JP2017179504A - 高純度銅電解精錬用添加剤と高純度銅製造方法 - Google Patents

高純度銅電解精錬用添加剤と高純度銅製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】硫黄や銀などの不純物量を増加させずに、電着応力を緩和する応力緩和剤と該応力緩和剤を用いた高純度銅の製造方法を提供する。【解決手段】高純度銅を製造する銅電解液に添加され、電気銅の電着応力を緩和する添加剤であって、重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなることを特徴とし、好ましくは、ケン化率75〜99.9mol%のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなり、銅電解液に濃度0.3〜50mg/Lの範囲で添加されるカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなる応力緩和剤、および、該応力緩和剤を濃度0.3〜50mg/Lになるように銅電解液に添加して銅電解精錬を行う高純度銅の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、銅電解精錬の電着応力を緩和する添加剤と該添加剤を用いた銅電解精錬方法に関に関する。
高品位の銅は一般に銅電解精錬によって製造されている。該銅電解精錬において、カソードに析出する電着銅の電着応力が大きくなると、電気銅が反ってカソードから剥離して脱落するなどの問題を生じる。また、電着応力が大きくなると応力歪の大きな電気銅になる。
従来、このような電着応力を低減するため、電解浴にスルホン酸系のめっき促進剤や(特許文献1)、ヒドロキシカルボン酸とチオ尿素(特許文献2)などを電着応力緩和剤として電解液に添加することが知られている。しかし、これらの緩和剤は硫黄を含むため電気銅の硫黄濃度が高くなり品位が低下すると云う問題がある。
また、銅電解精錬ではアノード溶解時にスライムが発生するが、スライム量が多くなると該スライムに含まれている硫黄や銀が電気銅に取り込まれて電気銅の品位が低下する。さらにアノードはスライムとなって失われることになるため、電析可能な電気銅の総量が低くなり、生産性が悪化する。このスライム量を抑制するため、PEG(ポリエチレングリコール)等をスライム抑制剤として電解液に添加することが知られている。しかし、PEG等を用いると電気銅の応力歪によって反りが大きくなり、電気銅がカソードから脱落する問題を招く。さらに、PEGを用いると電気銅表面の樹枝状突起が生じやすいため平滑な表面の電気銅を得ることが難しく、また電気銅の硫黄含有量等が高くなり電気銅の品位が低下するなどの問題がある。
特開2013−60660号公報 特開平07−207490号公報
本発明は、高純度銅の電解精錬における従来の上記問題を解消したものであり、電気銅の硫黄や銀などの不純物量を増加させずに、電着応力を緩和する添加剤(応力緩和剤と云う)と該添加剤を用いた高純度銅の製造方法を提供する。
本発明は、以下の構成からなる応力緩和剤と該応力緩和剤を用いた高純度銅の製造方法に関する。
〔1〕高純度銅を製造する銅電解液に添加され、電気銅の電着応力を緩和する添加剤であって、重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなることを特徴とする応力緩和剤。
〔2〕
ケン化率75〜99.9mol%のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなる上記[1]に記載する応力緩和剤。
〔3〕銅電解液において、濃度0.3〜50mg/Lの範囲で用いられる上記[1]または上記[2]の何れかに記載する応力緩和剤。
〔4〕疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を有する非イオン性界面活性剤からなる不純物抑制剤と併用される上記[1]〜上記[3]の何れかに記載する応力緩和剤。
〔5〕不純物抑制剤(X)に対して、応力緩和剤(Y)の濃度比(Y/X)が0.01〜1.0の範囲で用いられる上記[4]に記載する応力緩和剤。
〔6〕硫酸銅溶液、硝酸銅溶液、または塩化銅溶液の銅電解液に用いられる上記[1]〜上記[5]の何れかに記載する応力緩和剤。
〔7〕重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなる応力緩和剤を、濃度が0.3〜50mg/Lになるように銅電解液に添加して銅電解精錬を行う高純度銅の製造方法。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の添加剤は、高純度銅を製造する銅電解液に添加され、電気銅の電着応力を緩和する添加剤であって、重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなることを特徴とする応力緩和剤である。
