JP2017183229A - 蓄電デバイス用セパレータ - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]
ポリオレフィン微多孔膜の少なくとも片面の少なくとも一部に下記(a)及び(b):
(a)膨潤状態のイオン伝導率が0.1mS/cm以上10mS/cm以下である熱可塑性ポリマー;及び
(b)スルホニル基を有する熱可塑性ポリマー;
から成る海島状異相構造を有する樹脂層が形成されている、蓄電デバイス用セパレータ。
[2]
前記スルホニル基を有する熱可塑性ポリマー(b)が、ポリスルホン、又はポリフェニルスルホンである、[1]に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[3]
前記熱可塑性ポリマー(a)が、フッ素含有ポリマー、ポリビニルピロリドン、又はアクリルポリマーである、[1]又は[2]に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[4]
前記樹脂層の塗工目付が0.05g/m2以上5.0g/m2以下である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[5]
前記ポリオレフィン微多孔膜と前記樹脂層の合計厚みが5μm以上25μm以下である、[1]〜[4]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
[6]
[1]〜[5]のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータを含むリチウムイオン電池。
(a)膨潤状態のイオン伝導率が0.1mS/cm以上10mS/cm以下である熱可塑性ポリマー(以下「(a)」と略記する);及び
(b)スルホニル基を有する熱可塑性ポリマー(以下「(b)」と略記する);
から成る海島状異相構造を有する。
(a)及び(b)の海島状異相構造を有する樹脂層を形成することで、高いイオン伝導性を有し、かつ、電極に対する高い接着剥離強度を有するセパレータを得ることができる。
本実施形態に係る樹脂層は、(a)と(b)のポリマーが、(a):(b)の重量比で9:1〜1:9の範囲にあることが好ましく、8:2〜6:4の範囲にあることがより好ましい。(a)と(b)のポリマーが前述の重量比で存在することにより、(a)の樹脂層中に、(b)の樹脂が島状に存在するような相分離構造が形成される。これにより、(a)の高いイオン伝導性を有し、電極に対する高い接着剥離強度も有するような樹脂層を有するセパレータを得ることができる。ここで、(a)のポリマーは1種に限らず、2種以上であってもよく、(b)のポリマーも1種に限らず、2種以上を用いてもよい。
本実施形態に係る樹脂層は、(a)のポリマーと(b)のポリマーとが面方向に海島状に存在する層である。海島状としては、特に限定されないが、例えば、線状、ドット状、格子目状、縞状、亀甲模様状などが挙げられる。この中でも、イオン伝導性を確保し、かつ電極との均一接着性を確保する観点から、ドット状がより好ましい。特に(a)のポリマーが海状に存在しており、(b)のポリマーがドット状(島状)に存在していることがさらに好ましい。中でも、(b)のポリマーが球状又は粒状であることがより好ましい。これにより、球状又は粒状の(b)の樹脂が、電極に対する接着点となることで、イオンの伝導性を妨げず、高い接着剥離強度を有するセパレータを得ることができる。ここで、球状又は粒状とは、セパレータの厚み方向断面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察像もしくはエネルギー分散型X線分析(EDX)観察像にて、(b)のポリマーが球状もしくは粒状の輪郭を持った状態のことを指し、球状であっても、つぶれた球状であっても、多角形状であってもよい。
Sb(%)=(b)の面積÷{(a)の面積+(b)の面積}
により定義される、(b)のポリマーの露出面積比Sbが、5%以上90%以下であることが好ましく、10%以上40%以下であることがさらに好ましい。
ここで、(a)及び(b)の面積は、セパレータ最表面のSEMまたはEDXによる観察によって測定される。
本明細書では、熱可塑性ポリマーが蓄電デバイスの電解液に浸漬され膨潤した状態を以下、「膨潤状態」と略記する。蓄電デバイスの電解液(以下「電解液」と略記する)としては、特に限定されるものではないが、電解質を有機溶媒に溶解した非水電解液を用いることができ、有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等が、電解質としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF6等のリチウム塩が挙げられる。また、上記電解液には微量の添加剤が含まれていてもよく、添加剤としては、例えばビニレンカーボネートが挙げられる。
(a)高イオン伝導性を有する熱可塑性ポリマーのイオン伝導率は、膨潤状態で0.1mS/cm以上10mS/cm以下であることが好ましく、中でも0.4mS/cm以上10mS/cm以下であることが好ましい。(a)熱可塑性ポリマーのイオン伝導率は、後述する実施例に記載の方法で測定される。
