JP2017185614A - 孔開け用罫書シール - Google Patents

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Abstract

【課題】 貫通孔をジグソーで切断して形成する場合に、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができるようにし、貫通孔の精度の向上を図る。
【解決手段】 板材1に開けられる貫通孔2の理想の大きさの理想円Eに対応した罫書円20を表面に表示した表示シート21と、板材1に仮着可能な粘着層22とを備え、表示シート21の表面に、罫書円20に囲繞され、罫書円20に倣って開けられる貫通孔2の理想円Eに対する内側のずれの許容範囲を規定する内限界ライン30を表示するとともに、罫書円20を囲繞し、罫書円20に倣って開けられる貫通孔2の理想円Eに対する外側のずれの許容範囲を規定する外限界ライン31を表示した。また、罫書円20より小さい小孔用の第1小孔円40及び第2小孔円41を罫書円20と重合するように表示した。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、分電盤等の壁部を構成する板材に電気配線用の貫通孔を開ける際に用いられる孔開け用罫書シールに係り、特に、貫通孔の理想の大きさの理想円に対応した罫書円を予め表示し板材に仮着可能な表示シートを備えた孔開け用罫書シールに関する。
一般に、図8に示すように、例えば、電気設備工事において、分電盤やプルボックス等の箱体を構成する板材1に貫通孔2を開け、この貫通孔2に金属製や樹脂製の所謂ボックスコネクタ等といわれる電気配線用のガイド部材10を取り付け、このガイド部材10に電線管5を取付けて電線(図示せず)を引き入れることを行う。ガイド部材10には種々のものがあるが、例えば、図8に示すように、貫通孔2の周縁面部を挾持する一方部材10A及び他方部材10Bを有している。一方部材10Aは、板材1の表面3側に配置され、一端側に雌ネジ11を有して管状に形成された本体12と、この本体12の一端側の外周部に膨出形成され貫通孔2の周縁面部に当接し板材1の表面3に露出する膨出部13とを備えて構成されている。他方部材10Bは、板材1の裏面4側に配置され、一端側が貫通孔2に挿通され外周に一方部材10Aの雌ネジ11に螺合する雄ネジ14が形成された管状の本体15と、この本体15の他端外側に突設され貫通孔2の周縁面部に当接する鍔部16とを備えて構成されている。
分電盤やプルボックス等の箱体を構成する板材1に貫通孔2を開ける際には、例えば、図9(a)に示すように、先ず、板材1の所要の加工面に、ガイド部材10の他方部材10Bの本体15の外周に対応し且つ板材1に開けられる貫通孔2の理想の大きさの理想円E(例えば、メーカー指定の孔寸法円)に対応した罫書円100を描く。罫書円100は、スケール,定規やコンパスなどを用いて直接板材に描く。あるいは、ガイド部材10の他方部材10Bを加工面に直接あてがい、筆記具で他方部材10Bの外周に倣って移動させて描くなどする。それから、この罫書円100の外側であって罫書円100に沿ってマスキングテープを貼る(図示せず)。その後、図9(a)に示すように、この罫書円100に外周が僅かに重複する小孔101をドリルKaあるいはホールソーKbで開け、次に、図9(b)に示すように、ジグソーTを用い、小孔101にジグソーTの鋸刃Taを差し込み、ジグソーTを駆動して鋸刃Taを罫書円100に沿わせて移動させ、貫通孔2を形成する。
しかしながら、罫書円100は、スケール,定規やコンパスなどを用いて直接板材1に描く場合には、ある程度正確に描けるが、時間と労力がかかり、極めて煩雑な作業となっているという問題があった。また、ガイド部材10の他方部材10Bを加工面に直接あてがい、筆記具で他方部材10Bの外周に倣って移動させて描く場合には、他方部材10Bが滑って動かないように逐一他方部材10Bを片手で押さえておかなければならないので、難しい作業になっている。動いた場合には正確な円が描けない。特に、配管の関係で大小各口径の複数のガイド部材10の他方部材10Bの取付けが多数ある場合には、罫書円100を正確に描くには時間と労力がかかり、極めて煩雑な作業となっている。
このような問題点を解決するために、従来、例えば、実用新案登録第3036338号公報(特許文献1)に記載された穿孔作業用シールが提案されている。図10に示すように、この穿孔作業用シールSaは、板材1に開けられる貫通孔2の理想の大きさの理想円Eに対応する罫書円200を表面に表示した表示シート201と、表示シート201の裏面に設けられ表示シート201を板材1に仮着可能な粘着層202とを備えて構成されている。罫書円200は、複数の同心円であり、また、同心円の中心を通る放射状の直線203を等角度間隔で表示している。そのため、この穿孔作業用シールSaを用い、これを、板材1の加工面に貼れば、板材1上に理想円Eの位置を容易に示すことができる。
実用新案登録第3036338号公報
