JP2017186331A - 溶状に優れたヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末及びその製造方法、並びに固体分散体用組成物、コーティング用組成物、薬物含有粒子及び固形製剤の各製造方法 - Google Patents

溶状に優れたヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末及びその製造方法、並びに固体分散体用組成物、コーティング用組成物、薬物含有粒子及び固形製剤の各製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶媒に溶解させた際に高い溶解性を有し、未溶解物の発生を抑えることができるHPMCAS粉末及びその製造方法等を提供する。【解決手段】最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値が、2.0〜3.0であるヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末を提供する。また、ヒプロメロースを溶媒に溶解する溶解工程と、触媒存在下、前記溶解されたヒプロメロースに無水コハク酸及び無水酢酸を反応させて反応液を得るエステル化工程と、前記反応液と水を混合してヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを析出させる析出工程であって、前記水と混合する前の前記反応液の粘度が100〜200Pa・sである析出工程とを少なくとも含むヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルの製造方法を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、溶解性に優れたヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末及びその医薬的利用に関する。
腸溶性ポリマーとして、セルロース骨格にメチル基(−CH)とヒドロキシプロピル基(−COH)の2つの置換基を導入してエーテル構造とするほか、アセチル基(−COCH)とスクシニル基(−COCCOOH)の2つの置換基を導入してエステル構造として、計4種類の置換基を導入した高分子であるヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルが広く知られている。
腸溶性ポリマーであるヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル(以下、「HPMCAS」ともいう。)は、水難溶性薬物の溶出改善を行う固体分散体用途、腸溶性コーティング用途に広く使用されている。
固体分散体用途として、水難溶性薬物と高分子を加熱溶融押出法(ホットメルトエクストルージョン)により固化させた固体分散体が挙げられる。また、薬物と高分子の混合物を溶媒に溶解させた後に、溶媒を除去、析出させることで固体分散体を製造するスプレードライ法等の製剤手法が現在注目を集めている。例えば、水難溶性薬物と高分子の溶液をスプレードライさせた固体分散体は、薬物が非晶質(アモルファス)の状態で高分子担体中に分子分散し、薬物の溶解性が見かけ上顕著に上昇して生物学的利用能が改善される。
腸溶性コーティング製剤は、酸に対して不安定な薬物を投与する場合や、胃粘膜の保護等を目的として広く用いられる重要な製剤の一つである。従来、腸溶性コーティング製剤を製造するには、腸溶性ポリマーを有機溶媒に溶解し、これをスプレーして、腸溶性フィルムを薬物表面に形成する方法が一般的である。また、有機溶媒を用いた場合の環境保全や安全性を考慮して、腸溶性ポリマーを微粉砕して水分散液として用いる、いわゆる水系腸溶性コーティング法が開発されている(特許文献1)。例えば、腸溶性ポリマーであるHPMCASをその分子中のカルボキシル基の約80モル%以上を中和するのに必要な量のアンモニアとHPMCASを溶解してなる水系腸溶性コーティング液を用いたアンモニア中和コーティング法が開示された(特許文献2)。
特開平7−109219号公報 特開平8−245423号公報
一般に、コーティング又はスプレードライする前に、HPMCAS単独又は薬物及びHPMCASの両者を溶解させた組成物中の未溶解物についてフィルターを用いて除去するが、未溶解物の量が多いとフィルターの目詰まりが発生して、作業性が低下する。また、フィルターを用いない場合においても、コーティング時又はスプレードライ時に用いるノズルで閉塞を起こす可能性がある。
また、水系腸溶性コーティング組成物は熱に敏感であるため、コーティング途中で腸溶性ポリマーが凝集し、スプレーノズルが閉塞する場合があり、水分散液からフィルム形成を行うために高度の技術を必要とした。更に、アンモニア中和コーティング法の場合、HPMCASの溶解に長い時間が必要な上、溶解時間を長くしても完全に溶解し切れず未溶解物が残存した。そして、このような未溶解物が残存した状態のコーティング組成物を用いてコーティングすると、コーティング中にノズルが閉塞したり、コーティング被膜の均一性が不足して、目的の耐酸性が得られない。
