JP2017185273A - 衛生薄葉紙ロール - Google Patents

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Abstract

【課題】坪量を下げずに風合いや使用感に優れると共に1ロール当りの巻長を長くし、持ち運びや保管時の省スペース性に優れた衛生薄葉紙ロールを提供する。
【解決手段】2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体10xをロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロール10であって、衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径Dが100〜130mmである。
【選択図】図1

Description

この発明は、トイレットティシュー等のロール状をなす衛生薄葉紙ロールに関するものである。
トイレットペーパーは、主に4ロール又は12ロール等を単位として包装されたものが市販されている。これらの包装体は嵩張るため、購入時に持ち運べる量は限られており、一度に購入できる量は自ずと限度がある。また、家庭や職場、公共施設などにおいても保管スペースが限られている。
このようなことから、ロール製品を構成する衛生薄葉紙の1枚当りの坪量を13g/m未満に下げ、さらに紙厚を60μm未満に薄くすることで、巻長を長くしたロール製品が開発されている(特許文献1)。
特開2006−87703号公報
しかしながら、ロール製品を構成する紙の坪量を下げると、強度が低下すると共に使用感や嵩高さが低下する。一方、これらの不具合を補うために紙の嵩を高くするため、カレンダー処理を弱めると、柔らかさや滑らかさが劣ったり、ロール径が大きくなってトイレットペーパーホルダーに収まり難くなる問題がある。また、エンボス処理を強めると、紙厚が高くなりすぎたり、紙の表裏の使用感の差が大きくなるなどの問題がある。また、坪量を下げずに、カレンダー処理を強くして紙厚を薄くすると、ロール径を小さくすることはできるが、柔らかさがなく、品質が劣る問題がある。
従って本発明は、坪量を下げずに風合いや使用感に優れると共に1ロール当りの巻長を長くし、持ち運びや保管時の省スペース性に優れた衛生薄葉紙ロールの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、衛生薄葉紙ロールは、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールであって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、ロール外側となる表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているシングルエンボスが付され、当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmである。
ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記積層体のロール外側の表面を上にしたサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサで測定したとき、TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が12〜27dBVrmsであり、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が13〜22dBVrmsであり、前記TS750の値を1とした時、前記積層体のロール内側の裏面を上にして前記試料台に設置したときのTS750の値が1.06〜2.30であることが好ましい。
前記TSAにより、前記試料台に設置した前記積層体のロール外側の表面を上にしたサンプルに対し、前記ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が2.3〜3.5mm/Nであることが好ましい。
前記衛生薄葉紙ロールは、原紙をカレンダー処理して製造され、該カレンダー処理後の紙厚が0.65mm〜1.00mmであり、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCが0.05〜0.40mm/10枚であることが好ましい。
前記衛生薄葉紙の比容積が4.0〜6.5cm/gであることが好ましい。
