JP2017186445A - 表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物 - Google Patents

表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、UVオゾン酸化処理することにより、分散性に優れ、高い導電性を有する表面修飾カーボンナノファイバーと熱可塑性樹脂を用いた導電性樹脂組成物、を提供することにある。
【解決手段】カーボンナノファイバーをUVオゾン酸化処理することにより製造したカーボンナノファイバーの酸化物である表面修飾カーボンナノファイバーであって、粉体体積抵抗率が0.1〜0.01Ω・cmである表面修飾カーボンナノファイバーと熱可塑性樹脂を用いた導電性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、UVオゾン酸化処理をした表面修飾カーボンナノファイバーを含有する導電性樹脂組成物に関する。
現在、カーボンナノチューブを代表とした各種のカーボンナノファイバーが開発されており、例えば、導電フィラー、熱伝導材料、発光素子、電池やキャパシターの電極材料、配線材料や配線どうしの電極接合材料、補強材料、黒色顔料などの各種用途において、多様な機能を有する材料として有望視されている。
カーボンナノファイバーは、電気的特性だけではなく、機械的性質についても優れた点を有する。すなわち、炭素原子のみで構成されているため、非常に軽量であるにもかかわらず、1TPaを越えるヤング率を有し、極めて強靱である。また、ケージ物質であるために弾力性・復元性にも富んでいる。このように、カーボンナノファイバーは様々な優れた性質を有するため、工業材料として魅力的な物質である
これまでに、カーボンナノファイバーの優れた特性を利用した応用研究が数多く行われている。樹脂の強化や伝導性複合材料としてカーボンナノファイバーを添加したり、走査プローブ顕微鏡の探針として利用されたりしている。また、微小電子源として、電界放出型電子素子やフラットディスプレィとしてカーボンナノファイバーが利用されている。
このように、カーボンナノファイバーは、種々の応用が考えられるが、最近では色々な材料として用いられるポリマー樹脂の充填剤(フィラー)としての応用が考えられている。従来からポリマーに導電性、力学的強度、難燃性などの機能を付与するために、さまざまなフィラーを添加させることが行われてきた。
例えば、導電性を付与させる場合、ポリカーボネートなどのポリマーやブタジエンゴムのようなエラストマーに、カーボンブラックや炭素繊維、金属酸化物等の導電性フィラーを配合することが行われてきた。高い導電性を付与するため導電性材料の配合を増加させた場合、成形性の低下や衝撃強度などの力学的特性の大幅な低下といった問題が生じていた。
これらの問題を解決するため、最近では気相成長炭素繊維やカーボンナノファイバー等を樹脂に配合することが行われている(例えば特許文献1〜2)。
カーボンナノファイバーは従来のカーボン系導電性フィラーに比べ導電性が高く、また、アスペクト比が高いために樹脂中にネットワーク構造を形成しやすく、非常に微細で単位重量あたりの本数が多くなるといった特徴を有する。このため、従来のカーボン系導電性フィラーと同程度樹脂に配合した場合、より高い導電性の樹脂組成物を得ることができるとされている。
しかし、一般にカーボンナノファイバーは、製造されたままの状態では凝集体を形成しており、溶媒中で十分に分散させた状態にするのが非常に難しい。このため、製品にした際に特性を十分に発揮できないという問題がある
従来、カーボンナノファイバーの分散性を高める手段として、例えば、微細炭素繊維の酸性懸濁液に酸化剤を添加して表面を酸化させたもの(特許文献3)や、硝酸あるいは硝酸と硫酸との混酸を用いて湿式酸化してCOOM基を導入したもの(特許文献4)や、発煙硝酸中または発煙硝酸と濃硫酸との混酸中で超音波処理してニトロ基を導入したもの(特許文献5)などが知られている。
しかし、これらの従来例は、過度な酸化処理によるカーボンナノファイバーの切断によって導電性が劣化することや、酸化処理が不十分で分散性が劣るという問題があり、また、ニトロ化では分散媒が有機溶剤であって高濃度のときにカーボンナノファイバーの分散性が十分ではないという問題があった。
