JP2017185496A - 金属板の加工装置及び加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】細長い金属板にその長手方向に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する場合に、設備のスペースが狭く済み、設備費が低額であり、軸受け相当部分の面圧が小さくて、焼き付きによる成形速度上の制約が少ないことで生産性の高い金属板の加工装置及び加工方法を提供する。【解決手段】金属板1に連続又は断続する凹部1a又は凸部を形成する金属板の加工装置であって、 凹球面座4aを有する受座部4の前記凹球面座4aに球体5を任意方向に回転可能に面接触させて収容支持してなる球面状凸型6と、前記球面状凸型6に対向して配されるとともに、前記球面状凸型6の球体5の前記受座部から突出している突出部5aに対応する凹面7aを有する凹型7とを有する。【選択図】図1

Description

この発明は、細長い金属板にその長手方向に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する金属板の加工装置及び加工方法に関する。
帯鋼板等の細長い鋼板その他の細長い金属板に対して、その長手方向に連続する凹部又は凸部を形成する場合、ロール成形加工法が一般的である。ロール成形加工法は、成形品の断面形状に応じた輪郭の上下一対の駆動の成形ロールを円筒軸(ロールシャフト)で支持した一般には数段以上の多数段の成形スタンドを有するロール成形機により、金属板を曲げ加工して種々の断面形状に成形する。成形ロールの輪郭は種々であるが、ロールの断面はいずれも円形である。
また、ローラーダイス加工法により連続する凹部又は凸部を加工することもできる。ローラーダイス加工法は、加工対象の材料を、それぞれ円筒軸で支持された上下一対あるいは数個の単純輪郭の無駆動ロール(ローラー)で形成する通過孔を引抜きにより通過させて加工するもので、一般には材料断面の圧縮変形を伴うものであり、通常は線材、棒材、管材を製造する際に適用されるが、金属板に連続する凹部又は凸部を加工することもできる。
なお、金属板に形成した凹部又は凸部は反対面から見れば凸部又は凹部である。以下の説明では、主として「凹部」として説明するが、その場合でも反対面から見れば凸部である、ということを含んでいる。
図8はローラーダイス加工法で金属板に凹部(下面側から見て凹部)を形成する場合を模式的に示す側面図(イ)、及び正面図(ロ)である。金属板1が上下1対の無駆動のロール(ローラー)61、62で形成する通過孔を引抜き力で通過することで金属板1に連続する凹部(凹溝)1aが形成される。
なお、一般にローラーダイス加工法におけるロールはロール成形加工法におけるロールと比べてかなり小径であり、したがって、ローラーダイス加工法におけるロール軸61a、62aも、ロール成形加工法におけるロール軸と比べてかなり小径である。
ロール成形加工法では、金属板に断続する凹部(場合により断続凹部と呼ぶ)を形成することもできる。
特許文献1はロール成形加工法によるものであり、角形鋼管の両側面に、間隔をあけて例えば矩形の凹部(エンボス)を形成している。この凹部は上下のロールの外周面の一方に周方向に間隔をあけた凸部、他方のロールの外周面に前記各凸部に対応して周方向に間隔をあけた凹部を形成し、その凹部と凸部とで通過する金属板に凹部を形成する。
特開昭63−111718
ところで、金属板に連続する凹部又は凸部を形成しようとする場合、ロール成形加工法では、設備的に長大なスペースが必要であり、設備費が高額になるという問題がある。
また、ローラーダイス加工法は、前記の通りロール軸が小径であり、ロール軸を受ける軸受けの面圧が高くなるので(このことは後述する)、軸受け強度からくる制約がある。
また、軸受けに作用する面圧が高い場合、回転速度を上げると軸受けに焼き付きが生じやすいので、あまり成形速度を上げることができないという、成形速度上の制約があり、生産性を高くすることができないという問題もある。
また、金属板に断続凹部又は断続凸部を形成する場合、すなわち間隔をあけた凹部又は凸部を形成する場合、ロール成形加工法では、上下の一方の成形ロールの周方向に間隔をあけた凸部、他方の成形ロールの前記凸部に対応して周方向に間隔をあけた凹部を形成することになるが、このような形状のロールの製作費は高くなる。特に周方向に間隔をあけた凸部を持つロールの製作費は高くなる。また、板幅方向に複数列の断続凹部を形成する必要がある場合には、特に高くなる。
