JP2017179779A - 建具 - Google Patents

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Abstract

【課題】取付部品の固定強度を向上できる建具を提供すること。
【解決手段】片開きドアは、上枠、下枠、戸先側縦枠および吊元側縦枠25を枠組みして構成される枠体2と、枠体2内に開閉可能に配置される扉体3と、吊元側縦枠25の見込み片部263に取り付けられる丁番30と、丁番30に取り付けられる固定部材40とを備える。固定部材40は、吊元側縦枠25の見込み片部263に沿って配置されるとともに建物躯体に固定される。
【選択図】図2

Description

本発明は、丁番、ラッチ受、フランス落とし受等の取付け部品の枠体への取付けを補強した建具に関する。
従来、建具として、建物の壁の出入り口の開口縁に据え付けられる開きドアが知られている(特許文献1参照)。
この開きドアは、ドア取付け枠に蝶番によって開閉可能に連結されている。蝶番の羽根板およびドア取付け枠の見込み片部にはねじが挿通され、当該ねじがドア取付け枠内に配置された補強板にねじ止めされている。このねじ止めによって蝶番はドア取付け枠に取り付けられている。
また、前記補強板とは別部材である支持部材をドア取付け枠内に配置し、この支持部材をドア取付け枠とともに建物の壁にねじ止めすることによって、ドア取付け枠は建物の壁に固定されている。
特開平10−266709号公報
ところで、特許文献1に記載の開きドアでは、補強板はドア取付け枠の見込み片部に沿って配置されて蝶番がねじ止めされるだけであり、建物の壁などのドア取付け枠以外の部分には固定されていない。このため、開きドアから蝶番に加わる荷重はドア取付け枠を介して建物の壁に伝達される。これにより、蝶番などの取付部品の固定強度はドア取付け枠の強度に依存するので、取付部品の固定強度を向上することが困難である。
本発明の目的は、取付部品の固定強度を向上できる建具を提供することにある。
本発明の建具は、枠体と、前記枠体内に配置される障子と、前記枠体に取り付けられる取付部品と、前記取付部品に取り付けられる取付片部および建物躯体に固定される固定片部を有する固定部材とを備えることを特徴とする。
本発明の建具によれば、丁番、ラッチ受、フランス落とし受などの取付部品に取り付けられる固定部材を、建物躯体に直接固定することで、取付部品を枠体を介して建物躯体に固定する場合と比べて、取付部品の固定強度を向上できる。
本発明の建具では、前記枠体は、見込み片部を有するホロー形成部を有し、前記ホロー形成部には、前記固定部材が挿通する挿通孔が形成され、前記取付片部は、前記取付部品および前記見込み片部に取り付けられ、前記取付片部は、前記挿通孔に挿通されて前記ホロー形成部によって形成されるホローに配置されることが好ましい。
このような構成によれば、固定部材をホロー形成部に形成された挿通孔に挿通するだけで取付片部をホローに簡単に配置でき、例えば取付部品に取り付けられる裏板などをホロー形成部の端部から挿入する場合と比べて容易に施工できる。
また、取付片部をホローに配置することで、当該取付片部を外部から目立たない位置に配置できる。
さらに、建物躯体に固定される固定部材には、取付部品および枠体の見込み片部が取り付けられるので、火災時においても枠体を保持でき、防火性を向上できる。
本発明の建具では、前記枠体は、見込み片部を有する室外枠材と、前記室外枠材よりも室内側に配置される室内枠材と、前記室外枠材および前記室内枠材を連結する断熱部材とを備え、前記固定部材は、前記取付片部の室内縁部から前記枠体の見付け方向外側に折曲された折曲片部を有し、前記取付片部は、前記取付部品および前記室外枠材の見込み片部に取り付けられ、前記固定片部は、前記枠体の見付け方向外側における前記折曲片部の外側縁部から室内側に折曲され、前記固定部材の取付状態では、前記取付片部は前記室外枠材の見込み片部に沿って配置されるとともに、前記折曲片部は前記断熱部材よりも室外側に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、前記取付片部が室外枠材の見込み片部に沿って配置されても、取付片部の室内縁部から枠体の見付け方向外側に折曲した折曲片部によって固定片部を断熱部材よりも枠体の見付け方向外側に配置することができる。これにより、枠体が室外枠材、室内枠材および断熱部材を備える断熱仕様のものであっても、固定部材を断熱部材と干渉させることなく設置できる。
また、火災時に断熱部材が焼失し、建物躯体に固定された室内枠材から室外枠材が分離されても、室外枠材は固定部材によって建物躯体に固定されているので、室外枠材の室内枠材に対する位置を維持でき、防火性を向上できる。
本発明の建具では、前記枠体には、前記障子に当接するタイト材が取り付けられ、前記取付片部は、前記取付部品および前記見込み片部に取り付けられ、前記取付片部は、前記タイト材よりも室外側に配置され、前記固定片部は、前記タイト材よりも室内側に配置されることが好ましい。
このような構成によれば、丁番などの取付部品をタイト材よりも室外側で取付片部に取り付けることができる一方、タイト材よりも室内側で固定片部を建物躯体に固定でき、固定片部の建物躯体への固定部分から雨水等が浸入するおそれを低減できる。
本発明の建具では、前記枠体は、上枠、下枠、戸先側縦枠および吊元側縦枠を枠組みして構成され、前記取付部品は、前記吊元側縦枠の見込み片部における前記障子側の面に沿って配置される丁番によって構成され、前記取付片部は、前記吊元側縦枠の見込み片部における前記障子側の面とは反対側の面に沿って配置され、前記取付片部に沿って裏板が設けられ、前記吊元側縦枠の見込み片部および前記取付片部には、当該吊元側縦枠の見込み方向に沿った長孔がそれぞれ形成され、前記丁番は、取付ねじによって前記裏板に螺合し、前記取付ねじは、前記丁番および前記裏板間で前記吊元側縦枠の見込み片部の長孔および前記取付片部の長孔を貫通することが好ましい。