本発明の応力緩和剤として用いられるカルボキシ変性ポリビニルアルコールは、例えば、次式[1]によって示される。式[1]において、ビニルアルコール〔CHCHOH〕の部分はケン化部、酢酸ビニル〔CHCHOCOCH〕の部分は未ケン化部、〔R〕はカルボキシ変性基である。
Figure 2017179504
カルボキシ変性ポリビニルアルコールは、酢酸ビニル〔CHCHOCOCH〕と不飽和カルボン酸との共重合体をケン化することによって得ることができる。酢酸ビニルと共重合可能な不飽和カルボン酸は、具体的には、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ムコン酸、フマル酸などがある。
本発明の応力緩和剤として用いるカルボキシ変性ポリビニルアルコールは、重合度(平均重合度)200以上〜1800以下の範囲が好ましい。重合度が200未満では応力緩和効果が乏しく、さらにカルボキシ変性ポリビニルアルコール自体の合成が困難である。重合度が1800を超えると電析抑制効果が過剰に生じて、電気銅の端部にデントライトが発生して電気銅の不純物量が増加し、さらにスライム発生量が増えて、電気銅の収率が低下する傾向がある。
本発明の応力緩和剤として用いるカルボキシ変性ポリビニルアルコールのケン化率は75〜99.9mol%が好ましい。ケン化率が75mol%未満では電着応力を緩和する効果が乏しくなる。一方、完全にケン化したもの(ケン化率100mol%)は溶解性が著しく低いので電解液に溶かし込めなくなる。
本発明の応力緩和剤として、イタコン酸、マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、ムコン酸、フマル酸などのカルボキシ変性ポリビニルアルコールの市販品を用いることができる。具体的には、日本合成化学工業製のゴーセナールT-330H(ケン化率99mol%・重合度1700)、T-330(ケン化率96.5mol%・重合度1700)、T-350(ケン化率94mol%・重合度1700)、T-230(ケン化率96.5mol%・重合度1500)、T-215(ケン化率96.5mol%・重合度1300)、T-HS-1(ケン化率99mol%・重合度1300)、日本酢ビ・ポバール製のアニオン変性AシリーズAP-17(ケン化率89mol%・重合度1700)、AT-17(ケン化率94mol%・重合度1700)、AF-17(ケン化率96.5mol%・重合度1700)、クラレ製のKポリマーKM-618(ケン化率94mol%・重合度1800)、KM-118(ケン化率97mol%・重合度1800)、KM-106(ケン化率98.5mol%・重合度600)、KL-506(ケン化率75mol%・重合度620)、KL-118(ケン化率97mol%・重合度1750)、KL-318(ケン化率88mol%・重合度1750)、SD-1000(ケン化率85mol%・重合度250)などを挙げることができる。
本発明の応力緩和剤は、銅電解液において、濃度0.3〜50mg/Lの範囲で用いるのが好ましい。応力緩和剤の濃度が0.3mg/Lより低いと電着応力を緩和する効果が乏しくなり、50mg/Lを上回っても電着応力の緩和効果はあまり変わらない。
本発明の応力緩和剤は、疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を有する化合物(非イオン性界面活性剤)からなる不純物抑制剤と併用することができる。該不純物抑制剤は疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基によって電解液中の銀イオンおよび硫酸イオンがカソードに析出するのを抑制し、電気銅の銀濃度および硫黄濃度を大幅に低減する。
上記不純物抑制剤に含まれる疎水基の芳香族環はフェニル基またはナフチル基などであり、親水基のポリオキシアルキレン基はポリオキシエチレン基またはポリオキシプロピレン基のなどである。具体的には、不純物抑制剤として、例えば、ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル、ポリオキシエチレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンナフチルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンクミルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンモノフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンメチルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシプロピレンナフチルエーテル、ポリオキシプロピレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレンジスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレントリスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシプロピレンクミルフェニルエーテルなどを用いることができる。
