JP2017182250A - 観測システム及び観測システムの制御方法 - Google Patents

観測システム及び観測システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 構造物の状態検出を自立的に行う場合に、状況に応じた適切なモードで動作する観測システム及び観測システムの制御方法等を提供すること。【解決手段】 観測システム100は、バッテリー111を有する電源供給部110と、電源供給部110からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部120と、自然エネルギーにより、バッテリー111の充電を行う充電部130と、少なくとも第1の観測モードと、第1の観測モードに比べてセンサー能力及びセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードでセンシング情報を処理する処理部140を含み、処理部140は、災害発生推定用情報に基づいて観測モードを設定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、観測システム及び観測システムの制御方法等に関する。
従来、種々のセンサーを用いて構造物の状態検出(異常検知、モニタリング)を行う観測システムが知られている。ここでの構造物は、建物、橋梁、法面といった人工構造物であってもよいし、自然斜面のような自然構造物であってもよい。構造物の状態検出を行うことで、当該構造物の崩壊、崩落の発生を抑止したり、崩壊等が起こった場合の被害拡大を抑止することが可能になる。
構造物の状態検出は、自立計測システムにより行うことが望ましい。なぜなら自立型の構成としない場合、電源供給や外部機器との通信のためにケーブルを設ける必要があり、設置の際の負担が増すし、ケーブルの断線等が生じると計測結果の外部機器への出力ができなくなってしまうためである。よって、状態検出用のセンサーの駆動や、センサー情報に基づく演算処理に、太陽光等の自然エネルギーに基づく電力を利用するとよい。
特許文献1には、自然エネルギーによる発電装置と蓄電池を備え、センサーによる計測データを定期的に通信する測定通信装置において、発電量をモニターすることで発電量予測し、蓄電量も考慮して測定間隔と通信間隔を制御する手法が開示されている。また、特許文献2には、天気予報に基づいて太陽発電における発電量を推定するシステムが開示されている。
特開2003−346271号公報 特開2013−73537号公報
気象庁予報部予報課 気象防災推進室、"降雨情報を活用した災害発生危険度予測技術(土砂災害)"、平成25年5月24日、インターネット<URL: http://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu130524/shiryou2.pdf>
構造物の異常は荒天時に発生しやすい。つまり、自立型の観測システムによる構造物の状態検出は、荒天時に高精度、高頻度で行う必要がある。しかし荒天時には太陽光パネルによる発電量は非常に小さくなる。そのため、従来手法のように発電量予測に基づいて測定、通信のための電力制御を行っても、長期の荒天時には電力不足で測定が不可能になることがあった。
本発明の幾つかの態様によれば、構造物の状態検出を自立的に行う場合に、状況に応じた適切なモードで動作する観測システム及び観測システムの制御方法等を提供できる。
本発明の一態様は、バッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記バッテリーの充電を行う充電部と、少なくとも第1の観測モードと、前記第1の観測モードに比べて前記センサー部のセンサー能力及び前記センサー部からのセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードで前記センサー部が検出するセンシング情報を処理する処理部と、を含み、前記処理部は、災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する制御を行う観測システムに関係する。
本発明の一態様では、自然エネルギーによる充電が可能な自立型の観測システムを用いて、構造物の状態検出を行う場合において、複数の観測モードによる動作を可能にし、観測モードに応じてセンサー能力、演算負荷を変化させる。さらに、処理部は災害発生推定用情報に基づいて、観測モードの設定制御を行う。これにより、災害発生確率に応じた観測モードの設定、及び観測モードに適した動作が可能になるため、消費電力や計測の頻度、精度を考慮した構造物の状態検出が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記センサー部は、複数のセンサーを含み、前記処理部は、前記複数のセンサーのうち、動作させるセンサーの数を増やすことで、前記センサー能力を高くしてもよい。
これにより、動作させるセンサー数により、センサー能力を制御することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記センサー部に含まれるセンサーの動作レートを高くすることで、前記センサー能力を高くしてもよい。
これにより、センサーの動作レートにより、センサー能力を制御することが可能になる。
また、本発明の他の態様は、複数のバッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記複数のバッテリーのうちの少なくとも一つのバッテリーの充電を行う充電部と、少なくとも第1の観測モードと、前記複数のバッテリーのうちの前記第1の観測モードでは使用されていないバッテリーを使用する第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードで前記センサー部が検出するセンシング情報を処理する処理部と、を含み、前記処理部は、災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する制御を行う観測システムに関係する。
本発明の他の態様では、自然エネルギーによる充電が可能な自立型の観測システムを用いて、構造物の状態検出を行う場合において、複数の観測モードによる動作を可能にし、観測モードに応じて用いるバッテリーを変化させる。さらに、処理部は災害発生推定用情報に基づいて、観測モードの設定制御を行う。これにより、災害発生確率に応じた観測モードの設定、及び観測モードに適したバッテリーの利用が可能になる。
また、本発明の一態様では、受信可能な通信部を含み、前記処理部は、前記通信部で受信した前記災害発生推定用情報を取得してもよい。
これにより、災害発生推定用情報を通信により取得することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記センサー部は、気象センサーを含み、前記処理部は、前記気象センサーからのセンシング情報に基づく演算により、前記災害発生推定用情報を取得してもよい。
これにより、災害発生推定用情報を気象センサーからのセンシング情報に基づいて取得することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記災害発生推定用情報と、前記センサー部からの前記構造物の前記センシング情報の履歴情報及び前記電源供給部の電力残量情報の少なくとも一方とに基づいて、前記観測モードの設定を行ってもよい。
これにより、センシング情報の履歴情報や、電力残量情報を併用することで、より適切な観測モードの設定が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記災害発生推定用情報に基づいて、前記観測モードの切り替えタイミング、及び前記観測モードの切り替え判定を実行するタイミングの少なくとも一方のタイミングを決定してもよい。
これにより、災害発生推定用情報に基づいて、観測モードの切り替えを柔軟に行うこと等が可能になる。
また、本発明の一態様では、送信可能な通信部を含み、前記処理部は、前記第2の観測モードでは、前記第1の観測モードに比べて、前記通信部による前記センシング情報の外部への送信レートを高く設定してもよい。
これにより、観測モードに応じて外部への送信レートを制御することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記センサー部は、傾斜センサー、振動センサー、水位センサー及び撮像センサーのうちの少なくとも2つのセンサーを含んでもよい。
これにより、構造物の状態検出に有用なセンサーを複数組み合わせて利用することで、適切な状態検出が可能になる。
