JP2017186854A - コンクリート破砕方法および道路補修方法 - Google Patents
コンクリート破砕方法および道路補修方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017186854A JP2017186854A JP2016078369A JP2016078369A JP2017186854A JP 2017186854 A JP2017186854 A JP 2017186854A JP 2016078369 A JP2016078369 A JP 2016078369A JP 2016078369 A JP2016078369 A JP 2016078369A JP 2017186854 A JP2017186854 A JP 2017186854A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating
- concrete
- crushing
- hardened
- road
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Road Repair (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Abstract
Description
また、例えば、道路橋のジョイント等のように、コンクリートに固定された部材の補修(交換)は、ジョイント固定用のコンクリート硬化体を破砕した後、新たな固定用のコンクリートを打設している。
また、道路以外であっても、時間的制限が課される工事は多数ある。例えば、鉄道の補修工事では、終電から始発までの深夜の時間帯に実施するのが一般的であり、また、住宅に隣接した工事では、住民の多くが帰宅している時間を避けて昼間に作業を行うのが一般的である。
ところが、ブレーカー等を利用したコンクリートの破砕作業は、コンクリートへの打撃音(切削音)やコンプレッサーや発電機等の機械音による騒音が伴うため、短時間で行うのが望ましい。
また、超速硬コンクリートは、水和反応により多量のエトリンガイトが析出されるが、このエトリンガイトの析出により膨張することで、コンクリート硬化体の緻密化が進行する。
また、特許文献1の補修方法は、加熱によりコンクリートを脆弱化させるため、コンクリートと置換した補修材の強度が発現するのを待ってから補修対象のコンクリート部材の使用を再開する必要がある。ところが、時間的制約のある補修工事において特許文献1の補修方法を採用すると、時間内に補修材の強度発現まで完了しないおそれがある。
なお、前記加熱工程では、前記撤去対象範囲の前記硬化体の温度を100℃以上250℃未満の範囲内、好ましくは150℃程度に維持した状態で、50分以上、好ましくは80分以上、より好ましくは190分以上加熱するのが望ましい。
なお、超速硬コンクリート硬化体は、水和反応により析出されたエトリンガイト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2O)により強度が増加するため、エトリンガイトを消失させれば、超速硬コンクリート硬化体の強度を低減させることができる。
また、本発明のコンクリート破砕方法は、加熱手段の温度を250℃未満にしているため、超速硬コンクリート硬化体が300℃に加熱されることがない。そのため、超速硬コンクリート硬化体の内部の水分が、爆裂を引き起こす程度の高圧な水蒸気になることがない。
図1(a)に示すように、ジョイント1は、隣り合う床版2,2の端部同士に跨って配設されている。ジョイント1は、隣り合う床版2,2同士の隙間3の上面を覆うように配設されている。
ジョイント本体11は、鋼製部材からなり、図1(b)に示すように、他方のジョイント本体11側の端部に凹凸が形成されている。ジョイント本体11の凹凸は、凹部11aと凸部11bが同一形状を呈しており、ジョイント本体11同士を突き合わせた状態で、互いの凹部11aと凸部11bが噛み合うように構成されている。本実施形態では、平面視台形状の凹凸が形成されているが、ジョイント本体11の端部に形成される凹凸の形状は限定されるものではなく、例えば、三角形状であってもよい。
本実施形態のシール材12は、断面視門型状を呈しているが、シール材12の形状は限定されるものではなく、例えば平板状であってもよい。
また、シール材12を構成する材料は限定されるものではないが、伸縮性を備えた樹脂であるのが望ましい。
ジョイント1は、アンカー13が硬化体4に埋設されることで固定されている。
本実施形態のアンカー1は異形鉄筋により形成されているが、アンカー13を構成する材料は異形鉄筋に限定されるものではなく、例えばプレート状部材であってもよい。また、ジョイント1は、必ずしもアンカー1を備えている必要はなく、例えば、アンカー13に代えて図示しない接続筋に取り付ける取付部材を備えていてもよい。
なお、舗装5を構成する材料は限定されるものではなく、例えばアスファルト舗装やコンクリート舗装等であってもよい。
また、舗装5の層厚は限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