上記不純物抑制剤に含まれる親水基のポリオキシアルキレン基は、付加モル数が2〜20のものが好ましく、さらに該付加モル数が2〜15であるものがより好ましい。この付加モル数が、2を下回ると電解液に溶解し難く、20を上回るとアノードスライム量が多くなる。該付加モル数が2〜15のポリオキシアルキレン基を有する不純物抑制剤は電気銅の硫黄含有量を大幅に低減することができる。なお、上記付加モル数の好ましい範囲は浴温によって異なり、例えば浴温が20〜55℃のときの付加モル数は2〜15が好ましく、電解液の浴温が55℃以上〜75℃のときの付加モル数は9〜20が好ましい。
本発明の応力緩和剤は、上記不純物抑制剤と併用する場合、該不純物抑制剤量(X)に対して、応力緩和剤量(Y)の濃度比(Y/X)が0.01〜1.0の範囲で使用するのが好ましい。応力緩和剤の濃度が不純物抑制剤の濃度より高く、Y/X比が1.0を上回ると、不純物抑制剤の効果が乏しくなるため不純物が多くなり、電気銅にもやや反りが発生する。一方、応力緩和剤の濃度が低く、Y/X比が0.01を下回ると、不純物抑制剤によって発生する電気銅の応力歪が応力緩和剤の効果を上回り、電気銅に反りが生じるようになる。
本発明の応力緩和剤は、硫酸銅溶液、硝酸銅溶液、または塩化銅溶液などの鉱酸の電解液に用いられる。なお、硫酸銅溶液の電解液は硫酸濃度10〜300g/Lが好ましく、硝酸銅溶液の電解液は硝酸濃度0.1〜100g/Lが好ましく、塩化銅溶液の電解液は塩酸濃度10〜300g/Lが好ましい。また、硫酸銅溶液、硝酸銅溶液、または塩化銅溶液の電解液は何れも銅濃度は5〜90g/Lが好ましい(硫酸銅5水和物濃度では20〜350g/L、硝酸銅3水和物濃度では19〜342g/L、塩化銅2水和物濃度13〜241g/L)。さらに、何れの電解液でも塩化物イオン濃度は200mg/L以下が好ましい。
本発明の応力緩和剤によってカソードに析出する電気銅の電着応力が緩和され、電気銅に反りが生じない。そのため、電気銅がカソードに長時間安定に保持され、電気銅が緻密に析出し、表面が平滑な電気銅を得ることができる。
本発明の応力緩和剤と上記不純物抑制剤を併用することによって、電気銅の銀濃度および硫黄濃度を大幅に低減することができる。具体的には、電気銅表面が平滑になるので電気銅表面にアノードスライムや電解液が残留し難くなり、銀や硫黄などの不純物の少ない高純度の電気銅を得ることができる。例えば、電解液として硫酸銅液を用いた銅電解において、硫黄濃度が格段に少ない電解銅を得ることができる。具体的には、硫黄濃度、銀濃度が何れも1ppm以下であって、電気銅表面の光沢度が1以上である高純度銅を得ることができる。好ましくは硫黄濃度および銀濃度が何れも0.5ppm以下であって電気銅表面の光沢度が2以上の高純度電気銅を製造することができる。
本発明の実施例を比較例と共に以下に示す。
(イ) 各例において、硫酸銅溶液、硝酸銅溶液、または塩化銅溶液を電解液として用いた。該電解液の酸濃度50g/L、銅濃度50g/Lであり、塩化銅電解液以外は塩化物イオン濃度100mg/Lである。アノードには硫黄濃度5ppmおよび銀濃度8ppmの電気銅を用い、アノードから発生するスライムが電解液中に舞ってカソードに取り込まれることを防止するため、アノードバックを使用した。電流密度を200A/m、浴温30℃にて168時間電解を行なった。
(ロ) 電気銅の硫黄濃度および銀濃度はGD−MS(グロー放電質量分析法)によって電気銅の中央部を測定した。
(ハ) 銅表面の光沢度は日本電色社製品(HANDY GLOSSMETER PG-1M)を用いて角度60°の条件で測定した。光沢度が1より低いと電気銅表面に付着した電解液を十分に水洗洗浄し難いため、電気銅表面に電解液が残留し易くなり、電気銅の純度が低下する。
(ニ) 電気銅の反りを目視観察によって判断した。電気銅の反りが無く、カソードとの密着性が良好なのを○印、僅かに反りがあるものを△印、反りが大きく明らかな剥離が見られるものを×印で示した。
(ホ) 電気銅の収率を決めるスライム発生率は次式によって求めた。
スライム発生率(%)=100−(析出した電気銅の重量)/(アノード溶解量)×100
電解液中の銅イオン濃度は電解中一定に保たれており、アノード溶解量は析出した電気銅および発生したスライムの合算であるので、スライム発生率は上記式によって求められる。
〔実施例1〕
本発明の応力緩和剤として以下に示すA、Bのカルボキシ変性ポリビニルアルコールを用いた。これらのカルボキシ変性ポリビニルアルコールは市販品または合成したものを用いた。カルボキシ変性ポリビニルアルコールA、Bを表1の濃度になるように電解液に添加した。使用した応力緩和剤の種類、濃度、ケン化率、重合度、電解液の種類を表1に示した。製造した電気銅の反り、硫黄含有量、銀含有量、スライム発生率、光沢度を表1に示した。