また、本発明の他の態様は、バッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記バッテリーの充電を行う充電部と、を有する観測システムの制御方法であって、観測モードとして、少なくとも第1の観測モードと前記第1の観測モードに比べて前記センサー部のセンサー能力及び前記センサー部からのセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含み、災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する観測システムの制御方法に関係する。
また、本発明の他の態様は、複数のバッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記複数のバッテリーのうちの少なくとも一つのバッテリーの充電を行う充電部と、を有する観測システムの制御方法であって、観測モードとして、少なくとも第1の観測モードと、前記複数のバッテリーのうちの前記第1の観測モードでは使用されていないバッテリーを使用する第2の観測モードを含み、災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する観測システムの制御方法に関係する。
観測システムの構成例。 観測システムの外観例。 観測システムを含むシステムの構成例。 降雨量の時間変化例。 温度の時間変化例。 風向、風速の時間変化例。 湿度、照度の時間変化例。 降雨量と水位の時間変化例。 観測モードのスケジュール例。 再スケジューリング後の観測モードのスケジュール例。 各情報の関係を説明する図。 各観測モードにおける動作の詳細例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。上述したように、構造物の状態検出を行うシステムでは、自立型の装置を用いることが望ましい。自立型であればケーブルを設置する工事等が不要であるし、ケーブルの異常を考慮する必要もない。構造物に異常が生じる状況では、ケーブルにも断線等の異常が生じる可能性があり、計測が必要な状況において電力が供給されなかったり、計測した情報を外部に出力できないおそれがあるが、自立型であればこのような可能性を考慮しなくてよい。
また、電源供給用のケーブルを設けない場合、計測用の装置にはバッテリーを内蔵する必要がある。当該バッテリーとして、ユーザーによる交換や充電を必要とするバッテリーを用いた場合、ユーザーのメンテナンス負担が大きく好ましくない。よって、ケーブルによる電源供給及びユーザーによる充電が不要な装置を用いるとよく、自然エネルギーの利用が考えられる。特許文献1には風力発電を利用する手法が開示されており、特許文献2には太陽光発電を利用する手法が開示されている。構造物の状態検出では、いつ発生するかわからない構造物の異常を検出できなくてはならないため、常時モニタリングが重要であり、その観点からも自然エネルギーによる充電を用いる利点は大きい。
しかし、常時モニタリングが重要であると行っても、観測システム100は、常時同じモードで動作する必要はない。例えば、構造物の状態検出では、構造物に異常が発生する可能性が高い状況や低い状況を想定可能な場合がある。より具体的には、法面や自然斜面を対象として崩落等の土砂災害の危険性をモニタリングする場合、土砂災害は晴天時に比べて荒天時に発生する可能性が高い。そのため、荒天時では晴天時に比べて、センシングの頻度や検出処理の精度を高くすることが望ましい。
一方で、自然エネルギーとして太陽光を用いる場合、荒天時には発電量が非常に少なくなってしまう。そのため、太陽光パネルを用いた自立的な観測システム100を実現しようとした場合、荒天時には、観測(センサーによる計測)の必要性が非常に高いにもかかわらず、発電量が少ないという相反する状態となる。
特許文献1の手法は、発電量及び蓄電量に基づいて計測間隔、通信間隔を制御するものであり、特許文献2の手法は、天候情報から発電量を予測するものである。つまり、従来手法では、計測動作を継続すること、及びそのために天候情報を用いることを開示しているに過ぎず、いつ計測の必要性が高くなるかの予測を立て、必要性が高くなるときに高精度での動作が可能なように電力制御を行う手法を開示するものではない。つまり、従来手法には自然エネルギーを利用した構造物の状態検出を行うシステムは見られないし、仮に従来手法を構造物の状態検出を行うシステムに適用したとしても、荒天時に高頻度、高精度での動作を実現することはできず、場合によっては荒天が長期間継続することで、荒天時の計測自体ができないおそれもある。
本発明に係る観測システム100は、図1に示したように、バッテリー111を有する電源供給部110と、電源供給部110からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部120と、自然エネルギーにより、バッテリー111の充電を行う充電部130と、少なくとも第1の観測モードと、第1の観測モードに比べてセンサー部120のセンサー能力及びセンサー部120からのセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードでセンサー部120が検出するセンシング情報を処理する処理部140を含む。そして、処理部140は、災害発生推定用情報を取得し、取得した災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、第1の観測モードに設定し、災害発生確率が第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、第2の観測モードに設定する制御を行う。
ここで、災害発生推定用情報とは、災害が発生しやすいか否かを推定するための情報であり、例えば後述する気象情報である。また、災害発生確率とは、災害発生推定用情報に基づき求められる災害が発生しやすいか否かを表す情報である。災害発生確率は、確率の高低を判別可能な情報であり、例えば数値情報であってもよい。或いは、第1の値や第2の値を境界として複数のゾーンを設定しておき、災害発生確率は当該複数のゾーンのいずれかのゾーンを特定可能な情報であってもよい。
このようにすれば、自然エネルギーを利用して構造物の状態検出を行うとともに、状況に応じて適切な観測モードにより動作する観測システム100の実現が可能になる。センサー能力や演算処理負荷を制御する際に、第1の観測モードによる動作で消費電力を抑えることで、相対的に消費電力が大きい第2の観測モードでの動作のための電力を確保できる。例えば、荒天時に第2の観測モードで高頻度或いは高精度での検出動作を可能にするために、荒天前の晴天時には第1の観測モードで動作して電力消費を抑制するといった制御が可能になる。つまり、第2の観測モード用の電力を確保できるため、計測の必要性が高い状況において、高頻度、高精度での計測が可能になる。
なお、上記の第1の値と第2の値は大きさが等しくてもよい。つまり、処理部140は、災害発生確率が所与の閾値(=第1の値=第2の値)より低い場合に第1の観測モードに設定する制御を行い、災害発生確率が所与の閾値より高い場合に第2の観測モードに設定する制御を行ってもよい。この例では、災害発生確率=所与の閾値の場合は、第1の観測モードに設定してもよいし、第2の観測モードに設定してもよい。
また、本実施形態では、処理部140は、センサー能力及び演算処理の負荷が異なる少なくとも2つの観測モードで動作可能であればよく、観測モードは3つ以上であってもよい。例えば、上記の例において、処理部140は、災害発生確率=所与の閾値の場合に、第1の観測モードと第2の観測モードのいずれとも異なる第3の観測モードに設定してもよい。或いは、第1の値と第2の値を異なる値としてもよく、処理部140は、災害発生確率が第1の値より低い場合に第1の観測モード、第2の値よりも高い場合に第2の観測モード、第1の値と第2の値の間の値の場合に第3の観測モードに設定する制御を行う。また、この場合の第3の観測モードをさらに細分化することも可能である。
以下、本実施形態に係る観測システム100の構成例を説明した後、観測モードの制御の具体例を説明し、最後に幾つかの変形例を説明する。なお、以下ではまずセンサー能力、演算処理の負荷を制御する実施形態について説明し、バッテリー設定を行う実施形態については変形例として説明する。
2.システム構成例
本実施形態に係る観測システム100の構成例は図1に示したとおりであり、観測システム100は、電源供給部110と、センサー部120と、充電部130と、処理部140と、通信部150を含む。ただし、観測システム100は、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