また、水中もしくは有機溶媒中で、カーボンナノファイバーとオゾンガスを接触させることによりカーボンナノファイバー表面の酸化(特許文献6〜10)が知られている。大気中で、UVオゾン酸化処理を行うことによりカーボンナノファイバー表面酸化(特許文献11〜15)も知られているが、導電性樹脂組成物に導入したという報告は知られていない。
特開平7−102112号公報 特表2002−503204号公報 特開2008−270204号公報 特開2008−251272号公報 特開2010−24127号公報 特表2011−505313号公報 特開2014−101249号公報 特表2009−507338号公報 特開2010−235320号公報 特開2012−211364号公報 特開2012−520223号公報 特開2012−520355号公報 特開2008−517863号公報 特開2003−238451号公報 特開2005−272184号公報
本発明は、上記のような問題を解決したものであり、分散性に優れ、高い導電性を有する表面修飾カーボンナノファイバーを含む導電性樹脂組成物を提供することにある。
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂と、粉体体積抵抗率が0.1〜0.01Ω・cmである表面修飾カーボンナノファイバーとを含む導電性樹脂組成物であって、表面修飾カーボンナノファイバーがUVオゾン酸化処理されたものである導電性樹脂組成物に関する。
本発明の熱可塑性樹脂と、粉体体積抵抗率が0.1〜0.01Ω・cmである表面修飾カーボンナノファイバーとを含む導電性樹脂組成物を用いることによって、優れた導電性を有する導電性塗膜を容易に形成することができた。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
本発明の表面修飾カーボンナノファイバーは、UVオゾン処理により、酸化されたことを特徴とする表面修飾カーボンナノファイバーである。
本発明の表面修飾カーボンナノファイバーは、カーボンナノファイバー原料にUVオゾン酸化処理を行って酸素含有量を2〜10質量%に制御したファイバーである。一般に、製造された直後のカーボンナノファイバー原料の酸素含有量は0.1〜1.0質量%である。UVオゾン酸化処理を行ったカーボンナノファイバーの酸素含有量は2〜10質量%であるが、混酸を用いた酸化処理と異なり、カーボンナノファイバーが破壊されない。即ち、カーボンナノファイバーの最大の特徴である形状が保たれているので、導電性が高い。
一般的に、混酸等を用いた湿式酸化を行うと、酸化処理後のカーボンナノファイバー表面の酸素含有量は混酸温度が高くなるほど多くなる。しかし、酸素含有量が多くなると共に、カーボンナノファイバーの分解も進み、平均粒子径が小さくなる。また、酸素が大量に含有され、平均粒子径が小さくなるほど、極性溶媒に対する分散性が向上する。
しかし、カーボンナノファイバーの分解が進み、平均粒子径が小さくなると、導電性が低下するという弊害が発生する。導電性を保つには、平均粒子径を1μm以上にする必要が有る。
UVオゾン酸化処理を行うことによって、カーボンナノファイバー表面にカルボキシル基(−COOH)、カルボニル基(>C=O)、エーテル基(C−O−C)、フェノール性水酸基(−OH)などが導入され、酸素含有量を7〜4質量%程度に制御したカーボンナノファイバーを得ることができる。UVオゾン酸化処理後のカーボンナノファイバーをESCA分析した場合の1例としては、C−O結合に起因されるピークとC=O結合に起因されるピークの比率が、37.8%:56.5%であり、酸素はC−O結合を有する基とC=O結合を有する基によって導入されていた。即ち、C−O結合を有する基としは、カルボキシル基(−COOH)、エーテル基(C−O−C)、フェノール性水酸基(−OH)が想定され、C=O結合を有する基としは、カルボキシル基(−COOH)、カルボニル基(>C=O)が考えられる。
本発明の表面修飾カーボンナノファイバーとは、酸性の置換基であるカルボキシル基(−COOH)、フェノール性水酸基(−OH)がカーボンナノファイバーの表面に結合された状態のカーボンナノファイバーを示す。