ところで、上記従来の穿孔作業用シールSaにおいては、表示シート201上の罫書円200によってジグソーTの鋸刃Taの案内をすることができるが、人手でジグソーTを操作することから、どうしても多少なりともずれが生じ、そのため、貫通孔2が罫書円200(理想円E)より外側に膨らんだり、罫書円200(理想円E)より内側にずれて凸部が生じたりして異形になる。貫通孔2に膨らみ部分ができ、これが大きいと、上記のガイド部材10の場合では、これを取り付けた際に、一方部材10aの周囲に貫通孔2のふくらみ部分で形成される隙間が見えることがあり、その場合には、外観品質を損ねてしまう。また、貫通孔2の内側に凸部が生じ、これが大きいと、他方部材10Bを実質的に挿通させることができないことがあり、その場合には、貫通孔2を削る再加工が必要になる。一般に、罫書円200(理想円E)に対する貫通孔2のずれの許容範囲は内側において厳しく設定されていることもあり、内側へのジグソーTの鋸刃Taのずれを可能な限り防止したい。
また、ジグソーTの鋸刃Taが最初に挿入される小孔101を開ける際のドリルKaやホールソーKbのガイドがないので、ドリルKaやホールソーKbの位置ずれが生じ易く、小孔101を適正な位置に開けられないことがあるという問題があった。小孔101が適性位置にないと、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円200に沿うように移行させにくくなり、上記と同様に、貫通孔1が罫書円200(理想円E)より外側に膨らんだり、罫書円200(理想円E)より内側に凸部が生じたりして異形になる程度が大きくなる。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、貫通孔をジグソーで切断して形成する場合に、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができるようにし、貫通孔の精度の向上を図った孔開け用罫書シールを提供することを目的とする。
このような目的を達成するため、本発明の孔開け用罫書シールは、板材に開けられる貫通孔の理想の大きさの理想円に対応した罫書円を表面に表示した表示シートと、該表示シートの裏面に設けられ該表示シートを板材に仮着可能な粘着層とを備えた孔開け用罫書シールにおいて、上記表示シートの表面に、上記罫書円に囲繞され、該罫書円に倣って開けられる貫通孔の上記理想円に対する内側のずれの許容範囲を規定する内限界ラインを表示した構成としている。ここで、表面に表示とは、表面に直接描くことは勿論のこと、表示シートが透光性の材料の場合には、裏面側に描いたものが透過して表面から視認できるような態様も含み、要するに、表面側から視認できる状態を言う。孔開け用罫書シールとしては、大きさの異なる罫書円を表示した複数種類の孔開け用罫書シールを用意しておけば、最適な種類の孔開け用罫書シールを選択して用いることができる。一枚の表示シートに、複数の罫書円を表示させることもできる。
これにより、板材に例えばジグソーを使用して貫通孔を開ける場合、先ず、板材の所要の加工面に、孔開け用罫書シールを貼る。この場合、直接の手書きによる罫書を行わなくても孔開け用罫書シールを貼るだけで良いので、作業が簡単であり、作業性を向上させることができる。また、逐一、加工板材の傷や汚れを防止するために貫通孔の周囲を覆うマスキングをしなくても良く、この点でも作業性の向上を図ることができる。
この状態で、例えば、ドリルあるいはホールソーを用いて罫書円上に小孔を開ける。次に、ジグソーを用い、ジグソーの鋸刃をこの小孔に入れ、鋸刃を罫書円に沿うように移行させて、罫書円に沿って切断を行う。この場合、ジグソーが内側にずれ込もうとしても、内限界ラインがあるので、ジグソーの鋸刃が内限界ラインよりも内側に外れないようにジグソーを操作することができることから、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができる。そのため、貫通孔の内側に凸部が生じるなどして貫通孔が異形になる事態を防止することができ、貫通孔の精度の向上を図ることができる。
この結果、例えば、電気設備工事において、分電盤やプルボックス等の箱体を構成する板体に貫通孔を開け、この貫通孔に電線のガイド部材である所謂ボックスコネクタ等といわれるガイド部材を取り付ける際、一般に、理想円に対する貫通孔のずれの許容範囲は内側において厳しく設定されていることもあり、本発明の孔開け用罫書シールにより、内側へのジグソーのずれを可能な限り防止できるので、極めて有効になる。
この場合、上記内限界ラインを、上記罫書円と区別できる態様で表示したことが有効である。例えば、罫書円と内限界ラインとの間に間隔を設け、あるいは、内限界ラインを、罫書円とは、別の色の線で描くことができる。これにより、内限界ラインを、罫書円とは区別して見易くすることができ、ジグソーの鋸刃が内限界ラインよりも内側に外れないようにジグソーを操作し易くなることから、より一層、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができる。
また、必要に応じ、上記表示シートの表面に、上記罫書円を囲繞し、上記罫書円に倣って開けられる貫通孔の上記理想円に対する外側のずれの許容範囲を規定する外限界ラインを表示した構成としている。これにより、ジグソーの鋸刃を罫書円に沿うように移行させて、罫書円に沿って切断を行う際、ジグソーが外側にずれ込もうとしても、外限界ラインがあるので、ジグソーの鋸刃が外限界ラインよりも外側に外れないようにジグソーを操作することができることから、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができる。そのため、貫通孔が外側に膨らんで、貫通孔が異形になる事態を確実に防止することができ、より一層貫通孔の精度の向上を図ることができる。