このような構成によれば、取付ねじを緩めることで、丁番を吊元側縦枠および固定部材に対して吊元側縦枠の見込み方向に位置調整できる。
また、丁番が吊元側縦枠の見込み片部における障子側の面に沿って配置され、かつ、固定部材の取付片部が吊元側縦枠の見込み片部における障子側の面とは反対側の面に沿って配置されるので、取付片部が丁番に取り付けられる際に吊元側縦枠の見込み片部にも取り付けられることとなる。このため、火災時においても丁番および吊元側縦枠を固定部材によって保持でき、防火性を向上できる。
本発明の建具では、前記枠体は、上枠、下枠、戸先側縦枠および吊元側縦枠を枠組みして構成され、前記取付部品は、前記戸先側縦枠の見込み片部における前記障子側の面に沿って配置されるラッチ受によって構成され、前記取付片部は、前記戸先側縦枠の見込み片部における前記障子側の面とは反対側の面に沿って配置され、前記ラッチ受、前記戸先側縦枠の見込み片部および前記取付片部には、前記障子に取り付けられるラッチが挿入可能な開口がそれぞれ形成されることが好ましい。
このような構成によれば、障子側のラッチがラッチ受および戸先側縦枠に形成された開口に挿入されることに加えて、固定部材の取付片部に形成された開口にも挿入されることで、障子側のラッチとラッチ受側の戸先側縦枠との係合強度を向上できる。
また、ラッチ受が戸先側縦枠の見込み片部における障子側の面に沿って配置され、かつ、固定部材の取付片部が戸先側縦枠の見込み片部における障子側の面とは反対側の面に沿って配置されるので、取付片部がラッチ受に取り付けられる際に戸先側縦枠の見込み片部にも取り付けられることとなる。このため、火災時においてもラッチ受および戸先側縦枠を固定部材によって保持でき、防火性を向上できる。
本発明の建具では、前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を枠組みして構成され、前記取付部品は、前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材の見込み片部に取り付けられるフランス落とし受によって構成され、前記フランス落とし受は、前記障子に取り付けられるフランス落とし棒が挿入可能な凹溝を形成する凹溝形成部を有し、前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材には、前記凹溝形成部が配置される開口が形成され、前記取付片部は、前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材の見込み片部に沿って配置され、前記取付片部には、前記凹溝形成部が配置される切欠部が形成されることが好ましい。
このような構成によれば、フランス落とし受の凹溝形成部を上枠および下枠のうちの少なくとも一方の枠材に形成された開口に配置した状態であっても、凹溝形成部を切欠部の開口側から当該切欠部に差し込むことで、取付片部を前記一方の枠材の見付け方向に移動させることなく固定部材を所定位置に簡単に配置できる。
また、フランス落とし受が上枠および下枠のうちの少なくとも一方の枠材に取り付けられ、このフランス落とし受に固定部材の取付片部が取り付けられるので、取付片部が前記一方の枠材にも取り付けられることとなる。このため、火災時においてもフランス落とし受および前記一方の枠材を固定部材によって保持でき、防火性を向上できる。
本発明によれば、取付部品の固定強度を向上できる建具を提供できる。
本発明の第1実施形態に係る片開きドアを示す外観姿図。 図1に示すII−II線に沿った断面図。 第1実施形態に係る片開きドアの丁番側を展開して示す斜視図。 図1に示すIV−IV線に沿った断面図。 第1実施形態に係る片開きドアのラッチ受側を展開して示す斜視図。 本発明の第2実施形態に係る親子ドアを示す外観姿図。 図6にVII−VII線に沿った断面図。 第2実施形態に係る親子ドアの上方のフランス落とし受側を展開して示す斜視図。 第2実施形態に係る親子ドアの下方のフランス落とし受側を展開して示す斜視図。 本発明の変形例に係る固定部材を示す横断面図。 本発明の他の変形例に係る固定部材を示す横断面図。
[第1実施形態の構成]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、第1実施形態に係る建具である片開きドア1は、枠体2と、枠体2内に開閉可能に配置される扉体3(障子)とを備えている。
枠体2は、上枠21、下枠22、戸先側縦枠24(縦枠)および吊元側縦枠25(縦枠)を枠組みして構成されている。上枠21および下枠22は断熱仕様の枠材として構成されている。吊元側縦枠25は、複数の丁番30(取付部品)によって扉体3の吊元側縁部に連結されている。戸先側縦枠24には、ラッチ受60(取付部品)が取り付けられている。扉体3の戸先側縁部には、ラッチ受60に係合するラッチ65が取り付けられている。ラッチ65およびラッチ受60は、図1に二点鎖線で示す領域Aに配置されている。
吊元側縦枠25は、図2,3に示すように、アルミ製の押出形材によって形成された室外枠材25Aおよび室内枠材25Bと、室外枠材25Aおよび室内枠材25B間に設けられたウレタン等の断熱部材25Cとを備えている。
室外枠材25Aは、第一ホロー形成部251と、第二ホロー形成部261とを有している。
第一ホロー形成部251は、室外見付け片部252と、室外見付け片部252に連続する見込み片部253,254と、見込み片部253,254に連続する室内見付け片部255とを有して断面略矩形状に形成されている。室外見付け片部252および室内見付け片部255の見付け寸法は、見込み片部253,254の見込み寸法よりも長く設定されている。室外見付け片部252、見込み片部253,254および室内見付け片部255によって第一ホロー256が形成されている。
