JP2017187075A - ショックアブソーバ及びその製造方法 - Google Patents

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拓仁 森
健志 日比
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Abstract

【課題】ショックアブソーバの耐久性を向上させる。【解決手段】ショックアブソーバ100は、一端部が径方向内側に折り曲げられるかしめ部11として形成され一端部からピストンロッド1が延出するチューブ10と、かしめ部11に当接しかしめ部11を他端側に向けて押圧する押圧部材と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ショックアブソーバ及びその製造方法に関するものである。
特許文献1には、開口端部にかしめ部が形成されたシリンダを備えるショックアブソーバが開示されている。このショックアブソーバでは、薄肉化された薄肉部をカール加工することにより開口端部がかしめ部として形成され、かしめ部によって開口端部にロッドガイドを固定している。
特開2006−275149号公報
特許文献1に開示されるように、薄肉部をかしめることで端部にかしめ部を形成するショックアブソーバでは、ピストンロッドの伸長端でピストンがロッドガイドに当接すると、かしめ部が大きなリバウンド荷重を受けて変形するおそれがある。かしめ部が変形し、かしめ部とロッドガイドとの間に軸方向の隙間(ガタ)が生じると、ショックアブソーバの減衰特性の変化や異音の発生を引き起こすおそれがある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、ショックアブソーバの耐久性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、ショックアブソーバであって、径方向内側に折り曲げられるかしめ部が一端部に形成され一端部からピストンロッドが延出するチューブと、かしめ部に当接しかしめ部を他端側に向けて押圧する押圧部材と、を備えることを特徴とする。
第1の発明では、チューブの一端部に形成されるかしめ部が押圧部材によって他端側へ押圧されているため、ピストンロッドの伸長端において他端側から一端側へ向かって作用するリバウンド荷重に対するかしめ部の強度を向上させることができる。
第2の発明は、押圧部材が、チューブの一端部の外周を覆うことを特徴とする。
第2の発明では、押圧部材がショックアブソーバの一端部の外周を覆うことにより、チューブ0の一端部の径方向への強度も向上させることができる。
第3の発明は、押圧部材が、チューブの外周に設けられる懸架ばねを支持するばね受け部材であり、懸架ばねの付勢力によってかしめ部を押圧することを特徴とする。
第4の発明は、押圧部材が、ねじ締結によってチューブの外周に取り付けられ、ねじ締結による軸力によってかしめ部を押圧することを特徴とする。
第5の発明は、押圧部材が、チューブの外周面に形成される雄ねじ部に螺合することでチューブの外周面に直接取り付けられることを特徴とする。
第6の発明は、ねじ部が形成されチューブの外周に取り付けられるカラー部材をさらに備え、押圧部材は、カラー部材のねじ部に螺合してチューブの外周に取り付けられることを特徴とする。
第7の発明は、チューブ素材の一端部の外周を切削して、チューブ素材に本体部と本体部よりも外径が小さい薄肉部とを形成する工程と、チューブ素材の本体部に雄ねじ部を形成する工程と、チューブ素材の薄肉部を径方向内側に折り曲げてかしめ部を形成することにより、一端部にかしめ部を有するチューブを形成する工程と、かしめ部を他端側に押圧するように押圧部材を雄ねじ部に螺合させてチューブに取り付ける工程と、を含むことを特徴とする。
第7の発明では、かしめ加工が施される薄肉部の外径が本体部の外径よりも小さいため、本体部に雄ねじ部を形成し易く、薄肉部へのかしめ加工により雄ねじ部が変形するおそれが低減される。
本発明によれば、ショックアブソーバの耐久性が向上する。
本発明の第1実施形態に係るショックアブソーバの部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバの部分断面図である。 本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバの製造方法を説明するための断面図であり、薄肉部が形成された状態を示す。 本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバの製造方法を説明するための断面図であり、雄ねじ部が形成された状態を示す。 本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバの製造方法を説明するための図であり、かしめ部が形成された状態を示す。 本発明の第2実施形態の変形例に係るショックアブソーバの部分断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係るショックアブソーバ100の構成について説明する。