このように、従来のHPMCASについて、更なる溶解性の向上が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、溶媒に溶解させた際に優れた溶解性を有し、未溶解物の発生を抑えることができるHPMCAS粉末及びその製造方法を提供する。また、短時間で調製できるHPMCAS粉末を含む固体分散体用組成物、HPMCAS粉末含むコーティング用組成物、薬物含有粒子及び固形製剤の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記の目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、HPMCASの粉末の形状に着目し、粉体の最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値を特定の範囲とすることにより、溶媒への溶解性が向上することを見出し、本発明を完成させた。すなわち、通常、比(L/D)が小さいほど分散性が良く、溶解性が向上すると考えられていたが、本発明者らは、この予想に反して比(L/D)を大きくすると溶解性が向上することを見出し、本発明を完成させものである。溶媒には、例えば、アセトン、水とアルコールとの混合溶液、及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒も含まれ、特定の範囲の比(L/D)を有するHPMCAS粉末の溶解性が優れるため、未溶解物の発生を抑えることを見出した。
本発明の一つの態様では、最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値が、2.0〜3.0であるヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末が提供される。別の態様では、このヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末と、薬物と、溶媒を少なくとも含む溶液から前記溶媒を除去する工程とを少なくとも含む固体分散体用組成物の製造方法が提供される。また、本発明の更に別の態様では、このヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末を、水とアルコールの混合溶液及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒に溶解する工程とを少なくとも含むコーティング用組成物の製造方法が提供される。他の態様では、この製造方法によりコーティング用組成物を得る工程と、薬物を含有する核粒子を前記コーティング用組成物で被覆して被覆部を形成する工程とを少なくとも含む薬物含有粒子の製造方法が提供され、この製造方法により薬物含有粒子を得る各工程と、前記薬物含有粒子を製剤化する工程とを少なくとも含む固形製剤の製造方法が提供される。また、更に他の態様では、ヒプロメロースを溶媒に溶解する溶解工程と、触媒存在下、前記溶解されたヒプロメロースに無水コハク酸及び無水酢酸を反応させて反応液を得るエステル化工程と、前記反応液と水を混合してヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを析出させる析出工程であって、前記水と混合する前の前記反応液の粘度が100〜200Pa・sである析出工程とを少なくとも含むヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末の製造方法が提供される。
本発明によれば、HPMCAS粉末を溶媒に溶解させた際の溶解性が向上する。例えば、HPMCAS粉末を水とアルコールとの混合溶液又はアンモニア水溶液から選ばれる溶媒に溶解させた際の溶解性が向上し、短時間でコーティング溶液を調製でき、未溶解物の発生を抑えることができる。また、溶解させた液組成物中の未溶解物をフィルターで除去する際にフィルターの目詰まりも改善できる。
(1)HPMCAS粉末
HPMCAS粉末の最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値は、2.0〜3.0、好ましくは2.2〜2.8、より好ましくは2.4〜2.6である。L/Dが2.0未満だと、固体分散体用組成物の溶媒として主に用いられるアセトンに対する未溶解残渣が、溶解させたHPMCAS量に対して多くなる。また、L/Dの平均値が2.0未満だと、コーティング組成物を調製する際のアンモニア水溶液に対する溶解が低く、調製時間が長くかかったり、未溶解物が多くなる。L/Dの平均値が3.0超えると、溶解性は向上するものの、反応液の粘度が上昇して粉体の流動性が低下し、反応液を次の工程へ移送するのが困難となり、取り扱いにくいものとなる。
HPMCAS粉末の溶解性を向上させるため、溶媒への分散性に着目した場合、HPMCASの最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)が小さい方が分散性が良く、溶媒への溶解性に優れていると考えられていた。一方、L/Dが大きい方がママコの生成量が増え、溶解性が劣るものと考えていた。しかし、実際のHPMCAS粉末の溶解性については、この予想に反して、最大径(L)と最小径(D)の比L/Dが大きい方が、溶媒の粒子への浸透性が向上し、溶解性が向上した。
最大径(L)と最小径(D)の比の平均値の測定は、次のように行うことができる。KEYENCEのデジタルマイクロスコープVHX−2000を使用し、シャーレφ90×15にHPMCAS粉体1mgを分散させ、倍率50倍で粒子の最大径(L)、最小径(D)を測定し、各粒子の最大径(L)と最小径(D)の比によりL/Dを求める。1回の測定で測定する粒子数は30以上とし、これを10回以上繰り返し、合計300以上の粒子の平均値とする。
HPMCAS粉末の比表面積は、溶解性及び流動性の観点から、好ましくは2.0〜5.0m/g、より好ましくは3.0〜5.0m/g、更に好ましくは3.5〜5.0m/gである。比表面積の測定は、粉体粒子表面に吸着占有面積の判った分子を液体窒素の温度(−196℃)で吸着させ、その量から試料の比表面積を求める方法であり、不活性気体の低温低湿物理吸着によるBET法(BET多点法)を用いることができる。例えば、第16改正日本薬局方の一般試験法における比表面積測定法の第2法:容量法に準じて測定可能で、自動比表面積/細孔分布測定装置TriStarII3020(micromeritics社製)を用いて測定することができる。