室内見付け片部255は建物躯体に固定されている。見込み片部253よりも吊元側縦枠25の見付け方向外側に位置する見込み片部254は壁材に隣接している。
第二ホロー形成部261(ホロー形成部)は、第一ホロー形成部251の見込み片部253に連続する室外見付け片部262と、室外見付け片部262に連続する見込み片部263と、第一ホロー形成部251の室内見付け片部255に連続する見込み片部264と、見込み片部263,264に連続する室内見付け片部265とを有して断面略矩形状に形成されている。室外見付け片部262および室内見付け片部265の見付け寸法は、見込み片部263,264の見込み寸法よりも短く設定されている。室外見付け片部262、見込み片部263,264および室内見付け片部265と、第一ホロー形成部251の室内見付け片部255とによって第二ホロー266が形成されている。
室内見付け片部265には、断熱部材25Cが係合する係合部265Aが形成されており、係合部265Aよりも吊元側縦枠25の見付け方向外側には、上下方向に延びた挿通孔265Cが形成されている。
室内枠材25Bは、見込み片部267と、見込み片部267に連続する装着片部268とを有しており、見込み片部267の室外端部には断熱部材25Cが係合する係合部267Aが形成されている。見込み片部267には、建物躯体へねじ込まれる固定ねじ7が挿通される固定孔267Bが形成されている。装着片部268は、見込み片部267から吊元側縦枠25の見付け方向内側に延出しており、扉体3の吊元側縁部に当接するタイト材8が装着されている。ここで、タイト材8は、気密材や水密材によって形成され、本実施形態では水密材によって形成されており、枠体2の内周側において四周連続して設けられている。なお、見込み片部267の室内部分は壁材にビス止めされている。
前述した吊元側縦枠25には、旗丁番によって構成される丁番30(取付部品)と、金属製の固定部材40とが取り付けられ、固定部材40には裏板50が沿って配置される。
丁番30は、羽根板311および軸部312を有する雄型丁番31と、羽根板321および軸穴部(図示省略)を有する雌型丁番32とを備えており、軸部312は軸穴部に差し込まれている。本実施形態では、雄型丁番31の羽根板311は吊元側縦枠25に取り付けられ、雌型丁番32の羽根板321は扉体3の吊元側縁部に取り付けられる。
羽根板311には、四つの取付孔313が形成されており、これらの取付孔313に皿ねじ等の取付ねじ314が挿通される。
固定部材40は、取付片部41と、折曲片部42と、固定片部43とを有している。
取付片部41は、図3に示すように矩形板状に形成されており、折曲片部42および固定片部43よりも上下方向に長く、折曲片部42から上下方向に延出している。
取付片部41には、上下一対の螺合孔411と、上下一対の螺合孔411間に位置する四つの長孔412および上下一対の長孔413とが形成されている。
各長孔412,413は、吊元側縦枠25への取付け状態で当該吊元側縦枠25の見込み方向に沿って配置される。
上下一対の螺合孔411には、吊元側縦枠25への取付ねじ11が螺合し、四つの長孔412には、四つの取付ねじ314が挿通され、上下一対の長孔413には、裏板50への取付ねじ12が挿通される。
折曲片部42は、取付片部41の室内縁部から吊元側縦枠25の見付け方向外側に折曲して形成されている。折曲片部42の見付け方向寸法は、係合部265A,267Aよりの見付け方向寸法よりも長く設定されている。
固定片部43は、吊元側縦枠25の見付け方向外側に位置する折曲片部42の外側縁部から室内側に延出している。固定片部43には、建物躯体へねじ込まれる固定ねじ7が挿通されて螺合する固定孔431が形成されている。
裏板50は、矩形板状に形成されており、取付ねじ12が螺合する螺合孔51と、四つの取付ねじ314が螺合する四つの螺合孔52とが形成されている。
ここで、室外枠材25Aの見込み片部263には、取付ねじ11が挿通される上下一対の取付孔271と、取付ねじ12の頭部が配置される上下一対の配置孔272と、四つの取付ねじ314が挿通される四つの長孔273とが形成されている。配置孔272は吊元側縦枠25の見込み方向に沿った長孔として形成されている。
丁番30、固定部材40および裏板50の吊元側縦枠25への取付手順は次の通りである。
先ず、取付ねじ12を取付片部41の長孔413に挿通し、裏板50の螺合孔51に螺合して、裏板50を固定部材40に取り付ける。
次に、固定部材40をその取付片部41側から室外枠材25Aの挿通孔265Cに挿通し、取付片部41および折曲片部42を第二ホロー266に配置する。取付片部41は見込み片部263の内面に沿って配置され、折曲片部42は室内見付け片部265の内面に沿って配置される。また、取付ねじ12の頭部は配置孔272に配置される。続いて、取付ねじ11を取付孔271に挿通し、螺合孔411に螺合して、取付片部41を見込み片部263に取り付ける。
次に、取付ねじ314を雄型丁番31の取付孔313に挿通し、室外枠材25Aの長孔273および取付片部41の長孔412に貫通し、裏板50の螺合孔52に螺合して、雄型丁番31を室外枠材25Aおよび固定部材40に取り付ける。固定部材40の取付片部41は、タイト材8よりも室外側に配置されており、固定部材40の固定片部43は、タイト材8よりも室内側に延出して配置されている。
なお、雌型丁番32は、扉体3の吊元側縁部に取り付けられており、扉体3を枠体2内に配置する際に雄型丁番31の軸部312が当該雌型丁番32の軸受穴に差し込まれる。
前述したように吊元側縦枠25に丁番30および固定部材40を取り付けた状態で、取付ねじ12,314を緩めると、丁番30および裏板50が室外枠材25Aおよび固定部材40に対して吊元側縦枠25の見込み方向に位置調整可能な状態となるので、丁番30の吊元側縦枠25に対する見込み位置の調整ができる。