A:イタコン酸変性ポリビニルアルコール
B:マレイン酸変性ポリビニルアルコール
表1に示すように、応力緩和剤として、濃度0.3〜50mg/L、ケン化率75〜99.85mol%、重合度200〜1800のカルボキシ変性ポリビニルアルコールを用いた試料No.1〜No.6は、電気銅の反りが無くカソードの密着性が良好であり、スライムの発生率が低く、電気銅の硫黄および銀の含有量が少なく、光沢度も高い。一方、応力緩和剤のケン化率が75未満の試料7、濃度が0.3mg/L未満の試料8は何れも電気銅に僅かに反りが生じている。また、応力緩和剤の濃度が50mg/Lを上回る試料9は電気銅の収率が低下している。応力緩和剤の重合度が1800を超える試料10は電気銅表面にデンドライドが発生している。
Figure 2017179504
〔実施例2〕
本発明の応力緩和剤Aを表2の濃度になるように電解液に添加し、さらに、以下に示す不純物抑制剤E、Fを表2の濃度になるように電解液に添加した。不純物抑制剤E、Fについては、12時間ごとにODSカラムを用いたHPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって濃度を測定し、表2の濃度を維持するように減少分を補給して銅電解精錬を行った。その他は実施例1と同様にして電解精錬を行って電気銅を製造した。この結果を表2に示した。
不純物抑制剤E:ポリオキシエチレンモノフェニルエーテル(商品名:日本乳化剤社製 PhG-55)
不純物抑制剤F:ポリオキシエチレンナフチルエーテル(商品名:青木油脂工業社製 BLAUNON BN-7)
表2に示すように、本発明の応力緩和剤Aと不純物抑制剤E、Fを併用することによって、電気銅の硫黄および銀の含有量が大幅に低減し、硫黄量は0.9ppm以下であり、銀量は1.2ppm以下である。また、試料No.12〜14のスライム発生量も大幅に低下しており、一方、光沢度は1.8以上に向上している。
Figure 2017179504
〔比較例1〕
本発明の応力緩和剤Aに代えて、カルボキシ変性の無いポリビニルアルコール(D:日本合成化学社製 ゴーセノール(登録商標)GM-14(ケン化率89mol%・重合度1700)、NK−05R(ケン化率75mol%・重合度500)を用い、表3の濃度になるように電解液に添加した。その他は実施例1と同様にして電解精錬を行って電気銅を製造した。この結果を表3に示した(試料No.20、21)。また、本発明の応力緩和剤A、およびポリビニルアルコール(D)を用いず、不純物抑制剤Eを表3の濃度になるように電解液に添加した。その他は実施例1と同様にして電解精錬を行って電気銅を製造した。この結果を表3に示した(試料No.22、23)。
表3に示すように、カルボキシ変性の無いポリビニルアルコール(D)を用いた試料No,20〜21、本発明の応力緩和剤Aおよびポリビニルアルコール(D)を用いずに不純物抑制剤Eを用いた試料No.22〜23は、何れも電気銅に反りが生じており、カソードから部分的に剥離していた。また、試料No.20〜21はスライム発生率が高く、電気銅の硫黄量および銀量が多い。また、試料No.22〜23は、反りが生じていない電気銅中央部の硫黄量および銀量は少なかったが、反り部の電析状態は粗雑になっており不純物量が高いと考えられるため、電気銅全体としての純度は低いと考えられる。
Figure 2017179504

Claims (7)

  1. 高純度銅を製造する銅電解液に添加され、電気銅の電着応力を緩和する添加剤であって、重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなることを特徴とする応力緩和剤。
  2. ケン化率75〜99.9mol%のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなる請求項1に記載する応力緩和剤。
  3. 銅電解液において、濃度0.3〜50mg/Lの範囲で用いられる請求項1または請求項2の何れかに記載する応力緩和剤。
  4. 疎水基の芳香族環と親水基のポリオキシアルキレン基を有する非イオン性界面活性剤からなる不純物抑制剤と併用される請求項1〜請求項3の何れかに記載する応力緩和剤。
  5. 不純物抑制剤(X)に対して、応力緩和剤(Y)の濃度比(Y/X)が0.01〜1.0の範囲で用いられる請求項4に記載する応力緩和剤。
  6. 硫酸銅溶液、硝酸銅溶液、または塩化銅溶液の銅電解液に用いられる請求項1〜請求項5の何れかに記載する応力緩和剤。
  7. 重合度200以上〜1800以下のカルボキシ変性ポリビニルアルコールからなる応力緩和剤を、濃度が0.3〜50mg/Lになるように銅電解液に添加して銅電解精錬を行う高純度銅の製造方法。






















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