JP2017182248A - 計測システム、制御装置、計測システムの制御方法及びプログラム - Google Patents

計測システム、制御装置、計測システムの制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】センサー駆動用の電力を適切に発電し、長期間の計測を可能にする計測システムを提供する。
【解決手段】計測システム100は、太陽光パネル110と、太陽光パネル110の位置を変更可能に支持する支持部120と、太陽光パネル110からの電力を蓄電するバッテリー140と、太陽光パネル110からの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサー150と、センサー150からのセンサー情報に基づいて処理を行う処理部130を含み、支持部120により支持される太陽光パネル110の位置は、第1の所定期間と第2の所定期間とにおいて異なる。
【選択図】図1

Description

本発明は、計測システム、制御装置、計測システムの制御方法及びプログラム等に関する。
従来、太陽光発電を利用するシステムが知られている。例えば、種々のセンサーを用いて構造物の状態検出(異常検知、モニタリング)を行う計測システム(監視システム、モニタリングシステム)が知られている。ここでの構造物は、建物、橋梁、法面といった人工構造物であってもよいし、自然斜面のような自然構造物であってもよい。構造物の状態検出を行うことで、当該構造物の崩壊、崩落の発生を抑止したり、崩壊等が起こった場合の被害拡大を抑止することが可能になる。
構造物の状態検出は、自立計測システムにより行うことが望ましい。なぜなら自立型の構成としない場合、電源供給のためにケーブルを設ける必要があり、設置の際の負担が増すし、ケーブルの断線等が生じると計測動作を継続できないためである。つまり計測システムは、太陽光に基づく電力を利用することによる利点が大きい。
特許文献1には、太陽光パネルを用いた発電手法が開示されている。特許文献1では、発電システムは回動駆動装置を備え、太陽発電パネルを太陽光に向けて追尾する。
特開2007−281058号公報
特許文献1等の従来手法では、周辺に障害物のない開けた空間に太陽光パネルが配置されることを想定している。そのため、特許文献1のように、太陽光パネルの姿勢(角度)を変更することで、効率的な発電が可能になると考えられる。
しかしセンサーによる計測を行う場合、計測用センサーが設置される位置は、計測対象である構造物となる。上述したような自立型の構成を実現するためには、太陽光パネルの設置位置は、計測用センサーの設置位置にある程度近くなくてはならないという制約を受ける。そのため、太陽光パネルが例えば森林中に設置されることもあり、太陽光パネルの周辺に、当該太陽光パネルへの太陽光の照射を妨げる障害物が存在する可能性を考慮しなくてはならない。また、自然環境下では、冬季の落葉のように障害物の状態が時間とともに変化することも考えられる。
従来手法では、このような太陽光パネル周辺の障害物の有無や、当該障害物の期間に応じた変化を考慮しておらず、センサーを用いた計測における太陽光発電を効率的に行うことが難しいという課題がある。
本発明の幾つかの態様によれば、センサー駆動用の電力を適切に発電し、長期間の計測を可能にする計測システム、制御装置、計測システムの制御方法及びプログラム等を提供できる。
本発明の一態様は、太陽光パネルと、前記太陽光パネルの位置を変更可能に支持する支持部と、前記太陽光パネルからの電力を蓄電するバッテリーと、前記太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するするセンサーと、前記センサーからのセンサー情報に基づいて処理を行う処理部と、を含み、前記支持部により支持される前記太陽光パネルの前記位置は、第1の所定期間と、前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間とにおいて異なる計測システムに関係する。
本発明の一態様では、太陽光パネルからの電力に基づいてセンサーを動作させる計測システムにおいて、太陽光パネルの位置が期間に応じて異なる。センサー計測に基づく構造物の状態検出を行うという条件下では、必ずしも太陽光パネルを開けた位置に設置できるとは限らないし、周辺環境の状態も期間に応じて変化する可能性がある。本発明の一態様によれば、期間に応じて太陽光パネルの位置が異なるため、周辺環境に応じた効率的な太陽光発電が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、前記第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定してもよい。
これにより、期間に応じた位置を設定することで、太陽光パネルの適切な位置制御が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記太陽光パネルの前記位置は、前記太陽光パネルの周辺の障害物情報に基づいて設定された位置であってもよい。
これにより、太陽光パネルの周辺の障害物の状態に応じて、太陽光パネルを適切な位置とすることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記障害物情報は、前記太陽光パネルの周辺の樹木の状態を表す情報であってもよい。
これにより、太陽光パネルの周辺の樹木の状態に応じて、太陽光パネルを適切な位置とすることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記障害物情報に基づいて設定された前記太陽光パネルの前記位置に関する情報、又は前記障害物情報に基づき求めた前記太陽光パネルの前記位置に関する情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、太陽光パネルの位置に関する種々の情報に基づいて太陽光パネルの位置を制御することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記太陽光パネルの前記位置を一意に決定可能な情報である位置情報を記憶する記憶部を含み、前記処理部は、前記記憶部からの前記位置情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、位置情報を計測システムで記憶しておくことが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記太陽光パネルの前記位置を一意に決定可能な情報である位置情報を外部機器から受信する通信部を含み、前記処理部は、前記通信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、位置情報を外部機器から受信することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記支持部は、前記太陽光パネルの鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更可能に支持してもよい。
これにより、太陽光パネルの鉛直方向での位置と水平方向での位置の少なくとも一方を、期間に応じて異ならせることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記支持部は、前記太陽光パネルが固定されるアームを含み、前記処理部は、前記アームを駆動させることで、前記太陽光パネルの鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更してもよい。
これにより、アームを用いて太陽光パネルの位置を制御することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記支持部は、前記鉛直方向に沿った方向を長手方向とするガイド軸を含み、前記アームは、前記ガイド軸の前記長手方向での移動、及び前記ガイド軸回りの回転の少なくとも一方が可能に構成されてもよい。
これにより、ガイド軸に対して可動するアームを用いて、太陽光パネルの位置を制御することが可能になる。
また、本発明の一態様では、太陽光とは異なる自然エネルギーに基づいて電力を供給する電力供給部を含み、前記処理部は、前記電力供給部からの電力に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、太陽光パネルの位置制御に、太陽光以外の自然エネルギーを利用することが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記太陽光パネルとして、複数の太陽光パネルを含み、前記処理部は、複数の前記太陽光パネルの各太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、複数の太陽光パネルを用いた効率的な発電が可能になる。