また、丁番30の見込み位置の調整後、取付ねじ12,314を締めると、見込み片部263および取付片部41が雄型丁番31の羽根板311および裏板50間で締め付けられて、丁番30が不動状態で固定される。
以上の吊元側縦枠25は、室外枠材25Aの室内見付け片部255が建物躯体の室外面側に固定され、かつ、固定ねじ7が室内枠材25Bの固定孔267Bから固定片部43の固定孔431および建物躯体の見込み面側にねじ込まれることによって、建物躯体に固定される。
戸先側縦枠24は、図4,5に示すように。吊元側縦枠25と略同様に形成されており、左右逆向きに配置されているので、吊元側縦枠25の各構成と同符号を適宜付す。
ただし、戸先側縦枠24の見込み片部263には、配置孔272および長孔273は形成されておらず、ラッチ65が挿入可能な開口241が上下一対の取付孔271間の位置に形成されている。
前述した戸先側縦枠24には、ラッチ受60(取付部品)と、金属製の固定部材70とが取り付けられる。
ラッチ受60は、ラッチ65が挿入可能な開口63が形成された本体片部61と、本体片部61の室外縁部から折曲された折曲片部62とを有して断面略L字状に形成されている。本体片部61の開口63よりも上方および下方には、戸先側縦枠24の見込み方向に沿って延びた取付孔64がそれぞれ形成されている。
固定部材70は、固定部材40と略同様に形成されており、左右逆向きに配置されているので、固定部材40の各構成と同符号を適宜付す。
ただし、固定部材70の取付片部41には、長孔412,413が形成されておらず、ラッチ65が挿入可能な開口71が上下一対の螺合孔411間の位置に形成されている。
ラッチ受60および固定部材70は、取付ねじ11をラッチ受60の取付孔64に挿通し、戸先側縦枠24の見込み片部263の取付孔271に挿通し、固定部材70の螺合孔411に螺合して、戸先側縦枠24の室外枠材25Aに取り付けられる。この取付状態では、ラッチ受60の本体片部61は戸先側縦枠24の見込み片部263に沿って配置され、ラッチ受60の折曲片部62は戸先側縦枠24の室外見付け片部262に沿って配置される。固定部材70の取付片部41は、タイト材8よりも室外側に配置されており、固定部材70の固定片部43は、タイト材8よりも室内側に延出して配置されている。
ここで、取付ねじ11を緩めると、ラッチ受60を取付孔64に沿って戸先側縦枠24の見込み方向に位置調整可能となり、ラッチ受60の見込み位置を調整できる。
ラッチ受60の見込み位置調整後、取付ねじ11を締めると、ラッチ受60は戸先側縦枠24の見込み片部263に対して不動状態で固定される。
以上の戸先側縦枠24は、その室外枠材25Aの室内見付け片部255が建物躯体の室外面側に固定され、かつ、固定ねじ7が室内枠材25Bの固定孔267Bから固定片部43の固定孔431および建物躯体の見込み面側にねじ込まれることによって、建物躯体に固定される。
[第1実施形態の効果]
(1)本実施形態では、片開きドア1は、枠体2と、枠体2内に配置される扉体3と、枠体2に取り付けられる丁番30およびラッチ受60と、丁番30に取り付けられる取付片部41および建物躯体に固定される固定片部43を有する固定部材40と、ラッチ受60に取り付けられる取付片部41および建物躯体に固定される固定片部43を有する固定部材70とを備え、固定部材40,70は、建物躯体に固定されることを特徴とする。
上記構成を有するため、丁番30およびラッチ受60に取り付けられる固定部材40,70を、建物躯体に直接固定することで、丁番30およびラッチ受60を枠体2を介して建物躯体に固定する場合と比べて、丁番30およびラッチ受60の固定強度を向上できる。
さらに、本実施形態では、以下の各効果を発揮できる。
(2)枠体2は、見込み片部263を有する第二ホロー形成部261を有し、第二ホロー形成部261には、固定部材40,70が挿通する挿通孔265Cが形成され、固定部材40の取付片部41は、丁番30および見込み片部263に取り付けられ、固定部材70の取付片部41は、ラッチ受60および見込み片部263に取り付けられ、取付片部41は、挿通孔265Cに挿通されて第二ホロー形成部261によって形成される第二ホロー266に配置される。
このため、固定部材40,70を第二ホロー形成部261に形成された挿通孔265Cに挿通するだけで取付片部41を第二ホロー266に簡単に配置でき、例えば取付部品に取り付けられる裏板などを第二ホロー形成部261の端部から挿入する場合と比べて容易に施工できる。
また、取付片部41を第二ホロー266に配置することで、当該取付片部41を外部から目立たない位置に配置できる。
さらに、建物躯体に固定される固定部材40,70には、丁番30および枠体2の見込み片部263が取り付けられるので、火災時においても枠体2を保持でき、防火性を向上できる。
(3)枠体2は、見込み片部263を有する室外枠材25Aと、室外枠材25Aよりも室内側に配置される室内枠材25Bと、室外枠材25Aおよび室内枠材25Bを連結する断熱部材25Cとを備え、固定部材40,70は、各取付片部41の室内縁部から枠体2の見付け方向外側に折曲された折曲片部42を有し、固定部材40の取付片部41は、丁番30および室外枠材25Aの見込み片部263に取り付けられ、固定部材70の取付片部41は、ラッチ受60および室外枠材25Aの見込み片部263に取り付けられ、固定部材40,70の固定片部43は、枠体2の見付け方向外側における折曲片部42の外側縁部から室内側にそれぞれ折曲され、固定部材40,70の取付状態では、取付片部41は室外枠材25Aの見込み片部263に沿って配置されるとともに、折曲片部42は断熱部材25Cよりも室外側に配置される。