電源供給部110は、バッテリー111を含む。なお、変形例として後述するように、電源供給部110は、バッテリー111として、複数のバッテリーを含み、処理部140から入力される情報に応じて、観測システム100の各部に対して電力を供給するためのバッテリーを変更してもよい。例えば、電源供給部110は、第1の観測モードの用のバッテリー(第1のバッテリー)と、第2の観測モード用のバッテリー(第2のバッテリー)を含み、処理部140が第1の観測モードで動作する場合には、第1のバッテリーにより観測システム100の各部に対して電源を供給し、処理部140が第2の観測モードで動作する場合には、第2のバッテリーにより観測システム100の各部に対して電源を供給する。
センサー部120は、少なくとも構造物の状態検出用のセンサーを含む。状態検出用のセンサーとしては、傾斜センサー121、振動センサー123、水位センサー125、撮像センサー127等が考えられる。なお、観測システム100は、図1に示した各センサーの全てを含む必要はなく、一部を省略してもよいし、他のセンサーを追加してもよい。
傾斜センサー121は、センサーが設置される構造物の傾斜を検出する。振動センサー123は、構造物の振動を検出する。傾斜センサー121及び振動センサー123は、例えば加速度センサーにより実現できる。加速度センサーでは重力加速度が検出されるため、加速度信号から重力加速度の変化を検出することで傾斜が検出される。また、振動は加速度の変動として現れるため、加速度の大きさから振動強度が検出されるし、加速度の周波数特性(例えばFFT(Fast Fourier Transform)の結果)から振動周波数が検出される。傾斜や振動の検出手法は広く知られているため、これ以上の詳細な説明は省略する。
水位センサー125は、水位を検出するセンサーであり、例えば水圧を電気信号に変換する圧力センサーにより実現できる。例えば、堤防等の構造物を観測対象とする場合、水をせき止めるための壁面等の観測も重要であるが、水位も異常検出に重要となる。なぜなら、水位が所定値を超えれば水があふれて水害が発生する可能性が高まるし、そうでなくても水位の上昇により壁面等に対する水圧が大きくなり、壁面等の異常発生確率が高くなるためである。また、水位センサー125に代えて、或いは水位センサー125とともに、土中水分センサーや土中水位センサー等を利用してもよい。
撮像センサー127は、構造物を撮像し、撮像画像を出力するセンサーである。撮像画像は、静止画像であってもよいし、動画像であってもよい。撮像センサー127は、デジタルカメラに用いられる種々のセンサーを広く適用可能であり、RGBの各画素がベイヤー配列により配置された素子等により実現される。或いは、撮像センサー127は、モノクロ画像を出力するセンサーであってもよいし、光源が不十分な夜間等での出力を想定して、サーモグラフィー技術を利用したセンサーであってもよい。
また、センサー部120は、構造物の周辺の気象を測定するための気象センサー129を含んでもよい。気象センサー129は、温度、湿度、照度、紫外線量、降雨量、風速、風向、気圧等を計測するセンサーである。気象センサー129は、温度計、湿度計、照度計、紫外線強度計(紫外線測定器)、雨量計、風速計、風向計、気圧計等の計測器のいずれか1つにより実現することもできるし、複数の計測器の組み合わせにより実現できる。また、これらの計測器を複数組み合わせた構成は、気象計として広く知られており、本実施形態の気象センサー129は、気象計により実現可能である。温度系等の計測器、或いは気象計は広く知られているため、構成の詳細な説明は省略する。気象センサー129は、構造物の状態検出に利用されてもよいが、本実施形態では観測モードの決定に利用することを想定しており、この点については後述する。
以上のように、センサー部120は、傾斜センサー121、振動センサー123、水位センサー125及び撮像センサー127のうちの少なくとも2つのセンサーを含んでもよい。上述したように、振動、傾斜、水位、撮像画像は、いずれも構造物の状態検出に有用である。そして、これらのセンサーは単体で用いてもよいが、複数を組み合わせることで構造物の異常を多角的に判定することが可能になる。
充電部130は、バッテリー111の充電を行う。充電部130は、例えば図2を用いて後述する太陽光パネル30や、太陽光パネル30からの電力をバッテリー111に対して供給する各種回路により実現できる。また、充電部130は太陽光以外の自然エネルギーを利用するものであってもよく、水力発電、風力発電、振動発電等を行うユニットにより実現されてもよい。各種発電を行う具体的な構成は公知であるため、詳細な説明は省略する。
処理部140は、センサー部120からのセンシング情報や、通信部150が受信した情報に基づいて、種々の処理を行う。この処理部140の機能は、各種プロセッサ(CPU等)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、ゲートアレイ等)などのハードウェアや、プログラムなどにより実現できる。具体的には、処理部140は、センシング情報に基づいて構造物の状態を判定する処理や、観測モード設定用情報に基づいて、観測モードを設定する処理を行う。観測モード設定用情報は、処理部140において生成してもよいし、他の機器から取得してもよい。
通信部150は、ネットワークを介して他の機器との情報の通信を行う。ここでのネットワークはWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)などにより実現することができ、有線・無線を問わない。また近距離無線通信によりネットワークを実現してもよい。
図2は、本実施形態に係る観測システム100(センサー端末)の外観図の例である。観測システム100は、筐体10と、センサー筐体20と、太陽光パネル30と、支柱40と、台座50とを含む。ただし、観測システム100は、図2の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
筐体10は、バッテリー111や、処理部140が設けられる基板が収容される筐体である。センサー筐体20は、筐体10とケーブルにより接続され、センサー部120に含まれる各種センサーを収容する筐体である。なお、図2ではセンサー筐体20が1つである例を示しているが、複数のセンサー筐体20が設けられてもよい。例えば、傾斜センサー121や振動センサー123は、構造物の表面に設けられ、水位センサー125は、計測対象の液体に少なくとも一部が浸る位置に設けられ、撮像センサー127は、構造物の所望の領域を撮像可能な位置、角度に設けられる。つまり、センサーの種類に応じて望ましい設置位置が異なるため、センサー筐体20の数、形状、設置位置、設置手法については種々の変形実施が可能である。或いは、筐体10に一部のセンサーを収容してもよい。
太陽光パネル30は、太陽光の照射に基づいて電力を生成するパネルであり、複数の太陽電池素子(セル)の配列により構成される。
支柱40及び台座50は、筐体10や太陽光パネル30を所望の位置に固定するための部材である。筐体10及び太陽光パネル30は支柱40に固定され、台座50により支柱40が地面や床面に対して安定した姿勢を保持することで、筐体10及び太陽光パネル30を所望の位置姿勢とする。なお、太陽光パネル30は太陽光の照射を受ける必要があるため、太陽光が当たる位置に設けるとよく、場合によっては太陽光の照射状況に合わせて姿勢を可変としてもよい。
図3は、本実施形態の観測システム100を含むシステムの構成例である。本実施形態に係る観測システム100は単体で用いられてもよいが、他の処理装置200(親機)とともに用いられてもよい。また、親機には、複数の観測システム100が接続されてもよい。
図3の例では、第1〜第Nの観測システム100−1〜100−Nが、ネットワークNEを介して処理装置200と接続される。ここでのネットワークNEは、上述した例と同様に、WAN、LAN、近距離無線通信等、種々のネットワークを利用できる。第1〜第Nの観測システム100−1〜100−Nの各観測システムは、図1や図2に示した構成であり、設定された観測モードに応じて、センサー部120によるセンシングを行い、構造物の状態検出結果を出力する。具体的には、処理部140がセンサー部120からのセンシング情報に基づいて状態検出処理を行い、通信部150がネットワークNEを介して、処理結果を処理装置200に対して送信する。ただし、第1〜第Nの観測システム100−1〜100−Nの処理部140で行われる処理の一部を、処理装置200において(狭義には処理装置200の処理部において)実行してもよく、詳細については変形例として後述する。