また、本発明の一態様では、前記第1の所定期間及び前記第2の所定期間は、一年のうちの特定の期間であってもよい。
これにより、1年を単位として、1年の中での所与の期間と他の期間とで、太陽光パネルの位置を異ならせることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記処理部は、前記太陽光パネルの周辺の気象情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御してもよい。
これにより、太陽光パネルの位置制御に気象情報を用いることが可能になる。
また、本発明の一態様では、前記支持部は、前記太陽光パネルの姿勢を変更可能に支持し、前記処理部は、前記太陽光パネルの前記位置及び前記姿勢を制御してもよい。
これにより、太陽光パネルの位置だけでなく姿勢も制御することが可能になる。
また、本発明の他の態様は、太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーからのセンサー情報を取得する情報取得部と、前記センサー情報に基づく処理、及び前記太陽光パネルの位置の制御を行う処理部と、を含み、前記処理部は、第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定する制御装置に関係する。
本発明の他の態様では、太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーからのセンサー情報の取得、及びセンサー情報に基づく処理を行う制御装置において、太陽光パネルの位置を期間に応じて変更する。センサー計測を行うという条件下では、必ずしも太陽光パネルを開けた位置に設置できるとは限らないし、周辺環境の状態も期間に応じて変化する可能性がある。本発明の他の態様によれば、期間に応じて太陽光パネルの位置を変更できるため、周辺環境に応じた効率的な太陽光発電を行わせ、センサー情報を適切に取得することが可能になる。
また、本発明の他の態様は、位置を変更可能な太陽光パネルと、前記太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーとを有する計測システムの制御方法であって、第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定する計測システムの制御方法に関係する。
また、本発明の他の態様は、太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーのセンサー情報を取得する情報取得処理と、前記センサー情報に基づく処理と、前記太陽光パネルの位置制御と、をコンピューターに行わせ、前記位置制御として、第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定する制御を行うプログラムに関係する。
計測システムの構成例。 計測システムの外観例。 ガイド軸の具体的な構成例。 計測システムの外観例。 計測システムの設置環境の例。 位置情報を求める処理の説明図。 位置情報を求める処理の説明図。 太陽光パネルの位置制御を説明するフローチャート。 計測システムと外部機器との接続例。 制御装置の構成例。 制御装置を含むシステムの構成例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
まず本実施形態の手法について説明する。上述したように、センサーを利用して構造物の状態検出を行う計測システムでは、自立型の装置を用いることが望ましい。自立型であればケーブルを設置する工事等が不要であるし、ケーブルの異常を考慮する必要もない。構造物に異常が生じる状況では、ケーブルにも断線等の異常が生じる可能性があり、計測が必要な状況において電力が供給されなかったり、計測した情報を外部に出力できないおそれがあるが、自立型であればこのような可能性を考慮しなくてよい。
また、電源供給用のケーブルを設けない場合、計測用の装置にはバッテリーを内蔵する必要がある。当該バッテリーとして、ユーザーによる頻繁な交換や充電を必要とするバッテリーを用いた場合、ユーザーのメンテナンス負担が大きく好ましくない。よって、ケーブルによる電源供給及びユーザーによる充電が不要な装置を用いるとよく、自然エネルギーの利用が考えられる。構造物の状態検出では、いつ発生するかわからない構造物の異常を検出できなくてはならないため、常時モニタリングが重要であり、その観点からも自然エネルギーによる充電を用いる利点は大きい。
太陽光パネルを用いた太陽光発電では、適切な発電を行うためには、太陽光パネルに対して充分な量の太陽光が照射される必要がある。そのため、特許文献1では、太陽の軌道に応じて、太陽光パネルの姿勢(角度)を制御する手法が開示されている。
しかし特許文献1では、太陽光パネルの姿勢さえ変更すれば必ず太陽光パネルが太陽光の照射を受けられることを前提にしている。これは言い換えれば、太陽光パネルの周辺に、太陽光パネルへの太陽光を遮るような障害物が存在しないことを前提としている。
太陽光パネルの設置位置の自由度が大きければ、障害物が非常に少ない位置を太陽光パネルの設置位置として選定すればよい。しかし、センサーを利用した計測システムでは、太陽光パネルの設置位置の自由度が大きくない。なぜなら、センサーによる計測(監視)対象が決まっており、センサーは対象を適切に計測可能な位置に設置されなくてはならない。例えば人工斜面や法面の崩落検知を行う場合、振動センサー等のセンサーは斜面に埋設される。太陽光パネルの設置位置は、センサーの設置位置と厳密に一致させる必要はないが、上述したように過剰に長いケーブルを利用することは不適切であるため、太陽光パネルは、ある程度センサーに近い位置に設置されることになる。
そのため、例えば図5を用いて後述するように、太陽光パネルの周辺に多数の障害物が存在するという状況が発生しうる。この場合、太陽と太陽光パネルとの間に障害物があれば、当該障害物により太陽光が遮蔽されてしまうため、いくら太陽光パネルの姿勢を変更しようとも効率的な発電は難しい。つまり特許文献1のような手法では効率的な発電はできない。
特に、図5のように障害物が樹木(特に落葉樹)である場合、夏季には葉が生い茂るため、障害物が比較的多い状態となるが、冬季には落葉するため、障害物が比較的少ない状態となる。つまり、期間に応じた障害物の状態変化に合わせて発電制御を変更することが望ましいところ、特許文献1等にはそのような手法は開示されていない。
本実施形態に係る計測システム100は、図1に示したように、太陽光パネル110と、太陽光パネル110の位置を変更可能に支持する支持部120と、太陽光パネル110からの電力を蓄電するバッテリー140と、太陽光パネル110からの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサー150と、センサー150からのセンサー情報に基づいて処理を行う処理部130を含む。そして支持部120により支持される太陽光パネル110の位置は、第1の所定期間と、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間とにおいて異なる。
ここでの太陽光パネル110からの電力とは、太陽光パネル110から直接的に供給される電力であってもよいし、バッテリー140に蓄電され、バッテリー140から供給される電力であってもよい。
本実施形態の手法では、太陽光パネル110の位置を変更可能となる。ここでの位置では鉛直方向(重力方向)での位置であってもよいし、水平方向の位置であってもよいし、その両方であってもよい。そのため、太陽光パネル110を所与の位置とした場合に、太陽光が障害物に遮蔽されてしまったとしても、太陽光パネル110を異なる位置に移動させることで、障害物を避けて適切な発電が可能になる。また本実施形態の手法では、期間に応じて太陽光パネル110の位置を変更可能となる。そのため、障害物の状態が期間(狭義には季節)に応じて変化したとしても、太陽光パネル110を、当該変化に応じた適切な位置とすることが可能になる。
以下、本実施形態の計測システム100の構成例を説明し、その後、太陽光パネル110の位置を制御する手法の具体例を説明する。最後に、幾つかの変形例を説明する。
2.システム構成例