カーボンナノファイバーの内、特にカーボンナノチューブの生産時、分離した別個のナノチューブ、もしくはナノチューブの凝集体の形態で存在しており、ランダムに互いに絡み合い鳥の巣類似の絡み合った玉を形成している。このカーボンナノチューブ凝集体の形成に関する更なる詳細は、Tennentの米国特許第5,165,909号、Moyらの米国特許第5,456,897号、Snyderらの1991年5月1日に出願された米国特許第5,707,916号、及び1989年1月28日に出願されたPCT出願第US89/00322号、WO89/07163、及び1994年8月2日出願されたMoyらの米国特許第5,456,897号及び1990年9月27日に出願されたPCT出願第US90/05498号、WO91/05089、及び1995年6月7日に出願されたMandevilleらの米国特許第5,500,200号及び1994年8月2日に出願された米国特許第5,456,897号及び1994年10月11日に出願されたMoyらの米国特許第5,569,635号の開示で説明されている。
この凝集体の大きさは、レーザー回折式粒子径分布測定装置やMastersaizer2000等の分析装置により、カーボンナノチューブの大きさを測定する事が出来る。例えば、Mastersaizer2000で測定したFloTube9100(CNano社製多層カーボンナノチューブ)の平均粒子径は、60μmである。また、Knano社製100Tの平均粒子径は、45μmである。
カーボンナノファイバーの内、特にカーボンナノチューブの平均粒子径が、1μm以下になると、分散液や塗膜状態でのカーボンナノチューブ間の繋がりが無くなり、導電性が低下する。そこで、分散液や塗膜状態での導電性を保ち、かつ極性溶媒中での分散性を維持する平均粒子径として、表面修飾カーボンナノファイバーの平均粒子径は、1〜50μmが好ましい。
カーボンナノチューブはその構造上の導電性が高いという特徴が有り、例えば、株式会社三菱化学製ロレスターGPによって測定したFloTube9100(CNano社製多層カーボンナノチューブ)の体積抵抗率は、1.5E-02(Ω・cm)である。また、Knano社製100Tの体積抵抗率は、2.2E-02(Ω・cm)である。
しかし、硝酸と硫酸からなる混酸を用いた酸化処理により製造した表面修飾カーボンナノファイバーは、平均粒子径が小さくなることにより、粉体体積抵抗率が低下する。そこで、極性溶媒中での分散性を維持し、分散液や塗膜状態での導電性を保つ表面修飾カーボンナノファイバーの粉体体積抵抗率は、0.1Ω・cm以下である。
UVオゾン酸化処理された表面修飾カーボンナノファイバーの場合は、カーボンナノファイバーの切断によって導電性が劣化する問題を有しないし、酸化により親水性の置換基が導入されているので、分散性が未処理カーボンナノファイバーより高い。
本発明の樹脂組成物には、種々の添加剤、例えば、安定剤、酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、潤滑剤、充填剤、着色剤、難燃剤などを適宜配合することができる。
本発明の樹脂組成物は、公知の方法で成形して、成形品として用いることができる。成形方法としては、射出成形、押出成形、プレス成形などが挙げられ、発泡成形や2色成形、インサート成形、アウトサート成形、インモールド成形など公知の複合成形技術も適用できる。成形品としては、射出成形品、シート、未延伸フィルム、延伸フィルム、丸棒や異形押出品などの押出成形品、繊維、フィラメントなどが挙げられる。また、本発明の樹脂組成物を、例えば、溶液あるいは懸濁液として、接着剤やペースト、塗料、コーティング剤として用いることも可能である。
次に、本発明の表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物は、表面修飾カーボンナノファイバー、熱可塑性樹脂及び溶剤からなる樹脂混合物を、混練しながら溶剤を除去して得られたものである。
本発明において、使用されるカーボンナノファイバーとしては、無機材料由来の炭素粒子であれば特に限定されない。例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック及びミディアムサーマルカーボンブラック等のカーボンブラック:活性炭、黒鉛、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラフェン、グラフェンナノプレートレット、ナノポーラスカーボン及び炭素繊維等が挙げられる。