HPMCAS粉末のゆるめ嵩密度は、溶解性及び流動性の観点から、好ましくは0.10〜0.25g/mL、より好ましくは0.10〜0.20g/mL、更に好ましくは0.10〜0.15g/mLである。ゆるめ嵩密度とは、疎充填の状態の嵩密度をいい、直径5.03cm、高さ5.03cm(容積100ml)の円筒容器(材質:ステンレス)へ試料をJISの22メッシュ(目開き710μm)の篩を通して、上方(23cm)から均一に供給し、上面をすり切って秤量することによって測定される。
本発明によれば、HPMCAS粉末を溶媒に溶解させた際の溶解性が向上する。例えば、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末に含まれる、20℃において質量比で10倍のアセトンに未溶解な成分の割合は、好ましくは10質量%以下である。この割合は、換言すれば、ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末を、20℃において質量比で10倍のアセトンに溶解したときの未溶解残渣率である。また、例えば、水とアルコールの混合溶液及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒に対するHPMCAS粉末の溶解性が向上する。
(2)HPMCAS粉末の製造方法
HPMCAS粉末の製造方法は、ヒプロメロースを溶媒に溶解する溶解工程と、触媒存在下、前記溶解されたヒプロメロースとエステル化剤を反応させて反応液を得るエステル化工程と、前記反応液と水を混合してヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを析出させる析出工程とを少なくとも含み、前記水と混合する前の前記反応液の粘度は、好ましくは100〜200Pa・sである。
原料となるヒプロメロース(別名ヒドロキシプロピルメチルセルロース、以下、「HPMC」ともいう。)は、公知の方法、例えばシート状、チップ状又は粉末状のパルプに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリを接触させてアルカリセルロースとした後に、塩化メチル、酸化プロピレン等のエーテル化剤を加えて反応することにより得られる。
使用されるアルカリ金属水酸化物溶液は、アルカリセルロースが得られれば特に限定されないが、経済的観点から水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの水溶液が好ましい。また、その濃度は、アルカリセルロースの組成を安定させ、セルロースエーテルの透明性を確保する観点から、好ましくは23〜60質量%、より好ましくは35〜55質量%である。
アルカリセルロースの製造後は、通常の方法で塩化メチル、酸化プロピレン等のエーテル化剤を加えてエーテル化反応させHPMCを得る。
得られたHPMCのメトキシ基の置換度(DS)は、好ましくは0.73〜2.83(28.0〜30.0質量%)、より好ましくは1.25〜2.37(28.8〜29.2質量%)である。ヒドロキシプロポキシ基の置換モル数(MS)は、好ましくは0.10〜1.90(8.5〜10.0質量%)、より好ましくは0.12〜0.95(8.8〜9.2質量%)である。メトキシ基の置換度及びヒドロキシプロポキシ基の置換モル数は、例えば、第16改正日本薬局方のヒプロメロースに関する分析方法よって得られた値から換算することができる。
また、20℃におけるHPMC2質量%の水溶液の粘度は、第16改正日本薬局方の毛細管粘度計法に準じて測定され、好ましくは2.2〜7.2mPa・s、より好ましくは3.0〜3.5mPa・sである。
このようにして得られたHPMCを用いて、溶解工程、エステル化工程、析出工程及び洗浄・乾燥工程を経て、HPMCAS粉末を製造することができる。
溶解工程では、氷酢酸等の溶媒にHPMCを溶解する。溶媒の使用量は、反応速度の観点から、当該HPMCの質量に対して、好ましくは1.0〜3.0倍、より好ましくは1.2〜2.5倍、更に好ましくは1.5〜2.0倍、特に好ましくは1.5〜1.8倍とするとよい。
エステル化工程では、前記HPMCが溶解した溶液に、触媒存在下、無水コハク酸及び無水酢酸を反応させて、反応液を得る。
無水コハク酸の仕込量は、組成及び収率の観点から、原料HPMCのモルに対して、好ましくは0.1〜1.0倍、より好ましくは0.1〜0.8倍、更に好ましくは0.3〜0.5倍である。無水酢酸の仕込量は、組成及び収率の観点から、原料HPMCのモルに対して、好ましくは0.2〜1.5倍、より好ましくは0.4〜1.3倍、更に好ましくは1.1〜1.3倍である。
HPMCASにおけるスクシニル基の置換モル数(MS)は、好ましくは0.10〜2.50、より好ましくは0.10〜1.00、更に好ましくは0.10〜0.60である。また、アセチル基の置換度(DS)は、好ましくは0.10〜2.50、より好ましくは0.10〜1.00、更に好ましくは0.40〜0.96である。いずれも第16改正日本薬局方のヒプロメロースに関する分析方法よって得られた値から換算することができる。
エステル化工程の触媒は、経済性の観点から、酢酸ナトリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩が好ましい。触媒の仕込量は、組成及び収率の観点から、原料HPMCのモルに対して、好ましくは0.8〜1.5倍、より好ましくは0.9〜1.1倍である。