また、成形ロールは成形時にわずかずつではあるが摩耗するので、一定以上摩耗すると一般に再研磨して使用するが、ロール幅方向のどの位置の外周面も円筒状である一般的な成形ロールでは可能でも、外周面に多数の凸部を持つ成形ロールの再研磨は困難である。
本発明は上記背景のもとになされたもので、細長い金属板にその長手方向に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する場合に、設備のスペースが狭く済み、設備費が低額であり、軸受け相当部分の面圧が小さくて、焼き付きによる成形速度上の制約が少ないことで生産性の高い金属板の加工装置及び加工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する請求項1の発明は、金属板に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する金属板の加工装置であって、
凹球面座を有する受座部の前記凹球面座に球体を任意方向に回転可能に面接触させて収容支持してなる球面状凸型と、前記球面状凸型に対向して配されるとともに、前記球面状凸型の球体の前記受座部から突出している突出部に対応する凹面を有する凹型とを有することを特徴とする。
なお、本発明において球体とは、中心から外周面までの距離が外周面のすべての位置において同一の完全球体に限らず、外周面全体が凸曲面で軸を持たない回転体を指し、例えば楕円体等も含む。
請求項2は、請求項1の金属板の加工装置において、前記凹型の凹面が弧状凹溝面であることを特徴とする。
請求項3は、請求項1の金属板の加工装置において、前記凹型の凹面が、板送り方向の平坦面に続いて形成された弧状凹溝面であることを特徴とする。
請求項4は、請求項1の金属板の加工装置において、前記凹型として、前記球面状凸型に対向配置したロールの外周面の周方向全周に前記球体に対応する弧状凹溝面を形成したことを特徴とする。
請求項5は、請求項1の金属板の加工装置において、上下一対のロールのうちの一方のロールの外周面に、周方向に間隔をあけて、前記球面状凸型を設け、他方のロールの外周面に前記球面状凸型の前記球体に対応する位置に、前記凹面が前記球体に対応する凹球面である凹型を設けたことを特徴とする。
請求項6は、請求項4の金属板の加工装置において、前記球面状凸型がロール本体に形成した凹所に組み込まれた別部材であり、前記凹型がロール本体の外周面に直接形成した凹状球面であることを特徴とする。
請求項7は、請求項5の金属板の加工装置において、上下一対のロールのうちの一方のロールの外周面に、周方向に間隔をあけて、前記球面状凸型を設け、他方のロールの外周面に前記球面状凸型の前記球体に対応する位置に前記凹型を設け、前記周方向の球面状凸型と凹型との列を、ロール幅方向に間隔をあけてかつ球面状凸型と凹型とがロール幅方向に交互に入れ替わる態様で設けたことを特徴とする。
請求項8は、請求項4又は5の金属板の加工装置において、上下一対の成形ロールを持つ複数の成形スタンドを有して金属板を所定の断面形状に成形するロール成形機における最初の成形スタンドの前に、又は成形スタンド間に設置されたことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれかの金属板の加工装置を使用して金属板に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する金属板の加工方法であって、前記球面状凸型と凹型との間に金属板を通過させて、金属板に凹部又は凸部を形成することを特徴とする。
本発明の金属板の加工装置及び方法によれば、金属板に凹部又は凸部を形成する部分に球体を用いるので、この球体に作用する荷重を受ける軸受け相当部分(凹球面座)に作用する面圧は、ロール成形加工法やローラーダイスにおける円筒軸を受ける軸受けと比較して十分小さい。
面圧が高いと、成形速度を上げた場合に軸受けに焼き付きが生じる惧れがあるが、本発明では面圧が小さいので、成形速度を上げることについての制約は少ない。したがって、生産性を高くすることができる。
なお、本発明において、金属板に凹部又は凸部を形成するという場合の凹部又は凸部とは、凹部については連続する長い凹溝、あるいは、間隔をあけて形成される短い凹溝、あるいは、長さの方向性を持たない凹部(窪み)を含み、凸部について連続する長い凸条、あるいは、間隔をあけて形成される短い凸条、あるいは、長さの方向性を持たない凸部(突起部)を含む。