本発明において、使用される炭素担体であるカーボンナノチューブとは、炭素原子が6角形をなす平面構造を有するカーボンナノチューブが、ファンデルワールス力により弱く結合した複層構造を有している。カーボンナノチューブは、欠陥の少ない平面構造を有しているため、高い電子伝導性、高い熱伝導性や高い機械的強度を示す。
複層構造のカーボンナノチューブの厚みは特に限定されないが単層以上であることが好ましい。厚すぎると、電子伝導性や比表面積などが低くなり好ましくない場合がある。
単層カーボンナノチューブは、ナノメートル領域の直径を持つ継ぎ目のない円筒状で、グラフェンシート(2次元のグラファイト平面)が丸まった状態としてイメージすることができる。ナノチューブの構造は、直径とチューブの軸に対する炭素の6員環の相対的な方向で規定される。例えば、名城ナノカーボン(EC1.0,EC1.5,EC2.0,EC1.5−P)等が挙げられる。
多層カーボンナノチューブは同心円筒状のこれらチューブから構成され、幾つかの単層チューブが入れ子になっていると考えられており、少ない場合は6層、多い場合で25層ほどの同心多層構造をとる。そのため、多層カーボンナノチューブの直径は、典型的な単層カーボンナノチューブの0.7−2.0nmに対して、30 nmと大きい値を示す。カーボンナノチューブの持つ優れた独特の特性によって、新たな応用開発や既存の用途における性能改善を行うことが可能となる。例えば、CNano社(FloTube9000、FloTube9100、FloTube9110、FloTube9200)、Nanocyl社(NC7000)、Knano社(100T)等が挙げられる。
市販の無機炭素粒子としては、例えば、ケッチェンブラックEC−300J、及びEC−600JD等のアクゾ社製ケッチェンブラック;
トーカブラック#4300、#4400、#4500、及び#5500等の東海カーボン社製ファーネスブラック;
プリンテックスL等のデグサ社製ファーネスブラック;
Raven7000、5750、5250、5000ULTRAIII、5000ULTRA、Conductex SC ULTRA、975 ULTRA、PUER BLACK100、115、及び205等のコロンビヤン社製ファーネスブラック;
#2350、#2400B、#2600B、#30050B、#3030B、#3230B、#3350B、#3400B、及び#5400B等の三菱化学社製ファーネスブラック;
MONARCH1400、1300、900、VulcanXC−72R、及びBlackPearls2000等のキャボット社製ファーネスブラック;
Ensaco250G、Ensaco260G、Ensaco350G、及びSuperP−Li等のTIMCAL社製ファーネスブラック;
デンカブラック、デンカブラックHS−100、FX−35等の電気化学工業社製アセチレンブラック;
VGCF、VGCF−H、VGCF−X等の昭和電工社製カーボンナノチューブ;
名城ナノカーボン社製カーボンナノチューブ;
xGnP−C−750、xGnP−M−5等のXGSciences社製グラフェンナノプレートレット;
Easy−N社製ナノポーラスカーボン;
カイノール炭素繊維、カイノール活性炭繊維などの群栄化学工業社製炭素繊維;等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明で用いる溶剤は、特に限定されないが、カーボンナノチューブ樹脂混合物を混練する際に蒸発により系から除去され、かつ得られる樹脂組成物中に残らない沸点を有するものであればよく、水、アルコール類、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、NMP(N一メチルピロリドン)が挙げられる。
これらのうち、好ましい溶剤としては、水またはアルコール類であり、水とアルコール類を併用してもよい。
このようなアルコール類としては、例えば、沸点80〜200℃程度の1価のアルコールないし多価アルコールが利用でき、好ましくは炭素数が4以下のアルコール系溶剤が挙げられる。具体的には、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、t−ブタノールなどが挙げられる。アルコールは、1種単独で又は2種以上混合して使用される。