本発明の衛生薄葉紙ロールの製造方法は、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールの製造方法であって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、原紙をカレンダー処理し、該カレンダー処理後の紙厚を0.65mm〜1.00mmとし、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCを0.05〜0.40mm/10枚とし、ロール外側となる表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているシングルエンボスを付し、かつエンボス処理前後の衛生薄葉紙の紙厚の差ΔE(エンボス処理前の紙厚−エンボス処理後の紙厚)を−0.20〜0.18mm/10枚とし、当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmである。
この発明によれば、坪量を下げずに風合いや使用感に優れると共に1ロール当りの巻長を長くし、持ち運びや保管時の省スペース性に優れた衛生薄葉紙ロールを得ることができる。
本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙ロールの外観を示す斜視図である。 ティシューソフトネス測定装置TSAの測定原理を示す図である。 TSAによる紙試料サンプルの振動周波数の解析結果の一例を示す図である。 TSAによる紙試料サンプルの剛性Dの測定方法を示す図である。 マシンワインダーの一例を示す図である。 ロール巻取り加工機の一例を示す図である。
以下に本発明の好ましい実施形態につき説明するが、これらは例示の目的で掲げたものでこれらにより本発明を限定するものではない。
図1に示すように、本発明の実施形態に係る衛生薄葉紙ロール10は、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体10xをロール状に巻き取ってなり、衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、ロールの巻長(巻き取り長さ)が74〜93m、巻直径DRが100〜130mmである。巻直径DRは、好ましくは100〜125mmである。
1枚当りの衛生薄葉紙の坪量及び紙厚を上記範囲に調整する方法としては、詳しくは後述するが、衛生薄葉紙の原紙ウェブのカレンダー条件(カレンダー処理後の紙厚及び比容積、カレンダー処理前後の紙厚差)及びエンボス条件(エンボス処理後の紙厚及び比容積、エンボス処理前後の紙厚差)を規定する。
衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/m以下であるか、又は紙厚が0.6mm/10枚以下であると、強度が低下すると共に使用感(嵩高さ)も低下する。衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が17g/mを超えるか、又は紙厚が1.1mm/10枚を超えると、積層体が厚くなり、これを74m以上巻いたロールの巻直径が130mmを超え、トイレットペーパーホルダーに収まり難くなったり、紙の表裏の使用感の差が大きくなる。
ロールの巻長が74m未満であると、1ロール当りの巻長が短くなり、保管時の省スペースが図れない。ロールの巻長が93mを超えるものは、巻直径DR(ロールの外径)が130mmを超えてしまい、トイレットペーパーホルダー等に収まり難くなる。
衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が好ましくは14.0〜16.0g/mであり、紙厚が好ましくは0.60〜0.80mm/10枚である。
ティシューソフトネス測定装置TSA(Tissue Softness Analyzer)により、試料台に設置した積層体(2枚重ねの衛生薄葉紙)10xのロール外側の表面10aを上にしたサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、試料台の振動を振動センサで測定したとき、TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が好ましくは12〜27dBVrms、より好ましくは12〜22dBVrmsであり、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が好ましくは13〜22dBVrms、より好ましくは13〜19dBVrmsである。又、積層体の表面を上にした上記TS750の値(これを「TS750t」と表記する)を1とした時、積層体10xのロール内側の裏面10bを上にして試料台に設置したときのTS750の値(これを「TS750b」と表記する)で表される比R(TS750b/TS750t)が好ましくは1.06〜2.30、より好ましくは1.06〜1.60である。