このため、取付片部41が室外枠材25Aの見込み片部263に沿って配置されても、取付片部41の室内縁部から枠体2の見付け方向外側に折曲した折曲片部42によって固定片部43を断熱部材25Cよりも枠体2の見付け方向外側に配置することができる。これにより、枠体2が室外枠材25A、室内枠材25Bおよび断熱部材25Cを備える断熱仕様のものであっても、固定部材40,70を断熱部材25Cと干渉させることなく設置できる。
また、火災時に断熱部材25Cが焼失し、建物躯体に固定された室内枠材25Bから室外枠材25Aが分離されても、室外枠材25Aは固定部材40,70によって建物躯体に固定されているので、室外枠材25Aの室内枠材25Bに対する位置を維持でき、防火性を向上できる。
(4)枠体2には、扉体3に当接するタイト材8が取り付けられ、固定部材40の取付片部41は、丁番30および見込み片部263に取り付けられ、固定部材70の取付片部41は、ラッチ受60および見込み片部263に取り付けられ、各取付片部41は、タイト材8よりも室外側に配置され、各固定片部43は、タイト材8よりも室内側に配置される(室内側に延出して配置される)。
このため、丁番30およびラッチ受60をタイト材8よりも室外側で取付片部41に取り付けることができる一方、タイト材8よりも室内側で固定片部43を建物躯体にねじ止めでき、当該ねじ止め部分から雨水等が浸入するおそれを低減できる。
(5)吊元側縦枠25の見込み片部263における扉体3側の面(外面)に沿って丁番30が配置され、固定部材40の取付片部41は、吊元側縦枠25の見込み片部263における扉体3側の面とは反対側の面(内面)に沿って配置され、取付片部41に沿って裏板50が設けられ、吊元側縦枠25の見込み片部263および取付片部41には、当該吊元側縦枠25の見込み方向に沿った長孔273,412がそれぞれ形成され、丁番30は、取付ねじ314によって裏板50に螺合し、取付ねじ314は、丁番30および裏板50間で長孔273,412を貫通する。
このため、取付ねじ314を緩めることで、丁番30を吊元側縦枠25および固定部材40に対して吊元側縦枠25の見込み方向に位置調整できる。
また、取付片部41が丁番30に取り付けられる際に吊元側縦枠25の見込み片部263にも取り付けられることとなる。このため、火災時においても丁番30および吊元側縦枠25を固定部材40によって保持でき、防火性を向上できる。
(6)戸先側縦枠24の見込み片部263における扉体3側の面(外面)に沿ってラッチ受60が配置され、固定部材70の取付片部41は、戸先側縦枠24の見込み片部263における扉体3側の面とは反対側の面(内面)に沿って配置され、ラッチ受60、戸先側縦枠24の見込み片部263および取付片部41には、扉体3に取り付けられるラッチ65が挿入可能な開口63,241,71がそれぞれ形成される。
このため、扉体3側のラッチ65がラッチ受60および戸先側縦枠24に形成された開口63,241に挿入されることに加えて、固定部材70の取付片部41に形成された開口71にも挿入されることで、扉体3側のラッチ65とラッチ受60側の戸先側縦枠24との係合強度を向上できる。
また、取付片部41がラッチ受60に取り付けられる際に戸先側縦枠24の見込み片部263にも取り付けられることとなる。このため、火災時においてもラッチ受60および戸先側縦枠24を固定部材70によって保持でき、防火性を向上できる。
(7)固定部材40,70によって丁番30およびラッチ受60を建物躯体に固定するとともに、当該固定部材40,70によって戸先側縦枠24および吊元側縦枠25を建物躯体に固定する。このため、固定部材40,70のほかに、枠体2の建物躯体への固定を補強する補強部品を増設する必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
[第2実施形態の構成]
以下、本発明の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
図6〜図9において、第2実施形態に係る建具である親子ドア1Aは、枠体2Aと、枠体2A内に開閉可能に配置される大小二枚の扉体3A,3B(障子)とを備えて両開き式のドアを構成している。扉体3Aは、扉体3Bよりも大きな縦横寸法に設定されている。
枠体2Aは、上枠81、下枠82および左右の縦枠84,85を枠組みして構成されている。左右の縦枠84,85は、互いに同様に形成されて左右逆向きに配置されている。左右の縦枠84,85は、前述した戸先側縦枠24と同様に形成されて丁番30および固定部材40が取り付けられているので、これらの説明を省略する。
図6において右側に示す縦枠85は、複数の丁番30によって扉体3Aの吊元側縁部に連結されている。図6において左側に示す縦枠84は、複数の丁番30によって扉体3Bの吊元側縁部に連結されている。
扉体3A,3Bは各丁番30を中心として回動して室外側に向かって両開き(観音開き)で開く構成とされている。扉体3A,3Bの上縁部および下縁部にはフランス落とし棒95が設けられている。上下のフランス落とし棒95は、扉体3A,3Bの閉鎖状態における突合せ側に配置されている。上枠81には、上側のフランス落とし棒95に上下方向に対向して位置するフランス落とし受90(取付部品)が取り付けられており、下枠82には、下側のフランス落とし棒95に上下方向に対向して位置するフランス落とし受90(取付部品)が取り付けられている。フランス落とし受90およびフランス落とし棒95は、図6に二点鎖線で示す各領域Bに配置されている。
上枠81は、図7に示すように、アルミ製の押出形材によって形成された室外枠材81Aおよび室内枠材81Bと、室外枠材81Aおよび室内枠材81Bを連結するウレタン等の断熱部材81Cとを備えている。
室外枠材81Aは、ホロー形成部811と、ホロー形成部811の室外側から立ち上げられた立上げ片部819とを有している。立上げ片部819にはカバー材820が装着されており、カバー材820は壁材に隣接している。