この場合、上記外限界ラインを、上記罫書円と区別できる態様で表示したことが有効である。例えば、罫書円と外限界ラインとの間に間隔を設け、あるいは、外限界ラインを、罫書円とは、別の色の線で描くことができる。これにより、外限界ラインを、罫書円とは区別して見易くすることができ、ジグソーの鋸刃が外限界ラインよりも外側に外れないようにジグソーを操作し易くなることから、より一層、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができる。
また、必要に応じ、上記罫書円は、上記貫通孔の周縁面部を挾持する一方部材及び他方部材を有し該一方部材及び他方部材の挾持により該貫通孔の周縁部に止着される電気配線用のガイド部材の種類に対応して表示され、上記外限界ラインを、板材の表面に露出する上記一方部材及び他方部材の何れかの外周形状に対応させた線で表示した構成としている。電気配線用のガイド部材の種類によって、板材の表面に露出する一方部材及び他方部材の何れかの外周形状は、例えば、八角形,歯車様の形状,円形等種々あるが、外限界ラインを、これらの形状に対応させて表示したので、貫通孔の切断の際に、実際の取り付けられる部材の形状に合わせて、外限界ラインよりも外側にずれないようにジグソーを操作することができ、貫通孔が外側に膨らむなどして異形になる事態を確実に防止することができ、より一層貫通孔の精度の向上を図ることができる。
そしてまた、上記の目的を達成するため、本発明の孔開け用罫書シールは、板材に開けられる貫通孔の理想の大きさの理想円に対応した罫書円を表面に表示した表示シートと、該表示シートの裏面に設けられ該表示シートを板材に仮着可能な粘着層とを備えた孔開け用罫書シールにおいて、
上記表示シートの表面に、上記罫書円より小さい小孔用の小孔円を上記罫書円と重合するように表示した構成としている。
これにより、板材に例えばジグソーを使用して貫通孔を開ける場合、先ず、板材の所要の加工面に、孔開け用罫書シールを貼る。この場合、直接の手書きによる罫書を行わなくても孔開け用罫書シールを貼るだけで良いので、作業が簡単であり、作業性を向上させることができる。また、逐一、加工板材の傷や汚れを防止するために貫通孔の周囲を覆うマスキングをしなくても良く、この点でも作業性の向上を図ることができる。
この状態で、ドリルあるいはホールソーを小孔円にあてがいながら小孔を開ける。この場合、表示シートには小孔円が描かれており、小孔円は、その外周線が罫書円の外周線と重合するように表示されているので、小孔を開ける際のドリルあるいはホールソーのガイドとなり、そのため、ドリルの位置ずれが生じにくく、小孔を適正な位置に開けることができる。
次に、ジグソーを用い、ジグソーの鋸刃をこの小孔に入れ、鋸刃を罫書円に沿うように移行させて、罫書円に沿って切断を行う。この場合、小孔は適正な位置に開けられているので、即ち、小孔の外周が罫書円の外周線と重合していることから、ジグソーの鋸刃を罫書円からずれないように導くことができる。そのため、貫通孔が外側に膨らんだり、内側に凸部が生じたりして異形になる事態を防止することができ、貫通孔の精度の向上を図ることができる。
そして、必要に応じ、上記表示シートの表面に、上記小孔円の中心点を表示した構成としている。ドリルあるいはホールソーを小孔円にあてがう際に、小孔円のみならずその中心も表示されていることから、より一層、ドリルあるいはホールソーの位置決めが確実になり、ドリルの位置ずれを防止して、小孔を適正な位置に開けることができる。
また、必要に応じ、上記小孔円を複数表示した構成としている。選択の幅が増し、汎用性を向上させることができる。
この場合、大きさの異なる2種以上の小孔円を、夫々、1若しくは2以上表示したことが有効である。例えば、分電盤やプルボックス等の箱体の板材の材質は、金属製,樹脂製等あり、硬度や靱性などの性状も異なることから、小孔の大きさは、これらの板材の性状によって、適正な大きさが異なる。また、ジグソーの鋸刃の具合によっても異なる。本構成によれば、大きさの異なる2種以上の小孔円を設けたので、これら板材の性状やジグソーの刃の切れ具合に合わせて小孔を選択できる。
更に、この場合、上記複数の小孔円のうち、少なくとも一種の小孔円をその中心点が上記罫書円上に位置するように表示し、少なくとも他の一種の小孔円を上記罫書円の内側に中心点を有し該小孔円の一部が該罫書円と重複するように表示したことが有効である。板材の性状やジグソーの刃の切れ具合に合わせて、ジグソーの鋸刃を罫書円に移行させ易い小孔を選択できる。
また、必要に応じ、上記表示シートの表面に、上記罫書円の中心点を表示するとともに、該表示シートの表面の外周部に、上記罫書円の中心点の位置を示す寸法目盛のあるスケールを表示した構成としている。逐一物差しなどを用いなくても、スケールを利用して、加工面の正規の位置に罫書円を位置させることができ、この点でも作業性を向上させることができる。
この場合、上記スケールを、上記罫書円を囲繞して矩形状に表示したことが有効である。あらゆる角度から罫書円を位置決めできる。
また、必要に応じ、上記表示シートの表面に、上記罫書円と同心で該罫書円より直径の小さい別の別罫書円をその中心点とともに表示した構成としている。貫通孔を、ジグソーによらずに、油圧パンチャーダイスを用いて打ち抜き加工により形成することがあるが、この油圧パンチャーダイスのシャフト用の下穴のガイドとして使用することができ、それだけ、汎用性を増すことができる。