積層体の表面を上にしたサンプルについて、TS7の数値が上記範囲より高いと、十分なやわらかさが得られず、上記範囲より低いと、柔らかさだけが際立ち、良好な触感を得ることができない場合がある。TS750(TS750t)の数値が上記範囲より高いと、滑らかさに劣り、上記範囲より低いと、滑らかではあっても、エンボス処理が十分ではなく、プレイ剥がれが起こる場合がある。
積層体にはエンボスが付与され、ロール外側となる表面のTS750tは、ロール内側となる裏面のTS750bより低くなる。これは、表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているため、裏面の方が粗く感じてTS750の値が高くなるためである。
そして、上記比Rは積層体の表裏面の触感の差を表し、比Rが2.30を超えると、表裏面の触感の差(滑らかさの表裏差)が大きくなり過ぎる。一方、比Rが1.06未満であると、エンボス深さが浅くなってエンボスが弱く、プライが剥がれやすくなる。
剛性(D)は、TSAにより、試料台に設置したサンプルに対し、ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される。
Dが2.3〜3.5mm/Nであることが好ましく、2.7〜3.5mm/Nであることがより好ましい。
Dが上記範囲の下限値より低いと、しなやかさに劣り、上記範囲の上限値より高いとしなやかさが際立ちすぎる一方、DMDTが低くて破れやすく、又、滑らかさが劣り、全体の品質のバランスを欠く。
ここで、図2に示すように、ティシューソフトネス測定装置TSA210は、紙試料(サンプル)206の上から、回転したブレード付きロータ204を押付けたときの各種センサで検知した振動データを、振動解析してパラメータ化(TS値)することにより、紙のソフトネス(手触り感)を定量評価するものであり、ドイツのエムテック(Emtec Electronic GmbH、日本代理店は日本ルフト株式会社)社製の商品名である。
TSAを用いた具体的な測定は、(i)円形の試料台205を外側から覆うようサンプル206(emtec社のサンプルパンチを使用して直径が約112.8mmの円形に加工したサンプル)を設置し、サンプル206の外周をサンプル固定リング208で保持し、(ii)ブレード付きロータ204を100mNの押し込み圧力でサンプル206の上から押し込んだ後、ロータ204を回転数2.0(/sec)で回転させ、(iii) 試料台205の振動を、試料台205内部に設置した振動センサ203で測定し、振動周波数を解析する。(iv)次に、押し込み圧力100mNと600mNで、ロータ204を回転させずにそれぞれサンプル206を変形させたときの上下方向の変形変位量(mm/N、剛性D)を計測する。 (i)〜(iv)の手順により、製品の総合的なハンドフィール値の要素(滑らかさ、しなやかさ、ボリューム感)が各々数値化できる。測定は1サンプルについて、5回行い、平均化する。
なお、試料台205はベースプレート201上に設置され、試料台205とベースプレート201の間には、力センサ202が配置されている。そして、力センサ202の検出値により、ブレード付きロータ204の押し込み圧力を制御する。又、ブレード付きロータ204はモータ209によって回転する。
又、振動解析してパラメータ化(TS値)するソフトウェアは、emtec measurement systemを用いる。本ソフトウェアには、各種アルゴリズム(例えば、Base Tissue、Facial、TP等)が備えられ、TS7、TS750、D(剛性)をソフトウェア上で自動的に取得し、これらTS7、TS750、Dおよび、坪量、厚さ、Ply数等から各種アルゴリズムの種類によって、HF(ハンドフィール)値が計算される。本発明では、HF値ではなく、TS7、TS750、Dのみを規定しており、上記測定条件を満たせば、アルゴリズムは何を使用しても良く、TS7、TS750、Dの値はアルゴリズムの種類によって変わることはない。
図3は、TSAによる紙試料サンプルの振動周波数の解析結果の一例を示す。低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークAの強度をTS750とし、6500Hzを含む(6500Hzの前後の)スペクトルの極大ピークBの強度をTS7とする。極大ピークBは、通常、約6500Hzに位置する。
図4は、TSAによる紙試料サンプルの剛性Dの測定方法を示す。
紙試料サンプルの振動周波数は、紙の構造及びロータ4の回転数に依存し、振幅(スペクトルの強度)は、クレープの高さ等の紙の構造の高さに依存する。そして、スペクトルの最初のピーク(図3のA)であるTS750は滑らかさ、粗さを表す。一方、TS7が現れる周波数(5000〜8000Hzの範囲、通常は6500Hz近傍)は、ロータ4の共振周波数であり、水平振動となって紙表面を進むときに紙繊維による瞬間的な遮断とロータ4の振動に起因する。剛性Dは、紙の剛性(引張強度)に相関する。