ホロー形成部811は、室外見付け片部812と、室外見付け片部812に連続する見込み片部813,814と、見込み片部813,814に連続する室内見付け片部815とを有して断面略矩形状に形成されている。室外見付け片部812および室内見付け片部815の見付け寸法は、見込み片部813,814の見込み寸法よりも短く設定されている。室外見付け片部812、見込み片部813,814および室内見付け片部815によってホロー816が形成されている。
室内見付け片部815には、断熱部材81Cが係合する係合部815Aが形成されており、係合部815Aよりも上側には、左右方向に延びた挿通孔815Cが形成されている。
見込み片部813には、取付ねじ11が挿通される左右一対の取付孔821と、左右の一対の取付孔821間に位置する開口822とが形成されている。開口822には、フランス落とし受90の凹溝形成部92が挿入可能な開口寸法とされている。
室内枠材81Bは、見込み片部817と、見込み片部817に連続する装着片部818とを有しており、見込み片部817の室外端部には断熱部材81Cが係合する係合部817Aが形成されている。見込み片部817には、建物躯体へねじ込まれる固定ねじ7が挿通される固定孔817Bが形成されている。装着片部818は、見込み片部817から下方に延出しており、扉体3A,3Bの上縁部に当接するタイト材8が装着されている。なお、見込み片部817の室内部分は壁材にビス止めされている。
前述した上枠81には、フランス落とし受90(取付部品)と、金属製の固定部材100とが取り付けられる。
フランス落とし受90は、図8に示すように、矩形板状の基部91と、基部91に設けられる凹溝形成部92と、凹溝形成部92の間にして基部91に形成された一対の取付孔93とを有している。取付孔93は長孔によって形成されている。凹溝形成部92は、フランス落とし棒95が配置される凹溝を形成している。
固定部材100は、固定部材40と略同様に形成されているので、固定部材40の各構成と同符号を適宜付す。
ただし、固定部材100の取付片部41には、長孔412,413が形成されておらず、フランス落とし受90の凹溝形成部92が挿入可能な切欠部101が左右一対の螺合孔411間の位置に形成されている。切欠部101は、取付片部41の室外縁部で開口している。
この固定部材100は、取付片部41側から挿通孔815Cに挿通されることで、取付片部41および折曲片部42をホロー816に配置される。取付片部41は見込み片部813の内面に沿って配置され、折曲片部42は室内見付け片部815の内面に沿って配置される。固定部材100の取付片部41は、タイト材8よりも室外側に配置されており、固定部材100の固定片部43は、タイト材8よりも室内側に延出して配置されている。
ここで、固定部材100には前述した切欠部101が形成されているので、フランス落とし受90の凹溝形成部92がホロー816に配置された状態のままで、固定部材100を挿通孔815Cに挿通して配置でき、また、固定部材100を挿通孔815Cから抜出できる。
フランス落とし受90および固定部材100は、取付ねじ11をフランス落とし受90の取付孔93に挿通し、上枠81の見込み片部813の取付孔821に挿通し、固定部材100の螺合孔411に螺合して、上枠81の室外枠材81Aに取り付けられる。この取付状態では、フランス落とし受90の基部91は上枠81の見込み片部813の外面に沿って配置され、凹溝形成部92は上枠81の開口822および固定部材100の切欠部101に配置される。
ここで、取付ねじ11を緩めると、フランス落とし受90を取付孔93に沿って位置調整できる。フランス落とし受90の位置調整後、取付ねじ11を締めると、フランス落とし受90は上枠81の見込み片部813に対して不動状態で固定される。
以上の上枠81は、その室外枠材81Aの立上げ片部819が建物躯体の室外面側に固定され、かつ、固定ねじ7が室内枠材81Bの固定孔817Bおよび固定片部43の固定孔431に挿通されて建物躯体の見込み面側にねじ込まれることによって建物躯体に固定される。
下枠82は、図7に示すように、アルミ製の押出形材によって形成されている。下枠82は、見込み片部831と、見込み片部831の室外端部から垂下された室外片部832と、見込み片部831の室内端部に連続する室内片部833とを有している。室内片部833は下枠82の見付け方向に沿って配置されており、室内片部833の上部には、扉体3A,3Bの下縁部に当接するタイト材8が装着されている。また、室内片部833には、樹脂製カバー材824が装着されているカバー装着部825が室内側に延出して形成されている。
見込み片部831には、前述した上枠81の室外枠材81Aの見込み片部813と同様に、左右一対の取付孔821および開口822が形成されている。
前述した下枠82には、図7,9に示すように、フランス落とし受90と、金属製の固定部材100Aとが取り付けられる。固定部材100Aは、前述した固定部材100と略同様に形成されているが、固定孔431が固定部材100のものよりも大きな径寸法とされている。
フランス落とし受90および固定部材100Aは、取付ねじ11をフランス落とし受90の取付孔93に挿通し、下枠82の見込み片部831の取付孔821に挿通し、固定部材100Aの螺合孔411に螺合して、下枠82の見込み片部831に取り付けられる。この取付状態では、フランス落とし受90の基部91は下枠82の見込み片部831の外面に沿って配置され、凹溝形成部92は下枠82の開口822および固定部材100Aの切欠部101に配置される。固定部材100Aの取付片部41は、タイト材8よりも室外側に配置されており、固定部材100Aの固定片部43は、タイト材8よりも室内側に延出して配置されている。
ここで、取付ねじ11を緩めると、フランス落とし受90を取付孔93に沿って位置調整できる。フランス落とし受90の位置調整後、取付ねじ11を締めると、フランス落とし受90は下枠82の見込み片部831に対して不動状態で固定される。
