し、第2作用部材は第2移動範囲の終端部近傍に配置されているので、第2移動範囲においては、第2作用部材を第2アーム部材に作用させてグリル受皿の引出し位置側への移動に伴い上部開閉扉を開位置に向けて移動させることができる。
また、本発明の請求項4に記載のグリル付き調理器具によれば、上部開閉扉は、引出し扉に着脱自在に装着されているので、この上部開閉扉を引出扉から取り外すことにより手入れを容易に行うことができる。
更に、本発明の請求項5に記載のグリル付き調理器具によれば、グリル室の開口部に開閉検知手段が設けられているので、この開閉検知手段により、グリル受皿が調理収納位置に位置すること、また引出し扉に上部開閉扉が装着されていることを検知することができる。
本発明に従うグリル付き調理器具の一実施形態におけるグリル室及びこれに装着されたグリル受皿を示す断面図。 図1の調理器具のグリル室及びその近傍を上方から見た断面図。 図1のグリル受皿を一部切り欠いて上方から見た平面図。 グリル受皿が調理収納位置に位置するときの状態を示す断面図。 グリル受皿が第1移動範囲と第2移動範囲との間の境界域まで移動したときの状態を示す断面図。 グリル受皿が第2移動範囲を移動するときの状態を示す断面図。 グリル受皿が引出し位置まで移動したときの状態を示す断面図。 上部開閉扉が閉位置にあるときの状態を示す断面図。 図8におけるIX−IX線による断面図。 引出し扉から上部開閉扉を取り外すときの状態を示す断面図。
以下、添付図面を参照して、本発明に従うグリル付き調理器具の一実施形態をグリル付きガスコンロに適用して説明する。図1〜図3において、図示のグリル付きガスコンロはコンロ本体2(調理器具本体を構成する)を備え、図示していないが、コンロ本体2の上面における左部及び右部に加熱調理用バーナが設けられ、このコンロ本体2の中央部にグリル室4が設けられ、このグリル室4にグリル受皿6が矢印8で示す方向に引出し自在に設けられている。この形態では、コンロ本体2の底壁10、天壁12(図4〜図7参照)及びこれらの間に配設された仕切り側壁14,16によってグリル室4が規定され、このグリル室4の前面側は開放されている。
グリル受皿6は、一対の支持レール機構18,20を介して図4に示す調理収納位置と図7で示す引出し位置との間を移動自在に支持されている。一対の支持レール機構18,20は、コンロ本体2の前後方向(図1〜図7において左右方向)に延び、グリル受皿6は、一対の支持レール機構18,20を介してグリル室4内を前後方向に移動される。
グリル受皿6は、グリル調理すべき食材(図示せず)が載置されるグリル皿部22と、グリル皿部22の前端部に設けられた引出し扉24と、この引出し扉24に開閉自在に装着された上部開閉扉26とを備え、引出し扉24の前面には、グリル受皿6を引出し位置に向けて引き出すための取っ手25が設けられている。この形態では、一対の支持レール機構18,20は、相互に移動自在に装着された下支持レール27及び上支持レール28から構成され、下支持レール27がグリル室4の底面(具体的には、コンロ本体2の底壁10)に幅方向(図1及び図2において上下方向)に間隔をおいて取り付けられ、上支持レール28がグリル受皿6のグリル皿部22の両側部に取り付けられる。尚、グリル皿部22を取外し可能に構成する場合、引出し扉24の内面にレール連結部材が設けられ、このレール連結部材の両端部に一対の支持レール機構18,20の上支持レール28が連結される。
このガスコンロでは、グリル受皿6の上部開閉扉26に関連して、この上部開閉扉26を開閉移動させるための一対の扉開閉機構30,32が設けられている。片方の扉開閉機構30は、片側(図1〜図3において下側)の支持レール機構18に対応して設けられ、他方の扉開閉機構32は、他側(図1〜図3において上側)の支持レール機構20に対応して設けられている。一対の扉開閉機構30,32は実質上同一の構成であり、以下それらの一方の扉開閉機構30の構成及び作用について説明する。
図示の扉開閉機構30(32)は、グリル受皿6側に設けられた第1及び第2アーム部材34,36と、グリル室4側に設けられた第1及び第2作用部材38,40とから構成されている。第1アーム部材34は支持レール機構18(上支持レール28)の内側に配設され、第2アーム部材36は支持レール機構18の外側に配設され、第1及び第2アーム部材34,36の後端部は、揺動軸41を介してグリル皿部22又は上支持レール28に装着されている。従って、第1及び第2アーム部材34,36は、後述するように、揺動軸41を中心として上下方向に一体的に揺動される。尚、グリル皿部22が取外し可能に構成される場合、第1及び第2アーム部材34,36は、上支持レール28に取り付けられる。