TS7の値が低いほど、ふんわり感(表面ソフトネスおよびバルクソフトネス)に優れ、TS750の値が低いほど、滑らかさに優れる。又、Dの値が大きいほど、しなやかさに優れる。TS750、D及びTS7を規定することにより、従来は評価者の主観に負っていた衛生薄葉紙の柔らかさ(ふんわり感及び滑らかさ)を定量的に評価できる。
衛生薄葉紙の比容積が4.0〜6.5cm/gであることが好ましい。
比容積が4.0cm/g未満であると、柔らかさが乏しくなったり、バルク(嵩高さ)が低下して水分の吸収能力に劣る場合がある。一方、比容積が6.5cm/gを超えると、バルク(嵩高さ)は高くなるが、滑らかさが劣ったり、滑らかさの表裏差が大きくなったり、触感が悪くなる場合がある。上記比容積は、好ましくは4.3〜5.7cm/gである。
積層体(2枚重ねの衛生薄葉紙)のJIS P8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さをDMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)、乾燥時の横方向の引張強さをDCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)としたとき、DMDTが好ましくは2.2〜5.0N/25mm、より好ましくは2.7〜4.0N/25mm、DCDTが好ましくは0.80〜2.2N/25mm、より好ましくは1.0〜1.5N/25mmである。
DMDT及びDCDTが上記値未満であると、やぶれ易くて実用に適さないことがある。DMDT及びDCDTが上記値より高いと硬くなり、柔らかさが損なわれることがある。
なお、衛生薄葉紙の抄紙の流れ方向を「縦方向」とし、流れ方向に直角な方向を「横方向」とする。
積層体の(2枚重ねの衛生薄葉紙)の旧JIS S3104に基づく吸水度は、3.5秒以下が好ましく、3.0秒以下がより好ましい。吸水度は、速い方がよいが、上記範囲を超えると、吸水性に劣る場合がある。
積層体を1枚に剥がした時のJIS-P4501に基づくほぐれ易さは、60秒以下が好ましく、50秒以下がより好ましい。ほぐれ易さは、速い方がよいが、上記範囲を超えると、トイレでの水解性に劣る場合がある。
衛生薄葉紙は木材パルプ100質量%から成っていてもよく、古紙パルプ、非木材パルプを含んでも良い。目標とする品質を得るためには、NBKP(針葉樹クラフトパルプ):LBKP(広葉樹クラフトパルプ)=0:100〜70:30(質量比)の木材パルプを原料とすることが好ましく、より好ましい範囲はNBKP:LBKP=0:100〜50:50、更に好ましい範囲はNBKP:LBKP=0:100〜30:70である。
上記LBKPの材種としてユーカリ属グランディス、及びユーカリグロビュラスに代表される、フトモモ科ユーカリ属から製造されるパルプが好ましい。又は、上記パルプ比率の木材パルプに対し、牛乳パック由来等の古紙パルプを60質量%程度まで含むことができる。古紙パルプは品質的バラツキが大きく、配合割合が増えると製品の品質、特に柔らかさに大きく影響するので、木材パルプに対して50質量%以下、好ましくは40質量%以下配合するのが望ましい。
なお、衛生薄葉紙に適正な強度を確保するために、通常の手段で原料配合し、パルプ繊維の叩解処理にて強度調整を行うことができる。目標の品質を得るための叩解としては、市販のバージンパルプに対して、JIS-P8121で測定されるカナダ標準ろ水度で0〜150ml、より好ましくは0〜100ml、更に好ましくは10〜50ml濾水度を低減させる。又、湿潤紙力増強剤は使用しないことが好ましい。
衛生薄葉紙は、紙料にバージン系原料を使用する場合は一定範囲の繊維長及び繊維粗度を有する針葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプを特定の範囲で配合して抄紙することができる。紙料への添加剤としては最終製品の要求品質に応じ、デボンダー柔軟剤を含めた柔軟剤、嵩高剤、染料、分散剤、乾燥紙力増強剤、濾水向上剤、ピッチコントロール剤、吸収性向上剤、湿潤剤などを用いることができる。
衛生薄葉紙として古紙原料を使用する場合も、上記バージン系の場合と同様の処理を行う。
衛生薄葉紙の製造方法の詳細については後述する。
衛生薄葉紙は、例えば以下のように、(1)抄紙及びクレーピング、(2)マシンワインダーによるプライアップ及びカレンダー処理、(3)エンボス処理及びロール巻取り加工、の順で製造することができる。
(1)抄紙及びクレーピング、
まず、公知の抄紙機のワイヤーパート上で上記紙料からウェブを抄紙し、プレスパートのフェルトへ移動させる。ワイヤーパートの方式としては、丸網式、長網(フォードリニアー)式、サクションブレスト式、短網式、ツインワイヤー式、クレセントフォーマーなどが挙げられる。