第1〜第Nの観測システム100−1〜100−Nの各観測システムは、1つの構造物の異なる箇所に配置されてもよいし、それぞれ異なる構造物に配置されてもよい。また、図3では全ての観測システム100を同様の構造としたが、設置箇所に応じて形状や、含まれるセンサーの数、種類を変更してもよい。
3.観測モードの設定例
次に観測モードの設定手法について説明する。上述したように、構造物の状態検出を行う観測システム100では、特許文献1や特許文献2のように、動作を継続できるようにするだけでは不十分である。観測システム100は、構造物の異常が発生しやすいと考えられる状況で、高精度且つ高頻度での計測を行う必要がある。
そのためには、まず、どのタイミングで構造物の異常が発生しやすい状況となるかを推定できなくてはならない。以下では、構造物の異常、すなわち災害が発生しやすいか否かを推定するための情報を災害発生推定用情報とし、当該災害発生推定用情報を求める具体的な手法を説明する。また、観測モードの設定には災害発生推定用情報のみを用いてもよいが、より適切な動作を行うために、センシング情報の履歴情報や、電力残量情報を併用してもよい。それらについても合わせて説明する。また、複数の観測モードの各観測モードでの具体的な動作例についても説明する。
3.1 災害発生推定用情報
構造物の異常が発生する大きな要因として、自然環境の変化が挙げられる。言い換えれば、危機的な自然現象(natural hazard)により、構造物の崩壊等の災害(disaster)が発生する可能性がある。つまり、構造物の観測システム100では、自然現象に関する情報を、災害が発生しやすいか否かを推定するための情報(災害発生推定用情報)として取得可能である。
本実施形態に係る観測システム100では、処理部140は上述したように、災害発生推定用情報を取得し、取得した災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、第1の観測モードに設定し、災害発生確率が第2の値より高いと判定された場合に、第2の観測モードに設定する制御を行う。
このようにすれば、観測システム100は、どの期間で高頻度、高精度での計測を行えばよいかを判定できるため、観測システム100の適切な動作制御が可能になる。基本的な制御としては、上述したように、災害発生確率の高低に応じて、センサー能力や演算処理負荷(或いは変形例として後述するように使用するバッテリー)の制御を行えばよい。
ここで、災害発生推定用情報は、現在時刻での情報に限定されず、将来的な予測を含む。よって災害発生推定用情報を用いることで、現在の観測モードをいずれのモードに設定するかだけでなく、将来的にどのような観測モードの設定を行っていけばよいかをスケジューリングできる。具体例については、図9、図10を用いて後述する。
災害発生推定用情報の具体的な求め方について説明する。法面や自然斜面が観測対象であれば、構造物の異常とは狭義には土砂災害ということになるため、土砂災害の発生危険度を表す情報を用いれば、構造物の異常が発生しやすい状況か否かを推定できる。単位時間(例えば1時間)当たりの降雨量や、ある程度まとまった期間(例えば1日〜数日)での降雨量に基づいて、土砂災害の発生確率を推定できるため、降雨量の情報を災害発生推定用情報として利用可能である。また、堤防も水量による影響が大きく、降雨量の情報を災害発生推定用情報とすればよい。橋梁等の構造物についても同様である。
また、ダウンバーストや竜巻等の突風により、構造物に損壊が発生することも考えられる。つまり、風速の情報を災害発生推定用情報として利用可能である。また、構造物の形状により外力に対して強い方向、弱い方向があることに鑑みれば、風向の情報も災害発生推定用情報といえる。
以上のように、構造物の異常は、危機的な自然現象を要因として発生する可能性があり、当該危機的な自然現象に関する情報を、本実施形態での災害発生推定用情報として用いればよい。具体的には、気象情報を災害発生推定用情報として利用する。
ここでの気象情報とは、温度、湿度、照度、紫外線量、降雨量、風速、風向、気圧等の情報、或いはそれらの情報に基づいて演算される情報である。上述したように、温度等の情報は気象センサー129により取得することが可能である。よって一例としては、観測システム100のセンサー部120は、気象センサー129を含み、処理部140は、気象センサー129からのセンシング情報に基づく演算により、災害発生推定用情報(気象情報)を取得してもよい。
このようにすれば、観測システム100において、災害発生推定用情報を取得することができ、観測システム100の自立性を高めることが可能になる。また、取得されるセンシング情報は、構造物の周辺の気象状態を表す情報であるため、より構造物の周辺状況を適切に反映した情報を、災害発生推定用情報とすることが可能になる。
ただし、気象情報は観測システム100で自立的に取得するものには限定されない。例えば、観測システム100は図1に示したように受信可能な通信部150を含み、処理部140は、通信部150で受信した災害発生推定用情報を取得してもよい。
一例としては図3の構成において処理装置200が気象情報を取得し、観測システム100の通信部150が、ネットワークNEを介して処理装置200から気象情報を受信してもよい。処理装置200は、例えば気象庁等が発表する情報を、本実施形態における気象情報として取得してもよい。気象庁では単純な気温や降雨量だけでなく、警報や注意報といった形式で危機的な自然現象に関する情報を公開している。よって、本実施形態の気象情報は、警報や注意報の情報を用いてもよい。また、観測システム100の通信部150は、ネットワークNEを介して、処理装置200とは異なる装置から気象情報を受信してもよい。
このようにすれば、観測システム100では気象情報の演算が不要となるため、処理部140の演算負荷の軽減が可能になるし、場合によってはセンサー部120から気象センサー129を省略できる。なお気象庁は、ある程度広い範囲(例えば1都道府県あたり数カ所等)を対象として1つの気象情報を公開する。そのため、通信部150で受信する気象情報は、観測システム100の気象センサー129を用いる場合に比べて、構造物周辺の情報をピンポイントで表す情報とならず、センシング情報の精度という点で劣る。ただし、気象庁の演算処理はスーパーコンピューターを用いた非常に複雑な処理を行うため、処理精度では有利である。
また、処理部140は、気象センサー129からのセンシング情報に基づく演算により災害発生推定用情報を取得するか、通信部150で受信した災害発生推定用情報を取得するかを、状況に応じて設定してもよい。言い換えれば、観測システム100のセンサー部120は、気象センサー129を含むが、当該気象センサー129を動作させるか否か、気象センサー129からのセンシング情報に基づく演算処理を行うか否かを、状況に応じて設定してもよい。上述したように、各手法により取得される気象情報は特性が異なるし、気象情報の取得に必要な電力や処理負荷が異なるため、状況に応じて適切な方を選択すればよい。具体例については後述する。
図4〜図7は、取得される気象情報の時間変化例である。図4は降雨量、図5は温度(気温)、図6は風向及び風速、図7は照度及び湿度の時間変化を表す。図4〜図7の各図の横軸は時間を表し、1目盛りが1日に対応する。また、縦軸は各情報の値を表し、縦軸の単位は図中に示したとおりである。
災害発生推定用情報に基づく災害発生確率の推定は種々の手法により実現できる。例えば、図4〜図7に示した値が正常範囲か否かを判定してもよい。図4に示した降雨量の例であれば、降雨量が多いほど土砂災害や水害の発生確率が高くなる。よって、降雨量(1時間当たりの値、或いはより長いスパンでの積算量)が所与の閾値を超えた場合に、災害発生確率が高いと判定する。或いは、災害発生確率は高い、低いの2つの判定結果に限定されるものではないため、降雨量の値から災害発生確率の値を演算してもよい。
同様に、温度であれば過剰に高いことで、構造物の一部が高温により変形するといった異常が生じうる。或いは、温度が過剰に低いことで、構造物の一部が凍結するといった異常も考えられる。よって温度についても、その値が正常範囲を外れたか否か、或いは正常範囲からの外れ度合いに応じて、災害発生確率を推定できる。また、ここでの温度は大気温に限定されず、構造物の表面温度や内部温度であってもよい。
風速については、大きいほど構造物に加えられる力が大きくなるため、値が大きい場合に災害発生確率が高いと判定すればよい。また、構造物が特定の方向の力に弱いことがわかっている場合には、当該方向に風による力が加えられるような風向となっている場合に、災害発生確率が高くなるような判定を行えばよい。
同様に、照度や湿度についても正常範囲を設定しておき、正常範囲を外れたか否か、或いは正常範囲からの外れ度合いに応じて、災害発生確率を推定する。また、上記以外の気象情報を用いる場合も同様に考えればよい。