ショックアブソーバ100は、例えば、車両(図示せず)の車体と車軸との間に介装され、減衰力を発生させて車体の振動を抑制する装置である。
ショックアブソーバ100は、図1に示すように、作動油が封入されるチューブ10と、チューブ10の一端部(図1中上端部)から延出するピストンロッド1と、チューブ10の外周に設けられる懸架ばね2と、懸架ばね2の下端を支持するばね受け部材20と、を備える。
チューブ10のピストンロッド1とは反対側の端部(他端部)には、ショックアブソーバ100と車輪を保持するハブキャリア(図示省略)とを連結するためのブラケット(図示省略)が設けられる。ピストンロッド1の先端部には、マウント部材3が連結される。ショックアブソーバ100は、マウント部材3によって車体と連結されると共に、ブラケットによりハブキャリアと連結されて車両に組み付けられる。
ショックアブソーバ100は、単筒型であってもよいし、複筒型であってもよい。ショックアブソーバ100が単筒型である場合は、チューブ10はシリンダとされる。ショックアブソーバ100が複筒型である場合は、チューブ10はアウターチューブとされる。
ショックアブソーバ100の内部構造については、単筒型及び複筒型のショックアブソーバの周知構造が採用可能であるため、図示及び詳細な説明を省略するが、単筒型のショックアブソーバ100では、ピストンロッド1の先端に連結されるピストンによってシリンダの内部が圧側室と伸側室とに仕切られる。単筒型のショックアブソーバ100では、ピストンに設けられる伸側減衰バルブと圧側減衰バルブとによって、伸側室と圧側室との間で移動する作動油の流れに抵抗を与えて、伸長時及び収縮時に減衰力を発生させる。
また、複筒型のショックアブソーバ100では、アウターチューブの内側にインナーチューブが設けられ、ピストンロッド1の先端に連結されるピストンによってインナーチューブの内部が圧側室と伸側室とに仕切られる。アウターチューブとインナーチューブとの間には、リザーバ室が区画される。圧側室とリザーバ室とは、インナーチューブの底部に設けられるベースバルブによって仕切られる。複筒型のショックアブソーバ100では、ピストン及びベースバルブに設けられる減衰バルブによって、伸側室、圧側室、及びリザーバ室にわたって移動する作動油の流れに抵抗を与えて、伸長時及び収縮時に減衰力を発生させる。
チューブ10内の一端部には、ピストンロッド1を摺動自在に支持するロッドガイド30と、ロッドガイド30よりも一端側(図1中上側)に配置されるオイルシール31と、が設けられる。オイルシール31は、ピストンロッド1と摺接して作動油が外部に漏れることを防止すると共に異物がチューブ10内に進入することを防止する。
チューブ10のピストンロッド1側の端部(一端部)には、径方向内側に折り曲げてかしめられたかしめ部11が形成される。ロッドガイド30及びオイルシール31は、かしめ部11によりチューブ10内に固定される。
ピストンロッド1には、ショックアブソーバ100の縮み側ストロークを規制するバンプストッパ4が嵌装される。バンプストッパ4は、ゴムやウレタン等で形成される。
ばね受け部材20は、かしめ部11に当接する環板状の当接部21と、当接部21から軸方向に延びてチューブ10の一端部の外周を覆い、チューブ10の一端部の外形形状に沿って形成される筒部22と、懸架ばね2の下端が着座する受け部23と、を有する。ばね受け部材20は、当接部21がかしめ部11に当接するように、筒部22がチューブ10の一端部に嵌合することでチューブ10の一端部に取り付けられる。
懸架ばね2は、マウント部材3とばね受け部材20の受け部23との間に圧縮状態で介装され、チューブ10とマウント部材3とを互いに離間する方向に付勢する。ばね受け部材20に作用する懸架ばね2の付勢力によって、ばね受け部材20の当接部21はかしめ部11をチューブ10の内部に向けて図1中下方へ押圧する。このように、ばね受け部材20が、懸架ばね2の付勢力を受けてかしめ部11を他端側であるチューブ10の内部に向けて押圧する押圧部材である。
次に、ショックアブソーバ100の作用について説明する。
ショックアブソーバ100の収縮行程では、ピストンロッド1の外周のバンプストッパ4がばね受け部材20の当接部21に当接するまで、ピストンロッド1がチューブ10内に進入して収縮することができる。つまり、バンプストッパ4がばね受け部材20の当接部21に当接することにより、ショックアブソーバ100の収縮端が規定される。このように、ばね受け部材20は、チューブ10のかしめ部11を他端側へ押圧する押圧部材として機能すると共に、バンプストッパ4が当接するバンプキャップとしても機能する。