そして、ウェブに対し、サクションプレッシャーロール又はサクションなしのプレッシャーロール又はプレスロールなどで機械的に圧縮をしたり、あるいは熱風による通気乾燥などの脱水方法により脱水を続ける。また、サクションプレッシャーロール又はサクションなしのプレッシャーロールは、プレスパートからヤンキードライヤーにウェブを移動させる手段としても使用される。
ヤンキードライヤーに移動されたウェブは、ヤンキードライヤー及びヤンキードライヤーフードで乾燥された後、クレーピングドクターによりクレーピング処理され、リールパートで巻き取られる。
クレーピング(クレープと言われる波状の皺をつけること)は、紙を縦方向(抄紙機上のシート走行方向)に機械的に圧縮することである。そして、衛生薄葉紙のウェブの製造の際、クレーピングドクターによりヤンキードライヤー上のウェブが剥がされ、リールパートで巻き取られるが、ヤンキードライヤーとリールパートの速度差(リールパートの速度≦ヤンキードライヤーの速度)によりクレーピングドクターにてクレープ(皺)が形成される。
衛生薄葉紙に必要な品質、すなわち嵩(バルク感)、柔らかさ、吸水性、表面の滑らかさ、美観(クレープの形状)などは上記速度差で左右される。上記速度差等の条件にもよるが、クレーピング後のリール上のウェブの坪量は概略14〜20g/m2となり、クレーピング前のヤンキードライヤー上のウェブの坪量より重くなる。上記坪量は、好ましくは14〜18g/m2である。上記範囲を超えると、強度が高くなって紙がゴワゴワする場合があり、上記範囲未満であると、強度が弱くて破れやすくなる場合がある。
ここで、ヤンキードライヤーとリールのスピード差に基づくクレープ率は次式により定義される。
クレープ率(%)=100×(ヤンキードライヤー速度(m/分)−リール速度(m/分))÷リール速度(m/分)
品質や操業性の良し悪しはこのクレーピングの条件で大方決まり、クレーピング条件を最適とする操業条件が当業者にとって重要な事項となる。本発明において衛生薄葉紙を製造する際のクレープ率は好ましくは10〜50%、より好ましくは15〜40%、最も好ましくは20〜35%である。
(2)マシンワインダーによるプライアップ及びカレンダー処理
図5はマシンワインダー100の一例を示す。上述のようにクレープ後にリールパートで巻き取られたリール2がマシンワインダー100に2本セットされ、ヤンキー面が外側になるように2枚に重ね合わされてプライアップされ、原反ロール4となる。この際、プライアップ後に1スタック目のカレンダー機101、2スタック目のカレンダー機102の順で2段階でカレンダー処理される。但し、プライアップ前、又はオンマシンカレンダーでカレンダー処理することも可能である。
カレンダー処理後の原反ロール4における衛生薄葉紙の紙厚を好ましくは0.65mm〜1.00mm/10枚、より好ましくは0.60〜0.80mm/10枚とする。又、カレンダー処理後の原反ロール4における衛生薄葉紙の比容積を好ましくは4.0〜5.8cm3/g、より好ましくは4.0〜5.3cm3/gとする。さらに、カレンダー処理前後の衛生薄葉紙の紙厚の差ΔC(カレンダー処理前の紙厚−カレンダー処理後の紙厚)を好ましくは0.05〜0.40mm/10枚、より好ましくは0.10〜0.40mm/10枚とする。
ΔCが上記範囲を超えると柔らかさが劣り、上記範囲未満であると柔らかさや滑らかさが劣る場合がある。
各カレンダー機101、102は、それぞれ2本の金属ロールからなることが好ましいが、2本のロールのうち、1本を弾性ロールとし、ソフトカレンダー処理を行えるようにしてもよい。
カレンダーの線圧は、好ましくは3.0〜8.0kg/cm、より好ましくは4.0〜7.0kg/cmとすることが好ましい。線圧が上記範囲を超えると、嵩が小さくなり、柔らかさが劣ることがある。また、線厚が上記範囲未満であると、嵩が大きくなり、ロールの巻直径DRが大きくなる。また、線圧は、1スタック目より2スタック目を高くすることが好ましい。
カレンダー処理時、ドローを適宜調整することができる。プライアップ前のリール2からカレンダー処理後の原反4の間のドローは、100〜110%とすることが好ましい。
カレンダー処理とドロー調整により、坪量を13g/mを超え17g/m以下に維持しつつ、紙厚を0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下に管理できる。
カレンダー処理後でエンボス処理前の原反4のウェブの坪量を1枚当たり13.5〜18.0g/mとすることが好ましい。後述するロール巻取り加工においてウェブは若干伸びて坪量も低くなるので、最終形態の衛生薄葉紙ロール10の目標坪量より若干高い13.5〜18.0g/mとすると好ましく、より好ましくは14.5〜17.5g/mとする。
