JP2002164559A - シーソー式ソーラーシステム - Google Patents

シーソー式ソーラーシステム

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JP2002164559A JP2000358120A JP2000358120A JP2002164559A JP 2002164559 A JP2002164559 A JP 2002164559A JP 2000358120 A JP2000358120 A JP 2000358120A JP 2000358120 A JP2000358120 A JP 2000358120A JP 2002164559 A JP2002164559 A JP 2002164559A
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    • F24S30/00Arrangements for moving or orienting solar heat collector modules
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    • F24S2030/133Transmissions in the form of flexible elements, e.g. belts, chains, ropes
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日中、常に発電することが可能で、1日当た
りの発電量が高まる太陽光発電装置を提供する。 【解決手段】 赤外線センサ24a,24b,24cの
何れかが太陽光を受光すると、その検出信号に基づき、
両ウインチ15が同期作動して、太陽電池11の電池面
が太陽と正対するまで太陽電池パネル12を回動させ
る。このように、太陽を自動追尾するので、上空での太
陽の位置にかかわりなく、日中は常に発電を行なうこと
が可能となる。その結果、太陽電池11の1日当たりの
発電量を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はソーラーシステ
ム、詳しくは、太陽電池の電池面を常に太陽と正対させ
る太陽追尾機能を備えたソーラーシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光のエネルギーを、半導体の
光電効果により電気に変換する太陽電池が開発され、こ
の太陽電池を利用した太陽光発電が実施されている。こ
の太陽光発電に使用されるソーラーシステム(太陽光発
電装置)としては、従来、多数枚の太陽電池をベース板
に張り付けて作製された太陽電池パネルを、架台を用い
て建物の屋根などに固定していた。その場合、太陽電池
の電池面の向きは、午前中に太陽と向かい合う東向き
か、午後になって太陽と向かい合う西向きか、これらの
平均をとった南向きかの何れかであった。各向きでの太
陽電池パネルの傾斜角度は、一般的に水平面を基準とし
て30〜35度、上向きであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ソーラーシステムによれば、このように太陽電池パネル
が固定式であったので、例えば、太陽電池パネルを東向
きに30〜35度の角度で固定した場合には、昼過ぎに
太陽が西へ30〜35度だけ傾いてしまうと、太陽光が
太陽電池に当たらない。一方、南向きの場合であって
も、太陽が地平線などに近い早朝や夕方の時間帯には、
同じように太陽光が太陽電池に当たらなくなっていた。
その結果、日照時間の約半分だけしか太陽光発電を行な
えず、太陽電池はその発電能力を十分に発揮することが
できなかった。そのため、1日当たりの発電量も少なか
った。
【0004】
【発明の目的】そこで、この発明は、日中は常に発電す
ることが可能であって、1日当たりの発電量を高めるこ
とができるソーラーシステムを提供することを、その目
的としている。また、この発明は、位置センサの設備コ
ストを低減させることができるソーラーシステムを提供
することを、その目的としている。さらに、この発明
は、小さな操作力で太陽電池パネルを回動させることが
できるソーラーシステムを提供することを、その目的と
している。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、太陽電池が取り付けられた太陽電池パネルと、太陽
光を受光して太陽の位置を検出する位置センサと、該位
置センサからの検出信号に基づき、前記太陽電池の電池
面が太陽に正対するように太陽電池パネルを可動させる
太陽追尾手段とを備えたソーラーシステムである。この
ソーラーシステムの設置場所は限定されない。例えば、
住宅やビルを含む建物の屋根部分でもよい。また、工
場,施設または発電所などの敷地内などでもよい。太陽
電池の種類は限定されない。例えば、一般的な単結晶シ
リコン系の太陽電池やアモルファスシリコン系の太陽電
池などを採用することができる。
【0006】太陽電池パネルに取り付けられる太陽電池
の使用枚数は限定されない。また、太陽電池パネルの形
状も限定されない。通常は、正面視して矩形状である。
位置センサの種類は限定されない。例えば、太陽光の成
分のうち、1種または2種類以上を検知することができ
る光センサなどが挙げられる。光センサとしては、例え
ば請求項2の赤外線センサの他、紫外線センサなどを採
用することができる。要は、太陽の高さ位置を検出する
ことができるセンサであればよい。太陽追尾手段の機構
は限定されない。例えば、請求項3のウインチ式でもよ
い。その他にも、例えば垂直な回動中心線を中心とした
水平回動式でもよいし、水平な回動中心線を中心とした
垂直回動式でもよい。要は、常時、太陽電池の電池面が
太陽と正対するように、太陽電池パネルの向きを太陽の
動きに合わせて変更することができればよい。
【0007】請求項2に記載の発明は、前記光センサが
赤外線センサである請求項1に記載のソーラーシステム
である。
【0008】請求項3に記載の発明は、前記太陽電池パ
ネルが、該太陽電池パネルの重心を通過し、該太陽電池
パネルの表面に平行な回動中心線を中心にして回動自在
に設けられ、前記太陽追尾手段が、前記太陽電池パネル
に先端が固定された吊下部材をドラムから導出または巻
き上げて、前記回動中心線を中心に太陽電池パネルを回
動させるウインチである請求項1または請求項2に記載
のソーラーシステムである。要は、太陽電池パネルが回
動中心線を中心として回動するシーソー構造であり、こ
の太陽電池パネルを回動中心線を中心にしてウインチに
より回動させる。
【0009】殊に、太陽電池パネルが矩形状で、パネル
全面に均等に太陽電池が配設されている場合には、例え
ばパネルの長さ方向の中間位置に存在する線対称ライン
上に回動中心線が配置される。ウインチの使用個数は限
定されない。1台でもよいし、2台以上でもよい。1台
のウインチから導出される吊下部材の本数は限定されな
い。1本でもよいし、2本以上でもよい。吊下部材が1
本の場合には、通常、太陽電池パネルの回動中心線と直
交する方向の一端部に吊下部材の先端が固定される。ま
た、吊下部材が2本の場合には、通常、各吊下部材の先
端は太陽電池パネルの回動中心線と直交する方向の両端
部にそれぞれ固定されることになる。
【0010】
【作用】この発明によれば、まず位置センサで太陽光を
受光して太陽の位置を検出し、位置センサからの検出信
号に基づき、太陽追尾手段により太陽電池の電池面が太
陽と正対するように太陽電池パネルを可動させる。この