また、非特許文献1では、単純な降雨量だけでなく土壌雨量指数を用いて土砂災害危険度を予測する手法が開示されている。よって、土砂災害危険度を気象情報として受信してもよいし、観測システム100の処理部140において、同様の手法により土砂災害危険度を演算してもよい。この場合、危険度が高いほど災害発生確率が高い。或いは、警報や注意報の情報を取得してもよく、この場合には、警報が出ている場合は災害発生確率が高く、注意報が出ている場合は災害発生確率が中程度であり、いずれも出ていない場合には災害発生確率が低いと判定すればよい。
3.2 センシング情報の履歴情報
図8は、図4に示した降雨量の時間変化に、水位の時間変化を追加した図である。ため池では、当該ため池に直接降った雨だけでなく、異なる位置に降った雨が土壌や河川等を経由して流入する。そのため、降雨量が最大となるタイミング(図8の例ではt1)と、水位が最大となるタイミング(図8の例ではt2)とにずれが生じる。降雨量と水位を比較した場合、水害の発生しやすさに、より密接に関係するのは水位である。よって水位が高くなるタイミングt2を含む期間において、観測システム100は高頻度、高精度での計測を行う観測モード(第2の観測モード)で動作しなくてはならない。
しかし、降雨量が多いタイミングt1で第2の観測モードとし、その後すぐに(t2よりも前に)第1の観測モードに戻してしまっては、本当に高精度、高頻度での計測を行いたいt2を含む期間で第2の観測モードでの動作ができない。だからといって、t1から継続して第2の観測モードで動作してしまうと、消費電力が増大するため、t2になる前にバッテリー111の電力が不足し、やはりt2を含む期間で第2の観測モードに設定できないおそれがある。また、図8では便宜上、常時水位計測を行っている例を示しているが、図12を用いて後述するように、構造物の状態検出用の各種センサーは、常時動作しているとは限らないし、動作している場合にも動作レートが充分であるとは限らない。よって、水位の実測値の変化に基づいて、観測モードの設定を行うことは妨げられないが、それだけでは不十分な場合がある。
よって、災害発生推定用情報は、単純な気象情報ではなく、気象情報に基づく予測結果を含む情報であってもよい。図8で言えば降雨量のピークだけでなく、水位のピークの予測を災害発生推定用情報として取得する。一例としては、上述した土壌雨量指数等を用いてもよく、実測された降雨量(及び予測される降雨量)と土壌雨量指数から、これからの水位の変化を予測し、第2の観測モードで動作すべき期間を設定すればよい。土壌雨量指数は、土壌に対する水分の流入量、流出量を表す情報であるため、構造物周辺の土壌雨量指数がわかれば、上記時間差を推定できる。また、図8では降雨量と水位の関係について説明したが、非特許文献1にあるように、土壌雨量指数は他の土砂災害に対しても適用できる。
なお、ここでは気象情報の具体例として降雨量を示したが、他の気象情報に拡張して考えることが可能である。
ただし、土壌雨量指数を求めるためのパラメーターは具体的な土壌の状態に応じて設定されるべきであるが、非特許文献1では全国一律のパラメーターを用いている。周辺土壌の具体的な特性(土壌を構成する成分や地形等)から土壌雨量指数算出用のパラメーターを求めてもよいが、計測作業等の負担が非常に大きい。
よって本実施形態では、処理部140は、災害発生推定用情報と、センサー部120からの構造物のセンシング情報の履歴情報に基づいて、観測モードの設定を行ってもよい。
図8の例であれば、降雨量のピークと水位のピークとの時間差を推定するための情報を、降雨量及び水位の過去の履歴に基づいて設定しておく。例えば図8に示したデータが履歴として残されている場合、t1とt2の他にも、降雨量と水位にはそれぞれ2つのピークがあり、これらのデータを参照することで、降雨量のピークと水位のピークとの時間差は3〜4時間程度であることがわかる。つまり図8のデータが取得された観測システム100の場合、気象情報に基づいて降雨量が正常範囲を超えるタイミング(期間)が特定、或いは推定されたら、その3〜4時間後を少なくとも含むように、第2の観測モードでの動作を実行させる。このようにすれば、土壌雨量指数のパラメーターを実際に求める必要もなく、センシング情報の履歴情報から、適切な災害発生確率の予測が可能になる。
なお、以上では説明を単純化するために、センシング情報の履歴情報からピークの時間差を求める例を説明したが、異なる処理を行ってもよい。例えば、災害発生推定用情報とセンシング情報の履歴情報に基づいて、災害発生推定用情報と災害発生確率との相関(図8の例では降雨量と水位との相関)を求めてもよい。
いずれにせよ、観測システム100により実測されたピンポイントの履歴データを用いるため、容易に高精度での災害発生確率の予測を行うことが可能になる。
3.3 電力残量情報
以上のように、処理部140は、災害発生推定用情報(及び必要に応じてセンシング情報の履歴情報)に基づいて、観測モードの切り替えタイミングを決定できる。
例えば、現在からM月D日のh時m分までは第1の観測モードで動作し、M月D日のh時m分からM月D日のh時m分までは第2の観測モードで動作するといったスケジューリングが可能になる。この例では、M月D日のh時m分、M月D日のh時m分のそれぞれが、観測モードの切り替えタイミングである。このようにすれば、災害が発生しやすく観測の必要性が高い状況で、高頻度、高精度での計測を行うことで必要なセンシング情報を取得し、災害が発生しにくく観測の必要性が低い状況では、低頻度、低精度での計測を行うことで消費電力を低減するという効率的な動作が可能になる。
ただし、以上では災害発生推定用情報(災害発生確率)に基づき、計測が必要であるか否かという観点から観測モードを決定しており、実際に所望の観測モードでの動作を実行可能であるか否かについては考慮されていない。具体的には、設定された観測モードで動作するに当たって、バッテリー111の電力が充分であるか否かが不明である。
よって処理部140は、災害発生推定用情報と、電源供給部110の電力残量情報とに基づいて、観測モードの設定を行うとよい。
ここで電力残量情報とは、バッテリー111の電力残量(バッテリー電圧)を表す情報であり、電力残量とは現在値だけでなく将来的な予測値も含む。電力残量情報は、消費電力予測処理に基づいて求められてもよい。一例としては、処理部140は、バッテリー111のバッテリー電圧の変動をモニタリングしておき、当該モニタリング結果に基づいて、将来的なバッテリー電圧の変動を予測し、予測結果を電圧残量情報とする。この際、処理部140では、設定される観測モードに応じた消費電力予測を行うとよい。
或いは、消費電力予測処理に加えて発電量予測処理に基づいて、電力残量情報を求めてもよい。発電量予測処理は、例えば特許文献2にあるように、気象情報を用いて実行できる。この場合、予測された発電量と消費電力との差分が、電力残量情報の変動量を表すことになる。
そして処理部140では、災害発生推定用情報により設定された観測モードのスケジュールが実行可能であるか否かを、電力残量情報に基づいて検証する。設定された観測モードのスケジュールを実行しても、電力が不足しない(バッテリー電圧が所定値を下回らない)と判定された場合には、処理部140は、設定通りのスケジュールを実行する制御を行う。一方、設定された観測モードのスケジュールを実行した場合、バッテリー電圧が所定値を下回る場合には、観測モードの再スケジューリングを行う。このように、電力残量情報を併用することで、より適切な観測モードの設定が可能になる。
図9、図10に観測モードのスケジューリングの具体例を示す。図9、図10では、図12を用いて後述するように観測モードとしてモードA〜モードDの4つが設定可能である例を示している。モードAが最も計測の頻度、精度が低く、消費電力が小さいモードであり、モードDが最も計測の頻度、精度が高く、消費電力が大きいモードである。モードB、モードCは中間的なモードであり、消費電力は、モードA<モードB<モードC<モードDとなる。
図9は、災害発生推定用情報から設定された観測モードのスケジュールであり、現在時刻からM月D日のh時m分まではモードBで動作し、M月D日のh時m分からM月D日のh時m分まではモードCで動作し、M月D日のh時m分以降はモードDで動作する、というスケジュールが設定されている。
図10は、電力残量情報を考慮した結果、図9のスケジュールは実行不可であると判定され、再スケジューリングが行われた結果を表す。まず、現在時刻から次のモード切り替えタイミングまでの観測モードをモードBからモードAに変更している。上述したように、モードAではモードBに比べて消費電力が小さいため、モードを変更することでスケジュール途中で電力が不足する可能性を抑止できる。