フッ素系ポリマーは、特に限定されないが、例えば、フッ化ビニリデンのホモポリマー、これと共重合可能なモノマーとのコポリマーが挙げられる。中でも、フッ化ビニリデンのホモポリマー、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン/テロラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー等が好ましい。
アクリルポリマーは、特に限定されないが、例えば、アクリレートモノマー又はメタクリレートモノマーを重合して成るモノマー単位を含むポリマーが挙げられる。
本実施形態に係る(b)熱可塑性ポリマーは、スルホニル基を有する。スルホニル基はリチウムイオン電池の活物質と相互作用の強い官能基である。これにより、リチウムイオン電池中で熱可塑性ポリマーは電極活物質に強固に接着し、電極に対する高い接着剥離強度を実現することができる。接着剥離強度の求め方は後述の実施例で説明する。
本実施形態に係るポリオレフィン微多孔膜について説明する。本実施形態に係るポリオレフィン微多孔膜としては、特に限定されないが、例えば、ポリオレフィンを含有するポリオレフィン樹脂組成物から構成される多孔膜が挙げられ、ポリオレフィン樹脂を主成分とする多孔膜であることが好ましい。本実施形態では、ポリオレフィン微多孔膜は、ポリオレフィン樹脂の含有量について特に限定されないが、蓄電デバイス用セパレータとして用いた場合のシャットダウン性能などの点から、多孔膜を構成する全成分の質量分率の50%以上100%以下をポリオレフィン樹脂が占めるポリオレフィン樹脂組成物から成る多孔膜であることが好ましい。ポリオレフィン樹脂が占める割合は60%以上100%以下がより好ましく、70%以上100%以下であることが更に好ましい。
この場合、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂に限定はなく、例えば、エチレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン炭化水素のホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。具体的には、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリブテン、エチレン−プロピレンランダムコポリマー等が挙げられる。
微多孔膜の孔が熱溶融により閉塞するシャットダウン特性の点から、ポリプロピレン以外のポリオレフィン樹脂として、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン等のポリエチレンを用いることが好ましい。これらの中でも、強度の観点から、JIS K 7112に従って測定した密度が0.93g/cm3以上であるポリエチレンを使用することがより好ましい。
本実施形態に係る熱可塑性ポリマー樹脂層は、ポリオレフィン微多孔膜上に海島異相構造を形成しており、イオン伝導性を確保しつつ、高い接着剥離強度を実現することができる。それらの観点から、塗工目付量は、0.05g/m2以上5.0g/m2以下であることが好ましく、ポリオレフィン微多孔膜と樹脂層の合計厚みは5μm以上25μm以下であることが好ましい。
本実施形態に係る熱可塑性ポリマーは、塗工に先立ち溶媒に溶解される。溶解方法は特に限定しないが、ポリフェニルスルホンのポリマー溶液を作る場合、ポリマーと溶媒を所定の容器に入れ、撹拌しながら溶解する。ポリマーが常温で溶解しない場合、ポリマーを加熱することにより溶解させる。
本実施形態に係る熱可塑例ポリマーは、前記の溶解工程を経た後、複数種類がブレンドされる。ブレンド方法は特に限定されるものではないが、溶媒種及びポリマー濃度を同一として混合し撹拌することが好ましい。またブレンド工程では相溶化剤を用いてもよい。
前記ブレンド後の熱可塑性ポリマー溶液をポリオレフィン微多孔膜に塗工する方法に関して、本実施形態において好ましい目付量、厚み、及び/又は透気度を実現できる方法であれば特に限定はない。塗工方法としては、例えば、グラビアコーター法、小径グラビアコーター法、リバースロールコーター法、トランスファーロールコーター法、キスコーター法、ディップコーター法、ナイフコーター法、エアドクターコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、スクイズコーター法、キャストコーター法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法、スプレーコーター塗布法、インクジェット塗布が挙げられる。これらのうち、熱可塑性ポリマーの塗工形状の自由度が高く、好ましい面積割合を容易に得られる点でグラビアコーター法又はスプレー塗布法が好ましい。
貧溶媒は、ポリマー溶液に使用される溶媒の種類又はポリマーの種類によって異なるが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等のアルコール系溶媒、水などであり、中でも工業的ハンドリング性の観点から、水が好ましい。