エステル反応にあたっては、高粘性の流体で均一な混合物を形成して混練を行うのに適する双軸撹拌機を用いる。具体的には、ニーダー、インターナルミキサー等の名称で一般に市販されている。
エステル化工程の反応温度は、反応速度又は粘度が上昇の観点から、好ましくは60〜100℃、より好ましくは80℃〜90℃である。また、エステル化工程の反応時間は、好ましくは2〜8時間、より好ましくは3〜6時間である。
エステル化反応後、未反応の無水コハク酸及び無水酢酸を処理する目的及び反応液の粘度を制御する目的で、反応液に水を加えることができる。水の添加量は、HPMCの質量に対して好ましくは0.8〜1.5倍、より好ましくは1.0倍〜1.3倍である。水の添加量がHPMCの質量に対して0.8倍未満になると反応液の粘度が高くなる場合があり、また1.5倍を超えるとHPMCASが析出し、反応液の移送が困難になる場合がある。
エステル化反応により得られた反応液の粘度は、例えば東機産業のTVC−7形粘度計(ブルックフィールドB型回転粘度計)を用いて測定することができる。HPMCAS粉末の最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)のの平均値を2.0〜3.0とするためには、析出工程における水と混合する直前の反応液の粘度を好ましくは100〜200Pa・s、より好ましくは120〜190Pa・s、更に好ましくは140〜190Pa・sとする。理由は不明であるが、「水との接触直前の反応液粘度」が重要であり、水との接触直後を含む「水との接触後の反応液粘度」や、水との接触速度、反応液の降温速度等は考慮しなくてもよい。
また、析出工程における水と混合する直前の反応液の温度は、好ましくは10〜30℃、より好ましくは10〜20℃、更に好ましくは15〜20℃である。「水との接触直前の反応液温度」を上記範囲とするために、反応撹拌機のジャケットによる冷却を行ってもよい。
析出工程では、得られた反応液と水を混合してヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを得る。水の量は、析出度合及び処理時間の観点から反応液の質量に対して好ましくは2.5〜7.0倍、より好ましく3.0〜5.0倍である。また、接触させる水の温度は、好ましくは5〜40℃である。
析出されたHPMCASの洗浄・乾燥工程では、遊離酢酸、遊離コハク酸を洗浄するため、水で十分洗浄して、好ましくは60〜100℃、より好ましくは70〜80℃で、好ましくは1〜5時間、より好ましくは2〜3時間乾燥することにより高純度の製品を得ることができる。
(3)固体分散体用組成物
固体分散体用組成物は、最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値が2.0〜3.0であるHPMCAS粉末、薬物及び溶媒を少なくとも含む。
固体分散体用組成物の溶媒は、例えばアセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、メチルアセテート、エチルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン及びそれらの混合物が挙げられるが、特に溶解性の観点から、アセトンが好ましい。
固体分散体用組成物の薬物としては、水に対する溶解度が低い難溶性薬物が挙げられ(薬物1g溶解するのに水を1000mL以上)、例えば、イトラコナゾール、ケトコナゾール、フルコナゾール、ミトコナゾール等のアゾール系化合物、ニフェジピン、ニトレンジピン、アムロジピン、ニカルジピン、ニルバジピン、フェロジピン、エフォニジピン等のジヒドロピリジン系化合物、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン等のプロピオン酸系化合物、インドメタシン、アセメタシン等のインドール酢酸系化合物のほかに、グリセオフルビン、フェニトイン、カルバマゼピン、ジピリダモール等が挙げられる。
固体分散体の製造方法は、HPMCAS粉末と、薬物と、必要に応じて賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、又は凝集防止剤等のその他の成分を含む溶液を調製して、この溶液から溶媒を除去させることにより得られる。固体分散体用組成物の態様は、懸濁液又は均一溶液又は溶解及び懸濁した物質の組み合わせとすることができるが、HPMCASと薬物がより均一に溶解した均一溶液が好ましい。
溶媒を除去する方法としては、蒸留乾固法、スプレードライ法等が挙げられる。スプレードライ法は、水難溶性薬物を含む溶液混合物を小さな液滴に分解(噴霧)し、液滴からの溶媒を蒸発により急速に除去する方法を広く指す。好ましい態様としては、液滴を高温乾燥ガスと混合する、又は溶媒除去装置内での圧力を不完全真空に維持する等の方法が挙げられる。
(4)コーティング用組成物
コーティング用組成物は、最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値が2.0〜3.0であるHPMCAS粉末、水とアルコールとの混合溶液及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒を少なくとも含有する。コーティング用組成物中において、HPMCAS粉末の濃度は、溶液粘度や生産性の観点から、好ましくは5〜20質量%、より好ましくは7〜15質量%である。
コーティング用組成物の溶媒は、水とメタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコールとの2〜4:6〜8(換言すると1:1.5から1:4)(質量比)の混合溶液及び0.01〜1.0質量%のアンモニア水溶液が挙げられる。