また、図10では、モードAからモードCへの切り替えタイミングを、M月D日のh時m分からM月D日のh時m分に変更している。M月D日のh時m分を、M月D日のh時m分よりも後のタイミングとしておけば、図9のスケジュールに比べてモードCでの動作期間を短くし、モードCよりも低消費電力のモード(図9であればモードB、図10であればモードA)での動作期間を長くできるため、やはりスケジュール途中で電力が不足する可能性を抑止できる。なお、現在時刻からのモードをモードAに変更することで電力に余裕ができたのであれば、M月D日のh時m分をM月D日のh時m分よりも前のタイミングとすることは妨げられない。
図11は、本実施形態に係る処理で用いられる情報の関係を示した図である。図11に示したように、観測モードの設定用情報の演算には、災害発生推定用情報と、センシング情報の履歴情報と、電力残量情報が用いられる。災害発生推定用情報は、気象情報により求められる。また、電力残量情報は、バッテリー電圧のモニタリング結果や気象情報に基づく発電量予測により求められる。
ただし、図11の情報は全てが必須ではなく、一部の情報を省略可能である。例えば、センシング情報の履歴情報と電力残量情報は、いずれか一方を省略してもよい。言い換えれば、処理部140は、災害発生推定用情報と、センサー部120からの構造物のセンシング情報の履歴情報及び電源供給部110の電力残量情報の少なくとも一方とに基づいて、観測モードの設定を行ってもよい。また、発電量予測処理を行わない場合、電力残量情報の演算では気象情報は不要である。
3.4 各観測モードでの動作例
次に、各観測モードでの具体的な動作例を説明する。図12は、モードA〜モードDの4つの観測モードの設定例、及び各観測モードでの処理概要、消費電力、駆動センサ種類、センサーのサンプリング周期、通信部150での情報送信周期、処理部140での演算内容を説明する図である。
上述してきたように、基本的には、災害発生推定用情報に基づき判定される災害発生確率の高低により観測モードを設定する。図12に示したように、災害発生確率が最も低い場合はモードA又はモードB、災害発生確率が高い場合がモードC、災害発生確率が非常に高い場合がモードDである。
ただし設定した観測モードで実際に動作できなければ問題となるため、上述したように電力残量情報を加味して最終的な観測モードを決定する。例えば、災害発生確率が低い場合、電池残量に応じてモードを決定すればよく、非常に少なければモードA、ある程度はあるが充分とは言えない状態ではモードBとする。また、電力残量が充分であれば、災害発生確率の高低にかかわらず、モードCとしてもよい。
また、モードA及びモードBは消費電力を抑え、電力残量を確保するための観測モードと捉えることもできる。例えば、第1の期間で災害発生確率が高いと判定されたが、その後の第2の期間で災害発生確率がさらに高くなると判定された場合を考える。この場合、第1の期間もある程度計測の優先度は高いが、より優先して高頻度、高精度での計測を行うべきは第2の期間である。そのため、電力残量が充分でない場合には、第1の期間での計測の頻度、精度を犠牲にしたとしても、第2の期間での計測用の電力を確保しなくてはならない。よってそのような場合には第1の期間をモードA又はモードBに設定する。すなわち、将来的なスケジューリングの状況によっては、災害発生確率がある程度高い場合でも、モードA又はモードBに設定される可能性がある。
「処理概要」とは各モードの位置付けと、各モードで実行される処理内容の概要の説明である。図12に示したように、モードAは消費電力を減らすことを最優先としたモードであり、計測は最低限に抑えられる。モードBは通常モードのうちの、消費電力が低いモードであり、モードCは通常モードのうちの、消費電力が高いモードである。モードBでは、モードAよりは詳細な計測を行うが、消費電力を抑えることが重視される。モードCでは、電力残量に余裕があるため、必要充分な処理を実行できる。モードDは、災害発生予測のための計測を最優先するモードであり、観測システム100の機能を最大限利用する。以上の説明からもわかるように、消費電力はモードA<モードB<モードC<モードDである。
消費電力を制御する手法は種々考えられる。例えば、センサー能力の高低を切り替えることで、消費電力を制御してもよい。さらに具体的には、センサー部120は、複数のセンサーを含み、処理部140は、複数のセンサーのうち、動作させるセンサーの数を増やすことで、センサー能力を高くする。
このようにすれば、動作するセンサーの数(種類)を制御することで、各観測モードに応じたセンサー動作が実現できる。図12を用いて具体例を説明する。図1に示したように、センサー部120が傾斜センサー121、振動センサー123、水位センサー125、撮像センサー127を含む場合を考える。観測モードAでは、重要なセンサーのみに限定して動作させ、他のセンサーを動作させないことで消費電力を低減する。図12の例では、法面、自然斜面を観測対象とする例を想定しているため、モードAでは傾斜センサー121のみを動作させる。モードBでも同様である。また、モードCでは、傾斜センサー121に加えて、振動センサー123及び水位センサー125も動作させる。このようにすれば、消費電力が大きくなるものの、構造物の状態をより多くの情報から検出することが可能になる。モードDでは、モードCの3つのセンサーに加えて撮像センサー127も動作させる。
また、処理部140は、センサー部120に含まれるセンサーの動作レートを高くすることで、センサー能力を高くしてもよい。
このようにすれば、動作するセンサーの動作レート(サンプリングレート、サンプリング周期)を制御することで、各観測モードに応じたセンサー動作が実現できる。図12の例では、モードAでは傾斜センサー121を1時間に1回動作させ、モードBでは傾斜センサー121を1分に1回動作させる。モードAとモードBは、動作させるセンサーは傾斜センサー121で共通であるが、動作レートが異なる。これにより、消費電力はモードAの方が小さくできるし、センシング情報の取得頻度(単位時間当たりのデータ数)はモードBの方が大きくできる。つまり、状況に応じた適切な制御が可能になる。なお、モードCでは、傾斜センサー121と振動センサー123を100sps(sample per sec、1秒当たりのサンプリング回数)、水位センサー125を10spsで動作させている。つまりモードBとモードCを比較した場合、センサーの種類と動作レートの両方を変化させている。またモードDでは、モードCの動作に加え、撮像センサー127を1spsで動作させる。
また、図12には不図示であるが、処理部140では、センサー部120に含まれるセンサーのレンジや感度を高くすることで、センサー能力を高くしてもよい。例えば処理部140は、第2の観測モードでは、第1の観測モードに比べてセンサーにより検出可能な物理量の範囲(レンジ、ダイナミックレンジ)を広くする。或いは、処理部140は、第2の観測モードでは、第1の観測モードに比べて、所与の物理量範囲に対して割り当てる信号(例えばアナログ信号であれば電圧幅、デジタル信号であればビット数)、すなわち感度(分解能)を高くする。言い換えれば、処理部140は、センサー部120に含まれるセンサーからの1回の出力に含まれる情報量を多くすることで、センサー能力を高くしてもよい。
以上のように、図12の例では、動作させるセンサーの数と、センサーの動作レートの両方を用いて、センサー能力を変化させている。ただし、この両方は必須ではなく、いずれか一方の制御によりセンサー能力を変化させることは妨げられない。
また、観測システム100は図1に示したように、送信可能な通信部150を含み、処理部140は、第2の観測モードでは、第1の観測モードに比べて、通信部150によるセンシング情報の外部への送信レートを高くしてもよい。言い換えれば、センシング情報の外部への送信レートを制御することで、消費電力を制御してもよい。
本実施形態に係る観測システム100では、センサー部120からのセンシング情報や、センシング情報に基づく構造物の状態検出結果等を外部機器に送信することが想定される。外部機器とは、例えば図2における処理装置(親機)200である。観測システム100は自立的に動作し、ユーザーは処理装置200に送信されてくるセンシング情報から、構造物の状態を確認する。そのため、計測を高頻度、高精度で行う必要がある場合には、センシング情報等を高頻度で外部に通信する必要があり、逆に計測が低頻度、低精度でよいのであれば、センシング情報等の通信も低頻度でよい。
図12の例では、外部へのセンシング情報の通信は、モードAでは1日に1回、モードBでは1時間に1回、モードCでは1分に1回、モードDでは1秒に1回となっている。これにより、災害発生確率が高い場合には、外部機器に対して頻繁にセンシング情報が送信されるため、外部機器を操作するユーザーは構造物の状態を適切に確認できる。一方、災害発生確率が低い場合には、外部機器に対するセンシング情報の送信頻度が低く、観測システム100の消費電力低減が可能になる。