また、ロール軸を必要としない球体であること等から、加工装置が例えばロール成形加工法による場合と比べて顕著にコンパクトかつシンプルとなり、設備のスペースが狭く済み、設備費が大幅に安く済む。
請求項4の金属板の加工装置によれば、金属板に多数の凹部、凸部を持ついわゆるエンボス金属板を容易に製造することができる。
請求項5のように、球面状凸型を別部材としてロール本体に組み込む構造とすることで、前記エンボス金属板を製造するロールの製作が容易になる。また、球面状凸型の交換が可能なので、摩耗した場合の対応が容易である。
請求項7のように、ロール成形機の最初の成形スタンドの前、あるいは成形スタンド間に金属板の加工装置を設置することで、エンボスを有する成形製品を容易に製造できる。
本発明の一実施例の金属板の加工装置(連続する凹部を成形する場合)を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。 本発明の他の実施例の金属板の加工装置(連続する凹部を成形する場合)を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。 本発明のさらに他の実施例の金属板の加工装置(連続する凹部を成形する場合)を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。 本発明のさらに他の実施例の金属板の加工装置(断続する凹部を成形する場合)を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。 本発明の金属板の加工装置をロール成形機に組み込んだ実施例を示す図である。 図4の実施例の金属板の加工装置の具体的な応用例としての金属板の加工装置の実施例を示すもので、金属板に多数の球面状の凹部と凸部とを形成する場合の上下ロールの側面図である。 図6の平面図である。 一般的なローラーダイス加工法を採用して金属板に連続する凹部を形成する場合として想定される構成を模式的に説明する図で、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。 金属板に凹部を形成する手段としてローラーダイス加工法を採用する場合と、本発明の金属板の加工装置を採用する場合とについて、軸受け部作用する面圧を説明するための図である。 (イ)〜(ハ)はそれぞれ、本発明の加工装置を利用して製造可能な溝付き成形製品を示す図である。 (イ)〜(ヘ)は本発明の加工装置を利用して製造可能の溝付き金属管を示す図である。 図11の溝付き金属管を製造する場合の電縫管製造装置を模式的に示した図である。
以下、本発明の金属板の加工装置及び加工方法を実施するための形態について、図面を参照して説明する。
図1は本発明の一実施例の金属板の加工装置11を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。
この実施例の金属板の加工装置11は、金属板1に連続する凹部すなわち凹溝1aを形成する場合である(なお、下面側からみての凹部、凹溝である)。
この金属板の11は、凹球面座4aを有する受座部4の前記凹球面座4aに球体5を任意方向に回転可能に面接触させて収容支持してなる球面状凸型6と、前記球面状凸型6に対向して配される凹型7とを有している。前記凹型7は、前記球面状凸型6の球体5の前記受座部4から突出している突出部5aに対応する凹面7aを有する。この実施例の凹面7aは弧状凹溝面7aである。
前記球面状凸型6の前記受座部4は、前記凹球面座4aを有して球体5の下側半球部分を収容する受座部本体4bと、球体5の上側半球部分部の一部(前記突出部5a)を突出させるように球体上部を押さえる蓋体4cとからなる。
前記球面状凸型6及び凹型7は、図示略のフレームに、例えばねじ部を有する圧下軸8を介して金属板1に圧下力を与えることができるように上下に移動可能に装着されている。9は上流側で金属板1を案内するガイドロールである。
この実施例における凹型7の凹面7aは前記の通り弧状凹溝面であり、金属板1は図示せぬ駆動部により矢印方向に引き抜かれて凹溝1aが形成される。