コーティング用組成物の製造方法は、好ましくは、HPMCAS粉末を、水とアルコールの混合溶液及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒に溶解する工程とを少なくとも含む。溶媒としてアンモニア水溶液を用いる場合には、例えば、常温の水にHPMCAS粉末を分散させた後、HPMCAS中のカルボキシル基を中和するのに必要な量のアンモニア水(例えばアンモニア濃度:5〜30質量%)を加えて撹拌溶解する。この時のアンモニアの添加量は、HPMCASの溶解性及びコーティング用組成物が被覆された固形製剤の耐酸性の観点から、好ましくはカルボキシル基と等モル量、より好ましくはその80%以上、更に好ましくは95〜105%の量を添加する。
コーティング用組成物は、必要に応じて滑沢剤、他のコーティング基剤、可塑剤、界面活性剤、着色剤、顔料、甘味料、消泡剤等の通常この分野で常用され得る種々の添加剤を通常用いられる量で配合しても良い。
滑沢剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、コロイダルシリカ、ステアリン酸等が挙げられる。これらを添加する場合の含有量は本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、HPMCAS粉末100質量部に対して好ましくは200質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。特にタルクがコーティング時の粒子同士の粘着を防止するのに好ましい。
他のコーティング基剤は、腸溶性基剤であるHPMCAS以外のコーティング基剤であり、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等の水溶性ビニル誘導体、エチルセルロース等の水不溶性セルロースエーテル類、メタクリル酸コポリマーLD、アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチルコポリマー分散液等のアクリル酸系共重合体等が挙げられ、これらを添加する場合の含有量は本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、HPMCAS粉末100質量部に対して好ましくは100質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。
可塑剤としては、クエン酸トリエチル、アセチル化クエン酸トリエチル等のクエン酸エステル類、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、トリアセチンやモノアセチルグリセリン等のグリセリン脂肪酸エステル類、ジブチルフタレート等が挙げられ、これらを添加する場合の含有量は本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、HPMCAS粉末100質量部に対して好ましくは100質量部以下、更に好ましくは50質量部以下である。
(5)薬物含有粒子
薬物含有粒子は、薬物を含有する核粒子と、前記コーティング用組成物により被覆した被覆部とを少なくとも有する。
薬物含有粒子の製造方法は、好ましくは、前記コーティング用組成物を製造するための工程と、薬物を含有する核粒子を前記コーティング用組成物で被覆して被覆部を形成する工程とを少なくとも含む。例えば、前記コーティング用組成物を、薬物を含有する核粒子に、従来公知のコーティング装置を用いて被覆することにより薬物含有粒子を製造できる。コーティング装置としては、特に限定されず、例えば、パンコーティング装置、流動層造粒装置、転動流動層コーティング装置等を用いることができる。被覆する方法としては、例えば、前記コーティング用組成物を調製し、薬物を含有する核粒子に該組成物を塗布する方法が挙げられる。
薬物を含有する核粒子に適用させる薬物としては、一般に使用される薬物であり、経口投与可能な薬物であれば特に限定されるものではない。かかる薬物としては、例えば、中枢神経系薬物、循環器系薬物、呼吸器系薬物、消化器系薬物、抗生物質、鎮咳・去たん剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛消炎剤、利尿剤、自律神経作用薬、抗マラリア剤、止潟剤、向精神剤、ビタミン類及びその誘導体等が挙げられる。
中枢神経系薬物としては、例えば、ジアゼパム、イデベノン、パラセタモール、ナプロキセン、ピロキシカム、インドメタシン、スリンダック、ロラゼパム、ニトラゼパム、フェニトイン、アセトアミノフェン、エテンザミド及びクロルジアゼポキシド等が挙げられる。
循環器系薬物としては、例えば、モルシドミン、ビンポセチン、プロプラノロール、メチルドパ、ジピリダモール、フロセミド、トリアムテレン、ニフェジビン、アテノロール、スピロノラクトン、メトプロロール、ビンドロール、カプトプリル、硝酸イソソルビト、塩酸デラプリル、塩酸メクロフェノキサート、塩酸ジルチアゼム、塩酸エチレフリン、ジギトキシン及び塩酸アルプレノロール等が挙げられる。
呼吸器系薬物としては、例えば、アムレキサノクス、デキストロメトルファン、テオフィリン、プソイドエフェドリン、サルブタモール及びグアイフェネシン等が挙げられる。
消化器系薬物としては、例えば、2−[〔3−メチル−4−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−2−ピリジル〕メチルスルフィニル]ベンゾイミダゾール及び5−メトキシ−2−〔(4−メトキシ−3,5−ジメチル−2−ピリジル)メチルスルフィニル〕ベンゾイミダゾール等の抗潰瘍作用を有するベンゾイミダゾール系薬物、シメチジン、ラニチジン、塩酸ピレンゼピン、パンクレアチン、ビサコジル並びに5−アミノサリチル酸等が挙げられる。