ばね受け部材20では、本実施形態のように当接部21がバンプストッパ4に直接当接するものでもよいし、例えば、面精度が優れた接触面を有し溶接等によって当接部21に一体的に固定される板部材がバンプストッパ4に当接するものでもよい。特に、ばね受け部材20がプレス成型によって形成され当接部21の面精度が確保しにくい場合には、板部材を当接部21に取り付けて板部材の接触面とバンプストッパ4を接触させることにより、両者を均一に接触させてバンプストッパ4の耐久性を確保することができる。当接部21がバンプストッパ4に直接当接する場合には、プレス成型によってばね受け部材20を形成した後に、バンプストッパ4との接触面を仕上げ加工して面精度を向上させてもよい。
ショックアブソーバ100の伸長行程では、ピストンがロッドガイド30に当接するまで、ピストンロッド1が移動して伸長することができる。このように、ロッドガイド30は、ショックアブソーバ100の伸長端を規定するリバウンドストッパとして機能する。
ここで、ショックアブソーバ100の伸長行程において、ピストンロッド1が伸長端まで移動すると、ピストンとロッドガイド30との衝突に伴うリバウンド荷重が他端側から一端側へ向け(伸長方向に向け)ロッドガイド30を介してチューブ10のかしめ部11に作用する。大きなリバウンド荷重がかしめ部11に作用すると、かしめ部11が変形し、かしめ部11とロッドガイド30及びオイルシール31との間に軸方向の隙間(ガタ)が生じるおそれがある。このように、チューブ10内に軸方向のガタが生じると、伸縮作動に伴いロッドガイド30やオイルシール31が軸方向に移動して異音が発生する。また、特に、ショックアブソーバ100が複筒型である場合には、チューブ10内に軸方向のガタが生じると、インナーチューブやベースバルブが軸方向に移動することになるため、減衰特性が変化するおそれがある。
これに対し、ショックアブソーバ100では、ばね受け部材20の当接部21が懸架ばね2の付勢力を受けてかしめ部11を他端側に向けて押圧している。言い換えれば、ばね受け部材20の当接部21は、リバウンド荷重に抗するようにかしめ部11を押圧している。このため、ショックアブソーバ100では、リバウンド荷重に対するかしめ部11の耐久性が向上し、リバウンド荷重によるかしめ部11の変形が抑制される。よって、異音の発生や減衰特性の変化を防止することができる。
また、ばね受け部材20は、筒部22によってチューブ10の外周を覆うため、チューブ10の径方向への変形も抑制される。よって、ばね受け部材20により、チューブ10の径方向への耐久性も向上する。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す効果を奏する。
ショックアブソーバ100では、チューブ10の一端部に形成されるかしめ部11が懸架ばね2の付勢力を受けるばね受け部材20の当接部21によって他端側へ押圧されている。このため、ピストンロッド1の伸長端において他端側から一端側へ向かって作用するリバウンド荷重に対するかしめ部11の強度を向上させることができる。したがって、ショックアブソーバ100の耐久性が向上する。
また、ショックアブソーバ100では、ばね受け部材20の筒部22がショックアブソーバ100の一端部の外周を覆うように設けられるため、チューブ10の一端部の径方向への強度も向上させることができる。したがって、ショックアブソーバ100の耐久性がさらに向上する。
(第2実施形態)
次に、図2から図5を参照して本発明の第2実施形態に係るショックアブソーバ200について説明する。以下では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、上記第1実施形態のショックアブソーバ100と同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1実施形態では、押圧部材は、懸架ばね2の付勢力によってかしめ部11を他端側へ押圧するばね受け部材20である。つまり、上記第1実施形態では、かしめ部11を他端側へ押圧する押圧力は、懸架ばね2の付勢力によるものである。
これに対し、第2実施形態では、押圧部材は、チューブ110の一端部にねじ締結によって取り付けられるキャップ部材120であり、かしめ部11を押圧する押圧力は、ねじ締結により生じる軸力である点において、上記第1実施形態に係るショックアブソーバ100とは相違する。
図2に示すように、チューブ110は、外周に雄ねじ部113が形成される本体部112と、本体部112の一端側から径方向内側に折り曲げられるかしめ部11と、を有する。