上記の金属板の加工装置11は、例えば図5に示したように、上下一対の成形ロール16a、16bを持つ成形スタンド16が複数段設置されたロール成形機(図では上流側部分のみを模式的に示す)15の最初の成形スタンド16(16)の前(上流側)に設置するか、2点鎖線で示すように成形スタンド16間に設置することができる。同図において、17はアンコイラー、18はピンチロールである。
このように、本発明の金属板の加工装置をロール成形機に設置することで、エンボスを有する成形製品を容易に製造できる。
上記の金属板の加工装置11において、金属板の凹溝1aは球体5により形成されるので、この球体5に作用する荷重を受ける凹球面座(すなわち軸受け相当部分)4aに作用する面圧は、ローラーダイスにおける円筒軸を受ける軸受けと比較して十分小さい。
図9を参照してこのことを説明する。図9は板厚2.3mmの鋼板に深さ6mmの窪み(凹球面)を形成する場合として、直径D(40mm)の球体5.を用いた本発明実施例の加工方法(仮に球体法と呼ぶ)による場合と、図8で説明したローラーダイス加工法による場合とを比較説明する図である。なお、板厚2.3mmの鋼板に深さ6mmの球面凹部を形成するために要する荷重Pは、詳細説明は省略するがP=25518kgである。
両者を対比するために、ローラーダイス加工法におけるロール61及びロール軸61aの径は、一般的なローラーダイス程度サイズを想定している。
なお、ローラーダイス加工法の場合に、ロール成形加工法のように大径のロールを用い、太いロール軸を用いるとすれば、長大なスペース、高額の設備費を要するので事情は異なるが、そのような場合でなく一般的なローラーダイスと同程度のサイズと本発明とを比較している。
そこで、この対比では、ローラーダイス加工法におけるロール61の直径は本発明方法の球体5の直径と同じ、かつ、ロール軸61aの軸受で支持される部分の長さ(軸受部分長さ)Lはロール幅Wを含めて、球体5の直径Dと同じであると仮定し、さらに、ロール軸61aの太さは、ロール径及び軸受外径によって制約されることも考慮して、ロール軸径d=15mm、ロール幅W=18mm、ロール軸の軸受部分長さL=11mm((40−18)/2=11mm)としている。
この場合、球体法では球体の投影面積=πD/4(=1257mm)なので、面圧は25518kg/1257mm=20.3kg/mmである。
ローラーダイス加工法の場合の面圧は、ロール軸の投影面積=15×11×2=330mmなので、面圧は25518kg/330mm=77.3kg/mmである。
上記の通り、本発明方法による場合の面圧はローラーダイス加工法による場合の面圧と比較して20.3/77.3=0.26(26%)
であり、面圧が大幅に小さく済む。
面圧が高いと、成形速度を上げた場合に軸受けに焼き付きが生じる惧れがあるが、本発明では面圧が小さいので、成形速度を上げることについての制約は少ない。したがって、生産性を高くすることができる。
また、ロール軸を必要としない球体であること等から、加工装置が例えばロール成形加工法による場合と比べて顕著にコンパクトかつシンプルとなり、設備のスペースが狭く済み、設備費が大幅に安く済む。
図2は本発明の他の実施例の金属板の加工装置21を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。
この実施例の金属板の加工装置21も図1の実施例と同様に、金属板1に連続する凹部すなわち凹溝1aを形成する場合である。
この金属板の加工装置21において、球面状凸型6は図1の実施例における球面状凸型6と同じであるが、凹型27は、その凹面が板送り方向の平坦面27bに続いて形成された弧状凹溝面27aである。
この実施例における凹型27の凹面27aは、板送り方向の平坦面27bに続いて形成された弧状凹溝面27aであるから、金属板1は球面状凸型6と凹型27との間に平坦なまま導入されて、凹型27の内部で凹溝1aに成形される。したがって、図1におけるガイドロール9等のようなガイドは不要である。
図3は本発明の他の実施例の金属板の加工装置31を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。
この実施例の金属板の加工装置31も図1の実施例と同様に、金属板1に連続する凹部すなわち凹溝1aを形成する場合である。
この金属板の加工装置31において、球面状凸型6は図1の実施例における球面状凸型6と同じであるが、凹型37は、前記球面状凸型6に対向配置したロール37bの外周面の周方向全周に前記球体5に対応する弧状凹溝面37aを形成したものである。