なお、図7に示すように、固定部材100Aの固定片部43にはナットが溶接されており、このナットに螺合して固定孔431に挿通されるボルト(図示省略)によって固定部材100Aは建物躯体に固定される。
[第2実施形態の効果]
(1)本実施形態では、枠体2Aは、上枠81、下枠82および左右の縦枠84,85を枠組みして構成され、上枠81および下枠82の見込み片部813,831には、フランス落とし受90が取り付けられ、フランス落とし受90は、扉体3A,3Bに取り付けられるフランス落とし棒95が挿入可能な凹溝を形成する凹溝形成部92を有し、上枠81および下枠82には、凹溝形成部92が配置される開口822が形成され、固定部材100の取付片部41は、上枠81の見込み片部813に沿って配置され、固定部材100Aの取付片部41は、下枠82の見込み片部831に沿って配置され、各取付片部41には、凹溝形成部92が配置される切欠部101が形成される。
このため、フランス落とし受90の凹溝形成部92を上枠81および下枠82に形成された開口822に配置した状態であっても、凹溝形成部92を切欠部101の開口側から当該切欠部101に差し込むことで、取付片部41を上下方向に移動させることなく固定部材100,100Aを所定位置に簡単に配置できる。
また、フランス落とし受90が上枠81および下枠82に取り付けられ、フランス落とし受90に固定部材100,100Aの各取付片部41が取り付けられるので、各取付片部41が上枠81および下枠82にも取り付けられることとなる。このため、火災時においてもフランス落とし受90および上枠81、下枠82を固定部材100,100Aによって保持でき、防火性を向上できる。
(2)上記のほか、固定部材100,100Aの固定片部43が建物躯体に固定されるため、各フランス落とし受90の取付け強度と上枠81および下枠82の固定強度とを向上できる。また、上枠81および下枠82に対して固定部材100,100Aのほかに建物躯体への固定を補強する補強部品を増設する必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
(3)親子ドア1Aの左右の縦枠84,85は、前述した吊元側縦枠25と同様に形成されて丁番30および固定部材40が取り付けられているので、前述同様に、丁番30の取付け強度を向上できるとともに、縦枠84,85の建物躯体への固定強度を向上できる。また、固定部材40のほかに建物躯体への固定を補強する補強部品を増設する必要がなく、部品点数の増加を抑えることができる。
[変形例]
本発明は、以上の実施形態で説明した構成のものに限定されず、本発明の目的を達成できる範囲での変形例は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、固定部材40に沿って裏板50を設けて丁番30を取り付けているが、これに限られず、例えば図10に示すように裏板50の構成を省略してもよい。この場合、固定部材40には、長孔412に代えて取付ねじ314が螺合する螺合孔が形成される。
前記実施形態では、吊元側縦枠25や縦枠84,85は、室外枠材25Aおよび室内枠材25B間に断熱部材25Cを介在させて構成され、固定部材40は折曲片部42を有して構成されているが、これに限られない。例えば図11に示すように、吊元側縦枠25が断熱部材25Cを備えずにアルミ製の押出形材によって一体に形成された枠材であってもよく、固定部材40は、折曲片部42の構成をなくし、取付片部41に固定片部43が連続した構成とされてもよい。縦枠84,85についても同様である。
また、戸先側縦枠24および上枠81も同様に断熱部材25Cを備えずにアルミ製の押出形材によって一体に形成された枠材であってもよく、この場合には、固定部材70,100の折曲片部42の構成をなくし、取付片部41に固定片部43が連続した構成とされてもよい。
前記実施形態では、上枠81、各縦枠24,25,84,85には各ホロー形成部261,811が構成されているが、これに限られず、各ホロー形成部261,811が構成されていなくてもよい。この場合には、上枠81、各縦枠24,25,84,85は見込み片部813,263を有して構成される。
前記実施形態では、固定部材70の取付片部41には孔からなる開口241が形成されているが、これに限られず、例えば切欠部が形成されていてもよい。
また、固定部材100,100Aの取付片部41には切欠部101が形成されているが、これに限られず、孔からなる開口が形成されていてもよい。
前記実施形態では、枠体2,2Aを介さずに建物躯体に直接固定される固定部材40,70,100,100Aを説明したが、これに限られず、枠体2,2Aを介して建物躯体に直接固定される固定部材であってもよい。例えば、枠体2,2Aの見込み片部を建物躯体との間で挟んで当該建物躯体にねじ止めされる固定部材であってもよい。この場合には、一つの固定部材によって取付部品の固定強度を向上できるとともに枠体自体の剛性を高めることができる。
第1実施形態では建具として片開きドア1を説明し、第2実施形態では建具として親子ドア1A(両開きドア)を説明したが、このほかの建具としては、引き違い窓、上げ下げ窓、引戸、FIX窓、縦すべり出し窓、すべり出し窓、突出し窓、内倒し窓、外倒し窓、開き戸、折れ戸などであってもよい。
また、取付部品として丁番30、ラッチ受60およびフランス落とし受90を説明したが、このほかの取付部品としては、錠受、カムラッチ受、グレモン受、オペレーター構成部品などであってもよい。