ように太陽を自動追尾することで、上空での太陽の位置
にかかわりなく、日中は常に発電を行なうことが可能に
なる。よって、太陽電池の1日当たりの発電量を高める
ことができる。
【0011】特に、請求項2の発明によれば、赤外線セ
ンサにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知し、太
陽の位置を検出する。このように、位置センサとして赤
外線センサを採用したので、位置センサのコスト低減を
図ることができる。
【0012】請求項3の発明によれば、位置センサから
の検出信号に基づき太陽の追尾を行なう際には、ドラム
から線状部材を導出したり巻き上げたりして、太陽電池
の電池面が太陽に正対する角度位置まで、太陽電池パネ
ルを回動中心線を中心にして回動させる。このように、
太陽追尾手段として、太陽電池パネルをシーソーの板と
したウインチ駆動式のシーソー機構を採用したので、小
さな操作力で太陽の追尾を行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
ソーラーシステムの午前中における太陽電池パネルの太
陽追尾状態を示す斜視図である。図2は、この発明の一
実施例に係るソーラーシステムの正午前後における太陽
電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視図である。図3
は、この発明の一実施例に係るソーラーシステムの午後
における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視図で
ある。図4は、この発明の一実施例に係るソーラーシス
テムの制御系を示すブロック図である。図1〜図3にお
いて、10は木造住宅の屋根aに据え付けられる太陽追
尾式のソーラーシステムであり、このソーラーシステム
10は、多数枚の太陽電池11が張り付けられた太陽電
池パネル12と、太陽光を受光して太陽の位置を検出す
る位置センサ部13と、風力計14と、この位置センサ
部13からの検出信号に基づき、太陽電池11の電池面
が太陽に正対するように太陽電池パネル12を回動させ
る1対のウインチ(太陽追尾手段)15とを備えてい
る。
【0014】以下、これらの構成部品を詳細に説明す
る。この住宅の屋根aは瓦葺きで、瓦面が東西方向に向
いている。屋根aの頂上部の両側には、1対の門型の基
台16が固定されている。それぞれの基台16の内部空
間には、ウインチ15が収納されている。また、各基台
16の上板の中央部には、1対の長尺なポール17がそ
れぞれ立設されている。両ポール17の上端部には、回
転の中心軸を共有した2個の滑車からなる2連滑車17
aが軸支されている。また、一方のポール17の上端に
は、風力計14の支柱部14aが固定されている。支柱
部14aの上端には、前記位置センサ部13が固定され
ている。位置センサ部13については後述する。
【0015】各基台16の上板の対向側の端部には、そ
れぞれ1対の軸受16aが配設されている。各軸受16
aには、太陽電池パネル12の南側の辺の中間部に突設
された軸体12a、または、太陽電池パネル12の北側
の辺の中間部に突設された軸体12aがそれぞれ軸支さ
れている。太陽電池パネル12は矩形状である。そのた
め、両軸体12aは、太陽電池パネル12の重心を通過
し、しかもこの太陽電池パネル12の表面に平行な回動
中心線上に配置されている。また、各基台16の上板の
ポール17を挟んだ両側部には、対応するウインチ15
のドラム18の両端部から導出された2本のワイヤ(吊
下部材)19を遊挿する貫通孔がそれぞれ形成されてい
る。各ウインチ15のドラム18から上方へ導出された
2本のワイヤ19は、各貫通孔を通過して2連滑車17
aの対応する滑車に架け渡されてから斜め下方へ折り返
され、それぞれ太陽電池パネル12の対応する隅部に固
定されている。
【0016】それぞれのウインチ15は、回転モータ2
0によってドラム18を回転した際、ドラム18の一端
部から一方のワイヤ19が導出され、これと同時に、他
方のワイヤ19がドラム18の他端部に巻き取られる。
したがって、これらの回転モータ20を同期回転させる
ことで、太陽電池パネル12が軸体12aを中心にして
垂直面内で回動する。前記太陽電池11としては、集積
型アモルファスシリコン系の矩形状を有する高所用太陽
電池モジュールを採用している。太陽電池パネル12
は、平面視して矩形状のベース板12bの表面に、多数
枚の太陽電池11が縦方向および横方向に整列配置され
ている。
【0017】次に、前記位置センサ部13を詳細に説明
する。位置センサ部13は、中空球状をした球状カバー
21と、その内部空間の下部に設けられた半球状のセン
サ固定台22と、このセンサ固定台22に固定されて、
太陽光の成分のうちの赤外線を感知する3個の赤外線セ
ンサ24a,24b,24cとを有している。球状カバ
ー21には、それぞれ異なる角度位置から太陽光の一部
をカバー内に導入する3本の導光孔21a,21b,2
1cが形成されている。導光孔21aは、球状カバー2
1の周壁のうち、東向き、30度の上方位置に形成され
ている。導光孔21bは、球状カバー21周壁のうち、
真上位置に形成されている。導光孔21cは、球状カバ
ー21の周壁のうち、西向き、水平位置に形成されてい
る。
【0018】これに対して、赤外線センサ24aは、セ
ンサ固定台22の外周面のうち、東向き、30度の上方
位置に固定されている。赤外線センサ24bは、センサ
固定台22の外周面のうち、真上位置に固定されてい
る。赤外線センサ24cは、センサ固定台22の外周面
のうち、西向き、水平位置に固定されている。図4に示
すように、ソーラーシステム10の制御系は、制御部2
5の入力側に赤外線センサ24a,24b,24cおよ
び風力計14が配置されている。一方、制御部25の出
力側に1対の回転モータ20が配置されている。各赤外
線センサ24a,24b,24cが太陽光を検出する
と、それぞれの検出信号が制御部25に入力される。そ
して、制御部25から各ウインチ15に対して、太陽電
池パネル12を垂直面内で東向きに回動させたり、西向
きに回動させたりする指令が出される。そして、風力計
14からの風速の測定信号に基づき、この太陽電池パネ
ル12の回動に補正が行なわれる。すなわち、若干風が
強い時(例えば風速10m未満)には、太陽電池パネル
12の傾斜角度を、通常の傾斜角度(東向き30度また
は西向き30度)よりも、5〜10度程度小さくする。
それ以上の強風時(例えば風速10m以上)には、太陽
電池パネル12を水平状態にする。このように、風の強
さに応じて太陽電池パネル12の傾きを修正するので、
風による太陽電池パネル12の損傷を抑えることができ
る。
【0019】次に、このソーラーシステム10の作動を
説明する。図1に示すように、午前中、導光孔21aか
ら位置センサ部13内に太陽光が導入されると、その赤
外線の成分が赤外線センサ24aにより受光される。こ
の検出信号に基づき、制御部25が各回転モータ20に
太陽電池パネル12を東向きに回動させる指令を出す。
これにより、ウインチ15が作動し、その太陽電池11
の電池面が太陽と正対する東向き(例えば30度の傾斜
状態)になるまで、太陽電池パネル12が軸体12aを
中心にして垂直面内で回動する。また、図2に示すよう
に、正午前後となり、導光孔21bから位置センサ部1
3内に太陽光が導入されると、その赤外線の成分が赤外
線センサ24bによって受光される。これにより、ウイ
ンチ15が作動し、この太陽電池11の電池面が太陽と
正対する真上(水平状態)に向くまで、太陽電池パネル