第1アーム部材34は直線状に形成され、その先端側は前方、即ち引出し扉24に向けて途中まで延びている。この第1アーム部材34は、後に説明するように、第1作用部材38と協働して上部開閉扉26を閉位置(図4及び図5に示す位置)に保持するための働きをする。また、第2アーム部材36は、後部42側が略円弧状に形成され、その前部44側が前方に向けて上方に傾斜するように形成され、その前端部が引出し扉24に装着された上部開閉扉26の底部に作用する。この第2アーム部材36は、後に説明するように、第2作用部材40と協働して上部開閉扉26を開閉移動させる(即ち、図7に示す開位置に向けて、また上記閉位置に向けて移動させる)働きをする。尚、上部開閉扉26の装着構造などについては、図8〜図10を参照して後述する。
第1作用部材38は、第1アーム部材34に対応して配設され、この形態では、グリル室4の前後方向中間部であって、後述する第1移動範囲の終端部近傍に配設されている。また、第2作用部材40は、第2アーム部材36に対応して配設され、この形態では、グリル室4の開口部内側付近であって、第2移動範囲の終端部近傍に配設されている。
ここで、グリル受皿6の移動範囲と上開閉扉26の開閉動作について説明する。グリル受皿6は、図4に示す調理収納位置と図7に示す引出し位置との間を前後方向に移動される。調理収納位置に位置するときには、グリル皿部22がグリル室4に収納され、引出し扉24及び上部開閉扉26がグリル室4の開口を閉じ、グリル皿部22に載置された食材に対するグリル調理が行われる。また、引出し位置に位置するときには、グリル皿部22の大部分がグリル室4から引き出され、グリル皿部22への食材の載置、またグリル調理済み食材の取出しなどが行われる。
グリル受皿6は、調理収納位置と引出し位置との間を移動するが、この調理収納位置に位置するとき、またこの調理収納位置から引出し位置に向けて移動する所定範囲においては、グリル室4側の第1作用部材38が第1アーム部材34に作用して揺動軸41の回動を阻止し、従って、この移動範囲、即ち第1移動範囲においては第1アーム部材34及び第1作用部材38が協働して上部開閉扉26を閉位置に保持する。
この第1移動範囲(H1)は、調理収納位置と引出し位置との間の移動距離をLとしたときに、この移動距離Lの30〜60%程度(0.3L≦H1≦0/6L)とするのが好ましく、このように設定することによって、グリル受皿6が引出し位置に向けてある程度(約半分程度)移動しないと上部開閉扉26が開位置に向けて移動することがなく、これによって、グリル室4を開放する際の食材からの油はねなどが手に当たるのを防止することができる。尚、第2アーム部材36の前部44は前方に向けて上方に傾斜しているので、この第1移動範囲(H1)を移動する間においては、第2作用部材40が第2アーム部材36の前部44に実質上作用することはない。
また、この第1移動範囲(H1)を超えて引出し位置に移動する所定範囲、即ち第2移動範囲(H2)においては、第1アーム部材34が第1作用部材38から離れる一方、第2アーム部材36の後部42が第2作用部材40に当接し、この第2作用部材40がこの第2作用部材作用するようになる。従って、この第2移動範囲(H2)においては、上部開閉扉26の自重により第2アーム部材40が揺動軸41を中心として下方に偏倚され、第2アーム部材40の後部42が略弧状となっていることから、この第2移動範囲(H2)内を引出し位置に向けて移動するときには、第2アーム部材36が自重により下方に揺動され、これに伴い、上部開閉扉26が開位置に向けて下方に移動され、また調理収納位置に向けて移動するときには、第2作用部材40が第2アーム部材36に作用して上方に揺動し、これに伴い、上部開閉扉26が閉位置に向けて上方に移動される。従って、この第2移動範囲においては、第2アーム部材36及び第2作用部材40が協働して上部開閉扉26を開閉移動する。