1…片開きドア(建具)、1A…親子ドア(建具)、101…切欠部、11,12,314…取付ねじ、2,2A…枠体、21,81…上枠、22,82…下枠、24…戸先側縦枠、25…吊元側縦枠、251…第一ホロー形成部、252,262,812…室外見付け片部、253,254,263,264,267,813,814,817,831…見込み片部、255,265,815…室内見付け片部、256…第一ホロー、25A,81A…室外枠材、25B,81B…室内枠材、25C,81C…断熱部材、261…第二ホロー形成部(ホロー形成部)、265A,267A,815A,817A…係合部、265C,815C…挿通孔、266…第二ホロー、267B…固定孔、268…装着片部、272…配置孔、273,412,413…長孔、3,3A,3B…扉体(障子)、30…丁番(取付部品)、31…雄型丁番、311…羽根板、312…軸部、32…雌型丁番、321…羽根板、40,70,100,100A…固定部材、41…取付片部、411…螺合孔、51,52…螺合孔、42,62…折曲片部、43…固定片部、431,817B…固定孔、50…裏板、60…ラッチ受(取付部品)、61…本体片部、63,71,241,822…開口、64,93,271,313,821…取付孔、65…ラッチ、7…固定ねじ、8…タイト材、811…ホロー形成部、816…ホロー、818…装着片部、819…立上げ片部、820…カバー材、824…樹脂製カバー材、825…カバー装着部、832…室外片部、833…室内片部、84,85…縦枠、90…フランス落とし受(取付部品)、91…基部、92…凹溝形成部、95…フランス落とし棒、A,B…領域。

Claims (7)

  1. 枠体と、前記枠体内に配置される障子と、前記枠体に取り付けられる取付部品と、前記取付部品に取り付けられる取付片部および建物躯体に固定される固定片部を有する固定部材とを備える
    ことを特徴とする建具。
  2. 請求項1に記載の建具において、
    前記枠体は、見込み片部を有するホロー形成部を有し、
    前記ホロー形成部には、前記固定部材が挿通する挿通孔が形成され、
    前記取付片部は、前記取付部品および前記見込み片部に取り付けられ、
    前記取付片部は、前記挿通孔に挿通されて前記ホロー形成部によって形成されるホローに配置される
    ことを特徴とする建具。
  3. 請求項1に記載の建具において、
    前記枠体は、見込み片部を有する室外枠材と、前記室外枠材よりも室内側に配置される室内枠材と、前記室外枠材および前記室内枠材を連結する断熱部材とを備え、
    前記固定部材は、前記取付片部の室内縁部から前記枠体の見付け方向外側に折曲された折曲片部を有し、
    前記取付片部は、前記取付部品および前記室外枠材の見込み片部に取り付けられ、
    前記固定片部は、前記枠体の見付け方向外側における前記折曲片部の外側縁部から室内側に折曲され、
    前記固定部材の取付状態では、前記取付片部は前記室外枠材の見込み片部に沿って配置されるとともに、前記折曲片部は前記断熱部材よりも室外側に配置される
    ことを特徴とする建具。
  4. 請求項1に記載の建具において、
    前記枠体には、前記障子に当接するタイト材が取り付けられ、
    前記取付片部は、前記取付部品および前記見込み片部に取り付けられ、
    前記取付片部は、前記タイト材よりも室外側に配置され、
    前記固定片部は、前記タイト材よりも室内側に配置される
    ことを特徴とする建具。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の建具において、
    前記枠体は、上枠、下枠、戸先側縦枠および吊元側縦枠を枠組みして構成され、
    前記取付部品は、前記吊元側縦枠の見込み片部における前記障子側の面に沿って配置される丁番によって構成され、
    前記取付片部は、前記吊元側縦枠の見込み片部における前記障子側の面とは反対側の面に沿って配置され、
    前記取付片部に沿って裏板が設けられ、
    前記吊元側縦枠の見込み片部および前記取付片部には、当該吊元側縦枠の見込み方向に沿った長孔がそれぞれ形成され、
    前記丁番は、取付ねじによって前記裏板に螺合し、
    前記取付ねじは、前記丁番および前記裏板間で前記吊元側縦枠の見込み片部の長孔および前記取付片部の長孔を貫通する
    ことを特徴とする建具。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の建具において、
    前記枠体は、上枠、下枠、戸先側縦枠および吊元側縦枠を枠組みして構成され、
    前記取付部品は、前記戸先側縦枠の見込み片部における前記障子側の面に沿って配置されるラッチ受によって構成され、
    前記取付片部は、前記戸先側縦枠の見込み片部における前記障子側の面とは反対側の面に沿って配置され、
    前記ラッチ受、前記戸先側縦枠の見込み片部および前記取付片部には、前記障子に取り付けられるラッチが挿入可能な開口がそれぞれ形成される
    ことを特徴とする建具。
  7. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の建具において、
    前記枠体は、上枠、下枠および左右の縦枠を枠組みして構成され、
    前記取付部品は、前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材の見込み片部に取り付けられるフランス落とし受によって構成され、
    前記フランス落とし受は、前記障子に取り付けられるフランス落とし棒が挿入可能な凹溝を形成する凹溝形成部を有し、
    前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材には、前記凹溝形成部が配置される開口が形成され、
    前記取付片部は、前記上枠および前記下枠のうちの少なくとも一方の枠材の見込み片部に沿って配置され、
    前記取付片部には、前記凹溝形成部が配置される切欠部が形成される
    ことを特徴とする建具。
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