抗生物質としては、例えば、塩酸タランピシリン、塩酸バカンピシリン、セファクロル
及びエリスロマイシン等が挙げられる。
鎮咳・去たん剤としては、例えば、塩酸ノスカピン、クエン酸カルベタペンタン、クエン酸イソアミニル及びリン酸ジメモルファン等が挙げられる。
抗ヒスタミン剤としては、例えば、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン及び塩酸プロメタジン等が挙げられる。
解熱鎮痛消炎剤としては、例えば、イブプロフェン、ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、スルピリン、アスピリン及びケトプロフェン等が挙げられる。
利尿剤としては、例えば、カフェイン等が挙げられる。
自律神経作用薬としては、例えば、リン酸ジヒドロコデイン及びdl−塩酸メチルエフェドリン、硫酸アトロピン、塩化アセチルコリン、ネオスチグミン等が挙げられる。
抗マラリア剤としては、例えば、塩酸キニーネ等が挙げられる。
止潟剤としては、例えば、塩酸ロペラミド等が挙げられる。
向精神剤としては、例えば、クロルプロマジン等が挙げられる。
ビタミン類及びその誘導体としては、例えば、ビタミンA、ビタミンB1、フルスルチアミン、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、パントテン酸カルシウム及びトラネキサム酸等が挙げられる。
また、薬物を含有する核粒子は、薬物原薬もしくは、湿式造粒、乾式造粒等により造粒された造粒粒子もしくは、結晶セルロースやマンニトール、乳糖等の核の周りに薬物を被覆(レイヤリング)したレイヤリング粒子等でもよい。また、造粒やレイヤリングにより薬物を含有する核粒子を製造する際に、賦形剤、結合剤、崩壊剤等の通常この分野で常用され得る種々の添加剤を配合してもよい。
これらの薬物を含有する核粒子表面に被覆されるコーティング用組成物の被覆量は、薬物を含有する核粒子の形状、大きさ、核粒子中に含まれる薬物及び添加剤の性質等によって異なるが、おおむね薬物を含有する核粒子100質量部に対して、HPMCAS粉末の被覆量として、好ましくは1〜500質量部、より好ましくは5〜100質量部、更に好ましくは10〜50質量部である。被覆量が少ないと、不快な味の抑制が十分でない恐れがあり、他方多すぎると製造に長時間を要し現実的ではない。
前記被覆部は、前記コーティング用組成物を少なくとも含むものであれば良く、前記
コーティング用組成物のみを被覆部(被覆層)としてもよく、コーティング用組成物からなる被覆部の下に、他のコーティング基剤を用いてアンダーコーティングを行っても良い。他のコーティング基剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等の通常この分野で常用され得る種々のコーティング基剤を使用することができる。被覆部の形態は、特に限定されず、層状、フィルム状等であってもよい。
コーティング用組成物によりコーティングされた薬物含有粒子の平均粒子径は、口腔内で不快なザラツキを感じないよう、好ましくは300μm以下、更に好ましくは250μm以下である。
なお、平均粒子径は、体積換算粒子径であり、レーザー回折法を用いた粉体粒子径測定方法による。例えば、HELOS&RODOS(日本レーザー社製)を用いて測定できる。
また、薬物を含有する核粒子とコーティング用組成物からなるフィルム層の間に、ヒプロメロース等の通常この分野で常用され得る種々のコーティング基剤を用いてアンダーコーティングを行う工程を加えて、複数のフィルムを形成する方法も挙げられる。
(6)薬物含有粒子を含有する固形製剤
固形製剤としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、カプセル剤等が挙げられ、この中には口腔内崩壊錠も含まれる。固形製剤には、薬物含有粒子に加えて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、凝集防止剤、医薬化合物の溶解補助剤等、通常この分野で常用され得る種々の添加剤を配合してもよい。
賦形剤としては、白糖、乳糖、グルコース等の糖類、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール等の糖アルコール類、でんぷん、結晶セルロース、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリビニルピロリドン、グルコース、白糖、乳糖、麦芽糖、デキストリン、ソルビトール、マンニトール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール類、アラビアゴム、ゼラチン、寒天、でんぷん等が挙げられる。
崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース又はその塩、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポピドン(ポリビニルピロリドン)、結晶セルロース及び結晶セルロース・カルメロースナトリウム等が挙げられる。
滑沢剤、凝集防止剤としては、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、コロイダルシリカ、ステアリン酸、ワックス類、硬化油、ポリエチレングリコール類、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