これらの1価のアルコールとしては、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール及びt−ブタノールが好ましい。
多価アルコールとしては、プロトン伝導性を有する樹脂との相溶性、及び触媒インキとした場合の乾燥効率の問題から、プロピレングリコール、エチレングリコールなどが好ましく、中でもプロピレングリコールが特に好ましい。
上記表面修飾カーボンナノファイバーをアルコールなどの溶媒から選択した一種以上の分散媒に分散させることにより、カーボンナノファイバーの分散性に優れた分散液が得られる。
溶剤の含有量は、特に限定されないが、表面修飾カーボンナノファイバーの分散に必要な量以上で、混練装置による溶媒の除去が可能となる量以下であればよい。
本発明で用いる表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物において、さらに界面活性剤を加えることができる。前記界面活性剤を加えることにより、該界面活性剤を含む溶剤が、絡まった表面修飾カーボンナノファイバーの凝集体に浸透して、表面修飾カーボンナノファイバーを解す効果が向上する。
前記界面活性剤としては、イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤が挙げられる。例えば、イオン性のアニオン界面活性剤としては、硫酸エステル型、リン酸エステル型、スルホン酸型等が挙げられ、カチオン界面活性剤としては、第4級アンモニウム塩型等が挙げられる。また、両性界面活性剤として、アルキルベタイン型、アミドベタイン型、アミンオキサイド型等が挙げられる。さらに、非イオン性界面活性剤として、脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
前記界面活性剤の配合量は、得られる導電性樹脂組成物の物性を低下させない範囲であれば限定されない。前記表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物の表面修飾カーボンナノファイバーと前記界面活性剤の合計100質量部に対して、前記界面活性剤が、0質量部より大きく40質量部以下であることが好ましい。
本発明で用いる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ゴム変性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂の形状は、特に限定されないが、例えば、粉末状またはペレット状である場合、粒径が0.01mm〜3mmの範囲にあるものが好ましい。粒径を前記の範囲にすることにより、表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物に、表面修飾カーボンナノファイバーが熱可塑性樹脂により解れ易くなり、また混練加工が容易となる。
本発明で用いる表面修飾カーボンナノファイバー含有導電性樹脂組成物の組成は、表面修飾カーボンナノファイバーと熱可塑性樹脂の質量比が、0.1:100〜100:100であることが好ましく、更に好ましくは0.5:100〜50:100、特に好ましくは0.5:100〜30:100、最も好ましくは1:100〜30:100である。表面修飾カーボンナノファイバーが0.1:100以上であると、得られる導電性樹脂組成物が良好な導電性が得られ好ましく、100:100以下であると、得られる導電性樹脂組成物或いはマスターバッチとして樹脂で希釈して得られる導電性樹脂組成物が、樹脂材料本来の物性が確保できるため、好ましい。
本発明のカーボンナノファイバー分散液にバインダー成分(樹脂成分)を加えることにより、塗料組成物、またはペースト組成物を得ることができる。このような組成物において、樹脂成分は絶縁性であるので、樹脂成分の量が多く、表面修飾カーボンナノファイバーの量が少ないと、組成物の導電性が低下するが、本発明の表面修飾カーボンナノファイバーは分散性が良いので、少ない含有量でも高い導電性を発揮し、良好な導電性塗膜を得ることができる。
塗料組成物またはペースト組成物の好ましい組成としては、例えば、溶媒を32〜94.5質量%、表面修飾カーボンナノファイバーを0.5〜8質量%、バインダー成分を5〜60質量%含む組成が挙げられる。塗料組成物又はペースト組成物として必要な他の成分を加えても良い。