更に、必要に応じ、上記表示シートを透明な材料で形成し、該表示シートの表面であって上記罫書円の外方の余白に、上記貫通孔に引き通される外径の異なる1種若しくは2種以上の電線を模式的に描いた電線円を表示した構成としている。例えば、貫通孔に、n本の電線群を引き通す場合、複数枚の孔開け用罫書シールを重ねて描かれた電線の電線円がn本若しくは略n本程度集約するように透過させて視認できるようにし、この電線円が集約した部分を一枚の孔開け用罫書シールの罫書円の上に載置すれば、n本の電線群がどのように貫通孔に引き通されるか、貫通孔と電線群との隙間がどの程度になるか等を、実際に電線を引き通してみなくても認知することができ、貫通孔の適正な大きさを知ることができる。そのため、罫書円の大きさの異なる孔開け用罫書シールを複数種用意しておけば、最適な種類の孔開け用罫書シールを選択して用いることができる。また、仕上がり表やサンプルを逐一持ち歩かなくても良いので、極めて便利になる。
この場合、同じ種類の電線円を3つ互いに接触させて寄せ合わせた電線円グループと、該電線円グループを内接させた束ね円とで構成される電線集合図を表示したことが有効である。これにより、単体の電線を予め3本撚り合わせて集約させた汎用の三相用ケーブル(トリプレックス型ケーブル)に照らし合わせることができ、より実用的な対応を取ることができることから、効率よく最適な種類の孔開け用罫書シールを選択することができる。また、電線の数(n本)が多い場合に、重ねる孔開け用罫書シールの数を少なくできるので、効率よく最適な種類の孔開け用罫書シールを選択することができる。
また、必要に応じ、少なくとも上記罫書円を蛍光表示した構成としている。暗がりでも罫書円を見やすくすることができ、貫通孔を精度良く確実に形成できるようになる。
本発明によれば、板材に例えばジグソーを使用して貫通孔を開ける場合、先ず、板材の所要の加工面に、孔開け用罫書シールを貼る。この場合、直接の手書きによる罫書を行わなくても孔開け用罫書シールを貼るだけで良いので、作業が簡単であり、作業性を向上させることができる。また、逐一、貫通孔の周囲を覆うマスキングをしなくても良く、この点でも作業性の向上を図ることができる。この状態で、例えば、ドリルあるいはホールソーを用いて罫書円上に小孔を開け、次に、ジグソーを用い、ジグソーの鋸刃をこの小孔に入れ、鋸刃を罫書円に沿うように移行させて、罫書円に沿って切断を行う場合、ジグソーの鋸刃を罫書円からできるだけずれないように罫書円に沿って導くことができる。そのため、貫通孔が異形になる事態を防止することができ、貫通孔の精度の向上を図ることができる。
本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールの要部の表面を拡大して示す図である。 本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを板材に貼った状態を示し、ドリル及びホールソーとの関係を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを板材に貼った状態においてジグソーによる切断状態を示す斜視図である。 本発明の別の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを示す平面図である。 本発明のまた別の実施の形態に係る孔開け用罫書シールを示す要部平面図である。 板材の貫通孔にガイド部材としてのボックスコネクタの一例を取り付ける状態を示す分解斜視図である。 板材に貫通孔を形成する一般技術を示す図である。 従来の穿孔作業用シールの一例を示し、(a)は平面図、(b)は正面図である。
以下、添付図面に基づいて本発明の実施の形態に係る孔開け用罫書シールについて詳細に説明する。尚、上記と同様のものには同一の符号を付して説明する。
図1乃至図5に示す実施の形態に係る孔開け用罫書シールSは、主に、図8に示すように、電気設備工事において、分電盤やプルボックス等の箱体を構成する板材1に貫通孔2を開け、この貫通孔2に金属製や樹脂製の所謂ボックスコネクタ等といわれる電線管5を介して電線(図示せず)を引き入れてガイドするガイド部材10を取り付ける際に用いるものである。
ガイド部材10には種々のものがあるが、例えば、図8に示すように、貫通孔2の周縁面部を挾持する一方部材10A及び他方部材10Bを有している。一方部材10Aは、板材1の表面3側に配置され、一端側に雌ネジ11を有して管状に形成された本体12と、この本体12の一端側の外周部に膨出形成され貫通孔2の周縁面部に当接し板材1の表面3に露出する膨出部13とを備えて構成されている。他方部材10Bは、板材1の裏面4側に配置され、一端側が貫通孔2に挿通され外周に一方部材10Aの雌ネジ11に螺合する雄ネジ14が形成された管状の本体15と、この本体15の他端外側に突設され貫通孔2の周縁面部に当接する鍔部16とを備えて構成されている。また、貫通孔2は、図5に示すように、市販の手動操作によって駆動されるジグソーTを用いてその鋸刃Taにより開けられる。
図1乃至図5に示すように、実施の形態に係る孔開け用罫書シールSは、板材1に開けられる貫通孔2の理想の大きさの理想円Eに対応した罫書円20を表面に表示した矩形状の表示シート21と、表示シート21の裏面に設けられ表示シート21を板材1に仮着可能な粘着層22とを備えて構成されている。また、粘着層22には、非使用時に他にくっつかないようにする被覆シート23が付設されている。表示シート21は、透光性の樹脂シートで形成することができる。トレーシングペーパーでも良く、材質はこれらに限定されるものではない。実施の形態では、透明な樹脂シートで形成している。樹脂製透明シートの材質は、透明であればよいので特に限定はないが、ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリエステル等を選択することができる。表示シート21の厚さは、限定されないが、0.06mm〜0.09mm程度が好ましい。