(3)エンボス処理及びロール巻取り加工
図6はロール巻取り加工機150の一例を示す。原反4は、ロール巻取り加工機150にセットされ、エンボスユニット(エンボスロール)151によってエンボス処理された後、巻取り機構153によって巻直径が100〜130mmの幅広衛生薄葉紙原ロール10Wに巻き取られる。その後、原ロール10Wを所定幅(114mm等)に切り、衛生薄葉紙ロール10となる。
ロール巻取り加工機150は、大別するとサーフェイス方式とセンター方式の2種類がある。サーフェイス方式は巻取るロールを外側から別の複数の駆動ロールで支持しながら巻取る方法であり、巻取られた衛生薄葉紙ロール10は、巻き径のコントロールがし易く、生産速度がより高速となる。センター方式は巻取りロールの中心に通したシャフトの駆動により巻取る方法で、巻取られた衛生薄葉紙ロール10は、比較的柔らかな製品となり、デリケートなエンボスを施した製品に適している。本発明においては、いずれの方法でも巻き取ることができるが、好ましくはサーフェイス方式である。
なお、ロール巻取り加工機150にマシンワインダー100を組み込み、ロール巻取り加工機にてプライアップ、カレンダー処理、エンボス処理をこの順で行ってもよい。又、1枚ずつの衛生薄葉紙をそれぞれカレンダー処理後にプライアップし、エンボス処理してもよい。
ロール巻取り加工機150においてエンボスを施すことで、衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下の範囲であっても、嵩を高くして柔らかさと、ほぐれ易さを向上させることができる。
エンボス処理前後の衛生薄葉紙の紙厚の差ΔE(エンボス処理前の紙厚−エンボス処理後の紙厚)を好ましくは−0.20〜0.18mm/10枚、より好ましくは−0.10〜0.10mm/10枚とする。ΔEが上記範囲を超えると、エンボス処理が十分でなくプライが剥がれたり、柔らかさが劣る場合がある。ΔEが上記範囲未満であると、エンボス処理が強すぎて、滑らかさの表裏差が大きくなる場合がある。ここで、エンボス処理前とは、カレンダー処理後と同じ意味である。
なお、エンボス処理を行うと、エンボス処理後の紙厚は、エンボス処理前より高くなり、ΔEはマイナスになる。しかし、ロール加工機では、紙を引っ張りながら巻き取るため、紙が伸びて紙厚が低くなる。従って、ロール加工機では、エンボスと紙の伸びの影響を考慮しながら、ΔEが−0.20〜0.18mm/10枚となるよう、巻き取ることが好ましい。
エンボスの強さは、エンボスロールとゴムロールのニップ幅を適宜調整して制御することができる。ニップ幅は、ロールの特性によっても異なるが、好ましくは20〜40mm、より好ましくは20〜30mmである。ニップ幅が40mmを超えると、エンボスが強くなりすぎて表裏差が大きくなったり、紙厚が高くなってロールの巻直径DRが大きくなってしまう。一方、ニップ幅が20mm以下であると、エンボスが弱くなり、ふっくら感がなくなったり、プライが剥がれやすくなる。ニップ幅は、カーボン紙を用いて測定することができる。測定方法としては、まず、エンボスロールのニップを逃がし、カーボン紙と一般的なコピー用紙を重ねてセットする。次に、エンボスロールにニップをかける。その後、ニップを逃がし、カーボン紙とコピー用紙を取り外す。エンボスロールでニップがかかっていた部分のカーボン紙の色がコピー用紙に転写されるので、ニップ幅を測定することができる。
ロール巻取り加工機にて同時に、印刷、エンボス付与、ミシン目加工、テールシール、所定幅(114mm等)のカットを行うことができ、衛生薄葉紙ロール10を製造することができる。さらに、その後、フイルム包装加工して衛生薄葉紙ロールの包装体を製造することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
パルプ組成(質量%)をNBKP10%、LBKP90%とし、この原料に対して、牛乳パック由来の古紙原料を35%配合し、図5、図6に示す装置により、表1に示す衛生薄葉紙及びそのロールを製造した。
以下の評価を行った。
乾燥時の縦方向引張り強さDMDTと乾燥時の横方向引張り強さDCDT:JIS P8113に基づいて、積層体(2枚重ねの衛生薄葉紙)につき、破断までの最大荷重をN/25mmの単位で測定した。
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、衛生薄葉紙1枚当たりに換算した。
紙厚:シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定した。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取った。なお、カレンダー処理前のウェブについては、衛生薄葉紙を10枚重ねて測定を行い、カレンダー処理後(プライアップ後)およびロールについては、衛生薄葉紙を2プライに重ねた積層体を5枚(5組)重ねて行った。又、測定を10回繰り返して測定結果を平均した。そして、得られた1回当りの平均値を枚数で割って衛生薄葉紙1枚当りの紙厚とした。