本実施形態に係る計測システム100の構成例は図1に示したとおりであり、計測システム100は、太陽光パネル110と、支持部120と、処理部130と、バッテリー140と、センサー150と、記憶部160と、通信部170を含む。ただし、計測システム100は、図1の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
太陽光パネル110は、太陽光の照射に基づいて電力を生成するパネルであり、複数の太陽電池素子(セル)の配列により構成される。本実施形態に係る太陽光パネル110は、公知である種々の構造のパネルを広く適用可能であるため、詳細な説明は省略する。なお図1には不図示であるが、計測システム100は、太陽光パネル110からの電力をバッテリー140に対して供給する各種回路を含んでもよい。
支持部120は、太陽光パネル110の位置を変更可能に(変更自在に)支持する。支持部120は、駆動部121を含み、処理部130からの制御信号に基づいて駆動部121が駆動されることで、支持部120は太陽光パネル110の位置を変更する。駆動部121は、ステッピングモーターやVCM(Voice Coil Motor)等、種々の構成のアクチュエーターにより実現できる。支持部120の具体例については、図2〜図4を用いて後述する。
処理部130は、センサー150からのセンサー情報や、通信部170が受信した情報に基づいて、種々の処理を行う。この処理部130の機能は、CPU(Central Processing Unit)等の各種プロセッサや、ASIC(Application Specific Integrated Circuit、ゲートアレイ等)などのハードウェア、プログラムなどにより実現できる。
また処理部130は、位置情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御する。ここでの位置情報とは、太陽光パネル110の位置を一意に決定可能な情報である。例えば、XYZの3軸によって規定される空間を利用する場合であれば、各軸での座標値の組み合わせである(x,y,z)を位置情報としてもよい。或いは、各軸回りでの回転角を(u,v,w)とした場合に、位置及び姿勢の両方を表す(x,y,z,u,v,w)を位置情報として利用してもよい。或いは、計測システム100において太陽光パネル110の位置を(x,y,z)とするための具体的な制御情報を位置情報としてもよい。例えば図4を用いて後述する例であれば、4つの関節の関節角の組(θ1,θ2,θ3,θ4)を位置情報としてもよい。位置情報は、処理部130において生成してもよいし、他の機器から取得してもよい。
バッテリー140は、太陽光パネル110において発電された電力の蓄電を行う。本実施形態に係るバッテリー140は、リチウムイオン電池、鉛蓄電池等、広く知られた種々の二次電池により実現可能である。なお、図1では図示されないが、計測システム100の太陽光パネル110以外の部分にはバッテリー140から電力が供給されている。また、処理部130については、太陽光パネル110から電力が供給され、バッテリー140からの電力供給がされないものとしてもよいし、バッテリー140から電力が供給されてもよく,種々の変形実施が可能である。
センサー150は、少なくとも構造物の状態検出用のセンサーを含む。状態検出用のセンサーとしては、傾斜センサー、振動センサー等が考えられる。
傾斜センサーは、センサーが設置される構造物の傾斜を検出する。振動センサーは、構造物の振動を検出する。傾斜センサー及び振動センサーは、例えば加速度センサーにより実現できる。加速度センサーでは重力加速度が検出されるため、加速度信号から重力加速度の変化を検出することで傾斜が検出される。また、振動は加速度の変動として現れるため、加速度の大きさから振動強度が検出されるし、加速度の周波数特性(例えばFFT(Fast Fourier Transform)の結果)から振動周波数が検出される。傾斜や振動の検出手法は広く知られているため、これ以上の詳細な説明は省略する。
なお、計測システム100は、水位センサーや撮像センサー(カメラ)、気象センサー(気象計)等、種々のセンサーを追加可能である。
記憶部160は、処理部130等のワーク領域となるもので、その機能はRAM(Random Access Memory)等のメモリーやHDD(Hard Disk Drive)などにより実現できる。記憶部160は、太陽光パネル110の位置を決定するための位置情報を記憶する。
通信部170は、ネットワークを介して他の機器との情報の通信を行う。ここでのネットワークはWAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)などにより実現することができ、有線・無線を問わない。また近距離無線通信によりネットワークを実現してもよい。
図2は、本実施形態に係る計測システム100(計測装置、センサー端末)の外観図の例である。計測システム100は、筐体10と、センサー筐体20と、太陽光パネル110と、支持部120とを含む。
筐体10は、処理部130が設けられる基板やバッテリー140が収容される筐体である。センサー筐体20は、筐体10とケーブル30により接続され、センサー150を収容する筐体である。なお、図2ではセンサー筐体20が1つである例を示しているが、複数のセンサー筐体20が設けられてもよい。例えば、計測システム100がセンサー150として、傾斜センサー、振動センサー、水位センサー及び撮像センサーを含む場合を考える。傾斜センサーや振動センサーは、構造物の表面に設けられ、水位センサーは、計測対象の液体に少なくとも一部が浸る位置に設けられ、撮像センサーは、構造物の所望の領域を撮像可能な位置、角度に設けられる。つまり、センサーの種類に応じて望ましい設置位置が異なるため、センサー筐体20の数、形状、設置位置、設置手法については種々の変形実施が可能である。或いは、筐体10にセンサー150の一部を収容してもよい。
また、支持部120は、図2に示したように、太陽光パネル110が固定されるアーム122を含んでもよい。この場合、処理部130は、アーム122を駆動させることで、太陽光パネル110の鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更する。図2の例では、支持部120は、鉛直方向に沿った方向を長手方向とするガイド軸123を含み、アーム122は、ガイド軸123の長手方向での移動(A1)及びガイド軸123回りの回転(A3)の少なくとも一方が可能に構成される。このようにすれば、アーム122を用いて太陽光パネル110の位置を制御することが可能になる。
なお、図2(及び後述する図3、図7)では、鉛直方向に沿った軸をZ軸とし、Z軸に直交する軸をX軸、Y軸としている。狭義には、Z軸負方向が重力方向となり、XY平面が重力方向に直交する平面、すなわち水平面となる。図2に示した装置が傾き無く設置された場合、ガイド軸123の長手方向はZ軸方向となり、ガイド軸123回りでの回転とはXY平面内での回転となる。
図3は、アーム122のガイド軸123の長手方向での移動及びガイド軸123回りの回転を実現する具体的な構成の例であり、ガイド軸123の断面を表す図である。まず、アーム122のガイド軸123の長手方向の移動は、ボールねじ等の回転−直線変換機構により実現できる。例えば支持部120のガイド軸123は、リニアガイド(ガイドレール)1231と、ねじ軸1232と、ナット1233を含む。ナット1233は、リニアガイド1231により、当該リニアガイド1231に対する相対的な回転が規制されるとともに、リニアガイド1231に沿ってZ軸方向に摺動可能に構成される。リニアガイド1231は、例えば図2におけるガイド軸123の表面部材に対応する。また、図3では省略しているが、ねじ軸1232とナット1233との間にボールが設けられてもよい。
ガイド軸123は、ねじ軸1232と噛み合う歯車(ギア)1234と、歯車1234を回転させる駆動部121である第1の駆動部1211を含む。第1の駆動部1211が歯車1234を回転させることで、ねじ軸1232が回転する。ねじ軸1232の回転に伴い、ナット1233はリニアガイド1231にガイドされ、Z軸に沿った方向(ガイド軸123の長手方向)に摺動する。アーム122をナット1233と連結することで、アーム122を図2のA1に示したように、ガイド軸123の長手方向に沿った方向で移動させることができる。具体的には処理部130は、第1の駆動部1211を駆動することで、アーム122をガイド軸123の長手方向に沿った方向で移動させる制御を行う。