湿式混合する際、各原料が均一に溶解しないケースにおいては、各原料の溶媒への濡れ性、及び分散性を向上させるために、市販の分散剤を一緒に添加し、分散して混合してもよい。分散剤としては、水系分散剤及び溶剤系分散剤を使用でき、具体的には、以下のものが挙げられる。
市販の水系分散剤は特に限定されないが、例えば、下記のものが挙げられる。
ビックケミー社製の分散剤としては、Disperbyk−180、183、184、185、187、190、191、192、193、198、2090、2091、2095、2096、又はBYK−154等が挙げられる。
日本ルーブリゾール社製の分散剤としては、SOLSPERSE12000、20000、27000、41000、41090、43000、44000、又は45000等が挙げられる。
エフカアディティブズ社製の分散剤としては、EFKA1101、1120、1125、4500、4540、4550、4560、又は4580等が挙げられる。
BASFジャパン社製の分散剤としては、JONCRYL67、678、586、611、680、682、683、690、52J、57J、60J、61J、62J、63J、70J、HPD−96J、501J、354J、6610、PDX−6102B、7100、390、711、511、7001、741、450、840、74J、HRC−1645J、734、852、7600、775、537J、1535、PDX−7630、352J、252D、538J、7640、7641、631、790、780、7610、JDX−C3000、JDX−3020、又はJDX−6500等が挙げられる。また、Luvitec K17、K30、K60、K80、K85、K90、K115、VA64W、VA64、VPI55K72W、又はVPC55K65W等が挙げられる。
川研ファインケミカル社製の分散剤としては、ヒノアクトA−110、300、303、又は501等が挙げられる。
ニットーボーメディカル社製の分散剤としては、PAAシリーズ、PASシリーズ、両性シリーズPAS−410C、410SA、84、2451、又は2351等が挙げられる。
アイエスピー・ジャパン社製の分散剤としては、ポリビニルピロリドンPVP K−15、K−30、K−60、K−90、又はK−120等が挙げられる。
丸善石油化学社製の分散剤としては、ポリビニルイミダゾールPVI等が挙げられる。
市販の溶剤系分散剤としては、特に限定されないが、例えば下記のものが挙げられる。
ビックケミー社製の分散剤としては、Anti-Terra-U、U100、203、204、205、Disperbyk−101、102、103、106、107、108、109、110、111、112、116、130、140、142、161、162、163、164、166、167、168、170、171、174、2000、2001、2050、2070、2150、BYK−P104、P104S、P105、9076、9077及び220S等が挙げられる。
日本ルーブリゾール社製の分散剤としては、SOLSPERSE3000、5000、9000、13240、13650、13940、17000、18000、19000、21000、22000、24000SC、24000GR、26000、28000、31845、32000、32500、32600、33500、34750、35100、35200、36600、37500、38500、又は53095が挙げられる。
エフカアディティブズ社製の分散剤としては、EFKA1500、1501、1502、1503、4008、4009、4010、4015、4020、4046、4047、4050、4055、4060、4080、4300、4330、4400、4401、4402、4403、4406、4510、4520、4530、4570、4800、5010、5044、5054、5055、5063、5064、5065、5066、5070、5071、5207、又は5244等が挙げられる。
味の素ファインテクノ社製の分散剤としては、アジスパーPB711、PB821、PB822、PN411、又はPA111が挙げられる。
川研ファインケミカル社製の分散剤としては、ヒノアクトKF−1000、1300M、1500、1700、T−6000、8000、8000E、又は9100等が挙げられる。BASFジャパン社製の分散剤としては、Lavaca等が挙げられる。