医薬化合物の溶解補助剤としては、フマル酸、コハク酸、リンゴ酸、アジピン酸等の有機酸等が挙げられる。
固形製剤の製造方法は、好ましくは、前記薬物含有粒子の製造方法の各工程と、得られた薬物含有粒子を製剤化する工程とを少なくとも含む。製剤化する工程は、例えば、薬物含有粒子を打錠化して錠剤を得る工程、薬物含有粒子を造粒して顆粒又は細粒を得る工程が挙げられる。
以下に、合成例及び実施例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの合成例及び実施例に限定されるものではない。
合成例1
双軸撹拌機を有する5Lニーダー型反応機にグルコース単位1個当たりのヒドロキシプロポキシ基置換モル数(MS)0.24、メトキシ基置換度(DS)1.89及び20℃における2質量%水溶液の粘度3.34mPa・sのヒドロキシプロピルメチルセルロース600gと、表1に示す量の氷酢酸、無水コハク酸、無水酢酸を酢酸ナトリウム存在下に、85℃で5時間、ヒドロキシプロピルメチルセルロースと無水コハク酸、無水酢酸とを反応させた。
次いで、反応液の粘度が150Pa・sとなるように反応液に水を加えた後、反応液の、4倍質量の25℃の水を反応液に徐々に加えて反応生成物(HPMCAS)を析出させた。25℃の水と混合する直前の反応液の温度は、19.3℃であった。
その後、析出物を十分に水洗後、乾燥した。乾燥品を2860μm(♯7.5)の目開きの篩にて篩過し、アセチル基のDSが0.57(9.6質量%)、スクシニル基のMSが0.31(12.2質量%)のHPMCAS粉末を得た。その最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値は2.44であった。
HPMCAS粉末をアセトンへ溶解させたときの未溶解残渣の評価を下記方法にて実施した。アセトン20gを50mLビーカーに測り、20℃の恒温槽にて撹拌羽根を用いて約200rpmの速度で撹拌した。そこにHPMCAS粉末2gを添加し、添加1分後に撹拌羽根を停止し、測定用溶液を調製した。この溶液を42メッシュのフィルターへ通し、80℃で昼夜乾燥後、フィルター上の未溶解残渣の質量を測定した。
この結果、2gのHPMCASを20gのアセトンに溶解させた時の未溶解残渣は5.6mgであり、下記式による20℃における未溶解残渣率は0.28質量%であった。
未溶解残渣率(%)=(乾燥後の凝集塊質量/サンプル量)×100
HPMCAS粉末をアンモニア水溶液へ溶解させたときの未溶解残渣の評価を下記方法にて実施した。HPMCAS粉末26.6gを精製水238gに添加して300rpmの速度で、20℃の恒温槽にて撹拌して分散させた。ここに、HPMCAS中のカルボキシル基を中和するのに必要な10質量%アンモニア水溶液3.16gを加えて、添加30分後又は60分後に撹拌を停止して、42メッシュのフィルターにて濾過を行った。そして、この篩上物を80℃にて昼夜乾燥させ、未溶解残渣の質量を測定することにより、アンモニア水溶液へ溶解させたときの20℃における未溶解残渣率を求めた。
HPMCAS粉末を水とアルコールの混合液へ溶解させたときの未溶解残渣の評価を下記方法にて実施した。HPMCAS粉末24.5gを水とエタノールの2:8(質量比)の混合溶液220.5gに添加して300rpmの速度で撹拌して分散させて、HPMCAS粉末をアセトンへ溶解させたときの未溶解残渣率と同様に、20℃における未溶解残渣率を求めた。
合成例1の結果を表1〜2にまとめた。
合成例2
反応液の粘度を179.2Pa・sとなるようにした以外は、合成例1と同様にしてアセチル基のDSが0.57(9.6質量%)、スクシニル基のMSが0.31(12.2質量%)のHPMCAS粉末を得た。なお、25℃の水と混合する直前の反応液の温度は、10.0℃であった。
得られたHPMCAS粉末の最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値は2.54であり、合成例1と同様の方法にて、アセトン、アンモニア水溶液へ溶解させたときの20℃における未溶解残渣率を求めた。
合成例2の結果を表1〜2にまとめた。
Figure 2017186331
Figure 2017186331
合成例1〜2の溶液残渣の低下は、従来のアセトン溶液残渣が45〜55質量%、アンモニア水溶液及び水とエタノールの混合液30分経過時の残渣がそれぞれ1.0〜1.5質量%の範囲であること比較して顕著であった。特に、アセトン溶液に対する未溶解残渣が少なく、優れた溶解性を示した。
実施例1(錠剤の製造)
精製水1428gに合成例1にて製造したHPMCAS粉末100gをプロペラ型撹拌機で撹拌しながら分散し、ここに10質量%アンモニア水溶液19gを加えて、30分間撹拌した。未溶解物は観察されず、速やかに透明な水溶液が得られた。
この水溶液にクエン酸トリエチル10g(HPMCAS100質量部に対して10質量部)及びタルク(クラウンタルク、松村産業社製)30g(HPMCAS100質量部に対して30質量部を加え、10分間撹拌してコーティング液中のHPMCASの濃度が7質量%であるコーティング用組成物を調製した。
リボフラビン(東京田辺製薬社製)2質量部、乳糖(フロイント産業社製、ダイラクトースS)90質量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(ヒドロキシプロピル基置換度11質量%)8質量部、ステアリン酸マグネシウム0.5質量部を混合し、ロータリー打錠機(菊水製作所製Virgo)にて、直径8mm、打錠圧1t、打錠予圧0.3t、回転数20rpm、一錠あたりの質量が200mgとなるように打錠し、素錠を作成した。