また、ガイド軸123は、リニアガイド1231と噛み合う歯車(ギア)1235と、歯車1235を回転させる駆動部121である第2の駆動部1212を含む。第2の駆動部1212が歯車1235を回転させることで、リニアガイド1231が図2のA2に示した方向に回転する。リニアガイド1231自体がZ軸(ガイド軸123の長手方向)回りに回転することで、リニアガイド1231に対する相対的な回転が規制されているナット1233もZ軸回りに回転する。これにより、ナット1233に連結されるアーム122を、図2のA3に示したように、Z軸回りに回転させることができる。具体的には処理部130は、第2の駆動部1212を駆動することで、アーム122をガイド軸123の長手方向回りに回転させる制御を行う。
このように、支持部120は、太陽光パネル110の鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更可能に支持する。図2、図3の例では、A1、A3の移動により鉛直方向での位置と水平方向での位置の両方が変更可能であるが、一方を省略することも可能である。
図2、図3の構成の場合、太陽光パネル110が設けられるアーム122の先端位置は、高さがナット1233のZ軸方向での可動範囲により決定され、半径がアーム122の長さ(狭義にはガイド軸123との接続部分から太陽光パネル110の固定位置までの長さ)により決定される円柱の側面上を移動可能となる。よって処理部130では、この円柱側面上の領域のうち、いずれかの位置を太陽光パネル110の位置とする制御を行うことになる。
なお、図2のA4に示したように、支持部120は、太陽光パネル110の姿勢を変更可能に支持してもよい。例えば、アーム122の先端に吸着ハンド等のエンドエフェクターを設け、当該エンドエフェクターによりA4に示した太陽光パネル110の姿勢の変更を行ってもよい。或いは、ハンドではなく太陽光パネル110の脱落を抑止するようなフレームを、アーム122に設けてもよい。いずれにせよ、アーム122に対する姿勢を変更可能な部材を設け、当該部材に太陽光パネル110を固定することで、太陽光パネル110の姿勢を変更可能となる。
この場合、処理部130は、太陽光パネル110の位置及び姿勢を制御することになる。このようにすれば、太陽光パネル110の位置に加えて姿勢も制御できるため、より効率的な発電が可能になる。
また、計測システム100の構成、特に支持部120の構成は図2、図3には限定されず、種々の変形実施が可能である。例えば、計測システム100の支持部120及び太陽光パネル110は、図4に示した構成であってもよい。図4の例では、支持部120はアーム122を含み、アーム122は、関節J1〜J4と、関節を接続するフレームと、を含む。図4の例では、関節J1〜J4は、それぞれB1〜B4の方向に回転可能である。各関節の回転角度をθ1〜θ4とすれば、アーム122の先端位置、すなわち太陽光パネル110の位置は、θ1〜θ4及びフレーム長に基づいてフォワードキネマティクスにより算出できる。逆に、所望の太陽光パネル110の位置が求められれば、当該位置を実現する関節角θ1〜θ4はインバースキネマティクスにより求めることが可能である。
図4の例では、より自由度の高いアーム122を用いるため、図2の例に比べて太陽光パネル110の位置を柔軟に設定可能である。そのため、例えば障害物が多く、太陽光を適切に受光できる領域が狭い場合であっても、太陽光パネル110を適切な位置とすることが可能になる。また、図4の例においてもアーム122の先端に関節を設けることで、太陽光パネル110の姿勢を変更可能である。
なお、アーム122の自由度を高くするほど太陽光パネル110の位置の自由度も高くなるが、アーム122の制御に要する電力も大きくなってしまう。例えば、関節の数が多くなることで、シンプルな構成に比べてアーム122の駆動(駆動部121の駆動)にも多くの電力が必要になる。また、所望の位置を実現するための駆動部121の駆動量の演算処理の負荷も高くなるため、処理部130での消費電力が大きくなる可能性もある。
本実施形態では、太陽光パネル110からの電力に基づいて、アーム122の駆動を行うことが想定される。そのため、アーム122の柔軟な駆動よりも、アーム122の駆動による消費電力の低減の方が重要となる場合もある。よって、支持部120の具体的な構造については、制御に要する電力と、太陽光パネル110の位置を調整することによる発電効率の上昇度合いとを勘案して決定するとよい。
例えば、本実施形態の支持部120は、太陽光パネル110の1軸のみの移動を行う機構を有してもよい。例えば、支持部120が直線上のレールとベルトとを有し、駆動部121がベルトを駆動することで、太陽光パネル110が固定される台を、レールに沿って直線的に移動させる構成が考えられる。このようなシンプルな構成であれば、太陽光パネル110の最適位置の演算処理の負荷が低く、駆動部121における制御も容易である。さらに、レール及びベルトの長さを長くすることで、容易に太陽光パネル110の可動範囲を拡大することもできる。さらに、変形例として後述するように、計測システム100が複数の太陽光パネル110を有する場合、各太陽光パネル110用のレールを並べて(狭義には平行に)配置することで、広い面積の領域をカバーすることも可能になる。
また、後述する変形実施のように、太陽光パネル110の位置制御は、太陽光パネル110とは異なる電源供給部からの電力を用いてもよい。その場合、支持部120の駆動に電力を用いることがデメリットとなりにくいため、より複雑な構成の支持部120を利用することが可能である。
3.位置制御の具体例
次に、太陽光パネル110の位置を制御する手法の具体例について説明する。図5は、本実施形態に係る計測システム100の計測状態での周辺環境例である。図5の例では、計測システム100の周辺には樹木OB1〜OB6が存在し、これらは太陽光を遮る障害物となる。樹木には、落葉樹と常緑樹があることが知られている。落葉樹は、冬季には落葉するため太陽光を遮る度合いが小さいが、夏季を中心とした期間では葉が生い茂るため、太陽光を遮る度合いが大きい。つまり、計測システム100の周辺に落葉樹がある場合、障害物の状態が季節に応じて変化することになる。
本実施形態では、太陽光パネル110の位置は、太陽光パネル110の周辺の障害物情報に基づいて設定された位置となる。このようにすれば、太陽光パネル110を、障害物による影響が少ない位置、具体的には太陽光パネル110へ入射する太陽光が、障害物によって遮られない位置とでき、効率的な太陽光発電が可能になる。
より具体的には、図5に示したように障害物とは樹木であってもよい。すなわち、障害物情報は、太陽光パネル110の周辺の樹木の状態を表す情報であってもよい。このようにすれば、樹木による影響を抑止し、適切な太陽光発電を行うことが可能になる。
上述したように、処理部130は、第1の所定期間と第2の所定期間とで太陽光パネル110の位置を異なる位置に設定する制御を行う。そして、本実施形態における第1の所定期間及び第2の所定期間は、狭義には一年のうちの特定の期間であってもよい。さらに具体的には、第1の所定期間は夏季(夏期)であり、第2の所定期間は冬季(冬期)であってもよい。
このようにすれば、季節に応じた障害物の状態変化に応じて、太陽光パネル110の位置を適切に変更することが可能になる。上述した例であれば、落葉樹の葉の生育状態に応じて、太陽光パネル110の位置を制御することが可能になる。
なお、第1の所定期間と第2の所定期間とで太陽光パネル110の位置を異なる位置とする制御において、処理部130は、第1の所定期間では、太陽光パネル110の位置を第1の位置にし、第2の所定期間では、太陽光パネル110の位置を、第1の位置とは異なる第2の位置に設定する。すなわち、第1の所定期間用の位置と、第2の所定期間用の位置とを用いることで、期間に応じた太陽光パネル110の位置を実現する。このようにすれば、各期間において、当該期間に応じた位置を用いることで、太陽光パネル110の位置制御を実現することが可能になる。
ただし、第1の所定期間の間で、太陽光パネル110が1つの位置に常に固定されている必要はない。言い換えれば、第1の所定期間の中でも、処理部130は、太陽光パネル110の位置を変更してもよい。一例としては、1週間を単位として1つの位置が設定され、1週間に1回、太陽光パネル110の位置が変更されてもよい。同様に、第2の所定期間の中で太陽光パネル110の位置が変更されてもよい。
この場合、第1の位置とは、1つの位置を表すものではなく、第1の所定期間において採用されうる複数の位置の集合(領域)であり、第2の位置とは、第2の所定期間において採用されうる複数の位置の集合(領域)である。この際、第1の位置と第2の位置は、完全に一致しないものであればよく、一部の領域が重複してもよい。もちろん、第1の位置と第2の位置が重複する領域を有さなくてもよい。