比容積:衛生薄葉紙1枚当たりの厚さを1枚当たりの坪量で割り、単位gあたりの容積cm3で表した。
吸水度:旧JIS−S3104法に従い、温度23±1℃、湿度50±2%の状態で、0.1ml精製水を滴下し、水滴が積層体(2枚重ねの衛生薄葉紙)に吸収される時間(秒)を測定した。
ほぐれ易さ:JIS P4501に従い、2プライの積層体を1プライの衛生薄葉紙に剥がし、ほぐれやすさを測定した。
ロールの巻直径DR:ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
DTS7、TS750の測定は、上記ティシューソフトネス測定装置TSAを用いて行った。測定条件も上記のとおりである。
官能評価は、モニター20人によって行った。評価基準は5点満点で行った。評価基準が3点以上であれば良好である。
なお、坪量、引張強さ、厚さ、比容積、及びティシューソフトネス測定装置TSAによる測定は、JIS-P8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。
得られた結果を表1、表2に示す。
表1、表2から明らかなように、衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下である各実施例の場合、衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmの範囲となり、坪量を下げずに風合いや使用感に優れると共に1ロール当りの巻長を長くすることができた。
一方、紙厚が0.6mm/10枚未満である比較例1の場合、柔らかさに劣った。これは、カレンダーの線圧が8.0kg/cmを超えると共に、カレンダー処理前後の紙厚差ΔCが0.40mm/10枚を超え、比容積が4.0cm/g未満となったためと考えられる。又、比較例1の場合、エンボス処理前後の紙厚差ΔEが0.18mm/10枚以上であったため、エンボス処理が弱く、プライ剥がれが起こった。
衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/m未満である比較例3〜5の場合、破れにくさが劣った。
衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が17g/mを超えた比較例6、8の場合、ロールの巻直径が130mmを超え、ペーパホルダに装着し難くなった。なお、比較例6は、エンボス処理前後の紙厚差ΔEが0.18mm/10枚を超え、エンボス処理が弱いため、プライが剥がれ、柔らかさが劣った。又、比較例8は、カレンダー処理前後の紙厚差ΔCが0.40mm/10枚を超え、カレンダー処理が強すぎたために柔らかさが劣った。
なお、R(TS750b/TS750t)が1.06未満となった比較例1、3、5,6の場合、プライが剥がれやすくなった。一方、Rが2.30を超えた比較例4の場合、滑らかさの表裏差が大きくなった。
TS750tが12dBVrms未満である比較例5の場合、滑らかではあったが、エンボス処理が十分ではなく、プレイ剥がれが起こった。TS750tが27dBVrmsを超えた比較例4,6,8の場合、滑らかさが劣った。
TS7が13dBVrms未満である比較例4の場合、柔らかさだけが際立ち、滑らかさが劣って良好な触感を得られなかった。
TS7が22dBVrmsを超えた比較例1、6、8の場合、柔らかさが劣った。
Dが3.5mm/Nを超えた比較例4の場合、しなやかさが際立ちすぎる一方、DMDTが低くて破れやすく、又、滑らかさが劣り、全体の品質のバランスを欠いた。
Dが2.3mm/Nを未満である比較例6の場合、しなやかさが劣った。
10 衛生薄葉紙ロール
202 力センサ
204 ブレード付きロータ
205 試料台
206 サンプル
210 ティシューソフトネス測定装置TSA
上記課題を解決するため、本発明の衛生薄葉紙ロールは、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールであって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mm、ティシューソフトネス測定装置TSAにより、前記試料台に設置した前記積層体のロール外側の表面を上にしたサンプルに対し、前記ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、
それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が2.3〜3.5mm/Nである。