この実施例における凹型37の凹面は、球面状凸型6に対向配置したロール37bの外周面の周方向全周に形成された弧状凹溝面37aであるから、金属板1は球面状凸型6の球体5と凹型37のロール37bに形成された弧状凹溝面37aとによって凹溝1aに成形される。
また、凹型37の凹面がロール37b設けた弧状凹溝面37aであるから、実施例1や実施例2の場合と比べて、摩擦が少なく円滑に凹溝1aを形成することができる。
図4は本発明の他の実施例の金属板の加工装置41を模式的に説明する図であり、(イ)は側面図、(ロ)は正面図である。
この実施例の金属板の加工装置41は、凹溝を形成するのではなく、長さの方向性を持たない凹部(窪み)を形成する場合であり、図示例では金属板1にエンボス(窪み又は突起部)1bを形成する場合である。
この金属板の加工装置41は、上下に対向する一対のロール44、45のうちの一方のロール44に球面状凸型46を設け、他方のロール45に凹型47を設けたものである。
この実施例における凹型47は、ロール45の外周面に、球面状凸型46の球体5に対応して形成された窪み(凹球面)である。
実施例の球面状凸型46自体は、前述の各実施例の球面状凸型6と基本的に同じであり、前記球面状凸型46の受座部4は、凹球面座4aを有して球体5の下側半球部分を収容する受座部本体4bと、球体5の上側半球部分部の一部(突出部5a)を突出させるように球体上部を押さえる蓋体4cとを有している。なお、図示例では、ロール44が回転する際に蓋体4cの角が金属板1に干渉する惧れがないように、蓋体4cの上面形状をロール外周面に合わせている。
この金属板の加工装置41において、金属板1は上下のロール44、45間を通過する際に、下側のロール44の球面状凸型46の球体5と上側のロール45に形成された凹球面の窪み(凹型)47とにより、エンボス(凹み)1bが形成される。
図4の実施例では、上下のロール44、45に、球面状凸型46と凹型47との一組のみを図示しているが、通常は、その複数組をロール44、45の周方向の全周に間隔をあけて設ける。
図6、図7はその場合の実施例であり、球面状凸型として図4の実施例の球面状凸型46を上下のロール51、52のそれぞれに複数設け、ロール外周面に形成された凹球面の窪みである凹型47を上下のロール51、52のそれぞれに設ける。
すなわち、この実施例では、上下一対のロール51、52のそれぞれのロールに、周方向に間隔をあけて複数設けた球面状凸型46と凹型(凹球面の窪み)47との列を、ロール幅方向(図7では上下方向)に間隔をあけて複数列設けて、金属板1の全面にエンボスを形成する。
さらに、この実施例では、球面状凸型46と凹型47とをロール幅方向に交互に入れ替わる態様で設けている。
図7は図6を上から見た図であり、金属板1が矢印のように送られて、金属板1に面状に分布する多数のエンボス1bが形成されたエンボス金属板1cが製造される。
図7において、上から見て凹のエンボスと凸のエンボスをグレイ色の有無で示す。52a(51a)は上下ロールのロールシャフトを示す。
上述の実施例では、例えばエンボス鋼板等のように凹部を有する板状製品を製造する場合について説明したが、板状製品に限らず、連続する又は断続する凹溝を有する種々の軽量形鋼を製造する場合にも適用できる。
この場合、凹溝に対応する成形ロール(凹溝を潰さないプロフィルにした成形ロール)を組み込んだロール成形機において、図5と同様に最初の成形スタンドの前あるいは上流側の成形スタンド間に加工装置11を設置して、平板状態で連続する又は断続する凹溝を形成した後、続く成形スタンドで連続する又は断続する凹溝を有する軽量形鋼、例えば図10(イ)の溝付き軽量山形鋼、図(ロ)の溝付き軽量溝形鋼、図(ハ)の溝付き軽量C形鋼、その他種々のオープン断面の成形製品に対して適用可能である。
また、凹部としては、前述の各実施例のように成形製品の全長に続く連続凹溝、あるいは間隔をあけて設けた断続凹溝、あるいはエンボスを形成できる。
また、球体の大きさを変えることで、凹部の大きさを容易に変更可能である。
また、前述のオープン断面の成形製品に凹溝を形成する場合に限らず、さらに、例えば図11に示すように、連続する又は断続する凹溝を有する凹溝付き金属管を製造する場合に適用できる。例えば、図11(イ)に示した溝付き四角形金属管図、図11(ロ)に示した溝付き五角形金属管、図11(ハ)に示した溝付き六角形金属管等の溝付き多角形金属管を製造することができる。また、角形に限らず図11(ニ)に示した4つの溝を持つ溝付き円形金属管、図11(ホ)に示した6つの溝を持つ溝付き円形金属管等を製造することもできる。また、図11(へ)に示すように、1辺に例えば2つ等、複数の溝を持つ四角形金属管(多角形金属管)を製造することもできる。