キャップ部材120は、チューブ110のかしめ部11に当接する環板状の当接部121と、当接部121から軸方向に延びて形成され内周に雌ねじ部123が形成される筒部122と、を有する。キャップ部材120は、チューブ110の一端部の外周に形成された雄ねじ部113に筒部22の雌ねじ部123が螺合し、当接部121がかしめ部11に当接した状態から所定の締め付け力で締め付けられることにより、チューブ110の一端部にねじ締結される。これにより、当接部121は、ねじ締結による軸力によってかしめ部11を他端側へ向けて押圧する。
なお、キャップ部材120の当接部121は、第1実施形態におけるばね受け部材20の当接部21と同様に、バンプキャップとしても機能する。当接部121は、バンプストッパ4と直接接触するものでもよいし、面精度が優れた接触面を有する板部材を介して接触するものでもよい。また、キャップ部材120は、第1実施形態におけるばね受け部材20と同様に、チューブ110の一端部の外周を覆って設けられる。
次に、図3から図5を参照して、ショックアブソーバ200のチューブ110の製造方法について説明する。
まず、図3に示すように、チューブ素材150の一端部の外周を切削して、本体部112と当該本体部112よりも外径が小さい薄肉部151とを形成する。
次に、図4に示すように、薄肉部151に隣接する本体部112の一部の外周にねじ加工を施して雄ねじ部113を形成する。これにより、雄ねじ部113が形成される本体部112と、本体部112の外径よりも小さい外径で一端部に形成される薄肉部151と、がチューブ素材150に形成される。
次に、ピストン、ロッドガイド30、オイルシール31等のチューブ110の内蔵物をチューブ素材150に収容した状態で、薄肉部151を径方向内側に折り曲げるかしめ加工を行う。これにより、図5に示すように、一端部にかしめ部11を有するチューブ110が形成される。このように、切削等により薄肉部151を形成し、この薄肉部151にかしめ加工を施すことにより、かしめ加工における加工力を低減して、かしめ部11を容易に形成できると共に加工設備の小型化を図ることができる。なお、図5では、ロッドガイド30等のチューブ110の内蔵物の図示を省略する。
次に、キャップ部材120をチューブ110の雄ねじ部113に螺合させ、キャップ部材120の当接部21がかしめ部11に当接した状態から所定の締め付け力で締め付けて、キャップ部材120をチューブ110の一端部に取り付ける。
このようにして、図2に示すように、ねじ締結の軸力によってかしめ部11を他端側へ押圧した状態でチューブ110の一端部に取り付けられるキャップ部材120を備えたショックアブソーバ200が形成される。
ここで、チューブ素材150の一端部に薄肉部151を形成するには、チューブ素材150の内周を切削することも考えられる。
しかしながら、チューブ素材150の内周を切削して形成される薄肉部151は、本体部112と外径が同じである。このため、本体部112の外周に雄ねじ部113を形成することが困難になる。また、本体部112に雄ねじ部113を形成したとしても、その後の薄肉部151のかしめ加工により雄ねじ部113の変形等が生じるおそれがある。これに対し、第2実施形態に係るショックアブソーバ200では、チューブ素材150の外周を切削して薄肉部151を形成するため、薄肉部151と本体部112とに外径差が生じ、本体部112に雄ねじ部113が形成し易くなる。また、薄肉部151の外周と本体部112の外周との間に段差が形成されるため、本体部112への薄肉部151のかしめ加工の影響が低減され、かしめ加工による雄ねじ部113の変形のおそれが低減する。
また、チューブ110の一端部の内側にはかしめ部11によって固定されるロッドガイド30やオイルシール31が設けられる。かしめ部11を形成する際には、オイルシール31の端部を支点として薄肉部151が折り曲げ加工される。よって、チューブ素材150の内周を切削して薄肉部151を形成する場合、かしめ加工を施す部位に加え、ロッドガイド30やオイルシール31を収容する部位まで内周を切削しなければならず、軸方向の加工長さが増大する。これに対し、外周を切削する場合には、内周面が連続したものとなるため、かしめ加工を施す部位のみを切削すればよい。よって、チューブ素材150の加工量や加工時間の短縮、工具寿命の増加を実現でき、製造コストを低減することができる。
また、チューブ素材150の内周を切削する場合には、オイルシール31やロッドガイド30は、シール性の観点から切削後のチューブ素材150の内径をほぼ同じ大きさの外径とする必要がある。これに対し、外周を切削する場合には、オイルシール31等の外径は、チューブ素材150の内径とほぼ同じ大きさにすればよい。よって、同じチューブ素材150からチューブ110を形成する場合には、外周を切削して薄肉部151を形成することで、オイルシール31等の外径を小さくすることができ、ショックアブソーバ200の軽量化やコスト低減を図ることができる。