次に、障害物情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を決定する具体的な手法について説明する。障害物情報は、例えば計測システム100の周辺を広角カメラ(全周囲カメラ、魚眼レンズを有するカメラ)により撮像した画像情報であってもよい。或いは、一般的なレンズを有するカメラにより取得された画像を複数組み合わせた画像情報や、パノラマ撮影により取得された画像情報を障害物情報としてもよい。
計測システム100がセンサー150として撮像センサーを含み、当該撮像センサーに基づいて障害物情報を取得してもよい。或いは、障害物情報は外部機器から取得してもよい。例えば、計測システム100の設置時等にユーザーがカメラを用いて撮像を行い、撮像結果である画像情報を障害物情報としてもよい。
また、障害物情報は、画像情報そのものではなく、画像情報に対する画像処理結果を表す情報とすることが望ましい。より具体的には、障害物を検出する処理を行い、障害物が撮像された領域と、それ以外の領域を識別可能な情報を障害物情報としておくとよい。障害物の検出は、樹木の色(緑、茶)と空の色(青)とを用いた色判定処理を行ってもよいし、エッジ検出処理を行ってもよく、広く知られた種々の画像処理を適用可能である。
本実施形態では、処理部130は、障害物情報に基づき求めた太陽光パネル110の位置に関する情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御する。ここでの太陽光パネル110の位置に関する情報とは、太陽光パネル110の位置を一意に特定可能な情報である位置情報であってもよいし、太陽光パネル110の位置を表す他の情報であってもよい。すなわち本実施形態では、障害物情報に基づいて、処理部130において位置情報を求めてもよい。このようにすれば、計測システム100で位置情報を求めることができるため、太陽光パネル110の位置制御を、計測システム100の内部で完結する制御とすることが可能になる。
この場合、計測システム100は図1に示したように、太陽光パネル110の位置を設定するための(太陽光パネル110の位置を一意に決定可能な情報である)位置情報を記憶する記憶部160を含み、処理部130は、記憶部160からの位置情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御することになる。これにより、計測システム100の記憶部160において、位置情報を記憶(保持)することが可能になる。
図6、図7は障害物情報に基づいて位置情報を求める手法を説明する図である。計測システム100に対する太陽の相対的な位置は、図6のように計測システム100の位置を原点Oとする天球により表現することができ、太陽は、天球の表面上の位置を移動する。なお、太陽の軌道は方位を用いて表現される。例えば、太陽の軌道は、北、東、下を各軸の正方向とするNED座標系により表現される。そのため、計測システム100で用いられる座標系(XYZ軸)と、NED座標系との間の座標変換処理を行うとよい。座標変換については公知であるため詳細な説明は省略する。また以下では太陽の軌道がXYZの3軸を用いた座標系に変換されているものとして説明を行う。
太陽の軌道を天球上に表現できるため、計測システム100の周辺の各障害物を天球上に配置することができれば、処理部130では、各障害物が太陽光の入射を妨げるか否か、妨げるのであればどの期間で妨げるのか、等の情報を求めることが可能になる。よって処理部130は、取得した障害物情報に基づいて、周辺の障害物を天球上に配置する処理を行う。これは具体的には、画像上での位置と、天球上での位置とを対応付ける処理を行えばよい。例えば画像上に基準点を設定し、当該基準点から右方向にsピクセル、下方向にtピクセルの位置を(s,t)と表現する。s、tの範囲は画像の解像度や基準点の位置に応じて変化する。また、天球上の位置は、図7に示すようにx軸に対する角度θ及びz軸に対する角度φを用いて(θ,φ)と表現できる。画像における歪みの程度はレンズの設計から既知であるため、下式(1)、(2)を満たす関数g、gは事前に求めておくことが可能である。
θ=g(s,t) …(1)
φ=g(s,t) …(2)
処理部130は、障害物情報と上式(1)、(2)に基づいて、天球上に障害物を射影し、天球のうち、障害物により覆われる領域である障害物領域を判定する。図6の例では、障害物情報に基づいて、障害物が天球上に射影され、OB’1〜OB’4が障害物領域として設定される。そして、太陽の軌道のうち、障害物領域と重複しない領域である照射可能領域を求める。照射可能領域では、太陽光が障害物に遮られることなく、計測システム100に到達可能となる。計測システム100では、太陽が照射可能領域に対応する位置となる時間帯において、太陽光パネル110を用いて発電を行えばよい。つまり、処理部130は、太陽光パネル110を、照射可能領域へと向けるような位置に移動させる制御を行う。
具体例を図7に示す。図7において、点Pは照射可能領域に含まれる代表点である。点Pは、例えば照射可能領域の重心位置を用いればよい。或いは、太陽が高い位置にあるときに効率的に発電を行うという観点からすれば、点Pは照射可能領域のうち、仰角(図7における90°−φ)が最大となる点でもよい。その他、照射可能領域から点Pを求める手法は種々の変形実施が可能である。
図7の例では、処理部130は、太陽光パネル110を点Pの方向へ向ける制御を行えばよい。天球上の点であるPは、X軸からの角度θ及びZ軸からの角度φにより、その位置を特定可能である。そのため、(θ,φ)を用いることで、原点Oと点Pを結ぶ線分OPを一意に特定できる。処理部130では、例えば線分OPと、太陽光パネル110の可動領域との交点を、太陽光パネル110の位置として決定すればよい。
図2、図3を用いて上述した例では、太陽光パネル110は、円柱の側面上を移動可能に構成される。そのため、円柱側面と線分OPとの交点を、目標の太陽光パネル110の位置として設定し、当該位置を表す情報を位置情報とすればよい。
処理部130では、位置情報が求められたら、当該位置情報により表される太陽光パネル110の位置を実現するための具体的な制御量(駆動部121の駆動量)を求める。図3の例であれば、処理部130は、第1の駆動部1211の駆動量及び第2の駆動部1212の駆動量をそれぞれ求める。そして、求められた制御量に従って駆動部121を制御することで、太陽光パネル110を所望の位置とする制御を実現できる。
上述してきたように、季節に応じて障害物の状態は変化する。よって本実施形態では、季節ごとに障害物情報を取得してもよい。そして、各季節の障害物情報と、当該季節に応じた太陽の軌道を用いて上述した処理を行い、各季節での太陽光パネル110の位置を決定する。また1週間に1回、太陽光パネル110の位置を変更する場合、例えば1週間を単位として障害物情報の取得及び位置情報の算出を行ってもよい。ただし、障害物の状態は1週間で大きく変化することは考えにくい。よって例えば、1年をN個の期間(例えば四季を考慮する場合N=4)に分割し、障害物情報は各期間に応じたN個だけ取得してもよい。そして処理部130は、所与の週での太陽光パネル110の位置を、N個の障害物情報のうちの対象となる週に対応する障害物情報と、対象となる週での太陽の軌道とに基づいて求める。
また、上述したように、処理部130は、太陽光パネル110の位置の制御とともに姿勢の制御を行ってもよい。この場合の姿勢の具体例は種々考えられる。例えば処理部130は、図7の線分OPの方向と、太陽光パネル110の法線方向が一致する(より広義には2つの方向の角度差が所与の閾値δ以下となる)姿勢となるように、支持部120を制御する。なお姿勢の制御は、例えば位置の制御と同様の頻度で行えばよいが、位置の制御頻度と姿勢の制御頻度を異ならせる変形実施も可能である。
図8は、本実施形態に係る太陽光パネル110の位置制御を説明するフローチャートである。この処理が開始されると、まず処理部130は、障害物情報の取得処理を行う(ステップS101)。これは上述したように、計測システム100がカメラを有してもよいし、他の機器で取得された画像情報を取得してもよい。また、処理部130は、太陽光の照射情報を取得する(ステップS102)。照射情報とは具体的には対象とする期間での太陽の軌道を表す情報である。そして処理部130は、障害物情報と照射情報に基づいて、太陽光が障害物に遮られない領域(照射可能領域)を求める(ステップS103)。S103の処理は、上述したように天球上への全周囲カメラ画像の射影により行えばよい。