また、図11(へ)に示すように、1つの辺に例えば2つなど、複数の溝を持つ四角形金属管(多角形金属管)を製造することもできる。
凹溝付き金属管の場合、例えば図12に模式的に示すように、電縫管製造装置における上流側に本発明の金属板加工装置を設置する。図示例では、金属板加工装置51を、円弧曲げ成形を行わない1段目のブレークダウンロールBDR#1と、2段目のブレークダウンロールBDR#2との間に設置している。
前記金属板加工装置51で4つの連続する凹溝1a、1bが形成された金属板1を、続く複数段(図示例は4段)のブレークダウンロール(BDR)で円弧状に湾曲成形し、次いで複数段(図示例では3段)のフィンパスロール(FPR)で両エッジが接近したほぼ円形状(開放円形)に成形し、続くスクイズロール(SQR)と高周波溶接機とによる溶接工程にて両エッジを突き合わせ溶接して円形管にする。
続く複数段のサイジングロール(SZR)による整形工程及び矯正用の例えば1段のタークスヘッドロール(THR)で円管又は角形金属管にする。あるいは、図示のように面が水平から傾斜した四角属管8に整形する傾斜整形を行う。
1 金属板
1a 凹部(凹溝)
1b 凹部(凹み(エンボス))
4 受座部
4a 凹球面座
4b 受座部本体
4c 蓋体
5 球体
5a 突出部
6、46 球面状凸型6
7、27、37 凹型
47 凹型(凹球面の窪み)
37b ロール
7a、27a、37a 凹面(弧状凹溝面)
8 圧下軸
11、21、31、41 金属板の加工装置
15 ロール成形機
16 成形スタンド
44、45 ロール
51、52 ロール

Claims (9)

  1. 金属板に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する金属板の加工装置であって、
    凹球面座を有する受座部の前記凹球面座に球体を任意方向に回転可能に面接触させて収容支持してなる球面状凸型と、前記球面状凸型に対向して配されるとともに、前記球面状凸型の球体の前記受座部から突出している突出部に対応する凹面を有する凹型とを有することを特徴とする金属板の加工装置。
  2. 前記凹型の凹面が弧状凹溝面であることを特徴とする請求項1記載の金属板の加工装置。
  3. 前記凹型の凹面が、板送り方向の平坦面に続いて形成された弧状凹溝面であることを特徴とする請求項1記載の金属板の加工装置。
  4. 前記凹型として、前記球面状凸型に対向配置したロールの外周面の周方向全周に前記球体に対応する弧状凹溝面を形成したことを特徴とする請求項1記載の金属板の加工装置。
  5. 上下一対のロールのうちの一方のロールの外周面に、周方向に間隔をあけて、前記球面状凸型を設け、他方のロールの外周面に前記球面状凸型の前記球体に対応する位置に、前記凹面が前記球体に対応する凹球面である凹型を設けたことを特徴とする請求項1記載の金属板の加工装置。
  6. 前記球面状凸型がロール本体に形成した凹所に組み込まれた別部材であり、前記凹型がロール本体の外周面に直接形成した凹状球面であることを特徴とする請求項4記載の金属板の加工装置。
  7. 上下一対のロールのうちの一方のロールの外周面に、周方向に間隔をあけて、前記球面状凸型を設け、他方のロールの外周面に前記球面状凸型の前記球体に対応する位置に前記凹型を設け、前記周方向の球面状凸型と凹型との列を、ロール幅方向に間隔をあけてかつ球面状凸型と凹型とがロール幅方向に交互に入れ替わる態様で設けたことを特徴とする請求項5記載の金属板の加工装置。
  8. 上下一対の成形ロールを持つ複数の成形スタンドを有して金属板を所定の断面形状に成形するロール成形機における最初の成形スタンドの前に、又は成形スタンド間に設置されたことを特徴とする請求項4又は5記載の金属板の加工装置。
  9. 請求項1〜7のいずれかの金属板の加工装置を使用して金属板に連続又は断続する凹部又は凸部を形成する金属板の加工方法であって、前記球面状凸型と凹型との間に金属板を通過させて、金属板に凹部又は凸部を形成することを特徴とする金属板の加工方法。
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