ガイド部材10において、貫通孔2に挿通される他方部材10Bの雄ネジ14が形成された管状の本体15の直径をDk(図8)としたとき、メーカーによっても異なるが、この本体15が挿通される貫通孔2の適正な直径Da(メーカー指定の孔寸法)がカタログなどに示されており、本実施の形態において、理想円Eとは、この適正な直径Daを直径とする円をいう。尚、理想円Eの直径はこれに限定されず、適宜に定めて良い。理想円Eの直径Daは、ボックスコネクタであるガイド部材10の場合、40mm≦Da≦300mmである。寸法はこれに限定されない。また、粘着層22の粘着剤は適宜のものを用いることができる。貼り間違えたときに交換した際、先に貼ったものを再利用できるようにすることもできる。
罫書円20は、貫通孔2の周縁部に止着されるガイド部材10の種類に対応して表示され、理想円Eに対応して表示されている。実施の形態では、1つの表示シート21に2種類の大きさの異なる罫書円20が表示されている。罫書円20の太さは、適宜に定められるが、例えば、0.4mm〜3mm程度であり、例えば、0.6mmに設定される。図3に示すように、理想円Eとの関係では、罫書円20の周方向内縁Qの直径が理想円Eの直径Daになるようにしている。表示シート21の表面には、罫書円20の中心点P1も表示されている。また、理想円Eの直径値(図2では、φ76、φ88.7)の表示がなされている。
表示シート21の表面には、罫書円20に囲繞され、罫書円20に倣って開けられる貫通孔2の理想円Eに対する内側のずれの許容範囲を規定する円からなる内限界ライン30が表示されている。内限界ライン30の太さは、適宜に定められるが、例えば、0.4mm〜3mm程度であり、例えば、0.6mmに設定される。図3に示すように、理想円Eとの関係では、内限界ライン30の周方向外縁30aを限界としている。本体15の直径をDk(図8)、内限界ライン30の周方向外縁30aの直径をDiとすると、Di>Dkに設定され、例えば、Di=Da−0.8mmになるように設定している。寸法はこれに限定されない。
即ち、ジグソーTの鋸刃Taが周方向外縁30aより内側を通って、内限界ライン30が残って視認できる場合には、許容範囲を超えたと判断できるようにしている。また、内限界ライン30は、罫書円20と区別できる態様で表示されている。実施の形態では、内限界ライン30は、罫書円20とは、別の色の線で描かれている。また、罫書円20には、矢印及び文字(「カットライン」)による理想円Eの直径表示がなされている。
また、表示シート21の表面には、罫書円20を囲繞し、罫書円20に倣って開けられる貫通孔2の理想円Eに対する外側のずれの許容範囲を規定する外限界ライン31が表示されている。外限界ライン31は、板材1の表面に露出する一方部材10A及び他方部材10Bの何れかの外周形状に対応させた線で表示されている。電気配線用のガイド部材10の種類によって、板材1の表面に露出する一方部材10A及び他方部材10Bの何れかの外周形状は、例えば、八角形,歯車様の形状,円形等種々あるが、実施の形態では、外限界ライン31は、歯車様の形状に描かれている。外限界ライン31の太さは、適宜に定められるが、例えば、0.4mm〜3mm程度であり、例えば、0.6mmに設定される。図3に示すように、理想円Eとの関係では、外限界ライン31の周方向内側の円の周方向外縁31aの直径をDoとすると、例えば、Do=Da+4mmになるように設定している。
即ち、ジグソーTの鋸刃Taが周方向外縁31aより外側を通って、外側限界ライン31が削り取られて残らない場合には、許容範囲を超えたと判断できるようにしている。また、外限界ライン31は、罫書円20と区別できる態様で表示されている。実施の形態では、外限界ライン31は、罫書円20とは、別の色の線で描かれている。
更に、表示シート21の表面には、外限界ライン31を囲繞し、罫書円20と同心の外側円32が表示されている。この外側円32により、隣接するガイド部材10との距離具合を認知することができる。また、ガイド部材10を締め付け固定する際に用いるレンチが他に干渉しないで使用できるか否かの判断もできる。
また、表示シート21の表面には、罫書円20より小さい小孔用の第1小孔円40及び第2小孔円41が罫書円20と重合するように表示されているとともに、第1小孔円40の中心点P2及び第2小孔円41の中心点P3も表示されている。第1小孔円40及び第2小孔円41は、夫々、大きさが異なっており、第1小孔円40の直径d1は、3mm≦d1≦6mmに設定され、第2小孔円41の直径d2は、10mm≦d2≦25mmに設定されている。
第1小孔円40は2つ連設されたグループが2グループ設けられ、各グループは互いに180°対向する位置にあり、第1小孔円40の中心点P2が罫書円20上に位置するように表示されている。第2小孔円41は、2つ設けられ、互いに180°対向する位置にあり、罫書円20の内側に中心点P3を有し、その一部が罫書円20と重複するように表示されている。第1小孔円40は、ドリルKa用であり、第2小孔円41は、ホールソーKb用である。