S103での結果に基づいて、処理部130は、照射可能領域に対応する太陽光パネル110の位置を求める(ステップS104)。これは図7を用いて上述した処理により実現できる。さらに処理部130は、S104で求められた太陽光パネル110の位置を実現するための制御量を求め(ステップS105)、求めた制御量に従って駆動部121(アクチュエーター)を駆動して、太陽光パネル110を所望の位置に移動させる(ステップS106)。
なお、図8では、S101〜S105までの処理と、S106の処理を連続で行うフローチャートを示したが、これには限定されない。例えばS101〜S105の処理は、太陽光パネル110を実際に移動させる処理よりも前に、あらかじめ行っておいてもよい。例えば、計測システム100が設置される緯度経度が決定されれば、太陽光の照射情報は既知となる。よって、障害物情報さえ取得されれば、各期間における太陽光パネルの位置は演算可能となり、演算タイミングは太陽光パネル110の移動タイミングに合わせる必要はない。
4.変形例
以下、幾つかの変形例を説明する。以下で説明する変形例は、いずれか1つの手法を用いるものには限定されず、複数の手法を組み合わせてもよい。
4.1 他の自然エネルギーの利用
本実施形態に係る計測システム100は、太陽光とは異なる自然エネルギーに基づいて電力を供給する電力供給部を含んでもよい。そして処理部130は、電力供給部からの電力に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御する。
ここでの、太陽光とは異なる自然エネルギーとは、例えば風力や水力であり、電力供給部とは、風力発電ユニットや水力発電ユニットである。風力発電ユニットは、複数のブレードを有するプロペラと、当該プロペラの回転により動作する発電機等から構成される。水力発電ユニットは、発電用水車と、当該水車の回転により動作する発電機等から構成される。また、用いる自然エネルギーや、自然エネルギーから発電を行う電力供給部の具体的な構成については種々の変形実施が可能である。
また、電力供給部からの電力とは、電力供給部から直接的に供給される電力であってもよいし、バッテリーに蓄電された電力であってもよい。ここでのバッテリーは、図1を用いて上述したバッテリー140と同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。
このようにすれば、モニタリング用のセンサーであるセンサー150の駆動に用いる電力と、太陽光パネル110の駆動に用いる電力とを分けることが可能になる。つまり、太陽光パネル110の駆動に利用可能な電力に余裕ができるため、例えば太陽光パネル110の駆動頻度を高くすることや、支持部120の構造を複雑にして太陽光パネル110の柔軟な位置変更を実現することが可能になる。
また、太陽光と他の自然エネルギーは補完的な関係となることが期待される。例えば、荒天時には太陽光強度が低下するため、太陽光パネル110による発電量が低下してしまう。しかし荒天時には風速が大きくなったり、降雨量が多くなったりすることで、風力や水力による発電量は大きくなる可能性がある。つまり、太陽光以外の自然エネルギーを利用することで、太陽光による発電が期待できない状況下でも、計測システム100の駆動を長期間継続することが可能になる。この場合、電源供給部からの電力は、太陽光パネル110の位置制御だけでなく、センサー150の動作にも利用するとよい。
4.2 計測システムの構成の変形例
また、図2や図4では、太陽光パネル110が1枚である例を示したがこれには限定されない。計測システム100は、太陽光パネル110として、複数の太陽光パネルを含み、処理部130は、複数の太陽光パネルの各太陽光パネルの位置を制御してもよい。
このようにすれば、より効率的に太陽光を利用した発電が可能になる。制御の具体例は種々考えられる。例えば、複数の太陽光パネルを、それぞれ明確に異なる方位となる位置に配置する。このようにすれば、複数の太陽光パネルのうち、いずれかの太陽光パネルでは太陽光を受光できる可能性が高まるため、各太陽光パネルの位置を厳密に制御する必要がなくなる。つまり、位置制御に要求される精度を低くすることが可能になる。
或いは、図6、図7を用いた手法により所望の太陽光パネル110の位置を演算し、当該位置にできるだけ近くなるように、各太陽光パネルを配置してもよい。例えば、所望の位置を(x,y,z)とし、各太陽光パネルの位置を(x,y,z)とした場合に(iは1以上M以下の整数であり、Mは太陽光パネルの数)、下式(3)で表される評価関数Eが最小となるように、各太陽光パネルの位置を設定してもよい。
なお、上式(3)における係数αは、支持部120の具体的な構造によって決まる各太陽光パネルの可動範囲や、太陽光パネル間での干渉を考慮して決定するとよい。ここでの干渉とは、物理的に衝突することも含まれるし、所与の太陽光パネルが他の太陽光パネルへの太陽光の照射を遮ることも含まれる。また、評価関数Eは上式(3)とは異なる関数であってもよい。また、複数の太陽光パネル110の位置の決定では、評価関数を用いる手法とは異なる手法を用いてもよい。
4.3 他の情報の利用
また、以上では障害物情報や太陽光の照射情報に基づいて太陽光パネル110の位置を制御する手法を説明した。しかし、太陽光パネル110の位置制御では他の情報を利用することも可能である。
例えば処理部130は、太陽光パネル110の周辺の気象情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御してもよい。ここでの気象情報とは、例えば風向、風速に関する情報や、降雪に関する情報である。このようにすれば、気象状態に応じた適切な位置制御が可能になる。
強風の場合、太陽光パネル110を風が吹いてくる方向に対向するような位置(及び姿勢)とすると、風を受ける面の面積が大きくなってしまい、太陽光パネル110に対して大きな力がかかる。これにより、太陽光パネル110や支持部120の機械的な故障の可能性が高くなり好ましくない。よってこの場合、処理部130は、太陽光パネル110を、風が吹いてくる方向とは異なる方向(例えば直交する方向)となる位置に移動させるとよい。
また、降雪の場合、太陽光パネル110が寝るような姿勢(パネル面の法線方向と水平面とのなす角度が大きい姿勢)とすると、太陽光パネル110上に雪が積もってしまい、やはり太陽光パネル110等の故障につながる。よってこの場合、処理部130は、太陽光パネル110を立てるような姿勢(パネル面の法線方向と水平面とのなす角度が小さい姿勢)とする制御を行う。
4.4 制御装置、システム、プログラム
本実施形態に係る計測システム100は、外部からの電源供給を必要としない自立型のシステムを想定しているが、スタンドアローンの機器である必要はなく、外部機器200との情報の送受信を行ってもよい。
図9に計測システム100と外部機器200の接続例を示す。計測システム100は、ネットワークNEを介して外部機器200と接続される。ここでのネットワークNEはWANやLAN、近距離無線通信などにより実現することができる。またネットワークNEは、有線・無線を問わないが、上述したケーブルの設置、メンテナンスの負担を考慮すれば、無線であることが望ましい。また、図9では外部機器200としてPC(Personal Computer)を示したが、外部機器200はサーバーシステムや携帯端末装置(例えばスマートフォン)等、他の情報処理装置であってもよい。
計測システム100は、外部機器200から情報を受信する通信部170を含み、処理部130は、通信部170が受信した情報に基づいて種々の処理を行う。例えば通信部170は、上述したように障害物情報を外部機器200から受信し、受信した障害物情報に基づいて位置情報を演算してもよい。
或いは、処理部130は、障害物情報に基づいて設定された太陽光パネル110の位置に関する情報(狭義には位置情報)に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御してもよい。具体的には、通信部170は、太陽光パネル110の位置を一意に決定可能な情報である位置情報を外部機器200から受信し、処理部130は、通信部170が受信した位置情報に基づいて、太陽光パネル110の位置を制御してもよい。上述したように、障害物情報が取得されれば、太陽光の照射情報は既知の情報であるため、位置情報の演算が可能である。つまり、位置情報の演算は計測システム100において実行される必要はなく、外部機器200において行ってもよい。特に、本実施形態に係る計測システム100は自立型システムとして構成される可能性が高く、処理部130の処理性能やバッテリー容量に対する制約が外部機器200に比べて大きい。位置情報の演算を外部機器200で行っておけば、計測システム100の処理部130は、当該位置情報に従って支持部120の制御を行えばよく、計測システム100における処理負荷の軽減、消費電力の低減が可能になる。
