JP2017180409A - 内燃機関用ピストン - Google Patents
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Abstract
Description
この冷却空洞には、オイル入口(導入穴)が設けられ、ピストン下方に設けたオイルジェットからオイルを噴射して、導入穴から冷却空洞にオイルを供給する。
ピストンは上下方向に往復運動するため、オイルジェットから導入穴に噴射し、冷却空洞に入ったオイルには慣性力が発生する。
ピストンの下降行程後半から上昇行程前半では、オイルは慣性力によって冷却空洞の下面に押し付けられる。オイルの導入穴は、通常は冷却空洞の下面に形成されている。従って、ピストンの下降行程後半から上昇行程前半では、オイルは、導入穴から排出されてしまい、冷却空洞に十分に供給されず、冷却性能が低下する。
また、特許文献2では、冷却空洞に、導入穴に向かって流路幅を拡大するスロープ部と、スロープ部に沿って逆流するオイルの流れ方向を変更する逆流防止壁部を設けている。特許文献2は、スロープ部と逆流防止壁部とによって、導入穴からオイルが排出されることを防止するとともにオイルの流入が阻害されることを防止している。
図1は、本発明によるピストンが適用される内燃機関の要部を示す断面図である。このピストン3は、ガソリンエンジンに適用されるピストンである。この内燃機関では、シリンダブロック1に円筒状のシリンダボア2が形成され、このシリンダボア2の内側にピストン3が摺動可能に収容されている。ピストン3には、ピストンピン4を介してコネクティングロッド5の上端が連結されている。コネクティングロッド5の下端は、クランクピン6を介してクランクシャフト7に連結されている。
図4に示すX方向が冷却空洞29の長手方向であり、Y方向はX方向に直交する方向である。
冷却空洞29は、両方のピンボス部26(およびサイドウォール部28)の近傍に設けられている。冷却空洞29は、各ピンボス部26の外周を囲うようにスカート部25間に形成されている。冷却空洞29は、塩中子を用いて形成されるのが好ましいが特に限定されない。
導入穴35は、オイルジェット装置11のノズル12から噴射されるオイルを冷却空洞29に導き、流入させる。導入穴35は、頂部21の裏面30に設けられ、サイドウォール部28の内側に設けられる。導入穴35は、ノズル12から噴射されたオイルが当る位置に配置されるのが好ましい。
導入穴35は、冷却空洞29に接続される導入開口部35aを備えている。導入開口部35aの最も低い周縁部が、導入開口最下部35b(鉛直方向、ピストン高さ方向、またはX方向およびY方向に直交する方向における最下部)である。そして、導入開口部35aが形成される位置における冷却空洞断面29sの最下点29b(鉛直方向、ピストン高さ方向またはX方向およびY方向に直交する方向最下点)は、導入開口最下部35bよりも低い位置とする。
このように、導入開口部35aが形成される位置で、導入開口最下部35bよりも低い最下点29bを形成することで、最下点29bを含む最下面29aがオイル溜まり部として機能する。
このように、導入開口部35aを最上点29cの鉛直下に位置させることで、導入穴35から導入されるオイルはより高い位置まで移動するため、ピストン3下降行程後半から上昇行程前半において、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを最下点29bを含む最下面29aに溜めることができる。
このように、上側円弧部29eに導入開口部35aを位置させることで、導入穴35から導入されるオイルは、導入開口部35aが形成される位置での冷却空洞29内でより高い位置まで移動するため、ピストン3下降行程後半から上昇行程前半において、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
このように、傾斜部29fを有することで、上側円弧部29eに至ったオイルは、傾斜部29fに沿って移動することで、下側円弧部29dに導かれるため、より多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
このように、最下面29aに溜まったオイルは、冷却空洞29を流動し、ピストンクラウン部24の内部からピンボス部26の周囲を効率的に冷却する。
オイルジェット吐出流量は、図1に示すノズル12から吐出するオイル量であり、通過率は、ノズル12から吐出するオイル量をA、導出穴36から排出されるオイル量をBとした場合に、B/Aである。
比較例では、冷却空洞29の最下点29bと、導入開口部35aの導入開口最下部35bの高さを同じとした以外は、第1実施形態と同一構成とした。
図7に示すように、ノズル12から吐出するオイル量を変化させても、第1実施形態は比較例よりも通過率が常に高く、最大では6%の通過率の上昇となった。
本発明の内燃機関用ピストンの第2実施形態について説明する。
また、本発明の第2実施形態においても、導入開口部35aが形成される位置で、冷却空洞29の長手方向に直交する冷却空洞断面29sは、最も高い位置となる最上点29cを有している。導入開口部35aは最上点29cの鉛直下に位置する。
また、本発明の第2実施形態においても、冷却空洞断面29sは、最下点29bを含む下側円弧部29dと、最も高い位置を含む上側円弧部29eとを有している。そして、導入開口部35aは上側円弧部29eに位置する。
このように、広い天面部29hで円弧部29dと導入開口部35aとの上方を覆うことで、導入穴35から導入されるオイルは、導入開口部35aの開口範囲よりも広範囲に拡散されるため、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを円弧部29dに溜めることができる。
図10は、本発明の第3実施形態における図6相当図である。本発明の第3実施形態においても、図1から図5までの構成については、第1実施形態のピストン3とほぼ同一であるため、重複する説明を省略する。