本実施形態に係るセパレータは、電解液の存在下で電極と積層され、所定の温度と圧力を加えることで、電極との接着力を発現する。温度100℃及び圧力10MPaでセパレータを正極及び負極と2分間加圧した後の90°剥離強度は、それぞれ3gf/cm以上が好ましい。また、90°剥離試験後のセパレータ表面に電極活物質が転写し、面積割合に換算して10%以上付着することが好ましい。90°剥離強度は、実施例の記載の方法により測定することができる。
蓄電デバイス用のセパレータの樹脂層の目付量は、接着剥離強度とイオン伝導度の観点から、好ましくは0.05g/m2以上5.0g/m2以下、より好ましくは0.1g/m2以上3.0g/m2以下、さらに好ましくは0.5g/m2以上2.0g/m2以下である。
蓄電デバイス用のセパレータの膜厚は、膜強度確保とイオン伝導度の観点から、好ましくは5μm以上25μm以下、より好ましくは8μm以上20μm以下、さらに好ましくは10μm以上15μm以下である。この膜厚は、セパレータが、上記で説明されたポリオレフィン微多孔膜と上記で説明された樹脂層から成る場合にはオレフィン微多孔膜の最大厚と樹脂層の最大厚の合計値でよく、セパレータがポリオレフィン微多孔膜及び樹脂層以外の層を含む場合には、セパレータの最大厚でよい。
本実施形態に係る積層体は、前記セパレータと電極とが積層したものである。本実施形態に係るセパレータは、電極と接着することにより積層体として用いることができる。ここで、「接着」とは、セパレータと電極との90°剥離強度が3gf/cm以上であることを言う。
本実施形態に係るセパレータは、電池、コンデンサー、キャパシタ等におけるセパレータ又は物質の分離に用いることができる。特に、セパレータを非水電解液電池のために用いた場合に、電極への密着性と優れた電池性能を付与することが可能である。
非水電解液二次電池の正極材料は、特に限定されないが、例えば、LiCoO2、LiNiO2、スピネル型LiMnO4、オリビン型LiFePO4等のリチウム含有複合酸化物等が挙げられる。
本実施形態に係るセパレータを用いた非水系電解液二次電池は、良好なレート特性を提供することができる。特に非水系電解液二次電池が高いイオン伝導性を有することで、レート特性に優れるものである。ここで、本明細書におけるレート特性は、後述する実施例における測定法に準じて測定される値である。
なお、実施例中の物性は以下の方法により測定した。
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶剤における135℃での極限粘度[η]を求め、ポリエチレンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10−4×Mv0.67
ポリプロピレンのMvは次式より算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
熱可塑性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて、下記の条件により測定した。
溶媒:N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)に対して、測定直前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)、及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたもの
検量線:スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成
カラム:TSK−GEL SUPER HM−H
流速:0.5ml/分
カラム温度:40℃
ポンプ:PU−2080(JASCO社製)
検出器:RI−2031Plus(RI:示差屈折計、JASCO社製)及びUV−2075Plus(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製)
セパレータから10cm×10cmのサンプルを切り出し、格子状に9箇所(3点×3点)を選んで、膜厚を微小測厚器(東洋精機製作所(株) タイプKBM)を用いて室温23±2℃で測定した。9箇所の測定値の平均値をセパレータの膜厚(μm)とした。
a.正極の作成
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO2)を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、及びバインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。この時、正極の活物質塗布量は250g/m2、活物質嵩密度は3.00g/cm3になるようにした。
負極活物質として人造グラファイト96.9質量%、及びバインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製した。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形した。この時、負極の活物質塗布量は106g/m2、活物質嵩密度は1.35g/cm3になるようにした。