前記衛生薄葉紙ロールは、原紙をカレンダー処理して製造され、該カレンダー処理後の紙厚が0.65mm〜1.00mm/10枚であり、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCが0.05〜0.40mm/10枚であることが好ましい。
前記衛生薄葉紙の比容積が4.0〜6.5cm/gであることが好ましい。
本発明の衛生薄葉紙ロールの製造方法は、2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールの製造方法であって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、原紙をカレンダー処理し、該カレンダー処理後の紙厚を0.65mm〜1.00mmとし、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCを0.05〜0.40mm/10枚とし、ロール外側となる表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているシングルエンボスを付し、かつエンボス処理前後の衛生薄葉紙の紙厚の差ΔE(エンボス処理前の紙厚−エンボス処理後の紙厚)を−0.20〜0.18mm/10枚とし、当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmである。


Claims (6)

  1. 2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールであって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、
    ロール外側となる表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているシングルエンボスが付され、
    当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmである衛生薄葉紙ロール。
  2. ティシューソフトネス測定装置TSAにより、試料台に設置した前記積層体のロール外側の表面を上にしたサンプルに対し、ブレード付きロータを100mNの押し込み圧力として上から押し込んだ後に回転数2.0(/sec)で回転させ、前記試料台の振動を振動センサで測定したとき、
    TSA上のソフトウェアにて自動的に取得した、低周波数側からの最初のスペクトルの極大ピークの強度(TS750)が12〜27dBVrmsであり、6500Hzを含むスペクトルの極大ピークの強度(TS7)が13〜22dBVrmsであり、
    前記TS750の値を1とした時、前記積層体のロール内側の裏面を上にして前記試料台に設置したときのTS750の値が1.06〜2.30である請求項1記載の衛生薄葉紙ロール。
  3. 前記TSAにより、前記試料台に設置した前記積層体のロール外側の表面を上にしたサンプルに対し、前記ブレード付きロータを回転させずに100mNと600mNの押し込み圧力でそれぞれ上から押し込んだとき、
    それぞれ押し込み圧力100mNと600mNの間での前記サンプルの上下方向の変形変位量で表される、剛性(D)の測定値が2.3〜3.5mm/Nである請求項2記載の衛生薄葉紙ロール。
  4. 前記衛生薄葉紙ロールは、原紙をカレンダー処理して製造され、該カレンダー処理後の紙厚が0.65mm〜1.00mmであり、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCが0.05〜0.40mm/10枚である請求項1〜3のいずれかに記載の衛生薄葉紙ロール。
  5. 前記衛生薄葉紙の比容積が4.0〜6.5cm/gである請求項1〜4のいずれかに記載の衛生薄葉紙ロール。
  6. 2枚の衛生薄葉紙を重ねた積層体をロール状に巻き取った衛生薄葉紙ロールの製造方法であって、前記衛生薄葉紙の1枚当りの坪量が13g/mを超え17g/m以下、かつ紙厚が0.6mm/10枚を超え1.1mm/10枚以下であり、
    原紙をカレンダー処理し、該カレンダー処理後の紙厚を0.65mm〜1.00mmとし、かつ前記カレンダー処理の前後の紙厚の差ΔCを0.05〜0.40mm/10枚とし、
    ロール外側となる表面のエンボスが凹になっており、裏面のエンボスが凸になっているシングルエンボスを付し、かつエンボス処理前後の衛生薄葉紙の紙厚の差ΔE(エンボス処理前の紙厚−エンボス処理後の紙厚)を−0.20〜0.18mm/10枚とし、
    当該衛生薄葉紙ロールの巻長が74〜93m、巻直径が100〜130mmである衛生薄葉紙ロールの製造方法。
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