また、処理部140では、センシング情報を用いた演算処理の負荷を観測モードに応じて変更してもよい。図12の例では、モードAとモードBは傾斜センサー121による計測を行うが、モードAでは簡易的な傾斜角判定のみを行い、モードBでは傾斜角の将来的な推移予測や、傾斜角が異常範囲でないかの判定まで行う。すなわち、処理部140は、演算により求める情報や、演算に利用するパラメーターの数を変更することで、演算処理の負荷を変更してもよい。上記の例の場合、演算する情報が多いほど負荷が大きくなるため、演算処理の負荷はモードA<モードBとなり、消費電力ではモードAが有利であり、演算処理結果の精度ではモードBが有利である。このように、演算処理の内容(負荷)を制御することでも、観測モードに応じた適切な動作の実現が可能になる。
モードCでは、振動センサー123や水位センサー125も動作させるため、モードBの演算処理に加えて、振動の強度や周波数解析処理、水位の推移予測や水位が異常範囲でないかの判定を行う。さらにモードCでは、傾斜、振動、水位という複数種類の情報が取得されるため、それらを合わせて統合的な災害発生の予測を行ってもよい。なお、図12の例ではモードDでの演算処理はモードCと同様としているが、撮像センサー127からの情報に基づく処理(例えば画像処理による崩落判定等)を行ってもよい。すなわち、処理部140は、演算対象となるセンサー数を変更することで、演算処理の負荷を変更してもよい。
また、処理部140では、演算処理モード(実行する演算プログラム)を変更することで、演算処理の負荷を変更していると考えることも可能である。例えばモードAでは、処理部140は、第1の演算処理モードを実行するものであり、第1の演算処理モードは、簡易傾斜角判定プログラム(簡易傾斜角判定モジュール)を実行するモードである。同様に、モードBでは、処理部140は、第2の演算処理モードを実行するものであり、第2の演算処理モードは、簡易傾斜角判定プログラム、傾斜角推移予想プログラム、傾斜角判定プログラムを実行するモードである。モードC、DについてはモードBに加えて、振動や、水位、統合災害判定に関するプログラムを実行する演算処理モードが実行される。
以上のように、観測モードに応じた制御は、動作させるセンサー数、動作レート、外部への通信レート、処理部140での演算処理の負荷といった複数の観点から実行可能である。図12では、全てを組み合わせて用いる例を説明したが、これには限定されず、少なくとも1つを用いればよい。
4.変形例
以下、幾つかの変形例について説明する。
4.1 観測モードに応じたバッテリー切り替え
以上では、各観測モードでバッテリー111が共通であることを想定していた。しかし本実施形態は、計測の必要性が高い場面で、観測システム100が適切に動作するための制御を行うものである。ここでの制御は、言い換えれば第2の観測モード(図12で言えばモードD)において、観測システム100が、電力の制限無く、機能をフルに発揮するための制御である。つまり、第2の観測モードでの動作時に確実に電力残量に余裕があればよいという観点から考えれば、第1の観測モードでは使用されない第2の観測モード専用のバッテリーを設けてもよい。
具体的には、本実施形態に係る観測システム100は、複数のバッテリーを有する電源供給部110と、電源供給部110からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部120と、自然エネルギーにより、複数のバッテリーのうちの少なくとも一つのバッテリーの充電を行う充電部130と、少なくとも第1の観測モードと、複数のバッテリーのうちの第1の観測モードでは使用されていないバッテリーを使用する第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードでセンサー部120が検出するセンシング情報を処理する処理部140を含む。そして処理部140は、災害発生推定用情報を取得し、取得した災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、第1の観測モードに設定し、災害発生確率が第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、第2の観測モードに設定する制御を行う。
一例としては、バッテリー111は、第1の観測モード用の第1のバッテリーと、第2の観測モード用の第2のバッテリーを含み、観測システム100の各部は、第1の観測モードでは第1のバッテリーからの電力により動作し、第2の観測モードでは第2のバッテリーからの電力により動作する。このようにすれば、第2のバッテリーは、第1の観測モードでは使用されないため、第1の観測モードでの具体的な動作内容によらず、第2の観測モード用の電力を確保できる。つまり、第2の観測モード設定時に、充分な電力により、高精度、高頻度での計測を実行できる可能性が高くなる。
なお、バッテリー111は2つのバッテリーを含む形態に限定されず、3つ以上を含んでもよい。また、第1の観測モード用のバッテリーと第2の観測モード用のバッテリーは、完全一致するものでなければよく、一部のバッテリーが第1の観測モードと第2の観測モードの両方のモードで利用されてもよい。言い換えれば、第2の観測モード用のバッテリーは、第2の観測モード以外の観測モードにおいて使用されない少なくとも1つのバッテリーを含めばよい。
或いは、第1の観測モードでも使用されるが、第1の観測モードでは所定以上の使用が禁止されている(バッテリー電圧が所定値以下とならないように設定されている)バッテリーを、第2の観測モード用のバッテリーとしてもよい。この場合、第2の観測モード用のバッテリーは、他の観測モードでも使用されうるが、必ず第2の観測モードでの動作に必要な程度の電力は残ることが保証される。
4.2 外部機器による処理
また、以上では上記の各処理を観測システム100の処理部140で実行するものとしたが、これには限定されない。例えば、各処理を外部機器の処理部で行ってもよい。以下、外部機器が図2に示した処理装置(親機)200である例について説明する。
例えば、センシング情報に基づく構造物の状態検出処理(状態判定処理)の一部又は全部を処理装置200で行ってもよい。この場合、観測システム100は、センシング情報を取得し、当該センシング情報を通信部150により処理装置200へ送信する。処理装置200は、送信されたセンシング情報に基づいて、構造物の状態検出処理を実行する。具体的な演算内容としては、図12に示した各種演算が考えられる。
なお、処理装置200は、例えばPC(personal computer)やサーバーシステムにより実現でき、自立型の観測システム100に比べてプロセッサーの性能やメモリー容量等の制限が小さい。また、AC電源が供給されていればバッテリーの制限も小さい。そのため、処理装置200は、図12に示したように観測モードに応じて演算処理の負荷を変えることは妨げられないが、観測モードによらず高負荷の演算(例えば図12のモードC、モードD等の演算)を行ってもよい。ただし、センシング情報の種類(数)は観測システム100で駆動するセンサー種類(数)に依存するため、その点では観測モードによる制約を受けることがある。
また、処理装置200で行う処理はセンシング情報に基づく演算には限定されない。例えば、気象センサー129からのデータに基づく気象情報の演算、災害発生推定用情報の演算、バッテリーの残量の推移予測による電力残量情報の演算等を行ってもよい。或いは、処理装置200は、災害発生推定用情報に基づく観測モード切り替えの判定処理を行ってもよい。その際、必要な情報が観測システム100において取得される場合には、観測システム100の通信部150は、当該必要な情報を処理装置200に対して送信する。例えば通信部150は、気象センサー129のセンシング情報を処理装置200に送信してもよいし、バッテリー電圧のモニタリング結果を処理装置200に対して送信してもよい。
また、観測モードに応じて、各種処理を観測システム100において行うか、処理装置200で行うかを切り替えてもよい。例えば、モードAでは消費電力低減が重要であるため、観測モードの設定処理を観測システム100ではなく処理装置200で行ってもよい。このようにすれば、観測システム100では、気象センサー129の駆動、気象情報(災害発生推定用情報)の取得、電力残量情報の演算等を行う必要がなく、消費電力低減が可能である。この場合、処理装置200では、例えば気象庁からの気象情報を取得し、当該気象情報に基づいて観測モード設定を行い、設定結果を観測システム100に対して送信する。モードAに比べて電力に余裕があるモードB〜モードDでは、観測システム100は、観測モード設定処理を処理部140で行う。