バインダーとしては、プロトン伝導性を有する樹脂が好ましく、プロトン伝導性樹脂としては、ポリスチレンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸などスルホン酸基を導入したオレフィン系樹脂、スルホン酸基を導入したポリイミド系樹脂、スルホン酸基を導入したフェノール樹脂、スルホン酸基を導入したポリエーテルケトン系樹脂、スルホン酸基が導入されたポリベンズイミダゾール系樹脂、酸とイミダゾール部分で塩形成したポリベンズイミダゾール系樹脂、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレン共重合体のスルホン酸ドープ品、パーフルオロスルホン酸系樹脂などが挙げられる。
特に、電気陰性度の高いフッ素原子を導入する事で化学的に安定性が高く、スルホン酸基の解離度が高く、高いイオン電子伝導性が実現可能なパーフルオロスルホン酸系樹脂は、実用性が高く好ましい。このようなプロトン伝導性を有する樹脂の具体例としては、デュポン社製の「Nafion」、旭硝子社製の「Flemion」、旭化成社製の「Aciplex」、ゴア(Gore)社製の「Gore Select」などが挙げられる。通常、プロトン伝導性を有する樹脂は、固形分として5〜30重量%程度含むアルコール水溶液として使用される。アルコールとしては、例えば、メタノール、プロパノール、エタノールジエチルエーテルなどが使用される。
湿式混合装置としては、例えば、ディスパー、ホモミキサー、若しくはプラネタリーミキサー等のミキサー類;
エム・テクニック社製「クレアミックス」、若しくはPRIMIX社製「フィルミックス」等のホモジナイザー類;
ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、若しくはコボールミル等のメディア型分散機;
湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、スギノマシン社製「スターバースト」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)、エム・テクニック社製「クレアSS−5」、奈良機械製作所社製「マイクロス」等のメディアレス分散機;
その他ロールミル、ニーダー等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。又、湿式混合装置としては、装置からの金属混入防止処理を施したものを用いることが好ましい場合がある。
例えば、メディア型分散機を使用する場合は、アジテーター及びベッセルがセラミック製又は樹脂製の分散機を使用する方法や、金属製アジテーター及びベッセル表面がタングステンカーバイド溶射又は樹脂コーティング等で処理された分散機を用いることが好ましい。メディアは、ガラスビーズ、又は、ジルコニアビーズ、若しくはアルミナビーズ等のセラミックビーズを用いることが好ましい。また、ロールミルを使用する場合は、セラミック製ロールを用いることが好ましい。分散装置は、1種のみを使用してもよいし、複数種の装置を組み合わせて使用してもよい。また、原料の溶媒への濡れ性、分散性を向上さ
以下、本発明の実施例を比較例と共に示す。また、本発明はこれらの実施例に限定されない。なお、以下の文中における「部」及び「%」は特に断りのない限り、質量基準である。
実施例1
カーボンナノファイバーとして多層カーボンナノチューブ(MW−CNTと略記する。)を原料として用い、市販のUVオゾン酸化装置(サムコ株式会社製 UV−1)を用い、表1に示す温度条件にて表面酸化処理を行い、表面処理したMW−CNTを得た。
表面修飾カーボンナノファイバーの酸素含有量を表1に示す。尚、酸素含有量は、ESCAによる表面元素分析(装置:島津/KRATOS AXIS−HS、X線 Anode:Mg:10mA、Voltage:15kV)によって測定した。
1重量%水分散液は、分散剤としてポリビニルピロリドンK15(略称:PVP)を1w%加え、スキャンデックスで分散し、グランドゲージで分散性を確認した。
分散良好は〇、分散不良は×とした。
実施例2〜4
化合物1の代わりに、表1のカーボンナノファイバーを使用した以外は、実施例1と同様に試験を行った。