更に、表示シート21の表面には、その外周部に、罫書円20の中心点の位置を示す寸法目盛のあるスケール45が表示されている。このスケール45は、罫書円20を囲繞して矩形状に表示されている。尚、スケール45は、表示シート21の外縁に沿って表示されているが、スケール45の外周と表示シート21の外縁との間に所定幅の余白を設けても良い。
更にまた、表示シート21の表面には、罫書円20と同心で罫書円20より直径の小さい別の別罫書円46が、その中心点(罫書円20の中心点P1)とともに2つ表示されている。貫通孔2を、ジグソーTによらずに、油圧パンチャーダイスを用いて打ち抜き加工により形成することがあるが、この油圧パンチャーダイスのシャフト用の下穴のガイドとして使用することができ、汎用性を増すことができる。
また、表示シート21の表面であって罫書円20の外方の余白には、貫通孔2に引き通される外径の異なる1種若しくは2種以上の電線を模式的に描いた電線円50が表示されている。実施の形態では、外径の異なる4種の電線円50が用いられる。詳しくは、同じ種類の電線円50を3つ互いに接触させて寄せ合わせた電線円グループ51と、電線円グループ51を内接させた束ね円52とで構成される電線集合図53が表示されている。電線円50を3つ互いに接触させて寄せ合わせたのは、一般に、単体の電線を予め3本撚り合わせて集約させた三相用ケーブル(トリプレックス型ケーブル)が汎用に用いられているからである。尚、表示シート21の表面には、図示しないが、対応するガイド部材10の、メーカー名,商品名,型式等を適宜表示することができる。
更に、本実施の形態においては、表示シート21への表示部分を全て、若しくは少なくとも罫書円20を蛍光表示することができる。暗がりでも罫書円20等を見やすくすることができ、貫通孔2を精度良く確実に形成できるようになる。
また、実施の形態では、1つの表示シート21に2種類の大きさの異なる罫書円20,これに対応した内限界ライン30及び外限界ライン31等が表示された孔開け用罫書シールSを示したが、この他に、孔開け用罫書シールSとしては、大きさの異なる罫書円20,これに対応した内限界ライン30及び外限界ライン31等を表示した別の複数種類の孔開け用罫書シールSが用意される。
従って、電気設備工事において、分電盤やプルボックス等の箱体に貫通孔2を開け、この貫通孔2に金属製や樹脂製のガイド部材10を取り付ける際は、以下のようにする。
先ず、開けるべき貫通孔2に対応した孔開け用罫書シールSを選択する。この場合、例えば、貫通孔2に、所定外径のn本の電線群を引き通す場合、複数枚の孔開け用罫書シールSを重ねて、描かれた電線の電線円50がn本若しくは略n本程度集約するように透過させて視認できるようにし、この電線円50が集約した部分を一枚の孔開け用罫書シールSの罫書円20の上に載置し、n本の電線群がどのように貫通孔2に引き通されるか、貫通孔2と電線群との隙間がどの程度になるか等をみて、最適な貫通孔2の大きさの孔開け用罫書シールSを選択する。この場合、実際に電線を引き通してみなくても貫通孔2の適正な大きさを知ることができる。また、この場合、同じ種類の電線円50を3つ互いに接触させた電線円グループ51を有した電線集合図53が表示されているので、単体の電線を予め3本撚り合わせて集約させた汎用の三相用ケーブル(トリプレックス型ケーブル)に照らし合わせることができ、より実用的な対応を取ることができることから、効率よく最適な種類の孔開け用罫書シールSを選択することができる。
最適な種類の孔開け用罫書シールSを選択したならば、先ず、図4に示すように、箱体を構成する板材1の所要の加工面に、孔開け用罫書シールSを貼る。この場合、表示シート21の表面には、罫書円20の中心点P1が表示され、表示シート21の外周部に罫書円20の中心点P1の位置を示す寸法目盛のあるスケール45が表示されているので、逐一物差しなどを用いなくても、スケール45を利用して、加工面の正規の位置に罫書円20を位置させることができ、そのため、作業性を向上させることができる。また、ガイド部材10同士の距離スペースを外側円32やスケール45を見て知ることもできる。また、スケール45は、罫書円20を囲繞して矩形状に表示されているので、あらゆる角度から罫書円20を位置決めできる。また、この場合、直接の手書きによる罫書を行わなくても孔開け用罫書シールSを貼るだけで良いので、作業が簡単であり、作業性を向上させることができる。また、逐一、貫通孔2の周囲を覆うマスキングをしなくても良く、この点でも作業性の向上を図ることができる。特に、例えば、1つの建物で、100以上もの貫通孔2を開ける場合があるが、作業時間を大幅に減らして、作業効率を大幅に向上させることができる。
この状態で、図4に示すように、ドリルKaあるいはホールソーKbを小孔円にあてがいながら小孔60(図5)を開ける。この際、第1小孔円40若しくは第2小孔円41のいずれかを選択する。この場合、小孔円40,41は、罫書円20と重合するように表示されているので、小孔60を開ける際のドリルKaあるいはホールソーKbのガイドとなり、そのため、ドリルKaあるいはホールソーKbの位置ずれが生じにくく、小孔60を適正な位置に開けることができる。また、小孔円40,41の中心点P2,P3が表示されているので、ドリルKaあるいはホールソーKbを小孔円40,41にあてがう際に、より一層、ドリルKaあるいはホールソーKbの位置決めが確実になり、ドリルKaあるいはホールソーKbの位置ずれを防止して、小孔60を適正な位置に開けることができる。更に、小孔円40,41は、複数表示されているので、選択の幅が増し、汎用性を向上させることができる。更にまた、分電盤やプルボックス等の箱体の板材1の材質は、金属製,樹脂製等あり、硬度や靱性などの性状も異なることから、小孔円40,41の大きさは、これらの板材1の性状によって、適正な大きさが異なる。また、ジグソーTの鋸刃Taの具合によっても異なる。本構成によれば、大きさの異なる2種の小孔円40,41を複数表示したので、これら板材1の性状やジグソーTの鋸刃Taの切れ具合に合わせて、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20に移行させ易い小孔円40,41を選択できる。