このガスコンロでは、図4〜図7に示すように、グリル室4の開口部、具体的にはその上端部に開閉検知センサ52が設けられている。この開閉検知センサ52は機械的スイッチ、近接センサなどから構成される。このように開閉検知センサ52を設けた場合、引出し扉24を調理収納位置まで移動させると、この開閉検知センサ52は上部開閉扉26を検知する。この開閉検知センサ52の検知信号を利用して例えばグリル用バーナの点火燃焼を制御することによって、グリル受皿6が上記調理収納位置にない(例えば、引出し位置に引き出しているなど)、後述するように引出し扉24に上部開閉扉26が着脱自在に装着される場合における上部開閉扉26を付け忘れているなどのときに、このグリル用バーナが点火燃焼されることがなく、これにより、使用上の安全性を確保することができる。
次に、主として図1とともに図4〜図7を参照して、グリル受皿6の移動に伴う上部開閉扉26の開閉動について説明する。グリル調理を行うときには、グリル受皿6は、図4に示す調理収納位置に位置付けられる。この状態においては、グリル受皿6の上部開閉扉26は、第1アーム部材34及び第1作用部材38(理解を容易にするために、図4〜図7において破線で示している)の作用によって閉位置に保持され、グリル室4の開口は、引出し扉24及び上部開閉扉26によって覆われた状態に保たれる。
この調理収納位置から引出し位置に向けて第1移動範囲を移動する間においては、第1作用部材38が第1アーム部材34に作用し続け、第2アーム部材36の下方への移動が阻止され、上部開閉扉26は上記閉位置に保持され続け、このように構成することにより、グリル受皿6を引出し位置に向けて移動させて直ぐに上部開閉扉26が開位置に向けて移動するのを防止することができる。このとき、第2作用部材40が第2アーム部材36の前部44に作用することはない。
グリル受皿6の取っ手25に手をかけてグリル受皿6を第1移動範囲(H1)の終端部(即ち、第1移動範囲(H1)と第2移動範囲(H2)の境界域)まで移動させると、図5に示すように、第1アーム部材34が第1作用部材38から離れる一方、第2アーム部材36が第2作用部材40に当接し始め、第2作用部材40が第2アーム部材36の後部42に作用するようになる。
このようにしてグリル受皿6が引出し位置に向けて第2移動範囲(H2)を移動する間においては、図6に示すように、第2作用部材40が第2アーム部材36の後部42に作用し、第2アーム部材36の後部42及び第2作用部材40によって、グリル受皿6の引出し位置に向けての移動に伴い、第2アーム部材36が下方に揺動され、これによって、上部開閉扉26は、開位置に向けて下方に移動される。
そして、グリル受皿6を引出し位置まで引き出すと、図7に示すように、第2アーム部材36が下限揺動位置まで揺動することによって、上部開閉扉26は開位置まで下降され、
これによって、グリル室4の開口及びその前方空間が大きく開放され、グリル調理済み食材の取り出しなどが容易となる。この引出位置に位置付けた状態においては、図7に示すように、第1及び第2アーム部材34,36がコンロ本体2(具体的には、引出し扉24の下端)よりも下方に突出しないように構成するのが好ましく、このように構成することにより、安全性及び外観上の美観を保つことができる。
次に、図8〜図10を参照して、引出し扉24及びそれに関連する具体的構成について説明する。上部扉部材26が引出し扉24に開閉自在に装着されることに関連して、この引出し扉24は、前壁62、後壁64、両側壁65(一方のみ示す)及び底壁66を備えたボックス状に構成される。この引出し扉24は、これらの壁62,64,66によって規定された扉収容空間68を備え、この扉収容空間68に上部開閉扉26の下部が収容され、この上部開閉扉26の上部は、引出し扉24の上面開口を通して上方に突出している。
このような引出し扉24の後壁64の両側部には、その底壁66から後壁64にわたって下端から上方に延びる切欠き70,72が設けられ、片方の扉開閉機構30の第2アーム部材36の先端部が一方(図9において左側)の切欠き70を通して扉収容空間68内に突出して上部開閉扉26に片側部を支持し、他方の扉開閉機構32の第2アーム部材36の先端部が他方(図9において右側)の切欠き72を通して扉収容空間68内に突出して上部開閉扉26の他側部を支持する。
この実施形態では、引出し扉24の前壁62の内面上端部には内側に突出する当接突部70が設けられ、また上部開閉扉26の前面における上下方向中間部には肩部72が設けられ、この肩部72が当接突部70に当接することによって、上部開閉扉26の閉位置(図8に示すとともに図9に実線で示す位置)を越える移動が阻止される。尚、この上部開閉扉26が開位置(図9に一点鎖線で示す位置)まで移動すると、その下面が引出し扉24の底壁66に当接する。