本実施形態では、交通量が少ない時間帯(例えば、夜間)において、交通規制をした状態で補修作業を実施するとともに、交通量が多い時間帯では補修作業を中断して交通規制を解除することができるように作業を進行させる。
ジョイント1は、超速硬コンクリートの硬化体4により両床版2,2に固定されているため、ジョイント1を補修する際には、硬化体4を除去する。
第一の準備工程S1では、道路の交通規制を行い、補修工事の作業エリアを確保する。本実施形態では、図1(b)に示すように、2車線道路のうちの一方の車線(撤去対象範囲A1を含む車線)に対して交通規制を行い、他方の車線(撤去対象範囲A1を含まない車線)は道路を開放しておく。
本実施形態では、200℃以上250℃未満の温度に加熱された加熱手段6を、図3(a)に示すように、補修(撤去)対象範囲A1の上面に載置することで加熱する。
加熱手段6(電熱線62)は、発電機63に送電線64を介して接続されており、発電機63から送電された電力により加熱される。本実施形態では、発電機63を交通規制中の道路上に設置しているが、発電機63の設置個所は限定されるものではなく、例えば、トラック等の車両に上載されていてもよいし、道路脇に設置されていてもよい。
なお、加熱手段6の構成は限定されるものではない。例えば、本実施形態では、撤去対象範囲A1上に載置する加熱手段6を採用したが、硬化体4を削孔することにより形成された孔に挿入する棒状の加熱手段を使用してもよい。
なお、加熱時間は50分以上であれば限定されるものではないが、本実施形態では、硬化体4の底部の温度が100℃以上を維持した状態で50分以上加熱できるようにする。すなわち、加熱手段6による加熱時間は、加熱手段6が200℃以上になるまでの時間と、硬化体4の底部が100℃以上に加熱されるまでの時間と、同底部の温度が100℃以上を維持した状態で加熱する時間とを加えた時間とする。
なお、必要に応じて、温度計を設置して、硬化体4の内部(底部)の温度を測ってもよい。
加熱工程S2を実施することにより、硬化体4内のエトリンガイトの水分子を加熱により脱水させて、エトリンガイトを消失させている。
本実施形態では、撤去対象範囲A1の硬化体4を所定時間加熱したら、加熱手段6を撤去して、交通規制を解除する。
なお、交通規制の解除は、必要に応じて実施すればよい。
なお、第二の準備工程S4は、加熱停止工程S3において、交通規制を解除した場合に実施する。そのため、加熱停止工程S3において交通規制を解除しない場合には、第二の準備工程S4は省略する。
本実施形態では、加熱停止工程S3から所定時間経過した後(道路を一旦開放した後)に破砕工程S4を実施するが、破砕工程S4を実施するタイミングは限定されない。
硬化体4の破砕はコンクリートブレーカー7を利用して人力により行う。なお、硬化体4を破砕するための手段は限定されなく、例えば、ウォータージェットを採用してもよい。
硬化体4を破砕することにより発生したガラは撤去する。また、硬化体4を撤去したら、図4(a)に示すように、露出したジョイント1を新しいジョイント1aに交換する。
補修材8は、交換したジョイント1aと床版2及び舗装5との隙間に充填する。
補修材8を構成する材料は限定されないが、本実施形態では、超速硬コンクリートを採用する。また、補修材8の打設に伴い、必要に応じて鉄筋を配筋してもよい。
補修材8を所定の強度が発現するまで養生したら、交通規制を解除する。
硬化体4の強度を低下させれば、硬化体4の破砕に要する時間を短縮することができる。そのため、硬化体4の破砕に伴う騒音や振動等が発生する時間を最小限に抑えることで、周辺環境への悪影響を最小限に抑制することができる。
なお、硬化体4は、水和反応により析出されたエトリンガイト(3CaO・Al2O3・3CaSO4・32H2O)により強度が増加するため、エトリンガイトを消失させれば、超速硬コンクリート硬化体の強度を低減させることができる。
さらに、加熱工程S2では、撤去対象範囲A1内の硬化体4の全体に対して、所定の温度で所定時間加熱するため、硬化体4の破砕が比較的容易である。
本実験では、超速硬コンクリートにより製造した円柱供試体に対して、105℃、200℃、300℃の乾燥炉で加熱した後、各供試体の圧縮強度を測定することで、超速硬コンクリートの硬化体の加熱による強度の変化を測定した。
圧縮強度試験は、JISA1108に準拠して実施した。
圧縮強度試験の結果を加熱温度(105℃、200℃、300℃)毎に図5(a)〜(c)に示す。
なお、供試体の製造に利用してコンクリートの配合は表1に示す通りである。
一方、加熱温度が200℃の場合は、図5(b)に示すように、50分加熱することで、圧縮強度が50%以下にまで低下した。したがって、200℃で加熱すれば、時間的制約がある場合であっても、十分に採用することができる。また、加熱温度が200℃の場合、加熱時間が300時間を経過した場合であっても、10N/mm2以上の圧縮強度を維持している。したがって、必要な加熱時間により硬化体を加熱することで圧縮強度を低下させた場合であっても、一時的に道路を解放することが可能であることがわかる。