次に、図5に示すように、ジグソーTを用い、ジグソーTの鋸刃Taをこの小孔60に入れ、鋸刃Taを罫書円20に沿うように移行させて、罫書円20に沿って切断を行う。この場合、小孔60は適正な位置に開けられているので、即ち、小孔60の外周が罫書円20の外周線と重合していることから、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20からずれないように導くことができる。そのため、貫通孔2が外側に膨らんだり、内側に凸部が生じたりして異形になる事態を防止することができ、貫通孔2の精度の向上を図ることができる。また、孔開け用罫書シールSにより、貫通孔2の周囲が覆われているので、マスキングの役目をすることから、板材1に傷をつける事態を防止することができる。
また、この場合、ジグソーTが内側にずれ込もうとしても、内限界ライン30があるので、ジグソーTの鋸刃Taが内限界ライン30よりも内側に外れないようにジグソーTを操作することができることから、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20からできるだけずれないように罫書円20に沿って導くことができる。そのため、貫通孔2の内側に凸部が生じるなどして貫通孔2が異形になる事態を防止することができ、貫通孔2の精度の向上を図ることができる。また、内限界ライン30は、罫書円20と区別できる態様で表示されているので、罫書円20とは区別して見易くすることができ、ジグソーTの鋸刃Taが内限界ライン30よりも内側に外れないようにジグソーTを操作し易くなることから、より一層、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20からできるだけずれないように罫書円20に沿って導くことができる。
一方、ジグソーTが外側にずれ込もうとしても、外限界ライン31があるので、ジグソーTの鋸刃Taが外限界ライン31よりも外側に外れないようにジグソーTを操作することができることから、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20からできるだけずれないように罫書円20に沿って導くことができる。そのため、貫通孔2が外側に膨らんで、貫通孔2が異形になる事態を確実に防止することができ、より一層貫通孔2の精度の向上を図ることができる。また、外限界ライン31は、罫書円20と区別できる態様で表示されているので、罫書円20とは区別して見易くすることができ、ジグソーTの鋸刃Taが外限界ライン31よりも外側に外れないようにジグソーTを操作し易くなることから、より一層、ジグソーTの鋸刃Taを罫書円20からできるだけずれないように罫書円20に沿って導くことができる。また、外限界ライン31を、ガイド部材10の形状に対応させて表示したので、貫通孔2の切断の際に、実際の取り付けられる部材の形状に合わせて、外限界ライン31よりも外側にずれないようにジグソーTを操作することができ、貫通孔2が外側に膨らむなどして異形になる事態を確実に防止することができ、より一層貫通孔2の精度の向上を図ることができる。
そして、図8に示すように、貫通孔2が開いたならば、孔開け用罫書シールSを剥がし、ガイド部材10を取り付ける。この際には、ガイド部材10の一方部材10A及び他方部材10Bにより貫通孔2の周縁面部を挾持する。この場合、貫通孔2の精度が良いので、他方部材10Bを確実に挿通させることができる。ガイド部材10が取り付いた状態では、貫通孔2の精度が良く、板材1の表面に位置する一方部材10Aの周囲に貫通孔2のふくらみ部分で形成される隙間が見えるなどの支障がないことから、それだけ、外観品質を向上させることができる。この場合、一般に、理想円Eに対する貫通孔2のずれの許容範囲は内側において厳しく設定されていることもあり、本発明の孔開け用罫書シールSにより、内側へのジグソーTのずれを可能な限り防止できるので、極めて有効になる。
尚、上記実施の形態に係る孔開け用罫書シールSにおいては、外限界ライン31を、ガイド部材10の形状に合わせて、歯車形状に表示したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、図6に示すように、他の種類のガイド部材10に合わせて、八角形状にする等適宜変更して差支えない。また、罫書円20の直径,内限界ライン30の直径,外限界ライン31の直径,その太さ,色等についても、適宜に定めて良い。更に1つの表示シート21当たりの罫書円20の数,小孔円40,41の数,電線円50の数,電線集合図53の数等は、上記に限定されるものではなく、適宜変更して差支えない。