実施例5〜9
実施例1〜4で製造した表面酸化されたカーボンナノファイバー(5部)と水(15部)をミキサーに加え、25℃のもとで、10分間、撹拌混合し、さらに粒子径が0.05mm〜1.1mmの範囲のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂(日本ユニペット社製、ユニペットBK2180)パウダー95部をミキサーに加え、25℃のもとで、5分間、撹拌混合し、カーボンナノチューブ樹脂混合物を作製した。このカーボンナノチューブ樹脂混合物を二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX30mm)により、処理温度180℃で溶融混練しながら、溶剤である水を二軸押出機のベントから蒸発除去させて、ペレット状の本発明の導電性樹脂組成物を得た。また、得られた導電性樹脂組成物から、前記ベルトダイを装着した押出機により、厚さ約0.5mmの表面抵抗率等の物性評価用シートを作製した。さらに、導電性樹脂組成物中におけるカーボンナノチューブの分散性を評価するため、前記導電性樹脂組成物から厚さ約20μmのシートをプレスにて作製し、光学顕微鏡で樹脂中のカーボンナノチューブの凝集状態を観察した。結果を表2に示す。
比較例1〜2
UVオゾン酸化処理を行っていないカーボンナノファイバーを用いた以外は、実施例5と同様に試験を行った。結果を表2に示す。
表1
表1に示すように、UVオゾン酸化処理温度25と50℃の場合、実施例1〜4で示される通り、ESCAによる酸素導入量は、4〜7mol%であった。比較例1もしくは2に示される通り、UVオゾン酸化されていないカーボンナノファイバーの酸素導入量が0.5mol%以下であるのに対し、明らかに酸素導入量が増えており、酸化が進んでいると考えられる。これにより、1重量%水分散性は、比較例1〜2では、分散されていないのに対し、実施例1〜4で示される通り、UVオゾン酸化処理カーボンナノファイバーは、良く分散されていることが判明した。
実施例5
実施例1で作成したUVオゾン酸化処理により表面酸化したカーボンナノファイバーを水に分散させ、平均粒度分布(Mastersizer2000)を測定した。また、紛体での体積抵抗率を測定した結果を、表2に示す。
尚、体積抵抗率(Ω・cm)は、株式会社三菱化学製ロレスターGPによって測定した。
実施例6〜8
実施例2〜4で作成した表面処理MW−CNTの代わりに、表2のカーボンナノファイバーを使用した以外は、実施例5と同様に試験を行った。
比較例3
比較例1で作成した表面処理MW−CNTを使用した以外は、実施例5と同様に試験を行った。
比較例4
比較例2で作成した表面処理MW−CNTを使用した以外は、実施例5と同様に試験を行った。
表2
表2に示すように、UVオゾン酸化処理温度として、25と50℃の場合、導電性樹脂中での分散状態は、比較例3〜4では不良であるのに対し、実施例5〜8で示される通り、良好であった。また、実施例5〜8で示される通り、Mastersaizer2000による平均粒子径は、UVオゾン酸化処理をする前後で、殆ど変化は見られないのに対し、ロレスターによる紛体体積抵抗率は、UVオゾン酸化処理をする前(比較例3〜4)では、0.01Ω・cm以上であったのに対し、UVオゾン酸化処理をする後(実施例5〜8)では、何れも低下していることが判明した。
これらの結果より、UVオゾン酸化処理をすることにより、カーボンナノファイバーの分解を防ぐ効果が表れ、それにより、極性溶媒に対する分散性を保ちながら、導電性の低下も防ぐことが出来、熱可塑性樹脂中での分散状態が良好となった。
本発明の熱可塑性樹脂と、粉体体積抵抗率が0.1〜0.01Ω・cmである導電性の高い表面修飾カーボンナノファイバーを含む導電性樹脂組成物は、優れた導電性を有する導電性塗膜を容易に形成することができるから、産業上利用が可能である。

Claims (1)

  1. 熱可塑性樹脂と、粉体体積抵抗率が0.1〜0.01Ω・cmである表面修飾カーボンナノファイバーとを含む導電性樹脂組成物であって、
    表面修飾カーボンナノファイバーがUVオゾン酸化処理されたものである導電性樹脂組成物。
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