4.3 観測モード切り替え判定タイミングの決定
また、図9、図10の例では災害発生推定用情報(及び電力残量情報等)に基づいて、観測モードの切り替えタイミングを決定する例を説明した。ただし、処理部140は、災害発生推定用情報に基づいて、観測モードの切り替え判定を実行するタイミングを決定してもよい。
例えば、災害発生推定用情報に基づいて、ある程度長い期間災害発生確率が低いという判定結果が得られたとする。その場合、観測システム100では、消費電力が小さくなるようにセンサー部120、処理部140、通信部150を動作させる。しかし、観測モードの切り替え判定はある程度の頻度で実行していることが想定される。上述したように、観測モードの切り替え判定自体も、気象センサー129の駆動や、災害発生推定用情報の演算等の各種処理が必要となり電力を消費する。つまり、より消費電力の低減を図るのであれば、必要性の低い観測モード切り替え判定は抑止すべきである。
よってこの例では、災害発生確率が低いと判定された期間では、観測モード切り替え判定を休止する、或いは判定の実行頻度を低くするとよい。言い換えれば、次の観測モードの切り替え判定を実行するタイミングを決定することで、その間の切り替え判定をスキップする。このようにすれば、必要性の低い判定処理を実行しないものとできるため、消費電力のさらなる低減(言い換えれば、第2の観測モード用の電力の蓄積)が可能になる。
なお、災害発生確率が高いと判定された場合に、観測モードの切り替え判定を実行するタイミングを決定することも可能であり、切り替え判定の実行タイミングの決定処理は種々の変形実施が可能である。
以上、本発明を適用した実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は、各実施形態やその変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記した各実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施形態や変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態や変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
NE…ネットワーク、10…筐体、20…センサー筐体、30…太陽光パネル、
40…支柱、50…台座、100…観測システム、110…電源供給部、
111…バッテリー、120…センサー部、121…傾斜センサー、
123…振動センサー、125…水位センサー、127…撮像センサー、
129…気象センサー、130…充電部、140…処理部、150…通信部、
200…処理装置

Claims (12)

  1. バッテリーを有する電源供給部と、
    前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、
    自然エネルギーにより、前記バッテリーの充電を行う充電部と、
    少なくとも第1の観測モードと、前記第1の観測モードに比べて前記センサー部のセンサー能力及び前記センサー部からのセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードで前記センサー部が検出するセンシング情報を処理する処理部と、
    を含み、
    前記処理部は、
    災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する制御を行うことを特徴とする観測システム。
  2. 請求項1において、
    前記センサー部は、複数のセンサーを含み、
    前記処理部は、
    前記複数のセンサーのうち、動作させるセンサーの数を増やすことで、前記センサー能力を高くすることを特徴とする観測システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記処理部は、
    前記センサー部に含まれるセンサーの動作レートを高くすることで、前記センサー能力を高くすることを特徴とする観測システム。
  4. 複数のバッテリーを有する電源供給部と、
    前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、
    自然エネルギーにより、前記複数のバッテリーのうちの少なくとも一つのバッテリーの充電を行う充電部と、
    少なくとも第1の観測モードと、前記複数のバッテリーのうちの前記第1の観測モードでは使用されていないバッテリーを使用する第2の観測モードを含む複数の観測モードのうちの、いずれかの観測モードで前記センサー部が検出するセンシング情報を処理する処理部と、
    を含み、
    前記処理部は、
    災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定する制御を行うことを特徴とする観測システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    受信可能な通信部を含み、
    前記処理部は、
    前記通信部で受信した前記災害発生推定用情報を取得することを特徴とする観測システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、
    前記センサー部は、気象センサーを含み、
    前記処理部は、
    前記気象センサーからのセンシング情報に基づく演算により、前記災害発生推定用情報を取得することを特徴とする観測システム。
  7. 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記災害発生推定用情報と、前記センサー部からの前記構造物の前記センシング情報の履歴情報及び前記電源供給部の電力残量情報の少なくとも一方とに基づいて、前記観測モードの設定を行うことを特徴とする観測システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記災害発生推定用情報に基づいて、前記観測モードの切り替えタイミング、及び前記観測モードの切り替え判定を実行するタイミングの少なくとも一方のタイミングを決定することを特徴とする観測システム。
  9. 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
    送信可能な通信部を含み、
    前記処理部は、
    前記第2の観測モードでは、前記第1の観測モードに比べて、前記通信部による前記センシング情報の外部への送信レートを高く設定することを特徴とする観測システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
    前記センサー部は、
    傾斜センサー、振動センサー、水位センサー及び撮像センサーのうちの少なくとも2つのセンサーを含むことを特徴とする観測システム。
  11. バッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記バッテリーの充電を行う充電部と、を有する観測システムの制御方法であって、
    観測モードとして、少なくとも第1の観測モードと前記第1の観測モードに比べて前記センサー部のセンサー能力及び前記センサー部からのセンシング情報を用いた演算処理の負荷の少なくとも一方が高い第2の観測モードを含み、
    災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定することを特徴とする観測システムの制御方法。
  12. 複数のバッテリーを有する電源供給部と、前記電源供給部からの電力に基づいて、構造物の状態を検出するセンサー部と、自然エネルギーにより、前記複数のバッテリーのうちの少なくとも一つのバッテリーの充電を行う充電部と、を有する観測システムの制御方法であって、
    観測モードとして、少なくとも第1の観測モードと、前記複数のバッテリーのうちの前記第1の観測モードでは使用されていないバッテリーを使用する第2の観測モードを含み、
    災害発生推定用情報を取得し、取得した前記災害発生推定用情報に基づいて、災害発生確率が第1の値より低いと判定された場合に、前記第1の観測モードに設定し、前記災害発生確率が前記第1の値以上の大きさである第2の値より高いと判定された場合に、前記第2の観測モードに設定することを特徴とする観測システムの制御方法。
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