また、チューブ素材150の内周を切削する場合と外周を切削する場合とを比較すると、薄肉部151は、厚さが同じであっても外周を切削した方が外径が小さく、体積も小さくなる。よって、外周を切削して薄肉部151を形成することにより、かしめ加工の加工量が低減され加工時間を短縮できる。また、外周を切削して薄肉部151を形成する場合は、内周を切削する場合よりも、薄肉部151の外周の長さが小さい。よって、シールする面積が小さくなるため、油漏れのリスクを低減することができる。このように、チューブ110は、チューブ素材150の外周を切削して形成されることが望ましいが、これに限らず、内周の切削によって形成されるものでもよい。
次に、第2実施形態の変形例について説明する。
上記第2実施形態では、キャップ部材120は、かしめ部11に当接する当接部21と、雌ねじ部が形成される筒部122と、を備える。これに対し、キャップ部材120が、懸架ばね2の下端を支持する受け部をさらに備え、上記第1実施形態のばね受け部材20のように、懸架ばね2を支持するものであってもよい。言い換えれば、上記第1実施形態のばね受け部材20を、チューブ10の一端部に嵌合する構成ではなく、ねじ締結によってチューブ10に取り付ける構成としてもよい。この場合、かしめ部11を押圧する押圧力は、ねじ締結により生じる軸力となる。
また、上記第2実施形態では、キャップ部材120は、チューブ110の一端部の外周面に形成される雄ねじ部113に螺合し、チューブ110の外周面に直接取り付けられる。これに対し、図6に示す変形例に係るショックアブソーバ300のように、キャップ部材120がカラー部材215を介してチューブ210に取り付けられるものでもよい。
具体的に説明すると、変形例に係るショックアブソーバ300は、外周に雄ねじ部216が形成されチューブ210の外周に溶接によって取り付けられるカラー部材215と、カラー部材215の雄ねじ部216に螺合し懸架ばね2の下端を支持するばね受け部材220と、をさらに備える。キャップ部材120は、カラー部材215の雄ねじ部216に螺合し、カラー部材215を介してチューブ210に取り付けられてかしめ部11を押圧する。ばね受け部材220は、カラー部材215との螺合位置を変更することにより、チューブ210の軸方向に移動可能に設けられる。このように、ショックアブソーバ300は、ばね受け部材220の位置を変更することで、懸架ばね2の初期荷重を調整できると共に、車高を調整可能な車高調整式のショックアブソーバである。
なお、変形例に係るショックアブソーバ300では、カラー部材215は、キャップ部材120が設けられるチューブ210の端部からピストンロッド1の伸長方向(図6中上方向)へ突出しないように形成される。つまり、カラー部材215の伸長方向側の端部は、チューブ210の伸長方向側の端部と同じか収縮方向側へ位置するように形成される。また、カラー部材215は、伸長方向側の端部が、例えばテーパ状など伸長方向に向かうにつれて外径が小さくなるように形成されてもよい。また、キャップ部材120は、カラー部材215の外周に形成される雄ねじ部216に螺合するものに限らず、カラー部材215の内周に形成される雌ねじ部(図示省略)に螺合して、カラー部材215に取り付けられるものでもよい。
以上の第2実施形態によれば、上記第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果をさらに奏する。
ショックアブソーバ200では、かしめ加工が施される薄肉部151の外径が本体部112の外径よりも小さいため、本体部112に雄ねじ部113を形成し易く、薄肉部151へのかしめ加工により雄ねじ部113が変形するおそれが低減される。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
ショックアブソーバ100,200,300は、径方向内側に折り曲げられるかしめ部11が一端部に形成され一端部からピストンロッド1が延出するチューブ10,110,210と、かしめ部11に当接しかしめ部11を他端側に向けて押圧する押圧部材(ばね受け部材20,キャップ部材120)と、を備える。
この構成では、チューブ10,110,210の一端部に形成されるかしめ部11が押圧部材(ばね受け部材20,キャップ部材120)によって他端側へ押圧されているため、ピストンロッド1の伸長端において他端側から一端側へ向かって作用するリバウンド荷重に対するかしめ部11の強度を向上させることができる。したがって、ショックアブソーバ100,200,300の耐久性が向上する。