調整されたコーティング用組成物を用いて、下記条件にて素錠100質量部に対して固形分質量で7質量部までコーティングを行った。コーティング用組成物をフィルターに通した際のフィルターの目詰まりや、スプレーノズルの閉塞等は見られなかった。
装置:通気式パンコーター(内径33cm)
仕込み量:1kg
吸気温度:80℃
排気温度:42℃
吸気エアー量:1m/分
パン回転数:24rpm
スプレー速度:6g/分
スプレーエアー圧:150kPa
得られたコーティング錠剤20錠について、第16改正日本薬局方記載の崩壊試験用第1液(pH1.2)900mLを用いて、同局方に基づき崩壊試験を行った。人工胃液に相当する第1液は、胃液に対する耐酸性を評価するものである。崩壊試験2時間後の錠剤欠損率及び試験前後の錠剤重量より第1液浸透率を測定し、耐酸性を調べた。錠剤欠損率が0%、且つ第1液浸透率が5%以下である場合を十分な耐酸性を有するものと定義し、評価した。その結果、皮膜の破れ、錠剤の膨らみ等の錠剤欠損はみられなかったため、十分な耐酸性を有していた。続いて、第16改正日本薬局方記載の崩壊試験用第2液(pH6.8)900mLを用いて同局方に基づき崩壊試験を行った。人工腸液に相当する第2液は、腸液に対する溶解性を評価するものである。崩壊試験を行った結果、速やかに溶出することを確認した。
実施例2(錠剤の製造)
エタノール/精製水=8:2(質量比)1328gに合成例1にて製造したHPMCAS粉末100gをプロペラ型撹拌機で撹拌しながら分散し、30分間撹拌してコーティング液中のHPMCASの濃度が7質量%であるコーティング液を調製した。未溶解物は観察されず、速やかに透明な水溶液が得られた。
リボフラビン(東京田辺製薬社製)2質量部、乳糖(フロイント産業社製、ダイラクトースS)90質量部、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(ヒドロキシプロピル基置換度11質量%、MS0.26)8質量部、ステアリン酸マグネシウム0.5質量部を混合し、ロータリー打錠機(菊水製作所製Virgo)にて、直径8mm、打錠圧1t、打錠予圧0.3t、回転数20rpm、一錠あたりの質量が200mgとなるように打錠し、素錠を作成した。
調整されたコーティング液を用いて下記条件にて、素錠100質量部に対して固形分質量で7質量部までコーティングを行った。コーティング液をフィルターに通した際のフィルターの目詰まりや、スプレーノズルの閉塞等は見られなかった。
装置:通気式パンコーター(内径33cm)
仕込み量:1kg
吸気温度:60℃
排気温度:35℃
吸気エアー量:1m/分
パン回転数:24rpm
スプレー速度:15g/分
スプレーエアー圧:150kPa
得られたコーティング錠剤20錠について、実施例1と同様に評価した結果、皮膜の破れ、錠剤の膨らみ等の錠剤欠損はみられなかったため、十分な耐酸性を有していた。続いて、第16改正日本薬局方記載の崩壊試験用第2液(pH6.8)900mLを用いて同局方に基づき崩壊試験を行った結果、速やかに溶出することを確認した。

Claims (10)

  1. 最大径(L)と最小径(D)の比(L/D)の平均値が、2.0〜3.0であるヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末。
  2. 比表面積が、2.0〜5.0m/g以上である請求項1に記載のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末。
  3. ゆるめ嵩密度が、0.10〜0.25g/mLである請求項1又は請求項2に記載のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末。
  4. 前記ヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末に含まれる、20℃において質量比で10倍のアセトンに未溶解な成分の割合が、10質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末と、薬物と、溶媒を少なくとも含む溶液から前記溶媒を除去する工程とを少なくとも含む固体分散体用組成物の製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末を、水とアルコールの混合溶液及びアンモニア水溶液から選ばれる溶媒に溶解する工程とを少なくとも含むコーティング用組成物の製造方法。
  7. 請求項6に記載の製造方法によりコーティング用組成物を得る工程と、
    薬物を含有する核粒子を前記コーティング用組成物で被覆して被覆部を形成する工程とを少なくとも含む薬物含有粒子の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法により薬物含有粒子を得る各工程と、
    得られた薬物含有粒子を製剤化する工程と
    を少なくとも含む固形製剤の製造方法。
  9. 前記固形製剤が、錠剤、顆粒剤又は細粒剤である請求項8に記載の固形製剤の製造方法。
  10. ヒプロメロース粉末を溶媒に溶解する溶解工程と、
    触媒存在下、前記溶解されたヒプロメロースに無水コハク酸及び無水酢酸を反応させて反応液を得るエステル化工程と、
    前記反応液と水を混合してヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステルを析出させる析出工程であって、前記水と混合する直前の前記反応液の粘度が100〜200Pa・sである析出工程と
    を少なくとも含むヒプロメロース酢酸エステルコハク酸エステル粉末の製造方法。
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