この引出し扉24は、上部扉部材26が着脱自在に取り付けられるように、次のように構成される。即ち、引出し扉24の下端部の両側部には、後壁64側に突出するブラケット74(側壁65側のみを示す)が設けられ、このブラケット74が連結ピン76を介して側壁65に旋回自在に連結されている。従って、この前壁64は、連結ピン76を中心として図8に示す第1角度位置と図10に示す第2角度位置との間を旋回自在である。従って、前壁62を上記第2角度位置まで旋回させると、図10から理解される如く、引出し扉24の上面開口が拡がり、この状態において上部開閉扉26を上方に持ち上げることにより、この上部開閉扉26を引出し扉24から取り外すことができる。
以上、本発明に従うグリル付き調理器をガスコンロに適用して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変更乃至修正が可能である。
2 コンロ本体
4 グリル室
6 グリル受皿
18,20 支持レール機構
24 引出し扉
26 上部開閉扉
30,32 扉開閉機構
34 第1アーム部材
36 第2アーム部材
38 第1作用部材
40 第2作用部材
52 開閉検知センサ








Claims (5)

  1. グリル室を備えた調理器具本体と、前記グリル室に引出し自在に装着されたグリル受皿とを備えたグリル付き調理器具であって、
    前記グリル受皿は、グリル調理をすべき食材が載置されるグリル皿部と、前記グリル室の前面側を覆うための引出し扉と、前記引出し扉に開閉自在に装着された上部開閉扉とを備えており、
    前記グリル受皿の前記上部開閉扉に関連して、前記上部開閉扉を開閉するための扉開閉機構が設けられ、前記扉開閉機構は、前記グリル受皿側に揺動自在に設けられた第1及び第2アーム部材と、前記第1及び第2アーム部材のそれぞれに対応して前記グリル室側に設けられた第1及び第2作用部材とを備え、前記第1作用部材及び第1アーム部材は、前記調理収納位置から前記引出し位置に向けた中間位置までの第1移動範囲において相互に作用して前記上部開閉扉を閉位置に保持し、前記第2作用部材及び第2アーム部材は、前記中間位置から前記引出し位置までの第2移動範囲において相互に作用し、前記グリル受皿の前記引出し位置側への移動に伴い前記上部開閉扉を開位置に向けて移動させることを特徴とするグリル付き調理器具。
  2. 前記グリル受皿は、前記グリル室に設けられた一対の支持レール機構を介して前記調理収納位置と前記引出し位置との間を移動自在に支持されており、前記第1アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両内側に配設され、また前記第2アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両外側に配設され、対応する前記第1アーム部材及び前記第2アーム部材が揺動軸を介して一体的に揺動するように連結されていることを特徴とする請求項1に記載のグリル付き調理器具。
  3. 前記第1アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両内側にて前記グリル受皿の前記引出し扉に向けて途中まで延び、前記第1作用部材は、前記第1移動範囲の終端部近傍に配置され、また記第2アーム部材は、前記一対の支持レール機構の両外側にて前記引出し扉まで延び、前記引出し扉の開口を通して前記上部開閉扉の底部に作用し、前記第2作用部材は、前記第2移動範囲の終端部近傍に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のグリル付き調理器具。
  4. 前記上部開閉扉は、前記引出し扉に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグリル付き調理器具。
  5. 前記グリル室の開口部には、前記調理収納位置に位置する前記グリル受皿の前記上部開閉扉を検知するための開閉検知センサが設けられていることを特徴とする請求項4に記載のグリル付き調理器具。












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