上記正極及び負極を幅20mm、長さ40mmにカットする。この電極上にエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを1:2の比率(体積比)にて混合し、LiPF6を1mol/Lの濃度で溶解した電解液を電極が浸る程度にたらし、この上にセパレータを重ねた。この積層体をアルミジップに入れ、100℃及び10MPaの条件下で、2分間プレスを行うことで試験用サンプルを得た。得られたサンプルの90°剥離強度を、イマダ(株)製の縦型電動計測スタンドMX−500Nを用いて、JIS Z 0237に準じて引張速度10mm/分で測定した。正極及び負極のそれぞれに対して、前記セパレータの剥離強度を下記評価基準で評価した。
○(良好):剥離強度が、3gf/mm以上
△(許容):剥離強度が、1gf/mm以上3gf/mm未満
×(不良):剥離強度が、1gf/mm未満
上記で説明された90°剥離強度(gf/mm)測定方法において、電極から剥した後のセパレータについて、セパレータ表面に転写している電極活物質の付着面積割合より、密着性を評価した。
○(良好):セパレータの30%以上に電極活物質が付着した場合。
△(許容):セパレータの10%以上30%未満に電極活物質が付着した場合。
×(不良):セパレータの10%未満に電極活物質が付着した場合。
セパレータと、90°剥離強度(gf/mm)測定のために作製された電極との積層体を作製する。この積層体をアルミジップに入れ、エチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートを1:2の比率(体積比)にて混合し、LiPF6を1mol/Lの濃度で溶解した電解液を注液し、100℃及び10MPaの条件下で、2分間プレスを行うことで非水系二次電池を作製した。
得られた放電容量より、放電容量維持率を以下の式に基づいて求めた。
○(良好):放電容量維持率(2C)が、80%以上
△(許容):放電容量維持率(2C)が、60%以上80%未満
×(不良):放電容量維持率(2C)が、60%未満
熱可塑性ポリマーの塗工ポリマー溶液を、ガラス基板上にバーコーターを用いて塗工し、乾燥及び減圧乾燥させることにより、溶媒を除去し、厚み0.03mmの熱可塑性ポリマー無孔膜を得た。尚、ポリマー溶液は後述する各々の熱可塑性ポリマーのセパレータ製造例に記載する方法で調製することができる。
引張弾性率(MPa)は、応力−歪曲線において、伸度が1〜4%間の近似直線の傾きを求め、試験前のサンプルの断面積で除することで求めた。ここで伸度(%)は、伸び量をチャック間距離で除して、100を乗じる事で求めた。
上記で説明された引張弾性率(MPa)の測定方法に従って、前記ポリマー無孔膜を100℃の電解液に2分間浸漬した後、電解液に浸漬させた状態で25℃に冷却し24時間保持し、電解液に膨潤させた。膨潤状態のポリマー無孔膜を2枚のステンレス鋼板で挟み、電解液を注液し、2枚のステンレス鋼板がそれぞれコインセルの正極端子、負極端子に電気的に接続される様にコインセルに組んだ。その様なセルを、ポリマー無孔膜を入れる枚数を1枚、2枚、3枚と変えて作り分けた。
粘度平均分子量25万、融点137℃の高密度ポリエチレン1を14.25質量部、粘度平均分子量70万、融点137℃の高密度ポリエチレン2を14.25質量部、粘度平均分子量40万、融点163℃のポリプロピレン1.5質量部、及び酸化防止剤としてテトラキス−[メチレン−(3’、5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンを0.2質量部配合し原料配合物を調製した。
重量平均分子量70万、ガラス転移点186℃のポリスルホンを5質量部と、N−メチルピロリドンを95質量部とを混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリスルホン溶液を得た。重量平均分子量100万、ガラス転移点−34℃のポリフッ化ビニリデンを5質量部と、N−メチルピロリドン95質量部とを混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリフッ化ビニリデン溶液を得た。ポリフッ化ビニリデン溶液70質量部と、ポリスルホン溶液30質量部とを混合し、25℃にて1時間撹拌して、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータ及び非水系二次電池を得た。得られたセパレータの物性及び評価結果、並びに非水系二次電池の評価結果を表1に示す。
重量平均分子量55万、ガラス転移点220℃のポリフェニルスルホンを5質量部、及びN−メチルピロリドンを95質量部混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリフェニルスルホン溶液を得た。重量平均分子量100万、ガラス転移点−34℃のポリフッ化ビニリデンを5質量部、N−メチルピロリドン95質量部混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリフッ化ビニリデン溶液を得た。ポリフッ化ビニリデン溶液70質量部とポリフェニルスルホン溶液30質量部を混合し、25℃にて1時間撹拌し、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータ及び非水系二次電池を得た。得られたセパレータの物性及び評価結果、並びに非水系二次電池の評価結果を表1に示す。また得られた塗工ポリマー溶液を塗工して得た無孔膜の膨潤状態の引張弾性率及びイオン伝導率を表2に示す。