なお上述したように、位置情報とは太陽光パネル110の位置を表す情報であってもよいし、当該位置を実現するための駆動部121の制御量を表す情報であってもよい。前者を用いる場合、計測システム100の具体的な構成によらず、外部機器200で求める位置情報のフォーマットを共通化できるという利点がある。また後者を用いる場合、計測システム100において具体的な制御量を求める処理(図7のS105に相当する処理)が不要となるため、より計測システム100での処理負荷軽減が可能という利点がある。
また、本実施形態の手法は図2や図4に示した計測システム100に適用されるものには限定されない。例えば、本実施形態の手法は、太陽光パネル110やセンサー150の制御を行う制御装置300に適用できる。
図10は制御装置300のシステム構成例である。制御装置300は、太陽光パネル110からの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサー150のセンサー情報を取得する情報取得部320と、センサー情報に基づく処理、及び太陽光パネル110の位置の制御を行う処理部310を含む。そして処理部310は、第1の所定期間では、太陽光パネル110の位置を第1の位置に設定し、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、太陽光パネル110の位置を、第1の位置とは異なる第2の位置に設定する。
ここでの制御装置300は、種々の形態により実現可能である。例えば、図2を用いて上述した計測システム100のうち、筐体10に含まれる構成を制御装置300と考えてもよい。この場合、処理部310は、上述してきた処理部130に相当する。また、情報取得部320は、センサー150(センサー筐体20)から出力される情報を取得するA/D変換器(Analog-to-Digital Converter)、増幅器等のインターフェースである。
或いは、制御装置300は、図9に示した外部機器200であってもよい。この場合、計測システム100の処理部130は、太陽光パネル110の位置制御に関する具体的な処理を実行する必要はなく、外部機器200から送信された制御情報に従って、太陽光パネル110を移動する制御を行えばよい。また、この場合の情報取得部320は、ネットワークNEを介してセンサー情報を受信する受信処理部(通信部)である。
また、外部機器200を制御装置300として考える場合、当該制御装置300と接続される太陽光パネル110やセンサーユニット(センサー150)は1つに限定されない。
図11に、この場合のシステム(モニタリングシステム)の具体例を示す。図11のシステムは、1又は複数のセンサー150と、センサー150に対して電力を供給する1又は複数の太陽光パネル110と、太陽光パネル110の位置を制御する制御装置300と、を含み、制御装置300は、太陽光パネル110の位置を決定する位置情報に基づいて、1又は複数の太陽光パネル110の各太陽光パネル位置を、第1の所定期間と、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間とにおいて異なる位置にする。
図11の例では、制御装置300は、ネットワークNEを介してN個のモニタリング用ユニット400−1〜400−Nと接続され、各モニタリング用ユニットがそれぞれ太陽光パネル110(110−1〜110−N)と、センサー150(150−1〜150−N)を含むセンサー筐体20(20−1〜20−N)を含む例を示している。ただし、各モニタリング用ユニットは、太陽光パネル110とセンサー150の一方を省略可能である。具体的には、モニタリング用ユニットは、太陽光パネル110による発電を行うが、センサー150による計測を行わないユニット(発電専用ユニット)であってもよいし、センサー150による計測を行うが、太陽光パネル110による発電を行わないユニット(計測専用ユニット)であってもよい。この場合、所与のユニットにより発電された電力が、他のユニットに供給可能に構成される。
また、本実施形態に係る計測システム100の一部の処理や、制御装置300の各部の処理をプログラムにより実現することも可能である。すなわち、本実施形態の手法は、太陽光パネル110からの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサー150からのセンサー情報を取得する情報取得処理と、センサー情報に基づく処理と、太陽光パネル110の位置制御と、をコンピューターに行わせるプログラムに適用できる。本実施形態に係るプログラムは、上記位置制御として、第1の所定期間では、太陽光パネル110の位置を第1の位置に設定し、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、太陽光パネル110の位置を、第1の位置とは異なる第2の位置に設定する制御を行う。
また、本実施形態の計測システム100や制御装置300は、情報(例えばプログラムや各種のデータ)を記憶するメモリーと、メモリーに記憶された情報に基づいて動作するプロセッサーを含む。プロセッサーは、太陽光パネル110の位置を制御する処理と、太陽光パネルからの電力に基づいて動作するセンサー150のセンサー情報を取得する情報取得処理を行う。そしてプロセッサーは、太陽光パネル110の位置を決定する位置情報に基づいて、第1の所定期間と、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間とにおいて、太陽光パネル110の位置を異なる位置にする位置制御を行う。
プロセッサーは、例えば各部の機能が個別のハードウェアで実現されてもよいし、或いは各部の機能が一体のハードウェアで実現されてもよい。プロセッサーは、例えばCPUであってもよい。ただしプロセッサーはCPUに限定されるものではなく、GPU(Graphics Processing Unit)、或いはDSP(Digital Signal Processor)等、各種のプロセッサーを用いることが可能である。またプロセッサーはASICによるハードウェア回路でもよい。メモリーは、例えばSRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリーであってもよいし、レジスターであってもよいし、ハードディスク装置等の磁気記憶装置であってもよいし、光学ディスク装置等の光学式記憶装置であってもよい。例えば、メモリーはコンピューターにより読み取り可能な命令を格納しており、当該命令がプロセッサーにより実行されることで、画像処理装置の各部の機能が実現されることになる。ここでの命令は、プログラムを構成する命令セットの命令でもよいし、プロセッサーのハードウェア回路に対して動作を指示する命令であってもよい。
本実施形態の動作は例えば以下のように実現される。プロセッサーは、位置情報を取得し、メモリーに記憶する。プロセッサーは、障害物情報を取得し、当該障害物情報に基づいて位置情報を求める処理を行ってもよいし、外部機器で求められた位置情報を受信する処理を行ってもよい。そしてプロセッサーは、メモリーから位置情報を読み出し、当該位置情報により表される位置に太陽光パネル110を移動させる制御を行う。具体的には、太陽光パネル110が設けられる支持部120(アーム122)の駆動部121に対して、制御信号を出力する処理を行う。
また、本実施形態の計測システム100の一部や制御装置300の各部は、プロセッサー上で動作するプログラムのモジュールとして実現される。例えば情報取得部320は、太陽光パネル110からの電力に基づいて動作するセンサー150からのセンサー情報を取得する情報取得モジュールとして実現される。処理部310は、センサー情報に基づく処理、及び太陽光パネルの位置の制御を行う処理モジュールとして実現される。
また、本実施形態の手法は、位置を変更可能な太陽光パネル110と、太陽光パネル110からの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサー150とを有する計測システム100の制御方法であって、第1の所定期間では、太陽光パネル110の位置を第1の位置に設定し、第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、太陽光パネル110の位置を、第1の位置とは異なる第2の位置に設定する計測システムの制御方法に適用できる。