12を垂直面内で回動させる。
【0020】さらに、図3に示すように、昼過ぎ、導光
孔21cから位置センサ部13内に太陽光が導入される
と、その赤外線の成分が赤外線センサ24cにより受光
される。その結果、ウインチ15が作動し、太陽電池1
1の電池面が太陽と正対する西向き(30度の傾斜状
態)になるまで、太陽電池パネル12が垂直面内で回動
する。ただし、風力計14からの風速の測定信号に基づ
き、この太陽電池パネル12の回動に補正が行なわれ
る。具体的には、若干風が強い時(例えば風速5〜10
m)には、太陽電池パネル12の傾斜角度を、通常の傾
斜角度(東向き30度または西向き30度)よりも、例
えば5〜10度程度小さくする。それ以上の強風時(例
えば風速10m以上)には、太陽電池パネル12を水平
状態にして、風からの回避を優先する。このように、風
の強さに応じて太陽電池パネル12の傾きを修正するの
で、風による太陽電池パネル12の損傷を抑制すること
ができる。
【0021】また、太陽電池パネル12が太陽を自動的
に追尾するので、上空での太陽の位置にかかわりなく、
日中は常に太陽電池11により発電を行なうことができ
る。その結果、太陽電池11の1日当たりの発電量が高
められる。さらに、安価な赤外線センサ24a,24
b,24cにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知
し、太陽の位置を検出するようにしたので、位置センサ
部13のコスト低減が図れる。そして、太陽追尾手段1
5として、太陽電池パネル12をシーソーの板とするウ
インチ駆動式のシーソー機構を採用したので、小さな操
作力で太陽電池パネル12の回動(太陽追尾)を行なう
ことができる。したがって、回転モータ20として、安
価な低出力のモータを採用することができる。
【0022】このソーラーシステム10は、複数台を組
み合わせることで、芸術性を兼ね備えた1つのモニュメ
ントとすることができる。その一例を、図5に示す。図
5は、この発明の一実施例に係るソーラーシステムを利
用したモニュメントの側面図である。このモニュメント
30は、平面視して矩形状をした5階建ての鉄塔31を
有しており、各階に1台ずつ、合計5台のソーラーシス
テム10が千鳥足状に配列されている。鉄塔31に、5
台のソーラーシステム10を千鳥足状に配列すること
で、効率良く高い電力を得ることができる。なお、鉄塔
31の各階において、各ソーラーシステム10の北側
に、太陽光を太陽電池11の電池面に向かって反射する
反射板32を配設することで、さらに高い発電力を得る
ことができる。
【0023】次に、図6に基づき、太陽電池パネルを手
動で回動させて太陽の追尾を行なう他の形態のソーラー
システムを説明する。図6は、この発明の他の形態に係
るソーラーシステムの側面図である。図6に示すよう
に、ソーラーシステム40は、1本または2本の支持枠
41を使用し、屋根aに登った作業者が手作業で太陽電
池パネル12による太陽の追尾を行なうものである。す
なわち、午前中は、支持枠41を1本使用して、太陽電
池パネル12を東向き45度に固定する(実線状態)。
また、正午前後には、支持枠41を2本使用して、太陽
電池パネル12を水平位置で固定する(一点鎖線状
態)。さらに午後になると、1本の支持枠41を使用し
て、太陽電池パネル12を西向き45度に固定する(二
点鎖線状態)。
【0024】図6中、42は基台16上にポール17を
固定するための支持枠、43は傾斜状態の太陽電池パネ
ル12の端部をポール17に固定するためのワイヤまた
は支持枠である。このように、ソーラシーステム40
を、作業者の手作業による太陽追尾構造としたので、設
備コストの低減、屋根aの上への設置作業の簡易化を図
ることができる。その他の構成、作用および効果は、一
実施例と同様であるので説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、位置センサで太陽の
位置を検出し、その検出信号に基づき、太陽追尾手段に
よって太陽電池パネルが太陽を追尾するので、太陽の位
置にかかわりなく、日中は常に太陽電池による発電が可
能になる。その結果、太陽電池の1日当たりの発電量を
高めることができる。
【0026】特に、請求項2の発明によれば、光線セン
サに赤外線センサを採用したので、位置センサのコスト
低減を図ることができる。
【0027】請求項3の発明によれば、太陽追尾手段と
して、太陽電池パネルをシーソーの板としたウインチ駆
動式のシーソー機構を採用したので、小さな操作力で太
陽の追尾を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
午前中における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜
視図である。
【図2】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
正午前後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す
斜視図である。
【図3】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
午後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視
図である。
【図4】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
制御系を示すブロック図である。
【図5】この発明の一実施例に係るソーラーシステムを
利用したモニュメントの側面図である。
【図6】この発明の他の形態に係るソーラーシステムの
側面図である。
【符号の説明】
10,40 ソーラーシステム、 11 太陽電池、 12 太陽電池パネル、 13 赤外線センサ(位置センサ)、 15 ウインチ(太陽追尾手段)、 18 ドラム、 19 ワイヤ(吊下部材)。
【手続補正書】
【提出日】平成13年2月20日(2001.2.2
0)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 シーソー式ソーラーシステム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はシーソー式ソーラ
ーシステム、詳しくは、太陽電池の電池面を常に太陽と
正対させる太陽追尾機能を備えたシーソー式ソーラーシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光のエネルギーを、半導体の
光電効果により電気に変換する太陽電池が開発され、こ
の太陽電池を利用した太陽光発電が実施されている。こ
の太陽光発電に使用されるソーラーシステム(太陽光発
電装置)としては、従来、多数枚の太陽電池をベース板
に張り付けて作製された太陽電池パネルを、架台を用い
て建物の屋根などに固定していた。その場合、太陽電池
の電池面の向きは、午前中に太陽と向かい合う東向き
か、午後になって太陽と向かい合う西向きか、これらの
平均をとった南向きかのいずれかであった。各向きでの
太陽電池パネルの傾斜角度は、一般的に水平面を基準と
して30〜35度、上向きであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ソーラーシステムによれば、このように太陽電池パネル
が固定式であったので、例えば、太陽電池パネルを東向
きに30〜35度の角度で固定した場合には、昼過ぎに
太陽が西へ30〜35度だけ傾いてしまうと、太陽光が