重量平均分子量100万、ガラス転移点−34℃のポリフッ化ビニリデン5質量部を、N−メチルピロリドン95質量部と混合し、25℃にて24時間撹拌し、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータ及び非水系二次電池を得た。得られたセパレータの物性及び評価結果、並びに非水系二次電池の評価結果を表1に示す。また得られた塗工ポリマー溶液を塗工して得た無孔膜の膨潤状態の引張弾性率及びイオン伝導率を表2に示す。
重量平均分子量70万、ガラス転移点186℃のポリスルホン10質量部を、N−メチルピロリドン90質量部と混合し、25℃にて24時間撹拌し、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータ及び非水系二次電池を得た。得られたセパレータの物性及び評価結果、並びに非水系二次電池の評価結果を表1に示す。
重量平均分子量100万、ガラス転移点−34℃のポリフッ化ビニリデン5質量部とN−メチルピロリドン95質量部を混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリフッ化ビニリデン溶液を得た。重量平均分子量15万、ガラス転移点94℃のポリアクリロニトリル5質量部とN−メチルピロリドン95質量部を混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリアクリロニトリル溶液を得た。ポリフッ化ビニリデン溶液70質量部とポリアクリロニトリル溶液30質量部を混合し、25℃にて1時間撹拌し、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータ及び非水系二次電池を得た。得られたセパレータの物性及び評価結果、並びに非水系二次電池の評価結果を表1に示す。
重量平均分子量15万、ガラス転移点94℃のポリアクリロニトリル5質量部とN−メチルピロリドン95質量部を混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリアクリロニトリル溶液を得た。重量平均分子量70万、ガラス転移点186℃のポリスルホン5質量部を、N−メチルピロリドン95質量部と混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解して、ポリスルホン溶液を得た。ポリアクリロニトリル溶液70質量部とポリスルホン溶液30質量部を混合し、25℃にて1時間撹拌し、塗工ポリマー溶液を得た。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータを得た。得られたセパレータの物性及び評価結果を表2に示す。また得られた塗工ポリマー溶液を塗工して得た無孔膜の膨潤状態の引張弾性率及びイオン伝導率を表2に示す。
塗工ポリマー溶液を、下記の方法によって得た以外は、実施例1と同様にして、蓄電デバイス用セパレータを得た。得られたセパレータの物性及び評価結果を表2に示す。また得られた塗工ポリマー溶液を塗工して得た無孔膜の膨潤状態の引張弾性率及びイオン伝導率を表2に示す。
重量平均分子量15万、ガラス転移点94℃のポリアクリロニトリル10質量部とN−メチルピロリドン90質量部を混合し、25℃にて24時間撹拌し溶解し、塗工ポリマー溶液を得た。
Claims (6)
- ポリオレフィン微多孔膜の少なくとも片面の少なくとも一部に下記(a)及び(b):
(a)膨潤状態のイオン伝導率が0.1mS/cm以上10mS/cm以下である熱可塑性ポリマー;及び
(b)スルホニル基を有する熱可塑性ポリマー;
から成る海島状異相構造を有する樹脂層が形成されている、蓄電デバイス用セパレータ。 - 前記スルホニル基を有する熱可塑性ポリマー(b)が、ポリスルホン、又はポリフェニルスルホンである、請求項1に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記熱可塑性ポリマー(a)が、フッ素含有ポリマー、ポリビニルピロリドン、又はアクリルポリマーである、請求項1又は2に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記樹脂層の塗工目付が0.05g/m2以上5.0g/m2以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 前記ポリオレフィン微多孔膜と前記樹脂層の合計厚みが5μm以上25μm以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータ。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電デバイス用セパレータを含むリチウムイオン電池。
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