さらに、加熱温度が300℃の場合は、図5(c)に示すように、圧縮強度が急激に低下し、加熱時間50分程度で爆裂が生じる結果となった。したがって、300℃以上で加熱すること、硬化体4に爆裂が生じるおそれがある。
以上の結果、200℃以上の加熱手段により50分以上加熱することで、超速硬コンクリートの硬化体4の圧縮強度を低下させることが可能であることがわかる。また、硬化体4の爆裂を回避するためには、加熱手段の温度を250℃未満に設定するのが望ましい。
前記実施形態では、ジョイントの補修について説明したが、本発明のコンクリート破砕方法および道路補修方法が適用可能な対象物は限定されるものではなく、例えば、超速硬コンクリートからなる舗装の補修に採用してもよい。
加熱工程で使用する加熱手段は、硬化体4の部材厚や性状等に応じて適宜設定すればよい。
前記実施形態では、硬化体4の全体を加熱する場合について説明したが、硬化体4を複数層に分けて、各層毎に加熱および破砕を繰り返してもよい。
2 床版
3 隙間
4 硬化体(超速硬コンクリート)
5 舗装
6 加熱手段
7 ブレーカー
8 補修材
S2 加熱工程
S3 加熱停止工程
S5 破砕工程
S6 充填工程
Claims (4)
- 超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を加熱する加熱工程と、
前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕する破砕工程と、を備えるコンクリート破砕方法であって、
前記加熱工程では、200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上加熱することを特徴とする、コンクリート破砕方法。 - 前記加熱工程では、前記撤去対象範囲内の前記硬化体の温度を100℃以上250℃未満に維持した状態で、50分以上加熱することを特徴とする、請求項1に記載のコンクリート破砕方法。
- 超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上加熱する加熱工程と、
前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕および撤去する破砕工程と、
前記硬化体の撤去部分に補修材を充填する充填工程と、を備えることを特徴とする、道路補修方法。 - 超速硬コンクリートの硬化体の撤去対象範囲を200℃以上250℃未満の加熱手段により50分以上加熱する加熱工程と、
前記加熱手段を撤去する加熱停止工程と、
前記加熱停止工程から所定時間経過した後に前記撤去対象範囲内の前記硬化体を破砕および撤去する破砕工程と、
前記硬化体の撤去部分に補修材を充填する充填工程と、を備えることを特徴とする、道路補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016078369A JP6594249B2 (ja) | 2016-04-08 | 2016-04-08 | コンクリート破砕方法および道路補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016078369A JP6594249B2 (ja) | 2016-04-08 | 2016-04-08 | コンクリート破砕方法および道路補修方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017186854A true JP2017186854A (ja) | 2017-10-12 |
JP6594249B2 JP6594249B2 (ja) | 2019-10-23 |
Family
ID=60044690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016078369A Active JP6594249B2 (ja) | 2016-04-08 | 2016-04-08 | コンクリート破砕方法および道路補修方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6594249B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019090287A (ja) * | 2017-11-17 | 2019-06-13 | 首都高メンテナンス東東京株式会社 | コンクリート破砕方法 |
CN114481739A (zh) * | 2022-01-04 | 2022-05-13 | 北京华创空港工程有限公司 | 一种机场水泥混凝土道面快速修补施工方法 |
-
2016
- 2016-04-08 JP JP2016078369A patent/JP6594249B2/ja active Active
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019090287A (ja) * | 2017-11-17 | 2019-06-13 | 首都高メンテナンス東東京株式会社 | コンクリート破砕方法 |