太陽電池に当たらない。一方、南向きの場合であって
も、太陽が地平線などに近い早朝や夕方の時間帯には、
同じように太陽光が太陽電池に当たらなくなっていた。
その結果、日照時間の約半分だけしか太陽光発電を行な
えず、太陽電池はその発電能力を十分に発揮することが
できなかった。そのため、1日当たりの発電量も少なか
った。
【0004】
【発明の目的】そこで、この発明は、日中は常に発電す
ることが可能であって、1日当たりの発電量を高めるこ
とができるシーソー式ソーラーシステムを提供すること
を、その目的としている。また、この発明は、位置セン
サの設備コストを低減させることができるシーソー式
ーラーシステムを提供することを、その目的としてい
る。さらに、この発明は、小さな操作力で太陽電池パネ
ルを回動させることができるシーソー式ソーラーシステ
ムを提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、太陽電池が取り付けられた太陽電池パネルと、太陽
光を受光して太陽の位置を検出する位置センサと、この
位置センサからの検出信号に基づき、上記太陽電池の電
池面が太陽に正対するように太陽電池パネルを動かす太
陽追尾手段とを備えたソーラーシステムである。このソ
ーラーシステムの設置場所は限定されない。例えば、住
宅やビルを含む建物の屋根部分でもよい。また、工場,
施設または発電所などの敷地内などでもよい。太陽電池
の種類は限定されない。例えば、一般的な単結晶シリコ
ン系の太陽電池やアモルファスシリコン系の太陽電池な
どを採用することができる。
【0006】太陽電池パネルに取り付けられる太陽電池
の使用枚数は限定されない。また、太陽電池パネルの形
状も限定されない。通常は、正面視して矩形状である。
位置センサの種類は限定されない。例えば、太陽光の成
分のうちの1種または2種類以上を検知することができ
る光センサなどが挙げられる。光センサとしては、例え
ば赤外線センサの他、紫外線センサなどを採用すること
ができる。要は、太陽の高さ位置を検出することができ
るセンサであればよい。太陽追尾手段の機構は限定され
ない。例えば、請求項3のウインチ式でもよい。その他
にも、例えば垂直な回動中心線を中心とした水平回動式
でもよいし、水平な回動中心線を中心とした垂直回動式
でもよい。要は、常時、太陽電池の電池面が太陽と正対
するように、太陽電池パネルの向きを太陽の動きに合わ
せて変更することができればよい。
【0007】請求項2に記載の発明は、上記位置センサ
が赤外線の強度を検出する赤外線センサである請求項1
に記載のソーラーシステムである。
【0008】請求項3に記載の発明は、上記太陽電池パ
ネルが、この太陽電池パネルの重心を通過し、この太陽
電池パネルの表面に平行な回動中心線を中心にして回動
自在に設けられ、上記太陽追尾手段が、上記太陽電池パ
ネルに先端が固定された吊下部材をドラムから導出また
は巻き上げて、上記回動中心線を中心に太陽電池パネル
を回動させるウインチである請求項1または請求項2に
記載のソーラーシステムである。要は、太陽電池パネル
が回動中心線を中心として回動するシーソー構造であ
り、この太陽電池パネルを回動中心線を中心にしてウイ
ンチにより回動させる。
【0009】殊に、太陽電池パネルが矩形状で、パネル
全面に均等に太陽電池が配設されている場合には、例え
ばパネルの長さ方向の中間位置に存在する線対称ライン
上に回動中心線が配置される。ウインチの使用個数は限
定されない。1台でもよいし、2台以上でもよい。1台
のウインチから導出される吊下部材(例えばケーブル)
の本数は限定されない。1本でもよいし、2本以上でも
よい。吊下部材が1本の場合には、通常、太陽電池パネ
ルの回動中心線と直交する方向の一端部に吊下部材の先
端が固定される。また、吊下部材が2本の場合には、通
常、各吊下部材の先端は太陽電池パネルの回動中心線と
直交する方向の両端部にそれぞれ固定されることにな
る。
【0010】
【作用】この発明によれば、位置センサで太陽光を受光
して太陽の位置を検出し、位置センサからの検出信号に
基づき、太陽追尾手段により太陽電池の電池面が太陽と
正対するように太陽電池パネルを動かす。このように太
陽を自動追尾することで、上空での太陽の位置にかかわ
りなく、日中は常に発電を行なうことが可能になる。よ
って、太陽電池の1日当たりの発電量を高めることがで
きる。
【0011】特に、請求項2の発明によれば、赤外線セ
ンサにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知し、そ
の強度に基づいて太陽の位置を検出する。このように、
位置センサとして赤外線センサを採用したので、位置セ
ンサのコスト低減を図ることができる。
【0012】請求項3の発明によれば、位置センサから
の検出信号に基づき太陽の追尾を行なう際には、ドラム
から線状部材を導出したり巻き上げたりして、太陽電池
の電池面が太陽に正対する角度位置まで、太陽電池パネ
ルを回動中心線を中心にして回動させる。このように、
太陽追尾手段として、太陽電池パネルをシーソーの板と
したウインチ駆動式のシーソー機構を採用したので、小
さな操作力で太陽の追尾を行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
シーソー式ソーラーシステムの午前中における太陽電池
パネルの太陽追尾状態を示す斜視図である。図2は、こ
の発明の一実施例に係るソーラーシステムの正午前後に
おける太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視図であ
る。図3は、この発明の一実施例に係るソーラーシステ
ムの午後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す
斜視図である。図4は、この発明の一実施例に係るソー
ラーシステムの制御系を示すブロック図である。図1〜
図3において、10は木造住宅の屋根aに据え付けられ
る太陽追尾式のシーソー式ソーラーシステムであり、こ
のソーラーシステム10は、多数枚の太陽電池11が張
り付けられた太陽電池パネル12と、太陽光を受光して
太陽の位置を検出する位置センサ部13と、風力を検出
する風力計14と、この位置センサ部13からの検出信
号に基づき、太陽電池11の電池面が太陽に正対するよ
うに太陽電池パネル12を回動させる1対のウインチ
(太陽追尾手段)15とを備えている。
【0014】以下、これらの構成部品を詳細に説明す
る。この住宅の屋根aは瓦葺きで、瓦面が東西方向に向
いている。屋根aの頂上部の両側には、1対の門型の基
台16が固定されている。それぞれの基台16の内部空
間には、ウインチ15が収納されている。また、各基台
16の上板の中央部には、1対の長尺なポール17がそ
れぞれ立設されている。両ポール17の上端部には、回
転の中心軸を共有した2個の滑車からなる2連滑車17
aが軸支されている。また、一方のポール17の上端に
は、風力計14の支柱部14aが固定されている。支柱
部14aの上端には、上記位置センサ部13が固定され
ている。位置センサ部13については後述する。
【0015】各基台16の上板の対向側の端部には、そ
れぞれ1対の軸受16aが配設されている。各軸受16
aには、太陽電池パネル12の南側の辺の中間部に突設
された軸体12a、または、太陽電池パネル12の北側
の辺の中間部に突設された軸体12aがそれぞれ軸支さ
れている。太陽電池パネル12は矩形状である。そのた
め、両軸体12aは、太陽電池パネル12の重心を通過
し、しかもこの太陽電池パネル12の表面に平行な回動