尚また、上記実施の形態に係る孔開け用罫書シールSにおいては、罫書円20,内限界ライン30,外限界ライン31,小孔円40,41を全て備えたものを示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、罫書円20と内限界ライン30を備え、小孔円40,41は備えていない態様のもの、あるいは、図7に示すように、罫書円20と小孔円40,41を備え、内限界ライン30及び外限界ライン31は備えていないシンプルな態様のものも含む。
また、上記実施の形態に係る孔開け用罫書シールSは、分電盤やプルボックス等の壁部を構成する板材1に電気配線用の貫通孔2を開ける際に用いられる場合に、本発明を適用したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の用途の貫通孔2を開ける場合の孔開け用罫書シールに本発明を適用して良いことは勿論である。例えば、換気扇のベントキャップ用の孔を建物の外壁パネルに開ける場合等が挙げられる。この場合、外壁パネルの表面はざらざらした粗面であるが、孔開け用罫書シールの貼付により、このような粗面にも正確な円線を表示することができる。更に、罫書円20をジグソーTで切断したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、他の切断手段により切断するようにしても良いことは勿論である。要するに、本発明は、上述した本発明の実施の形態に限定されず、当業者は、本発明の新規な教示及び効果から実質的に離れることなく、これら例示である実施の形態に多くの変更を加えることが容易であり、これらの多くの変更は本発明の範囲に含まれる。
S 孔開け用罫書シール
1 板材
2 貫通孔
5 電線管
10 ガイド部材
10A 一方部材
10B 他方部材
14 雄ネジ
T ジグソー
Ta 鋸刃
Ka ドリル
Kb ホールソー
20 罫書円
E 理想円
Q 周方向内縁
P1 罫書円の中心点(別罫書円の中心点)
21 表示シート
22 粘着層
23 被覆シート
30 内限界ライン
30a 周方向外縁
31 外限界ライン
31a 周方向外縁
32 外側円
40 第1小孔円
P2 第1小孔円の中心点
41 第2小孔円
P3 第2小孔円の中心点
45 スケール
46 別罫書円
50 電線円
51 電線円グループ
52 束ね円
53 電線集合図
60 小孔

Claims (14)

  1. 板材に開けられる貫通孔の理想の大きさの理想円に対応した罫書円を表面に表示した表示シートと、該表示シートの裏面に設けられ該表示シートを板材に仮着可能な粘着層とを備えた孔開け用罫書シールにおいて、
    上記表示シートの表面に、上記罫書円に囲繞され、該罫書円に倣って開けられる貫通孔の上記理想円に対する内側のずれの許容範囲を規定する内限界ラインを表示したことを特徴とする孔開け用罫書シール。
  2. 上記内限界ラインを、上記罫書円と区別できる態様で表示したことを特徴とする請求項1記載の孔開け用罫書シール。
  3. 板材に開けられる貫通孔の理想の大きさの理想円に対応した罫書円を表面に表示した表示シートと、該表示シートの裏面に設けられ該表示シートを板材に仮着可能な粘着層とを備えた孔開け用罫書シールにおいて、
    上記表示シートの表面に、上記罫書円より小さい小孔用の小孔円を上記罫書円と重合するように表示したことを特徴とする孔開け用罫書シール。
  4. 上記表示シートの表面に、上記罫書円より小さい小孔用の小孔円を上記罫書円と重合するように表示したことを特徴とする請求項1乃至3記載の孔開け用罫書シール。
  5. 上記表示シートの表面に、上記小孔円の中心点を表示したことを特徴とする請求項3または4記載の孔開け用罫書シール。
  6. 上記小孔円を複数表示したことを特徴とする請求項3乃至5何れかに記載の孔開け用罫書シール。
  7. 大きさの異なる2種以上の小孔円を、夫々、1若しくは2以上表示したことを特徴とする請求項3乃至6何れかに記載の孔開け用罫書シール。
  8. 上記複数の小孔円のうち、少なくとも一種の小孔円をその中心点が上記罫書円上に位置するように表示し、少なくとも他の一種の小孔円を上記罫書円の内側に中心点を有し該小孔円の一部が該罫書円と重複するように表示したことを特徴とする請求項7記載の孔開け用罫書シール。
  9. 上記表示シートの表面に、上記罫書円の中心点を表示するとともに、該表示シートの表面の外周部に、上記罫書円の中心点の位置を示す寸法目盛のあるスケールを表示したことを特徴とする請求項1乃至8何れかに記載の孔開け用罫書シール。
  10. 上記スケールを、上記罫書円を囲繞して矩形状に表示したことを特徴とする請求項9記載の孔開け用罫書シール。
  11. 上記表示シートの表面に、上記罫書円と同心で該罫書円より直径の小さい別の別罫書円をその中心点とともに表示したことを特徴とする請求項1乃至10何れかに記載の孔開け用罫書シール。
  12. 上記表示シートを透明な材料で形成し、該表示シートの表面であって上記罫書円の外方の余白に、上記貫通孔に引き通される外径の異なる1種若しくは2種以上の電線を模式的に描いた電線円を表示したことを特徴とする請求項1乃至11何れかに記載の孔開け用罫書シール。
  13. 同じ種類の電線円を3つ互いに接触させて寄せ合わせた電線円グループと、該電線円グループを内接させた束ね円とで構成される電線集合図を表示したことを特徴とする請求項12記載の孔開け用罫書シール。
  14. 少なくとも上記罫書円を蛍光表示したことを特徴とする請求項1乃至13何れかに記載の孔開け用罫書シール。
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