以上、本発明を適用した実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は、各実施形態やその変形例そのままに限定されるものではなく、実施段階では、発明の要旨を逸脱しない範囲内で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記した各実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を形成することができる。例えば、各実施形態や変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施の形態や変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。また、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。このように、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
10…筐体、20…センサー筐体、30…ケーブル、100…計測システム、
110…太陽光パネル、120…支持部、121…駆動部、122…アーム、
123…ガイド軸、130…処理部、140…バッテリー、150…センサー、
160…記憶部、170…通信部、200…外部機器、300…制御装置、
310…処理部、320…情報取得部、
400−1〜400−N…モニタリング用ユニット、1211…第1の駆動部、
1212…第2の駆動部、1231…リニアガイド、1232…ねじ軸、
1233…ナット、1234,1235…歯車、NE…ネットワーク

Claims (18)

  1. 太陽光パネルと、
    前記太陽光パネルの位置を変更可能に支持する支持部と、
    前記太陽光パネルからの電力を蓄電するバッテリーと、
    前記太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーと、
    前記センサーからのセンサー情報に基づいて処理を行う処理部と、
    を含み、
    前記支持部により支持される前記太陽光パネルの前記位置は、第1の所定期間と、前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間とにおいて、異なることを特徴とする計測システム。
  2. 請求項1において、
    前記処理部は、
    前記第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、
    前記第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定することを特徴とする計測システム。
  3. 請求項1又は2において、
    前記太陽光パネルの前記位置は、前記太陽光パネルの周辺の障害物情報に基づいて設定された位置であることを特徴とする計測システム。
  4. 請求項3において、
    前記障害物情報は、前記太陽光パネルの周辺の樹木の状態を表す情報であることを特徴とする計測システム。
  5. 請求項3又は4において、
    前記処理部は、
    前記障害物情報に基づいて設定された前記太陽光パネルの前記位置に関する情報、又は前記障害物情報に基づき求めた前記太陽光パネルの前記位置に関する情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  6. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記太陽光パネルの前記位置を一意に決定可能な情報である位置情報を記憶する記憶部を含み、
    前記処理部は、
    前記記憶部からの前記位置情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  7. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、
    前記太陽光パネルの前記位置を一意に決定可能な情報である位置情報を外部機器から受信する通信部を含み、
    前記処理部は、
    前記通信部が受信した前記位置情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  8. 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
    前記支持部は、
    前記太陽光パネルの鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更可能に支持することを特徴とする計測システム。
  9. 請求項8において、
    前記支持部は、
    前記太陽光パネルが固定されるアームを含み、
    前記処理部は、
    前記アームを駆動させることで、前記太陽光パネルの鉛直方向での位置及び水平方向での位置の少なくとも一方を変更することを特徴とする計測システム。
  10. 請求項9において、
    前記支持部は、
    前記鉛直方向に沿った方向を長手方向とするガイド軸を含み、
    前記アームは、
    前記ガイド軸の前記長手方向での移動、及び前記ガイド軸回りの回転の少なくとも一方が可能に構成されることを特徴とする計測システム。
  11. 請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    太陽光とは異なる自然エネルギーに基づいて電力を供給する電力供給部を含み、
    前記処理部は、
    前記電力供給部からの電力に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  12. 請求項1乃至11のいずれかにおいて、
    前記太陽光パネルとして、複数の太陽光パネルを含み、
    前記処理部は、
    複数の前記太陽光パネルの各太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  13. 請求項1乃至12のいずれかにおいて、
    前記第1の所定期間及び前記第2の所定期間は、一年のうちの特定の期間であることを特徴とする計測システム。
  14. 請求項1乃至13のいずれかにおいて、
    前記処理部は、
    前記太陽光パネルの周辺の気象情報に基づいて、前記太陽光パネルの前記位置を制御することを特徴とする計測システム。
  15. 請求項1乃至14のいずれかにおいて、
    前記支持部は、
    前記太陽光パネルの姿勢を変更可能に支持し、
    前記処理部は、
    前記太陽光パネルの前記位置及び前記姿勢を制御することを特徴とする計測システム。
  16. 太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーからのセンサー情報を取得する情報取得部と、
    前記センサー情報に基づく処理、及び前記太陽光パネルの位置の制御を行う処理部と、
    を含み、
    前記処理部は、
    第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、
    前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定することを特徴とする制御装置。
  17. 位置を変更可能な太陽光パネルと、前記太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーとを有する計測システムの制御方法であって、
    第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、
    前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定することを特徴とする計測システムの制御方法。
  18. 太陽光パネルからの電力に基づいて構造物の状態を検出するセンサーからのセンサー情報を取得する情報取得処理と、
    前記センサー情報に基づく処理と、
    前記太陽光パネルの位置制御と、
    をコンピューターに行わせ、
    前記位置制御として、
    第1の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を第1の位置に設定し、
    前記第1の所定期間とは異なる第2の所定期間では、前記太陽光パネルの前記位置を、前記第1の位置とは異なる第2の位置に設定する制御を行うことを特徴とするプログラム。
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