本発明の第3実施形態では、冷却空洞断面29sが、最下点29bを含む下側円弧部29dと、最も高い位置を含む上側円弧部29eとを有している。そして、導入開口部35aは上側円弧部29eに位置する。
このように、最も高い位置を含む上側円弧部29eに導入開口部35aを位置させることで、導入穴35から導入されるオイルは、上側円弧部29eから下側円弧部29dに導かれやすく、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
また、冷却空洞断面29sは、上側円弧部29eから下側円弧部29dに至る傾斜部29fを有している。
図11は、本発明の第4実施形態における図6相当図である。本発明の第4実施形態においても、図1から図5までの構成については、第1実施形態のピストン3とほぼ同一であるため、重複する説明を省略する。
また本発明の第4実施形態においても、冷却空洞断面29sは、最も高い位置を含む最上点29cを有している。導入開口部35aは最上点29cの鉛直下に位置する。
本発明の第4実施形態では、冷却空洞断面29sが、最下点29bを含む下側円弧部29dと、最も高い位置を含む上側円弧部29eとを有している。そして、導入開口部35aは下側円弧部29dと上側円弧部29eとの間に位置する。
このように、下側円弧部29dと上側円弧部29eとの間に導入開口部35aを位置させることでも、導入穴35から導入されるオイルは、下側円弧部29dに導かれやすく、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
また、冷却空洞断面29sは、上側円弧部29eから下側円弧部29dに至る傾斜部29fを有している。
図12は、本発明の第5実施形態における図6相当図である。本発明の第5実施形態においても、図1から図5までの構成については、第1実施形態のピストン3とほぼ同一であるため、重複する説明を省略する。
本発明の第5実施形態では、冷却空洞断面29sは円形であり、最下面29aが円形の最下点に形成される。
このように、冷却空洞断面29sを円形として最下点29bを円形の最下点に形成することでも、導入穴35から導入されるオイルは、最下面29aに導かれやすく、導入穴35に戻るオイルを減少でき、より多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
図13は、本発明の第6実施形態における図6相当図である。本発明の第6実施形態においても、図1から図5までの構成については、第1実施形態のピストン3とほぼ同一であるため、重複する説明を省略する。
このように、最下点29bを形成することでも、導入穴35から導入されるより多くのオイルを最下面29aに溜めることができる。
図14は、本発明の第7実施形態における図6相当図である。本発明の第7実施形態においても、図1から図5までの構成については、第1実施形態のピストン3とほぼ同一であるため、重複する説明を省略する。
なお、本発明の第2から第4実施形態についても、第7実施形態のように鉛直方向軸に関する対称形状であってもよい。
2 シリンダボア
3 ピストン
4 ピストンピン
5 コネクティングロッド
6 クランクピン
7 クランクシャフト
8 クランクケース
9 クランク室
11 オイルジェット装置
12 ノズル
21 頂部
22 ピストンリング溝
23 ランド部
24 ピストンクラウン部
25 スカート部
26 ピンボス部
27 ピストンピン孔
28 サイドウォール部
29 冷却空洞
29a 最下面
29b 最下点
29c 最上点
29d 下側円弧部(円弧部)
29e 上側円弧部
29f 傾斜部
29g 立ち上げ部
29h 天面部
29s 冷却空洞断面
30 裏面
35 導入穴
35a 導入開口部
35b 導入開口最下部
35c 導入開口最上部
36 導出穴
Claims (6)
- 頂部を有するピストンクラウン部と、ピストンピンが挿入されるピストンピン孔をそれぞれ有する一対のピンボス部とを有し、ノズルを有するオイルジェット装置から前記頂部の裏面に向けて噴射された冷却用のオイルにより冷却されるピストンであって、
前記頂部は、少なくとも一方の前記ピンボス部の近傍であって、前記頂部の内部に設けられた冷却空洞と、前記ノズルから噴射される前記オイルを前記冷却空洞に導く前記頂部の前記裏面に設けられた導入穴とを有し、
前記導入穴は、前記冷却空洞に接続される導入開口部を備え、
前記導入開口部が形成される位置で、前記冷却空洞の長手方向に直交する冷却空洞断面における最下点を、前記導入開口部の導入開口最下部よりも低い位置とする
ことを特徴とする内燃機関用ピストン。 - 前記冷却空洞断面が、最も高い位置となる最上点を有し、
前記導入開口部が前記最上点の鉛直下に位置することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピストン。 - 前記冷却空洞断面が、前記最下点を含む下側円弧部と、前記下側円弧部の端部から鉛直方向に立ち上げた立ち上げ部と、上面を形成する天面部とを有し、
前記下側円弧部と前記導入開口部とが前記天面部の鉛直下に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関用ピストン。 - 前記冷却空洞断面が、前記最下点を含む下側円弧部と、最も高い位置を含む上側円弧部とを有し、
前記導入開口部が前記上側円弧部に位置することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内燃機関用ピストン。 - 前記冷却空洞断面が、前記最下点を含む下側円弧部と、最も高い位置を含む上側円弧部とを有し、
前記導入開口部が前記下側円弧部と前記上側円弧部との間に位置することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピストン。 - 前記冷却空洞断面が円形であり、
前記最下点が前記円形の最下点に形成されることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピストン。
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