また、ショックアブソーバ100,200,300では、押圧部材(ばね受け部材20,キャップ部材120)が、チューブ10,110,210の一端部の外周を覆う。
この構成によれば、押圧部材(ばね受け部材20,キャップ部材120)がショックアブソーバ100,200,300の一端部の外周を覆うことにより、チューブ10,110,210の一端部の径方向への強度も向上させることができる。したがって、ショックアブソーバ100,200,300の耐久性がさらに向上する。
また、ショックアブソーバ100では、押圧部材が、チューブ10の外周に設けられる懸架ばね2を支持するばね受け部材20であり、懸架ばね2の付勢力によってかしめ部11を押圧する。
また、ショックアブソーバ200,300では、キャップ部材120が、ねじ締結によってチューブ10の外周に取り付けられ、ねじ締結による軸力によってかしめ部11を押圧する。
また、ショックアブソーバ200では、キャップ部材120が、チューブ10の外周面に形成される雄ねじ部113に螺合することでチューブ110の外周面に直接取り付けられる。
また、ショックアブソーバ300は、外周に雄ねじ部216が形成されチューブ210の外周に取り付けられるカラー部材215をさらに備え、キャップ部材120が、カラー部材215の雄ねじ部216に螺合しカラー部材215を介してチューブ210の外周に取り付けられる。
また、ショックアブソーバ200の製造方法は、チューブ素材150の一端部の外周を切削して、チューブ素材150に本体部112と本体部112よりも外径が小さい薄肉部151とを形成する工程と、チューブ素材150の本体部112に雄ねじ部113を形成する工程と、チューブ素材150の薄肉部151を径方向内側に折り曲げてかしめ部11を形成することにより、一端部にかしめ部11を有するチューブ110を形成する工程と、かしめ部11を他端側に押圧するようにキャップ部材120を雄ねじ部113に螺合させてチューブ110に取り付ける工程と、を含む。
この構成では、かしめ加工が施される薄肉部151の外径が本体部112の外径よりも小さいため、本体部112に雄ねじ部113を形成し易く、薄肉部151へのかしめ加工により雄ねじ部113が変形するおそれが低減される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
100,200,300…ショックアブソーバ、1…ピストンロッド、2…懸架ばね、10,110,210…チューブ、11…かしめ部、20…ばね受け部材(押圧部材)、112…本体部、113…雄ねじ部、120…キャップ部材(押圧部材)、151…薄肉部、215…カラー部材、216…雄ねじ部(ねじ部)

Claims (7)

  1. 径方向内側に折り曲げられるかしめ部が一端部に形成され前記一端部からピストンロッドが延出するチューブと、
    前記かしめ部に当接し前記かしめ部を他端側に向けて押圧する押圧部材と、を備えることを特徴とするショックアブソーバ。
  2. 前記押圧部材は、前記チューブの前記一端部の外周を覆うことを特徴とする請求項1に記載のショックアブソーバ。
  3. 前記押圧部材は、前記チューブの外周に設けられる懸架ばねを支持するばね受け部材であり、前記懸架ばねの付勢力によって前記かしめ部を押圧することを特徴とする請求項1または2に記載のショックアブソーバ。
  4. 前記押圧部材は、ねじ締結によって前記チューブの外周に取り付けられ、ねじ締結による軸力によって前記かしめ部を押圧することを特徴とする請求項1または2に記載のショックアブソーバ。
  5. 前記押圧部材は、前記チューブの外周面に形成される雄ねじ部に螺合することで前記チューブの外周面に直接取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のショックアブソーバ。
  6. ねじ部が形成され前記チューブの外周に取り付けられるカラー部材をさらに備え、
    前記押圧部材は、前記カラー部材の前記ねじ部に螺合して前記チューブの外周に取り付けられることを特徴とする請求項4に記載のショックアブソーバ。
  7. ショックアブソーバの製造方法であって、
    チューブ素材の一端部の外周を切削して、前記チューブ素材に本体部と前記本体部よりも外径が小さい薄肉部とを形成する工程と、
    前記チューブ素材の前記本体部に雄ねじ部を形成する工程と、
    前記チューブ素材の前記薄肉部を径方向内側に折り曲げてかしめ部を形成することにより、前記一端部に前記かしめ部を有するチューブを形成する工程と、
    前記かしめ部を他端側に押圧するように押圧部材を前記雄ねじ部に螺合させて前記チューブに取り付ける工程と、を含むことを特徴とするショックアブソーバの製造方法。
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