中心線上に配置されている。また、各基台16の上板の
ポール17を挟んだ両側部には、対応するウインチ15
のドラム18の両端部から導出された2本のワイヤ(吊
下部材)19を遊挿する貫通孔がそれぞれ形成されてい
る。各ウインチ15のドラム18から上方へ導出された
2本のワイヤ19は、各貫通孔を通過して2連滑車17
aの対応する滑車に架け渡されてから斜め下方へ折り返
され、それぞれ太陽電池パネル12の対応する隅部に固
定されている。
【0016】それぞれのウインチ15は、回転モータ2
0によってドラム18を回転した際、ドラム18の一端
部から一方のワイヤ19が導出され、これと同時に、他
方のワイヤ19がドラム18の他端部に巻き取られる。
したがって、これらの回転モータ20を同期回転させる
ことで、太陽電池パネル12が軸体12aを中心にして
垂直面内で回動する。上記太陽電池11としては、集積
型アモルファスシリコン系の矩形状を有する高所用太陽
電池モジュールを採用している。太陽電池パネル12
は、平面視して矩形状のベース板12bの表面に、多数
枚の太陽電池11が縦方向および横方向に整列配置され
ている。
【0017】次に、上記位置センサ部13を詳細に説明
する。位置センサ部13は、中空球状をした球状カバー
21と、その内部空間の下部に設けられた半球状のセン
サ固定台22と、このセンサ固定台22に固定されて、
太陽光の成分のうちの赤外線を感知する3個の赤外線セ
ンサ24a,24b,24cとを有している。球状カバ
ー21には、それぞれ異なる角度位置から太陽光の一部
をカバー内に導入する3本の導光孔21a,21b,2
1cが形成されている。導光孔21aは、球状カバー2
1の周壁のうち、東向き、30度の上方位置に形成され
ている。導光孔21bは、球状カバー21周壁のうち、
真上位置に形成されている。導光孔21cは、球状カバ
ー21の周壁のうち、西向き、水平位置に形成されてい
る。
【0018】これに対して、赤外線センサ24aは、セ
ンサ固定台22の外周面のうち、東向き、30度の上方
位置に固定されている。赤外線センサ24bは、センサ
固定台22の外周面のうち、真上位置に固定されてい
る。赤外線センサ24cは、センサ固定台22の外周面
のうち、西向き、水平位置に固定されている。図4に示
すように、ソーラーシステム10の制御系は、制御部2
5の入力側に赤外線センサ24a,24b,24cおよ
び風力計14が配置されている。一方、制御部25の出
力側に1対の回転モータ20が配置されている。各赤外
線センサ24a,24b,24cが太陽光を検出する
と、それぞれの検出信号が制御部25に入力される。そ
して、制御部25から各ウインチ15に対して、太陽電
池パネル12を垂直面内で東向きに回動させたり、西向
きに回動させたりする指令が出される。そして、風力計
14からの風速の測定信号に基づき、この太陽電池パネ
ル12の回動に補正が行なわれる。すなわち、若干風が
強い時(例えば風速10m未満)には、太陽電池パネル
12の傾斜角度を、通常の傾斜角度(東向き30度また
は西向き30度)よりも、5〜10度程度小さくする。
それ以上の強風時(例えば風速10m以上)には、太陽
電池パネル12を水平状態にする。このように、風の強
さに応じて太陽電池パネル12の傾きを修正するので、
風による太陽電池パネル12の損傷を抑えることができ
る。
【0019】次に、このソーラーシステム10の作動を
説明する。図1に示すように、午前中、導光孔21aか
ら位置センサ部13内に太陽光が導入されると、その赤
外線の成分が赤外線センサ24aにより受光される。こ
の検出信号に基づき、制御部25が各回転モータ20に
太陽電池パネル12を東向きに回動させる指令信号を出
力する。これにより、ウインチ15が作動し、その太陽
電池11の電池面が太陽と正対する東向き(例えば30
度の傾斜状態)になるまで、太陽電池パネル12が軸体
12aを中心にして垂直面内で回動する。また、図2に
示すように、正午前後となり、導光孔21bから位置セ
ンサ部13内に太陽光が導入されると、その赤外線の成
分が赤外線センサ24bによって受光される。これによ
り、ウインチ15が作動し、この太陽電池11の電池面
が太陽と正対する真上(水平状態)に向くまで、太陽電
池パネル12を垂直面内で回動させる。
【0020】さらに、図3に示すように、昼過ぎ、導光
孔21cから位置センサ部13内に太陽光が導入される
と、その赤外線の成分が赤外線センサ24cにより受光
される。その結果、ウインチ15が作動し、太陽電池1
1の電池面が太陽と正対する西向き(30度の傾斜状
態)になるまで、太陽電池パネル12が垂直面内で回動
する。ただし、風力計14からの風速の測定信号に基づ
き、この太陽電池パネル12の回動角度については補正
が行なわれる。具体的には、若干風が強い時(例えば風
速5〜10m)には、太陽電池パネル12の傾斜角度
を、通常の傾斜角度(東向き30度または西向き30
度)よりも、例えば5〜10度程度小さくする。それ以
上の強風時(例えば風速10m以上)には、太陽電池パ
ネル12を水平状態にして、風からの回避を優先する。
このように、風の強さに応じて太陽電池パネル12の傾
きを修正するので、風による太陽電池パネル12の損傷
を抑制することができる。
【0021】また、太陽電池パネル12が太陽を自動的
に追尾するので、上空での太陽の位置にかかわりなく、
日中は常に太陽電池11により発電を行なうことができ
る。その結果、太陽電池11の1日当たりの発電量が高
められる。さらに、安価な赤外線センサ24a,24
b,24cにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知
し、太陽の位置を検出するようにしたので、位置センサ
部13のコスト低減が図れる。そして、太陽追尾手段1
5として、太陽電池パネル12をシーソーの板とするウ
インチ駆動式のシーソー機構を採用したので、小さな操
作力で太陽電池パネル12の回動(太陽追尾)を行なう
ことができる。したがって、回転モータ20として、安
価な低出力のモータを採用することができる。
【0022】このソーラーシステム10は、複数台を組
み合わせることで、芸術性を兼ね備えた1つのモニュメ
ントとすることができる。その一例を、図5に示す。図
5は、この発明の一実施例に係るソーラーシステムを利
用したモニュメントの側面図である。このモニュメント
30は、平面視して矩形状をした5階建ての鉄塔31を
有しており、各階に1台ずつ、合計5台のソーラーシス
テム10が千鳥足状に配列されている。鉄塔31に、5
台のソーラーシステム10を千鳥足状に配列すること
で、効率良く高い電力を得ることができる。なお、鉄塔
31の各階において、各ソーラーシステム10の北側
に、太陽光を太陽電池11の電池面に向かって反射する
反射板32を配設することで、さらに高い発電力を得る
ことができる。
【0023】次に、図6に基づき、太陽電池パネルを手
動で回動させて太陽の追尾を行なう他の形態のソーラー
システムを説明する。図6は、この発明の他の形態に係
るソーラーシステムの側面図である。図6に示すよう
に、ソーラーシステム40は、1本または2本の支持枠
41を使用し、屋根aに登った作業者が手作業で太陽電
池パネル12による太陽の追尾を行なうものである。す
なわち、午前中は、支持枠41を1本使用して、太陽電
池パネル12を東向き45度に固定する(実線状態)。
また、正午前後には、支持枠41を2本使用して、太陽
電池パネル12を水平位置で固定する(一点鎖線状
態)。さらに午後になると、1本の支持枠41を使用し
て、太陽電池パネル12を西向き45度に固定する(二
点鎖線状態)。
【0024】図6中、42は基台16上にポール17を
固定するための支持枠、43は傾斜状態の太陽電池パネ
ル12の端部をポール17に固定するためのワイヤまた
は支持枠である。このように、ソーラシーステム40
を、作業者の手作業による太陽追尾構造としたので、設
備コストの低減、屋根aの上への設置作業の簡易化を図
ることができる。その他の構成、作用および効果は、一
実施例と同様であるので説明を省略する。
【0025】
【発明の効果】この発明によれば、位置センサで太陽の
位置を検出し、その検出信号に基づき、太陽追尾手段に
よって太陽電池パネルが太陽を追尾するので、太陽の位
置にかかわりなく、日中は常に太陽電池による発電が可
能になる。その結果、太陽電池の1日当たりの発電量を
高めることができる。
【0026】特に、請求項2の発明によれば、光線セン
サに赤外線センサを採用したので、位置センサのコスト
低減を図ることができる。
【0027】請求項3の発明によれば、太陽追尾手段と
して、太陽電池パネルをシーソーの板としたウインチ駆
動式のシーソー機構を採用したので、小さな操作力で太
陽の追尾を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
午前中における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜
視図である。
【図2】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
正午前後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す
斜視図である。
【図3】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
午後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視
図である。
【図4】この発明の一実施例に係るソーラーシステムの
制御系を示すブロック図である。
【図5】この発明の一実施例に係るソーラーシステムを
利用したモニュメントの側面図である。
【図6】この発明の他の形態に係るソーラーシステムの
側面図である。
【符号の説明】 10,40 ソーラーシステム、 11 太陽電池、 12 太陽電池パネル、 13 赤外線センサ(位置センサ)、 15 ウインチ(太陽追尾手段)、 18 ドラム、 19 ワイヤ(吊下部材)。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年4月6日(2001.4.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 シーソー式ソーラーシステム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はシーソー式ソーラ
ーシステム、詳しくは、太陽電池の電池面を常に太陽と
正対させる太陽追尾機能を備えたシーソー式ソーラーシ
ステムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光のエネルギーを、半導体の
光電効果により電気に変換する太陽電池が開発され、こ
の太陽電池を利用した太陽光発電が実施されている。こ
の太陽光発電に使用されるソーラーシステム(太陽光発
電装置)としては、従来、多数枚の太陽電池をベース板
に張り付けて作製された太陽電池パネルを、架台を用い
て建物の屋根などに固定していた。その場合、太陽電池
の電池面の向きは、午前中に太陽と向かい合う東向き
か、午後になって太陽と向かい合う西向きか、これらの
平均をとった南向きかのいずれかであった。各向きでの
太陽電池パネルの傾斜角度は、一般的に水平面を基準と
して30〜35度、上向きであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ソーラーシステムによれば、このように太陽電池パネル
が固定式であったので、例えば、太陽電池パネルを東向
きに30〜35度の角度で固定した場合には、昼過ぎに
太陽が西へ30〜35度だけ傾いてしまうと、太陽光が
太陽電池に当たらない。一方、南向きの場合であって
も、太陽が地平線などに近い早朝や夕方の時間帯には、
同じように太陽光が太陽電池に当たらなくなっていた。
その結果、日照時間の約半分だけしか太陽光発電を行な
えず、太陽電池はその発電能力を十分に発揮することが
できなかった。そのため、1日当たりの発電量も少なか
った。
【0004】
【発明の目的】そこで、この発明は、日中は常に発電す
ることが可能であって、1日当たりの発電量を高めるこ
とができるシーソー式ソーラーシステムを提供すること
を、その目的としている。また、この発明は、位置セン
サの設備コストを低減させることができるシーソー式ソ
ーラーシステムを提供することを、その目的としてい
る。さらに、この発明は、小さな操作力で太陽電池パネ
ルを回動させることができるシーソー式ソーラーシステ
ムを提供することを、その目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、太陽電池が取り付けられた太陽電池パネルと、太陽
光を受光して太陽の位置を検出する位置センサと、この
位置センサからの検出信号に基づき、上記太陽電池の電
池面が太陽に正対するように太陽電池パネルを動かす太
陽追尾手段とを備えたソーラーシステムにおいて、上記
太陽電池パネルが、この太陽電池パネルの重心を通過
し、この太陽電池パネルの表面に平行な回動中心線を中
心にして回動自在に設けられ、上記太陽追尾手段が、上
記太陽電池パネルに先端が固定された吊下部材をドラム
から導出または巻き上げて、上記回動中心線を中心に太
陽電池パネルを回動させるウインチであるシーソー式ソ
ーラーシステムである。このソーラーシステムの設置場
所は限定されない。例えば、住宅やビルを含む建物の屋
根部分でもよい。また、工場,施設または発電所などの
敷地内などでもよい。太陽電池の種類は限定されない。
例えば、一般的な単結晶シリコン系の太陽電池やアモル
ファスシリコン系の太陽電池などを採用することができ
る。
【0006】太陽電池パネルに取り付けられる太陽電池
の使用枚数は限定されない。また、太陽電池パネルの形
状も限定されない。通常は、正面視して矩形状である。
位置センサの種類は限定されない。例えば、太陽光の成
分のうちの1種または2種類以上を検知することができ
る光センサなどが挙げられる。光センサとしては、例え
ば赤外線センサの他、紫外線センサなどを採用すること
ができる。要は、太陽の高さ位置を検出することができ
るセンサであればよい。太陽追尾手段の機構は限定され
ない。例えば、請求項3のウインチ式でもよい。その他
にも、例えば垂直な回動中心線を中心とした水平回動式
でもよいし、水平な回動中心線を中心とした垂直回動式
でもよい。要は、常時、太陽電池の電池面が太陽と正対
するように、太陽電池パネルの向きを太陽の動きに合わ
せて変更することができればよい。要は、太陽電池パネ
ルが回動中心線を中心として回動するシーソー構造であ
り、この太陽電池パネルを回動中心線を中心にしてウイ
ンチにより回動させるものである。殊に、太陽電池パネ
ルが矩形状で、パネル全面に均等に太陽電池が配設され
ている場合には、例えばパネルの長さ方向の中間位置に
存在する線対称ライン上に回動中心線が配置される。ウ
インチの使用個数は限定されない。1台でもよいし、2
台以上でもよい。1台のウインチから導出される吊下部
材(例えばケーブル)の本数は限定されない。1本でも
よいし、2本以上でもよい。吊下部材が1本の場合に
は、通常、太陽電池パネルの回動中心線と直交する方向
の一端部に吊下部材の先端が固定される。また、吊下部
材が2本の場合には、通常、各吊下部材の先端は太陽電
池パネルの回動中心線と直交する方向の両端部にそれぞ
れ固定されることになる。
【0007】請求項2に記載の発明は、上記位置センサ
が赤外線センサである請求項1に記載のシーソー式ソー
ラーシステムを備えたソーラーシステムである。
【0008】
【作用】この発明によれば、位置センサで太陽光を受光
して太陽の位置を検出し、位置センサからの検出信号に
基づき、太陽追尾手段により太陽電池の電池面が太陽と
正対するように太陽電池パネルを動かす。このように太
陽を自動追尾することで、上空での太陽の位置にかかわ
りなく、日中は常に発電を行なうことが可能になる。よ
って、太陽電池の1日当たりの発電量を高めることがで
きる。この位置センサからの検出信号に基づき太陽の追
尾を行なう際には、ドラムから線状部材を導出したり巻
き上げたりして、太陽電池の電池面が太陽に正対する角
度位置まで、太陽電池パネルを回動中心線を中心にして
回動させる。このように、太陽追尾手段として、太陽電
池パネルをシーソーの板としたウインチ駆動式のシーソ
ー機構を採用したので、小さな操作力で太陽の追尾を行
なうことができる。
【0009】特に、請求項2の発明によれば、赤外線セ
ンサにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知し、そ
の強度に基づいて太陽の位置を検出する。このように、
位置センサとして赤外線センサを採用したので、位置セ
ンサのコスト低減を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面を
参照して説明する。図1は、この発明の一実施例に係る
シーソー式ソーラーシステムの午前中における太陽電池
パネルの太陽追尾状態を示す斜視図である。図2は、こ
の発明の一実施例に係るソーラーシステムの正午前後に
おける太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す斜視図であ
る。図3は、この発明の一実施例に係るソーラーシステ
ムの午後における太陽電池パネルの太陽追尾状態を示す
斜視図である。図4は、この発明の一実施例に係るソー
ラーシステムの制御系を示すブロック図である。図1〜
図3において、10は木造住宅の屋根aに据え付けられ
る太陽追尾式のシーソー式ソーラーシステムであり、こ
のソーラーシステム10は、多数枚の太陽電池11が張
り付けられた太陽電池パネル12と、太陽光を受光して
太陽の位置を検出する位置センサ部13と、風力を検出
する風力計14と、この位置センサ部13からの検出信
号に基づき、太陽電池11の電池面が太陽に正対するよ
うに太陽電池パネル12を回動させる1対のウインチ
(太陽追尾手段)15とを備えている。
【0011】以下、これらの構成部品を詳細に説明す
る。この住宅の屋根aは瓦葺きで、瓦面が東西方向に向
いている。屋根aの頂上部の両側には、1対の門型の基
台16が固定されている。それぞれの基台16の内部空
間には、ウインチ15が収納されている。また、各基台
16の上板の中央部には、1対の長尺なポール17がそ
れぞれ立設されている。両ポール17の上端部には、回
転の中心軸を共有した2個の滑車からなる2連滑車17
aが軸支されている。また、一方のポール17の上端に
は、風力計14の支柱部14aが固定されている。支柱
部14aの上端には、上記位置センサ部13が固定され
ている。位置センサ部13については後述する。
【0012】各基台16の上板の対向側の端部には、そ
れぞれ1対の軸受16aが配設されている。各軸受16
aには、太陽電池パネル12の南側の辺の中間部に突設
された軸体12a、または、太陽電池パネル12の北側
の辺の中間部に突設された軸体12aがそれぞれ軸支さ
れている。太陽電池パネル12は矩形状である。そのた
め、両軸体12aは、太陽電池パネル12の重心を通過
し、しかもこの太陽電池パネル12の表面に平行な回動
中心線上に配置されている。また、各基台16の上板の
ポール17を挟んだ両側部には、対応するウインチ15
のドラム18の両端部から導出された2本のワイヤ(吊
下部材)19を遊挿する貫通孔がそれぞれ形成されてい
る。各ウインチ15のドラム18から上方へ導出された
2本のワイヤ19は、各貫通孔を通過して2連滑車17
aの対応する滑車に架け渡されてから斜め下方へ折り返
され、それぞれ太陽電池パネル12の対応する隅部に固
定されている。
【0013】それぞれのウインチ15は、回転モータ2
0によってドラム18を回転した際、ドラム18の一端
部から一方のワイヤ19が導出され、これと同時に、他
方のワイヤ19がドラム18の他端部に巻き取られる。
したがって、これらの回転モータ20を同期回転させる
ことで、太陽電池パネル12が軸体12aを中心にして
垂直面内で回動する。上記太陽電池11としては、集積
型アモルファスシリコン系の矩形状を有する高所用太陽
電池モジュールを採用している。太陽電池パネル12
は、平面視して矩形状のベース板12bの表面に、多数
枚の太陽電池11が縦方向および横方向に整列配置され
ている。
【0014】次に、上記位置センサ部13を詳細に説明
する。位置センサ部13は、中空球状をした球状カバー
21と、その内部空間の下部に設けられた半球状のセン
サ固定台22と、このセンサ固定台22に固定されて、
太陽光の成分のうちの赤外線を感知する3個の赤外線セ
ンサ24a,24b,24cとを有している。球状カバ
ー21には、それぞれ異なる角度位置から太陽光の一部
をカバー内に導入する3本の導光孔21a,21b,2
1cが形成されている。導光孔21aは、球状カバー2
1の周壁のうち、東向き、30度の上方位置に形成され
ている。導光孔21bは、球状カバー21周壁のうち、
真上位置に形成されている。導光孔21cは、球状カバ
ー21の周壁のうち、西向き、水平位置に形成されてい
る。
【0015】これに対して、赤外線センサ24aは、セ
ンサ固定台22の外周面のうち、東向き、30度の上方
位置に固定されている。赤外線センサ24bは、センサ
固定台22の外周面のうち、真上位置に固定されてい
る。赤外線センサ24cは、センサ固定台22の外周面
のうち、西向き、水平位置に固定されている。図4に示
すように、ソーラーシステム10の制御系は、制御部2
5の入力側に赤外線センサ24a,24b,24cおよ
び風力計14が配置されている。一方、制御部25の出
力側に1対の回転モータ20が配置されている。各赤外
線センサ24a,24b,24cが太陽光を検出する
と、それぞれの検出信号が制御部25に入力される。そ
して、制御部25から各ウインチ15に対して、太陽電
池パネル12を垂直面内で東向きに回動させたり、西向
きに回動させたりする指令が出される。そして、風力計
14からの風速の測定信号に基づき、この太陽電池パネ
ル12の回動に補正が行なわれる。すなわち、若干風が
強い時(例えば風速10m未満)には、太陽電池パネル
12の傾斜角度を、通常の傾斜角度(東向き30度また
は西向き30度)よりも、5〜10度程度小さくする。
それ以上の強風時(例えば風速10m以上)には、太陽
電池パネル12を水平状態にする。このように、風の強
さに応じて太陽電池パネル12の傾きを修正するので、
風による太陽電池パネル12の損傷を抑えることができ
る。
【0016】次に、このシーソー式ソーラーシステム1
0の作動を説明する。図1に示すように、午前中、導光
孔21aから位置センサ部13内に太陽光が導入される
と、その赤外線の成分が赤外線センサ24aにより受光
される。この検出信号に基づき、制御部25が各回転モ
ータ20に太陽電池パネル12を東向きに回動させる指
令信号を出力する。これにより、ウインチ15が作動
し、その太陽電池11の電池面が太陽と正対する東向き
(例えば30度の傾斜状態)になるまで、太陽電池パネ
ル12が軸体12aを中心にして垂直面内で回動する。
また、図2に示すように、正午前後となり、導光孔21
bから位置センサ部13内に太陽光が導入されると、そ
の赤外線の成分が赤外線センサ24bによって受光され
る。これにより、ウインチ15が作動し、この太陽電池
11の電池面が太陽と正対する真上(水平状態)に向く
まで、太陽電池パネル12を垂直面内で回動させる。
【0017】さらに、図3に示すように、昼過ぎ、導光
孔21cから位置センサ部13内に太陽光が導入される
と、その赤外線の成分が赤外線センサ24cにより受光
される。その結果、ウインチ15が作動し、太陽電池1
1の電池面が太陽と正対する西向き(30度の傾斜状
態)になるまで、太陽電池パネル12が垂直面内で回動
する。ただし、風力計14からの風速の測定信号に基づ
き、この太陽電池パネル12の回動角度については補正
が行なわれる。具体的には、若干風が強い時(例えば風
速5〜10m)には、太陽電池パネル12の傾斜角度
を、通常の傾斜角度(東向き30度または西向き30
度)よりも、例えば5〜10度程度小さくする。それ以
上の強風時(例えば風速10m以上)には、太陽電池パ
ネル12を水平状態にして、風からの回避を優先する。
このように、風の強さに応じて太陽電池パネル12の傾
きを修正するので、風による太陽電池パネル12の損傷
を抑制することができる。
【0018】また、太陽電池パネル12が太陽を自動的
に追尾するので、上空での太陽の位置にかかわりなく、
日中は常に太陽電池11により発電を行なうことができ
る。その結果、太陽電池11の1日当たりの発電量が高
められる。さらに、安価な赤外線センサ24a,24
b,24cにより、太陽光の成分のうちの赤外線を感知
し、太陽の位置を検出するようにしたので、位置センサ
部13のコスト低減が図れる。そして、太陽追尾手段1
5として、太陽電池パネル12をシーソーの板とするウ
インチ駆動式のシーソー機構を採用したので、小さな操
作力で太陽電池パネル12の回動(太陽追尾)を行なう
ことができる。したがって、回転モータ20として、安
価な低出力のモータを採用することができる。
【0019】このシーソー式ソーラーシステム10は、
複数台を組み合わせることで、芸術性を兼ね備えた1つ
のモニュメントとすることができる。その一例を、図5
に示す。図5は、この発明の一実施例に係るソーラーシ
ステムを利用したモニュメントの側面図である。このモ
ニュメント30は、平面視して矩形状をした5階建ての
鉄塔31を有しており、各階に1台ずつ、合計5台のソ
ーラーシステム10が千鳥足状に配列されている。鉄塔
31に、5台のソーラーシステム10を千鳥足状に配列
することで、効率良く高い電力を得ることができる。な
お、鉄塔31の各階において、各ソーラーシステム10
の北側に、太陽光を太陽電池11の電池面に向かって反
射する反射板32を配設することで、さらに高い発電力
を得ることができる。
【0020】次に、図6に基づき、太陽電池パネルを手
動で回動させて太陽の追尾を行なう他の形態のソーラー
システムを説明する。図6は、この発明の他の形態に係
るソーラーシステムの側面図である。図6に示すよう
に、ソーラーシステム40は、1本または2本の支持枠
41を使用し、屋根aに登った作業者が手作業で太陽電
池パネル12による太陽の追尾を行なうものである。す
なわち、午前中は、支持枠41を1本使用して、太陽電
池パネル12を東向き45度に固定する(実線状態)。
また、正午前後には、支持枠41を2本使用して、太陽
電池パネル12を水平位置で固定する(一点鎖線状
態)。さらに午後になると、1本の支持枠41を使用し
て、太陽電池パネル12を西向き45度に固定する(二
点鎖線状態)。
【0021】図6中、42は基台16上にポール17を
固定するための支持枠、43は傾斜状態の太陽電池パネ
ル12の端部をポール17に固定するためのワイヤまた
は支持枠である。このように、シーソー式ソーラシース
テム40を、作業者の手作業による太陽追尾構造とした
ので、設備コストの低減、屋根aの上への設置作業の簡
易化を図ることができる。その他の構成、作用および効
果は、一実施例と同様であるので説明を省略する。
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、位置センサで太陽の
位置を検出し、その検出信号に基づき、太陽追尾手段に
よって太陽電池パネルが太陽を追尾するので、太陽の位
置にかかわりなく、日中は常に太陽電池による発電が可
能になる。その結果、太陽電池の1日当たりの発電量を
高めることができる。特に、太陽追尾手段として、太陽
電池パネルをシーソーの板としたウインチ駆動式のシー
ソー機構を採用したので、小さな操作力で太陽の追尾を
行なうことができる。特に、請求項2に記載の発明によ
れば、光線センサに赤外線センサを採用したので、位置
センサのコスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係るシーソー式ソーラー
システムの午前中における太陽電池パネルの太陽追尾状
態を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施例に係るシーソー式ソーラー
システムの正午前後における太陽電池パネルの太陽追尾
状態を示す斜視図である。
【図3】この発明の一実施例に係るシーソー式ソーラー
システムの午後における太陽電池パネルの太陽追尾状態
を示す斜視図である。
【図4】この発明の一実施例に係るシーソー式ソーラー
システムの制御系を示すブロック図である。
【図5】この発明の一実施例に係るシーソー式ソーラー
システムを利用したモニュメントの側面図である。
【図6】この発明の他の形態に係るシーソー式ソーラー
システムの側面図である。
【符号の説明】 10,40 シーソー式ソーラーシステム、 11 太陽電池、 12 太陽電池パネル、 13 赤外線センサ(位置センサ)、 15 ウインチ(太陽追尾手段)、 18 ドラム、 19 ワイヤ(吊下部材)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池が取り付けられた太陽電池パネ
    ルと、 太陽光を受光して太陽の位置を検出する位置センサと、 該位置センサからの検出信号に基づき、前記太陽電池の
    電池面が太陽に正対するように太陽電池パネルを可動さ
    せる太陽追尾手段とを備えたソーラーシステム。
  2. 【請求項2】 前記位置センサが赤外線センサである請
    求項1に記載のソーラーシステム。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池パネルが、該太陽電池パネ
    ルの重心を通過し、該太陽電池パネルの表面に平行な回
    動中心線を中心にして回動自在に設けられ、 前記太陽追尾手段が、前記太陽電池パネルに先端が固定
    された吊下部材をドラムから導出または巻き上げて、前
    記回動中心線を中心に太陽電池パネルを回動させるウイ
    ンチである請求項1または請求項2に記載のソーラーシ
    ステム。
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