JP6990564B2 (ja) | 2017-11-17 | 2022-01-12 | 首都高メンテナンス東東京株式会社 | コンクリート破砕方法 |
CN114481739A (zh) * | 2022-01-04 | 2022-05-13 | 北京华创空港工程有限公司 | 一种机场水泥混凝土道面快速修补施工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6594249B2 (ja) | 2019-10-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101606391B1 (ko) | 신축이음장치의 후타콘크리트 비 노출공법 | |
Chen et al. | Field performance evaluations of partial-depth repairs | |
JP6594249B2 (ja) | コンクリート破砕方法および道路補修方法 | |
JP5632409B2 (ja) | 橋梁の床版補強方法、及び橋梁床版構造 | |
US20100307102A1 (en) | Expansion joint construction system | |
JP2007327255A (ja) | 耐疲労鋼床版 | |
KR101313881B1 (ko) | 침하된 맨홀의 보수시공방법 | |
KR20050030924A (ko) | 표면열화 및 피복이 미 확보된 기존 구조물에 대한 보강재매입보강공법 | |
JP6752120B2 (ja) | 連結構造及び連結方法 | |
JP5958907B2 (ja) | 既設コンクリート床版の部分的修復工法 | |
JP6990564B2 (ja) | コンクリート破砕方法 | |
JP6479559B2 (ja) | コンクリート除去方法 | |
JP2014095229A (ja) | レールの高さ調整方法 | |
JP2005180113A (ja) | 舗装道路の補修方法 | |
CN204570481U (zh) | 一种简支桥梁的新型桥面连续结构 | |
EP1972719B1 (en) | Arrangement with a precast structural concrete slab and process for installing the same | |
JP2007169950A (ja) | 橋梁用伸縮体とそれを用いた橋梁伸縮構造 | |
Li | Re-engineering concrete for resilient and sustainable infrastructures | |
Al-Jumaili | Maintenance and repair of early cracking in airfield apron rigid pavement | |
Gillen et al. | Precast Concrete Panels for Rapid Full-Depth Repair of CRCP: Maintaining continuity of longitudinal reinforcement. | |
JP6541238B2 (ja) | アスファルト舗装体撤去方法 | |
Karmacharya et al. | Full-Depth Rapid Repair of Airfield Rigid Pavements with Ultra-High-Performance Fiber-Reinforced Concrete Precast Panels (UHP-FRC-PCP) and Life-Cycle Cost Analysis | |
CN104562926A (zh) | 一种桥梁伸缩装置锚固结构 | |
Alvi et al. | Repair of construction-related deterioration in precast deck-panel bridges | |
JP2012154125A (ja) | 温度プレストレス導入コンクリートのひび割れ抑制方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160520 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160603 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181121 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190826 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190903 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190924 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6594249 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |